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妖艶なる吸血

淫らな吸血鬼と倒錯した男女の織りなす、妖しいお伽噺・・・

~このサイトのご紹介~ 魔性の淫楽への招待状

2020年03月22日(Sun) 21:12:01

はじめにお読みください。
一話読み切りのお話がほとんどですが。
吸血鬼ストーリーといっても。
「他では目にすることはまずないでしょう」
そう断言できるほど?変わった世界のお話なので・・・。

カテゴリの解説

2019年08月14日(Wed) 19:11:24

ひと言で吸血鬼ものの短編といっても、それこそいろんなお話が混在していますので。
カテゴリをちょっと、整理しました。
お話に共通のおおまかな設定については冒頭↑の「招待状」に書かれてありますが。
ちょっとだけ、付け加えておきます。

乱倫な家庭。

2017年09月25日(Mon) 07:43:42

妻の美緒が着ている薄紫のスーツを身にまとい、
毒々しい光沢のよぎる黒のガーターストッキングを脚に通して、
あお向けに横たわるたたみの上、
息せき切ってのしかかってくるのは、息子のタツヤ――
太く逞しく育った茎が、志郎の臀部を犯し、さっきから熱いほとびをはじき散らしていた。

激しく交し合う息遣いだけの無言のやり取りに、
いまはなんの不自然さも感じない。
ふたりの意識は、抱き合っている相手と等分に、ふすまの向こうにも注がれていた。
妻の生き血を求め続ける吸血鬼のために、身代わりに妻の服で女装して、
生き血を吸い取られたうえに、男の身でありながら淫らな欲求にも応じていって、
けれども隣室では、息子が吸血鬼にそそのかされるまま、妻のうえにおおいかぶさっていって、
不覚にも妻は、声をあげながら応じてしまっていた。
ひとしきり行為をおえると、男ふたりは相手を取り替え合って、
妻のうえには、吸血鬼が。志郎のうえには、タツヤが。
相手選ばず息荒く、身体を重ねて迫ってきた。

犯す悦びと犯される歓び――
いま息子の胸を染めているのがその両方なのだと、気づかずにはいられない。
いっぽうで自分の胸を染めているのは、
妻を犯される歓びと、自身が犯される悦び――
息子が女装していたこのあいだとは立場が逆の行為に、
昂ぶりにむせ返りながら耽ってしまっていた。

ちょっとのスキを突かれて首すじを咬まれ、生き血を吸い取られて、
息子、妻、夫の順に狂わされて、
お互いうかつな家族だったとため息をつき合いながらも、
しかたがないね、せっかくのご縁だから大切にしようねと、
夜な夜な訪問をくり返す吸血鬼のため、それまでの枠組みを突き抜けた交わりを遂げ合うようになっていた。

父さんがだらしないから、母さんが犯されちゃうんだ。
父さんがうかつだから、ボクまで母さんとできちゃったんだ。
ふたりしておかしいから、こんなふうになるんだね――
そう囁きながら責め言葉でイカせつづけたタツヤが、唇を重ねてくるのに応じてやると、
どこで覚え込まされたのか舌まで入れてきて、からみあわせて応えてゆく。

たしかにうかつな一家にちがいなかった。
男女どちらにも長けてしまったタツヤは数年後、良家の子女である珠美と結婚した。
珠美の処女を獲る代わりに、タツヤは吸血鬼と姑との仲を取り持つことになる。
人妻好きな吸血鬼が、タツヤの嫁とその母とを餌食にするのは明白だったから、
タツヤは美母娘を堕落させる行為に、すすんで協力したのだ。
すべてが仕組まれた結納の席――
珠美の母親は結納の引き出物がわりに、夫の前で貞操を侵奪される。
前もって首すじに咬み痕をつけられた珠美の父親は吸血鬼の求愛をこころよく許して、
永年連れ添った妻との交際を
夫を愛している。だから離婚はしない。
夫がいる身のまま、愛していただけるのなら――と、珠美の母親はもっとも賢明な選択をして、娘に模範を示していた。


独りの部屋のインターホンが、明るくはずんだ音色で鳴った。
美緒が吸血鬼の邸に入り浸っているあいだ。
だれかしらが、志郎を慰めることになっていた。
あるときは、息子の嫁が。あるときは、その母親が。
妻を寝取らせた夫が独り身で暮らす家をひっそりと訪れて、夜通しの奉仕をつづけてゆく。
開いたドアの向こうに佇むのは――
妻の服で装った、タツヤだった。
「今夜は屋敷をハレムにするんだって。
お義父さんはお義母さんのことが気になる~って出かけていったけど、
じゃあ父さんを慰めるのはボクの役目だねっていって、
美緒と珠美にオーケーもらって来たんだ」
愛人にしてしまった美緒のことを「母さん」と呼ばず、呼び捨てにするのに、志郎はどきりとしたけれど。
ドアを閉めるなりタツヤの唇を自分のそれで密封するようにして、息苦しいほど熱い口づけを交し合うと、
まるで妻が帰宅したかのように夫婦の寝室に引きずり込んで、
しなやかな若い肢体ともつれあうようにして、ベッド・インしていった。
歪んだ家族が性愛に耽る夜は、今夜も長く深い――


あとがき
後日談まで入れたところで、本シリーズはいちおうの「はっぴぃ・えんど」でしょうか。
当ブログでも最も乱れた部類のお話になってしまいましたが、どういうわけか筆が進みました。
たまには、はっちゃけたお話を描きたくなるモノですナ。
(^^ゞ

靴下交換  ~第二夜~

2017年09月24日(Sun) 09:16:26

貴男のいつも勤め先に履いて行くハイソックス、履き心地がちょっといやらしい。
女のひとが履いても、見映えがしそうね。
妻の美緒がそういいながら、自分の愛用しているストッキング地のビジネスソックスをまとった脚を見おろしている。
妻が吸血鬼の相手をする前に、志郎はあらかじめすっかり血を抜かれて、部屋の隅に転がされていた。
薄ぼんやりとした視界の目の前に、ペルシャじゅうたんの幾何学模様が迫っている。
さいしょのころは、二日酔いのような不快さがあったものが、
いまではこの無重力状態がもたらす陶酔感が、たまらなくなっていた。
きっと自分が倒れてしまった後、目の前で妻と息子が支配を受けて、
唯々諾々と振る舞って志郎のことを裏切ってゆく光景に、歓びを覚えてしまって、
その歓びが失血に伴う無重力状態と二重写しになっているからなのだろう。

志郎が履いているのは、息子が初めて咬まれたときに履いていたのと同じ、真っ白なハイソックス。
先週は妻の美緒がまとい、高校時代の制服まで着込んで、犯されながらくねる脚を眩しく彩っていた。
その光景が網膜に灼(や)きついてしまった志郎は、「こんどはぼくの番だね」と妻にいい、
妻もまた「そうね。でもタツヤから借りるのは、自分でしてくださいね」と返してきた。
「タツヤのハイソックスを履いて、あのひとに会いたい」
父親としては口にするべきではないはずの振る舞いも、いまはすらすらとデキてしまう。
それがむしょうに、小気味よかった。
いままで彼のことを縛りつけてきたあらゆる束縛が断ち切られた開放感が、
彼の胸を少年のようにドキドキさせているのだった。
働き盛りの血潮は若返って、いっそう活き活きと彼の血管をかけめぐって、
淫らな鼓動をドクドクと脈打たせながら、妻の情夫の渇いた喉をうるおす機会を欲していた。

息子のタツヤが、青春の活力を生き血もろとも惜しげもなく自身の身体から抜き取らせてしまうのも、心から共感できた。
これは献血なのだ。決して堕落ではない。
志郎はそう自分に言い聞かせ、妻が奴隷のように犯され、吸血鬼の性欲のはけ口として貞操を汚されてゆくのを、歓びをもって受け入れるようになっていた。

あッ!やめてッ!
靴下破かれたら、通勤できなくなっちゃうわッ!
〇〇重役や××局長に叱られるぅ・・・
実在の夫の上司の名前まで口にしながら、半分夫になり切りながら、
足許を狙われた美緒は、夫の愛用の靴下を咬み剥がれてゆく――
片方はくしゃくしゃになって、くるぶしまでずり落ちて、
もう片方も吸われた痕跡を伝線も鮮やかに走らせながら、剥ぎ堕とされてゆく。
あらわになった脛は、淫らな血色を帯びてピンク色に輝いていた。

妻があっさりと股を割られて男の侵入を受け容れてしまうのを、
夫は息子と2人ながら見届ける羽目になった。
自分の靴下を履いたまま犯されてゆく妻――
先日男のためにビジネスソックスを脚に通して愉しませてやったその後の記憶が、志郎のなかで二重写しになっていた。
俺はこんなふうにして、男に犯されてしまったのだ――
妻のまえでくり広げてしまった異常な痴態が、まっとうだった家庭の枠組みを瞬時に変えてしまったのだけれど、
もう、後悔は感じていなかった。

息子はセックスを視るのが初めてだったらしく、自分の母親だった女の裸体を、舐めるような目線を這わせてゆく。
危険な予感が志郎の胸をよぎったが、このさい深く考えないことにした。
だって息子はいま、妻の黒の礼服を借りて女の姿になってしまっているのだから。

「どれでも好きな服を選んでいいのよ」
美緒は寛大にも、息子のまえで色とりどりの衣装で満たされたクローゼットを開け放って、
吸血鬼を迎えるときに着る服を選ばせていた。
真っ赤なワンピースやショッキングピンクのミニスカートはちょっと見ただけで、
意外にも息子が選んだのは、地味な黒の礼服だった。
伯父さんの法事にお寺に行ったとき、美緒が着ていたのが気になったのだという。
そして、ストッキングには、この種の衣装につきものの黒のストッキングを、
上ずった声でリクエストしていた。

犯され抜いた妻がその場にへたり込んで、伸びてしまうと、
男の魔手は、女の姿になったタツヤへと向けられた。
「ひっ」
タツヤは女のように声をあげ、飛びのこうとしたけれど、吸血鬼の猿臂を避けることはできなかった。
そのまま首すじを咬まれ、ひと重に巻かれた真珠のネックレスに若い血潮をしぶかせながら、
男のあくなき渇きを、自身の身体をめぐる血潮でうるおしていく。
その姿に、いつか吸血鬼と心理を同化させてしまった志郎は、
「息子が気の毒」というよりも、「やつは美味しそう」という思いで受け止めていた。
目のまえで妻を犯されることが照れくさく、誇らしいと感じてしまう志郎としては、きっとそれがもっとも自然な感情だったのだ。

ああーッ・・・
息子は悲痛なうめき声をあげてその場であおむけに倒れ、
黒のストッキングのふくらはぎに飢えた唇をくまなく当てられ、
ところどころ気まぐれに咬まれながら、ストッキングをチリチリに引きむしられてゆく。
女の衣装を身にまとい、男の欲情に奉仕する――
母さんの身代わりになりたい。
というタツヤの気持ちに嘘はないはず。
でもその裏返しに、
女になってあのひとに奉仕したい。
そんな想いも強くあることが、キスを交し合い手足を巻きつけ合って息をはずませ合うふたりをみて、いっそうひしひしと感じられた。

先週。
志郎が妻の服を着て吸血鬼と初めてのセックスを交わしたとき、
美緒はそのすぐ傍らで、乱れた制服姿で息子に組み敷かれ、制服のプリーツスカートのすそを、ふたたび乱していった。
美緒は息子のことを名前で呼び、息子も母親のことを美緒と呼んだ。
交し合う息遣い。
巻きつけ合う手足。
それらが新しい家族の関係を、志郎のまえに見せつけていたのだった。
きょうはどんな組み合わせが、待っているのだろう?
男どうしで交し合うすべは、先週たっぷりと教え込まれていた。
まだいちどしか冒されていない息子のお尻は、まだ瓜のように硬いのだろうか?
父親として持ってはならない危険な感情におののきながら、志郎もまた、罪深い欲望を抑えきれなくなっていった。


あとがき
かなり背徳的なお話になってしまいました。^^;
このお話、前作と同じ日に描き上げていたのですが、あっぷするのが時間切れになってしまいました。
今朝読み直して若干直したうえであっぷしました。

靴下交換

2017年09月20日(Wed) 07:56:34

はじめに
前々作「少年のハイソックス、お母さんのストッキング、ご主人のビジネスソックス・・・」のコメントで、
ナッシュ・ド・レーさんに、ソックス、ストッキングを交換して家族で吸われるストーリーを提案されました。
ちょっとドキドキしたので、発作的にあっぷしてみました。



父さんが通勤のときに履いている紺のハイソックス、
ふつうのおじさんが履いているやつよりずっと薄くて、ストッキングみたいなんだね。
脛が透けててちょっと恥ずかしいし、
肌触りがジワリと素肌にしみ込んで、ちょっといやらしい気分になりそう――

息子のタツヤが半ズボンの下、吸血鬼に見せびらかした足許には、
父親の志郎がいつも履いている、通勤用の薄手のハイソックス。
薄っすらとした光沢を帯びた薄手のナイロン生地が、
紳士用とは思えないくらいなまめかしく、少年のふくらはぎを妖しく染めている。

さぁ、咬んでよ。父さんにしているときみたいにさ。
しつこくいたぶっても、いいからね。
きょうは父さんの代わりに、イヤらしいハイソックスを履いて相手をしてあげる。
タツヤがそれらしく、ちょっとだけぎこちなく脚をくねらすと。
吸血鬼は目の色をかえて、若さを帯びたふくらはぎにとりついていった。
ククククククッ・・・
吸血鬼はたちまち少年の身体の自由を奪うと、みずみずしい下肢に辱めを加えてゆく。
薄手のナイロン生地のうえから、にゅるッとなすりつけられる恥知らずな唇が、
いつも以上にいやらしい。
物陰からいちぶしじゅうを窺っていた志郎は、
息子が吸血鬼を相手に娼婦のように振る舞って、
自分の愛用している靴下を凌辱させる様子に、不覚にも昂ぶりを抑えきれなくなっていた。


いつも息子が貴男に咬み破らせている白のハイソックス、
あたしもためしに、履いてみたの。
白なんて、学生のころに履いて以来だわ。
だから、古い制服を出して、着てみたの。
おばさんが女子学生のかっこをしても、はじまらないかしら?

大人の女性が女子高生の制服を着ると、
現役生とはちがった趣に、つい視線を惹きつけられる――
夫の志郎は、視られているとも知らずに吸血鬼との密会を遂げようとする妻の姿に嫉妬した。

なんだか不思議だなあ。少女のころに戻ったみたい。
妻の美緒は、自分でしかけた演出に自分で昂奮しながら、
モデルさんみたいにくるくると回って見せた。
美緒の動きに合わせて起ちあがった吸血鬼の猿臂が、まるでムチのように美緒の身体に巻きついて、
しっかりと羽交い絞めにして、抱きすくめてゆく。
あッ!制服汚れちゃうわっ。首すじ吸うのは止しにしてッ!
あたしまだ、お嫁入りまえなのよッ!!
美緒はすっかり少女になり切って、吸血鬼に襲われる乙女を演じつづける。
ククククククッ・・・
吸血鬼はにわか作りの人妻女子高生に露骨に発情して、
豊かな首すじに牙を突き立て、真っ白なブラウスにバラ色のしずくをほとばせ始めた。
ああ――ッ!
初めて襲われたとき、まだ正気だった妻は冥界に引きずり込まれるのを忌むようにして、おなじ悲鳴をあげたはずだが、
あざやかに朱を刷いた小づくりな唇から洩れるうめき声には、もっと甘美で淫らなものが混ざり込んでいた。

生き血を吸い取られて貧血を起こし、半ば意識を奪われて、じゅうたんの上に転がる――
いつもと同じ経緯で、美緒は堕ちてゆく。
うひひひひひっ。
恥知らずな唇が、白のハイソックスを履いた美緒のふくらはぎに吸いついて、
しなやかなナイロン生地に浮いたまっすぐなリブ編みをねじ曲げながら、
グニュグニュとうごめきつづける。
その唇の下、白一色の生地が赤黒いシミを拡げてゆくのに、ものの一分とかからなかったはず。
息子と妻と、ふたりながら同時に辱められる想いを、志郎は屈辱としてではなく、陶酔として受け止めはじめていた。

妻が完全に気絶してしまうと、こんどは志郎の番だった。
・・・済んだの・・・?
思わず女声になっているのは――彼自身がまとっている衣装のもつ魔力のせい。
いつも美緒がPTAのときに着ていくので見慣れている、深緑のスーツ。
首もとをふた重に取り巻く、真珠のネックレス。
淡い光沢を帯びた肌色のストッキングは、
「きっとあなたが気に入るだろうから」と、
美緒が特別に貸してくれた、それこそ結婚式のときにしか脚に通さないような華やいだもの。
そのストッキングの足許に、妻と息子の生き血に濡れた唇が、無作法に吸いつけられてゆくのを、
美緒になり切った志郎は、
「いや・・・っ・・・」
と、女になり切った声色で拒んだ。

無力な抵抗は相手の劣情を逆なでするものだと、
女になり切ることで芽ばえた本能が、初めて教えてくれた。
志郎は心の底の声に教えられるままに、
無器用に脚をくねらせて、妻の情夫が執拗に吸いつけてくる唇に、応えつづける。
さっき息子が、志郎の愛用のハイソックスを履いて、吸血鬼をもてなしたのと同じように。

女の衣装が似合うとか、似合わないとか、そんなことはもう、念頭になかった。
その身に寄り添ってくる女の衣装がもたらす奥ゆかしい支配力が、
彼の意思を麻痺させ、彼を女に変えてゆく。

おまえはもう、わしのものだ――男はいった。
ハイ、わたしはもう、あなたのもの。主人のことは裏切るだけ――女はいった。
それを物陰から、証人のように見届けながら、
妻が凌辱され征服されてゆく光景に、さいごまで見入っていた。
妻が奴隷に堕ちたときのシーンの再現なのだと自覚した志郎は、
あのときの美緒のように振る舞ってゆく。

おまえはもう、わしのものだ――男が囁いてくる。あのとき妻にそうしたように。
エエ、わたしはもう、あなたのもの。妻の裏切りが嬉しいです――女になった志郎は囁き返す。
ふとかたわらをみると、意識を取り戻した妻がじいっと、こちらを視ている。
まるで家族の淪落を見届ける証人のような目で。
志郎が頷くと、美緒も頷き返してくる。
視線を相手の男に移した志郎は、媚びを含んだ上目遣いで妻の情夫を見あげ、いった。
いっぱい、辱めてくださいね。
初めての密会のとき、妻は確かにそういったはず――
志郎の履いている光沢ストッキングは、太もも丈だった。
――パンストと違って、穿いたままできるのよ。
あのとき妻がいつかそういっていたのを、
パッケージを切っていないストッキングを手渡されるときに思い出した。
すその短めなスーツのすそがめくれあがって、あらわになった太ももを隠そうともせずに、
太ももの奥を帯のように区切るストッキングのゴムまであらわにして、
志郎は妻の情夫を自らの股間に受け容れた。

初めて体験する激しい吶喊に、さすがにしんけんなうめき声を洩らしながら、志郎は思った。
こんなに硬い、こんなに剛(つよ)いモノを刺し込まれたら、だれだって狂う・・・と。
夫のしんそこの堕落を証人のように見つめる妻の目線が、かえって小気味よかった。
きみが犯されるのを昂奮しながら視つづけたぼくのまなざしも、
きみはこんなふうに小気味よく受け止めていたのか・・・
しつようにくり返される交歓は、熱を帯び、男女の別を越えて、志郎を狂わせた。
すごい・・・すごい・・・凄いッ!
志郎は少女のように、妻と自分と(そしてたぶん息子も)を狂わせた一物に、いつか夢中で称賛を口にしていた。
恥かしいとも、悔しいとも、惨めだとも感じない。
むしろ妻が堕ちたことに共感し、
妻を辱められたことに誇りを覚え、
息子を教え込まれてしまったことにまで歓びと受け止めて、
家族ぐるみの奉仕を誓いつづけてしまうのだった。

思い出。

2017年09月15日(Fri) 07:06:01

まぁ・・・いい想い出だったかも。
修学旅行先で迷子になって、吸血鬼の棲む村にアベックで迷い込んで、
いっしょに咬まれてしまったたか子ちゃんは、そんなふうにうそぶいた。
不敵な横顔が、妙に頼もしかった。
制服のスカートの下、血に濡れた真っ白なハイソックスが、妙に眩しかった。

いい思い出ってことにしとこうよ。
新婚旅行先はどうしてもあの村だと言い張った、たか子さん。
案の定、新婚初夜は彼らにも祝われてしまった。
処女の生き血を吸い取られ、ぼくの視ている前で、初めて女にされて。
それでもたか子さんは満足そうで、
これ見よがしに、わざと悩ましい声を、ぶきっちょにあげていた。
なかばはぎ取られたよそ行きのスーツのすそから覗く太ももをよぎるストッキングの伝線が、妙にエロチックだった。

ゴメン、思い出だけじゃ、すまなかったみたい。
結婚一年で発覚した、たか子の“お里帰り”。
いちど吸血鬼に咬まれた女性は、その場所をじぶんの故郷なのだと植えつけられて、
遠く離れた街にいても、彼らの誘いを拒めなくなるという。
意思の強い彼女でさえ、例外ではなかった。
ぼくは思い切って、口にする。
夫婦で此処に住もう。きみのことを思い出にしたくないから と。
犯されるきみのあで姿を、ぼくの思い出にしても構わないから と。
ぼくにとってもエロチックで、愉しい思い出になりそうだから と。

気がつけば、周囲には、降り注ぐ拍手。
こうしてぼくは、新妻の夜這いをゆるす寛大な夫の役にハマり込んでいった。

少年のハイソックス、お母さんのストッキング、ご主人のビジネスソックス・・・

2017年09月15日(Fri) 06:22:42

あッ、何すんだよッ!?
尾上タツヤはあわてて身をすくめたが、
学校帰りの路上に立ちはだかった吸血鬼の欲望を抑えることはできなかった。
ああああああッ・・・
必死の叫び声もむなしく、タツヤはたちまち地面に抑えつけられて、首すじを咬まれてゆく。
ちゅうっ・・・ちゅうっ・・・ちゅうっ・・・
ひとをこばかにしたような吸血の音とともに、少年の体内をめぐる若い血液は
吸血鬼の渇いた喉をぞんぶんにうるおし、むさぼり取られる。
顔をあげた男の頬には、吸い取った血しおがテラテラと光った。
そして我が意を得たようににんまりとほくそ笑むと、
うつぶせに倒れた少年の足許ににじり寄って、
こんどはハイソックスを履いたふくらはぎに牙を埋め込んでいった。
タツヤの足許をぴっちりと引き締める真っ白なハイソックスのリブ編みの生地に、
赤黒いシミがじわじわと拡がっていった。

きみの血が気に入ったのだから、なん度も吸いたくなるのは当然だろう・・・?
吸血鬼の無茶苦茶な論法に、それでもタツヤは黙って頷き、
今後は彼に咬み破らせるために毎日ハイソックスを履いて登校すると約束した。
母さんにはくれぐれも、内緒だからね。
そんなふうに囁く少年の頬は、いつか淫靡な昂ぶりに輝きを帯びていた。

タツヤが毎日好んでハイソックスを脚に通して吸血鬼に逢いに行き、
発育のよいふくらはぎを惜しげもなくさらして、
真新しいハイソックスを気前よく咬み破らせるようになったのは、
それから数日経ってからのことだった。


あッ、何をなさるんですッ!?
タツヤの母、尾上美緒は怯えて縮みあがったが、
息子の手引きで自宅にあがり込んできた吸血鬼の欲望を抑えることはできなかった。
ああああああッ・・・
必死の叫び声もむなしく、美緒はたちまちたたみの上に抑えつけられて、首すじを咬まれてゆく。
ちゅうっ・・・ちゅうっ・・・ちゅうっ・・・
ひとをこばかにしたような吸血の音とともに、人妻の体内をめぐる熟れた血液は
吸血鬼の渇いた喉をぞんぶんにうるおし、むさぼり取られる。
顔をあげた男の頬には、吸い取った血しおがテラテラと光った。
そして我が意を得たようににんまりとほくそ笑むと、
うつぶせに倒れた主婦の足許ににじり寄って、
こんどはストッキングを履いたふくらはぎに牙を埋め込んでいった。
美緒の足許をなまめかしく染める肌色のストッキングの生地に、
妖しい裂け目がじわじわと拡がっていった。

息子さんの血が気に入ったのだから、お母さんの血が気になるのは当然だろう・・・?
吸血鬼の無茶苦茶な論法に、それでも美緒は黙って頷き、
今後は息子が彼に咬み破らせるためのハイソックスの買い置きをしておくと約束した。
あんたの穿くストッキングの買い置きのほうも、忘れずにな。
そんなことまで囁かれても、羞ずかしそうに俯き、頷くだけだった。
お父さんにはくれぐれも、内緒にしてくださいね。
そんなふうに囁く母親の頬は、いつか淫らな娼婦の輝きを帯びていた。

美緒が毎日好んでストッキングを脚に通して吸血鬼に逢いに行き、
肉づきたっぷりなふくらはぎを惜しげもなくさらして、
真新しいストッキングを気前よく咬み破らせるようになったのは、
それから数日経ってからのことだった。


うッ、何をするッ!?
美緒の夫、尾上志郎はうろたえて立ちすくんだが、
勤め帰りの自宅で妻の上におおいかぶさる吸血鬼の欲望を抑えることはできなかった。
ああああああッ・・・
随喜のうめき声をあげながら生き血を吸い取られてゆく、最愛の妻――
しかしそんな光景から志郎は目を離せなくなっていた。
恥を忘れた美緒が自分からスカートのすそを乱して、
吸血鬼の逞しい腰つきが股間に侵入するのを受け容れてしまうありさまを目の当たりにして、
マゾヒスティックな歓びに目ざめてしまったのだ。
ちゅうっ・・・ちゅうっ・・・ちゅうっ・・・
ひとをこばかにしたような吸血の音とともに、妻が生き血を吸い取られたあと。
志郎もまた、自分から組み敷かれていって、首すじを咬ませてしまっていた。
ちゅうっ・・・ちゅうっ・・・ちゅうっ・・・
ひとをこばかにしたような吸血の音とともに、働き盛りの四十代の血液が
吸血鬼の渇いた喉をぞんぶんにうるおし、むさぼり取られる。
顔をあげた男の頬には、吸い取った血しおがテラテラと光る。
そして我が意を得たようににんまりとほくそ笑むと、
スラックスのすそを自分から引きあげてゆく志郎の足許ににじり寄って、
こんどはハイソックスを履いたふくらはぎに牙を埋め込んでいった。
くるぶしの透けた薄地のナイロン生地に、エロチックな裂け目がじわじわと拡がっていった。

奥さんや息子の血が気に入ったのだから、あんたのことが気になるのは当然だろう・・・?
吸血鬼の無茶苦茶な論法に、それでも志郎は黙って頷き、
今後は彼に咬み破らせるために毎日長めのビジネスソックスを履くと約束した。
奥さんのストッキングや息子のハイソックス代、しっかり稼いでくれよ。
そんなことまで囁かれても、困ったように俯き、頷くだけだった。
妻と息子のことを、よろしくお願いしますね。
そんなふうに囁く父親の頬は、いつか少年のようなイタズラっぽい好奇心を、恥を忘れてあらわにしていた。

志郎が妻の不倫や息子の火遊びを愉しげに黙認して、
自身もストッキングのように薄いビジネスソックスに包んだふくらはぎを差し伸べて、
潔く吸血鬼の凌辱にゆだねるようになったのは、
それから数日経ってからのことだった。

吸血鬼の支配を許し受け容れた父、母、息子の血潮は吸血鬼の体内で入り混じって渦を巻き、
欲情に満ちた彼の牙を今夜も淫靡に染めるのだった。



あとがき
少年が、人妻が、その夫までもが。
三人三様に、そしてまったく同じような経緯で餌食になってゆく――
そんなお話を、ちょっと童話調に描いてみたくなりました。

息子と2人して夫に内緒で血を吸わせる妻の行為は、
どことなく不倫や母子相姦を連想させますし、
妻子の生き血を吸い取られるのを許したうえで自身の生き血まで提供してしまう夫の行為は、
どことなく同性愛の要素をはらんでいるような気がしています。

人妻を口説く。

2017年09月04日(Mon) 05:19:02

民俗学の本みたいな描きかたで、描いてみました。^^


この村は、人妻を口説く行為に寛容である。
夫の親友がその妻を。
舅が息子の嫁を。
息子の幼なじみがその母親を。
親しい同士で口説き、夜這い逢っているという。

節操というものは大切にされていて、
村の少女たちは年ごろになる前からそうしたことを母たちから教わっているほどであるが、
同時に大切である節操を与えるということもまた、陰では奨励されているのである。
なによりも、当の母親たちが夫の親友や舅、それに息子とまで通じ合っているのだから。

人妻を見初めた男はその家に言って、その女の夫に地酒を振る舞う。
夫のほうでも相手の下心はよく心得ているが、
よほどのことがなければその地酒を飲んでひと寝入りを決め込む。
そうなる以前から間男のほうから夫に申し入れがしてあって、
夫はそれとなく、妻に言い含めておく。
相手の間男のことをことさらに褒め、
その男との関係は自分にとって大切であること、
であるから妻である貴女もまた、彼と親しくなることが務めであることを告げるのである。
それだけで妻の側もいっさいを承知して、
夫がその男を迎える日には、身なりを整えきちんとした服装で応接をする。
妻を口説かれるということは、その妻を持つ夫を称賛することだと見なされている。
だから間男は人妻を征服しても夫の名誉を傷つけようとはしないし、
夫もまた同じ女性を愛する男性として、間男の好意を容認するのである。

夫が地酒によってひと寝入りしてしまうのを見はからって、
間男は妻に言い寄り、夫婦の布団のうえで彼女を組み敷いてゆく。
さいしょのときの抵抗が長ければ長いほど称賛の対象となるが、
どこかでは必ず力を抜いて、夫の友人の好意に応え、応接しなければならない。
その夜は、妻にとっても夫にとっても、長い夜になる。

まぐわいはひと晩つづけられ、その間夫は別室にこもり時を過ごす。
なかには友人が愛妻に親しむところをかいま見て、興じるものもいるという。
友人や身内が自分の妻を犯すところを視るのは、夫の特権とされていて、
視ることを望まれた間男は、その妻をことさらに猛々しく征服し、
妻もまた気丈に振る舞いながらも、熱情をこめてまぐわいを受け容れる。

一夜が明けると夫が起きる前に間男は家から姿を消し、
妻はいつものように朝の炊事に精を出す。
もちろん、なにごともなかったように。
夫のほうも夕べのことはおくびにも出さず朝食を採り、仕事に出かけてゆく。

夫が仕事に出かけてゆくと、間男は再び戻ってきて、その妻と通じる。
そして妻を家から連れ出して自分の家に引き入れ、一日じゅうまぐわいを続ける。
まぐわいはその次の日の夜明けまでつづき、妻は間男に連れられて帰宅する。
妻の朝帰りは近所のだれもがそれを知るような刻限に行われるが、
夫が妻と間男とをこころよく迎え入れることで、周囲に二人の関係をそれとなく知らせるのである。

一週間以内にその家では近所や身内を招んでの宴が開かれ、
宴の趣旨は公にされないものも、だれもがそれを実質的な披露の宴と心得ている。
その席では夫は末席にいて、妻と間男とが上座についているからである。
このような形で認知されると、夫と間男は今まで以上に親身な関係を築き、生涯助け合うという。

お墓参りに来た、独身の姪

2017年09月02日(Sat) 08:45:10

私たちが死んだら、お墓参りに来てね。
きっとそこには、あなたに逢いたがっている墓守がいる。
その人はあなたの血を欲しがるだろうから、
そのときには私がそうしてあげたみたいに、あなたの血を吸わせてあげて。

裕福な伯母は、伯父が亡くなった翌日に逝った。
身体じゅうの血液が一滴も残されていない不思議な死に方だったが、
この街の人はだれもがなんの疑念も抱かなかったらしく、葬儀は兄夫婦の手で、鄭重に執り行われた。
その一週間後。
舞阪香苗26歳は、伯母が生前に言い残した不思議な囁きに従って、伯母夫婦の墓を訪れた。
伯母に言われるまま、黒一色のスーツに、脛の透ける薄手のストッキングという礼装に身を包んで。

そこで香苗を待ち伏せしつづけていたらしい墓守は、白髪頭の初老の男。
香苗は自分がこれからなにをされるのかを予期しながらも、礼儀正しくお辞儀をする。
男のほうも礼儀正しく挨拶を返すと、夫婦の墓に額づいて、持っていた花束を鄭重に差し出した。
二人の死を悼んでいるのは、キッと偽りのない想いなのだろうと、香苗は感じた。
周囲からは人通りが去って、香苗は男と二人きりになったのを自覚した。
墓石のまえで組み敷かれ、男はむき出した牙を香苗の首すじに、じりじりと近寄せてくる。
迫る危険に怯えるよりも。
組み敷かれた背中に当たる硬い石畳のごつごつとした感触だけが、気になりつづけていた。
荒い呼気が頬に当たり、ブラウスの襟足に忍び込む。
香苗は首のつけ根に鈍痛を帯びた刻印をつけられて、理性を妖しく漂流させた。
黒のストッキングの脚に男が卑猥な舌を這わせてくるのも、
くまなく舐め抜かれたあげく、ふくらはぎを咬まれて血を吸われるのも、
止めさせる気力はもう、残っていなかった。

もともと無気力な女だった。
高校生のころから学校に行かなくなって、伯母のつてでえた就職先も休みがちだった。
幸か不幸か強力なつてだったので、どんなに引き籠っていても会社の席はなくならなかったし、生活に困ることもなかった。
そんな安穏さがますます、香苗を引き籠らせていった。
唯一の話し相手だった伯母が、さいごに残した言葉――
それだけが、香苗を導いていたのだ。

私が死んだら、お墓参りに来てね。
そこには墓守がいて、あなたのことを待っているから。
彼は夫のつぎに大切なひと。
だから、私はあの人に、あなたのことをプレゼントするの。
服装は、自分をプレゼントするときのラッピングみたいなものよ。
そそくさとはぎ取られてしまうかも知れないけれど、
もしかしたら記念に大事に取っておいてもらえるかも。
私たちのお墓の前で、あの人と仲良くして頂戴ね。
そうすれば。
私はあなたのことを彼に、プレゼントとして差し出すけれど。
あなたにも彼という一生のお友だちを、プレゼントできたことになるわけだから。

すべては伯母の、いうとおりだった。
きっと伯母さんも、こんなふうにされたのね?
ブラウスをはぎ取られ、ストッキングをずり降ろされながら。
降りしきるキスに怯えつつも、少しずつ応えるすべを覚え込まされながら。
それが風変わりな出逢いであったとしても、
初めてのラブ・シーンを伯母のまえで遂げることに香苗は納得を覚えて、
目線を合わせてくる男にかすかに頷きかえすと、
ストッキングを片方だけ脱がされた脚を、ゆっくりと開いていった。

あなたには、生きる権利がある。

2017年09月02日(Sat) 08:18:06

あなたには、生きる権利がある。
追い詰められた女は、ひたむきな目で相手を見つめながら、そういった。
鉛色の頬に意外そうな表情を浮かべた吸血鬼は、立ち止まって女を凝視した。
冷たい目線に負けまいと、女はなおも自らのまなざしに力を込めた。
でも、私にも生きる権利を認めて。わかる・・・?

数分後。
抱きすくめられた腕のなか、女はぼう然としていた。
片方の頬には、食いつかれた瞬間撥ねた血潮で、べっとりと濡れていた。
男はひたすらクチャクチャと汚い音を立てながら、女の生き血を啜りつづける。
まだじゅうぶんに若さを秘めた中年女性の血潮に、明らかに劣情を催しているのを、
女は感じないわけにはいかなかった。
男は女をベンチに座らせると、今度はふくらはぎに咬みついた。
肌色のストッキングが破けて、縦に裂け目が拡がった。
失血で抗拒不能になった女は、屈辱的だと思いながらも、もはやどうすることもできなかった。
もう片方の脚も咬まれて、穿いていたストッキングをみすみす破らせてしまっていた。

さらに十数分後。
女はベンチの上で仰向けの姿勢で、犯されていた。
生き血をぞんぶんに愉しまれた女は、夫しか識らなかった身体に、汚れた精液を熱っぽく注ぎ込まれていった。
女はひたすら夫のことだけを想い、なにも感じまいと頑なに歯を食いしばり、
脱げて地面に転がったハイヒールを、ただひたすらに見つめつづけていた。

京野龍子(46)は、こうして貞操を喪った。


想いを遂げたあと。
吸血鬼は龍子にそのまま寄り添って、
正体不明の人影がしきりに暗躍する物騒な公園の空気から、自分の女を遮りつづけた。
そして、龍子が貧血から少し立ち直りかけると、家の近くまで送るといった。
女は黙って頷いて、男が自分の傍らを歩くのを、認めるともなく受け入れた。
はた目には、デート帰りの男女に見えなくもない・・・龍子はぼんやりとそう思ったが、
男の好意をはねつけるだけの気力は、もう残されていなかった。

玄関で出迎えた夫に、吸血鬼は手短に来意を告げた。
奥さんの血を吸わせてもらった。貧血になったので、ここまで付き添わせてもらった。と。
龍子はあとをひきとって、ありのままのことを夫に打ち明けた。
お互い、生きる権利を認め合ったの。
でも、そのあとのことは考えに入れてなかった。
この街の吸血鬼がセックス経験のある女を襲うときには、恋人同士になろうとするんだね。
それだけが、あなたに対して申し訳なくて。
でもこの人は、来週も私に逢いたがってるの。
だれかの血を吸わなければ、生きていけない人だから。
私は、吸わせてあげようと思っている。
いけない人だけど、死んでしまうのはあまりにもかわいそう。
ほかの人が襲われて同じ目に遭うのも、それはやっぱりどうかと思う。
被害が拡がるだけだものね。
あなたにだけは申し訳ないと思っているから、なにかの形で埋め合わせさせて。
この人も、あなたの名誉まで台無しにするつもりはないみたいだから。

龍子の夫は、永年連れ添った妻が短い時間のあいだに、すっかり染め変えられてしまったと感じた。
けれども、それでも妻が気丈にも理性を持ちこたえて、事態を何とか円満解決しようと心を砕いているのを、好もしく思った。
彼はじゅうぶんに妻を愛していたし、妻もまた身体を汚された後も、自分を愛しつづけているのを実感した。
あとはただ、理解ある寛容な夫となるという選択肢しか、残されていないと感じていた。
数分後。
リビングのじゅうたんのうえにあお向けになった夫は、妻と同じ経緯で男に首すじを咬ませ、献血に応じていった。
自分を襲っている男の体内で、自身の身体から吸い取られた血液が、妻の血液と交わり合うのを感じながら。
別れぎわ。
夫は打ち解けた気分で、風変わりな訪問者に話しかけた。
妻の体調がよくないときは、わたしが身代わりに妻の服を着てお相手してあげようかな。
男は白い歯をみせて、それも楽しみです、とだけ、いった。
男二人は、一人の女を介して共存することを受け容れあった。

妻の服で女装して、女になり切って献血をする。
夫は熱心に奉仕を果たしつづけた。
妻を抱かせたくない。
そんな想いが龍子の夫を公園に赴かせていたけれど。
身にまとう女の衣装が帯びる妖しい魔性が、彼を居心地よく包んだのも確かだった。
逢瀬を遂げた後、男は性欲を持て余していると夫に告げて、
つぎは妻を来させるからと、夫は約束させられた。
妻が出かけていく時、彼はひっそりと家で待ちつづけた。
さいしょの夜と同じように、スーツに泥をつけて帰宅した妻をいたわりながら、
今夜は少しだけ、ウットリしちゃったかも。
そんなふうに悪戯っぽく笑う妻を抱きしめて、そのまま夫婦の寝室へと引き込んでいった。
それ以来。
妻が逢瀬を遂げるときには、物陰から見つめる夫のしつような視線を、
吸血鬼とその情婦とは、感じないわけにはいかなかった。
吸血鬼のセックスは、性欲処理のように強引なときもあったし、
熱情をこめて寄り添いつづける甘美なときもあった。
どちらのときにも龍子は気丈に振る舞い、男の劣情を真正面から受け止めていった。
それでもときには、ほだされてしまうときもあるらしくて、
夫のまえだと知りながらも、身体を二つに折って感じていることを覚らせてしまったり、
声をあげて夫の名を呼び、二人の男を二人ながら必要以上に昂奮させてしまっていた。

十数年後、龍子の夫は病を得て亡くなった。
龍子はかねてから、吸血鬼に申し入れていた。
もしもあのひとに先立たれたら、いちどだけ未亡人の身体を抱かせてあげる。
でもそのあとは、私の血を一滴残らず吸い取って。
あのひとはやきもち妬きで、寂しがり屋。
だから早く彼のいるのところに行って、永遠に寄り添ってあげたいから。
男は言われるままに約束を果たし、
夫を弔うための黒一色のスーツを纏ったまま無言になった女を、いつまでも抱きすくめていた。
女は去りぎわに、悪戯っぽく笑っていった。
私たちには子供はいないけど、独身の姪と、既婚者の甥がいるの。
ふたりには、お墓参りに来てねって誘ってあるの。
甥っ子のほうはきっと、お嫁さんを紹介してくれると思うわ。
だから、だいじにしてあげて。

ある女装校生の想い出。

2017年08月29日(Tue) 05:05:49

初めて吸血鬼からの誘いを受けたのは、入学してすぐのことだった。
自慢じゃないけど、クラスではいちばん早かったんじゃないかな?
つとめて無表情を取り繕った担任の先生に放課後呼び出されて、
呼び出された空き教室には、先生の代わりに白髪の吸血鬼が待っていた というわけ。
首すじも太ももも、たまらなかったけど。
いちばんこたえたのは、なぜかハイソックスを履いたまま、ふくらはぎを咬まれたときのこと。
それですっかり、はまってしまった。
毎週毎週呼び出しは続いたけれど、
ハイソックスのうえから唇を這わされて、
よだれをジュクジュクとしみ込まされて、
くまなくしつように牙をあてられて、
制服の一部であるハイソックスをみるかげもなく咬み破られてしまうのが、
なぜかむしょうに、小気味よかった。

一学期がおわるまえ、女子の制服を着て登校するようにとせがまれて。
恐る恐る母さんに相談したら、びっくりするほどすんなりと、
「じゃあ、制服屋さんで採寸しないとね」っていわれて。
父さんは黙って遠くから聞いていたみたいだったけど、
明日は女子服で登校というまえの晩、「あしたからセーラー服なんだな」って、
どこか嬉しげに、目を細めていた。

丈の長いスカートを穿いたとき、
さいしょは袴みたいだと思ったけれど。
さばさばとすそを揺らしながら歩みを進めていくうちに、
歩き方がすっかり、女の子みたいになっていて。
通りかかった近所のおばさんに、
「見慣れない子だと思ったら・・・」って、目を丸くされてしまっていた。
恥かしかったけど、ちょっぴり嬉しかった。
なによりも。
周囲の風景にとけ込むことができたのか、道行く通りすがりの人たちは、だれもがぼくに無関心で。
案外抵抗なく、学校にたどり着くことができた。
すでにセーラー服の男の子はなん人かいたから、
ぼくだけがひとり、チラ見をされるわけではなかったけれど。
時折だれかに盗み見られるのは、なんとなくわかっていて、
羨望に満ちたその視線に、ひどくくすぐったい気持ちがした。

あたし、吸血鬼の小父さまの女になるんだ――
そんなことを夢中になって口走っていたころ。
それがひとつの、幸せの頂点だった。
ぼくは女の子として日常を過ごし、
小父さんはあくまでぼくのことを、女の子として扱ってくれた。
卒業を控えたある夜のこと――
小父さまはぼくのことをいつもの空き教室に呼び出して、
セーラー服姿のぼくを床に抑えつけ、
母さんのことをなん度も征服したあのエッチな股間を、
スカートの奥深くまで、埋め込んできた。
ぼくは本物の女の子よりも、生々しい吐息をついて。
どんな女の子よりも素直に、小父さまの熱情に寄り添っていった。

小父さまが街を去ったのは、突然のことだった。
たよりを一通、それも「幸せに暮らせ」とだけ、走り書きされていた。
敵に居所を突き止められて夜逃げをしたのだと、父さんがそっと教えてくれた。
ぼくは合格していた女子大に、正体を隠して予定通り入学して、
四年間一生けんめい勉強をして、教員の資格を取っていた。

数年が経ち、ぼくはふたたび、あの学校に通っている。そう、女装教師として。
クラスの生徒の半分は、ぼくのことを本物の女教師だと思っている。
じきにうわさで、すべてがばれてしまうのだけれど。
あと一週間くらいは、だいじょうぶだろう。
小父さまと過ごしたあの空き教室には、どうしても足が向かなかったけれど。
いちど、勇気を奮い起こしてまえの廊下を歩いたとき、
寂しくて、寂しくて、涙がとめどなくあふれてきた。
あれ以来、ぼくの血を吸ったものは、だれもいない――

教師としての日常は、そんなにわるいものではなかった。
男の子たちは、ぼくの正体を知ってからも、女の先生として慕ってくれて。
なん人かの生徒は、ぼくにラブレターをくれたくらい。
返事はちゃんと書いた。
「好きなひとがいるから、お気持ちには添えないけれど・・・いっしょにがんばろう」
って、すこしは教師らしいことを書いてみたりした。

一学期が終わるころには、ほとんどの生徒が襲われていて、
女史の制服を着用して登校してくる生徒も、だんだんと増えてきた。
夏は好い季節だ。
肌の露出度が上がって、ピチピチとした太ももが初々しく輝く季節。
彼らの太ももの筋肉がまだ柔らかいうちに、
ぼくは生徒を一人でも多く、この世の天国に連れて行ってやろうとする。
きょうもまた、あの思い出の空き教室から、
初めて咬まれる少年のうめき声が洩れてくる。

きっとあの教室のなかには、ぼくも小父さまもいるんだ。
まだ若い肢体を持ったぼくは、戸惑い逃げ惑い、逃げ切れなくなって、
まだ柔らかい皮膚を破られて、若い生き血を啜られる。
小父さまは余裕で獲物をからかいながら、
「きみの血は美味しいね」って褒めることも忘れずに、
夢中になって来るとひたすら、その子の生き血を舐め尽してしまうことに熱中して、
襲われる子も、そのうちだんだんと夢中になって来て、
女の子みたいな切ない吐息を洩らしながら、相手の意のままへと、堕ちてゆく。
そんなくり返しを見守るのが、とても楽しい。
この学園は、地上の楽園。
生徒もその母親さえも吸血鬼の毒牙にかかってゆくというのに、
そのなかに気の毒な被害者なんて、ひとりもいない。
息子や妻までも寝取られてしまうお父さんさえも、
時々参観と称して、少女になった息子や、自分を裏切りつづける妻の痴態を愉しみに訪れる。

嵐のような宴が過ぎた後、
ぼくはひとりモップを出してきて、床清掃をしていった。
飛び散った若い血を、むぞうさに拭い落として。
床のうえで行われた、淫らな戯れの記憶を消し去ってゆく。
きょうの、きのうの、もっと前の。
そして、ぼく自身の記憶にさかのぼる過去のものさえも――

ふと傍らに、人の気配を感じた。
ぎょっとして立ちすくんで、薄闇を通して気配の正体を見通そうとした。
気配は生温かく、どこか柔らかなものを帯びていた。
はっとした。
懐かしい気配だった。
初めてのセーラー服にドキドキしながら登校してきたときに、
さいしょの授業さえ受けさせてもらえなくて、強引に連れ込まれてしまったこの部屋で。
初めてのキスを奪われたっけ。
薄闇の向こうでほくそ笑むのは、そんな密か事の記憶を共有する唯一のひと。
「おかえりなさい」
そういうぼくに、
「スーツが似合うようになったんだな」
あのくぐもった、もの欲しげな声色に。
ぼくはウットリとして、肯きかえしてしまっている。


あとがき
わ~、一気呵成に描いてしまった。ものの30分くらいで。
どれほどの内容か自分でもよくわからないけど、
久しぶりでサラサラとよどみなく描くことができたことに満足。
(^^)

あっぷしたお話(すこしだけかいせつ)

2017年08月28日(Mon) 07:28:57

珍しく、3連作となりました。
もっとも、三つのお話を描いたのは、それぞれ別のタイミングです。
どれもが割と長文なので、ちょっとだけかいせつを入れておきます。

「迫られて 仲良くなって」
子どものころ吸血鬼に誘拐された記憶とその後日談。
息子を受け取りに来てストッキングの脚に舌なめずりをされてしまう光景と、
帰り道にお母さんが口走った、「女のひとは、迫られると仲良くできちゃうの」というくだりとが、
さいしょに頭に入って、そこから描きはじめました。
すべての女の人がこうだというわけではありません。
むしろ、彼女独特の習性である疑いもかなりあります。
でも息子くんは、母親に似たタイプの女性を愛してしまったようですね。^^

「教程」
夕べ遅くに描きかけて、「秋」まで書いて「なんか平板だなあ」と思っていったん放棄したお話です。
(^^ゞ
半ズボンンハイソックスといういでたちに、以前からフェチを抱えていて・・・
やや同性愛的な作品に仕上がりました。
後半、「お宅の息子さんを女として愛したい」というくだりは、別話にしようかと思いましたが、
まだ頭の中で練れていなくって、断念しました。
いろんな意味で、不完全燃焼なお話?かもしれませんが、細部はかなりこだわったつもりです。
(ウソ字がなければいいけれど 笑)

「幼い兄弟の吸血鬼」
四日ほど前にあらかた描けたつもりになったのですが、
背後事情からあっぷをしそびれました。
お母さんが初めて兄弟に襲われるシーンの後半と、
婚約者を襲わせるシーンのほとんどを描き足して、あっぷ☆
あらいざらい吸わせてしまったお兄さんに、潔さを感じます。

幼い兄弟の吸血鬼

2017年08月28日(Mon) 07:17:53

その兄弟と初めて出会ったのは中三のとき。
ふたりが吸血鬼だということは直感でわかったけれど、
自分の血を守るための鬼ごっこは、あっけなくけりがついてしまった。
五歳児くらいの体格しかないふたりは、びっくりするほどの敏捷さでぼくのことを追い詰めていって、
気づいたときにはもう、校庭の片隅で引きずり倒されていて、
ひとりは、ぼくの首すじに。
もうひとりは、ぼくのふくらはぎに。
どちらもギュッと、咬みついてきた。
靴下を履いたまま咬まれたふくらはぎには、
しなやかな感触のするナイロン生地に、生温かい血潮がじわっと沁みた。

「美味しいね」
「うん、美味しいね」
「ひさしぶりに、人間の血にありつくね」
「お兄ちゃん、も少しじっとしててね。喉の渇きがおさまったら放してあげるから」
小さい身体に込められたびっくりするほどの膂力にがんじがらめにされたぼくは、
否応なく、15歳の生き血をむしり取られていった。
そんなことをされたのに。
いつか宿ったマゾな歓びが、ぼくに教え込んでいた。
ふたりの仲の良さ、チームワークの巧みさ、そして、小気味よいほどの飲みっぷりを。

その事件をきっかけに、ぼくたちは兄弟のように仲良くなって、
15歳の若い血を吸わせてやるようになっていた。
喉をカラカラにした二人にせがまれて、母さんのことまで紹介してあげた。
スポーツ用のハイソックスを好んで咬み破りながらぼくの血を吸った弟くんは、
母さんの穿いている肌色のストッキングも、それは嬉しそうにブチブチと音をたてて咬み破っていった。
ぼくの首すじに思い切りよく食いついた兄くんは、
ブラウス越しに母さんのおっぱいを揉みながら、吸い取った血で頬を濡らしていった。
さいしょは戸惑っていた母さんも、じきに血を吸い取られる歓びをわかってくれて。
足しげくやってくる兄弟のことを、親戚の親切な小母さんみたいな感じで迎え入れてくれた。
幼い兄弟の吸血鬼が、
ひとりはブラウス越しにおっぱいを揉みながら、
ひとりはストッキングをブチブチと咬み破きながら、
熟れた人妻の生血に酔い痴れていくのを、
ぼくはゾクゾクと胸をわななかせながら、物陰から見つめつづけていた。
父さんがそうしたことを知ったのは、だいぶあとになってからだけれど。
自分の息子よりも幼い彼らにどう丸め込まれてしまったのか、
母さんと彼らとの関係に、とやかく文句をいうことはとうとうなかった。

数年が経った。
この子たちが食べ盛りになったらどうしよう?
主婦らしい心配を母さんがしてくれたころには、もう心はきまっていた。
結婚相手の佐夜子さんをふたりに会わせたのは、結納を済ませた帰り道。
佐夜子さんはまだ、処女だった。
スーツ姿のまま咬まれて失神した佐夜子さんは、真っ白なブラウスをバラ色に染めながら、
うら若い処女の生血を、食べ盛りなふたりに、惜しげもなく振る舞っていった。
すっかり色気づいた兄くんは、佐夜子さんの穿いていたタイトスカートをたくし上げて、
ショーツのなかに手を入れながら彼女の首すじを吸って、
頬ぺたをバラ色の血潮で濡らしていって、
やっぱり色気づいた弟くんも、佐夜子さんの穿いていたストッキングに目の色変えて、
薄手のナイロン生地に帯びたツヤツヤとした光沢を塗りつぶすように舌を這わせて、
お兄ちゃんに負けないほど、頬ぺたをバラ色の血潮で濡らしていった。

母さんはとっくに、兄弟に犯されていた。
さいしょは母さんの胸をしつこくもんでいた兄くんに。
その翌週は、よそ行きのストッキングをなん足も破らせてあげた弟くんに。
齢の順に、受け容れていった。
ぼくはその様子を物陰から、吸血される母さんを見守るときと同じ視線で視つづけてしまったし、
父さんも、母さんが自分を裏切りつづけるのを知りながら、とやかく文句をいうことはとうとうなかった。

挙式を翌週に控えたある日、
ぼくは佐夜子さんを呼び出して、ぼくが責任を取るからといった。
佐夜子さんは困った顔をしていたけれど、あなたが責任を取ってくれるならといった。
よそ行きのスーツ姿の佐夜子さんを、ぼくはふたりの待つ夜の公園に連れて行って、
処女の生血をたっぷりと吸わせた後、
兄弟がいつも母さんにしかけていく悪戯をしてもいいと、告げていた。
兄くんは、ぼくたちのほうが先でもいいの?って訊きながら。
それでも嬉し気に佐夜子さんのブラウスをはぎ取っていったし、
弟くんは、じゃあお兄ちゃんのお嫁さんを、ぼくたちの女にするからね!って宣言して、
佐夜子さんの穿いているストッキングを、いつもよりいやらしく咬み剥いでいった。

食べ盛りになった兄弟は、こうして飢えることなく実り多い青春を迎えていった。

教程

2017年08月28日(Mon) 07:02:15

春。
ブレザーに半ズボン、リブ編みのハイソックスという紺一色の制服に身を包んだ少年たちが、
ピチピチとした生気を帯びた太ももを輝かせて、学園内を闊歩する。
その身をめぐる若い血液を、学園に出没する吸血鬼の餌食にされるのだと、薄々自覚しながら。
吸血鬼を受け容れている当校では、
生徒とその家族は、献血奉仕が入学の条件になっている。
親たちは、生徒本人と自身を含む家族全員が吸血の対象となる同意書にサインをして、
その代わりに入学金の免除を得る。
与えられるのは、最高の教育。
多くの生徒たちが名門校に進学し、社会の明日を担う。
当校のモットーは関係者限りの極秘事項だから、そうしたことが可能なのだ。

入学式を済ませると。
彼らはひとり、またひとりと教職員に呼び出され、
あてがわれた空き教室のなか、淫靡な吸血の初体験を強いられてゆく。
首すじを咬まれ、太ももを咬まれ、ハイソックスを履いたままふくらはぎまで咬まれ、
身体じゅうの生き血を舐め尽されてゆく。
どこの部位を咬まれても、そうした行為に性的な意味が隠されていると。
疼くような微痛とともに、教え込まれる。
特にハイソックスを咬み破られる行為には、なぜか反応する生徒が多いという。
通学用のハイソックスを1ダースほども破かれたときには、
吸血行為に伴うマゾヒスティックな歓びに、だれもが目ざめてしまっている。

一学期。
1学期の終わりまでには、家庭訪問がひととおり完了する。
訪問を受けた母親は、担任の教師にもろもろの事情を口で説明し、
教師に同行した吸血鬼は、その母親を組み敷いて血を吸い取ることで、その心を読み取ってゆく。
建前の部分と、本音の部分と。
教師と吸血鬼とはその両方を情報交換し、生徒の指導に役立てようとする。
女教師の場合、吸血鬼と直接まぐわうことで。
男教師の場合、吸血鬼にその妻を差し出すことで。
両者は濃密な関係の共犯者になっている。

1クラスにひとり割り振られた吸血鬼は、生徒全員の血を吸って心を支配するので、
家庭訪問を受けるときの生徒は、自らすすんで母親の不倫の手引きをするという。
そして、夫婦の寝室で犯される母親を覗き見て、寝取られる歓びに目ざめてゆくという。

夏服はブレザーの代わりに紺のベストを着用する。
それまでのリブ編みのハイソックスの代わりにストッキング地の透けるタイプのハイソックスを脚に通す生徒が増えてくる。
母親を咬まれた生徒たちである。
女を欲しがる吸血鬼のための装いなのだ。
日中は女性を襲えない彼らのため、自らが女性になって生き血を吸わせる。
ストッキング地のハイソックスは、その第一歩である。


夏休み。
生徒たちは、とある山村に合宿に行く。
そこは、学園のオーナーの出身地。
早くから吸血鬼を受け容れていて、
人妻たちは全員、その愛人となっているし、
娘たちはだれもが、嫁入り前に処女を捧げるといわれている。
その地に寝泊まりすることで。
生徒たちはその身をめぐる若い血潮を、おおぜいの吸血鬼のために提供する。
母親たちも同伴するが、なかには両親がそろって同伴する生徒もいるという。
親たちは別に宿をあてがわれ、あるいはその地の住民の家に寝泊まりをして、
吸血鬼や村の住人たちの夜這いを受ける。
そんな晩、生徒たちは起き出して、いちぶしじゅうを見届けてゆく。
将来は夫人を伴って、この村をおとずれるため。
いまのうちから、予行演習を重ねるのだ。


秋。
指定の制服店には夏前からこのころにかけて、女子の制服の注文が相次ぐことになる。
当校は男子校であるが、女子生徒の指定制服が存在する。
息子たちが女性になり切って吸血鬼への接遇を果たすため、
親たちは息子を伴って、女子制服のための採寸に足を運ぶのだ。
制服は、ブレザータイプとセーラータイプの双方があって、好みで選ぶことができる。
多くの生徒は両方の制服を用意して、吸血鬼の求めに応じて使い分けているという。
文化祭を控える時分には、男子校でありながら、見かけは男女半々の共学校の外観を呈することになる。

学校に出没する吸血鬼たちは、親たちにこんな申し入れをするという。
「お宅の息子さんを、女として愛したい」
親たちはそんな彼らの願いをかなえ、自宅への夜這いを受け容れていく。
なかには吸血鬼だけではなく、教師でさえもそうするという。
なかには夜這いの先を生徒だけではなくて、その母親にも向けていくものもいるという。

冬。
多くの生徒は、スカートの下に黒のストッキングを着用する。
肌の透ける黒、黒、黒・・・
ひるがえるスカートの下。
ピチピチとした生気に透ける黒い脚たちが居並んで、通学路をたどっていく。
そして、多くの生徒たちは足許の薄絹に裂け目を滲ませて、下校していく。
道すがら浴びる好奇の視線を、むしろ小気味良げに受け止めながら。

迫られて 仲良くなって。

2017年08月28日(Mon) 05:28:58

子どものころ、吸血鬼に誘拐されたことがある。
彼は父さんよりも年上の老人で、ぼくの首すじに食いついて、貧血になるほど血を吸った。
そして、ぼくから家の電話番号を聞き出すと、すぐに母さんに電話をかけた。
隣室からの話し声は切れ切れだったけど、こんなことを言っていた。
「息子さんを預かっている。お母さんが迎えに来るまで、血をたっぷりいただくことにする。
 あんたの息子さんの血は美味いな。
 久しぶりに、いい獲物にありついたよ。
 子育て、ほんとうにご苦労さん。
 わしが吸い尽さないうちに、間に合うと好いね。
 ・・・それでもやっぱり来るのが・・・母親の務めというものではないかね?」

母さんはすぐに、迎えに来てくれた。
よそ行きのスーツをぱりっと着こなして、ぼくの目にも眩しく映ったけれど、
吸血鬼の目にはもっと、眩しく映ったようだった。
吸血鬼は母さんになにかを囁き、母さんはちょっとためらったものの、目を瞑って応じていった。
さっきまでぼくの血を強欲にむしり取った唇が、母さんの首すじにジリジリと、近寄せられていく。
「あッ!ダメだッ!いけない・・・ったら・・・っ・・・!」
ぼくの絶叫にもかかわらず、ふたりはそんなものはまるで聞こえないかのように振る舞った。
飢えた唇が母さんの白い首すじに這って、鋭い牙に侵された素肌からは、バラ色の血が飛び散る。
「あああ・・・」
悲しげなため息をひと声洩らして、母さんは姿勢を崩し、その場に横たわっていった。
ウフフ・・・吸血鬼は逆に、嬉しげだった。
吸い取ったばかりの母さんの血でヌラヌラと光る唇に、にんまりと笑みを浮かべると、ぼくのほうをふり返って、
「さすがはきみのお母さんだ。佳い血をお持ちだね。
 これからわしのすることを、じっくり見届けるがいい」
そんなふうに言い捨てると、倒れている母さんの足許に、かがみ込んでゆく。
肌色のストッキングに包まれたふくらはぎに、忌むべき唇がヒルのように吸いつけられる。
そのままひと思いに咬もうとはしないで、男は母さんの穿いているストッキングの舌触りを愉しむように、その脚のラインを唇でしつように、なぞっていった。
男の劣情に屈服するように、上品なストッキングが、皺くちゃに波打ちはじめた。
「ウヒヒ・・・いい舌触りだ・・・」
男の洩らした随喜のつぶやきは、母さんの耳にも届いたらしい。
かすかに眉を寄せ、嫌そうなしかめ面になりながらも、
失血で身体が動かないのは、ぼくと同じらしくって、
ただそのまま、男の狼藉を受け容れてしまうしかなかったのだ。
カリリ。
男の牙が、母さんのふくらはぎに埋め込まれた。
ウッとうめいてかすかに身じろぎしただけで、
そのまま生き血を吸い取られてゆくのを、もうどうすることもできなくなっていた。
ぼくもまた、同じくらい失血にあえいでいて、
吸血鬼を前にむざむざと大人しくなってゆく母さんのことを、救い出すことはできなかった。
男は毒液の効果を試すように、左右両方のふくらはぎに、代わる代わる牙を埋めて、
そのたびに母さんが「ウッ・・・」とかすかなうめき声をあげる。
伝線だらけになったストッキングをむしり取るようにして足首までおろしてしまうと、
男は母さんの身体にのしかかって、ブラウスの胸元を強引に押し拡げていった。
母さんはなにかを覚悟したように、すべてを甘受するかのように、さいごまで身体を動かそうとはしなかった。
スカートを腰までたくし上げられた母さんは、太ももを割られた格好のまま、
太ももの間に腰を割り込ませて、強引に上下動させてくるのを、ただゆらゆらと受け止めてゆくばかり。
けれどもやがて、白い歯をみせ、接吻の要求にすすんで応じ、
受ける一方だった腰の上下動に、自分から動きを合わせていった。
キスの意味だけはかろうじてわかる程度の年頃だったぼくにも、
男がしつような愛情を強要し続けて、母さんがそれを受け容れてしまったことを、わからずにはいられなかった。

別れぎわ、男はぼくの頭を撫でて、「良い子だ」といってぼくをほめた。
母さんを虐げられるのを目の当たりにしながら、歯向かわなかったから「良い子」だったのか。
美味しい血を素直に吸い取らせてしまったから「良い子」だったおか。
母さんが犯された後も男の渇きを満足させられたとき、つい気持ちよくなってしまって、頬をゆるめて白い歯を見せたから「良い子」だったのか。
とうとうわからなかった。
母さんにはむしろ事務的な口調で、「つづきはまた」と、言っただけだった。
母さんもかすかに肯いて、こたえただけだった。

帰る道すがら、母さんがぼくに言った。
「きょうのことは、父さんには内緒にしとこうね」
ぼくは黙って、頷いていた。
「母さんね・・・」
ちょっとだけ言いよどんだ母さんは、たぶんさいしょに話そうとすることと別のことをぼくにいった。
「女のひとってね、最初は嫌だと思っていても、その場で迫られると、仲良くできてしまうものなのよ。ユウくんも気をつけなきゃね」
注がれるまなざしは、母親のそれではなくて、たしかに大人の女性のそれだったのだと・・・ぼくはなんとなく、記憶している。

それ以来。
男はときどき、通りすがったぼくの前に立ちはだかって、「きみと仲良くしたい」といった。
ぼくは抵抗もしないで男の後について行って、
男の屋敷や、道ばたの納屋に引き込まれて、ハイソックスを履いた脚を舐め尽させていた。
ハイソックスを履いたままふくらはぎを咬まれるたびに、
母さんがストッキングを穿いたまま脚を咬まれつづけたあのときのことを、
胸をドキドキはずませながら思い出していた。
ぼくの血をたっぷり吸うと、男はふたたび首すじに唇を近寄せてきて、
「きみの母さんとも、仲良くしたい」といった。
ぼくは男にせがまれるまま家に電話をかけて、母さんに来てほしいと頼んでいたし、
母さんはいつもおめかしをして、迎えに来てくれた。
無事に帰宅できるのと引き換えに、
穿いているストッキングを咬み破られ、ブラウスをはぎ取られて、
おっぱいをまる出しにしながら、ぼくのまえで犯されていった。
そんな母さんのありさまを、ぼくはただ固唾をのんで、見守るだけだった。

女のひとはね。
迫られると仲良くできてしまうものなのよ。

母さんの囁きは、いまでもぼくのことを、縛りつけている。
傍らに控える若い女は、よそ行きのスーツ姿。
ショルダーバッグを手に、恐る恐る屋敷のなかを窺って、
「いらしたわ」と、ぼくに囁く。
「行ってお出で」そういうぼくに。
「ここで見ていてね。独りじゃ怖いから」
そう言い残して女は冷たい床に、ストッキングに包まれたつま先をすべらせる。
女は、ぼくの婚約者。
初めてぼくに連れてこさせて首すじを吸ったあと。
「良い子のようだね」と、彼女の身持ちをほめて、挙式のまえの晩まで犯さないと約束してくれた。
きょうも、彼女の乳首とあそこを舐めるまでで、寸止めにしてくれた。

ぼくのこと、意気地なしだと思ってない?
そんなことないよ。ユウくんにはむしろ、感謝してる。
あたしの面倒、ずっと見てくれるんでしょ?
うっとりするような黒い瞳をぼくにむけて、ナオコさんはそういった。
ぼくは、訊かずにはいられなかった。

迫られると、仲良くなれちゃうものなの?

だって、もう仲良くなっちゃってるもん。

女は、ごくあっさりと応えただけだった。

素足よりも、伝染したストッキングのほうが劣情をそそる。
そんなぼくの心理を見抜いた彼女は、ぼくの前を大またで歩いて、
吸血鬼に受けた凌辱を、意識的に見せつけつづけていった。

人妻の愛人をまた貸しする集い

2017年08月27日(Sun) 08:03:36

この街に棲む既婚女性のほとんどは、吸血鬼の愛人になっています。
個人差はありますが、だいたい週に2~3回は逢って、生き血を吸われているのです。
彼らに生き血を吸い取られる行為は、とても甘美な快楽を伴います。
だから妻たちは夫の制止をも振り切って、情夫たちと逢引きをし続けるのです。
もっとも、この街の人たちは吸血鬼を受け容れていて、共存しようとしていることもあって、
表だって彼らを批難したり争ったりするものは、だれもいません。
夫たちはむしろ苦笑しながら、不倫行為を伴う妻たちの逢瀬に見て見ぬふりをしたり、
むしろすすんで愛人宅まで送り迎えをしたりしているのです。

うちの妻も、例外ではありません。
数年前この街に転居してくると、ひと月以内に吸血鬼に襲われて、咬まれてしまいました。
相手はこの街の顔役で、わたしの仕事上でも関係のある人物です。
妻はまだ30代と、比較的若かったので、グレードの高い吸血鬼に見初められたのでした。
「あのひとに襲われるなんて、名誉に思わなければいけない」というのが、此処での通り相場だったのです。
彼は礼儀正しい紳士だったので、公私の区別をきちんとつけました。
仕事中は一切そういう話題に触れず、妻を支配しているという力関係で仕事を仕切ることは絶対にしませんでした。
はた目には、良好な関係を保っている取引先としか思われないほど、穏やかな関係です。

吸血鬼の社会にもグレードの高い低いがあって、彼のような実力者だと都会育ちの若妻を手ごめにするのも意のままなのですが、
もちろんそうでない吸血鬼もいるみたいです。
この街に生まれ育って、母を犯され、妻を犯され、娘の夜這いの手引きまでかって出た永年の協力者。
そうした人たちがごほうび代わりに吸血鬼にしてもらった・・・そんな話を聞いたことがあります。
けれどもそうした吸血鬼たちにも、良い女を得るチャンスがなければならない――彼らはふつうに、そんな意識を持っています。
彼らは一概に、弱者に寛容な態度を示すのです。
弱い立場の吸血鬼が、良い女を得るための集い――それが、月にいちど街はずれの荒れ寺で行われる、
「人妻の愛人をまた貸しする集い」
というイベントなのです。
グレードの高い吸血鬼たちが、自分たちのご自慢の愛人を寺に伴います。
愛人たちは皆、こぎれいに装ってくるように命じられて、
夫が結婚記念日に買ってくれたよそ行きのワンピースや、
いつもPTAのときに着ていくスーツ姿で集められるのです。
集められた愛人たちに、グレードの低い吸血鬼たちがむらがるのです。

そうした集いが開かれて、招待客のメンバーに妻が含まれていると告げられると、
夫たちは誓約書にサインをさせられます。
「恵まれない吸血鬼に良質な血液を提供するために、
 自身が進んで交際を受け容れているパートナー以外の吸血鬼が複数、最愛の妻の血液を享受することに同意します」
おおむねそんな内容です。
サインをした夫たちは、特別に荒れ寺に参観に訪れることが許されます。
妻を提供した夫たちは、永年連れ添った妻たちが、自身の同意のもとにまた貸しされるのを、見届ける権利を得るのです。

内容は・・・まあ、落花狼藉といったていなのですが。
正装した妻たちが身なりのよくない飢えた吸血鬼たちに抑えつけられて、否応なく欲求を成就されてゆく光景は、
いちど目にしたら忘れられないほどのものなのです。
複数の吸血鬼が肉欲のおもむくまま愛妻を輪姦する。
そんな光景を目にした夫たちは・・・恥を忘れた昂奮を植えつけられて、帰宅します。
着衣をなかばはぎ取られた妻たちを護るように伴って。

帰宅したあと。
妻たちはほとんど全員、淫らな舞台の第二幕を迎えることになるのです。

いまはまだ、それで良いのですが・・・

2017年08月27日(Sun) 07:38:55

子どものころから慣れ親しんでいる、吸血鬼の小父さんがいます。
いつのころか咬まれるようになって、いまでは週2,3回は会って、血を吸わせてあげています。
ぼくと小父さんの関係は、両親も認める仲です。
特に母は、父に勧められるまま小父さんと週2~3回は会っています。
セックス経験のある女の人が血を吸われると、性行為まで迫られる・・・というルールを知ったのは、年ごろになってからのことでした。
でも母は小父さんと交際していることを誇りに思っていますし、父もそんな二人をを暖かく見守っているようです。

この間、ぼくには彼女ができました。
相手は、幼なじみのヨシ子さんです。
彼女とは、たぶん結婚すると思っています。
お互いの両親も、ぼくたちの仲を認めてくれています。
子どものころ、ぼくは小父さんに約束をしました。
「ぼくに彼女ができたなら、父がそうしているみたいに、彼女のことを小父さんに紹介してあげる」って。
そのことが気になって、ぼくはヨシ子さんに相談しました。
「ぼくには子供のころから仲良くしている吸血鬼がいて、いつも血を吸わせてあげている。ヨシ子さんの血も、吸ってもらいたいと思っている」って。
ヨシ子さんはこころよくぼくの希望をかなえてくれました。
二人で小父さんに会いに行って、さいしょにぼくがお手本で咬まれて、
そのあとヨシ子さんもぼくと同じようにして、首すじや脚を咬まれたのでした。
セーラー服姿のヨシ子さんが小父さんに抱きすくめられて首すじを咬まれたり、
真っ白なハイソックスを履いたふくらはぎを咬まれたりしているのを視ているうちに、
なんだかゾクゾクとした、落ち着かない気分になってしまいました。
ヨシ子さんの白いハイソックスにバラ色のシミが拡がってゆくのが、なんともいえず毒々しくて・・・
それ以来、ぼくはいつも彼女を連れて、二人ながら血を吸わせてあげるようになったのです。

でもさいきん、あたりまえのことに気づいて、ハタと当惑しています。
いまはそれで良いのですが・・・
小父さんがセックス経験のある女性を相手にするときには、性行為まで迫るはず。
そしてきっと、それがぼくのお嫁さんであっても、例外ではなくそうするはずですから。
ぼくが当惑しているのは、それだけではありません。
そうなることと知りながら、ぼくは結婚後のヨシ子さんが小父さんに会って犯されてしまう光景を想像して、ゾクゾク昂ってしまうことなのです。
白いハイソックスの脚を咬まれながら、ヨシ子さんが恥じらっているのを視てさえ昂奮するぼくです。
新妻のスーツ姿を抱きすくめられて、なまめかしいストッキングで装ったふくらはぎを冒されるのを見たら、もっとドキドキしてしまうことでしょう。
夫として、妻の身を守らないでどうするのだ?という気持ちも、むろんあります。
でもきっと、やはりぼくは、子どものころから慣れ親しんだ小父さんが悦んでくれるように奉仕することを選んでしまうことでしょう。
ヨシ子さんは、そういう遠くない未来に起こるいびつな関係を、とっくに意識しているみたいです。
「タカトくんのお嫁さんになっても、襲われちゃうんですよね?」
「いやだ~、夫ある身で生き血を吸い取られちゃなんて♪」
などと冗談ごかしに口にするのも、
小父さんばかりではなくぼくのことまでそそる意図で言っているに違いありません。
そして、二人して若い生き血をたっぷりと吸い取られた後、家路をたどる道すがら、
ヨシ子さんはぼくをふり返って、爽やかに笑いながら言うのです。
「あたしがまちがえちゃっても、タカトくんは責任取ってくれるわよね?」
って。

男と女が仲良くなる、最高のやり方

2017年08月25日(Fri) 05:56:08

この村には、いろんな形の愛がある。
嫁が旦那の口利きで、舅と愛し合っている。
兄と妹が、夫婦のように暮らしている。
お互いの嫁に、夜這いをしかけ合っている。

村の長老が妻の寝室に夜這いに来ているのを、幼い息子が視てしまった。
あれはね、いけないことではないのだよ。
お前はまだ小さいから、わからないだろうけど。
男と女が仲良くするのの、いちばん最高のやり方なんだ。
あのお爺さんは、父さんと仲良しなんだから、
母さんとそういうことをするのを、特別に認めてあげているんだ――

とっさに思いついたそんな言い訳を、息子は真に受けて育っていった。
母さんがお爺さんと抱き合ってるのを見ると、僕なんだかドキドキするな。
そんな言いぐさをするのが、ちょっとだけ気になったけれど。

十数年後。
息子は照れ臭そうに報告する。
母さんと、仲良くなっちゃった。
父さんのいう、男と女が仲良くなる、最高のやり方でね。
わたしは当惑しながらも、台所からはらはらしながら聞き耳立てている妻を意識して、鷹揚に受け答えした。
それはよかったね。おめでとう。
でもいつまでも、母さんとしているんじゃないぞ。お前も早く、嫁を見つけないとな。

世代は性懲りもなく、くり返すのだろうか。
息子は自分の新婚家庭に幼なじみたちを招き入れて、
毎晩のように夜這いを許して、
嫁が自分の親友たちをもてなす姿を目の当たりに、
「なんだかドキドキするんだ」
と、くり返し呟きつづけている。

兄妹たちの、濃い関係

2017年08月25日(Fri) 05:26:24

この村には、いろんな形の愛がある。
嫁が旦那の口利きで、舅と愛し合っている。
兄と妹が、夫婦のように暮らしている。

婚礼の席は、乱交の場――
法事の席は、乱交の場――
そんな常識が、この村ではまかり通っている。
そういう席にはだれもが珍しく、改まった服装でやって来るから、
下手をするとだれがだれだか、見違えてしまうときがある。
きっとそんな、いつもとはちがう非日常の時間だから、
そういうことが起きるようになっていったのだろう・・・と、だれかがうそぶいていた。

桜井和也(仮名)が初めて妹の裕香(同)を襲ったのは、そういう場での出来事だった。
和也はかねてから、器量よしの妹を自慢に思っていたけれど。
そんな感情を妹に抱く兄がもくろむことはひとつであるはずなのに、
ほかの妹持ちの同輩たちが婚礼や法事の席で、次々と近親相姦を遂げていったというのに、そういうことになかなか、踏み切れないでいた。
そういう奥手な理性が堰を切ったのが、裕香が勤めに出るようになって初めての婚礼の席でのことだった。
地味なスーツに身を包んで友人たちと笑い合っていた輪のなかに割って入った和也は、
なにが起こるのか予感した友人たちがスッと身を引くのさえ目に入らずに、裕香の前に立ちはだかった。
「え?」
目を丸くする裕香の手を強引に引いて、宴席のしつらえられた大広間の隣室に引きずり込むのを、だれもが見て見ぬふりをした。
あそこのお兄ちゃんは、妹にご執心――それはだれもが知る公然の事実だったから。

大広間の周りには、芋に小芋がつくように、隣り合わせに小部屋がいくつも並んでいた。
すでにほとんどの部屋が、埋まりはじめていた。
嫁入り前の姪と、その叔父。
久々に里帰りした息子と、その母親。
息子の計らいで義父の相手をする、都会育ちの嫁。
そんなカップルたちが、熱い吐息を交し合っていた。
やっと空き部屋を見つけると。
男は中からカギをかけ、
女は観念したように目を瞑る。
都会ふうのタイトスカートのお尻に伸びた手が、
さいしょはおずおずと触れてきて、
スカートを通して感じた丸みと質感にそそられたのか、
手つきが荒々しくなるのに、時間はかからなかった。
硬いスチールの床のうえ。
スーツ姿のまま組み敷かれた妹は、その場で女にされていった。

それ以来。
兄と妹とは、ひとつ屋根の下、夫婦同然に暮らすようになった。
そういうことは村ではよくあることだったので、親たちも咎めようとはしなかった。
父親は見て見ぬふりを決め込んでいた。
彼はそうやって、母親の不倫も、嫁が義父に抱かれるのも、ずっと見て見ぬふりで通していた。
母親は息子にひと言、
「子どもだけは作らないでね。お嫁に行けなくなるから」
と、そこは母親らしく、娘の将来をちょっとだけ、気づかっていた。

妹の裕香に、縁談が舞い込んだとき。
さすがに和也も観念した。
いずれは長男として嫁を取らなければいけない身だったし、
血の濃い結婚が実生活にいい影響をもたないのも、理屈ではよくわかっていたから。
縁談の相手は、和也の幼なじみだった。
ふたりの関係を重々承知したうえで、和也の妹との縁組みを申し入れてきたのだった。

ふつうなら。
縁談を持ってくるのは、村のしかるべき顔役だった。
けれどもそのような手続きを通さずともよいほど、両家の仲は密であった。
顔役の代わりに和也の前に現れたのは、中学二年になる幼なじみの妹の照美だった。
照美はさいしょに、義姉になる裕香に礼儀正しく頭を下げて、
「兄から縁談をことづかってきました」
と、単刀直入にそういった。
十歳以上齢の離れた女ふたりは、目交ぜですべてをわかりあったようだった。
「裕香お姉さんの代役、私ではつとまりませんか?」
初々しくてか細い笑みが、きちんと着こなした制服姿に、よく似合っていた。
しばらく見ないうちにすっかり年ごろの娘になっていた幼なじみの妹に、和也は目の色を変えた。
照美のか弱い腕を引いて、制服姿にはおよそ似つかわしくない納屋に引きずり込んでゆくのを、
「お兄ちゃんあんまりね」
と、裕香はわざとのように口を尖らせた。
女に目がない兄貴に愛想をつかして縁談を承知する――そんな段取りを。
兄の和也も、妹の裕香も、きちんと踏まえていった。
薄暗い納屋のなか。
藁まみれにされる制服に包まれた、十四歳のか細い身体は、和也をいたく満足させた。

和也に正式な縁談がわいたのは、数年後のことだった。
相手は照美ではなかった。
村では指折りの素封家の娘である婚約相手は、村の長老を相手に処女を捧げたうえで嫁入りしてきた。
照美は事情を知らない他家へと嫁いでいった。
和也の嫁は、夫の許しを得て長老との交際を続けていたし、
和也の母も、嫁の不行跡には目をつぶっていた。自分も身に覚えのあることだったから。
裕香は時折、婚家から実家に戻ってきて、嫁を公然と寝取らせてしまった兄を見舞った。
和也は幼なじみの愛妻となった実の妹を、熱情をこめて掻き抱き、
物わかりのよい幼なじみは、最愛の妻が近親相姦の歓びを尽くすのを、見て見ぬふりを決め込んだ。
実をいうと、照美も時々実家の親に会って来ると称して里帰りして、
実家を素通りして和也の家に入り浸った。
照美の夫は妻を寝取られることに昂奮を覚える質だった。
新婚生活のなかで、夫のそういう嗜好を見抜いた照美は、「あたし浮気してあげる」と夫をたきつけて、
時には夫同伴で里帰りをくり返した。
夫の目の前でその妻を犯すという趣向は、和也の気に入るところだった。
自分自身も長老に命じられて、妻の不義の場面を見せつけられていたから、
相手の気持ちがよくわかるのだ。
息をつめて見つめる都会育ちの夫のまえ、
和也は照美に敬意と愛情をもって接し、密にまぐわい続けるのだった。

親孝行――舅と嫁との交際録

2017年08月25日(Fri) 04:50:26

この村には、いろんな形の愛がある。
嫁が旦那の口利きで、舅と愛し合っている。
兄と妹が、夫婦のように暮らしている。


宝井秀馬(46、仮名)は、やもめになった父(73)に、妻の里美(44、同)を抱かせている。
きっかけはすでに、新婚のころからあった。
秀馬の留守中、父が里美を強姦したのだ。
都会育ちの里美は結婚後も、隣町のオフィスにOLとして勤めていた。
義母の登美子はたまたま外出していて、夫の秀馬は農協に勤務していたから、
家には義父しかいなかった。
その義父から、「体調が急変した、早く帰ってきてほしい」と連絡があったのだ。
里美は勤務先の上司に事情を話し、会社を早退して帰宅した。
スーツ姿で務めから戻った里美に、義父は目の色を変えて襲いかかった。

体調不良は嘘だった。
いや、体調が変になっていたのは、嘘ではないのかもしれない。
彼は女に飢えていた。
その欲情を満たすべき妻の登美子は、外出していた。
里美は泣いて抗ったが、どうすることもできなかった。
若々しい張りのあるバストを包むブラウスは引き裂かれ、ブラジャーの吊り紐は引きちぎられて、
押し倒されてじたばたさせた脚からは、ストッキングを引き剥がれていった。
それでも、義父の道ならぬ激しい吶喊に、里美の腰は本能的に応えつづけてしまっていた。
きっと。
義父娘の身体どうしは、相性がとても良かったのだろう。

ふたりの関係はしばらくの間、夫にも姑にも秘密のままつづいた。
里美は会社の早退をくり返し、やがて退職せざるを得なくなった。
ひとつ屋根の下にいる時間が長くなったことは、ふたりにとってもっけの幸いだった。
夫が農協に出勤し、姑がなにかの用事で家を空けると、
ふたりは待っていたかのように、むさぼり合っていた。
そのころ授かった男の子の父親が、夫だったのか、義父だったのか、里美にも確信が持てずにいる。

しかしやがて、それと察したのは姑だった。
彼女は出かけると見せて突然帰宅し、濡れ場の最中の現場に踏み込んだ。
修羅場にはならなかった。
くんずほぐれつしているふたりを凝視すると、
「落ち着いたら茶の間に来てな」
と呟いて、スッと姿を消した。
不義をはたらいた舅と嫁とが、舅の部屋から出てきたのは、それから一時間後のことだった。
舅は数々の不行跡で、もともと姑には頭が上がらなかった。
「秀馬も薄々、感づいている。この一件は妾(わたし)に預けてもらいます」
姑の登美子はそういうと、里美は蒼くなってうなだれた。
それでも舅はしたたかにも、「別れを惜しみたいから」といって妻を別室に去らせ、
もういちどだけ、嫁を自室へと引きずり込んだ。

やはりあんたが気づいていたように、里美さんはお父さんとデキていた。
でもとりあえずふたりを引き離して、お父さんにはきつく言っておいた。
たぶんふたりは、別れるだろう。妾のひと睨みは、あのひとにとって絶対だからね。
お父さんのめんどうは、あたしが見る。
悦次叔父さんもいなくなったからね。
あとはあんた次第だよ。
父さんに親孝行するつもりなら、それもいいだろう。
でも、離婚だけは家の恥だし、幼い冬馬のためにもならないから、絶対にお止しなさい。
秀馬は母親のいうままに、妻にはなにも問わず、いままでの日常を素知らぬ顔で重ねつづけた。

それから十数年が経った。
登美子はもはやいなくなり、父親はほんとうに独りになった。
いなくなる少し前、秀馬は登美子から色ざんげを聞かされた。
あたしが嫁いできてすぐのとき、お父さんに言われてね。
お前はもう憶えていないかな、お祖父さんの相手をさせられたんだ。
いちどきりじゃなくって、なん度もなん度もだった。
週に3度は抱かれたかな。
そのときにはいつも、お祖母さんはいなくなっていたし、お父さんは勤めに出てた。
この家は、どうやらそういう家らしい。
そのうちあたしも割り切って、お祖父さんとつき合うようになった。

お祖父さんがいなくなった後は、お祖父さんの遺言で、
一生独り身だった悦次叔父さんのところに行くようになった。
女ひでりだったからね。しつこかったよ叔父さんは。
でもあんたもあの叔父さんには懐いていたしね、それでよかったんだよ。
あのひとも、お祖父さんも、あたしを辱めようとしてしたことじゃない。
血のつながってない家族どうしで、仲良くしたかっただけなんだ。
形はちょっと、変わっていたけどね。。
お父さんも、きっとそうだ。
あのひとが里美さんを襲ったのは、あたしが悦次叔父さんの家に行った日のことだった。
あたしが叔父に抱かれるのがたまらなかったのか、
もしかしたらそういうことに昂奮できる質(たち)だったのか、
たぶんそっちのほうだと、あたし思うけどね――
まあ、そんなことはどうでもいいや。
だからあたしがあの時あなたに、親孝行をちょっとだけすすめたのは、そういうわけだったんだ。
あたしもお父さんには、ちょっぴりすまないと思っていたからね。
すまないと思ったのは、愉しんじゃっていたから――
でも、あんたが親孝行だと割り切ることができて、お父さんが嫁と仲良くしたくてしていることだって得心できたら、親孝行させてあげてくれないかな。
つぐないは、いまなら、ちょっとだけなら、してあげる気持ちがあるけれど。
あんたに、その気があるんなら――

その夜、秀馬は初めて、実母の登美子を両親の部屋で抱いた。
すべて言い含められていたらしい父親は、書斎にこもり切って、ひと晩じゅう、出てこなかった。

親孝行、してやりたいんだよな。
母さんいなくなったら、親父もさびしいだろうから。
前みたく、仲良くしてやってくれないかな。親父と。
母を送って一年が過ぎたころ、秀馬はそういって里美を口説いた。
里美にいなやはなかった。
法事の席でのことだった。
喪服に映えた里美の白い首まわりや、黒のストッキングになまめかしく透ける脛に、
チラチラと露骨な視線を這わせていた義父は、そ知らぬふりで聞き耳を立てていた。

じゃあ俺は、仕事に戻るから。
秀馬はわざとらしく父親を一瞥すると、
「お父さん、行きましょう」
里美もぴったりと息を合わせて、夫に応じた。
秀馬は勤め先とは見当ちがいの方角へと足を向け、
義父と嫁とは家とは反対方向の、村に一軒きりのラブホテルへと足を向けた。
母を弔うための装いに身を包んだふたりが、不倫のねぐらへと向かう後ろ姿を、
秀馬はなぜか昂ぶりながら見つめていた。
黒のストッキングに清楚に透ける足どりは、あと十分もしないうちに、淫靡なくねりを見せるのだろう。

それ以来。
ひとつ屋根の下、素知らぬ顔で書斎にこもる夫をしり目に、
舅は嫁にしなだれかかり、
嫁は恥を忘れて、スカートのすそを乱し、ストッキングを引きずりおろされていった。
「親孝行なんだから」
自分で自分にそう言い聞かせていた夫は、不倫の汗を流したままの妻を、ありのままの姿で押し倒していった。

「祖父さん、元気そうだね」
息子の冬馬が、悧巧そうな顔だちに笑いを浮かべ、白い歯を見せる。
母親の里美に生き写しの白い頬が、きょうは妖しい翳を宿していた。
「これからちょっと、仕事に出かけてくるからね。凜々花の話し相手にでも、なってやってくれないかな?」
都会暮らしの冬馬は、去年もらったばかりの新妻の凜々花を伴っての里帰りだった。
すべてを言い含められているのか。
凜々花はまる見えといっていいくらいの羞じらいをみせていた。
いまどきの若い女性らしくいつも生足だという凜々花は、その日に限ってストッキングを脚に通している。
「父さん、そういう雰囲気って好きなんだろ?」
冬馬の言いぐさは、少しばかり露骨に過ぎたけれど。
秀馬は息子の好意に、正直に甘えることにした。
どんなに取り繕っていても、ズボンのなかの一物が、すでにはじけそうになっている。
飢えた狼のまえに新妻を残して出かけていく殊勝な息子が、
玄関で革靴を履くのに手間取っているのさえもどかしいほど、
秀馬は自分のなかの劣情が、はしたないほど露骨に鎌首をもたげてくるのを、どうすることもできずにいる。
妻の里美が、息子夫婦の顔をひと目見たそのすぐ後に、
舅といっしょに公然とデートに出かけていったのも、
もしかしたら秀馬と凜々花とに、気を使ったのかも知れなかった。

親友の吸血鬼に、「きみの彼女を襲いたい」とせがまれたとき。

2017年08月23日(Wed) 08:11:21

「田村の血を吸いたいんだけど」
親友の垣本にそういわれて、ぼくはドキリとした。
吸血鬼と人間とが同じ学校に通っているうちの高校では、垣本が吸血鬼だということはみんな知っている。
クラスの女子もなん人か、垣本に血を吸われているらしい。
だれとだれがだれの相手をしているのか・・・クラスのみんなはなんとなくわかっていても、決して口に出したりはしない。
どこか、男女の関係のようないかがわしいものを、みんな本能的に感じ取っていたから。

その垣本が、同級生の田村まよを襲いたいと、ぼくに相談を持ち掛けてきた。
どうしてぼくに?
それは、まよがぼくの彼女だって、みんな知っているからだ。

きのう下向したときにたまたま見かけたまよに発情して、危うく襲うところだったという。
というか、いままでの場合だと、確実に襲ってモノにしているはずのシチュだった。
でも彼がそこをこらえたのは、まよがぼくの彼女だと知っていたから。
「リョウジにだまってヤるの、良くないと思ってさ」
彼はそう言ってぼくのことを気遣ってくれたけれど。
ぼくはそれに対して、どうこたえればよいのだろう?
ただ・・・誰もが知ってる事実として、入学以来ぼくは、彼に血を吸わせてやっていた。

「垣本に血を吸わせてやってくれないかな」
翌日の放課後、ぼくは垣本と連れだって、まよのことを誰もいなくなった教室に残して、そんなことを言っていた。
まよの反応は、意外にノーマルなものだった。
「え・・・垣本くんに血をあげるの?リョウくんも、たしかそうしているんだよね」
体育の時間とかに、ぼくのことを呼び止めて、グランドの隅で短パンの下、ぼくの太ももを咬んでいるのを、
まよはなん度となく目にしている。

まよの脚に咬みつきたいんだって
まよの履いているタイツを、びりびり咬み破りたいんだって。
Hだよね?イヤだよな?
ぼくはいつしか、まよと垣本の仲を隔てたい気分になっていたけれど。
まよは薄っすらとほほ笑みを浮かべると――
黒タイツの脚をスッと、垣本のほうへと差し伸べてしまったのだ。

タイミングを合わせたように、そう、絶妙のタイミングで。
垣本のやつは、まよの足許にかがみ込んで。
まよのふくらはぎに、唇を吸いつけていた。
いつも、ぼくの履いているハイソックスを咬み破るときと同じように――

ちゅうっ。
唇が音を立てて擦りつけられる。
咬まれた瞬間。
まよはさすがに、ウッとうめいて目を瞑る。
長いまつ毛がピリピリと、ナーバスに震えた。
ちゅうっ・・・ちゅうっ・・・ちゅうっ・・・
重ねられてゆく吸血の音に、ぼくは本能的にうっとりとなる。
まるで自分が吸われているときみたいに。
まよの様子はと見ると、まよもウットリとした顔つきになって、
ところどころ咬みついてくる垣本が、脚を吸いやすいようにと、
黒タイツの脚をくねらせて、向きを変えてやっていた。
え。そんなことまで・・・
戸惑うぼくはそれでも、垣本が自分の彼女の血を吸い取るのを、やめさせることができなかった。
血を吸い取られてゆくまよの、ウットリとした顔つきから、目が離せなくなっていたのだ。

処女の生血をことのほか好む彼らは、吸血相手を軽々しく犯したりはしない。
でも、セックス経験のある女性は別だった。
げんに垣本は、うちに遊びに来た時に、母さんのことを襲って血を吸って、
腰を抜かして見つめつづけるぼくの前、母さんのスカートを腰までたくし上げて、
グイグイと力強く、征服してしまったくらいだから。
母さんを目のまえでモノにされたぼくと、垣本との力関係は、そのときから決定的に変わっていた。
でも彼は、あくまでぼくの意思を尊重して、決してぼくのことを貶めたりはしなかったし、
ぼくも彼の意思を尊重して、中学に通うようになった妹を呼び出して、セーラー服姿で襲わせてやったりしていた。

いずれ、まよとぼくとは、結ばれるだろう。
けれどもそれから少しだけ間をおいて、垣本もまよのことを犯してしまうのだろう。
その時まよは、いまみたいにウットリとした顔つきになって、
ぼくは目の前で犯される恋人の横顔を、やはりぼう然として、見守りつづけるのだろう。

「いいとこをみんな持っていかれる」と、ひとは言うけれど・・・

2017年08月23日(Wed) 07:33:36

会社の同期、島原郁代は、ぼくの婚約者――
彼女が社長室に呼ばれた・・・と聞いたみんながヒソヒソ声で、それでいてぼくに聞こえよがしに囁いている。

「聞いたかよ?島原が社長室に呼ばれたって」
「ウチの社長、女子社員が結婚すると初夜権を行使するんだろ?」
「初夜権・・・って、何?」
「知らねーの?花婿より先に、花嫁を姦っちゃう権利のことだよ」
「うそー。今でもそんなのあるの?」
「ウチの会社、体質が古いからな」
「あぁ~、郁代ちゃん姦られちゃうんだ!花町のやつ、それ知ってんの?」
「あらかじめ聞かされてんじゃない?因果を含められて、社長に婚約者の処女を進呈・・・」
「それ、なんだかいいね・・・ウフフ・・・」

社長に申し渡されたのは、きのうのこと。
「結婚おめでとう。
 わかっていると思うが、 わが社の社則で社員同士の結婚の際は
 女子社員に社長から特別の贈り物がある――わしの精液だ。
 きみは終始、知らん顔しているんだぞ。
 みんなもそうするのが、社内のルールになっているんだからな」

「花町さん、社長がお呼びです」
秘書室の桜貝姫子がぼくのところにきてそういうと、みんながいっせいに、ぼくのほうを見た。
背中越しに、ヒソヒソ声がした。
「いよいよクライマックスか・・・あいつ、社長と花嫁が姦ってるところ、見せつけられるんだぞ~」
「結婚後も社長の気が向いたら呼び出して、新妻を餌食にするんだってさ」
「給料を稼ぐために働く旦那の隣室で、嫁は婚外セックス・・・すげぇ」
「かわいそ~。いいとこ全部持ってかれるんじゃん」

さいごのひと言が、ぼくの胸を刺した。「いいとこ全部持っていかれる」

でも・・・
じつはいいとこを味わうのは、社長だけではないのだ。
社長との愛人契約にサインさせられた郁代は、いまごろ社長室で迫られてる真っ最中のはず。
そして僕は、同僚たちの予測(期待?)どおり、社長室に入ると秘書の桜貝にぐるぐる巻きに縛られて、
郁代が処女を奪われるところを見せつけられる――
でもそれは・・・
ぼくが心の奥底で切望していた光景なのだから。

花嫁の処女を勝ち得るのが花婿の権利のはずだけれど。
花嫁が処女を奪われるのを目の当たりにするのは、ぼくみたいなマゾ男の願望。
社長はいま、ぼくの願いをかなえてくれようとしている・・・

今朝は(作者のつぶやき)

2017年08月01日(Tue) 08:06:44

いつになく濃いお話ばかり、頭に浮かんでしまいました。
たまにはこういう朝も、ありますね。
明日は更新はないと思うので、(たぶん)
時間をかけて愉しんでください。^^

一作目は、奥さんを襲った後の感想を夫に語る吸血鬼の呟き、
二作目は、田舎の風習を身をもって教えてあげた、古屋敷に棲む親切な?老人の話、
三作目は、気の強い女史と、彼女を礼装もろとも辱めようとする吸血鬼との交流。

そんな感じです。^^

インテリ女性の通い道

2017年08月01日(Tue) 08:02:19

公園で襲って血を吸ったその女性は、ただのOLではなさそうだった。
そこそこの年配。
身なりも挙措動作も落ち着いた、貫禄たっぷりの女だった。
女社長なのか、議員なのか、それとも教授なのか。
そういうインテリめいた雰囲気の女だった。

初めて襲ったときは、白一色のスーツ。
撥ねた血がジャケットにもタイトスカートにもきらきら映えて、
凌辱を逃れようと懸命に抗う細腕を折るようにして掻き抱くと、
口ぎたない抗議の嵐を浴びせかけてきた。
そのつぎのときは、黒のジャケットに、やはり純白のブラウスがよく映えていた。
公園の地べたに組み敷いて、吸い取った血潮を口許からわざとしたたり落してやると、
身じろぎひとつできない身を呪うように、歯がみをして悔しがりながら、
赤いしずくのしたたりを、値の張りそうなブラウスで受け止めつづけていった。
三度目のときは、ぴかぴかとしたエナメルの白のハイヒールが、夜道によくめだっていた。
ストッキングを穿いた脚に、好んで咬みつく習性を忌み嫌って、脚をじたばたさせて抵抗した。
気品ある装いにきりりと引き締まった足許に、いつものように恥知らずなあしらいを受けたあと。
タイトスカートのすそから覗いた脚まわりの、ストッキングの裂け目もあらわにしながらも、
ハイヒールに着いた血を、女はしつっこいほど丹念に、ハンカチで拭い取っていた。

女の穿いているストッキングはいつも、かかとのついた高価なものだった。
もの欲しげに吸いつけられてくる唇を近寄せまいと、脚をじたばたさせたけれど。
気高く装ったストッキングを、思うさまよだれで汚され、舌で舐めくりまわされて。
上質なナイロン生地の舌触りを、くまなく確かめられる屈辱におののきながら。
ブチブチとみじめな音をたてて、咬み破かれていった。

いつも綺麗なストッキングを穿いていなさるね。
いちど、そんなふうにからかったとき。
女は真顔になって俺を見据えて、いった。

あなたに破かれるために、穿いているわけじゃない。
自分をきちんとした人間に見せるために、穿いているの。
だから帰り道で襲われるとわかっていても、手を抜かないのよ私。
だってそんなことしたら、あなたに負けたことになっちゃうでしょ?

そういえば。
着飾った女の装いは軍服のように見えたし、
淡いストッキングに包まれた脚も、武装しているような張りつめた雰囲気をもっていた。

あんたは俺に、負けてなんかいない。
出会ってからこのかた、俺がひとりで勝手に負け続けているんだ。
俺は心の中で、そう呟いていた。


その夜はまだ、早い時間だった。
女はいつものように、カツンカツンとヒールの音を鳴らして、公園の真ん中を通り抜けようとしていた。
立ちはだかる俺の姿に、一瞬わが身をすくめてみせて。
珍しく逃げようとはせず、自分の威厳を誇示するように、小柄な身体を目いっぱい反らして、
「どいて」
と言った。
「これから、講演があるの。お願いだから、恥掻かせないでちょうだい」
どこかいつもと違う雰囲気に、俺は気おされるように道を譲る。
女は俺をふり返って、ニッと笑うと。
「舐めるだけならいいわよ」といった。
キリッと立ちすくむ足許にかがみ込む。
ちょっとだけためらうと、女はむしろ促すように、「どうぞ」といった。

まるで奴隷が女主人の身づくろいを手伝うようなしぐさで、
女の足許に舌を這わせる。
街灯に浮かびあがるふくらはぎに、淫らな唾液がじわっと浮いた。
じわじわ。じわじわ。
女の足許に唾液をたっぷりと含ませていって。
でも女は動じることなく、ハイヒールの足を踏ん張って、立ちつづけていた。
女は「見逃してくれてありがと」とひと声言い捨てると、
何事もなかったようにそのまま、歩みを続けていった。
カツンカツンと遠ざかるヒールの音に、ちょっぴり敗北感を噛みしめる。
不思議に爽やかな敗北感だった。
俺にストッキングを咬み破かれたところで、ハンドバックのなかに穿き替えの一足や二足は隠し持っているはず。
女がほんとうに侵されたくなかったのは、人前での本番を控えた気組みのほうだったのだろう。

それから何時間経っただろうか。
だいぶ遅い時間になって、女は来た道を戻るように、公園の真ん中を通り抜けていった。
「先生、お勤めご苦労様」
俺のおどけた言いぶりを、女はまともに受け止めて、
「私、あなたに先生なんて呼ばれる覚えはない」とだけ、いった。
「喉、渇いてるんだ。恵んでくれよな」
ぞんざいな誘い文句に、いつものように嫌悪感をあらわにしながらも。
迫ってくる俺の胸を隔てようとつっかえ棒した腕にこもる力は、いつになくかたくなさをひかえているようだった。
女の首すじに咬みついて、純白のブラウスのえり首に、ジュワッと血潮を撥ねかしてやる。
「ひどい」
恨めしそうに見あげる女の視線を受け流して、今度は足許にかがみ込む。
「恥掻かせないで頂戴」
逃げようとする足首をつかまえて、ふくらはぎにヌメヌメと唇と舌を、這わせていって。
薄地のナイロン生地にたっぷりと、淫らなよだれを塗りつけていった。
「ああ~っ、もうっ!」
女はひと声、じれったそうに叫ぶと、歯がみをして悔しがりながら、
いつものように薄地のストッキングを咬み破かれていった。


女はいまでも、毎晩のように公園を闊歩する。
脚に通したストッキングは相変わらず高価で、
ほかの女たちの穿いているものとはひと味もふた味も違う、なめらかは舌触りをしていた。
高価なストッキングを通した脚を誇らしげにくねらせて、
女は俺を誘ってくる。
「誘ってなんかいない。私は迷惑なだけ」
女はそう口にするし、たぶんそれが正しいのだろうけれど。
講演の夜の一件以来、すこしだけかたくなさを解いた女を、
今夜はどんなふうに辱めてやろうかとワクワクしながら、待ち伏せをする。

あいさつ

2017年08月01日(Tue) 06:39:16

まだ、引越しのあいさつがないね。いちど奥さん連れて、うちに来なさい。
あんたにも、いい地酒を飲ませてあげる。

隣に住むそのごま塩頭の男は、そういってわたしたち夫婦を誘った。
田舎の人間が「あいさつがない」と言い出すと、
どこか頑なで横柄なものをイメージするかもしれないけれど、
彼の場合はごくおだやかで、
「ここのしきたりを、まだよくはわかっていないのだね。教えといてあげるよ」
と言いたげな親切心さえ感じられた。
男に言われたことを、帰ってすぐに妻に告げると、
「アラ、そうでしたわねぇ。でも、何も持っていくものがないわ」といった。
男はそうした妻の困惑にさえ気持ちが行き届いていて、
「そんなものは要らんから、身ひとつでお越しになってください」とまで、いってくれていたのだった。

翌日の晩、わたしたち夫婦は、彼の屋敷を訪ねた。
隣家といったが、彼の家は大きな古屋敷だった。
実際、周りの人間のあいだでも、彼の家は「古屋敷」という呼び名で通っていた。
男はその家に、独りで棲んでいるようだった。
古びてどす黒く汚れた床に、淡い色のストッキングを穿いた妻の脚が、寒々と映えた。

男は「さ、さ、奥へどうぞ」といって、わたしたちをいざない、
迷路みたいに曲がりくねった廊下を通り抜けて、中庭に面した和室へと案内してくれた。
なにもない座敷だったが、真ん中のちゃぶ台のうえには、待ってましたとばかりに一升瓶が置かれていた。
酒を嗜まない妻のためには、冷えたジュースが用意されていた。

どこから来なさった?
不景気で離職、借金・・・それは大変だったねえ。
それであの会社の社長さんと知り合って、ここに赴任した。そうかね、そうかね。
わたしたちはもっぱら、この田舎に流れてくるまでの過去について話し、
男はもっぱら聞き役になって、わたしたちの話しに同情に満ちた相づちを打って来る。
わたしたち・・・といっても、妻は時折言葉をはさむ程度だったが、
その控えめな態度に、男は明らかに好意を持ったようだった。
すすんでお酌をしたのも、男の心証をよくしたのかもしれない。
妻は地味な性格で落ち着いていたが、そういうところはしっかりしていた。

酒がまわってきた。それも出し抜けといえるほど、急激に――
そしてわたしは身体をふたつに折るようにしてその場に突っ伏し、
同時に男は、傍らに控える妻の細い肩へと手を伸ばした。
「あっ、何をなさるんです!?」
妻の叫び声がした。
どたばたと抗う物音もした。
けれどももう、わたしの身体は痺れたように動かなくなっていて・・・
男のいった「あいさつ」の本当の意味を、理解するはめになっていた。
田舎のみすぼらしい家屋には不似合いなくらい、妻の身なりは洗練されていた。
そんな都会育ちの衣装を揉みしだかれて、はだけたブラウスから覗く乳首を口に含まれて、
千鳥格子のタイトスカートを、腰までたくし上げられて、
ツヤツヤとした光沢を帯びた肌色のストッキングを、むざんに剥ぎおろされて、
身動きできないわたしのまえで、妻は恥知らずな凌辱に素肌をさらしていった――


「今夜も、ごあいさつに伺いましょうよ」
「明日も、お勤め帰りにごあいさつに伺いましょうよ」
「あたし・・・きょうは一人でごあいさつに伺ったの」
妻は罪のない大きな瞳を輝かせて、きょうも「ごあいさつ」を口にする。
「アラ、あなたお隣で振る舞われたお酒、お口に合うって仰ったじゃないの」
けげんそうに言いかえしてくる妻の言うとおり、たしかにあの家の酒は美味だった。
美味な地酒と妻の貞操を交換することに、いつか嫌悪感を忘れかけてしまっていた。
男はわたしたちの頻繁な訪問を悦んで、いつも慇懃に奥の間に通してくれて。
そこでわたしは貴重な古酒を振る舞われ、
足腰立たなくなってしまってから、男は妻に襲いかかる。
妻は男から受ける凌辱を予期しながらも、いつも都会ふうに着飾って、男の家を訪れる。
古くさくみすぼらしい屋敷のたたずまいに不似合いなくらい洗練された衣装は、
男の節くれだった指にむしり取られ、裂き散らされてゆく。
乱れ果てた衣装のすき間から覗く、白い裸体――
そんな情景にわたしは不覚にも昂奮を覚え、
男はそんなわたしの恥ずべき嗜好をあらかじめ知っていたかのように、
都会育ちの人妻然として着飾った妻に、我が物顔でのしかかってゆく。

古屋敷にごあいさつに伺う。
それは、周囲でも公然となっている、地元の風習。
わたしたち夫婦だけではなく、
古くから男を識っているものも。
つい数年まえに転入してきた都会の夫婦も。
定期異動で不運(幸運?)にも当地に赴任してきた教諭夫妻も。
必ず夫婦連れだって、ごあいさつに来るという。
当地に赴任して一年が過ぎた頃、都会の本社から、赴任を継続するかどうかの意向伺いがきた。
妻は大きな瞳でわたしを見つめ、わたしが黙って肯くと、
自分でペンを取って、「可」の欄に大きくマルを書き加えていった。

味見の後の感想。

2017年08月01日(Tue) 05:50:48

はじめに
吸血鬼に理解のあるご主人の仲介で奥さんと逢うことのできた吸血鬼の、事後報告です。
なぜか起き抜けに、さら~っと描けてしまいました。10分くらいで。 (^^ゞ


いましがた、奥さんと逢ってきた。いい女だった。チャンスをくれて、ありがとう。
献血のことは、あらかじめ話しておいてくれたんだな。
だから、話が早かった。
でもね、なかなか咬ませてもらえなかった。
何しろさ、恥じらう、恥じらう。
ストッキングを穿いた脚を咬もうとしたらスカート抑えちゃうし、
首すじを咬もうとしたら、部屋の隅っこまで逃げちゃうし。
それで、なんとかなだめすかして、寝台の上にあお向けになってもらって。
それで首のつけ根をそっと咬ませてもらった。
いちど咬んじまったら・・・あとはもう意のまま、だけどね。
そこで、たっぷりと吸い取らせてもらった。
佳い血だった。
うら若くって、適度に熟していて。
また吸わせてくれってお願いをして、そこはすんなりと同意していただけた。
肝心なのは、そのあとだよね・・・?
スカートのなかに手を入れたらさ、びっくりしちゃって。
そこはあんた、話していなかったんだな。
でも何せしたたかに吸血された後だろう?貧血がひどくって。
けだるそうに、でも懸命に抵抗してきたな。操を守ろうとして。
でもまあ、なんなくねじ伏せて、果たしてしまった。
なん時間、いっしょになっていたかな?
とにかく、奥さんの考えが変わるまで、くり返したんだ。
5回や6回じゃ、済まなかったな。
ええ、身体の隅々まで、愛し抜かせてもらったよ。
だからもう・・・あの身体は、きみだけのものじゃない。
最初は嫌々だったけれど・・・まぁ、良識ある専業主婦としては、とうぜんだろうな。
でもいまは、違っているはずだ。
その証拠に、こんど逢う約束をしてくれたからな。
気になるかい? 木曜の午後だ。
あんたのいないときが良いって言うから、それで良いって答えておいた。
日中はあまり、出歩きたくないんだがね。奥さんのたっての願いだからね。
どうしても気になるのなら、勤め先を抜け出して、視に来るがいい。
きみのことだから、邪魔だてするような野暮なまねはしないだろうから、あらかじめ教えておくし、視る権利も認めるからね。

奥さんを離婚したくなったら、いつでも相談してくれ。
代わりにわしが、面倒見るから。
奥さんをわしの妾のひとりとして囲いものにして、欲しくなったら訪ねていくから。
都会育ちの奥さんを囲いものにできるなんて、仲間うちでは自慢の種になるだろうね。
もっともわしの仲間はそうした奥さんの2、3人は、愛人にしているやつらばかりだがね。
よく考えておいてくれたまえ。


【後日談】
奥さんの生き血を吸い取られ、不倫までされてしまったご主人ですが。
その後もご夫婦は別れずに暮らしているようです。
表むきは円満そのもののご夫婦ですが――時折奥さんは、一人の時間を持ちたがるようです。
そういうときはほんとうに一人なのではなく、
傍に影のように寄り添う男性が、いるとかいないとか。

女装校生のための 安全な通学のための手引き ~吸血鬼の出没する街編~

2017年07月31日(Mon) 06:19:14

1. 女装校生になりたいという希望を、親に告げる。
親御さんの許可は、さいしょの関門です。
真摯に説得して親御さんの理解を得、女装校生としての一歩を踏み出します。

2. 女装校生にふさわしい服を買いそろえる。
中高生の立場では予算に限りがありますから、親御さんにそろえてもらいます。
通学用の制服・私服、お出かけ用の服、それにふだん着も女の子用のものをそろえます。

3. すすんで集団登校に参加する。
なによりも気恥ずかしいのが、みんなに視られること。
けれどもそれは、避けては通れない道です。
集団登校に参加して、身近な生徒・児童たちに自分の置かれた立場を態度で示しましょう。

4. からかわれても、へこたれない。
付き添いのお母さん方のよそよそしい態度。
周囲の女子の白い目。
それに、男子のからかいに屈しないこと。
特に年下の男子は天敵です。
「おかまだぁ」と露骨に言われても、笑ってスルーできるようになりましょう。
いずれ、彼らのうちの何割かは、あなたと同じ道をたどります。
お手本を見せるつもりで接しましょう。
集団登校では横断歩道の誘導などの役割をすすんで引き受けるのも良いでしょう。
一週間も経つと、周囲の目も自然になじんできます。

5. 吸血鬼に遭遇したら、進んで応接を引き受ける。
街には若い生き血を求めて、吸血鬼が出没します。
もしも集団登校の列が吸血鬼に遭遇したら、すすんで応接するようにします。
あなたのおかげで見逃してもらえた女子には、感謝されるはず。
吸血鬼と接するときは、礼儀正しく潔癖な女の子として振る舞い、誇りを忘れないこと。
この街の吸血鬼は、心優しい魂の持ち主なので、
ひとしきり乱暴狼藉をして欲求を満たした後は、紳士としての気遣いを示してくれます。

気高く振る舞えば、慇懃な気遣いがかえってくるもの。
レディとして、上手におつきあいをしましょう。
彼らは女の子の気をひくために、悪戯をしかけてきます。
吸い取ったばかりの血をわざとブラウスにしたたらせたり、
ハイソックスのふくらはぎによだれをたっぷりとなすりつけて、あげくの果てに咬み破って愉しんだりします。
服を汚されたら可愛く眉をひそめ、顔をしかめて、軽い抗議を示しましょう。
彼らは女の子の迷惑そうなそぶりに、いっそうそそられます。
あまり意地悪が過ぎたときには、泣きまねで応えます。
きっと、家まで送り届けてくれるでしょう。

6. それでもいっしょにいた女子を求められてしまったときは・・・
吸血を迫られた不運な彼女といっしょにいてあげて、相手の気が済むまで血を吸わせてあげます。
彼女が初体験で怖がっている場合には、先に咬まれてお手本を見せてあげましょう。
複数の女の子を同時に襲うとき、彼は代わりばんこに血を吸う習性があります。
あなたの次には彼女、彼女のつぎにはあなたです。
彼女が「吸血されるのも悪くないな」と思うことができるよう、愉しげに振る舞いましょう。

おなじ吸血鬼に襲われたもの同士は、独特の連帯感や共犯意識をもつことになります。
彼女とは深いおつきあいができるかも。
帰り道を待ち合わせて、ふたりで登下校する関係になります。
並んでベンチに腰かけて。
代わる代わる首すじを咬まれて。
おそろいの色のハイソックスを履いた脚を並べて、恥じらいながらもくまなく咬ませてあげて、
うら若い血潮でバラ色のシミを、たっぷりとつけてもらいましょう。
どっちのシミが派手かしら?なんて言葉を交わせるようになったら、
彼女は心の底まで理解し合えるいちばんの親友、そして恋人になってくれるはず。

7. ドキドキの初体験。そしてさいごは、「男」らしく。
吸血鬼は処女の生き血を好みます。
それと同じくらい、女の子とはもっとエッチな体験をしたがります。
進級や卒業は、ひとつの節目。
新たに入学してくる女の子たちと入れ替わりに、処女を卒業することになります。
初めて犯されるときも、彼女と一緒♪
さいしょにあなたが。それから彼女が。
同じ腕に抱かれて、夢中になって。
親御さんに買ってもらったスカートの裏地を、
親御さんにはナイショの儀式の証しで、真っ赤に濡らします。
ワクワク、ドキドキの初体験。
そして、嫉妬にズキズキ胸を疼かせながら、彼女が犯されるのを見届けましょう。

さいごは「男」らしく、責任を取ります。
あなたは吸血鬼の過ちの責任を肩代わりして、彼女と結婚の約束を交わします。
それからも、ずっと・・・
吸血鬼に抱かれる彼女を目の当たりに、
支配される幸せ、嫉妬のときめき、そして辱められる歓びを深めてゆくのです。

吸血鬼の下僕。

2017年07月30日(Sun) 05:14:09

ぼくの血を吸っている吸血鬼に。
妹を見初められ、
彼女まで見初められてしまったぼくは、
いつも短パンの下に履いている、スポーツ用ハイソックスの脚を伸ばして、
ツヤツヤとしたリブ編みのナイロン生地のうえから、血に飢えたヒルのような唇を吸いつけられて、
ふたりのまえで、生き血を吸われるお手本を見せてあげる。
若い獲物たちが、吸血鬼をまえにして、
怖がらずに自分のうら若い生き血を吸い取らせてあげることができるよう、
おぜん立てをしてあげるために。
彼を愉しませるために用意した、真新しいナイロン生地のうえ。
みるみる拡がる真っ赤なシミに、ふたりの少女は白い顔を並べて、面白そうに見入っている。

妹の履いていた、ひし形もようのハイソックスも。
彼女の履いていた、通学用の濃紺のハイソックスも。
どちらも、好色な唇をくまなく吸いつけられて、意地汚くよだれをしみ込まされて、
ずるずるとだらしなく引きずりおろされ、見る影もなく咬み剥がれていって、
さいごにつま先から抜き取られ、せしめられてゆく。

年ごろの少女たちの足許を彩るハイソックスは、彼らの絶好の餌食。
きょうもまた、妹の、彼女の履いているハイソックスが、戦利品としてせしめられて、
数多い彼のコレクションのなかに、加えられてゆく。
そんな事実に、マゾの血をドクドクと昂らせてしまうぼく――

恥知らずなぼくのまえ、
妹も、彼女も、さいしょは拗ねながら、さいしょは強がりながら、
眉を逆立て、震わせながら、生き血をチュウチュウと、吸い取られてゆく。
でもやがて、牙の切っ先に含まれた毒に、理性を麻痺させられて。
恥を忘れて、くすくす、へらへらと笑いこけながら。
なん度も首すじに圧しつけられる飢えた唇に、
われとわが身をめぐるうら若い処女の生き血を、惜しげもなく含ませてやって。
抱きすくめる猿臂が、着衣を通してしみ込ませてくるまさぐりに、
きちんとそろえたおひざを、崩してゆく。

お兄ちゃんのばかっ。妹は言った。
さいごまで責任取りなさいよ。彼女は言った。

どちらのことばも、しんけんに受け止めよう。
そう、ぼくは吸血鬼の下僕。
身内の女たちを愛でられることを、たまらなく誇らしいと感じる、忠実な下僕。

ハイソックス2題。

2017年07月24日(Mon) 07:56:11

前作と前々作の「ぼく」は、たぶん同一人物です。
前々作では妹の履いているひし形もよう(アーガイル柄というそうです)のハイソックスを。
前作では彼女の履いている濃紺のハイソックスを。(きっと学校指定の通学用です)
どちらも同じ吸血鬼に、咬み破られてしまいます。
彼女たちもさいしょは抵抗したり、抵抗を感じながら許したりしているのですが、
やがて牙に含まれた毒に理性を汚染されて、徐々に心を許していってしまいます。

とくに、彼女のほうはしたたかです。
お嫁に行けない身体にされてしまってもいいように、ちゃんと彼氏を退路として確保します。
そして、彼のなかに芽ばえた寝取られ属性にさえ目をつけて、
大変な選択を迫ってしまいます。
きっとこうなると・・・彼は彼女の純潔を、吸血鬼にプレゼントしてしまうのでしょうね。まだ先のことかもしれないけれど。

カジュアルなひし形もようのハイソックスも。
知的な濃紺のハイソックスも。
吸血鬼の餌食にされて、よだれをたっぷりしみ込まされて、だらしなくずり降ろされて、みるかげもなく咬み剥がれてしまう――
どういうわけか、そういう情景を描きたくて、たまらないときがあるのです。

紺のハイソックスを、咬み剥がせて・・・

2017年07月24日(Mon) 07:50:38

Y子とつき合うようになって、もう3か月になる。
つき合うようになってからは、毎日帰り道を一緒に帰っている。
下校途中にいつも立ち寄る公園は、ひっそりとした木陰が、そこかしこにあった。
公園の隅っこの木陰のひとつの下に入ると、
ひんやりとした空気の向こう、黒ずくめの男の影が、ぼくたちを待ち受けていた。

やつと待ち合わせるようになったのは。
つき合うようになって、二週間ほど経ったあの日のことだった。
初めてのキスを交し合った後。
お互い相手の目線を気まずそうに避け合って、
なにを話題にしていいかと戸惑っているときに。
「あんた、吸血鬼でしょ」
Y子が尖った声をだして、ぼくとは別の方角に出し抜けに話しかけた。
振り向いた向こうにいたのが、やつだった。
色っぽい雰囲気がかもし出されると、本能を呼び覚ましてしまう男――
その日家に帰って、初めて聞かされたのだ。
彼が出没したのは、母さんがまだ娘のころからで、
それ以来この公園が
「お嫁に行けなくなる公園」
って呼ばれるようになったのを。

「あんた、吸血鬼でしょ」
周囲の空気をがらりと変えるほどの尖った声に、男はくぐもった声でこたえてきた。
「すまないね。喉渇いてるんだ」
ぼくはとっさにY子のをかばうように立ちはだかって、でも目線をとらえられてしまっていた。
身動きできなくなったぼくは、そのまま首すじを咬まれて血を吸われて、
息をのんで立ちすくむY子のまえで、
短パンの下に履いていたスポーツ用のストッキングのうえから、ふくらはぎまで咬まれていった。
真っ白なリブ編みのストッキングのうえ、赤黒いシミが、じわっと拡がる。
つぎは、Y子の番だった。
「なによ」
白い目で相手をにらみ返すと、それでもやつはたじろがず、彼女との距離をつめた。
失血のあまり尻もちをついてしまったぼくは、もう手も足も出なかった。
ちく生。ちく生。やめろ。やめるんだ・・・
心の叫びは、通じない。いや、やつは明らかに気づいているのに、まったく無視された。
Y子は制服のブラウスの両肩をつかまれて、無抵抗に首すじを咬まれた。
やつが咬みついた瞬間、肩までの黒い髪がゆらっとするのを、ぼくは見た。
ちゅう~っ・・・
Y子の血を吸いあげる呪わしい音が、ぼくの理性を狂わせる。
やつはしんそこおいしそうに、Y子の血を吸い取っていった。
こんどはY子が、尻もちをつく番だった。
尻もちをついた後に狙われるのは、ハイソックスのふくらはぎだと、自分の経験でわかっていた。
けれども、どうすることもできなかった。
通学用の、濃紺の無地のハイソックスのうえ、やつの呪わしい唇が、忌々しいほどしっくりと、密着してゆく。
Y子は気丈にも、表情を変えずにやつのことを睨みつづけていた。
哀切な声で助けを求められるよりか、ずっとましだった。
彼女は自分にふらちな行為を働く吸血鬼をさいごまで睨みつづけながら、
紺のハイソックスを恥知らずな唇にいたぶり抜かれ、咬み剥がれていった。

「週に二回だけ、きみの彼女をお借りする。待ち合わせ場所は、ここ」
男が手短に、これからの三人の関係について説明するのを。
失血で身動きできなくなったぼくたちは、ただ虚ろな目になって、聞き入っていた。
「わしのことは、周りの人間に話してもよいし、話さなくてもよい。
だれの自慢にもならないし、だれの恥にもならない。
きみたちの履いている靴下を愉しませてもらうが、弁償はしてあげよう」
「弁償なんか、いらないから」
Y子がぶっきら棒に、初めて口を開いた。
咬みたければ、咬めばいいじゃん――いつもの突き放したような言い方を、取り戻していた。
「それから、あんた」
Y子は吸血鬼に対するのと同じくらい尖った目線を、こちらに据えた。
「あたしのこと、守れなかったんだから――責任取りなさいよね」
「責任って・・・」
「あたしのことを必ず、ここまで連れてくること。
 貧血になったらちゃんと介抱して、家まで送り届けること。
 こいつがあたしにやらしいことをしても、妬きもちをしないで受け入れること――
 いいわね?」
一方的な申し渡しを、やつはクックッと笑いながら聞き、
「そうするがいいだろう」
と、ぼくに言った。
女に逆らうな――男どうしの忠告なのだと、ぼくは悟った。

それ以来。
ぼくたちは、公園の寄り道をくり返している。
「履いてきてあげたわよ。紺のハイソックス。咬まれるの迷惑なんだけど」
いつもぶっきら棒な口調で、相手を見あげるY子。
すすんで自分からベンチに腰かけて。
ぼくのことも、すぐ隣に腰かけさせて。
スッと伸ばしたふくらはぎのうえ、ずり落ちかけていたハイソックスを、きちっと引き伸ばして。
「好きにしなさいよ」
まるで脅しつけるような単刀直入な声色で、やつを見あげる。
やつは恥知らずにもぼくの前、ククク・・・ともの欲しげな含み笑いを洩らしながら、
Y子の足許にかがみ込んでゆく。
よだれの浮いたべろが、Y子のハイソックスになすりつけられるたび。
ぼくはその様子を、ドキドキとして見入っていて、
Y子がそんなぼくの横顔を盗み見るのも構わずに、
濃紺のハイソックスのうえを這いまわる唇のあとを、半透明のよだれが尾を引いてゆくようすを、目で追いかけてゆく。
さきに咬まれたぼくの前、
貧血で手も足も出なくなった傍らで、
制服姿のY子は、濃紺のハイソックスをくしゃくしゃになるまで咬み剥がれていって、
それでも表情を変えずに、やつのいやらしいやり口のいちぶしじゅうを見届けてゆく。

やつが立ち去ったあと。
Y子はじっとぼくを見あげて、いった。
「ね。どっちがさきにあたしを抱くの?」
え・・・?
「あなた、さいごまで責任取るんだよね?」
あ、ああ。もちろん・・・
応えかけたぼくに、Y子はなおも、たたみかける。
「だったら、あなたが決めなさいよ。
あなたが先にヤるのか。
自分の目の前で、あいつにあたしの処女を奪わせるのか」
Y子の言葉は、短刀のように、ぼくの心臓をぐさりと突き刺した。
ぼくが先にヤるのか。
やつにさいしょにヤらせるのか・・・
Y子の処女を、目の前で奪われる――
その想像にぼくは目をくらませる。
グレーのプリーツスカートのすそからにょっきり覗く、Y子の太もも。
紺のハイソックスに包まれたふくらはぎも。
むき出しになった太ももも。
もう、大人の女の肉づきを帯びていた。