淫らな吸血鬼と倒錯した男女の織りなす、妖しいお伽噺・・・
淫姦される家族を主題に、レトロチックに詠んでみた。
2020年11月25日(Wed) 07:38:26
声あげて他のをとこに抱かれ居る わが妻あはれわが妻いとし
ボウタイを手先巧みにほどかれし 胸もと露わに髪振り乱し
パンストを片脚脱がされ貴婦人の 装いもろとも辱められ
お願いよ、主人のまえは堪忍と 泣きむせびつつ息を喘がせ
ご主人も楽しんでるよと冷やかされ 濡れた股間に顔赤らめて
視ないでねお願い視ないで言いつづけ 堕ちゆく妻は腰を振りつつ
六畳間妻も娘も乱れ舞う ポルノ劇場と化するわが家で
妻はスーツ、娘は制服脱がされて 肩を並べて息せき切って
妻は紺、娘は黒のパンストを ひざまでおろし皺くちゃにされ
口づけを受ける作法も似通った 母娘ながらに抱(いだ)かれた夜
妻犯し狂わせたやつはうそぶいた 裸になれば女は牝さ
お二人はお似合いですと言わされた 妻を組み敷く男のまえで
知った顔に夜這いを受ける母と姉 裏切られる歓び識った夜
奪われる歓び胸に燃えさかる 妻のスカート皺くちゃにされ
操より服につく皴気にかけて 妻眉ひそむ荒く抱かれて
身勝手で手荒な抱擁受け止めて ブラウス乱す妻は恥じらう
こと果ててお疲れさまと言いかけて 妻に笑われ三人(みたり)で笑う
どうせなら主人のまえで姦(や)りたいわ 女はどこまでも残酷な生き物
ほんとうは前から彼とデキてたの 笑って告げる妻はしたたか
もういちどお似合いですと言っていた ふたりの仲を聞かされた後
貞操を失くした晩のいきさつを 語る男に妻は恥じらう
愛妻を侵される夫でいなさいと 情夫(いろ)の言うまま頷いてしまった
このごろは派手な下着を身にまとう わたしではなく彼氏のために
肌色を黒にパンスト穿き替えて 娼婦のごとく家を忍び出
腕を張りやめてやめてと叫ぶ妻 むざむざ喰われ不覚に昂り
11月20日構想
あとがき
詠んだ後なぜかあっぷをする気にならなくて一度はあっぷを見送ったのですが、
読み返してみたらまぁまぁいけてるかな・・・と思ったのであっぷしています。
順不同ですが、しいて言えば思いついた順です。
みだら歌
2019年12月03日(Tue) 07:51:12
吸血鬼に処女の生き血と処女を捧げた、女学生の詠んだ歌――
穢れなき 処女の生き血を あげたいわ
君への想い 余さず秘めた
泣き叫ぶ あたしのことを 押さえつけ
刺し入る牙に 奪い尽くされ
こうなって 良かったのねと 呟いた
吸った血潮に 頬染める君に
吸い取った あたしの血潮に 頬染める
憎らしい笑みに そっと手を添え
きのうまで なにも知らない 女学生
今朝は娼婦の 想い抱いて
何気なく 手に取る鞄 いままでの
真面目に通う 路思い出す
身にまとう 黒の靴下 スカートの
下に映えるも いとおしく見え
思いきり 穢れを識った この身体
制服姿が 似合わなく見え
結わえたる 胸のリボンの 色さえも
失くした血潮の 色思い出す
生真面目な 重たいスカート 腰に提げ
肩を並べる 友何も知らず
戻れない 昨日と今日の 境目の
遠き隔たり 私は非処女
膝下に 清楚に映える 脛の色
今朝は淫らに 染まるように見え
聞き流す 授業はすべて 上の空
もっと識りたい ことがあるから
美代子との 楽しい会話が 上の空
どうしたのよと 問われ戸惑う
美代ちゃんも 思い知ったら いえないわ
制服の下 秘めた疼きを
そこかしこ 肩を並べて 下校する
人影よそに 独り歩みて
他の子は 笑いさざめき 下校する
私は違う 私は違う
ドキドキと 胸を弾ませ 下校する
あたしの血潮に 飢えた男(ひと)待つ
制服が 初々しいねと からかわれ
鏡の前を 思わず見返す
きのうまでと 同じ私が そこにいた
制服を着た 真面目な姿
わなわなと 震える手つきで 脱がされる
一枚一枚 惜しげもなくて
半脱ぎの 黒靴下が 羞ずかしい
鏡の私は ふしだらな娼婦
後ろめたき 想いを噛んで 身を崩す
黒靴下を 片方脱いで
着崩した 制服姿が ふしだらで
やっぱり娼婦に 堕ちたのだと識る
ぴったりと 結び合わせた 腰と腰
知らず知らずに 息せききって
向きあった 鏡のなかで 戸惑える
少女は今日も 脱がされてゆく
「うちの父さんが・・・」短歌バージョン
2017年07月18日(Tue) 08:21:57
構想がもりもり湧いてきたので、前々作の短歌バージョンを作りました。
http://aoi18.blog37.fc2.com/blog-entry-3499.html妹の 生き血欲しいと せがむ人を
断り切れずに 誘い込む夜 1
妹の 血が美味ければ 母親も
きっと美味かろと おねだりをされ 4
妹の 白いハイソを 汚されて
母のパンスト また破かれて 5
妹の 初体験にも ドキッとし
母犯されて さらにズキズキ 16
母さんの パンスト破り 血を啜る
ぼくのハイソを 破いた牙で 20
気の強い 母さんねじ伏せ 支配して
ぼくもしんそこ 服従する気に 17
父さんに 黙っていてねと 言う母に
仲間はずれは 好くないと応え 18
いつもより 帰りの早い 父不運
妻が抱かれる場に 帰り着く 19
えっ!?なんで? どういうことだ? いつからだ?
うろたえながらも 視つづけた父 22
おずおずと お似合いだよね?と 言うぼくに
そうかも知れんと まだ視つづける父 23
とめないで つい視ちゃうんだ ヘンだよね?
母さん守れず いけない子だね・・・ 24
視たくなる いけないけれど どうしても
だから内緒で 覗いていたの 25
好きだから 視ちゃうんだよねと いうぼくに
そうなのかもねと 父もうなずく 26
意外にも じゃまをしないで 見守って
ロマンスだからと もの分かり良い父 21
間男が 帰ったあとに なに食わぬ
顔してもどる 父は賢く 27
母さんを 奪(と)られちゃったね これからは
よがる母さん 視て過ごそうね 2
母犯す 人のぞき見て 苦笑い
父子で交わす 大人の同意 3
頼むから きみの母さん 抱かせてと
せがむ親友 断り切れず 28
いちどすれば 二度目がふつうに あるように
二人目迎えて 母うろたえず 29
母さんと 初体験した 親友の
自慢話に フクザツなぼく 6
親友に 女が欲しいと ねだられて
いい服着ててと 母に電話を 8
日ごろから しつけにきびしい 母さんの
別な一面 見せつけられて 30
母親から 女になった そのひとと
近しくなった 気になるこのごろ 31
6時ごろ 勤め先から 帰宅する
母のスト脚 狙う親友 9
パンストを 破かれ路上で 犯されて
服の泥払う 母は冷静 32
勤め帰り スーツ汚して 犯される
母さん見つめる ぼくはドキドキ 33
賢妻で しっかり者の 母さんは
凛と振る舞い 役目を果たす 34
役目とは 息子の友の 筆卸し
浮気じゃないと 言い放つ母 35
好きなのは 雄太の母さん だからかな
母を犯した 友のつぶやき 10
ハルオなら 母さん抱かれて 嬉しいね
口突いて出た 本音に戸惑う 11
きみならば 母の相手に ふさわしい
息子のぼくが イチオシするよ 36
たまらない 女がほしい ねだる友
きょうは日曜 父さんいるよ 37
かまわない 父さんいたって いいじゃない
女ひでりの友に 口説かれ 12
かまわない 父さんいても 招(よ)びなさい
父の言葉に 耳を疑う 13
かまわない 父さんいたって いいじゃない
母さん惑うの 視たがってるの 15
母は強し 女も強し 父さんの
性癖見抜き 自分も愉しむ 38
父さんも 母さんモテて 嬉しいさ
本音を語る ひとはわが父 14
ぼくだって 母さんモテて 嬉しいよ
この父にして この息子だね 15
妹は 雄太の父に 汚されて
汚され抜いて 女になった 39
妹を 嫁にどうか?と すすめられ
戸惑う友は 母の愛人 40
父さんが 汚した女を 嫁にする
どう思う?って 訊かれても困る 41
汚れても ぼくの妹 母の娘
きみしかいないと ぼく思うけど・・・ 42
潔く 寝取られ亭主の 仲間入り
きみもいよいよ 本物だよね 43
父さんが 汚した娘を 花嫁に
舅孝行・・・ するんだろうね 7
お祝いに ぼくが結婚 するときは
未来の花嫁 連れてくるから 44
約束さ うん約束だ 必ずね
ぼくの花嫁 抱かせてあげる 45
寝取らせ歌 うわきうた
2017年07月18日(Tue) 07:20:15
吸わせたい 姦(や)らせてあげたい そう思い
着飾る妻を 連れ出した夜 1
予告せず 逢わせた相手の 正体に
戸惑う妻が ひどく可愛い 8
欲しいのは 若い人よね 見逃して
言いつのる妻を 魔手がとらえる 7・8
這わされた 唇熱く 惑う妻
ああ襲われちゃうと わたしを見つめる 9
手を握り 握り返して きた妻の
掌の力 じょじょに弱めて 10
着飾った 服破られて 迫られて
これってお見合い? 苦笑いする妻 2
血を吸われ 思いのままに 犯されて
相手の所有物(もの)に なってゆく妻 11
着飾った 服も馳走と 愉しまれ
堕とされた妻は へらへらと笑う 3
これからは 浮気するわね 愉しむね 6
声励まして ほほ笑んだ妻
アラ不思議 夫がひとり 増えたのね
「好き」の代わりの 妻の言いぐさ 12
良かったろ? 露骨な言葉に 顔しかめ
主人のまえで ダメよとたしなめ 13
大きいわ 主人のよりも 大きいわ
言ってあげるね 嬉しいでしょう? 14
ほんとうは どっちのほうが よかったの?
わたしの問いに 無言で笑う 15
逢う夜は 週に2回と 昼ならば
毎日来てね 主人の留守に 16
犯されても 妻は妻です よろしくね
浮気してても あなたの妻よ 17
逢うときも 指輪ははめた ままでいる
人妻好きな 情婦(あのひと)のため 18
これからは 二人の夫に 尽くします
三つ指を突く 妻しおらしく 4
嫁に出す 想いで妻を 送り出す
浮気相手の 待つホテルへと 5
ナッシュ・ド・レーさんのコメントに応えているうちに、いろいろ浮かんできました。^^
番号は、作った順番です。
母恋歌 ~其の弐~
2011年10月19日(Wed) 04:41:22
前作よりもやや、享楽的な雰囲気で・・・。^^
母のため イケメンの友 夜這わせて
いけないわ やめてちょうだい ああやめて・・・
パンストに 裂け目滲ませ かぶり振る
脱がされて ふやけたパンスト 部屋の隅
着たままは いやよと母は 服を脱ぎ
まばゆくて 視線そらした その裸体
雨戸ごし 母の呻きに 耳焦がす
シミ滲む 母のスリップ 手渡され
おめでとう それでもちょっぴり 悔しいな・・・
服だけで いいのと誘う いけない目
友は言う お前もいっしょに 乱れろと
のしかかり 夢中ではぎ取る 母の服
息遣い ただただ荒く はぁはぁと
誘われて そそのかされて 堕ちてゆく
順繰りに 口に含まれ 勃たされて
このひとに パパのいない日 伝えてね
あくる朝 だれもがオトナ 知らぬふり
五七五にしても、五七五七七にしても、熟語を使っちゃうと雰囲気が堅くなるような気がします。
そうは言いながら、「裸体」はやっぱり、「裸体」なんですよねぇ。(^^ゞ
母恋歌
2011年10月19日(Wed) 04:31:46
あとは、こんなのも。^^
悪友に 母を手籠めに された夜 薄闇に舞う パンストの脚
厳格な 母が牝へと 堕ちるさま われを忘れて 覗き愉しむ
悪い子ね スリップ姿で 叱る母 恐れ入りつつ 照れ笑いする友
仕方ない 汚れついでに 教えるわ まだできるわね? さあいらっしゃい
息詰めた 息子が視てると 知りながら のしかかる友に 呻き洩らして
お母さん 男二人は 嫌ですか? むき出しに問われ ほの笑う女(ひと)
出てこいよ 姦っちまおうぜ 思い切り 手をひく友は 無邪気に笑う
そのまえに 灯りは消そうね 母は言い 居ずまい正し 髪整える
キスはまだ したことないの? 問う母の 間近な瞳に 生唾を呑む
ためらって 尻込みしつつ 向き合って 背中押されて あとは夢中に・・・
できたじゃない 上から覗く 乱れ髪 ティッシュで拭かれた 羞ずべき濡れを
君に捧げる純潔~詩歌~
2011年10月19日(Wed) 04:24:33
あるかたとメールのやり取りをしていたら、こんなのが浮かびました。
初めての 痕を散らしたスリップを まじまじ視られ 羞じらいており
あなただけ あなただけよと 君のため 処女を散らした 夜の教室
三つ編みを ほどいて君の 家訪ね 大人にしてね♪と そっと呟く
制服に ずれたブラジャー 押し隠し ひとり羞じらい 家路をたどる
帰るなり してきたんだね 笑んだ母 髪に残した 藁屑払いて
おめでとう パパには内緒に しとこうね 遠い目をする 母の横顔
うた
2011年06月25日(Sat) 06:26:41
好物の 黒パンストを 穿く女
咬んだらいやよと 脚くねらせて
とっさに一首。(^^ゞ
歌
2009年11月21日(Sat) 18:49:46
久しぶりに、ひねってみました。^^
あるところに出ていた人様の作品に、刺激を受けまして。(^^ゞ
メル友に抱かれてきたのと囁いた ひっそり笑う白無垢姿
弟とセックスしたいと妻が言う 妻か刺激か迷う兄なり
入居した 順にたなこを喰い歩く 嫁を覗いて昂ぶる息子
校長に教え子三人親二人 放課後に組む濃い時間割
浮気に出かける妻 戻ってくる妻
2009年02月19日(Thu) 06:37:15
ごめんなさい 今夜あなたを 裏切るわ
出かけるの あのひと好みに 装って
玄関で 見送るあなた かわいいわ
背に受けた あなたの視線 小気味よく
艶帯びた 黒スト脚で 惹きつけて
闇の道 響くヒールが 耳を刺し
出迎える 逞しい胸 心地よく
いやらしい 服の上から まさぐる手
ずるずると 脱がされ吸われ 堕とされて
服脱げば 主婦は娼婦に 変身し
あぁ入れて・・・ 夫のよりも 太いやつ
恋月夜 いまごろ夫は 何をして?
脱がされた ブラウス置いて 帰るわね
もぅ・・・いやだ。 パンストまでも ねだるのね?
ずるずると 脱いだパンスト 手に取って
あのhとに 見せびらかすの? あげた服
パンストを 脱いで素足で 帰る朝
脱いだのか? 素足のわたし 見る夫
スカートの 濡れた裏地に 萌えられる
そうなのよ 奪(と)られちゃったの 貞節を
どう?萌える? 昂るかしら? やきもちで…
服脱いで 破けた下着 見せつける
残り香を さぐるあなたの 頬を撫で
スカートの 裏地濡らして 朝帰り パンスト賛歌
2008年01月30日(Wed) 07:22:55
淑やかな 黒のパンスト 透ける艶
透ける脚 淫らに染める ナイロンの 妖しき翳り 目に狂おしく
透ける艶 きみ足許を 濃く染めて これ見よがしに 脚組みかえる
足許に 集まる視線に 肩すくめ 見返る妻は くすっと笑う
(これはおまけです)
舐めるよう 肌をとろかす まさぐりに 耐えかね洩らす おめき耳をさす
寝取られ川柳
2007年12月21日(Fri) 07:40:09
参ります いってらっしゃい さりげなく
悔しいね もったいないねと こぼしつつ
ドア開き 妻を浮気に 送り出す
パンストの てかりも濃くて なまめいて
スカートの すそひるがえし ドアを出る
行く先は にくい男の 待つ褥
じりじりと 朝の帰りを 待ちわびる
いまごろは 何されてるか 妬ける刻
ひっそりと 主なき服を 抱きしめる
残された 妻のパンスト 艶を帯び
たまりかね 身体に通す 妻下着
写メールに ごちそうさま♪と 書いてあり
おめでとう 返すメールに 愛を込め
るんるんと 鼻唄交じりに ただいま♪と
どうだった? 聞きかねるまえ 語り出す
よかったよー♪ おいしい体験 またさせて♪
浮気妻 ぜひそう呼んでと せがまれて
食べさせた 妻の操は 帰らない
だれの腕 まさぐられても いとし妻
あとがき
なんだかなぁ・・・。(^^;)
つれづれ に
2007年06月03日(Sun) 13:16:40
送り出す 妻の黒スト 誰破く?
ウキウキと 黒スト装う 浮気妻
金曜日 きょうのお相手 誰だっけ?
お相手の 好みに合わせ 服を変え
履き替えを いつも持参の 浮気妻
許しても 相手はナイショ 笑う妻
先日つくったまま、あっぷしそびれていたものです。
・・・しょうもないものばかりですね。(^^ゞ
服を引き裂く女
2006年01月28日(Sat) 06:40:00
深夜の路地裏。
男は黒衣。女は白一色。
スーツ姿のその女は、追い詰められた獣のようにブロック塀を背にしていた。
相手の男をひたと見つめる大きな瞳は、男を捉えて放さない。
なにかを切々と訴えかけてくるその視線に、女を追い詰めたはずの男は一瞬たじろいだようだった。
「吸血鬼さん・・・ね?」
女の問いに、素直に頷いてしまっている男。
「妹の血を吸ったのも貴方・・・なのですね?」
凍りついたような表情を無言の肯定と受け取った女はさすがに少しだけ躊躇いながら。
タイつきのブラウスにほっそりとした指を這わせていた。
びりり・・・
寒々とした街灯が、裂けたブラウスのすき間からのぞく白い肌をこうこうと照らし出す。
ぬるりとした艶を帯びた素肌が迫った息遣いを伝えて、かすかに上下していた。
男は微動だにせず、女の所作を見守っている。
チャッ・・・チャッ・・・
悲鳴に似た耳障りな鋭い音とともに、女は自分の着衣を引き裂いてゆく。
さいごに、浮き出る鎖骨とブラジャーのストラップのあいだに長い爪を差し込んで、
ぴちっ・・・と音を立ててストラップを断つ。
形のよい乳房を束縛するように男の視界から遮っていたブラジャーは、
はじけ飛ぶように女の胸から消え去った。
「妹とおなじようにして頂戴」
ひくい声が、怒りを帯びているようだった。
―――私を差し置いて、妹をさきに牙にかけたのね・・・?
女はあきらかに、先に酔わされた妹に嫉妬していた。
抱きすくめるむき出しの肩。
男は女を引き寄せて、うなじに唇をあてがった。
かりり・・・
かすかな音がしたように、女は感じた。
あうっ・・・。
ひくく呻き、眉をひそめて。
長いまつ毛をもったまぶたが、悩ましげに閉じられる。
引き裂かれた着衣ごしに唇を這わせ、噛んでゆく。
しつように重ねられてくる飢えた唇に、女は初めて満ち足りたように、薄い唇に淫らな笑みを滲ませていた。
さらけ出す 素肌にきざむ 愛の痕
あとがき
ひさびさの「詩歌」カテゴリです。
今回はちょっと趣向を変えて小説をからめてみましたが、お愉しみいただけましたでしょうか?
どちらが襲い、どちらが襲われているのか判別しがたいほどの熱い抱擁。
吸血鬼のまとう黒衣のうえからツタのようにからみつく女の白い腕などを思い浮かべていただけるとさらによろしいかと。^^
秋にオープンした悪鬼さまの「SM川柳」は、はや二万件のHITを数えたそうです。
来訪者はみな、畏敬すべきツワモノぞろい。
コメント欄に自作の川柳を書き込むと、あなたのブログの紹介ともどもアップしてくださいます。
ぜひいちど、御覧になってくださいませ。
http://akkikokoa.blog22.fc2.com/
上記のものも、コメント欄の片隅にひっそりと息づかせてみます。^^
後記
祥子様の「淑やかな川柳」、大変好調なようです。
先日つくった「娘の卒業式」、投句したものをもとにお話として再構成したのですが。
そういえば前にもそんなことやったっけなぁ・・・と思い出したのがこのお話。
去年の1月28日、かつての「吸血幻想」に掲載したものです。
お話そのもののできが、ちょっと地味なようなそうでもないような。^^;
よそ様からご覧いただくと、どのように見えますことやら。(笑)