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妖艶なる吸血

淫らな吸血鬼と倒錯した男女の織りなす、妖しいお伽噺・・・

~このサイトのご紹介~ 魔性の淫楽への招待状

2026年03月22日(Sun) 21:12:01

はじめにお読みください。
一話読み切りのお話がほとんどですが。
吸血鬼ストーリーといっても。
「他では目にすることはまずないでしょう」
そう断言できるほど?変わった世界のお話なので・・・。

【付記】
弊ブログに登場する人物・団体はすべて架空のものであり、実在するかもしれない人物・団体とは何の関係もありません。
(2018.2.12念のため追加しました)

カテゴリの解説

2025年08月14日(Thu) 19:11:24

ひと言で吸血鬼ものの短編といっても、それこそいろんなお話が混在していますので。
カテゴリをちょっと、整理しました。
お話に共通のおおまかな設定については冒頭↑の「招待状」に書かれてありますが。
ちょっとだけ、付け加えておきます。

「美味い」。

2021年04月19日(Mon) 07:15:47

吸血鬼に一夜の宿を貸した。
「美味い」
やつはそういって、わが家の酒を堪能した。
「美味い」
やつはそういって、わたしたち夫婦の生き血を啜り取った。
「美味い」
やつはそういって、妻を夫婦のベッドで犯した。
妻はわたしのまえでノリノリになって悶え、
わたしもひたすら、勃ち尽くしていた・・・

レトロな喫茶店の女・続

2021年03月29日(Mon) 08:05:35

薄い薄い黒のストッキングのつま先を、
おっかなびっくりたぐり寄せて、
自分のつま先に合わせると、
慎重にゆっくりと、上へ上へと引き伸ばしてゆく。

ストッキングの片脚を太ももの高さまでひきあげると、
もう片方の脚にも、同じように通してゆく。

襟足だけが白い黒一色のブラウスに、
真っ白なエプロン付きのミニスカート姿。
仕上げに紅をすこし濃いめに刷いて鏡に向かい、
すこしだけ出し惜しみに微笑んで見せる。
なん度か表情を変えてみてから、やっと得心がいったらしく、
よし!と心のなかで気合を籠めて、店に通じるドアを開いた。

「よっ、待ってました」
二、三人いるお客はそれぞれ、すでに淹れられたコーヒーを片手に、
ウェイトレスのご入来を待ちかねていたらしい。
こちらにいっせいに視線を向けると、ちいさく拍手せんばかりにして、
ミニスカートの下の美脚に、視線を集中させた。
「捨てがたいねぇ、ミスター・華子」
とっさの揶揄にウェイトレス姿が固まると、べつの客が助け舟を出した。
「よせやい、華子姐ぇの留守中に、一生けんめいやってくれているんだから」
そう、きょうのウェイトレスは、マスター自らが、勤めていた。

「ミスター・華子でいいですよ、良い呼び名だと思います」
穏やかでクールなマスターは、ウェイトレスの身なりのままカウンターの中に立ち、
追加のコーヒーを淹れはじめる。
慣れた作業をしていると、身なりのことは忘れるらしい。
黒のストッキングに包まれた、男にしてはきれいな脚を、
惜しげもなくお客たちの眼の前にさらけ出していた。

店の出入り口のドアが開き、華子が戻ってきた。
「いらっしゃいませ~」
お客たちに通りいっぺんの挨拶を投げると、華子はつかつかとマスターのほうに歩み寄って、
「代わろうか?」
といった。
マスターは、
「いや、このままでいいよ」
とむぞうさに言って、淹れたてのコーヒーを
「皆さんにサービス」
と、妻に引き継いだ。


「あ、クリーニング店の善八郎ですが」
かかってきた電話をとると、受話器の向こうから聞き慣れた声がした。
「さっきは奥さんを、どうも」
「いえいえ、こちらこそ」
マスターはよどみなく応える。
じつは内心は、ドキドキである。
何しろ相手は、さっきまで妻を犯していた男なのだから。
けれどもマスターは、生来の血なのだろう、どこまでもクールで穏やかだった。
むしろ善八郎氏のほうが決まり悪げにもじもじしているので、
マスターのほうが、落ち着きを取り戻して、にんまりとしてしまった。
どちらが妻を犯されているのか、わかったものではない。


喫茶店”昭和”は、午後六時が閉店である。
マスターの妻兼ウェイトレスの華子は、きょうも「準備中」の札を玄関に出した。
「もうじき来るわね」
「そうだね」
「血を吸われるの、怖くない?」
「きみと同じ経験がしたいんだ」
亭主の応えに満足した華子は、ウフフ、と、笑った。

閉店後の店内に現れたのは、善八郎氏と、その妻の情夫だった。
吸血鬼は自分の正体を隠して、なん度かこの店の客になっている。
客の顔を覚えることに長けていた華子は、吸血鬼の顔を見ると「あら」といった。
電話をかけてきた善八郎氏の言い草は、こうだった。
――お宅のお店の風情が気に入った。それで、その、なんというか、
   失礼でなければ、お店のなかで奥さんを頂戴したいんですが・・・
おかしいわね、クリーニングのだんなはうちに来たことないんじゃない?
情交帰りの妻に指摘され、マスターもそれはそうだと思った。
小さな謎は、吸血鬼の来訪とともに、すぐに解けた。
喫茶店の風情を気に入ったのは、吸血鬼のほうだったのだ。

はぁ、はぁ・・・
ふぅ、ふぅ・・・
テーブルが取り払われた向かい合わせのソファに一人ずつ、
二人のウェイトレスは、ミニのスカートをたくし上げられた格好で、
招かざる客たちに、押し倒されていた。
マスターの穿いているミニスカートから伸びた黒ストッキングの脚に目を留めた吸血鬼が、
「わしはこちらのご婦人がよい」
と告げた。
「ご婦人」といわれて、マスターも悪い気はしなかった。
この吸血鬼が、善八郎氏とぐるになって、妻を代わる代わる犯していると知りながら、
すべてを許す気になってしまっていた。
「すべてを許す」証しが、そのあとの情交だった。
吸血鬼の剛(かた)い一物を股間に突き込まれながら、
マスターは、妻が堕ちたのは無理もない、と思い、
傍らの妻が夫婦の営み以上に萌えている姿を横目にしながら、
自らもまた、昂奮のるつぼに堕ちていった。

――お話に登場する人物、店舗は、実在のものとは関係ありません。念のため――

レトロな喫茶店の女

2021年03月29日(Mon) 07:26:33

喫茶店”昭和”は、午後六時が閉店である。
マスターが淹れるコーヒーを目当ての客は、
だいたいそれくらいまでには退散して、
心は晩ご飯に移るからである。

マスターの妻兼ウェイトレスの華子は、きょうも「準備中」の札を玄関に出して、
恰好の良い脚を投げ出すようにして亭主のいるカウンターまで戻ってきた。
齢には若作り過ぎるエプロンつきの黒のミニスカートからは、
黒のストッキングに包まれた脚をひざ上10センチまで、
惜しげもなく人目にさらしている。
常連客の半分はマスターの淹れるコーヒーを、
残り半分は華子の脚を目当てに店に来ているというほどだ。

「クリーニング行ってくるわね~」
華子は先日出しそびれたウェイトレスのユニフォームを袋に詰めながら、
くわえ煙草の亭主にそういった。
「ん」
亭主は返事をを返すともなく返し、妻のほうは片手間で、道具の手入れに余念がない。

ジーンズに着替えてから行こうかと思ったが、
きょうのクリーニング店の閉店時間が押せているのに気がついた。
きょうは常連客のひとりがなかなか帰らなかったので、閉店が少し遅くなったのだ。
「じゃ、行ってくる」
華子は亭主に背を向けて、ウェイトレスのユニフォームのミニスカートをひるがえして、店のドアを開けた。

クリーニング店の親父である善八郎氏は、亭主と似た肌合いの律儀な職人だった。
行きつけのクリーニング店だったので、始終顔を合わせていたけれど、
喫茶店に行く習慣を持たなかった善八郎氏は、
いつも洗濯ものを持ち込む華子のユニフォーム姿を見たことが無かった。

「きゃあ~」
クリーニング店の店先で、女の叫び声があがった。
初めて見る華子のウェイトレス姿に、親父が熱をあげたのだ。
周囲の家々は事情をよく心得ていたので、「またか」と思ったらしく、
だれもが店に近づこうとはしなかった。

ミニスカートのエプロンに血を滴らせたままのホラーななりで、
華子は店に戻ってきた。
ちょうど道具の手入れを終えた亭主は、びっくりして妻をみた。
「姦られちゃった~」
華子は投げやりにそういうと、店のボックス席に脚を放り出すようにして腰かけた。
亭主は穏やかな男だった。
華子が常連客相手に浮気するのを、なんども見てみぬふりをしてきたので、
これまた「またか」という想いもあったのだろう。
それでも、首すじから血を滴らせて戻ってきた妻の様子を気遣って、
「だいじょうぶか」
と、近寄ってきた。
見ると、黒のストッキングには幾筋もの伝線が、ブチブチと走っている。
咬まれた痕は楕円の裂け目になって、そこを起点に上下に伝線が走っているのだ。
「なんだかセクシーだぞ、おい」
「いつもはそうじゃないみたいじゃない」
華子はからむように言った。
「いつもセクシーだけどさ」
そういいながら亭主もまた、情事を済ませたほやほやの状態の妻が放つ毒気に鼻白んでしまっていた。

「こっちのクリーニング代は、ただにしてくれるって。そりゃそうよね。
 で、店開けて待っててくれるっていうから、出直すね」
華子は今度こそジーンズに着替えて、もういちど出かけていった。
「行かせていいの?」
店を出ぎわにふり返った妻に、亭主は「気をつけてな」とだけ、いった。
態度はちょっと見には冷淡だったけれど、瞳の奥に渦巻くものを察して、華子は納得したような顔をすると、
「じゃ」
とそっけなくひと言発して、ドアを閉めた。

華子が店に戻るのに、三時間かかった。


――お話に登場する人物、店舗は、実在のものとは関係ありません。念のため――

クリーニング店シリーズ(紹介)

2021年03月28日(Sun) 22:29:15

「喪服の女」以降は、予想外にさくさく描けてしまった連作です。
さいしょは単発もののつもりだったのですが、
不景気な顔つきをしたクリーニング店の奥さんが、舞台回しをしてくれました。

このシリーズには、三人の吸血鬼が登場します。
一人は、喪服の女とその娘のピンクのスーツの若妻を吸った吸血鬼。
もう一人は、クリーニング店の奥さんを吸った吸血鬼。
さいごの一人は、クリーニング店の店主。
この人は、自分の奥さんを吸った吸血鬼によって、半吸血鬼にされてしまった という設定です。

吸血鬼たちの人物設定はあまり濃くなかったような気がします。
どちらかというと、同じ吸血鬼でも人間から半吸血鬼になったクリーニング店の親父さんが、一番濃いかな。

吸われる側はいちように、濃いかもしれませんね。
娘の身代わりにと吸血鬼の相手を務めながら、欲望に溺れてしまう未亡人。
母親の負担を減らそうとして街に戻ってくる娘夫婦は、どちらが主導していたのでしょうか。
案外ご主人のほうも、奥さんを襲われることをよしとしているような気がします。(直接的には登場しませんが)
クリーニング店の奥さんは、舞台回しを務める一方で、自分自身も襲われてしまいます。
そして、木島母娘をこの世界に引きずり込む片棒もかついでいます。
木島夫人は、なに不自由ない良いとこの奥さん。
娘も賢くて、たぶん可愛い。
なのに、一人でクリーニング店にお使いに行く大胆さももってしまう。
大人の入口を覗き込みたい少女が、闇の世界に引きずり込まれて、いっぺんに大人になってしまいます。
木島氏は少し、一話と二話に出てくる若いご主人と、キャラがかぶるかもしれません。
さいごに登場するクリーニング店の坊やも、父親が処女をゲットした少女を嫁に欲しがるという、
かなりМな性格の持ち主です。

このシリーズは、吸血鬼がむしろ黒子で、襲われる側のほうが濃いという意味で、描いている本人も楽しめるシリーズでした。
・・・というか、被害者が濃いのはいつものこと??

続きが浮かべば、また描きますので、期待しないでお待ちください。

クリーニング店の息子。

2021年03月28日(Sun) 15:53:50

くちゃ、くちゃ・・・
キュウ、キュウ・・・
よそ行きのスーツにいつものように血を撥ねかして仰向けになった木島彩子のうえに、
生々しい吸血の音がふた色、おおいかぶさっていた。
相手の吸血鬼は、二人。
このクリーニング店の店主と、店主の妻を襲った吸血鬼である。
妻の情夫である吸血鬼のまえでは、クリーニング店の店主である善八郎氏は、しもべ同然。
なので、妻以外にも餌食にした客のほとんどは、吸血鬼にも引き合わされていた。
店主にとって最初の獲物であった彩子も、その娘である真由美も、例外ではなかった。

真由美は店主の女になってから襲われたので、
まだうら若い体で、すでにふたりの男を体験したことになる。

隣の部屋には、ついさっきまで、
善八郎氏の妻が、着ていたワンピースを血に染めて、
やはり大の字になって、ひっくり返っていた。
さいしょは善八郎氏の細君が目当てでクリーニング店にあがりこんだのだが、
そこに彩子が来合わせたのだ。
ちょうど、吸血した後の勢いで、善八郎氏の細君を輪姦し終わったところだった。
彩子は有無を言わさずクリーニング店の奥に引き込まれ、首すじを咬まれ、脚を吸われた。
いまはふすま一枚隔てた向こう側、
善八郎氏の細君は、いつものようにカウンターに不景気な顔つきで佇んでいる。
自分の身代わりに吸血を受ける、生々しい音を聴きながら、
あくまで無表情に、佇んでいる。

その表情が、ふと動いた。
店頭に人影がよぎり、ガラス戸を開けて中に入ってきたのだ。
相手の姿をみとめて、細君は、あら、と、珍しく表情を動かした。

木島さんのご主人ですよ、と、ふすまの向こうの細君が告げた。
「入っていただけ」
吸血鬼は顔色も変えずに、善八郎氏にいった。
「どうぞぉ」
少し勢いのよすぎる声で、善八郎氏は新来の客に、ふすま越しに声をあげた。

ふすまを開けて入ってきた木島氏は、思わず立ちすくんだ。
そこでは妻の彩子が、ストッキングをずり降ろされたあられもない姿で、男二人の吸血相手をしていたからだ。
「視るのは初めてでしたな」
善八郎氏はそういって、さすがに彩子から身を放したが、
吸血鬼はなおも彩子の頭を掴まえて、首すじにがぶりと咬みついていた。

ブラウスに撥ねた血の生々しさにドキドキしながら、木島氏は来意を告げた。
妻とのことを内聞にしていただき、すまないことだった。
卑怯にも自分は、自分の体面が汚れることだけを気にしていた。
だから、妻や娘が貴兄の餌食になっても、ことが洩れさえしなければよしとしていた。
けれども、それでは一家のあるじとして責任を取ったことにはならないと感じた。
これからはきれいごとではなく、妻や娘の痴態を、夫として父として、きちんと見届けたいと思う。
当地には、「奥さまの貞操公開」という行事があるそうですね。
私も、家内の貞操を公開しようと考えています。
家内も承知してくれました。
ただ、いまの家内の所有者はあなた方であるので、
あなた方の賛成を取り付けることができれば、と家内は申します。
なので、きょうはこうしてお伺いしたのです――

「それは素晴らしい」
吸血鬼が真っ先にいった。
「貴兄が言い出さなければ、わしらが奥方や娘ごを、よそにまた貸ししてしまうところであった」
店主もいった。
では、さっそくだ。
二人の吸血鬼は目くばせをし合って、同時に木島氏に近寄った。

あっという間のことだった。
木島氏は後ろ手に縛られて、両足首も別の縄で結わえられてしまった。
立っていることができずに、部屋のすみに転がった。
「そうしてその場で、見ていなされ。わしらの男ぶりをのう」
善八郎氏は、フフフ、と、小気味よげに笑った。
「当日のリハーサルだと、思いなされ」
吸血鬼もそういって、人のわるい笑みを泛べた。

1時間ほど経って、木島家の娘の真由美がクリーニング店に来た。
帰りの遅い両親を心配したのだ。
「あなた、お客さまヨ」
カウンターに無表情に佇んでいた細君が、再びほくそ笑んで、娘をカウンターのこちら側に引き入れた。
開かれたふすまの向こうの風景に絶句した娘は、悲鳴を消して引きずり込まれた。

ことが果てて親子三人が辞去すると、奥の部屋から息子の善一がおずおずと姿を見せた。
吸血鬼と同性のあいだの関係を結んでしまった彼は、その日もスカートを穿いていた。
「あの、いいかな」
「なんじゃ、なんなりと、言うてみい」
無口な息子が珍しく口をはさんできたので、善八郎氏は意外に感じた。
息子は、さらに意外なことを口にした。
「奥さまの貞操公開、ぼくも行っていいかな」
「女としていくのかね?」
吸血鬼が念のために訊いた。
「ううん、男として出る」
善一は、意外にもはっきりとした口調だった。
「真由美ちゃんと、仲良くなりたい」
ほほう、と、ふたりは声を洩らした。
「お前、真由美に気があったのか」

卒業式帰りのハイソックスに血を撥ねかせながら父親の相手をしていた時には、もう気になっていたという。
親父が真由美の処女を奪ったときも隣の部屋にいて、すべてを視て聞いてしまって、
好きな子が父親の手でむざむざと犯される有様に、言いようのない昂奮を覚えたのだという。
「それならお前、あちらさんさえ良かったら、真由美を嫁にもらえ」
父親の言い草に「まだ早いよ」と言いながらも、善一はまんざらでもない様子だった。

もしも将来そうなったら、父さんにも親孝行させるからね――
善一はそういって、はにかんだ。

大人になろうとした少女。

2021年03月28日(Sun) 09:26:29

すこし背伸びして、黒のストッキングを穿いていった。
空色のブラウスに白のカーディガン、その下は赤のチェック柄のプリーツスカートだった。
スカート丈が短めなのを母親は時おり気にするが、
いまさらそれが何だというのだろう?
吸血鬼の毒牙に無防備な肌をさらしてしまった少女は、
人の良いクリーニング店主のまえでだけは、大胆になれるようになっていた。

黒のストッキングを穿いてきたのは、初めてではない。
あがった中学は、入学式と卒業式のときだけ、黒のストッキングを穿く学校だった。
その入学式帰りのストッキングを、母親同伴で愉しませにきたのが、最初だった。
母親の穿いている肌色のストッキングのすぐ隣で、
大人びた色に染まった自分の脚が大人の扱いを受けることに、
少女はドキドキと昂りつづけていた。

卒業式のときにも、クリーニング店への寄り道を忘れなかった。
このときも、母親同伴だった。
卒業式帰りのハイソックスを、善八郎氏が切望したためだった。
自分のハイソックス姿が大人の目をそそることに、
女の子として悪い気はしなかった。
それだけ大人に見られていることだと、少女はおもった。
真っ赤に濡れたハイソックスは、いちおうクリーニングされたけれど。
少女の手許に戻ってくることはなかった。
さいしょのときのハイソックスと同じように、親父のコレクションにされてしまったのだ。・
そのこともまた、少女をいたく満足させた。
自分が脚に通した装いをせしめられることに、
ふつうの少女なら嫌悪感を催すかもしれなかったが、
体内に脈打つ血潮を舐め尽くされてしまった少女にとってはむしろ、誇らしいことに思えたのだ。

きょうの真由美は、ひとりでクリーニング店を訪れた。
以前にも何度となく、ひとりで来ることはあった。
お使いで、わざわざ真新しいハイソックスを履いて、洗濯ものを出しに来たのだ。
帰り道の少女は、真っ白なハイソックスに映えたバラ色のシミを、あえてひと目に曝しながら帰宅していった。
きょうもきっとそうなる――と、真由美はおもった。

善八郎氏は、いつものようににこやかに、真由美を迎え入れた。
「クリーニングだね?一人できたご褒美に、きょうはおまけしておくよ」
そういっていつものように、料金を少しだけ負けてくれるのだった。
少女の足許に露骨に目を這わせた善八郎氏の目の色が変わった。
薄黒いナイロン生地の濃淡が縁どる少女の脚の線に欲情を覚えたのだ。
「はやくあがって」
店主は手短にそういった。

ちゅうっ・・・
大人びて上品なストッキングごしに、親父の唇がいやらしくヌメった。
入学式のときも、そうだった。
あのときは、横に肌色のストッキングを穿いた母親がいた。
きょうは、ひとりだった。
ふたりきりの密会に、少女は背伸びした初々しい昂りを覚えていた。

――――
――――

「破けたストッキング、このまま穿いて帰るから」
ちょっぴり口を尖らせた少女の意図を、善八郎氏は妨げなかった。
「入学して一週間で、大人になっちゃった」
少女は白い歯をみせて笑った。
どこか母親のそれと似通った笑いかたにみえた。
股間に突き込まれたヒリヒリとした痛みにぎごちなく起きあがりながら、
少女はそれでもしっかりと、自分の足で歩いていた。
「きょうのストッキングも、あとで小父様にあげるわね」
帰りぎわ少女はふりかえって、そういった。
親父は「待ってる」と、若い青年のように目を輝かせてこたえた。

クリーニング店の母娘

2021年03月28日(Sun) 09:22:00

木島彩子は寝乱れた髪を手櫛で整えると、
けだるそうに畳のうえから起きあがった。

隣室からはすでに機材がうなり声をあげていて、
男が仕事に戻ったことを告げていた。
彩子は、自分が全裸であることに気がついた。
面倒見の良い親父のことだから、
血に濡れたスリップもきっと、クリーニングしてくれるつもりなのだろう。
枕元には、クリーニングに出すつもりで持ってきた衣類一式が、
持参したままの手提げバックに入ったまま、置かれていた。
とりあえずは、これを着て帰れということなのだ。
クリーニングに出すつもりの服は、ほんとうは着てこなければならないのか。
彩子はひとり、白い歯をみせて、声をたてずに笑った。

カウンターにはおかみさんが、いつもの不景気な顔つきで立っていた。
「毎度お世話様」
いつになく愛想が良いのは、良家の主婦が凌辱される有様を小気味よく眺めていた余韻なのだが、
彩子はそこまでは気が回らなかった。
いいえ、どういたしまして――
その場を上手に取り繕えたのかどうか、われながら自信がなかったが、
ともかく彼女はその場をあとにした。

寝物語に話してみた。
――処女の血はお好き?
そう水を向けてみたら、男はいちど収めた獣じみた目つきもあらわにして、
――あてがあるのか?
と、訊いてきた。
ひとり、心当たりがあるの。
彩子はそういって、こんど連れてきてあげる、と、いった。
心当たり――というのは、ほかでもない彩子自身の娘、真由美のことだった。
もうじき、中学にあがるんです。
どうみても三十前後にしかみえない彩子は、朱を刷いた唇をゆるませて告げた。
自慢のまな娘らしい。
母親の口ぶりから、男はそう予感した。


三日後、彩子は再び洗濯物を携えて、真由美を伴ってクリーニング店を訪れた。
「いい?これからは時々、お使いにくるのよ」
母親の顔になって娘に言い聞かせるようすを、
善八郎氏は肚の中でほくそ笑みながら窺っていた。

「いいのか?おい」
善八郎氏は少女に聞こえないように母親に囁き、小脇を小突いた。
「教え子を吸血鬼に差し出そうとする塾の先生よりかましではなくて?」
いちど、そういう形で娘が毒牙にかかりそうになった。
誘われるままに出かけようとする娘を止めて、貴男のためにとっておいたのだ。
どうせだれかに血を吸われてしまうのなら、貴男のほうが信用がおけるから――
彩子は手短にそう告げた。

娘にはもう、話してある、そういった。
さっきから娘は、聞こえないふりをしながらも、大人たちの会話に耳を傾けていた。
どうやら賢い子らしい、と、親父はおもった。
少女は真っ白なハイソックスを履いていた。
まだストッキングを穿く年頃ではない――と、母親はいっていた。
ハイソックスでも良いかしら?
女性の靴下を咬み剥いで愉しむ情夫の性癖をよくわきまえた女は、
そういって情夫の関心をそそり立てていた。

善八郎氏は、べつの意味でもほくそ笑んでいた。
ほかでもない、彩子が話した「塾の先生」のことである。
彼女もまた、この店の客だったのだ。
どのみちこの少女は、彼の手に堕ちる運命だったのだ。

「よろしくお願いします」
母親に真由美と呼ばれた少女は作りつけたように礼儀正しく、男にお辞儀をした。
「いえいえ、こちらこそ」
男もまた、人の良いクリーニング店の親父の顔つきになって、あいそよくお辞儀を返した。
「ママがついているから安心よ」
彩子はそういうと、客間に置かれた古びたソファに腰かけて、
娘を自分の脇へと呼び寄せた。
「きょうの主役はこの子よ」
先に自分の足許にすべらせてきた物欲しげな舌と唇を、
彩子はちょっとだけよけるそぶりをしながらも、許していた。
男はすぐに、真由美の足許にかがみ込んだ。

おっかなびっくり、見おろす視線がくすぐったかった。
男は真由美の足首と足の甲を抑えつけると、
ハイソックスのうえからふくらはぎに唇を吸いつけた。
しなやかなナイロン生地のしっかりとした舌触りが、男をすぐに夢中にさせた。

ぺちゃっ・・・くちゅっ・・・
ハイソックスを舐めるいやらしい音が洩れるのを耳にしながら、
少女は目を見張って男の意地汚いやり口を見おろしていた。
お気に入りのハイソックスがよじれ、ずり落ちてゆくことで、
自分が吸血鬼の奴隷に堕ちてゆくのを実感しようとしているようだった。
皴を波立てたハイソックス越しに、男は少女のふくらはぎに牙を圧しつけて、力を込めた。
じゅわっ。
生温かい血潮の生硬な味わいが、男の喉を充たした。

自分の体内をめぐる血液がむさぼられるキュウキュウという音を耳にしながら、
貧血を起こした真由美はぼう然となって母の腕のなかにもたれかかった。
ハイソックスのうえをうごめく唇は、明らかに真由美の血を愉しんでいた。
喉をカラカラにしていた半吸血鬼は少女の頭がひっくり返るほどの性急さで血を求めたが、
同時に愛人のまな娘に対する気遣いを忘れなかった。
娘がへばりそうになると、その都度唇を傷口から放し、具合を窺いながらもまた吸った。
少女の意識も、自分の愉しみも、少しでも長保ちさせようとしたのである。

「ママの愛人・・・って、どういう意味?」
朦朧となりながらも少女は、訊きにくかったことを母親にたずねた。
「パパの次に好きな人ということよ」
母親は娘の髪を撫でながら、柔らかい声でそういった。

娘が意識を失ってソファからずり落ちてしまうと、
男はじゅうたんの上に真由美を組み伏せて、
はじめて首すじを噛んだ。
柔らかな咬み応えが、男をいたく満足させた。
「こたえられねぇ」
下卑た声色で呟く情夫に、母親は誇らしげにいった。
「自慢の娘ですのよ」

クリーニング店の女。

2021年03月27日(Sat) 09:14:04

善八郎氏は、腕のよいクリーニング店主である。
得意はシミ抜き。たいがいのシミは取ってのけるという。

その善八郎氏が腕を磨いたのは、おかみさんの服のおかげである。
三年前、息子が吸血鬼に襲われて血を吸われた。
吸血鬼と、餌食となった少年とのあいだには、しばしばホモセクシュアルな関係が生まれる。
善八郎氏の令息の場合も、例外ではなかった。
それ以来令息は、血を吸われる歓びに目ざめてしまい、
みずみずしい首すじや、ハイソックスの脚をなん度も咬ませ、服を汚されていった。
もちろん、母親にはすぐにばれた。
吸血鬼は、その母親をも襲った。

善八郎氏の夫人は、ふつうのクリーニング店のおかみさんである。
けれども、おかみさんにだって亭主に操を立てるつもりもあれば、意地もある。
徹底的に抗った。
けれどもその態度は、吸血鬼のおかみさんに対する尊敬を増しただけのことだった。
尊敬したご婦人とは必ず関係を結ぶ――それが吸血鬼氏のモットーだったので、
結局のところおかみさんは、吸血鬼に血を吸われ、モノにされてしまった。
なん度もの熱情あふれる吶喊を無防備な股間で受け止めながら、
さすがに気丈なおかみさんもじょじょにほだされてゆき、
さいごにはご主人の眼の前でもっと!もっとォ!と、せがんでしまっていた。

いつもカウンターの陰で見えないけれど、
おかみさんはいつも派手な柄のスカートを穿いていて、
てかてか光るストッキングを脚に通していた。
そのテのストッキングが、彼女を襲った吸血鬼の好みだったから。

居合わせた善八郎氏も夫婦ながら血を吸われ、こちらは洗脳されてしまった。
気がつくと、吸血鬼のまえで手を合わせて、
わしがいるときでもかまわないから、女房を襲ってほしいと懇願していた。
吸血鬼が喉をカラカラにしてクリーニング店に来た時には、令息かおかみさんが相手をすること。
血に濡れたふたりの服で、善八郎氏は職人としての腕をみがくこと。
善八郎氏はそう書かれた証文に、律儀に判を押したのだった。

以来善八郎氏は、情事の痕跡にまみれた女房の服で、染み抜きが得意なクリーニング店主になっていった。


その日はたまたま、おかみさんの血を目当てに、吸血鬼がクリーニング店にあがりこんでいた。
そういうとき、善八郎氏は奥から出てきて、おかみさんの代わりにカウンターに立つことにしていた。
カウンターに立っている間は、女房が吸血鬼に抱きすくめられ、犯されている刻。
自分の背後でなにが行われているのか想像しただけで、
善八郎氏は妖しい昂りを抑えきれなくなるのだった。

木島夫人がクリーニング店に立ち寄ったのは、ちょうどそんなときだった。
「はい、こちら。お願いします」
上品なワンピース姿が、
楚々とした立ち居振る舞いが、
髪を掻き上げてすっきりと露出した首すじが、
善八郎氏の犬歯を疼かせた。
気がついた時にはカウンターを乗り越えて、悲鳴をあげる木島夫人を店先で抑えつけていた。
幸か不幸か、人は誰も来なかった。

どんなふうにかぶりついたのか、よく憶えていない。
なにしろ、初めてのことだったから。
けれども、バラ色のしずくに頬を濡らした木島夫人は善八郎氏の腕のなかで絶息し、
引きずり込まれた居間で脚を大きく開いて、
微かに残った意識をたぐりながら、いけません、いけませんと、囁きつづけていた。
嵐が過ぎ去った後、ワンピース姿は落花狼藉の痕跡にまみれ、
荒々しくずり降ろされたストッキングには、善八郎氏の欲情の残滓が白く濁ってへばりつけられていた。
夫人の着ていた花柄のワンピースの肩先は、血に濡れていた。
首すじには、みごとな咬み痕が、吸い残された血潮をあやしてテラテラと光らせていた。

「これは、とんだことをしたね」
情事を終えて出てきた吸血鬼をみて、善八郎氏はむしろ救いの手を見出した気分だった。
「だいじょうぶ、なんとでもなる」
吸血鬼はそういうと、奥さんに気付け薬を嗅がせ、正気づけてやった。
それから、クリーニングするために持ってきた服に着替えさせて、いま着ていた服を逆にクリーニングするよう善八郎氏に指示した。
「この服をクリーニングしてもらいたかったら、ワンピースを受け取りに来たときに着てくることだな」
吸血鬼は奥さんをやんわりと脅迫した。

その晩、木島夫人は夫に伴われて、クリーニング店を訪れた。
吸血鬼はそんなこともあるだろうと、家に居座り続けていた。
もちろんそのあいだは、素っ裸にされたおかみさんが、吸血鬼に始終付き添っていた。

木島氏は、ものわかりのよいご主人だった。
「家内のことはどうぞご内聞に。その代り今夜はこちらに泊まらせてやってください。
 明日の朝、着替えを持参して迎えに参りますので」
クリーニング代をただにするという申し出を丁重に断って、ご主人は一人で帰っていった。
「家内の操はクリーニング代ほど安くはありませんよ」と、笑いながら。


「木島さん、お見えですよ~」
木島夫人が洗濯物を携えてクリーニング店を訪れると、おかみさんの声をいつになく弾みを帯びる。
きちんとした身なりのいいとこの奥さんが、禿げ頭でゆでダコのような頭をした自分のダンナにもてあそばれるのが、いっそ小気味よかったのだ。
ダンナが浮気をする――といっても、自分のことを考えればおあいこではないか。

木島家のクリーニング店の来店頻度は、見る間にあがっていた。
この日も木島夫人は、紅をいつもより濃いめに刷いて、夫婦のまえであでやかに笑う。
健康そうな白い歯が、笑うおとがいのみずみずしさが、自分たちにはもうない若さを感じさせた。
夫人の着てきたスーツは、紺のよそ行きのものだった。
「この格好のまま、クリーニングお願いしますね」
奥の部屋であおむけになると、夫人はそう言って、目を瞑る。
首のつけ根に突き立てられた牙が皮膚の奥深く刺し込まれ、ジュッと撥ねた血がジャケットの肩先を濡らすのを、むしろ小気味よく受け止めた。


吸血鬼が自分の女房に目を留めたことを、いまでは善八郎氏は誇りに思っている。
だから、それまでは冴えない身なりをしていたおかみさんが、
カウンターに隠れて派手なスカートやてかてか光るストッキングを穿くのを、
むしろ好ましいことだと思っている。
無造作に奪われた操だったが、善八郎氏にとっては、最愛の妻のものだった。
仮に料理の前菜や間食のお芋代わりに過ぎなかったとしても、
その瞬間だけは吸血鬼を夢中にさせていることを、好ましくさえ感じている。

ピンクのスーツの女。

2021年03月26日(Fri) 07:09:33

深い昼寝の後の寝起きのような、すっきりとした気分だった。
眠りから覚めた志摩子は起きあがると、娘の佳菜恵をさがした。
自分が吸血鬼に犯されたとき、娘は二階にいたはずだ。
軽い貧血を覚えながら階段を伝いのぼると、
佳菜恵は二階の和室に、来た時のピンクのスーツを身に着けたまま、うつ伏せに倒れていた。
ふくらはぎに赤黒い咬み痕が二つ、吸い残した血をあやしてくっきりと付けられ、
半ばずり降ろされたグレーのストッキングが、咬み痕をから縦縞模様のように鮮やかな伝線を描いていた。
首すじにも咬み痕がついていたが、ジャケットもブラウスも汚れていなかった。
噛むときにも必要以上に着衣を汚さない手際の良さを自慢する情夫の笑みが、心のなかで交錯した。

志摩子の穿いている黒のストッキングも、形を成さないほどに裂け目を拡げている。
一婦人としては侮辱であっても、それが深い寵愛のしるしだというのなら受け入れよう――と、志摩子はおもっていた。
着衣に汚れはないといっても、スカートの裏地までは保証のかぎりではなかった。
白くべっとりと濁った粘液が股間の奥まで浸しているのは、さすがに母親であっても確かめかねた。
自分自身がスカートの裏地を濡らされていたので、娘がどうされたのかを確かめる必要はなかったのだ。


「いらっしゃい」
クリーニング屋のおかみさんは、いつも通りの不景気な声と顔つきで、客を迎えた。
客は若い奥さんだった。
「これ、お願いします」
奥さんはよどみない声で、大きな手提げ付きの紙袋に入れた洗濯物を取り出した。
若向けのピンク色のスーツだった。
おかみさんはいつものように、慣れた手つきで服を点検した。
「この汚れは――」
思わず口にした後、そうしたことを少し後悔したけれど。
若い奥さんのほうが、一枚上手だった。
「ああこれ」と彼女は呟くとすぐに、
「男の人の・・・アレですワ」
と、ぞんざいに言った。
最近の若いひとは・・・と内心思いながらもおかみさんはスーツを拡げ、ほかのところも点検すると、
染み抜き300円追加になりますがと、いつものようにそういった。
若い客の立ち去り際におかみさんは、男の人というのはご主人ではないのではないかしらんとおもった。
その若い奥さんの首すじには、彼女が首すじにつけられたのと同じ痕が、やはりくっきりと泛んでいたから。

日帰りで実家に戻った妻が、違う服を着て戻ってきたのを見て、夫のタカシは軽い昂りを覚えた。
ピンクのスーツは水玉もようのワンピースに、グレーのストッキングは肌色に化けていた。
「お義母さん、元気だった?」
「元気よ~、頼もしくなるくらい」
タカシは佳菜恵がなにを形容しているのかを、正確に悟った。
ふたりの母娘が同じ吸血鬼を相手に、若々しい血潮を気前よくあてがい、そのあと犯されたことを。
「あッ!やだ!何するの!?」
後ろから巻きつけられた夫の腕に、佳菜恵は形だけの抗いを見せた。
「あいつには許すのに、オレはだめなのか?」
切羽詰まった夫の声に、「自信持ちなさいよお」と、妻はのんびりとこたえた。
夫はしかし、妻を台所に生かせようとはしないで、その場に押し倒した。
「あっ、もう!」
畳で膝を擦ったはずみにストッキングが破れた。
恨めしそうな上目遣いが、さらに夫をそそった。
夫は両手で、妻の穿いている肌色のストッキングを引き裂いた。
すったもんだが、始まった。

「今子供出来たら、どっちの子どもか分からなくなっちゃうよ」
白い歯を見せて無邪気に笑う佳菜恵に、
「どっちでも大事に育てる」
タカシはそう誓いながら、自分の言葉に興奮をして、
もう一度、佳菜恵のワンピースのすそを生温かく濡らしていった。

喪服の女。

2021年03月21日(Sun) 08:57:19

雨の日だった。
クリーニング店の軒先をくぐると、おかみさんがいつものように不景気な顔つきで、カウンターの前所在無げに佇んでいた。
志摩子の姿に気づくと「あら、いらっしゃい」と、急に愛想笑いを浮かべ「クリーニングですね」と、言わずもがなの問いを発した。
おずおずと差し出された風呂包みを丁寧にほどくと、きちんと折りたたまれた喪服が一式、行儀よくうずくまっている。
洗濯もののかごに放り込む前に、喪服にシミや汚れがないかを申し訳のように点検すると、
スカートの裏地に薄ら白いシミが拡がっているのが見て取れた。
おかみさんは、志摩子の顔をふと盗み見た。
志摩子はそれに敏感に気がついて、さりげなく目を逸らす。
おかみさんは何もみなかったような顔をして、染み抜き300円追加になりますが、とだけ、言った。

代わりに受け取った洗濯物も、喪服だった。
こちらは、夫を弔うときに着ていたものだった。
クリーニングに出した方は、そのあとに新調したもの――いまつき合っている男の趣味だった。

貞操堅固な未亡人でいるつもりだった。
けれども、状況がそれを許さなかった。
娘夫婦に吸血鬼がとりついたのだ。
不覚にも娘はあっという間に血を吸い取られ、あまつさえ吸血鬼の愛人にされてしまっていた。
まだ、子供のできる前の身体だった。
志摩子未亡人は、身代わりを申し出た。
それでは婿があまりにもかわいそうだからと。
吸血鬼は、意外にも情のある男だった。
血液さえ確保できれば、相手は若妻でなくても良い、と考えていた。
私は未亡人ですから、どこにも迷惑は掛からない――志摩子はそういって、娘の身代わりを引き受けた。
間もなく、娘の夫は転勤になって、この土地を離れた。
どちらにしてもよかったのだ――と、志摩子はおもった。

いつも情事を行うのは、床の間のある部屋だった。
男は、仏間での交接を望んだ。
人妻をものにするとき、夫に見せつけたがるという、よろしくない趣味をもっていたのだ。
もっとも夫の苦痛を軽減するために、まず夫の血を吸ってたぶらかしてしまうことも忘れなかったのだが。
志摩子は未亡人だったから、そんな気遣いさえも、無用だった。

その夜の床の間には、盆栽がしつらえられていた。
夫が生前、丹精していたものだった。
その前は、蔵書だった。
そのまたまえは――やはり夫が自分自身とおなじくらい大事にしていたものだったはずである。

自分は人妻なのだと片時も忘れたくなかったのだ。
つい夢中になってしまいそうな自分が、怖かった。

その夜も、吸血鬼はひっそりと、忍んできた。
未亡人は、黒一色の喪服姿に身を包んでいた。
男が喪服を好んでいたとは、襲われた後に知ったことだった。
自分自身の喪に服する気持ちで、初めての逢瀬で喪服を身につけて行ったのは、誤算だったのだ。
今は、そうと知りながら、かれの好みに合わせて喪服を装っている。
男は、薄黒いストッキングに包まれたつま先を、チロチロと舐めた。
情事の始まる合図だった。

その晩、未亡人はいつにない昂奮を覚えた。
もうがまんできないと、はっきりと悟った。
そして、吸血鬼に告げていた。
わたくしを、貴男の愛人のひとりにお加え下さいと。
吸血鬼はいった。
とっくに加えておる――と。
二人は初めて、心からの接吻を交し合った。

息子夫婦が、再び転勤になって、街に戻ってくるという。
子どもを作るのはもう少し待つから、お義母さんにこれ以上負担をかけたくないというのだ。
新妻がどういうあしらいを受けているのかを薄々察しているくせに、寛容な婿だと思った。
母娘で愛人になりましょう――志摩子はそう返事を書き送っていた。

可愛い淫乱女装妻

2021年03月17日(Wed) 21:17:38

まえがき
たいとるは「女装妻」ですが、ほとんど純女の人妻の話として読めるようなお話に仕上がりました。
なので、女装に関心の薄い方も、読んでみてください。^^


妻のゆいを伴って、吸血鬼の悪友宅を訪問した。
うら若い人妻の生き血を啜りたいという欲求に、応えてやるためだった。

ぼくたち夫婦と彼との間に妖しい三角関係が生じたのは、去年のことだった。
そのときやはり彼は飢えていて、灰になる寸前になって相談を持ち掛けてきたのだ。
ゆいひとすじのぼくにとって、うら若い人妻、といえば、ゆいしか思い当たらなかった。
彼もそれを見越して、ぼくをターゲットに選んだのだと、あとでいった。
親友が灰になるのはどうしても避けたかったぼくは、
相手が吸血鬼ときいて怯えるゆいに説明した。
彼はぼくの親友だから、ぼくの愛するひとの血を吸い尽くして死なせることは決してないこと。
すでにぼくの母や妹も経験者で、いまでも時々つき合っているけれど、
ふたりとも旅行に出てしまっているので、急場に間に合うわけにはいかないこと。
人妻の血を啜った後の吸血鬼は、ひどくエッチな気分となって、
ゆいとセックスをしたがると思うけど、
そこは目をつぶって許してやってほしいこと、など、など。

ゆいを抱かれてしまうことには、さすがのぼくも抵抗があった。
けれども、気丈な母やおぼこだった妹が抱かれてゆくところをのぞき見する愉しみを経験してしまったぼくにとって、
ゆいが犯されるところを覗く ということに、耐え難いほどの誘惑を感じてしまったのも事実だった。


ゆいは、「気分は喪中♪」と称して、ブラックフォーマルを着込んで、
ぼくに連れられて初めて、吸血鬼と顔を合わせた。
「案外ふつうなんですね」
ゆいは拍子抜けしたように、いった。
自分の父親くらいの年恰好の、風采のあがらない初老の男をまえに、
むしろ安心したようだった。
楚々とした装いの、黒のストッキングの足許に、唇を吸いつけられるまでは。

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薄地のストッキングごしに、ヒルのような唇をヌメヌメと這わされて、
ゆいはさいしょ気持ち悪そうに相手を見おろしていたけれど、
吸血鬼はだまっているゆいと接して、
彼女が彼のために穿いてきたストッキングの舌触りを愉しんでいることを、
決して嫌がっていないのだと、自分に都合の良い誤解をした。
そしておもむろに牙をむき出すと、薄いナイロン生地をぱりぱりと破きながら、ゆいのふくらはぎに魔性の異物を埋め込んでいったのだった。
やわらかなふくらはぎから吸い出されたゆいの血液が、
ぼくの悪友の唇を浸し喉を潤してゆくのを、
ぼくは息をつめて見守るばかり。
ゆいもまた、両手で口許を羞ずかしそうに抑えながら、
咬み破られたストッキングがいびつに妖しくよじれてゆくありさまを、
ただひたすらに見つめおろしていた。


本物の女よりも、女らしかった。
口許に散った吸い残した血を丹念に舐め取りながら、吸血鬼はぼくにいった。
最高級のほめ言葉だった。
彼の言い草に、ぼくは満足を感じた。
そうなんだ。
ゆいはほんとうは男の子だけれども、性別の差を越えてぼくと結婚して、いまは女としての日常を穏やかに送っている。
そんな日常をぼくたちの日常を、彼は必要以上に乱そうとせず、妖しい色どりをつけ加えてくれた。

漆黒のブラウスを半ば剥ぎ取られ、半ばを腕に通して、
重たげなスカートを腰までたくし上げられて、
ゆいはショーツを引きずりおろされるままに引きずりおろされて、
股間にそそり立つ吸血鬼のペ〇スを、従順に挿入されていった。
根元まで埋め込まれたとき、彼女はなん度めか白い歯をみせて、
こみあげる昂りをぼくの視界から押し隠そうと、むなしい努力を重ねた。
ぼくは彼女に近寄って、なおも抗おうとする両腕を、優しくじゅうたんのうえに抑えつけながら、いった。
「愉しんでいいんだよ、ゆい」
男はぼくの囁きを耳にすると、くすぐったそうににんまりと笑みながら、ゆいとの距離を否応なく縮めていった。
息はずませた上下動の激しさが、抑えた腕を通して生々しく、伝わってきた。

ゆいはどこまでも優しく、可愛かった。
フェラチオを望まれれば、恥ずかしながらも応じていったし、
初夫よりも大きいわあと言え!と命じられると、
ぼくに許しを請うような目線をチラチラと送りながらも、唯々諾々とそれに従った。
脚から抜き取られた黒のストッキングを戦利品のようにせしめられて、
むぞうさにポケットに突っ込まれてゆくのを、眉を寄せて見つめていたが、
決してそれを取り返そうとはしなかった。
「お前のゆいは俺がストッキングフェチだと知りながら、薄黒いなまめかしいのを択んで穿いてきて、俺をしんそこ愉しませたのだ」
吸血鬼はぼくにそう囁いて、ああたんのうした、と聞こえよがしに言った。
身体の奥底に脈打つ血潮をしたたかに味わわれてしまったゆいは、恥ずかしさに真っ赤になって、うつむいた。


それからのゆいは、貞淑な人妻から、貞淑で淫乱な人妻にかわった。
京極夫人としての清楚な服装を、彼に愉しませるために装うようになっていた。
ゆいのファッションセンスを目のまえで褒められて、夫のぼくも悪い気はしなかった。
仮にそのすぐ後に、こぎれいな装いをしどけなく乱されてしまうのだとしても――
ゆいは、ときにはぼくの目を盗んで逢瀬を愉しみ、
あとから悪友からの見せびらかしですべてがばれて舌を出す、
そんなお茶目な不倫を愉しむようになったのだ。
ふつうの夫婦では、不貞は裏切りに直結する。
けれどもゆいの不貞はむしろ、ぼくたちの結婚生活に、新たな刺激をもたらしたのだ。


その日もゆいは、ぼくの誘いに応じてくれて、吸血鬼宅への訪問を拒まなかった。
情夫のために念入りに化粧をするゆいを横目に、ぼくは淡い嫉妬を覚え、
恥ずかしい隆起が股間を圧迫するのを感じた。

その日のゆいは、白のハイネックのセーターに、下も白系の花柄のひざ下丈のスカート姿。
軽やかな色と質感のスカートが、クリーム色のストッキングに包まれた足許にまといつく様子は、人妻というよりも良いとこのお嬢さんのようだった。
ウィッグは先日買ったばかりのナチュラルブラックのロング。
初めてのお試しだよ、と笑うゆいの目鼻が、優しく上品に輝いた。
ぼくのきれいなゆいを、あいつに見せびらかしてやりたい。
そんな気分になっていた。

ぼくはゆいを吸血鬼に見せびらかし、
吸血鬼は乱れるゆいをぼくに見せつける。
ゆいを挟んで裏表から楽しんでいる関係――
うまく言えないけれど、
同じひとりの女性を愛したもの同士の連帯感が、
彼とぼくとのあいだで生まれていた。

「ウフフ、きょうはいちだんと、かわいいね」
ぼくたち夫婦を迎え入れた吸血鬼は、舌なめずりせんばかりにゆいを見つめ、
ゆいもまたそれに応えて、胸を張って彼の好奇心たっぷりの視線を受け容れた。
さあ座り給え――吸血鬼がゆいのために用意してくれた椅子は、
きょうの衣裳に合わせたかのように、白の小じゃれたチェアだった。
ゆいはお行儀よくチェアに腰かけて、
クリーム色のストッキングに包んだ足許を、さりげなく見せつける。
それは結婚式のとき、ウェディングドレスの下にまとったものと、同じブランドだった。

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お行儀悪いことのできないお嬢さんのような楚々とした態度に、彼はいっぺんに参ってしまった。
「ああ、たまんねぇ」
珍しく下品に語尾を歪めながら、彼は息遣いも荒く、ゆいの足許にかがみ込んだ。

チュッとあがった性急な接吻の音に、ゆいはどぎまぎしながら、
「せっかく穿いてきたの、愉しんでくださいね・・・まだ心の用意ができてない」
と、しんそこ焦った表情になっている。
けれども吸血鬼は応えもせずに、いつも以上に下品に舌を這わせ、薄地のナイロン生地をいびつによじらせながら、ストッキングの舌触りを、彼女の心遣いを、野放図に愉しんでゆく。
「ああ、ああ、たまらない・・・たまらないわ・・・」
ゆいはそう呟くと、ちいさく叫んだ」
「破って、破って頂戴!」
声よりも早く、ストッキングはブチブチと音を立てて裂け散った。
ちゅうっ・・・
ひそやかにあがる、吸血の音。
ちゅうっ、ちゅうっ、ちゅうっ・・・
それはとどまることを知らないように続き、
吸血がつづくにつれて、ゆいの身体から力が抜けていった。

吸血鬼はゆいの身体を這いあがると、首すじを狙った。
「お洋服汚してもいいけど、ウィッグは新調したばかりなの」
薄眼を開けて呟くゆいに、吸血鬼は頷くと、
ロングヘアを器用にかいくぐり、かりりと首すじを咬んでいった。

チェアからすべり落ちた若妻を待つ運命は、ひとつだった。
呪縛にかけられたように身じろぎひとつできなくなったぼくの前で、
ゆいは猥褻極まりない蹂躙を受けつづけ、
床のうえを転げまわりながら、淫靡な舞踏を踊りつづけた。
切ないため息、躊躇いがちに洩らすうめき声。
感じ切って敏感になり切った美肉が、
痴欲もあらわに覆いかぶさってくる男のまえに、さらけ出される。
股間から伸びた一物が、エレガントなロングスカートの奥にまで侵入して、
わずかながら持ちこたえていたゆいの理性は、完全に崩壊した。
もっと、もっとォ・・・
夫であるぼくのまえ、人妻としてのたしなみも忘れ果てて、
男の両肩にしがみつき、だだの牝として振る舞いつづけたのだ。
そんなゆいのエッチな可愛さに、
ぼくはズボンのなかで射精をしつづけてしまっていた。

文集

2021年03月12日(Fri) 08:00:15

春先に親友から、分厚い文集が送られてきた。
内容は、去年の夏旅先で知り合った吸血鬼と、親友夫妻との交情の記録だった。

迷い込んだ山中で、さいしょに親友が血を吸われ、
朦朧となった目の前で奥さんが草むらに組み敷かれ、首すじを咬まれながら犯されたのをなれ初めに、
やがて夫婦と吸血鬼とは打ち解けあって、親友は妻の不貞を許し、
愛妻の貞操喪失記念にと、ストッキング一枚に剥かれた妻が愛し抜かれるいちぶしじゅうを、
ひと晩がかりで目の当たりにするという体験をしたという。

そんな田舎にストッキングなどを持って行ったのは、
さらにそのまた知人の誘いで、当地の婚礼に出るためだった。
婚礼があるというのは、嘘ではなかった。
自分の妻と吸血鬼との婚礼であると気づくのに、そう時間はかからなかったから。

出会った吸血鬼は、ストッキングフェチだった。
喪服に黒のストッキングを身に着けていれば、年配のご婦人にまで言い寄るようなやつだった。
まして、まだ四十代の親友の奥さんの、ストッキングに透きとおる足許が狙われたのはむしろ当然だったのだと、親友は文集のなかで書いていた。
手持ちのストッキング二、三足では愉しませきれないと、奥さんは感じた。
家に帰ればこじゃれた洋服を、奥さんはなん着も持っているのにと、親友も感じた。
彼らが都会の自宅に吸血鬼を迎え入れたのは、これもとうぜんのなり行きだった。

こんな文集が送られてきた理由は、ひとつしかなかった。
文集を持ってきたのは、ほかならぬ吸血鬼当人だったから。
あまり度が過ぎると健康を損ねるから――という理由で、彼は夫妻といちど距離を置くことにしたのだ。
その間の血液の供給先として選ばれたのが、わたしの家だった。
わたしにはまだ三十代の妻、この春中学にあがる娘、それに還暦前の母がいた。

三人の女たちが、どんなふうにしてスカートをめくられたのか、わたしは文集に書いた。
妻や娘のフレッシュな生き血だけではなく、
ふだんでもストッキングを脚に通す習慣を持った母さえもが、すっかり吸血鬼のお気に召していた。
長年連れ添った妻がストッキングをひざまで降ろされて、じゅうたんのうえを転げまわるのを、父までもが好奇心を苦笑に押し隠してひっそりと覗き見していた。

この文集を、弟のところに送ってやろう。
彼はまだ、新婚だ。
吸血鬼はきっと、満足するだろう。

なぞなぞ ~大ぜい迫ってきた場合の対応~

2021年03月12日(Fri) 07:57:01

問い
若い女の生き血を欲しがる吸血鬼が、奥さんを狙って自宅に群がってきました。
適切な行動を思いつくだけ挙げてください。

答え(例)

交代で吸ってもらう

順番に並んでもらう

一晩三人までに制限する

自分も女装して仲間に加わる

娘が大きくなるまで待ってもらう

息子に彼女ができるまで待ってもらう

結婚式をやるからと言って、親族の女性を集める(嘘ではない)

学校を襲ってもらう

なぞなぞ ~数を合わせる方法~

2021年03月12日(Fri) 07:54:38

問い
一人の人妻は吸血鬼一人を満足させることができ、
一人の人妻が吸血鬼二人を相手にすると死んでしまうとした場合、
吸血鬼が二人いて人妻が一人しかいない場合、
どうするのが両者にとって最善の道か?


答え
人妻の旦那が女装して、もう一人の吸血鬼を満足させる。

二人の美しい人妻

2021年03月07日(Sun) 09:15:08

妻が吸血鬼に襲われたということは、
吸血鬼にとっては、貴重な生き血の供給先を得たということを意味する――
夫にとっては災難でも、彼らにとっては救いなのだ。

妻と母とが、吸血鬼の兄弟に狙われた。
最初に襲われたのは、妻だった。
相手の吸血鬼は、わたしの親友だった。
親友が獲物をゲットしたときいたら、きみは祝福してくれるかね?
そういわれてわたしは、とてもフクザツだった。
バーのカウンター席、彼の向こう側には妻が座り、
照れくさそうに申し訳なさそうに、こちらをみて笑っている。
その首すじにはくっきりと、ふたつの咬み痕が刻印されていた。
わたしはふたりの濃厚なキスを見せつけられて、
そのあとふたりがホテルへと足を向けるのを、咎めることさえ忘れてぼう然と見送った。

良き悪友である彼は、妻の血を吸い尽くすことはしなかった。
彼はわたしがするように、いやもっとしつように妻を愛し抜き、
気の強い妻はひと晩じゅうベッドのうえ、男の腕の中、
「奴隷になるわ、奴隷になるわ」
と、誓い続けていたという。
結局わたしは悪友の欲望成就を祝い、ふたりの関係を受け容れていた。


嫁の不貞を咎めだてしない姑はこの世にいない。
母の場合もそうだった。
けれども、たまたま不貞の現場を抑えた彼女を襲ったのは、
妻の不貞相手の兄だった。
兄貴は兄貴らしい貫録で母をあしらい、首すじに咬みついた。
無抵抗の婦人の悲痛なうめき声を、妻は楽しそうに聞き入っていたという。

母を襲った吸血鬼はストッキングフェチで、正装したご婦人を見かけると、
相手が五十六十であっても、つややかなストッキングで装われた足許に
好色な視線を投げかけてゆくという。
母は彼の期待通り、よそ行きのタイトスカートの下、薄地のストッキングを脚に通していた。
奥ゆかしく装った肌色のストッキングをチリチリと咬み破かれながら、
豊かなふくらはぎの肉づきを愉しまれながら、母は吸血されていった。

妻の不貞相手の兄貴は、兄貴らしい貫録で父と話をつけて、
父の名誉を守る代わりに母と交際する権利を勝ち得ていた。
彼の好みに合わせて黒のストッキングを脚に通すようになった母は、
神妙な顔つきで父に三つ指を突いて許しを請うと、
その目の前で情婦との濃厚なキスを交し合ったという。

理解のある夫ふたりは、ほろ苦い想いを胸に妻たちの服従の儀式を目の当たりにしながらも、
妻と情夫との交際を快く受け容れた。

こうして吸血鬼の兄弟は、二人の美しい人妻を、めでたくゲットしたのだった。

前作の個人的なツボ

2021年02月17日(Wed) 19:51:31

母親の血を吸った吸血鬼が息子の血を吸うのと、
父親の血を吸った吸血鬼が娘の血を吸うのとでは、
前者のほうがグッときます。
やはりおっさんには関心がないのでしょうかね。(^^ゞ 自分のことはたなにあげて。(爆)

二人並んで吸血される、というのも、個人的にツボです。
夫婦や姉妹でも良いし、母娘でもよい。
今回は珍しく、兄妹のシーンもありましたね。

同性に生かされてしまった少年が、
その直後に自分の彼女の純潔を狩られるシーンもお気に入りです。
まだひりひりしているのに、そのひりひりをもたらした一物が彼女の股間までも侵してゆく・・・と言うあたりが特に。

少女が少年を襲う話は、そんなに関心はありません。
どちらかというと、「今度、お母さんを紹介して」といって、愛人の吸血鬼のための手引きをするほうに気が行きました。

ここから先の、川黒家の受難話はどちらかというと行きすぎなのですが、
目の前で処女喪失した娘と結婚を強制させられるくだりを描きたかったのですね。
清香は「ついでみたい」とふくれていますが、
未来の姑と同時に同じ男に抱かれたわけで、吸血鬼的には十分意味があってしていることなのです。(そうなのか?)

奥様の貞操公開!は気に入りのプロットなので時おり描いていますが、
行列の中に顔見知りがいると、一段余計にひきたつように感じます。

このお話はもう少し後日談があるのですが、気が向いたら描きます。

「一家覚醒」。

2021年02月17日(Wed) 19:27:10

1.狙われた若い兄妹
木島貴志はベッドのうえに組み伏せられながら、
やめて、もうやめて・・・と、女の子のように懇願していた。
布団ごしに覆いかぶさってくる吸血鬼は、貴志の首すじに食いついていて、
若々しい皮膚に深々とめり込んだ牙を容易には引き抜こうとしない。
とろり、とろりと血液を緩慢に吸い出されてゆく感覚に、貴志は怖気を振るい身をひきつらせた。
まるで新婚初夜の花嫁のように、貴志は初めての刻をすごしたのだった。

木島清香も、兄の勉強部屋のすぐ隣の寝室で、吸血鬼に迫られて、父親の血に染まったままの牙を突き立てられていった。
壁一枚へだてた隣同士の部屋。
若い兄妹は同じ両親から分け合った血を、啜り取られていったのだった。


2.貴志の場合
貴志には、隣町の中学校にいたときの彼女がいた。
彼女の名前は、飯高菜々恵といった。
貴志は、彼を支配した吸血鬼に、菜々恵の血を吸わせたいと願った。
男の場合、いちど血を吸われてしまうと、自分の身近な女性の生き血を愉しませてやりたくてたまらなくなってしまうのだ。
げんに、かれの父親がよき模範を示しているではないか。
そして、木島家のなかで処女の生き血の芳香を漂わせたのは、貴志の妹だけではなくなるのに、そう日数はかからなかった。


立膝をした白のハイソックスの両脚が内またになって、
引きつったつま先立ちになっている。
仰向けになって抑えつけられた少女は、その姿勢のまま首すじを咬まれてしまっていた。
キュウキュウというひとをこばかにしたような、あからさまな吸血の音。
少女は悩ましげに、羞ずかしげに、白い歯をみせながら悩乱している。

彼氏にすすめられるまま吸血鬼と対面した飯高菜々恵は、、
若い女の血に飢えた吸血鬼に迫られると、
ためらいながらもブラウスをくつろげて、
健康そうな素肌に好色な牙を刺し込まれ、
息を弾ませながら、処女の生き血を捧げ抜いていた。

「あんたも少し、吸うがよい」
吸血鬼に促されるままに、貴志は菜々恵の血を吸った。
菜々恵も懸命に、こたえていった。
「こんど、母を紹介するわ」
吸い取られた血潮の残滓を頬にべっとりと光らせたまま、菜々恵はいった。
「こんなにねんじゅうブラウスやハイソックスを汚していたら、すぐにばれてしまうもの」

吸血鬼が制服フェチだということに、貴志はすぐに気づいていた。
自分自身がそうだったから、同好の男のやることに察しがついたのだ。
その上、貴志の血を吸った吸血鬼は、同性愛のケがあった。
貴志の血を吸うときに、必要以上に肌をすり合わせ、呼吸も荒くのしかかってきたのだ。
体内の血のほとんどを吸い尽くされたあと、貴志の股間は生温かい粘液で濡れていた。
吸血でエクスタシーを感じる彼らに、男女の別はないのかもしれないと、貴志はおもった。

貴志は少しでも菜々恵を守ろうとして、菜々恵から彼女の制服を借りると、
呼び出された菜々恵の代わりに出かけて行って、身代わりになって血を吸われた。
注文通り菜々恵が現れないことに、吸血鬼はほとんど異を唱えなかった。
そして三度めに貴志が吸血鬼の誘いに応じたとき、
貴志は初めて股間を深々と抉られてしまう。
スカートの裏地を精液まみれにされながら犯され抜いたあと、
いっしょに連れだってやって来た菜々恵に吸血鬼の影が覆いかぶさるのを、どうすることもできなかった。
股間にじわじわと残る快感の余韻に浸る彼は、
彼女がいかされてしまっても、納得してしまっていた。


3.清香の場合
校舎の裏手で、木島清香は牙をひらめかせ、同じクラスの男子生徒・川黒佳哉に迫っていった。
川黒佳哉もこの街にきて、まだ間もなかった。
清香は自分を襲った吸血鬼にそそのかされるまま、まだ事情をよく呑み込んでいない佳哉を、毒牙にかけることにしたのだった。
生き血を吸い取られている最中は、それをおぞましい行為だと思い込んでいた。
けれどもいまはちがった。
自分の体内から吸い取られた血を口移しで飲まされた清香は、美味しいと心から感じた。
早くも、彼女のなかに吸血鬼の魂が芽生えていたのだ。
彼女の体内の血はほとんど涸れるまで吸い尽くされてしまったので、
若い血が欲しかったら、だれかを襲うしかなかったのである。
そうすることで、自分を支配した吸血鬼にも、若い血を分けてあげられると思ったのだ。
ククク・・・ッ
清香はひとのわるい含み笑いを泛べると、立ちすくむ佳哉に獣のように飛びかかった。
揉み合いはすぐにおわった。
清香の口許に生え初めた牙が、少年の首すじに突き立ったのだ。
佳哉は身体が麻痺したように動きを止めて、自分の血がチュウチュウと吸い上げられる音に聞き入っていた。

「あなたのお母さんを紹介して」
清香は佳哉にいった。
佳哉は無表情に頷いていた。


二日後。
川黒家ではふすま一枚隔てて、母親と息子がそれぞれ、吸血鬼と清香を相手に、血を吸い取られていた。
佳哉の父親は出勤していて留守だった。
今ごろ佳哉の父親は、吸血鬼と示し合わせた上司から夜中までの残業を命じられているはずだった。
佳哉の母親は吸血鬼に凌辱されて気を失った。
四十女の貞操くずしに熱中した吸血鬼は、失血で朦朧となっている佳哉のまえで、
こんどは清香に襲いかかった。
学校帰りの清香は、セーラー服を着ていた。
佳哉は、ここの中学校のセーラー服がどうして前開きになっているのかを、初めて知った。
淡いピンク色をした清香の乳首を舐っているあいだ、吸血鬼は牙を引っ込めていた。
そして、同級生の女子の吸血シーンに見入っている佳哉のまえで、清香の処女を奪った。
「ついでみたい」
口を尖らせる清香に吸血鬼は悪びれず、「そう、ついでだな」といった。
それでも、ついでにしては濃厚過ぎる愛撫が、初心な少女を夢中にさせた。
「ああ、どうにかなっちゃいそう!」
清香は声をあげて喘ぎながら、絶息した。
吸血を交えての濃厚な交接に、これまた気絶してしまったのである。

吸血鬼は佳哉にいった。
「おい、ガキ。よぅく聞け。これからはわしがこの家のあるじだ。
 お前ぇはわしがお前の母さんを欲しがった時にはいつでも手引きするんだ。
 それから、この娘が処女を喪ったのはお前のせいだ。
 責任を取ってこの娘と結婚しろ」
無茶苦茶なことを言いながら吸血鬼は、清香のあごをつかまえて仰のけると、素直な寝顔を覗き込んでいった。
「どうだ、可愛いだろう?わしはお前ぇに、可愛い嫁御を世話した恩人だ。
 そう思ってよく仕えるんだぞ」
言いながら吸血鬼は、自分の言い草に欲情してしまったらしい。
半裸に剥いた少女の身体にふたたび身を重ねると、
唯一身に着けたスカートの裏地を濡らしながら、びゅうびゅうと大量の射精をつづけた。
少年が「心からお仕えします」といったのを、くすぐったそうに横っ面で聞いていた。


5.奥様貞操公開!娘も抱けます。
木島夫人の幸枝の貞操が堂々と公開されたのは、それから一週間後のことだった。
街じゅうに貼り出されるタウン誌にも、その報らせが載った。
「奥様貞操公開!18日夜は転入したての木島邸の令夫人!娘も抱けます!まだ13歳ですが、教え込まれてすっかり達者になりました!母娘双方と睦むことも可能!許された刻限はいつも通り、夜明けまで!」
参加希望者は、すでに自分の妻や娘を吸血鬼に襲われ侵された男ばかり。それでも街じゅう合わせれば、かなりの人数になるはずだった。
その晩、木島家には、夫の孝一と息子の貴志が嫉妬にうなるほど、大勢の男たちが行列をつくった。
なかには、孝一の勤務先の上司や同僚、貴志の同級生の姿まであった。
けれども、だれが挑みかかろうと、夫や息子、父親や兄は、妻や母親、娘や妹にのしかかる男どもを妨げることは許されなかった。
むざんにも夫婦のベッドのうえでことが行われている間、
孝一はその場を離れることを許されず、
二十三人もの男どもが順繰りに妻にのしかかるのを、見届けさせられる羽目になった。
貴志もまた、ほとんど同じ数の見知らぬ親父や顔見知りの同級生が妹に群がるのを、
壁に開けられた小穴から覗き見させられ、
時おり射精しては妹をモノにした同級生たちに邪気のないからかいを受ける羽目になった。

そのとき初対面だった清香の同級生、川黒佳哉は、初めて入る清香の勉強部屋で、いちぶしじゅうを見せつけられた。
同級生たちは佳哉と清香を無邪気に祝福し、佳哉は照れながら、初めて自分のものになった清香のおっぱいを軽く揉んでみせるのだった。



あとがき
どうもこのところ、柏木にしてはコアな話が多いですね。(^^♪
あっぷの頻度そのものは、さほどでもないのですが、(^^ゞ

「一家全滅」。

2021年01月31日(Sun) 10:27:18

うぅっ・・・!
木島孝一は吸血鬼に後ろから羽交い絞めにされて、首すじを咬まれた。
ああッ!!
孝一の妻幸枝も、べつの吸血鬼に抱きつかれて、首すじを咬まれた。

ちゅーっ。
夫婦の血は競い合うように、飢えた唇によって吸い取られていった。

やがて夫が、つづいて妻が、
じゅうたんのうえにひざを突き、
四つん這いになって、
とうとう力尽きてうつ伏せになった。
吸血の音は、しばらく絶えることが無かった。

ふたりが静かになると、吸血鬼は顔をあげて、
互いの相棒の血塗られた頬を認めて、笑みを交わした。
その笑んだ口許も、吸い取ったばかりの血潮で、生暖かく濡れていた。

ふたりは目くばせし合うと、足音を忍ばせて階段を上っていった。
階上では、兄妹の勉強部屋が、隣り合わせになっていた。
やがて半びらきになったふすま越し、
「うっ!」「キャッ!」と相次いで小さな叫び声が洩れ、
やがて静かになって、
キュウキュウという吸血の音だけが夜のしじまを支配した。
ひとりの吸血鬼の胃の腑は父親と娘の、
もうひとりの胃の腑は母親と息子の生き血で、
たっぷりと充たされていった。


「これは明らかに、吸血鬼の仕業ですな」
吸血探偵と呼ばれるその男は、ことさらしかめ面をつくりながら、
小さくなってかしこまっている駐在と第一発見者である隣家の夫婦のまえ、
重々しく断定した。
彼らの足許には、血を吸い取られて絶息した四人が、
手足をまがまがしく折り曲げたまま横たわっている。
「もはや手遅れでしょうか?」
「いいや、たまたまなのだが、血をたっぷりと蓄えている吸血鬼に心当たりがある。彼らから血を分けてもらうとしよう」
入んなさい、と、探偵が目配せすると、外からふたりの男が神妙な顔つきで入ってきた。
「これから”血戻しの儀”を執り行います。
 目にすることは禁じられているので、皆、出ましょう」
探偵に促されて、第一発見者も、駐在までも吸血鬼のまえ亡骸を置き去りにして家を出た。

翌日――
「行ってきまぁす」
ふた色の若い声が、その家の玄関にこだました。
見送る両親のうち、父親のほうはすでに出勤の準備を整えて、背広姿である。
母親もまた、出かける予定でもあるのか、
PTAにでも出席するかのようなこざっぱりとしたスーツ姿である。
家族はほんの一瞬の暗黒を通り抜けた末、以前の日常が戻っていた。

「じゃあ、行ってくるからね。戸締りに気をつけて――」
孝一がそういって家を出ると、幸枝は言われた通り、中からしっかりと鍵を閉め、ドアチェーンを入念におろした。
「ご主人はご出勤か。ご苦労なことだ」
幸枝の背後から、声がした。
声の主はもう一人の相棒を伴っていた。
男たちが、自分たちに血を戻してくれた命の恩人であるとともに、
その前の晩、家族全員の血を漁り尽くした獣どもであることを、
すでにだれもが心得ている。
幸枝は哀れみを請うように媚びるようなほほ笑みを泛べた。

男ふたりが幸枝を挟み込むように前後に立ちはだかり、
背後の一人は幸枝の両肩を羽交い絞めにし、
もう一人は彼女のブラウスをむぞうさに引き裂いた。
黒のスリップ越し、豊かな胸のはざまが、物欲しげな男どもの目を惹きつけた。

はぁ、はぁ、・・・
ふぅ、ふぅ、・・・
切羽詰まった三十代主婦の息遣いが、狭いリビングに満ちていた。
スリップ越し、ストッキング越しにさんざん吸血をされた幸枝は、
スカートだけを腰に巻き、ストッキングを片方脱がされて、
四つん這いの屈従的な格好を強いられたまま、
二匹の獣の代わる代わるの吶喊を受け容れつづけていた。
いつか男どもの快感は女にも伝わり、
いまでは男女が一体となって、その行為を愉しみはじめていた。
「だんなに隠れての不貞は、楽しかろう」
「は、はい」
「だんなも文句を言えんから、余計に安心して楽しめるだろう」
「は、はい、とっても」
「娘の処女はワシがもらった」
「え、ええよろこんで・・・」
「息子の嫁の処女は、オラのもんだ」
「も、もちろんですとも・・・」
不貞を重ねた挙句、禁断の言葉まで口にさせられて、
服従の愉悦を身体の芯まで覚え込まされた幸枝は、じーんと身体を火照らせてゆく。

その陰には、観客までもがいた。
出勤したはずの孝一だった。
傍らには探偵が、付き添っていた。
妻を抱かれるところを視て逆上した夫が暴れ出さないようにするためである。
だが、木島家にかぎって、その気遣いは要らなそうだった。
木島の股間に手を触れると、ぱんぱんに勃起した一物で、ズボンがパンクしそうになっていた。
「どうですか、こたえられないでしょう・・・?」
「あ、ああ」
「はっきりご返事を聞かせてほしいですな」
「唐突な訪問でしたが、感謝しています」
「そうでしょうそうでしょう。奥さんを犯されて、嬉しいですか?」
「エエ、とても嬉しいです」
「あんたの気持ちはよくわかりますよ」
探偵はほくそ笑んで、そういった。
吸血鬼の奴隷に堕ちたこの家庭が崩壊するのも、時間の問題だろう。
しかしそれは、当事者にとって、幸せな崩壊であるはずだった。
なにしろ、探偵は自身の経験で知っていた。
彼もまた、吸血鬼に夫婦ながら襲われ、妻を犯された経験を持っていたからである。
勝利に酔っている目の前の吸血鬼どもが、一家を征服した後探偵の家の玄関を叩き、
夫のまえでの輪姦の愉悦に浸ったことを、探偵はさすがに口にしようとはしなかった。

お友だちを紹介。

2021年01月31日(Sun) 10:16:50

今度、あたしのお友だちを連れてきてあげる。
澄江はにこりともせずに、親父と少年にそういった。
折り目正しい制服姿をこのピラニアどもに投げ与えることに目を輝かせるような、
澄江はそんな少女になりつつあった。
かつて彼女の母親が、婚約者の貴志の母親を引きずり込んだときのように。

ひざから下は、真っ白なハイソックス。
腰には制服の濃紺のプリーツスカートを巻きつけていたが、
上半身は全裸。
あられもなくむき出しにした胸は
健康な小麦色に覆われて、
薄闇のなかでも豊かな輪郭をきわだたせている。
きょうは、このごろ必ずといっていいほど同行している貴志の姿はない。
彼氏には黙って、吸血癖を持ったこの獣のような親子に抱かれるために、一人でこの村に来たのだ。

婚約者の澄江を男たちに抱かせて昂る貴志に黙ってやって来るときだけが不貞なのだと、
澄江は勝手に解釈している。

「あたしって、悪魔ね」
澄江がいった。
「俺たちから見たら、天使だけどな」
親父がいった。いつになく静かな声色だった。
澄江はびっくりして、親父を見つめた。
「どうして??」
「考えてもみろよ、
 お前は、血が欲しくて喉をカラカラにしていた俺たちために、
 若い女の血を惜しげもなく気前よく振る舞ってくれた。
 おまけに友達まで紹介してくれるという。
 こんなありがたい娘がそうそうそのあたりに転がっているものか」
言われてみれば一理あると、澄江はおもった。
いまでこそ獣欲のかたまりのような親父だが、もとは気が優しい知的な紳士だったに違いない。
彼もかつて、自分の血を吸った吸血鬼に若い女の血をあてがうために、
自分の妻を引き合わせたという。
いま彼の妻はその吸血鬼の妾になって、
たまに息子に逢いに戻ってくるほかは、情夫の囲われものになっているという。

「おまけに、嫁入り前の身体で、こんなことまでしてくれるんだからな」
男は太ももをこすり合わせながらもう一度、女の股間を求めた。
筋肉とは思えないほど固く怒張した一物が、
ふっくらと柔らかな股間にもぐり込んで、さらに奥へと突き入れられてくる。
澄江は男の動きに応じて腰を動かしながら、
「これはあたしも・・・楽しいから」
口ごもりながらも、そういった。
婚約者に対する罪悪感は、とうの昔に消えていた。

貴志が変態で、自分が男どもに姦されるのを視て昂奮する男であったことは、
いったんは澄江を落胆させ、シラケさせたけれど、
いまではちがった。
変態的な性欲のとりことなって彼女の裸体に目を輝かせる貴志のまえ、
おっぱいをぷるぷる震わせながら彼氏に痴態を見せつけることが、
たまらない快感になっていた。

彼女をそんな女にしたのは、
太股の奥に食い込んでくる硬い肉棒のほかに、
素肌に射し込まれてくる魔性の牙なのだということを、
澄江ははっきり自覚していた。

澄江は彼らの欲情するままに若い血を与え、下品に啜り採らせてやっていた。
制服姿に欲情されるのにも、良くも悪くも慣れっこになっていた。
学校のみんなを裏切るような後ろめたさを覚えながらも、
彼女はあえて求められるまま、自校の制服を着て村に通うようになっていた。

高価なブレザーやスカートを汚さないように、彼らの牙は澄江の足許に向けられた。
彼らに破かれ楽しまれるために、
澄江は黒のストッキングや、今夜のような真っ白なハイソックスを脚に通して村に通うのだった。
学生らしい清楚な靴下を辱しめることに彼らは熱中し、
澄江も彼らを昂奮させることに夢中になっていた。


澄江がクラスメイトの純野郁美を村に連れてきたのは、それから1週間後の週末だった。
週末にはね、乙女が終末を迎えるの。
それが最近の澄江の口癖だった。
郁美には彼氏がいたが、まだ未経験だった。
その置かれた立場が、吸血鬼の父子を熱狂させた。
彼氏に追いつけ追い越せというのである。


郁美の彼氏である加井野比呂志は、こっそりと澄江に招ばれていた。

郁美のいいとこ、見せてあげる。
けど、手出ししたらだめよ。

彼女の親友の囁きに、比呂志は自分でも不思議なくらい素直に頷いていた。
比呂志はスポーツマンだった。
「部活のユニフォームで来て。ラインの入ったハイソックスも忘れずにね」
たまたま村の近くで行われた遠征試合の帰り、彼は仲間と別行動で、村へとやって来た。
古ぼけた家々が、都会育ちの彼には新鮮で、なん度もあたりを見回しながら、教わった家へとあがりこんだ。
「だれも出迎えたりしないから。家に入ったら居間から奥の部屋を覗いてみて。
 でも、なにがあっても、部屋に入って来たらダメよ」
澄江の指示のまま、比呂志はまるで泥棒にでも入ったみたいな気分になぜか昂りを覚えながら、
いわれた通り奥の部屋を覗き込んだ。

あっ・・・と思った。
奥の部屋には制服姿の郁美と澄江が佇んでいた。
こちら側にいる澄江は、彼の息遣いが届きそうなすぐそばにいるのに、こちらには気づかないらしい。
ふたりはお互い羞ずかしそうに目線を交し合いながら、
這い寄ってくる鄙びた親父と子供のまえに、
黒のストッキングに包まれたふくらはぎを、彼らの物欲しげな視線のまえにさらしている。

向こう側の澄江は、自分の弟くらいの年恰好の少年に。
こちら側の郁美は、自分の祖父と変わらない年恰好の親父に。
もはや後じさりできないほど追い詰められた壁ぎわに立ちすくみ、
つま先立ちするほど緊張しながらも、彼らの意図を遮れずにいた。
二個の獣は各々の獲物の足許にすり寄って、

ちゅうっ・・・

と、その脛やふくらはぎに、よだれの浮いた唇をなすりつけていった。
少女たちの足許を包む黒のストッキングはいびつによじれ、波打ってゆく。
やがて獣たちの口許から尖った牙がむき出された。
黄ばんだ、不潔そうな牙だと、比呂志はおもった。
その牙たちが、澄江の柔らかそうな豊かなふくらはぎと、郁美のすらりとした脚に、食いついていった。
ぱりぱりとかすかな音をたてて、薄地のナイロン生地が破け、裂け目を拡げてゆく。
あ、うっ・・・
さいしょに郁美が、つづいて澄江が、目を瞑ったままその場に倒れ臥した。

い、郁美・・・っ!
思わず叫びそうになった比呂志は、一瞬、「部屋に入って来たらダメ」という澄江の戒めを思い出した。
けれども、そうはしていられなかった。
郁美が年かさの親父の不埒極まる欲情にまみれるなど、彼のプライドが許さなかった。
ふすまに手をかけた瞬間、彼の足許に刺すような痛みが走った。
見おろした足許に、少年がひとり、ハイソックスのうえから彼のふくらはぎにかぶりついている。
見ると、いま澄江の黒ストッキングの脚をいたぶっているはずのやつと、同じ少年だった。

ちゅうっ・・・

比呂志の足許からも、ふたりの少女たちの足許から洩れたのと同じ音があがった。
ひとをこばかにしたような、わざとらしいほどあからさまな音だった。
クラッとするような貧血が、比呂志を襲った。
「お兄ちゃんの血、美味しいね」
少年はそういうと、ニッと笑った。
口許からは、吸い取ったばかりの血を滴らせている。
そして臆面もなくもういちど、ハイソックスのうえから唇を吸いつけて、血を吸った。
こ、こいつッ!
憤激した比呂志は手にしていた鞄を少年の頭上に振り下ろそうとした。
けれども、急速に血液を喪失した彼の手から鞄は力なく離れ、少年の傍らにぱたりと落ちた。
いつの間にか比呂志は、年端もいかない少年に組み敷かれていた。
思いのほか、つよい力だった。
「だってボク、血が欲しいんだもん」
比呂志の心のなかの疑問をどうやって読み取ったのか、少年はそういうと、
兄ほどの年恰好の比呂志を組み敷いたまま、唇を首すじへと近寄せてゆく。
比呂志は腕を突っ張って幼い吸血鬼との隔たりを作ろうとしたが、むだだった。
少年の頬に散った血のりが、ぐーっと迫ってきた。

スポーツに鍛えられた活きの良い血が、キュウキュウと勢いよく吸い取られていった。


比呂志はぼうぜんとなっていた。
隣室に繰り広げられているのは、精巧な動画だった。
動画のなかに映し出された部屋のなか、
郁美はブラウスを剥ぎ取られ、ブラジャーをむしり取られ、
おさげに結った長い黒髪を振り乱しながら泣きじゃくっている。
親父は容赦なく郁美に平手打ちを食らわせると、
「えへへへへへっ。都会のお嬢さんよ、あんたはわしの、きょうの獲物ぢゃ」
と宣告すると、
嫌がる郁美の片脚からストッキングを抜き取り、ショーツを引き脱がせ、
目の前でショーツを引き裂いた。
郁美は自分のショーツが引き裂かれるのを目を背けて受け止め、
いつの間にか親父の怒張した一物をしっかりと握らされてしまっていた。

「うへへ、こいつをお見舞いしてやるんだ、その前にたっぷり可愛がってもらわんとな」
親父は怒張した一物を少女の頬にあてがい、唇をなぞり、口に含ませる。
一物に歯を当てる意地は、もはや少女には残されていなかった。
それどころか、自分のほうから大胆に、親父の一物を根元まで呑み込むと、
喉に当たるほどの怒張を舌で舐め味わうのだった。

い、郁美・・・っ!?

比呂志はことの成り行きの意外さに驚きつつも、画面から目を離せなくなっていた。
結末はおおよそ理解しながらも、受け容れられない気分だった。
けれどもいまや郁美は、男のなすがまま、
比呂志がおおよそ理解した結末をなぞるように、親父の汚辱まみれの好意に、こたえはじめてしまっている。
なによりも意外なのは、比呂志じしんの一物が鎌首をもたげ、抗いがたい昂りのまま怒張をはじめていることだった。

親父は郁美の頭を掴まえると、口の中の一物を引き抜いた。
そして、ふらふらと姿勢を崩す郁美の上に馬乗りになると、
傍らに控えていた澄江に「手伝え」と命じた。
澄江は二ッと笑って親父に応え、手早く郁美の両腕をつかまえ、畳のうえに抑えつけた。
「あ、あいつ、なんてことを・・・」
それでも親友なのか?と激しく疑問をぶつける比呂志のなかで、
澄江の純潔がとうに喪われていることは、まだ想像の埒外だった。

うふふふ・・・ふふふ・・・
親父は下卑た笑い声を口に含ませながら、郁美の細い首すじに、咬むように唇を吸いつけた。
今度は吸血ではないのだと、比呂志にもわかった。
純粋に、郁美のきめ細かい素肌を愉しんでいる。
親父は裸体となった上半身を意地汚く撫でさすり、唇では胸や首すじを賞玩し、
郁美の嫁入り前の身体を愉しみ始めたのだ。
それは、比呂志のみが権利を持つはずの行為だった。
郁美が比呂志に許したのは、キスと、制服越しに胸を触れるところまでだった。

親父は腰を巧みにすり合わせながら、郁美が唯一きちんと身に着けている制服のプリーツスカートをたくし上げてゆく。
折り目正しいプリーツがふしだらにくしゃくしゃにされるのを、比呂志は息をのんで見守った。
「・・・っ」
親父が無言の気合を籠めて、郁美の柔らかな秘部を突き刺した。
「あうっ・・・」
郁美が痛そうに顔をしかめ、身を仰け反らせる。
悔し気に唇を噛みしめ、目をしっかりと瞑っていた。
吶喊は、なん度にもわたった。
郁美の純潔は、”処刑”されたのだ・・・
敗北感と無力感とに浸されながら、比呂志は目じりに涙をため、
それでも恋人の処女喪失の現場から目を離せないでいた。
あろうことか、比呂志の怒張は限界に達し、
その場にびゅびゅ・・っと、熱液をぶちまけてしまっていた。

痛みに耐えかねて食いしばった歯が唇のすき間から覗くのを。
もうやめてといわんばかりに激しく振られたかぶりの動きに合わせおさげの黒髪がのたうつのを。
静脈の透けたおっぱいが、本人の意図を裏切ってピンク色に昂るのを。
比呂志はいつか、目で愉しんでしまっていた。


「こんどは、比呂志くんのまえでお願いします」
郁美が礼儀正しく三つ指ついて、親父にいった。
自分を汚した男を視るまなざしは、もはや尖ったものではなくて、むしろイタズラっぽく輝いていた。
さ、こんどはあなたの番よ・・・と、促されて。比呂志もいった。
「郁美の処女を味わってくれて、ありがとうございます」
少年がいった。「お兄ちゃん、男らしいね」
親父がいった。「わしもそう思う」

帰りぎわ。
郁美と親父とを首尾よく結びつけた澄江は、
手を振って見送る少年を振り返り、Vサインを送った。

吸い取られてゆく少年の生き血。

2021年01月30日(Sat) 19:25:06

ちゅうっ、ちゅうっ、ちゅうっ、

あっっ・・・!血を吸われてるッ!!

ちゅうっ、ちゅうっ、ちゅうっ、

やっ、やめろ・・・ッ!

ちゅうっ、ちゅうっ、ちゅうっ、

だ、誰かッ!助けてっ!

ちゅうっ、ちゅうっ、ちゅうっ、



ちゅうっ、ちゅうっ、ちゅうっ、

ちゅうっ、ちゅうっ、ちゅうっ、

ちゅうっ、ちゅうっ、ちゅうっ、



・・・・・・。

あァ、旨かった。

(貴志、わずかに顔をあげる)

まだ息があるようだな。
(貴志の頭を掴まえ再び首すじに食いつく)

助けてっ!生命だけは・・・っ・・・

もう少し楽しませろ。
大人しくすれば生命だけは助けてやる。
(こんどはハイソックスの上から脚を咬む)

あ・・・う・・・っ・・・


ちゅうっ、ちゅうっ、ちゅうっ、

ちゅうっ、ちゅうっ、ちゅうっ、



どうだ、心地よいだろう?

え・・・ァ・・・ハイ・・・

もっと吸わせろ

ハ、ハイ、どうぞ・・・

ちゅうっ、・・・ちゅうっ、・・・

ゆっくり吸うんですね。

愉しんで吸っておるからな。

ハイソックスがお好きなんですか?

ああ、男女の分け隔てなく、愉しんでおる。

わかりました・・・お好きにどうぞ。

厚意に甘えるぞ。
(貴志の履いているハイソックスをべろでなぞり、波立ててゆく)

助けてくれるって約束してくれますよね?

どうしてそんなことを訊く?

ぼく・・・貴男にもっとぼくの血を愉しんでもらいたいから、そう言っているんです。


注:貴志が生還し得たのは、前話のとおり。

田舎の朝餉

2020年12月23日(Wed) 08:16:56

澄江が朝起きてきたとき、真っ白な顔をしていた。
寝不足らしく、目は充血しきっている。
すこし遅れて寝間から出てきた貴志も、
目を真っ赤にしていた。
向かい合わせに食卓に着いた二人は、
決まり悪げに目線を合わせようともせず、
食卓に載ったごはんやみそ汁や割られていない生卵に、
あてどもなく視線をめぐらしていた。

「ふふぅん」
澄江の母はそんなふたりを見比べつつ、
面白そうに、鼻を鳴らした。
貴志の母はそこまで露骨な態度を取らなかったが、
淡々とお野菜やら干物やらを子どもたちに取り分けてやると、
自らも箸をとった。

夕べ澄江は親父の部屋に連れ込まれて、
明け方までその若いピチピチとした肢体を愉しまれていた。
年端も行かない息子のほうも、親父の部屋に忍んできて、
ふたりは獲物を分け合うけだもののように、澄江の身体にむらがっていった。
田舎の親子に代わる代わる澄江が犯されるのを、
貴志は寝間から起き出して、ふすまを細目にしてみ続け、高ぶり続けていた。

澄江はそんなときでも、制服を着ていた。
濃紺の折り目正しい正装が、唯一彼女の身分を高めてくれるかのように、
規律と品位の証しであるその服装に頼ろうとしたのだろう。
けれども、都会の高校の制服は、鄙びた村に棲むこの親子を熱狂させただけだった。
彼らは澄江が自分たちを昂奮させるために、
わざわざ制服を着てくれたのだと独り合点して、
お返しに彼女を少しでも余計に昂奮させてやろうと、
ありとあらゆる手練手管を用いて、
制服のすき間に手を入れ、
股間やおっぱいをまさぐり、
ストッキングのうえから太ももをなぞり、
ブラウスの襟首を引き締める紐リボンをほどきながら、
首すじを舌でペロペロと舐めていった。

貴志が部屋に引きずり込まれたのは、
もう明け方に近かった。
澄江は制服をほとんど剥ぎ取られてしまっていて、
腰に巻いたスカートと、片脚を脱がされた黒のストッキングだけで身を覆っていた。
親父は貴志を部屋に引きずり込むと、
「このガキ、いちぶしじゅうをすっかり見てやがったな。
 口封じに、お前もやらせてやるからな」
といいつつ、ぼう然とあお向けになっている澄江の上に、
貴志の身体を無理やり重ねていった。
あとは、自然の摂理のおもむくままだった。
相手がだれなのかもわかっていたのか、いなかったのか、
澄江は両腕で貴志を抱きしめて迎え入れ、
貴志は澄江の肩を起こすようにして、うなじを掻き抱いた。

なにをどうすればいいのかは、
いやというほど見せつけられた後だったので、
初体験のわりには戸惑いがなかった。
股間は、とうの昔から勃起していた。
それどころか、すでになん度も激しい射精をくり返していた。
けれども彼の一物は、澄江の股間に触れると、
飽くことも知らず恥知らずに膨張した。
挿入は、拍子抜けするほどするりと入った。
父子がそれだけ澄江を飼いならしてしまった証しのように思えて、
貴志はさらに激しく怒張し、熱く生々しい粘液を、澄江の体内に放射していた。

「もうひと晩、泊っていかないか?」
貴志が澄江にそう切り出したのは、
四人がそろそろ辞去しようかというタイミングだった。
澄江は一瞬目を丸くし、そしてその目を探るように貴志に向けながら、
「タカシくんは・・・それでもいいの・・・?」
と、訊いた。
「ふたりで愉しもう。小父さんやユウくんも交えてさ」
女たちは顔を見合わせ、ほっとしたように笑った。
澄江も笑った。
「いいわよ、いっぱい、嫉妬させてあげる」
ちゃぶ台の下で、澄江の隣に座っていた澄江の母が、
ハンドバックから取り出したものを娘のひざに圧しつけた。
まだ封を切っていない、通学用の黒のストッキングだった。
その数の多さに澄江は思わず「こんなに?」と声をあげ、
女ふたりは楽しげに笑い、
母と婚約者とその母親を寝取られた貴志も、面白そうに笑った。

母たちの里帰り

2020年12月20日(Sun) 21:06:21

◆◆◆
やあ、いらっしゃい。
にこやかに招き入れられたその鄙びた家屋に上がり込むとき、
ふと自分で自分を魔物の餌に与えるような気がした。
母たちや澄江が色とりどりのストッキングのつま先を古びた床板にすべらすときも、
自分からすすんで魔物の餌食になりにいくように思えてならなかった。

にこやかに笑んでいる目の前の中年男が、
脂ぎったいやらしさで母たちのストッキングの足許を盗み見るのがありありとわかったし、
その人なつこい笑みさえもがいやらしい哄笑のように思われてならなかった。
痩せこけた奥さんは無表情で、母親の後ろに隠れてこちらの四人を窺っている少年は、
母親に劣らず痩せこけていて、白目だけがひどく鮮やかに映った。
こんな田舎では、ストッキングなど穿くような婦人は皆無なのか、
少年は自分といちばん齢の近い制服姿の澄江の脚を彩る黒のストッキングを、
物珍しそうに見つめていた。

今夜、ぼくたち一行は、この家に寝泊まりすることになる。
母とぼく、それに澄江と澄江の母の四人で。
古びた家の天井の木目までもがぼくたちをあざ嗤い、
その黒ずんだ木目をぼくたちの血で染めたがっているように見えた。


◆◆◆
今年のお供物は、うちですからね。
母にそう言い渡されたのは、ひと月ほど前のことだった。
“お供物”—―それは父には内緒の母と二人だけの秘密の言葉だった。
母の実家は、吸血鬼の棲む里だった。

あなたには教えるけれど、澄江さんには内緒よ。
そういうことになっているの。
年頃の娘があわててうろたえるところを視たがるんですって。
いけすかない好みだけれど、
母さんも、孝江小母さんも、そうして初体験を済ませてきたのよ。
だからあなたも、きちんと立ち会って。
花嫁の純潔を差し出すのが、お里では最高の礼儀なんだから。

母たちがぼくと澄江を結婚させたがっているのは、なんとなく察しがついた。
澄江は女の子だから、よけいにそういうことに敏感で、
一時はぼくから離れかけたこともあったけれど、
母親に言い聞かされたのか、自分でその気になったのか、
ぼくを避けようとしたのはほんの一時のことに過ぎなかった。
最近ではむしろ、ぼくの視線を意識して、
家に遊びに来るときは、身体の線がぴっちり浮き出る服を着てきたり、
ぼくがひし形もようのハイソックスを好んでいるとどこからか伝え聞くと、
三度に一度はひし形もようのハイソックスを履いて、ぼくを外に連れ出すのだった。

澄江は健康的な肌と大きな瞳の持ち主だった。
すこし太っちょなのが玉に瑕だったけれど、
十人並み以上の器量よしではあったから、
ぼくも知らず知らず、澄江のことを憎からず思うようになっていた。

その澄江が吸血鬼に侵される――
ぼくは憤りでいっぱいになったけれども、
心の奥底のどこかで、それを嬉しがっている自分がいるのに気がついて、
自分のことながらゾッとしてしまった。
自分の好きな子が、未来の花嫁になるかもしれない女の子が襲われるというのに、
ぼくはその事実を知りながら、教えることができない――
そのうえ母は、ぼくのことまで咬ませてしまうつもりらしかった。
この村の血すじには、マゾの血が流れている。
そんな伝説がほんとうのことなのだと、改めて思い知ったのだった。


◆◆◆
だしぬけの出来事だった。
十分気を配っていたつもりだったのに。
出されたお茶に眠り薬が入っているとは思わなかった。
うたたねをしかけたぼくに、「まぁ、疲れたんだね」
と母が言ったのがおぼろげに耳には入った。
それに反応しないぼくに、母があの少年に目配せをするのまで意識にあった。
気づいた時には首すじに激痛が走り、少年の両手でぼくは羽交い絞めにされていた。
ちゅうっ、ちゅうっ、ちゅうっ・・・
現実ではないかのように、ぼくの身体から血を吸い取られてゆく音が鼓膜を刺した。
そのままぼくは眩暈を起こし、畳のうえに倒れ込んでしまった。

つぎに意識がよみがえったのは、澄江の叫び声だった。
あの親父が、澄江を追いかけまわしている。
家じゅうを逃げ回りながらも、あちこちで澄江は、先回りした親父と鉢合わせした。
親父の動きは獣のように素早かったのだ。
制服の重たいスカートを翻し、発育の良いおっぱいをゆすりながら逃げる澄江は、
ステテコ一丁の親父につねに後れを取った。

澄江がぼくの倒れ込んでいる部屋に逃げ込んできた。
あと一歩で、外に逃れることができるはずだった。
ところがそのまえに、あの少年が立ちふさがった。両手を拡げて。
澄江の頬に、怒りの引きつりが走った。
「どいて頂戴!!」
澄江は少年を突きのけようとしたが、逆に腕を掴まれて引き据えられてしまった。
「いいぞ、獲物はそうして捕まえるんだ」
親父は当然、息子の味方だった。
獲物を譲った親父は、息子に指図した。
「脚を咬んでやれ。パンストなんか、破いちまえ!」

少年はつぶらな瞳で澄江をじいっと見つめた。
澄江は少年にどう接してよいのかわからず、おっかなびっくり、
それでも睨みつけるだけの気力はまだ、持ち合わせていた。
少年はそろそろと、澄江に近寄ってゆく。
澄江はじりじりと後退して、部屋の隅に追い詰められた。
薄黒いストッキングに透けた豊かなふくらはぎが、頼りなげに映る。
ぼくはひっくり返ったまま、間近でくり広げられる血の争奪戦をただ視ているよりなかった。
痩せこけた腕が伸ばされて、澄江の足首をつかまえた。
強い力だった。
澄江が振りほどこうとしたけれど、だめだった。
少年はそろそろと澄江に近づいて、足許を舐めるようにして、
黒のストッキングのうえから澄江のふくらはぎに唇を吸いつけた。
「ああああああっ!」
恐怖の混ざった悲鳴があがった。

ものの30分ほどで、澄江は吸血鬼の親子の肉奴隷にされていた。
脚を咬まれてストッキングを剥ぎ落されてゆく澄江の後ろにまわった親父が、
澄江の肩を掴まえて首すじを咬んだ。
ふたりは澄江の生き血を、がつがつとむさぼった。
ぼくはなにもできなかった。
悔しかった。
けれども、ぼくの股間はむざんなくらいに、膨張しきっていた。


◆◆◆
夜になった。
澄江は隣の部屋で、“処刑”されていた。
親父が欲情もあらわに迫っていって、
澄江の叫び声と服の裂ける音が、ひっきりなしに続いた。
庭に面した廊下に、
澄江のブラウスが、シュミーズが、ブラジャーが、ズロースまでもが投げ出され、
叫び声は涙声に変わっていった。
ほら、何しているの、ちゃんと視るんだよ。
しばらく姿を消していた母がいつの間にか戻ってきて、ぼくを促した。
ぼくはおそるおそる、隣室とこちらとを隔てているふすまを細目に開いた。

いまはスカートだけを腰に巻いて、
黒のストッキングを片方脱がされた澄江が、
息せき切った親父に迫られていた。
思った以上に豊かなおっぱいに、
澄江がもう大人なのを発見して、
ぼくは強い昂奮を覚えた。
初めて目にするあらわなおっぱいに、
見慣れた制服のスカートの取り合わせが、
よけいにぼくを昂奮させた。
視てろぉ、ぶち込んでやるからなあ。
鎌首をもたげた親父の股間が、
あんなものが澄江の股間に収まるのかと
心配になるほど逞しかった。
自分の股間を見せつけながら、
布団のように従順に組み敷かれた澄江のうえにのしかかり、
親父の尻が澄江の股間に沈み込むのを、
ぼくははっきりと見届けた。
びゅうッと撥ねた生温かい粘液が、
ぼくの太ももを染めた。


◆◆◆
都会さもどっても、おらたちのこと忘れるでねぇぞ。
親父はにんまりと笑みながら、ぼくたちに話しかけた。
憎めない笑みだと、ぼくは思った。
「また来ますね」
いつも強気な澄江が、ぼくの顔を見ぃ見ぃ、遠慮がちにそういった。
「そうだね、また来よう」
ぼくがそういうと、澄江が、
「視るだけでよかったの?」
といった。
「戻ったら二人で、とっくりと勉強せえ」
親父がいった。
「勉強」という神妙な言い草に、女たちが笑った。
健康な笑いだった。
あのとき姿を消していた母たちも、近所の助平親父どもの昼間からの夜這いを受けて、
母は肌色の、孝江小母さんはねずみ色のストッキングを引きずりおろされて、
なん度もなん度も、ぶち込まれていたのだ。
でもぼくにとっては、澄江がぶち込まれるのを視ただけで、十分すぎるほどだった。

黒のストッキングを脚から引き抜かれ、親父にせしめられた後。
澄江はリュックからひし形もようのハイソックスを取り出した。
ぼくが気絶したふりをしているのを、彼女はとうに気づいていたのだ。
そして少年を手招きすると、「ちょっとだけやらせてあげる」といったのだ。
少年はこちらに背中を向けて、
都会のお姉ちゃんのスカートを恐る恐るはぐりあげると、
すぐに父ちゃんがそうしたように、開かれた股間の奥へと腰をくっつけていった。
ひし形もようのハイソックスを履いた脛がリズミカルに足摺りするのを、
ぼくは目を真っ赤に充血させて見つめていた。
自分でヤるよりも昂奮かもって思った自分が、ちょっぴり情けなかったけれど。
ほんとうに心から、昂奮した。
だれもが“お供物”を嫌がらない理由が、やっとわかった。

来年もぼくたちは、母たちの里帰りにつき合うだろう。
祝言もきっと、この村で挙げるのだろう。
そして、純白のストッキングを穿いた花嫁を輪姦されて、
股間を淫らな粘液のシャワーでぬるぬるにしてしまうのだろう。

年下の少年吸血鬼に、彼女の血を捧げてみた。

2020年12月20日(Sun) 18:23:38

いつも学校に履いていく黒のストッキングの上に、
恵は紫のラインの入った白いハイソックスを重ね履きしていた。
その重ね履きをしたハイソックスを、丁寧にずり降ろし、
少年Aはストッキングに透けるふくらはぎに唇を近寄せる。
ぼくはだまって、恵に対する彼の仕打ちを見守るだけ。
それが、その場に居合わせるための条件になっていたから。

すでにぼくも、Aによって血をたっぷりと抜かれてしまっていた。
体操着の襟首にはどろりとした血潮が付着していて、
脛の半ばまでずり落ちたハイソックスは、
ふくらはぎのあたりをなん度も咬み破られて、やはり真っ赤に染まっている。
痛みはない。
むしろじんじんとした疼きが、心地よいくらいだった。

吸血されることに慣れてしまったぼくが回数を重ねることを、
彼女の恵は心配してくれた。
そしてなん日か経ったある日、恵のほうから言い出したのだ。
「あたしもAくんに、血をあげようかな」
「え?そんなことする必要ないよ」
ぼくはいった。
けれどもぼくは、彼女の言い分を渋々認めざるを得なかった。
「だって、彩輝(あやき)くんが血を吸い尽くされちゃったら嫌だもの」

この街の吸血鬼は、人の生き血を吸い尽くさない。
適度に吸って快感を与え、献血を習慣化させてしまうのだ。
そんなことは彼女も百も承知のはずだったけれど、
彼女を介さない濃密な関係を、
たとえ同性同士であっても女の本能が許せなかったのだろう。

「ぼくの彼女の血を吸うかい?」
おずおずと訊ねるぼくに、Aはこともなげに「ぜひ欲しい」と応えを返してきた。
きみだけだと量が足りないから助かる・・・という本音に、
ほっとしたような、彼女の血をぞんざいに扱われたような、複雑な気分になった。

それが、目のまえの光景にいたるまでの経緯だった。

ぼくはふらふらとする酩酊感を愉しみながら、
同時に彼女を吸血されるほろ苦い苦悶を愉しんでいた。
すでに彼女のふくらはぎには深々と、ぼくの皮膚をも切り裂いた牙が埋め込まれていた。
太くて尖った牙は、圧しつけられた唇に隠れて見えなかったけれど、
その唇は彼女の皮膚にヒルのように貼りついて、
キュウキュウという生々しい音を立てて、十四歳の血潮を吸い取ってゆくのだった。

ひとしきり恵の血を吸い取ると、少年Aは牙を引き抜いてひと息ついた。
「美味い?」と、ぼくが訊くと、
「旨い」と即座にこたえた。
そして、ぼくのほうなど目も合わせようともせずに、
すねの半ばまでくしゃくしゃにずり降ろしたハイソックスを、
こんどは丁寧にひざ小僧の下まで引き伸ばした。
咬み痕に、かすかに紅いシミが滲んだ。
Aはちゅるり、と、舌なめずりをすると、
そのシミを目印にするかのように、もういちど恵のふくらはぎに食いついた。
同じ年恰好の子どもが、トウモロコシにかぶりつくように、無造作に。

恵は思わず脛を引きつらせた。
けれどもAは許さなかった。
彼女の太ももを抑えつけると、なおも縫いつけるようにして、牙を埋めた。
ちゅううう・・・っ
忍びやかな吸血の音に、恵の抵抗が熄(や)んだ。

もう片方の脚にも、同じ“儀式”が執り行われた。
重ね履きをしたハイソックスを丁寧にずり降ろし、
ストッキングに透けるふくらはぎに唇を近寄せる。
吸いつけられた唇の下、淡い墨色のストッキングはぱりぱりと頼りなげに破れ、
その破れを面白がるように、Aはなおも恵の脚に喰らいつく。
ヒルのように吸いつけられた唇のすき間からは、キュウキュウという生々しい吸血の音。
恵はその音が上がるたび、
発育の良い十四歳の身体をくねらせ、悶えさせる。
みるかげもなくなるほどにストッキング破りを愉しんでしまうと、
すねの半ばまでくしゃくしゃにずり降ろしたハイソックスを、
丁寧にひざ小僧の下まで引き伸ばした。
まっしろなハイソックスに赤いシミがかすかに滲むと、
にやりと冷やかな笑みを泛べて、そのシミのうえへと唇を重ねる。
始めは咬まずに、しっかりとしたナイロン生地の舌触りを愉しむように、
なんども舌でいたぶってゆく。
太めのリブがしなやかに流れるハイソックスに唾液が沁みつけられてゆくのを見ていると、
まるでぼくもいっしょに侮辱されているような感覚が、
マゾヒスティックな歓びとなって、
ぼくの胸の奥をどす黒く蝕んでゆく。
やがてかれが我慢できずに咬みつくと、
白いハイソックスに真っ赤なシミが、じわじわ、じわじわと、拡がってゆく・・・
しっかりした性格の恵の理性さえ、侵蝕してしまうのが。
ハイソックスに拡がるシミの妖しさが、そう告げていた。

帰る道々、ぼくは恵の足許が気になってしょうがなかった。
だって彼女は、ハイソックスの重ね履きをそのまま続けていたから。
真っ白なハイソックスは、紫のラインを塗り込めるように、赤黒いシミで汚れていた。
汚された彼女を伴って歩くぼくのことを、
すれ違う街の人たちは、なにが起きたのかを察しているらしい。
からかわれているような気がする。
同情されているような気がする。
いけない男子ねぇ、と、咎められているような気がする。
いすかない男の子だねぇ、と、薄笑いされているような気がする。
じつはぼくも経験あるんだよ、という顔をして通り過ぎていく人がいる。
まるで宙を歩いているような、おぼつかない足取りになっていた。
初めて恵と2人きりで歩いた時と、同じような気分だった。

ぼくはいった。
「今度から、レッグウォーマー持って来いよ」
「レッグウォーマーは関心ないんだよね」
恵は屈託無げにこたえた。
張りのある声色に、喪われた血の量が深刻なものではないことを知り、
ぼくはちょっとだけ、安堵した。
「でもいいよ、あたしも血の着いたハイソックス履いて、アヤくんと歩く」
気がついたら、ぼくの足許も、吸い取られた血潮に濡れたままだった。

小話 背中を掻く吸血鬼

2020年11月25日(Wed) 07:53:34

吸血鬼に血を吸われ、妻を犯された。
酔い酔いになってしまったわたしのまえで、やつは背中を掻き掻き、妻の細腰を支配していった。

「あのひと、背中を掻くんです」
妻がわたしに苦情を言った。
「犯されるのは仕方がないとして、背中など掻くのは止めて、私に集中してほしい」
というのだ。

わたしは吸血鬼に、妻の苦情を伝えた。
それ以来、彼は妻を夢中にさせ、わたしもそのありさまに夢中になった。

淫姦される家族を主題に、レトロチックに詠んでみた。

2020年11月25日(Wed) 07:38:26

声あげて他のをとこに抱かれ居る わが妻あはれわが妻いとし

ボウタイを手先巧みにほどかれし 胸もと露わに髪振り乱し

パンストを片脚脱がされ貴婦人の 装いもろとも辱められ

お願いよ、主人のまえは堪忍と 泣きむせびつつ息を喘がせ

ご主人も楽しんでるよと冷やかされ 濡れた股間に顔赤らめて

視ないでねお願い視ないで言いつづけ 堕ちゆく妻は腰を振りつつ

六畳間妻も娘も乱れ舞う ポルノ劇場と化するわが家で

妻はスーツ、娘は制服脱がされて 肩を並べて息せき切って

妻は紺、娘は黒のパンストを ひざまでおろし皺くちゃにされ

口づけを受ける作法も似通った 母娘ながらに抱(いだ)かれた夜

妻犯し狂わせたやつはうそぶいた 裸になれば女は牝さ

お二人はお似合いですと言わされた 妻を組み敷く男のまえで

知った顔に夜這いを受ける母と姉 裏切られる歓び識った夜

奪われる歓び胸に燃えさかる 妻のスカート皺くちゃにされ

操より服につく皴気にかけて 妻眉ひそむ荒く抱かれて

身勝手で手荒な抱擁受け止めて ブラウス乱す妻は恥じらう

こと果ててお疲れさまと言いかけて 妻に笑われ三人(みたり)で笑う

どうせなら主人のまえで姦(や)りたいわ 女はどこまでも残酷な生き物

ほんとうは前から彼とデキてたの 笑って告げる妻はしたたか

もういちどお似合いですと言っていた ふたりの仲を聞かされた後

貞操を失くした晩のいきさつを 語る男に妻は恥じらう


愛妻を侵される夫でいなさいと 情夫(いろ)の言うまま頷いてしまった

このごろは派手な下着を身にまとう わたしではなく彼氏のために

肌色を黒にパンスト穿き替えて 娼婦のごとく家を忍び出

腕を張りやめてやめてと叫ぶ妻 むざむざ喰われ不覚に昂り

11月20日構想

あとがき
詠んだ後なぜかあっぷをする気にならなくて一度はあっぷを見送ったのですが、
読み返してみたらまぁまぁいけてるかな・・・と思ったのであっぷしています。
順不同ですが、しいて言えば思いついた順です。

おカネで解決することは、良くないことではあるのだが・・・

2020年11月06日(Fri) 19:35:24

勤務先の事務室で。
達也は由紀也のお尻にガブリ!と食いついた。
「うう・・・っ!」
ひくくうめいて倒れる由紀也に、獣のようにのしかかって、
今度は首すじにガブリ!と食いついた。
息をのんで見守る同僚たちの目も気にせずに。
ぐいぐいと生き血を飲み漁る。
由紀也がぐったりしてしまうと、スラックスをたくし上げ、
お目当ての紺のハイソックスのふくらはぎに、ぬるぬると舌を、唇を、しゃぶりつけてゆく。

「スーツ代です」
招き入れられた由紀也の家で、達也は神妙にとり澄まして、茶封筒を差し出した。
中には5万円入っていた。
「断る!」
由紀也は断固として拒んだ。
「第一、学生のきみがこんな大金を持っているわけがないじゃないか」
「父に事情を話して叱られて、これで許してもらってこい、そうでなければ家にあげないと言われたんです」
達也は正直にそういうと、
「どうもすみませんでした」
ともう一度、神妙に頭を下げる。
由紀也は応える代わり、
「母さん、これ」
と、茶封筒を押しやっていた。

おカネを受け取った ということは。
もういちど、チャンスをもらったようなもの――それが達也の解釈だった。
夏用のスラックス一本に、5万円はかからないだろう。
とすると、5万円分の衣類の毀損を、畑川家は認めたことになる・・・
「それじゃ小父さん、まだ喉が渇いているんで・・・」
夫婦の目が、恐怖に見開いた。

「10万円で、示談にしてもらえませんか」
達也の父親の間島幸雄はそういって、茶封筒を差し出した。
既視感に苛まれながらも、由紀也はいった。
「お断りします。それでは家内に売春をさせるようなものです」
お尻を咬まれたスラックスを台無しにされた見返りに、5万円を受け取ったら。
それ相応のものをまた、奪われた。いや、相応以上に違いない。
ここでこの10万を受け取ったら、妻がどういう目に遭うかわからない――由紀也は実感としてそう思った。
「うちとしても、恥をさらすことですから、表ざたにはしません。達也君も将来のある身ですから――
 ですからこれは、どうぞお収め下さい」
鄭重に、鄭重に、懇願していた。
「わかりました。やむをえませんな」
間島はどこまでも慇懃にそういって、もう一度頭を下げた。
「親にここまで頭を下げさせたんだからな」
達也の尻を軽くどやしつけて、頭を押さえつけるようにして、下げさせた。
本人も仕方なげに、お辞儀をする。
どうも、父親のいるところでは、神妙になる子らしい。

ふと気がついたのは、間島父子が辞去した後のこと。
妻の和江がいそいそと、外出の支度をしている。
喪服に網タイツ。それは最近の達也の好みな装いだった。
お金を受け取らなくても受け取っても、妻と達也が切れることはない。
「ねえ由紀也さん」
妻は改まって何かを言うとき、夫の名を口にする。
「やっぱりお金、受け取った方がよくありません?」
「どういうことだね」
追い詰められた獣のような目をしているのが、自分でも分かった。
「やぁだ、怖い顔しないでよ。
 べつにお金が欲しいとか、そういうさもしい気持ちで言っているんじゃないの。
 決まったお金をいただいて、きちんとけじめをつけたほうが、お互い良いと思いますのよ。
 いちど、考えてみて下さらない?」
では私、行きますから――
妻はそう言って、不貞の現場へ出かけていった。
「行きます」が「逝きます」に聞こえた由紀也が、妙な昂奮のひと刻を過ごしたのは、いうまでもない。

「きみがひと月に出せるお金は、いくらくらいかね?」
達也に背中を向けて、由紀也が訊いた。
「小遣いが5千円だから、半分までかな」
「じゃあ、2千円にしようか」
「そうですね、2千円にしよう」
ふたりはにっこと笑った。

妻の貞操、ひと月2千円――
ずいぶん安い売春だと思ったが、
すじを通した和江は満足そうだった。
夫の由紀也も、満足そうだった。


あとがき
春ころに描いていた異常なシリーズですが、どういうわけかすらすらと描けます。(笑)

少年たちの会話。

2020年11月06日(Fri) 18:51:21

「最初に狙ったのは、ユッキーのほうだった」
達也は自慢そうに話し始めた。
ユッキーとは由紀也、つまり保嗣の父親のことだった。
さいきんの達也は、同級生の父親のことを、まるで友達であるかのようにそう呼び捨てにする。
これは、いくら親友でもふつうではあり得ない態度である。
「うんうん」
保嗣は興味津々、聞き入っている。
これもまた、息子としてはあり得なさそうな態度である。

達也は象げ色をした牙をむき出して、由紀也から吸い取った血がまだ滴っているかのように、その牙を舐めた。
「美味しかったの?父さんの血は」
「ああ、とても美味かった。さいきん、血の味を良くするために、タバコをやめたんだね。感心なことだよ」
「健康にもいいことだしね」
「そうそう」

達也の自慢話は続く。
「ユッキーが、奥さんの和江とふたりでいるときに、君ん家(ち)へ行ったんだ」
「それは気がつかなかったな」
父親だけではなく、母親も当然、呼び捨てである。
「和江がお茶の用意をしていて、ユッキーは独りでリビングにいたんだ」
「うんうん」
「それで、小父さん、喉渇いたんで、血をもらうねって迫ったんだ」
「父さん、嫌がったでしょう?」
「通勤のときに履いていく、あのストッキングみたいに薄い靴下が目当てで行ったんだ。
 それは彼も心得ているからね。
 きみっ!止めたまえっ!!って、注意されたんだ」
「でも、止めなかったんだろう」
「もちろんさ、首すじをガブリとやったら、たちまち目をまわしちゃったんだ」
「うわー、ひどいな」
「ソファからすべり落ちるようにしてじゅうたんの上に横になってくれたんで、
 お目当てのあのすべすべした靴下を、舌でたっぷり愉しんだ」
「うんうん」
「よだれでぬらぬらにされるのがわかるらしくって、止めなさい、よしなさいって言ってたけど、
 構わず愉しんで、それから脚にも咬みついたんだ」

「父さんの血、美味しかったの?」
「美味しかったさ。きみにわかってもらえないのが残念なくらいだよ。それから、お茶を持ってきた和江を襲った」
「父さんは、逆らわなかったの?」
「もちろんさ、だってそのまえに、ボク、ユッキーのズボンを脱がして、パンツも脱がして、
 和江にしようと思ったことをして見せてあげたからね。
 ユッキーに黙ってもらうには、あれが一番良いんだ」
達也は由紀也とは、すでに身体の関係を結んでいた。
どちらが入れる側にもなるほどの親密さではあったけれど、
こういうときには達也が自分の持ち物の味を、由紀也に思い知らせる役回りだったのだろう。

「和江はボクの命令で、いつもストッキングを穿いているからね」
「そうだね、毎日穿いているね」
「リビングに入って来るなり抱きついて、首すじをガブリ!とやったら、すぐにお膝を突いちゃった。
 せっかくのお茶をぶちまけないようにって、そっちのほうが気になったみたい」
「さすが主婦だね」
「うん、さすが主婦だよ。それで、和江の穿いているストッキングも、隅から隅まで舐めまわした」
「母さん、嫌がったでしょう?」
「ウン、でも夫の前で恥ずかしそうにしているのが、ちょっとかわいかったな」
「父さんはどうしていたの」
「ボクのことを悔しそうに睨んでいたっけ。くすぐったかったなー」
まるで鬼畜な会話である。
けれどもふたりの少年は、どこまでも無邪気な声色で、やり取りをしていた。

「和江のストッキングも、ユッキーの靴下みたいにびりびりと咬み破いてね、
 それから和江がボクの女だということを、ユッキーに思い知らせてやった」
「犯したんだね」
「そうさ、和江はボクの奴隷だから、さいしょは抵抗したけど、そのうちどうしようもなくなって、
 ボクと腰の動きをひとつにして、愉しみ抜いてしまった。
 ”家庭が崩壊してしまいます”って言ってたけど、あれどういうことなのかな」
「崩壊どころか、ボクは母さんをきみの女にしてもらえて、良かったと思っているよ」
「ありがとう。きみのお父さんも、じつはそうらしいんだ」
「そうなの?だったら僕も安心だな」
「だって、”きみも一人前になったね”って、感心してくれたんだもの」

きっと悔し気に履いた捨て台詞に違いなかったのだけれど、
少年たちはそうはとらなかった。
そしてきっと――彼らの解釈のほうがじつは、正しいのかもしれなかった。
「そのあとね、なん度もなん度も和江のことを犯したんだ。
 ユッキーはさいごまで目を離さないで、ボクたちが愛し合っているのを見ていたんだ。
 そして、ボクの気が済むと、”保嗣が戻らないうちに”って、あと片づけまでしてくれたんだ」
「そうだったんだね、僕、ちっとも気がつかなかったよ」
「それに帰り際、”今度来るときは、もっと礼儀正しい子になってから来なさい”って言ってくれたんだ。
 ということは、いつでも言って構わないってことだよね?」
「そうだね、やっぱりきみの母さんへの想いを、父さんにきちんと見せてあげるのが礼儀正しいってことなんだろうね」
「ボクもそう思う。また女が欲しくなったら、君ん家に行くからね。
 奥さんを姦られてるときのユッキーの顔つき、すごく気に入っているんだ」
「そうなんだね、きみが愉しんでいるところ、こんどは僕も見てみたいな」
保嗣は無邪気にいった。
自分の悪友が父親の目の前で母親を犯しているところを見てみたいと――

両親がじつは息子の悪友の来訪を心待ちにしていることを、彼はどこまで理解していただろうか。
けれども彼自身もまた、母親の痴態を目の当たりにすることを心待ちにしていたのである。

不可思議な街

2020年10月26日(Mon) 18:45:47

不可思議な街だった。
人間と吸血鬼とが、仲良く共存していた。

未亡人は”伴侶ができて幸せ”といってわざと喪服姿で相手をし、
黒のストッキングを穿いた脚を咬ませて愉しませてしまっていたし、

病院勤めの看護婦は、光沢入りの白ストッキングで勤務して、
深夜のナースステーションで輪姦されながら、”夕べは凄くモテちゃった”と誇らしげ。

吸血鬼が万年鬼の鬼ごっこに興じる子どもたちは、
自分のハイソックスはもちろんのこと、
つかまえられたガールフレンドのハイソックスが血浸しになるのを、面白そうに見つめている。

夫の勤務先のオフィスでは、女子社員は全員献血を義務づけられているし、
その奥さんはご主人が執務しているすぐ隣の部屋で
パンストを片方だけ脱がされた格好で、息を弾ませてしまっている。

学校の女子生徒は制服姿で咬まれながら、
セーラー服の襟首に血を一滴も滴らせずに吸い取る腕前に感心し、
男子でも希望者は女子生徒に扮することが許されていて、
同級生と肩を並べて息を弾ませてしまっている。

こんな不可思議な街があるなどとは、目の当たりにしても信じられなかった。
けれども今は、信じられる。
あれから妻を呼び寄せて日常的に無償で春を売らせ、
娘を呼び寄せて処女の生き血をたっぷりと愉しませ、
息子夫婦まで呼び寄せてわたしと同じ愉しみに目覚めさせてしまったのだから。