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妖艶なる吸血

淫らな吸血鬼と倒錯した男女の織りなす、妖しいお伽噺・・・

娘の彼氏。

2017年02月15日(Wed) 08:02:02

娘の彼氏は、気の毒だ。
彼女が吸血鬼にとりつかれてしまったばっかりに、
三日にいちどは、吸血鬼のお邸に娘を送り迎えする羽目になっている。
けれどもそんな屈辱的な状況に、彼があえて甘んじてしまっているのは、
庭先からのぞき見することを許された室内の光景に、いけない昂ぶりを覚えてしまったから。

処女の生き血を好む吸血鬼のために、
彼は娘と一線を越えることを、禁じられている。
ガマンをつづける彼が報われることは、たぶんない。
いずれ・・・よそで適当な処女を見繕うことができたあかつきには、
娘の純潔は、吸血鬼の手でむしり取られてしまうだろうから。
いや、たぶん。いや、きっと。
彼のガマンは、報われるのだ。
未来の花嫁の処女喪失シーンを、吸血鬼と共有することで。
わたしも彼の気持ちを、じゅうぶんに汲むことができている。
人にはいえない、マゾヒスティックな歓びに目ざめた同士なのだから。
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コメント

指一本
触れることができなくても
愛し続けることができるのか
それほどに恋焦がれているから
虜になったのか・・・

いつか触れることができる様になって欲しい
と願うかたわら
触れることでかの人との違いを思い知らされる
のも残酷かなと思う
素敵な短編でした♪
by 加納 祥子
URL
2017-02-18 土 11:04:12
編集
> 祥子さま
恋人や婚約者の純潔くらい、自分でイタダきなさいよ。^^;
・・・というのも、偽らざる本音です。
でも、未来の花嫁の純潔を、相手に捧げてしまうのは、最高のプレゼントになり得ることも確か。

比較的最近あっぷしたお話でも、
心優しい弟の婚約者をさいしょに勝ち得るのを、
弟自身にするか女たらしの兄貴にするか迷って、
ついに完結編を描けませんでした。

「町工場の兄弟」
http://aoi18.blog37.fc2.com/blog-entry-3273.html

あっぷしたお話は読み返さないことが多いんですが、
いま読み返してみたら、なかなかでした。^^

このテのモチーフに関心を持ってくれたなら、
是非読んでみてください。
おひまなときにでも。 ^^;
by 柏木
URL
2017-02-18 土 15:27:01
編集

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