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妖艶なる吸血

淫らな吸血鬼と倒錯した男女の織りなす、妖しいお伽噺・・・

悪戯坊主 ~お兄ちゃんの彼女~

2011年09月26日(Mon) 07:58:30

逢わせてよ逢わせてよ~。
ゆかりお姉ちゃんすっかりきれいになっちゃって♪

ボクがお兄ちゃんにおねだりしたのは、
お兄ちゃんの同級生のゆかりお姉ちゃん。
しばらく見かけないうちに、すっかりきれいになっちゃって。
お兄ちゃんと、おつきあいすることになったんだって。
ママの説明を聞き流してしまうほど、ぼーっとなって見とれちゃった。
そんなゆかりお姉ちゃんの血を吸いたくなって。
毎日おねだりをくり返したボク。

その日ゆかりお姉ちゃんは、独りで自分の家にいた。
家のなかに灯りは点いてなくて、射し込む夕陽だけが、部屋のなかを照らしていた。
陰影だらけの部屋のなか。
ゆかりお姉ちゃんは、応接間のソファに独り腰かけていて。
その日はボクが真っ先にあこがれた、チェック柄のプリーツスカートに真っ白なハイソックスだった。
白のブラウスの襟首をひき締めている紺のリボンが、かわいいような、お姉さんなような、微妙な雰囲気をかもし出している。
いつも明るくボーイッシュな感じのするゆかりお姉ちゃんにしては、珍しくひっそりとした声で。
ボクがいちばん言ってほしい言葉を、口にした。
あたしの血を、吸いに来たんだよね・・・?

お兄ちゃんから聞いたの?
ええ・・・
ボクの正体、だれかにしゃべった?
いいえ・・・
お兄ちゃんに、口止めされてるんだね?
ええ・・・

ゆかりお姉ちゃんの声は低く、あくまでみじかかったけど。

ボクに血を吸われるなんて、ほんとは気が進まないんだろう?
ええ・・・
そう言いかけて、あわてて口に手を当てて。
そんなことないよ。
無理に言い直していた。

ほんとうは、ママに言われたらしいんだ。
うちの嫁になりたかったら、お兄ちゃんとエッチをするまえに。
この子に生き血を吸わせてあげて って。
ゆかりお姉ちゃんは、ほんとうにお兄ちゃんのことが、好きなんだね。。

そろそろと起ちあがって、勉強部屋に脚を向けるお姉ちゃん、。
お姉ちゃんのひっそりとした足音に合わせるように。ボクもひっそりとなって、あとをついていった。
勉強机のすぐかたわらで。
お姉ちゃんはだまって、うつ伏せになって。
夕陽の射し込む部屋のなか。
真っ白なハイソックスが、淡いオレンジ色に染まっていた。
どうぞ・・・
そうは言ってくれたけど。
瞑った瞼を縁取る長いまつ毛が、神経質にピリピリと震えていて。
やっぱり心おだやかじゃないんだ・・・
ボクはお姉ちゃんが、気の毒になった。
だいじょうぶ。すぐ楽にしてあげるからね―――

そう、ボクにできることは、
獲物になってくれたお姉ちゃんを、なるべく早く狂わせてしまうこと・・・

ちゅうっ、
白のハイソックスのふくらはぎに、音を立てて吸いつけた唇の下。
しなやかな筋肉が、シクッと引きつった。
しっかりとしたナイロン生地の下、ボクは尖った牙を素早く刺し込んでゆく―――
ママやお姉ちゃん屋、妹までも理性を狂わせた毒を、
破った皮膚の向こう側、ジクジクとしみ込ませていった。

ちょっとだよ。ちょっとだけだよ・・・
肩まである黒髪を振り乱したゆかりお姉ちゃんは、ひどく色っぽくみえた。
半開きになった唇を、強引に奪うと、
熱い吐息で、お返しをしてきた。
噛み破られて紅く染まったハイソックスを履いたまま。
お姉ちゃんはたたみの上ですり足をして。
足をするたび、さやさや、さやさやと、静かな音が波紋を広げた。
いいよね?噛むよ?
耳もとの囁きに応えるように、お姉ちゃんがかすかに頷くのをたしかめると。
ボクはやおら、お姉ちゃんのうなじに、牙を埋めていった。
ゆかりお姉ちゃんの皮膚は暖かく、柔らかく、それはいい噛み心地がした。

きみの齢でも、できちゃうんだね・・・
放心状態のゆかりお姉ちゃんは、虚ろな声で呟きながら。
太ももについたボクの粘液を、ハンカチでたんねんに拭き取っていった。
お誕生日に、お兄ちゃんからもらったハンカチだった。
すねからずり落ちかかったハイソックスを、無造作に引きずり降ろして。
くしゃくしゃになったままのハイソックスを、目の前にぶら下げて。
戦利品。もらって帰るね。
ボクは無邪気に、笑っていて。
お姉ちゃんもいつもの無邪気さを無理に取り戻して、笑い返してきた。

奪われそうになったら、大人しく許してやって。
でもそのまえに、ちょっとでいいから、止めさせる努力をしてみて、
それだけで、ボクはキミのことを信じつづけるから―――
お兄ちゃんにそう言われたんだって、教えてくれたひとは。
ボクの二の腕に、したたかな擦り傷をいっぱい、残していった。

悪戯坊主 ~近所のお姉さん~

2011年09月26日(Mon) 07:36:59

は~い!ひさしぶり♪
ボク、悪戯坊主。
憶えていると思うけど、ふつうの家で生活している子供の吸血鬼。
ママや姉さんや妹や、よそのおうちの知り合いのお姉さんから、毎日生き血をもらって暮らしているんだ。

はす向かいに住んでいるまみ姉ちゃんは、中学にあがったばかり。
たまたまこないだ通りかかったとき、
セーラー服の下に履いている黒のストッキングがなまめかしくって。妙に気になっちゃって。
ママにおねだりしてみたんだ。
まみ姉ちゃんのストッキング、噛み破ってみたいなあって。
そしたらね。連れて来てくれたんだ。
どうやってだまくらかしてきたんだろう?っておもったら。
どうやらボクのお勉強をみてくれることになっていたらしいんだ。

真相を耳にして、まみ姉ちゃんはびっくり!
両手で口許を押しかくして、あわててソファから立ち上がろうとしたんだ。
でもママは、いつも以上にとてものんびりかまえていた。

あら~、まみちゃんもっとゆっくりしていってくださいな。
うちの坊やが貴女の血に、それはそれはご執心なんだもの。

えっ?えっ?あたし、血を吸われちゃうんですか?
そんなの嫌ですっ。早くお家に帰してくださいッ!

あらあら、ダメよ。うちの子の相手をちゃんとしてくれるまでは。
ほら坊や、きょうのおやつ、若くて活きのいいお姉ちゃんでよかったね。
たんとおあがり。

た・・・たんと・・・ってっ!
あ、あたし失礼しますっ!

だ~めっ!
貴女のお母さんとも、お約束しているんだもの。
処女の子の生き血って、貴重なのよね~。
それともあなた、どこかの男の子と、もうすませちゃったの?

そんなことありません!あたしまだ中学生なんですっ。

あー、やっぱり処女なんだ。(*^^)v
坊やよかったね。
ママがお姉ちゃんのこと、つかまえててあげるから。
早くたぶらかしておしまいなさい。

ママに後ろから抱きつかれて、きゃあきゃあ叫んでいるお姉ちゃんのようすが、
とっても無邪気でかわいかった。
ボクはそーっとお姉ちゃんの足許に這い寄って、
痛くしないから、赦してね。い・た・だ・き・まぁ~す♪
黒のストッキングのふくらはぎに、むにゅむにゅ、むにゅむにゅ、唇をなすりつけていったんだ。
あぁ~っ♪
たまぎるような悲鳴。
お姉ちゃんの履いているパンストはみるみるうちに破れていって。
ひどいっ!ひどいっ!
泣きじゃくりながらも、ボクの吸血に応じてくれた。

ほら~。やっぱりまみお姉ちゃんやさしいじゃない~。
ママは大人しくなったまみお姉ちゃんの黒髪を撫でながら、ぐったりとなった身体をじゅうたんのうえに横たえていく。
姿見に映ったお姉ちゃんは、黒ストッキングの脚を大の字に拡げていて、
しなやかなナイロンに薄っすらとなまめかしく染まった脚のところどころに、裂け目を滲ませている。
ひどく色っぽい様子に、ボクはなんだかドキドキしちゃって。
そのまま息遣いの荒いうなじに、
ちゅうっ。
って、
唇を吸いつけちゃっていた。

ちゅうちゅう・・・
ちゅうちゅう・・・
ちゅうちゅう・・・
ちゅうちゅう・・・

血を吸い尽くされたまみお姉ちゃんが、とろんとなった表情で起きあがったのは、
それから一時間も過ぎてからのことだった。

あなたからすすんで、吸血に応じてくれたのよね?
ええ・・・
坊やの相手をするために、わざわざ制服着て来てくれたんだよね?
ええ・・・
お母さまにはお勉強を教えるって嘘をついて、血を吸われに来てくれたんだよね?
そうです・・・

ママの都合の良い誘導尋問に、素直に応えてゆくまみお姉ちゃん。
ボクがこれ見よがしに、スカートの下の黒のストッキングに唇をねぶりつけても。
よだれをジュクジュクとしみ込ませても。
まったく抵抗を見せなかったんだ。

じゃあ、読んでみて。
ママはまみ姉ちゃんに書かせたメモを読むように命令をして。
まみ姉ちゃんはあのきれいな声で、自作のメモを朗読した。

わたし、水川まみ14歳は、○○(ボクの名前)君に血液を提供することに同意しました。
○○君からも、お母さまからも、強要されたわけではなくて、わたし自身の意思でお宅にお邪魔をしました。
恥ずかしい希望だったのですが、以前から吸血鬼に襲われてみたいという願望があって、
処女のうちに、うら若い血潮を吸い取ってもらいたくって、うずうずしていたんです。
年下の○○くんなら、それ以上に乱暴なことはしないって思ったので。
わたしのほうから、血を吸って下さるようにお願いをしました。
これからも時々、○○くんのお宅にお邪魔しようと思います。
健康には配慮して下さるということなので、お父さま、お母さま、どうぞご心配なくまみの気まぐれを見守っていて下さい。
どうぞよろしくお願いします。

帰りぎわ、お姉ちゃんはボクの頭を撫で撫でして。
こんどは真っ白なハイソックス、履いてきてあげるからね。
吸い取った血で真っ赤になるまで、汚させてあげるから。
時々通りかかったとき。
あたしのことを見る目が、いやらしいぞ。
ストッキングやハイソックス破りたくなったら、いつでも誘って頂戴ね。

ボクの牙には、どんな魔力があるんだろう?
お兄さんも、試してみる?^^
それとも彼女は奥さんを、連れて来てくれる・・・?^^

いけないボク。

2010年09月14日(Tue) 07:51:42

こんちはぁ。
若いお姉さんがふたり、開かれた玄関越しに、声かけてきた。
外の光が眩しくて、ぴちぴちとした身体つきが影絵のようにみえた。
おあがりよ。
物憂げに応えるボクに、ふたりは遠慮なくあがりこんできて。
どうしたのー?元気ないよー?
あっ、わかった♪血が足りないのね?^^
あゆみお姉さんは、細い横縞もようのTシャツに、うす茶のショートパンツ。
しなやかな黒のオーバーニーハイソックスを、太ももの半ばまで引っ張り上げている。
ご自慢の茶髪が肩先をそよいでいて、ちょっとうっとりしちゃう。
まどかお姉さんは、グレーのスーツに、白のニットのブラウス姿。
スーツのすそからのぞく足許は、肌色のストッキング。
鮮やかな黒髪をストレートのロングにして、スーツの肩に流していた。

さ、お口あけて~。
あねごはだのあゆみお姉さんは、黒のニーハイの脚をすりつけてきてくれて。
しなやかなナイロン生地のくすぐったい感触に、ボクは思わず唇を這わせちゃっている。
あ~、破っちゃった♪やらしー。
あゆみお姉さんはボクのことを軽くぶつと、まどかお姉さんのほうを振り向いて。
まどかちゃんのストッキングも、愉しいわよ~。
派手にびりびり破っちゃえば?
もう。
いつもオトナな態度のまどかお姉さんは、ふくれながらもソファに腰かけて、
ご自慢の脚を、斜めに流して差し出してきた。
うふっ。我慢できない・・・
くちゅっと吸いつけた唇に、みるみるよだれが浮いてきて。
照れ隠しに、なすりつけてしまっていた。

あんまりおイタしちゃ、ダメよ。これから彼氏に逢うんだから~。
長い黒髪を掻きあげ掻きあげ、まどかお姉さんはストッキングの破けた足許を、しきりにきにしている。
えー、あたしも彼氏に逢うのよ?どうしてくれるー?
あゆみお姉さんはこれ見よがしに、ぴちぴちはずんだ太ももをばたばたさせた。
えいっ、思い切って噛みついちゃえ♪
ボクはお姉さんを、抑えつけて。
ショートパンツとオーバーニーハイソックスの隙間から覗く太ももに、むちゅっと唇を吸いつけちゃった。

おいー、俺の彼女なんだぞ~、手加減しろよなー。
お前なー、未来の兄嫁に失礼だろうがー。
ふすまごし、様子を覗きこんでいるのは、上のお兄さんと下のお兄さん。
大人しいまどかお姉さんの婚約者が上のお兄さんで、
あねご肌のあゆみお姉さんの相手が、下のお兄さん。
うーん、うらやましい。ボクも早くあんな彼女欲しいっ。
でも。
気絶しかかったふたりのうえに、きょうものしかかって。
ショートパンツを、ずり降ろしたり。
スーツのスカートを、たくし上げたり。
ショーツ脱がして、せしめちゃったり。
勃ってきたあそこを、太ももの隙間にねじ込んじゃったり。^^
あー、いけないイタズラを、きょうガマンできなかった・・・

お兄さんたち、ごめんね。
でもボクだけが選ばれて、吸血鬼になっちゃったんだから。
お先にどうぞ・・・ってすすめてくれたお兄さんが、物陰から見守るまえで。
下から睨んできたあゆみさんからも。
とまどうまどかさんからも。
初めてのものをいただいちゃった、いけないボク。


あとがき
お姉さんおふたりが、出し抜けに柏木の妄想世界に飛び込んできました。
どういうお姉さんたちなんだろう?そう思いながらキーを叩いていたら、まるでいつものように。 苦笑
以前描いていた「悪戯坊主」を思い出したので、そのジャンルに入れてみました。

悪戯坊主 ~先生に背負わせたイタズラ描き~

2010年04月20日(Tue) 07:59:51

瑶子先生はもうじき、マサオ先生と結婚する。
それなのにボクは、まだ瑶子先生の足許をあきらめきれなくて。
休み時間になるとまとわりついては、校舎の裏手に引きずり込んで。
スーツのすそから伸びた、肌色のストッキングの脚に。
唇をちゅうっ・・・と、吸いつけちゃう。
もうっ・・・
破けた肌色ストッキングの脚を抑えて、瑶子先生はボクを恨めしそうに睨みつける。
女のひとに睨まれるのって・・・なんかくすぐったい。^^
吸い取った血は、ママや佳代子おばさんの血とちがう味がした。
処女の生き血の味だった。

きょうは瑶子先生のピンクのスーツの背中に、「誘惑中」って貼り紙しちゃった。〈^^〉
こらーっ!何するのよっ。
教室じゅう追いかけまわされて・・・・さいごにゴメンナサイ。
ははは。子供らしくって、いいじゃないですか。
マサオ先生は作り笑顔でそういって。
でも「誘惑」なんて、よくないですよ。
瑶子先生は、まだむくれ顔を作っていた。

瑶子先生はピンクのスーツが大好きらしい。
きょうも校庭の隅っこに呼び出して。
校庭なら・・・いいわよ。
職員室まで見通しのきく校庭なら、ボクが悪さをしないとでも?^^
こっち。こっち・・・
手をあげて先生を誘ったのは、体育館裏。
こんなほうだなんて、言ってなかったじゃないの。
瑶子先生はムッとした顔をしていたけれど。
足許にまとわりついてくるボクに、素直に黒のストッキングの脚を差し向けてくれている。
きょうは、黒だね?^^
早くしなさいっ。
早く破ってもらいたいんだね?^^
そんなわけ、ないでしょうっ。
邪慳な応えをくり返す先生のひざ下を。
ボクはすみずみまで舐めて、いたぶっていく。
上品な黒のストッキングに染まった、瑶子先生の脚。
いつも大根足なんて意地悪いっちゃって、ゴメンね。
でも、大根みたいに白いんだよね。
あっ、ほめ言葉になっていないか。(^^ゞ

にゅる。にゅる。にゅるうっ。
ぴちゃ、ぴちゃ、くちゅうっ。
ボクがいやらしい音たてるたび、先生は脚を引きつらせているけれど。
いつか寄り添わせていった掌が、ブラウスの胸を掴まえると。
アツ。
ひと声洩らして、そのまま静かになっちゃった。^^v
タイトスカートの脚を押し広げるには、腰までたくし上げなくちゃならなかったけれど。
瑶子先生のストッキング、ガーターストッキングっていうやつだったんだね?
きょうだけ・・・特別よ。
薄眼をあけて、まだ睨んでいた。
瑶子先生、やっぱりまじめなんだね。まだ処女だったんだ。

「瑶子先生、婚約者裏切り中」
ピンクのスーツの背中につけちゃった貼り紙に。
マサオ先生はほろ苦く、くすぐったそうに笑いこけていた。
見通しのいい校庭なら、いいんだよね?
ズボンのなかが落ち着かなくなってきたボクは、
ふたりがいっしょにいるのを邪魔するようにして。
瑶子先生の手を引いて、校庭に連れだしていく。

優しい父親

2009年12月17日(Thu) 07:37:09

ねぇ、ママ。ガマンできなくなっちゃった。
じぶんよりもまだグッと背丈の低い男の子のつぶやきに。
母の智恵子はいらだたしげに舌打ちをして。
しょうがない子ね。もうだめなの?
けれども男の子は聞きわけもなく、つよくかぶりを振るばかり。
行ってきなさい。
お父さんの静かな声に、智恵子はむっつりと肯いて。
手近な小部屋に息子の手を引いて入り込む。
礼服姿のお父さんは、まるで番人のようにして、
ドアそのものを隠すように、立ちんぼうになっていた。

部屋のなか。
好奇心むき出しにした息子は、母親の足許にかがみ込んで。
ストッキングの上から、唇を吸いつける。
早く済ませなさいよ。早く。
小声でせかすママになど、もう構っていられない。
肌色のストッキングごし、這わせた唇を。
くにゅくにゅ。くにゅくにゅ。すりつけていった。
まるで薄いナイロン生地の舌触りを、愉しむように。

あとは帰るまで、ガマンするのよ。
ふたたび息子の手を引いて現れた母親は。
人並みの厳しいママに戻っている。
ほら。
差し出されたハンカチに、夫を見あげると。
よだれ。ついてる。
辺りの人を気遣いながらの小声。
あっ。
ぬらっと濡れた光をあやしたふくらはぎに。
息子はエヘヘ…(^^ゞと、照れ笑い。
ママがふくらはぎを覆うようにハンカチをあてがって、ひと思いに拭い取るのを。
ちょっぴり残念そうに、見守っていた。

破かれなかっただけ、上出来じゃないか。
エエ、そうね…
あきらめ声で息子の手を引く母親の後ろ。
父親は娘の手を引いてゆく。
おうちに帰ったら、お姉ちゃんのハイソックスを悪戯するんだね。
どうしても我慢できなくなったら。テーブルの下に入り込んでも良いからな。
いかめしい口調の割に、言うことは優しかった。

身内の婚礼があるたびに。
着飾ったご婦人がたの足許を気にする、いけない子。
けれども父親はどこまでも優しくて。
半ズボンにハイソックスの息子に、囁いている。
ママにはナイショだけれど。
婚礼が引けたら、新郎新婦の泊まるお部屋にご挨拶に行こうね。
そこでお嫁さんが待っていて。
真っ白なストッキング、イタズラしてもいいよって言ってくれているからね。
花婿のお兄さんには、パパが話をつけてあるのだから。


あとがき
ちょっとニュアンス違うのですが。
このごろご無沙汰なあの坊主のお話みたいです。^^

ご用はこれから?もうすんだ? 3

2008年11月03日(Mon) 09:58:54

ご用はこれから?もうすんだ?
その子はいつも、道ばたにしゃがみ込んでいて。
地面を枯れ枝で、突っつきながら。
道ゆく女の子たちに、声かけているという。

これから・・・だけど。
脚だけを見て、ボクを女の子と勘違いしたらしい。
ショートパンツの下には、白のラインの入った鮮やかなブルーのハイソックス。
ボクは、学校の部活に出かける途中だった。
やあ。
その子はくったくなさそうな顔を、ボクに向けてきて。
ユウ兄ちゃんだったんだね・・・って、はにかみ笑いを送ってきた。

お兄ちゃんの脚、女の子みたいにきれいだね。
彼にとっては、ほめ言葉でも。
男の子にとってそれは、筋力に恵まれていないことも、意味している。
万年補欠のボクは、たぶん卒業まで公式試合には出してもらえない。
ほんとうは、ブルーのハイソックスを履きたくて。
いまの部活を選んでいたのかもしれなかった。

手にした携帯で、主将をしている同級生に電話をかける。
ごめん。きょう、行けなくなったわ。
・・・あ~、そうか。まぁ、がんばれや。
見ているはずはないのに、ボクがどうして出れなくなったのかを、主将は正確に察したらしい。
もう、なん人も魅入られちゃっていて。
部活帰りの男の子たちが、ブルーのハイソックスの脚を、代わりばんこに噛ませている。
そんな噂を、みんなひそかに心得ていた。

ご用がすんだら、もうどろどろになっちゃうからね。
ボクは電信柱に寄りかかって、這うようにしてにじり寄ってくる彼のまえ、
ブルーのハイソックスの脚を、気前よく差し出してやっている。

ちゅーっ・・・
なん分間。いや、なん秒間のことだろう?
たった一瞬の吸血なのに、ボクは体の平衡を忘れていて。
青空が地面に、地面が空になっていた。
う~ん、やっぱりおいしいね。男の子の血も、おいしいんだね。
腹這いになったまま、ふくらはぎをあちこち、噛んでくる。
ハイソックスに浮き彫りになった、太めのリブをなぞるように。
時おりよだれを、なすりつけながら。

ご用はこれから?もうすんだ?
彼女と連れだって歩く公園で。
彼はやっぱりいつものように、しゃがみ込んでいて。
地面を枯れ枝で、所在無げに突いていた。
木枯らしの吹く季節。
部活をやめたボクは、もうショートパンツを履くことはなくなっていた。
いいよ。お兄ちゃんのはたっぷり、愉しんだし。
こんどは彼女のハイソックスを、愉しませてくれるんだよね?
長い三つ編みが揺れるのを、片手で押えながら。
はにかみながら、おずおずと。
真っ白なハイソックスをひざ小僧のすぐ下まで引き伸ばして履いた、すらりとした脚を。
ボクの身代わりみたいに、差し出してゆく。
ちゅーっ。
腹這いになったボクの足許から洩れたのと、おなじ音が。
紺のプリーツスカートの下、柔らかそうなハイソックスに吸いついた唇から、洩れてくる。
唇の周り、バラ色のシミが広がるのを。
ボクはなぜか、どきどきしながら見つめつづけていた。
年下の子に、自分の彼女を襲われて、血を吸い取られちゃっているっていうのに・・・

ご用はこれから?もうすんだ?
今夜は、きみにご用だよ。
真夜中の月は、冴え冴えとして。
三人の影を、芝生に長く映し出していた。
誘い出した彼女は、やっぱり制服姿で。
こんな時間に・・・・どきどきしちゃうわ。って。
やっぱりあのときとおなじように、はにかんでいた。
はにかんで、ためらって、羞じらいながら。
今夜きみは、初めてのキスを経験する。
自分でするより、興奮しそうだ・・・
ボクの囁きに、ふたりはくすぐったそうに笑い合って。
すぐに真顔に戻って、向かい合うと。
どちらからともなく、影寄り添わせ合って。
唇に唇を、重ねてゆく。
スローモーションみたいに、ゆっくりと・・・

ちゅーっ。
なん分、いや、なん時間経ったのだろう?
学校の制服は、いちばんきちんとしているときに、身につける服。
けれどもきみは、ベンチから転げ落ちた芝生のうえ。
広がった濃紺のプリーツスカートから、惜しげもなく太ももをさらしていた。
黒のストッキング、履いてきちゃった。制服に合わせて履くの、初めてなんだよ~。
イタズラッぽい声色とは、不似合いに。
大人びた翳りに染まった脚は、まるで別人みたいななまめかしさを秘めていた。
ボクの誘いを、受けたとき。
今夜が特別な夜になると察した彼女は、
大人になるの。
ひそかな決意を、大人びた装いに表したかったのだろう。
黒のストッキングという、制服に許された精いっぱいの大人っぽい装いで。

身を起こした彼は、彼女の手を取って、体を起こしてやると。
立て膝をした脚に、引き込まれるように唇を這わせていって。
彼女は王女様が接吻を受けるように、墨色に装った脚を、なぞられていった。
ねじれて、たるんで、噛み破られて。
縦に鮮やかに走った裂け目から露出した白い脛に、だれもが昂りの視線を向けた。
じゅうたんのような、芝生の上に。
ふたたび彼女が、あお向けになると。
もう・・・汚れを知らずに起き上がることはなかった。

ちょっぴり開かれた、脚と脚とのすき間に、彼は両膝を、忍ばせていって。
ひざまでずり落ちたストッキングを、さらにもうすこし、ずり降ろしていって。
はっ・・・はっ・・・と、内心の昂りを息遣いに変えて。
彼女はもういちど、柔らかい唇を吸われてゆく。
まるで、媚薬がすべてを忘れさせるようにして。
つよく吸った唇は、かすかな罪悪感を吸い取っていった。

ボクの身代わりに、ハイソックスの脚を食べさせた少女は。
ボクの身代わりになって迫ってきた年下の少年に、ためらいなく純潔を与えた。
ひさしぶりに履いた、ショートパンツの下。
ボクにはすこし、サイズの小さめの真っ白なハイソックスが。
妖しい昂りを、咎めるように、そそるように。
薄い筋肉におおわれたボクのふくらはぎを、キュッと締めつけつづけていた。

ご用はこれから? もうすんだ? 2

2008年11月03日(Mon) 09:12:25

ご用はこれから?もうすんだ?
道ばたにしゃがみこんで、地面を枯れ枝で突っつきながら。
ぼくは上目遣いに小首をかしげて、訊いている。
通りかかったふたり連れのお姉ぇさんは。
おそろいの制服姿。
白っぽい夏服を、軽やかにそよがせて。
絵に描いたような、さわやか少女。

もうっ。いけすかない。
気の強いほうのお姉ぇさんは、スカートを抑えながら、飛び退いて。
お澄まし顔のお姉ぇさんも、いっしょになって後ずさりする。
ひざ下ぴっちりの真っ白なハイソックスに包まれた二対の脚が。
それはうっとりするほどのステップを踏んでいた。
「ご用はこれから!」
気の強いほうのお姉ぇさんが、まるで鬼ごっこの「まぁだだよ」みたいに叫ぶと。
「ふたりとも、学校でお勉強をしてきます!」
お澄まし顔のお姉ぇさんは、ちょっぴりおどけて敬礼をする。
うん・・・またね。
ハイソックスのよく似合う、すらりとした脚たちを、残り惜しげに見つめると。
じゃね。
お姉ぇさんふたりは、軽くバイバイをして。
ふたり連れだって、背中を向けた。

背後に迫って襲いかかれば、なんなく引きずり倒すことも、できたのに。
真新しいハイソックスを、泥だらけにしちゃうことだって、できたのに。
ボクはおとなしく、遠ざかっていく後ろ姿が見えなくなるまで、視線を送りつづけていた。

夕がた。
連れだって歩く、ハイソックスの脚たちが。
ふたたびボクのまえに現れるころ。
もう・・・陽は、沈みかけていた。
約束どおり、帰り道を変えないで。
ここに着くまえ、曲がり角の向こう側。
お姉ぇさんたちが、顔見合わせて。
たるみかけたハイソックスをきっちり引き伸ばしたのを、ボクは知っている。

埃を立てるのは、やめにしてね。
お澄まし顔のお姉ぇさんは、ちょっぴり顔をしかめて。
白だと汚れが目だつのよって、ボクをたしなめにかかっていた。
でも、ごめ~ん。あたしのやつ、泥が撥ねちゃった。
気の強いほうのお姉ぇさんは、わざと片足立ちになって、
脛のあたりに撥ねた点々を、見せびらかしてくる。
じゃあ・・・もっと汚してもいいよね?
ボクがにんまりとすると、さっきまでのハキハキとした態度はどこへやら。
おろおろとして、あたりを見回して。
ここじゃ、目だつよ・・・って、囁いてくる。
わざわざ新しいのに、履き替えてきてあげたのよ。
お澄ましお姉ぇさんは、ひどくお姉さんぶっていて。
手にした鞄を、後ろ手に回して。
お行儀よくそろえた黒の革靴の脚を、きちんとそろえて見せてくれた。
わざと陽のあたりところを選んだ立ち姿に、ボクはうっとりと視線を這わす。
しょうがないなぁ・・・
どちらから、言い出すともなく、顔見合わせあって。
おずおずと、鞄を置きにかかった。
電信柱のかげ、ふたつ並べられた黒革の鞄には。
難しいお勉強の本がいっぱい詰まっているはず。

さぁてと、どっちが先かな?
ボクはまず、気の強いお姉ぇさんの後ろに回り込んで。
身動きできないように、両肩をがっちり、つかまえて。
かりり・・・
ショートカットの黒髪の下、うなじをゆっくりと、侵していった。
ちゅーっ。
つけた傷口からこぼれてきた血は、活発な気性を映すように、ひどく活き活きとしていた。
ダメなんだからね。
こないだスカートに、泥つけさせてあげたのは。
衣替えで、クリーニングに出すときだったんだからね。
お姉ぇさんは、脚踏ん張って。
とうとう、地面にひざを突けなかった。

さあ、つぎはお姉ぇさんの番だよ。
お澄ましお姉ぇさんは、わかりましたと言わんばかりに。
おとなしくじっと佇んだまま、ボクが後ろにまわるのを待っていた。
ちゅーっ。
吸い取った血は、しっとりと舌になじんできて。
妖しい彩りさえ、たたえていた。
ちょ・・・ちょっと!
のしかけた体重に思わずよろけたお姉ぇさんは、思わず尻もちを突いちゃって。
まんまと夏服のスカートに、泥をつけてしまっていた。

やだー・・・噛んじゃうの~?
ふたりはおどけながら、わざと小走りに逃げようとして、
つぎつぎに、脚をつかまれて。
真っ白なハイソックスのふくらはぎを、ボクのべろの餌食にされてゆく。
運動部のお姉ぇさんの筋肉質の脚からは、活発な血が。
文学少女のお姉ぇさんのゆったり流れるふくらはぎからは、淑やかな血が。
代わりばんこに、ボクの喉の奥、満ちてくる。
筋張っているだなんて、失礼だわっ。
白は汚れが、目だつんだけど・・・
口尖らせたり、眉を寄せたり。
鬼ごっこをするには、大人過ぎる齢のお姉ぇさんたちは。
狭い路地での鬼ごっこに、暗くなるまではしゃぎつづけている。

ご用はこれから?もうすんだ?

2008年11月02日(Sun) 12:06:48

おそろいの制服に紺のハイソックスのお姉ぇさんがふたり、こっちに向かって歩いてくる。
ボクはしゃがみ込んだまま、手にした枯れ枝で地面を引っ掻きながら。
思いきって、話しかけてみる。
ご用はこれから?もうすんだ?
これからよ。
冷たく響く、取り澄ました声が。
頭の上を、通り過ぎた。
それから、半日。
ボクは枯れ枝を手に、しょんぼりとうつむいていて。
あのお姉ぇさんたちがもういちど通りかかるのを、待っていた。

夕がた。
枯れ枝の引きずる影が、長くなったころ。
ふたりは、行った道を戻ってくる。
なにも知らずに、ぺちゃくちゃおしゃべりをしながら。
ボクは手にした枯れ枝で地面を引っ掻きながら、もういちど聞いてみる。
ご用はこれから?もうすんだ?
帰るとこだよ。
さっきのお姉ぇさんとはべつの、ちょっぴり気の強そうなお姉ぇさんが。
男の子みたいにぞんざいな声を投げてきた。
ふだんなら、そこでへこんでしまうボクだけど。
そう。
じぶんでもびっくりするくらい、冷ややかな声で。
手にした枯れ枝をひときわつよく地面に突き立てた。
砂埃が立って、気のつよいほうのお姉ぇさんの足許をよぎって。
紺のハイソックスの足首が、粉をまぶしたみたいになった。
アッ、ひどい!
怒った顔つきで、つかつかとこっちに近づいてきて。
ボクを、蹴ろうとしたけれど。
逆だてた眉は戸惑ったように震え、
蹴ろうとした脚は、怯えたように立ちすくむ。
お姉ぇさんよりも背の高くなったボクは、紺色のブレザーの肩を抱きすくめて。
噛んだうなじからあふれる血の味に夢中になって、抱きついていた。
お姉ぇさんはけんめいに背すじを伸ばして、ボクの背丈に合わせようとして。
でも、とうとうガマンできなくなって。
ふら~っとなって、手近な電信柱に背中をもたれかけて。
ずるずる、べったり。
電信柱の根元に尻もちついちゃっている。

もうひとりの、お澄まし姉ぇさんのほうは。
友だちが、ボクにつかまえられて血を吸われちゃうのを。
紺のハイソックスの脚をガクガク震わせながら、見守るばかり。
さぁ、つぎはキミの番だよって、誘いかけても。
もう、逃げ出す機転さえ、きかないみたいだった。
しなくていいの?鬼ごっこ。
ボクは怖~い微笑を浮かべて、お姉ぇさんを追い詰めていって。
ちょっとかがみ込むと。
笑みにゆるんだ唇を、紺のハイソックスのふくらはぎに吸いつけていった。
しっくりとくるナイロン生地のむこう側。
お姉ぇさんのふくらはぎの肉は、とても柔らかくて。
痛そうに引きらせた、脚の筋肉に。
研ぎ澄ました牙の切れ味を滲ませていった。

その場にへたり込んでしまったお姉ぇさんは。
両手をあわせ、べそをかきながら。
けんめいにいやいやをしたけれど。
ダメだよ。ボク、お姉ぇさんのご用がすむの、半日待っていたんだからね。
ひざ下までぴっちり引き伸ばされたハイソックスを、ずるずるとずりおろしていって。
赤黒く痕のついた傷口を、見せびらかすようにあらわにすると。
息を呑むお姉ぇさんの見つめるまえ、これ見よがしに唇をぬめらせて。
ちゅうっ。
吸いあげた血の味に、とてもうっとりしてしまうボク。
首すじからも、ちょうだいね。
お友だちと、同じにしようね。
いけないボクのささやきを、どう思っているのか。
いそいそと後ろにまわり込んでゆくボクと、目だけは合わせまいとして。
お姉ぇさんはじっと身体を固くして、眼を瞑る。
OKってことだよね?
ボクはことさら、明るい声で。お姉ぇさんに、話しかけて。
長い黒髪かきわけて吸ったうなじは、さっきの子より柔らかかった。

さぁてと・・・いっちょうあがり♪
ボクはすっかり、嬉しくなって。
今度は気の強かったほうのお姉ぇさんの足許に、にじり寄る。
しずかになった、仲良しふたり組み。
もう、パントマイムでもいいからね。
紺のハイソックスは、ゆるんで、すねの半ばまでずり落ちていて。
ゴムをぱちんと、はずませて。
わざとくしゃくしゃにして、足首までずり降ろして。
なまのふくらはぎを、ぺろりと舐めて。
ずり落ちたハイソックスを、もういちど引っ張りあげて。
わざと、靴下のうえから噛んでやる。
外ももに縫い取られたワンポイントは、学校名の頭文字だろうか?
読めない飾り文字が、淡いブルーから妖しい青紫に変わってゆくのを。
ボクは、面白そうに観察して。
われに返ったお姉ぇさんは、まだ気強そうに「めっ」と咎める。

真っ白なブラウスが汚れるのも、かまわずに。
お洒落なチェック柄のプリーツスカートまで、惜しげもなく泥に浸しながら。
発育のよさを、自慢し合うようにして。
競って差し出された、ハイソックスのふくらはぎ。
ぴっちり引き伸ばされた紺のハイソックスのうえ、代わりばんこに唇を這わせていって。
しなやかなナイロンの生地ごしに。
ピチピチはずんだ若い肉づきを、愉しんでゆく。
噛まれるたんび、脚ばたつかせ、はしゃぎながら。
女の子たちは、制服の一部を、堕とされてゆく。
帰り道を変えれば、よかったのに。
でもそうしたらボク、寂しかったんじゃない?
わたしの血、おいしかった?
お澄まし顔だったお姉ぇさんは、うっとり優しくほほ笑んで。
悔しいけど、ご褒美だよ。
ご用がすむまで、制服汚すのガマンしてたんだよね。
しっかりもののお姉ぇさんも、唇噛みながらも、許してくれる。
優しいほうのお姉ぇさんは、いい下着を着けていて。
しっかりもののお姉ぇさんのふくらはぎは、ちょっぴり筋肉質で、ごつごつしていた。


あとがき
今回はケータイで、打ってみました。^^
あ、ちょっとだけ、あとから直しましたが。(^^ゞ

子孫

2008年09月08日(Mon) 07:31:02

もう、子ども生まなくていいよね?
いつも大人しい妻が、珍しくそんなことを口走った。
長男と長女は、元気に育っていた。
ひっそりと呟いた妻に、わたしが頷くと。
妻は長いあいだ交際を続けていた吸血鬼の邸に行って、
初めて肌を許したのだった。

もうひとりだけ、生んでもいい?
遠慮がちに問いかけた妻に、わたしが頷くと。
彼女はびっくりするほどすんなりと、男の子を産み落とした。
男の子は、みるみる大きくなって。おませになって。
中学に入ったばかりの姉を犯し、
兄の連れてきた婚約者まで、女にしてしまっていた。

わたしたち夫婦は、若くして祖父母になった。
吸血鬼の息子が娘との近親婚のすえ子を生ませ、
わが跡取り息子を名義上の父にして、嫁にまで跡継ぎをもうけていたから。

ごく控えめな態度で、それでもしんけんに子孫を欲していた彼。
わたしの一家のものよりほかに、だれ知ることのないままに。
その希いが、ひっそりとかなえられてゆく。


あとがき
ひさしぶりに、とっさに頭に浮かんだものをあっぷしてみたら。
そっけないほど、ダークなお話に・・・(苦笑)

ハイソックスのおばさんと悪戯坊主

2008年02月14日(Thu) 06:25:30

おキヨさん、お客さんだよ。
お客さんのとぎれたあいだ、テーブルを拭いていたおキヨさんは手を止めて、
はーい!
ちょっとせかせかとした威勢のいい声で、店主の声にこたえると。
声とおなじくらいせかせかとした足取りで、厨房の奥に引っ込んだ。
おそろいのしましまもようのエプロンに、紺の地味なスカート。
サンダルばきの脚には、だれでも履いているような黒のハイソックス。
白髪頭の店主は、ちょっと人のわるそうな笑いを浮かべると。
  小さなお客さんだよ。
  混んでいるんだよって言ったら、お客さんいなくなるまで待ってるって。
  店の裏で、お腹空かせて待ってるよ。
  きょうはお店のほう、もうあがってもらってえかまわないから。
ああ、はいはい・・・おキヨさんはエプロンをはずして。
ちょっと考えて。
バッグから新しい靴下を取り出すと、いま履いているハイソックスを履き替えてゆく。
ひざ下まで引き伸ばした真新しいハイソックスは、
いままで履いていたやつより薄くって。
ストッキングみたいに、肌の白さを、じんわりと滲ませている。
あとのお掃除、お願いねぇ・・・って、奥の仲間に声かけて。
ごめんください。
店主にきちっと、一礼して。
厨房の裏手に出て行った。

キヨエさんは、街の食堂で働いている、どこにでもいるおばさんだった。
きのう、子どもの友だちの母親から電話があって。
そろそろ来るころかな・・・って思いながら、お膳の上げ下げをしていたのだった。
案の定、息子とおなじ年恰好の男の子が、草むらのなかに腰かけていた。
待ちましたー?
明るい声で、声かけようとして。
その子がなにかを手にして、じいっと見入っているのに気がついて。
思わずじいっと、黙ってしまった。
男の子がしげしげながめてしんみりしているのは、一枚の写真。
じぶんとおなじ年恰好の女の人が、セーラー服のお嬢さんといっしょに写っていた。
きのうの電話の主は、写真の笑顔とはうらはらに、ひどく申し分けなさそうだったっけ。
おキヨさんは、ちょっとのあいだ声を飲み込むと。
なにも気づかなかったようにして。
待ちましたー?
持ち前の明るい声を、男の子の背中に投げてゆく。

あ。すいません。
男の子は持っていた写真をあわててポケットにしまいこむと。
慣れているのか、意外なくらいの素早さで。
おキヨさんの後ろ側に、すっと回り込んでいる。
逃げられないじゃない。
とっさの思いを押し隠して、おキヨさんは古びたイスに腰かける。
昔お店で使っていたイスは、雨ざらしになっていて。
ところどころ、塗料ははげていたけれど。
幸い、がたぴししたりはしなかった。

履き替えたんだね。
足許ににじり寄った呼気が、ひざ小僧を打ったとき。
男の子の声が、すこし濡れているのに気づいたけれど。
おキヨさんは気づかないふりをして、黙って脚を差し伸べた。
この子のお母さんみたいに、エレガントでもなんでもないけれど。
開けっぴろげな明るさが、どこまでも伸びやかな声で。
のんきな返事を、かえしていく。
  そーよ。新しいやつのほうが、いいと思って。
  お店のなか、のぞいていたのー?やらしいなぁ。
ごめん・・・
男の子は、ちょっとくぐもった声をして。
甘えるように、唇をなすりつけてきた。
薄手の黒のハイソックスは。
ぶきっちょにねぶりつけてくる唇の下、くしゃっとゆがんで。
ぱりぱり・・・っ、と伝線を広げてゆく。
血を吸われるのって、いつも不気味なかんじがするけれど。
すすり上げる時の切なげな呼気に、おキヨさんはだまってしまって。
吸われるままに、吸わせてやった。

軽い失血のせいだろう。
スッ・・・と、頭の奥が澄んだようだった。
ひざ小僧を押さえつける手の力は意外に強く、
身じろぎひとつできないように、ギュッと力を込めていて。
おキヨさんは男の子ののぞむまま、血を吸い取られていった。

もう、気が済んだ?
ちょっと蒼い顔をしたおキヨさんが声かけたのは。
男の子が残り惜しそうにさいごのひと口を啜り取って、唇をはなしたあとだった。
男の子が黙って頷いて、口許にぬらつかせたおキヨさんの血を手の甲で拭き取ると。
お行儀わるいぞ、って、笑ってとがめて。
これじゃあ、履いて帰れないねぇ・・・っていいながら。
ハイソックスをもとのやつに履き替えてゆく。
こっちも噛みたい。
さいしょから目をつけていたらしい、男の子の甘え言葉。
もう・・・
ふたたびさし寄せた足許に。
男の子は、甘えるように唇を吸いつけて。
丈夫な厚手のハイソックスには、目だたない穴がふたつ、あいただけだった。

娘を連れて、旅行に出ている間。
心配だったお母さんは、気心知れた友達のところに電話をかけて。
明日あの子のお守りを、お願いしてもいいかしら?って。頼んで回っていた。
受話器をとったおばさまたちは。
申し合わせたように、気さくな声で。
若い子のお相手ね?よろこんでしちゃうわよ。あっ、お土産忘れないでね。
すみませんすみません。
いいからいいから。
楽しげな応酬がすむと。
明日はなにを、履いていこうか・・・って、ウキウキと服選びに熱中するのだった。

あしたはだれなの?
そう。ミチコおばさんね。
あそこの家は、お医者さんだから。
きっと、着飾ってくれるよー。
楽しみだね。坊や。
でもミチコおばさんは痩せっぽちだから。
あんまりいっぱい、吸っちゃダメだよ。
足りなくなったら、いけないから。
きょう、吸いだめしておくかい?
あしたはお仕事お休みだから。ちょっとくらい吸い過ぎたっていいんだよ。

お行儀よく並べられた、ハイソックスの脚。
年頃のお姉さんの脚を見るような、眩しげな目が。
うっとり引き寄せられるようにもういちど、
まだ熱い唇を、おずおずと這わせてきた。


あとがき
年齢にかかわりなく。
ハイソックスの足許って、若々しく見えたりするものですね。^^

夜の同伴者

2007年02月20日(Tue) 07:53:35

車窓を通してほのかに灯りを滲ませているのは。
マンションの五階にある自宅。
あの明るい窓の向こう側。灯りの下には。
夫がくつろぎ、息子や娘がはしゃいでいる。
それだというのに。
わたしはなぜ、こんな暗くて狭い空間で。
悩ましく熱っぽい吐息をつきつづけているのだろう。
押し倒された助手席のシートのうえ。
のしかかってくるのは、軽い体重の持ち主だった。

悪戯坊主と呼び名された、息子の友だち。
はじめて襲われたのは、晩ご飯に戻ってこない息子を呼びに行ったときのことだった。
背丈の届かないその子は、わたしを座らせるなり、脚に咬みついてきた。
肌色のストッキングが破けて、ちりちりとした伝線がスカートの奥にまで忍び込んだとき。
わたしはくらっとなって、じゅうたんの上にまろび臥していた。
ようやく首に咬みつけるね。
その子は嬉しそうにはしゃいだ声をたてると、
まるでリンゴをかじるように、むぞうさに。
うなじをがりり・・・と噛んできた。
夢中に酔わされてしまった、電灯の下。
半開きのドアの向こう側にいた息子はいつの間にか洋間に入り込んできて。
恥ずかしそうに、にまにまと笑いながら。
服を脱がされてしまったわたしを、見おろしていた。

マンションのエレベーターが、ぐうぅーんと鈍い音を立てる。
高層ビルでもないのに耳がきぃんとなるのは、失血のせいだろうか。
それともまだ体の奥に疼くもののせいだろうか。
おかえりなさい。おかえり・・・
扉をひらくと。
のどかな声が、明るい居間から届けられてくる。
夫は息子や娘を連れて、玄関まで迎えにきてくれた。

お疲れさん。顔色よくないね。
夫が悪戯っぽく、にやにや笑いをする。
ちょっと、がんばり過ぎたのかな、ですって。
もぅ。
照れ隠しに口を尖らせると。
母さん、ストッキング、破けてるよ。
息子がからかうように、見あげてくる。

後ろからくっついてきた息子の悪い友だちは。
母親を犯されている少年や、妻を寝取られている亭主のようすを、
それは面白そうに窺っていたけれど。
も少し、母さん借りるね。きみの部屋でも、いいだろう?
ボク、きみのお母さんを自由にできるんだよ。
見てても、いいかい?
いいとも。
お父さんには、ナイショだぜ?
わかってるって。
聞えないようにね。ばれないようにね。
夫はわざとおどけたそぶりで、そっぽを向いている。

悪い子たちね。でも足りなかったら、お姉さんが相手しようか?
娘は年上の余裕たっぷりに、弟たちを優しくにらむ。
男の子たちはウフフ・・・と、人のわるい微笑を交し合いながら。
帰りに必ず寄るから。お部屋で待っててね。黒のストッキング履いて。
いつも学校に履いていくやつでいいから。
うなずき合う三つの黒髪が、灯りの下で妖しく輝いている。


あとがき
同年代の子に、自分の母親を自由にされるのは。
どんな気分のものなのでしょうか。
おなじ高さの目線のものが、絶対的な存在をわがものにしてゆくことは。
対等なはずの幼馴染みが”主”と映るようになるのでしょうか。
それとも案外、母との距離を近めるのでしょうか。

妻を手ごめに ~悪戯坊主と由貴子さん

2006年11月05日(Sun) 13:18:11


お坊ちゃんが、由貴子の血を欲しいっておっしゃるんです。
いまお母さんの血を吸ってらっしゃるんですけど・・・たぶんそれだけじゃ足りないだろう、って。
おふたりとも、さいしょから・・・わたくしの血を目当てにいらっしゃっているんだわ。
口を尖らせた横顔が、ちょっと得意そうに輝いているようにみえるのは。
たぶん、気のせいだけではないはず。
気絶するまで血を吸い取られちゃって、そのあとどうなるかが、とても気になるんです。
思わせぶりな戸惑いを装って。
妻はいつになく、白い頬を紅潮させている。
柔らかな頬に手を添えて。
皮膚の下、若いぬくもりをたしかめながら。
きれいな血・・・たいせつにするんだね。
諾とも不可ともつかぬ応(いら)えのはずが。
妻はつごうよく、受け止めたらしい。

ほっそりとした指先を、こちらに伸べて。
少女のように、清らかにほほ笑んで。
さぁ。と、催促するように。
薬指に光るのは、シンプルな輝きを帯びた結婚指輪。
わたしは応えるように・・・手の甲に接吻して。
指輪を素早く、指から抜き取ってやった。
あら。
妻は意外そうな面持ちをとりつくろって・・・そして頬をいっそう染めて、私のことを見あげる。
いいの?
無言の問いかけに、ためらいなく頷いて。
あとは無言の目交ぜに秘めた。
・・・じゃ、愉しんでくるわね。
フフッ・・・と笑んだ横顔が、お嬢さんのような初々しさに輝いている。


坊やのお母さんは、もう白目を剥いたまま。
畳のうえ、大の字になって。
まるで飲み干された空っぽのボトルみたいに、仰向けに転がされていました。
ちいさく肩で息をはずませて。
その息遣いが、血が撥ねてはだけかかったブラウスの胸を上下させていて。
由貴子もあんなふうに、されてしまうのね?
坊やを振り返る目が、やっぱり怯えてしまう・・・
足んないなぁ・・・
まるでおやつをねだる子供のように、お行儀わるく指をくわえて・・・イタズラっぽい上目遣いで、わたくしを見あげるんです。
だんなさんのOK、もらえたかなっ、て顔つきで。
いいわよ。おじさまのお許しをいただいてきたから。
今夜はおばさまのこと、由貴子って。呼び捨てにしてもいいのよ。
由貴子の血、吸ってくださるわね?
ためらいがちに、かけたはずの言葉。
なにに震えているのでしょうか?
気づかれてしまったかな?・・・やっぱり、気づかれている。
坊やはとても満足そうに、にんまりとして。
こちらに、迫ってくるんです。


一対の影絵だった。
母親に慕い寄るみたいに、寄り添って。
応じるように、上体をかがめて。
うなじに唇を、ぴったりとあてがって。
腕を互いの背中に巻きつけてゆく。
咬まれた瞬間。
あ・・・
由貴子さんは、ちょっと痛そうに顔をしかめて。
それでもじいっと、姿勢を崩すまいとして、腕で身体を支えている。
ちゅうっ・・・
血を吸い取る音が、ここまでも。洩れてくる・・・
これ見よがしに・・・わざと音をたてて吸い取っているのが。
横目で流してくるイタズラっぽい目で、はっきりそれとわかるのだった。



美味しいっ。
白のワンピースを着た由貴子おばさんは、今夜もお嬢さんみたいに上品だった。
すべすべとしたお肌がキモチよくて、ついべろをたっぷり這わせちゃったし、
う~ん、うっとり・・・
ママよりもなめらかだ、なんて。そういうこと、言っちゃいけないんだって。
ママにも由貴子さんにも注意されたけど。
そうだ。由貴子って。呼び捨てにしてもいいんだったよね?^^
もう、たまんないや。うんと舐めくって・・・さぁ、咬んじゃおう♪
うなじはとても咬み心地がよくって。
いつもみたいに、がぶりと食いついちゃっている。
皮膚を破って飲んだ生き血も、とっても若くて。そのうえジューシィ。^^
ワンピースのうえにお行儀悪く、ぼとぼとっ、って。
見せびらかすようにして、血をほとばせたら。
まぁ。
って。まともに、にらみ返してくる。
新調したばかりなのよ。台無しにしちゃって。クリーニング代だって、ただじゃないんですからね。
眉をひそめながら。いかにも主婦な、怒り方。^^
でも、ボク慣れてるもん。
ママにいっつも、そんなふうに叱られてるからね。

ふすまの向こうに、柏木のおじさんがいるらしい。
覗かれるのが気になって、時々うろうろと困ったみたいに向こうを振り返るのだけれど。
ごめんね。おじさん。
でも、咬んじゃうもん。吸い取っちゃうんだもん。
奥さんの血、とてもオイシイよ♪
おじさんが目を離すたんびに、ボクはいけないイタズラを愉しんでいる。


あっ、あんなことまで。こんなことまで。
親戚の大人の女性として、あくまで気品を失うまいとして接する由貴子さんに対して、
ヤツは自信たっぷりに、それも露骨に、はだけた白い肌に触れてゆく。
もう、由貴子の亭主にでもなったような気分でいるんだろう。
若いやつは、すぐにいい気になるからな。
おいっ、オレが見ているまえで。
そんなにみだりに触りまくって。
少しは遠慮、しろよな?
あっ。
ワンピースのなかに、手を突っ込まれてる。
ダメ、ダメだっ。子供が手を触れるところじゃないっ。
あー・・・なんなんだ。この想いは。
由貴子さんが・・・由貴子がまさぐられてしまっている。
それにあの悩ましい横顔。
子供の悪戯に、感じてしまっているのか?
あー、あんなトコまで、触らせちゃって。
脚線美の周りを包んでいる、流れるようにしなやかな薄手のナイロンが。
よじれ、ゆがみ、引き剥がれてゆく。
小僧は大人の領域へ・・・子供っぽい無遠慮さでずかずかと踏み込んでゆく。



さぁ、今夜は由貴子って、呼び捨てにさせてもらうんだ。
ボクの恋人・由貴子。
ボクの女の、由貴子。
ボクの奴隷・由貴子。
さぁ、たっぷりと血を啜り取ってやるぞ。
大人しく畳のうえに横になるんだ。
そのうえ犯して、りょうじょくしてやるんだ。
お洒落なワンピースも、お上品なストッキングも、たっぷりべろでいたぶって辱めてあげるからね。
嬉しいだろ?由貴子。
素直にそう、言って御覧。
えっ?言えないです・・・って?
聞えないなあ。^^
ダメだよ。
辱めちゃうぞ。・・・って、どのみち犯しちゃうんだけど。
由貴子はそうしてもらうのが、嬉しいんだよね?
よしよし。黙ってうなずいた。
上出来上出来。^^v
お礼にたっぷり、犯して愉しませてあげるね。♪
きゅうくつな服は、ボクが破いてあげるから。
そのままじっと、おとなしくしているんだよ。
びりっ。
由貴子さんの眉が、ピクッと震えた。
ハデに破いた裂け目から、由貴子さんの白い肌が露出する。
やったぁ。^^v
大人のひとの服を破くのって、むしょうに面白いなぁ。
いつもとぜんぜん、ちがう感じになるし。
服を破くと・・・女のひとって、大人しくなるんだね。
いつも厳しいママだって・・・ブラウス破くと、静かになるもんね。
じゃあ、もういちど・・・。
ぶりぶりっ。
ほぉら、見えてきたぞ。
肩から胸にかけての、白いお肌が。
ブラジャーのすき間から、ピンク色をしたおっぱいが。
だめ。ブラをいくら抑えたって。
切れたブラジャーの吊りひもが二の腕に巻きついているのを、強引にずり降ろす。
由貴子さんはかたくなに身を固くして、
見られる場所を、必死になって限ろうとしているけれど。
恥ずかしそうに胸を隠した両腕を、力任せにほぐしにかかる。
どうだい。ボクのほうが、強いもんね。^^v
こんなにいい眺め、隠しちゃダメだぞ。
口ではいくらもっともらしいお小言をいっても。
力じゃ、ボクにかなわない。
ほーら。腕を解いちゃった。
蝶ちょを標本にするときみたいに、両腕をいっぱいに左右に広げて。
畳のうえに、抑えつけて。
無防備なおっぱい、わざとじろじろ見つめちゃう。
いい眺め。力くらべに勝ったご褒美に、うんと見せてもらうね。
胸元を覗き込んで。舐めるように目線を這わせているあいだ。
由貴子さんは悔しそうに顔をそむけて、キュッと目を瞑っている。
年の離れた叔母さんだ・・・って、思ってたけど。
かわいいな。若い女の子みたいに、うつむいちゃって。
華奢な身体をわなわな震わせちゃって。
屈辱でピリピリしているまつ毛がとても、かわいらしい。
まるで、ボクと対等みたいだ。
えっ?そお?そんなに恥ずかしい?早くなんとかしてもらいたい?
もう、たまんなくなってきちゃった。
ボクは股間の逸物を逆立てながら、半裸に剥いた由貴子さんのうえへとのしかかっていった。


あっ!
抑えつけられた由貴子さんのうえに、あいつは早くも、またがっていた。
乱れたワンピースからむき出しになった太ももを電灯の下にさらけ出して。
由貴子はなおも、抗っている。
けれど、いくら手足をばたつかせても。
悪戯坊主の横暴な動きを止めることはできない。
肉食獣の餌食になる、ウサギのようなものだった。
あいつは由貴子のうえにまたがって、大人っぽくて上品な着衣を剥ぎ取りにかかっている。
あなたと私では、違うのよ。私は、大人。あなたは、子供。
そういわんばかりに装った、貴婦人の装いを。
やつはこともなげに引き裂いてゆく。
胸から裂き取られてゆく着衣のチャッ・・・、チャッ・・・という音が、どうしてこんなに小気味良く耳に響くのだろう?
さぁ、ひん剥いた。
やつの顔がそんなふうに、嬉しさをあらわにするのを。
どうしてこんなふうにワクワクと、盗み見てしまうのだろう?
そんなわたしの想いなどおかまいなしに。
やつはあらわにした妻の素肌に臆面もなく、己の肌を重ねていった。
ユリの花のような白い横顔に、厭わしそうな翳をよぎらせながら。
由貴子もついに、応じはじめてしまっている。
困り顔をとりつくろった目許には、いつか愉悦を滲ませながら。
少年の半ズボンは脱ぎ捨てられ、大人の服は剥ぎ取られて。
裸同士になってしまえばもう、一対の男女。
ここからはもう、女と男の作法・・・とでもいうのだろうか?
むき出しの白いかいなは、とうに男の背中にしっかりと巻きつけられていた。

見てはならない。見ちゃいけない。そう思いながら目はしぜんと、辱められてゆく素肌に釘づけになっている。
擦れ合う、肌と肌。
交わりあう、腰と腰。
あぁ、妬ける。とても、妬ける・・・
けれどもそれとおなじくらい、股間の疼きをこらえることができない。
悪戯されて、征服されてゆく妻の肢体はそれほどに悩ましく、妖しいゆらめきを繰り返す。
そこから先は、亭主の私ですら・・・割り込む事の許されない世界。
ひざのあたりまで破れ落ちたストッキングが、電灯の光を照り返して。
貴婦人に相応しい艶やかな光沢を、まだ滲ませているけれど。
持ち主はとうに・・・娼婦に堕ちている。
か細いと見えた腰がぐぐっ・・・と沈み込んで。
とうとう・・・妻を狂わせた。
びゅうびゅうという精液のほとびさえ実感できるほどに。
不覚にもわたしは、いつまでもその場に魅入られるようにして。
妖しい昂ぶりにうち震えつつ・・・妻におおいかぶさる凌辱を、ただの男として愉しんでしまっていた。
ゆらゆらとかすかに揺れる裸電球の電灯だけが。
真下で行なわれている凌辱を、終始見届けていた。


あのひと、見てる。まだ、見てる。
由貴子、気が気じゃありませんでした。
乱れすぎてはいないかしら?はしたなく振る舞ってなんか、いないかしら?
とっても、気になるじゃないですか。
それなのに。
ふすまの向こうから感じる彼の熱い視線が、もぅイヤってほどしつように、からみついてくるんです。
やらしいわ。
そんな想いとおなじくらい。わたくし戸惑ってしまうんです。
だって。
あの子のおイタな手が、破れた衣裳のすき間に入り込んできて、
まるで狎れた大人の、男のひとの手みたいに。
さっきからわたくしのお肌をじんわりと虐めるんですもの。
もぅ、ただのイタズラの延長じゃ、ないんです。
ママとのつき合いで、慣れているのね?
どこをどうすれば、女のひとが感じるのか・・・わかっちゃっているわけね?
どうしよう・・・?
乱れちゃっても、いいのかな?ほんとに、いいのかな?
あなた・・・ほんとに、いいかしら?
由貴子、乱れてしまうわよ。はしたなく、声たててしまうかもしれなくてよ。
そんなわたくしの思惑なんか関係なしに、あの子は体ごと、ワンピースのすき間に割り込んできて、
膝小僧のすき間に両膝を入れてくるのです。
器用ね・・・
思わず感心してしまうくらい、すんなりと。
あの子は逆立ったペニスをわたくしの深く隠しているはずの処へと、近寄せてきたのです。
どうしましょ?やだっ。
恥を、忘れてしまいそう・・・
股間に割り込んできた暴れん坊が容赦なく、わたくしのことを試すみたいに。
敏感な処に、刺激をすりこんでくるんですもの。
必死に侵入を拒んでいるはずのあそこが、もうしとどに濡れていて。
うるんで、ゆるみかかって、ぐずぐずにほてっていて。
あの子もきっと、もうわかっているはず。
しばらく、挑発するように。わざと入ってこないで。わたくしを焦らしながら。
そむけたわたくしの顔色を意地悪く窺って、面白そうにしているんです。
そのうちに・・・押し当てられた怒張がいっそう、硬くなって。
とうとう・・・割り込んできたんですっ。
うぅん。由貴子、感じちゃうっ。
あなた、ごめんなさい・・・すこしのあいだ、淫乱になりますわ。
メスに堕ちても、いいですか?・・・いいですよね?


あー。キモチよかった。
女を辱めて。奥の奥までびゅびゅびゅっ、と吐き出しちゃって。
こうやって。胸の谷間に顔を埋めて。
ひと息ついていると、とても安らかな気分になれる。
大人のひとは、いいなあ。
こんなこと毎晩、自分の奥さん相手にしているんだものなあ。
あそこで白目を剥いて転がっているママも。
パパとこんなこと、しているのかな?
ふたりともぽかんと口をひらいたまま、
スカートやワンピースのすそから見えるすねを、ボクの精液でぬらぬら光らせちゃって。
今夜はふたり、征服しちゃった。
二丁あがり♪ってやつだね。^^v
なんていい眺めなんだろう?
もうちょっと、いいよね?かまわないよね?
ご飯残しちゃダメよっ、って。いつも言っているよね?
だから・・・ご馳走は食べ尽くしてしまおう。^^
ひと晩たっぷり、血をもらって。それから・・・辱め抜いてあげるからね。

由貴子さん。ありがとね。おじさんが見ているのに。ごめんね。
ずっと、おじさんのこと想いながら、ボクに抱かれていたんだね。
悔しかった?イヤだった?でもちょっぴりは、愉しかったよね?
ボクのやり口に合わせてくれて。キュッと締めつけてくれて。
でもそれは、おじさんにはナイショ、だよね?
ボクだってそれくらい、ちゃんと心得ているんだよ。

悪戯小僧と息子

2006年08月01日(Tue) 07:21:38

「きゃー♪」
妻が小娘みたいに、はしゃいだ声をたてた。
見て見て、あなた・・・
どうせろくなものではないのだと、自分に言い聞かせて。
乱雑に折りたたまれた紙片を開くと。
「由貴子 ガマンできない。今夜犯しにいく  ××」
こともあろうに、妻を呼び捨て。
自分の母親の同世代であるはずなのに。
すっかり、自分の女にしたつもりなのだろう。
「かわいいじゃないの。それで女をモノにしたつもりになれるんだから」
妻はあくまで、寛大だ。
「若いって、いいなー。血が、さ・わ・ぐー」
おいおい。
はっきり困惑しながらも、なぜかとめようとしない私・・・

「夕方公園で待ってるよ いっしょに泥だらけになろうね」
「亭主のいないあいだに、襲わせて」
そんな紙片をいくたび目にしたものだろう。
私はすっかり、慣れっこになっていたけれど。
夫婦の寝室から、
うん・・・うぅん・・・
悩ましい声が、今夜も洩れる。
いつものように書斎や前の廊下を言ったり来たりしながら。
ずきずきとする時間つぶしをしていると。
「父さん、いいの?」
見あげてくる息子の目は、やたら複雑である。

じっさい、どういう気分なんだろうね。
同年代の男の子に自分の母親をモノにされてしまう、というのは。
私のときは、あなたがずっと年配だったから。
つぎの夜。
妻を訪れた吸血鬼は、にやにやと笑みながら、私のひとり言に耳を傾けている。
支配される・・・というのが当たり前になるんだね。年齢差で、納得してしまうから。
でも、ライバルみたいなものだろう?
母親の相手が同い年くらいの子だったりしたら・・・
やつはおもむろに、口をひらいた。
軽蔑や嘲りがなければね。
けちな虚栄心というものは、案外かんたんに眠りこけるものなのだよ。
案と。仲の良い、悪い遊び友達になるのではないかね?

わざと半開きにされた扉のまえ。
今夜は先客がいた。
小さな影がふたつ。
こちらが見ている・・・とも気づかずに。
ひそひそと囁きを交し合っている。
ね?すごいだろ・・・?
でも、いいの?
キミこそ、いいの?愛人なんだろ?
う~ん、複雑だけど・・・キミのがフクザツ・・・だよね?
フクザツ・・・だけど。すごい。
なんという会話。
ボクのお嫁さんになる人の純潔はね。もう売約済みなんだ。
そうだろうね。
ごめんね。
ううん・・・
でもキミも。ボクが結婚したら遊びにおいでよね。
ウン。楽しみだね。
ひそひそと語らう声の向こう側。
しどけなく衣裳を乱した妻は蒼い目をして、乱れ舞っている。

順ぐりに

2006年02月21日(Tue) 08:55:52

我が家に小僧が住みつくようになって、もう何年になるだろう。
ヤツの体は半分透けていて、一家のもののほかには姿を見ることができない。
だから、小僧に話しかけるのは客がいないときに限っている。
いくらなんでも空気に向かって話しかけてるところを見たら、誰だってびっくりするだろうから。

小僧はいつも心配そうに、私たち家族のまわりをうろうろしている。
病人がでると看病もするし、
家族のなかでいさかいがあると、それはおろおろとして両方のあいだを行き来して。
なんとか仲直りさせようとする。
ヒステリーを起こした娘にものを投げられても、泣きながら逃げ回るだけ。
そういうときの妻は決まって小僧をかばって娘を叱る。
路地裏で凍えて泣いていたところを見つけたお袋が気の毒がって、なかに入れてやったのがさいしょだった。
いまでは誰もが小僧を家族の一人と認めている。
男の子のいない家なので、我が家に取っては息子どうぜんのあつかいだった。
けれどもかれと私たちとのあいだには、どうしても越えることのできない一線が引かれている。
なぜなら彼は、吸血鬼だったから。

さいしょに血を吸われたのは、お袋だった。
勤めからもどって真っ暗な部屋に電気をつけたのは、私。
お袋は部屋の隅っこに大の字になって、小僧にうなじをちゅうちゅうやられていた。
はじめはふざけているのかと思ったけれど、小僧の口許についた紅いものとお袋が目もうつろにウットリとなっていたのでただごとじゃないと気がついた。
あわてて小僧を引き離すと、
だいじょうぶよ、だいじょうぶ。
傷に手をあてがいながら起き上がったお袋は、申し訳ながってべそをかいている小僧をとりなした。
よほど気分がよかったものか、お酒を飲みすぎたときみたいに呂律がまわらなくなっていた。

次の日から。
小僧はいっそうお袋になついていて。
どこまでも、金魚のふんのように後をついてまわっていた。
まぁ・・・まぁ・・・
あきれたような、お袋の声。
いつの間にか咬まれていたふくらはぎの上、黒のストッキングが鮮やかな伝線を走らせている。
早くに亡くなった父を弔うために、いつも脚に通していた装い。
そんなものすらも、小僧の戯れ心にゆだねていた。

安心しなさい。あなたたちに相手しろなんていわないからね。母さんひとりで面倒みるから・・・
お袋はたしかにそう言っていたけれど。
つぎに狙われたのは、妻だった。
うかつなことに、そのときはちっとも気づいていなかった。
ところがある晩夜中に目が覚めると。
寝室に灯りがこうこうと点っていて。
小僧は私のうえに馬乗りになっていて、私の血で頬を濡らしてしまっていた。
ごめんね。どうしても血が欲しくって。
悪戯をみつかったときのように決まり悪げに、彼はもじもじと俯いている。
まるで酔っ払ったようなけだるさから、怒りを忘れて腑抜けてしまっている私。
いいんだよ。お袋だけじゃ無理だってわかっていたから。もっと吸うかい?
私が優しくそういうと、謝罪するような目で私のことをじいっと見下ろして、それから素直にこくりと頷いた。

こくっ・・・こくっ・・・くいっ・・・きゅうっ・・・
奇妙にあからさまな音を忍ばせて吸い取られてゆく私の血。
なにか得体の知れない強い力に吸い寄せられて、深淵に引き込まれてゆくような気分がした。
けっして、悪い心持ではない。
引きずり込まれた深淵は暗く暖かく、そしてとても安らかなヴェールに私を包んでゆく。
脳裏の奥深くとぐろを巻いていたストレスがみるみる薄れて、清い静寂がしみとおってくる
ふと傍らを見ると、スリップ一枚の妻が気遣わしそうにこちらをうかがっていた。
妻のうなじにもくっきりと、私が今つけられているのと同じ痕が浮いている。
咬まれちゃったの?
私が訊くと。
ゴメンね。わたしのほうが先だったの。
そうなの。
事態を、ごく自然に受け入れてしまっていた。

母のときのように。
力の抜けた体を大の字になったまま。
夫の目を気にして恥らいながら小僧に組み敷かれてゆく妻を横目に見守っている。
股間がチリチリと微妙な疼きをつたえて、
まだ幼い体の下、スリップ一枚のまま身もだえする妻の様子から目を逸らすことができずにいた。
しても、いい?
そう、訴えかけてくるような、小僧の目。
暗い瞳のなかに宿る切実な翳に思わず引きこまれるように。
驚くほど素直な気分で。私はこくり、と頷いていた。
夫の目を意識してか。
妻はいつも以上に乱れていった。

それ以来。
小僧はかわるばんこに、妻とお袋のもとを訪れる。
夜更け、お袋の部屋にこそこそと忍び込んで、
きゅうっ・・・ごくん。
あぁ・・・
昼間は聞けない、お袋の妙なる声。
覗きにいこうする私は、およしなさいよ、と引きとめられる。
嫁と姑ふたりながら小僧に操を許してしまったことも、もはや暗黙の了解。
ふたりは仲良く、かばいあっている。
ゆさゆさと、布団の音。がたがたとふすまをけ飛ばす音。
そんな音たちがふと途絶え、ひとしきりしずかになると。
ひたひた。ひたひた。
幼い足音はこちらほうへと向かってくる。
すすっと隙間を空けるふすま。
忍び込む、小さな影。
私はそうっと起き出して、小僧に場所を譲ってやる。
きゅうっ・・・。ごくり。
おぉぅ・・・っ
ふすまを通して洩れてくる声や音をききながら、小僧が満足するまで廊下の寒さに震えていた。
とうとうこらえきれなくなって、まだ犯されつづけている妻を傍らに、布団のなかにもぐり込む。
見られることを恥ずかしがって、妻はこちらのほうを見ようともしない。
昼日中から。
甘えるように体をすり寄せて。
スカートのうえからお尻に食いついたり。
ちょっと寝そべってもらって、ふくらはぎを吸ったり。
大人の服に悪戯できる嬉しさをあらわにして。
よだれに濡れた唇で、ストッキングにしわを寄せてゆく。
そういえば、まだ幼い娘も母親に寄り添って、
嬉しそうに、恥ずかしそうに。
白のハイソックスを紅いもので濡らしている。

お袋の顔色がすぐれなくなっている。
母と妻と戯れ合うことを許された小僧にとって、ふたりは私にとってとおなじくらいかけがえのない存在。
それでもそういうときはついに訪れるのだろうか?
私は哀願した。
お前を路地裏からひろってくれたお袋じゃないか。
母親みたいにキミに優しい妻じゃないか。
兄妹みたいに仲良くしている娘じゃないか。
けれども小僧は悲しそうにかぶりを振っている。
ごめんね。ひもじくてもう、我慢できないよ・・・
一家が死に絶えたのは、それからなんか月もたたないうちのことだった。

それから数ヶ月。
誰もいなくなったはずの家の灯が、月曜の夜更けだけはひそかに点される。
灯りの下では、往時とかわらない団らんのざわめき。
母も妻も娘も、あるいは若々しく、あるいは初々しく着飾っている。
週にいちどのおめかしなのだから。
小僧ももちろんそのなかにいて、幸せそうにほほ笑んで、周りを見回している。
まずまっさきに私が胸を開いて、わずかに残された血液を啜らせる。
それからはお互い顔を見合わせながら、順ぐりに。
にまにまと悪戯っぽく笑う小僧の下敷きになってゆく。
もぅ。すぐに汚しちゃうんだから・・・
さいごに娘のくすぐったそうな声が、消えかかる星とともに朝焼けの彼方に吸い込まれていった。


あとがき
前作は血を吸われたものがまた別のものの血を吸って・・・というお話でした。
今回は、ひとりの吸血鬼がある家族をひとりずつ、血を吸ってゆくお話です。
どちらがぴったりくるでしょうか?^^

通りがかりの人 2

2005年12月27日(Tue) 08:15:16

ごくり。
生唾を呑み込んだ。
きれいなお姉さん。それに、優しそう。
ボクは迷わずお姉さんのまえに通せんぼして。
手を引いて、公園の奥まったベンチへと連れていった。
エビ茶色のスカートの下からのぞく、薄紫のストッキングにつつまれたふくらはぎ。
肉がしっかりついて、美味しそう。
もう、見境がつかなくなっちゃって。
がりり・・・
と、後先考えないで、かじりついていた。
噛んだあとについた、赤黒い歯型。
滲んだよだれと、血潮。
むざんに破けたストッキング。
お姉さんはうつむいて、悔しそうにぶるぶるとまつ毛をふるわせている。
もう、ゾクゾクしちゃって。
も一度、お姉さんの足許にかじりついて、
ちゅうちゅう、ちゅうちゅう、血を吸い出していった。
―――悲しい・・・
どこからか、声がしたようだった。
はっとして、傷口から唇を離してお姉さんのほうをうかがうと、
うっ・・・うっ・・・
声を忍んで、むせび泣いている。
しぃん。
となってしまった。
ごめんね、お姉さん。
ボクは決まり悪くなって。そう呟いて。
どうしてあげることもできなくって、
血のしずくがにじんでくる傷口をいやすため、
べろで、くちゅくちゅとなでていった。
いいのよ。わかってくれれば。・・・続けてちょうだい。
お姉さんの声は、わりとしっかりした調子だった。
ごめんね。ごめんね。
そう呟きながら。
さっきまでとはうって変わって、しんみりとなって。
あふれてくるお姉さんの血をいとおしく、口に含んでいく。

通りがかりの人

2005年12月27日(Tue) 08:12:17

誰も、血を吸わせてくれない。
おなじクラスの女の子に行きあって。
その子は困ったように体を寄せてきてくれたけど。
何しているの?早くうちへ帰りましょう
母親が現われて連れ去ってしまう。
もうこれ以上、この子に近寄らないでくださいね。
そう、捨て台詞を残して、母娘はよそよそしくボクに背中を向けた。
あっちへ行け!こんなところでうろうろされちゃ、商売のじゃまだ。
店先で、あるじに小突かれて。
思わず逃げ込んだ、暗い路地裏。
さっきからじいっとボクを見つめていた中年の女の人が。
ぼく、吸血鬼なのね?
気遣わしそうにそういって近づいてきた。
かわいそうに。少しだけなら、私があげる。
そういって、スカートのすそをめくってくれた。
しんなりと脚をつつむストッキングが、いつも以上に柔らかく感じるひと刻。
どうも冷たい血だな・・・と思ったけれど。
やっとの想いでありついた血潮を、だいじに、だいじに、喉の奥へと流し込んでいった。
ところが女の人は、恐ろしいことを口にする。
お金が欲しいの。血をあげたお礼に、あの店に押し入って、人を殺してお金をとってきてちょうだい。
えっ。
耳を疑うぼく。
さっきまでの優しい面影はどこへやら、女のひとはとても怖ろしい形相にかわっている。
ね?わかるでしょ?あなた。なにかをもらったら、お礼をしなくちゃいけないのよ。
女のひとは低い声でそういって、迫ってくるようにボクをにらみつけている。
待って・・・
ボクは必死でいいつのる。
貴女は優しい人なんだから。
お願いだから、さっき血をくれた優しさを、優しさとしてだけボクにくれませんか?
虫がよ過ぎるわよ、坊や。
そういって、冷たい顔を横に振る。
それでもボクは、血をくれた優しさだけを胸に描いて、なおも身を揉んで言い募っていた。
こんなにきれいなひとなのに。
通りがかりのボクに、こんなに優しくしてくれたのに。
そんなあなたに、悪いことしてもらいたくないんだよ。
女の人はふうっ、と、ひと息ついて。
坊やのおかげで人殺しになりそこなっちゃったみたい。
そういって。
もう一度、ボクのことを優しく抱きとめてくれていた。

悪戯坊主 9

2005年12月06日(Tue) 09:48:35

―――もしも孕んだら、流してしまえ。オレの胤だ。きっと意気地なしの弱虫に違いないから。
組み敷いた人妻にそう囁くと、吸血鬼は合せた腰にいっそうふるいついて、欲情のほとびを放射していた。
うぅぅんっ・・・
人妻は眉をつり上げ、とても切なさそうにかぶりをふり続けている。

情事が果てると、なおもからみついてくる吸血鬼をいとわしそうにふり払うようにして、玄関を出た。
外は雪だ。
冷えた空気が、爛れた情事を咎めるように彼女を包み、
そして彼女を通り過ぎた罪悪を、じょじょに取り払っていった。
踏みしめた足跡が、家路をたどってゆく。
なにをされるのかを察していながら自分のことを家から送り出した夫のもとへもどるために。

―――思い通りにするといいよ。あの娘にもきょうだいがあってもいいだろうから。
―――弱虫。意気地なし。
あのときの吸血鬼のささやきのをそのままに心の中で夫を罵りながらも、彼女は静かに頷いている。
あのひとの胤ならば、大人しくて優しい子供かもしれない・・・
彼女が産み落としたのは、男の子だった。

女の子のようにか細くて、病気がち。
時折蒼白い顔をにっこりさせて母親にすり寄ると、血をねだる。
そんな彼に、まるで授乳をするように応えてゆく彼女。
わたしが守ってやらなければ。
母鳥が翼でヒナを覆うようにして、彼女は少年を庇護し続けた。

体も大きくなり、背丈はとうに母親を抜いている。
そんな青年が下校してきて、耐えかねたように彼女におおいかぶさってくる。
きゅうっ・・・きゅう・・・っ
・・・・・・!
まがまがしい気配に彼女はうろたえながら、少年にささやいた。
―――母さん、具合悪くなってきた。もしも母さんがいなくなったら、約束して頂戴ね。人をあやめずに暮らしてゆくって。
少年ははっと我に返ると、涙ぐんで。
そしてあわてて、吸い取った血潮を母の体内に戻していった。

少年は声変わりして、大人の体つきになっていた。
組み敷かれた肩先に這う指に男の情念を覚えたころ。
うかつにもちょっと目を離した隙に・・・
「お姉ちゃんと、契ってしまったのね?」
いつもの優しい口調をかえまいと、けんめいになっていた。
「初めての人に、むやみにそんなことをしたらダメですよ」
姉さんにもそう言われたんだ・・・
淋しい翳をたたえながら、それでも少年は衝動をこらえ切れないで。
吸血の余韻のあとのまがまがしい愉楽に身をゆだねようとしてた。
不器用にスカートをせぐり上げようとする手に手を添えて、
彼女は自らショーツを引き裂いている。

ゆっくりと。なにかを確かめるように。
少年は挿入行為を繰り返してゆく。
激しく深い上下動に身をゆだねながら、
女のなかの罪悪感も恨みも、いま淡雪のように消えようとしている。
意気地なしの弱虫と。
大人しい優しさと。
やっぱり、紙一重だった。
迫ってくる胸に、なぜかなさぬ仲のはずの、父親の血潮を感じる。
この子はほんとうに、吸血鬼の子供なのだろうか。
彼と夫と。かわるがわる、彼女に身を寄せてきた男たち。
思えば、似たもの同士の二人だった。

あとがき
ネット落ちしたときにお話が浮かんでも、やっぱり忘れてしまうものですね。
これは、そんなお話のうちの一つです。
もっと違った話だったような気もしますが。

紙一重な性格。
責めるべき夫と、受け入れてしまった愛人と。
じつはそっくりな二人だった。
そんな話・・・だったと思います。
喉に刺さった小骨のようなもので、描いてしまわないと次行けなかったりするので、アップしてしまいました。^^;

悪戯坊主 8

2005年11月27日(Sun) 08:12:12

「ただいまぁ」
妻の声だ。
なにか重たいものをどさっとおろす音といっしょに、
はあぁ、とため息がもれるのが聞える。
また襲われてきたのか?
どうも、そうではないらしい。
どさり、どさり・・・
あとからあとから玄関先に積まれる荷物。
とても妻一人で運べる量ではない。
出迎えた私に挨拶したのは、妻ではなく、あの悪戯ぼうずだった。

あれ以来、妻はぼうずと仲が良い。
よく連れだって食事に行ったり、(どんな食事だろう)
スポーツセンターに行ったり、(どんな運動なのだろう)
とにかくそれと称しては出かけている。
吸血鬼に相談しても、にやにやとするばかり・・・

「お買い物のときにね、よくお願いするの。きょうのバーゲン、助かっちゃった」
たしかにね・・・
いくつも積まれた大きなダンボールをあきれたように見やる私に、
「安いものよ。これでストレス解消できるんだから」
妻はニコニコと上機嫌である。
「とても助かるの。彼がいるとね、用心棒兼荷物持ちになるから」
そうやってイタズラっぽく少年を見あげる妻。
いつだかの披露宴のテーブルの下で妻の脚にむしゃぶりついていたころはまだ年端もいかない子供だったのが、今では妻の背丈を越えている。
にきびの浮いた顔にちょっと照れくさそうな笑いを浮かべながら、おどおどと私に挨拶を返してくる。
二人の仲はもう黙認なのだが・・・
そんなさきから、妻はとんでもないことを口にする。
「お礼にね、凌辱させてあげたりしてるのよ。ねえ?」
おいおい・・・
戸惑う私。
相槌を求められて困り果てている少年。

「さぁ~、ご褒美よ。気の済むようにして頂戴」
いったん奥の部屋に引き取った妻は、真新しいストッキングに穿き替えてきた。
白のストッキングごしに、ピンク色に輝くふくらはぎがとてもジューシィに映えている。
少年は困ったように私にちょっと頭をさげるそぶりをすると、もうあとは目のくらんだようになって妻の足許にかがみ込んでいる。
足首をつかまれ、清楚に装ったふくらはぎにチュッと唇を圧しつけられる妻。
かるく目を閉じて、
「うぅん・・・」
とかすかな声を洩らしている。
きょうの舐めは甘いわね・・・とでも言わんばかりの軽さ。
「どお?さらりとしていて、いい感じでしょ?」
もう、今や夢中になってストッキングの脚にしゃぶりついてくる少年に、妻は優しげな目線を注ぎかけている。
結婚前に襲われてストッキングの脚を咬まれるとき、妻はもっと切なげで、怯えの色を漂わせていた。
そんな切迫感とはほど遠い、のどかなゆとりは、相手が年下で、長年見知った親戚の息子だからだろう。
あるいは、脂ののり切った人妻の余裕としたたかさだろうか・・・
「あら、あら。いけない子ねぇ」
ことさら迷惑そうな声色をつくって、妻は眉をひそめる。
足許にくわえられた狼藉で、ストッキングがちりちりに破けている。
「もぅ。どうしましょ」
血迷った少年はひざ小僧をつかまえて、妻を放そうとしない。
「あなた、ご免遊ばせ」
妻は軽くウィンクすると、少年を促して庭に出た。
いいからいいから・・・
少年をなだめるように、抱きかかえるようにして、庭先の茂みに身を沈めてゆく妻。
しょうのないやつだ・・・
そう独りごちて、私は書斎に戻ってゆく。
ここから先は、夫といえども目のやり場に困るのだ。


あとがき
顔見知りの少年にすすんで脚を差し伸べて、ストッキングを凌辱させる。
それも、とても余裕たっぷりに、にこやかに。
若いころ吸血鬼と演じた切々たる濡れ場とはまったく趣を異にしているのは、妻の成長ゆえでしょうか・・・

お遊び

2005年11月26日(Sat) 08:06:49

初めて出逢った女のひとと、いつも必ず愉しむゲーム。
鬼ごっこに力くらべ。
どちらも勝つのはボクにきまっているのだけれど。
女のひとはボクを見ると、
はじめはビックリして。
声をあげて逃げ出して。
ソファを乗り越えちゃったりして。
あられもなく脚をさらけ出して。
着飾った年頃のお姉さんが取り乱すのは、見ていてとても愉しい。
しだいしだいに追い詰めていって。
どこかでぐいっと肩をつかまえ、引き寄せる。

ボクにつかまえられたお姉さんは、激しくかぶりを振って。
胸元に迫らせてゆく牙を避けようと腕を突っ張って。
とにかく、仲良くしてよとおねだりするボクを拒もうとする。
遠のこうとする力と。
近づこうとする力と。
せっぱ詰まった一瞬、一瞬。
ボクはそれでもじりじりと迫っていって。
とうとう華奢な身体を抱きすくめてしまう。

怯えにひきつった喉元に。
静脈のきれいに浮いた首すじに。
はだけたブラウスからのぞいた乳色の胸に。
ボクは順ぐりに唇を吸いつけて、
ヒルのようにぬめぬめと這わせてゆく。
虫唾の走るような悲鳴を鼓膜の奥で愉しみながら。

ちくり・・・
牙を突き入れるときの、小気味よさ。
ぐいぐいと皮膚の奥へと押し込むようにして
じゅうっ。
口のなかにはじける、若い血潮のほとび。
うぅん。
旨いよ。お姉さん。とっても旨い・・・
もう、放したくなくなっちゃうくらいに。

そうこうするうちにお姉さんは、
くたびれたようにぐったりとなって、
意外に手ごたえのある体重をボクにゆだねてくる。
その幾分の一かを頂戴するために、
ボクは自慢の牙の切っ先を撫でつける。
さぁ、こんどはどこを愉しもうか・・・

着飾った衣裳のうえに持ち主の血潮を散らしながら。
独り愉しむ饗宴。
お姉さん、処女だったんだね。
だいじに味わうね。
明日はすこし貧血だけど、かんべんしてね。
そう呟きながら愉しむ、色鮮やかないでたち。
鬼ごっこと力比べに勝ったご褒美を、
ボクはたっぷりお姉さんからせしめてゆく。


あとがき
お嬢さんには恐怖の刻でも、
吸血鬼な彼に取っては、忘我のとき。
襲う行為は彼にとっては、初対面のお姉さんと仲良くなるための遊戯・・・というわけです。
御礼に彼女の血管に注ぎ込まれた毒液は彼女の理性をほどよく酔わせて、
目ざめたときには本当に仲良くなっていたりします。

悪戯坊主 7 ~親戚のつどい~

2005年11月24日(Thu) 07:42:19

悪戯坊主は、親戚の集まりがあると必ず顔を出す。
なぜって、そこには脂の乗り切ったおばさまや、年頃のお姉さまたちがなん人も集まるのだから。
披露宴とかで知り合って仲良くなったヒロコおばさまなんかは、小僧の顔を見かけると、
「こっちこっち」と手招きをして、ちょっと別室で一服してくれたりする。
おいしい生き血をたっぷりめぐんでもらうと、小僧は口をぬぐって先に部屋から出ていき、
ヒロコおばさまは破れたストッキングを履き替えてからもどってゆく。

「あらぁ、皆さんしばらくです」
照美おばさまの声だ。
おばさまはにぎにぎしくあいそを振りまきながら、みんなのいる部屋へ脚を踏み入れる。
黒ストッキングなかのつま先が、青白くなまめかしく透けていた。
あとからショルダーバックをさげてきたねずみ色のスーツ姿は、娘の美紗子姉さんだ。
ストッキングも、スーツの色に合わせてねずみ色だった。
ピンク色のふくらはぎがストッキングの色合いで、きれいな赤紫に見えた。
「あらぁ、悪戯小僧ったら。だれから血をもらったの?もう口のはた汚しちゃって」
おばさまはそういいながらも、
「坊やのために、新しいの履いてきたよ。召し上がる?」
そういって、娘を促して座を立っていく。
美紗子姉さんの婚約者のサダオ兄さんも居合わせたけれど、苦笑いして見送るだけ。
評判の美人だった美紗子姉さんを射止めて、秋にはイトコ婚をする予定になっている。
「まだあいつ、女のことは知らないんだよねえ」
念押しするようにべつの従兄弟に確かめたのは逆効果。
「そりゃ~、わからないよ。誰かさんだって、初体験は何歳だったっけ?」
「オイオイ、おどかすなよ」
「ヘイキかどうか、ためしてみないと。あとで母さんも相手してくるわ」
サダオ兄さんのお母さんは、とても心配そうに嫁のあとを見送っている。
(ためすって何を?)
そんな息子の視線に気づくようすもないくらい、気もそぞろになっていた。
賑々しい身内の喧騒を背にして、小僧は女ふたりが待つ別室にむかう。

「さぁ、どうぞ召し上がれ」
用意のいいことに、ふたりの女はもううつ伏せになっている。
どちらにしようかな・・・
小僧は胸をドキドキさせて、かっこうのよい二対の脚を見比べる。
とても幸せな瞬間だけど。
ここで選択をまちがうと、あとが気まずくなったりする。
そうだ、ここはおばさまに恥をかかせないようにしよう。
黒のストッキングのふくらはぎに、くちゅっとよだれをすりつけられて。
ローションみたいにぬるぬると、お肌にすりこんでゆく。
照美おばさんは満足そうにニマッと娘をみて笑う。
しょうがないわね・・・
美紗子姉さんは困ったように笑い返している。

照美おばさんの黒ストッキングは、ちょっとごつごつした舌触り。
美紗子姉さんのねずみ色のストッキングは、なよなよ、しんなりしていた。
どちらもハデに、破いちゃった。
破かれるときふたりとも、
「マァ・・・」とか、「あらぁ」とか、ため息みたいな声をして。
血を吸いあげるときにはもう、しぃんと黙りこくっていた。
照美おばさんのねっとりした血もよかったけれど。
やっぱり美紗子姉さんの血のほうが、新鮮でおいしかった。

数年後。
久しぶりに会った照美おばさんは、白髪が増えていた。
「ゴメンね、坊や。もうわたし引退だわよ」
困ったように、淋しそうにほほ笑む照美おばさん。
「でももう、坊やなんて呼べないわね。すっかり学生さんらしくなっちゃって」
そういってしばらくのあいだ、すっかり青年になった小僧のことを、眩しそうにみつめていた。
美紗子姉さんはもうサダオ兄さんのお嫁さんになっていて、六歳と五歳の子持ちのお母さんになっている。
ちょっぴり太ったみたいだけれど、まえより化粧もきれいになって、お肌も黒い髪の毛も、とてもツヤツヤしている。
子供も手がかからなくなっておしゃれができるようになったわとご機嫌そうな、千鳥格子のスーツ姿。
彼を認めると、「あらぁ、すっかり大きくなっちゃって」
やっぱり子供あつかいだ。
声変わりして、女を知っても、年の差までは縮まらない。
ふたりの子供はなぜか小僧になついていて、遊び疲れて寝静まるまで、小僧を相手にはしゃぎきっていた。
寝かすのが目的で相手してやったんだけど。
子供の相手は疲れるなぁ・・・
「子供のこと押しつけちゃって、ゴメンネ。お礼しなくちゃね」
そういいながら、当然のように別室に立ってくれた。
「もう、おばさんになっちゃったら関心なくなっちゃったかな~?」
否定なんかゆるさない強い態度に、やっぱおばさんしてるなあ、と苦笑いして、小僧は彼女のお尻を追っかけた。
肌色のストッキングの向こう側。
むっちり肉のついたふくらはぎを走る青白い静脈が、彼をくらくらさせている。

いいのかい?
悪友な従兄弟に耳打ちされるサダオ兄さん。
「あいつ、もう女を知ってる年頃だぜ?」
いいのいいの。
サダオ兄さんは人のわるいニヤニヤ笑いを浮かべながら、
そのつもりで連れてきたんだから。あとで一緒に、のぞきに行こうか?


あとがき
「おあとがよろしいようで」な終わり方をしてしまいました。^^;
ちょっと年上の憧れの的みたいな親戚のお姉さんって、いますよね。
下世話な話が花を咲かせる身内の寄り合いを背に、そんなひととの逢う瀬を愉しむ風景を描いてみました。
そういうひとが結婚してしまうときはちょっぴり淋しかったりして。
でも、当然自分の年では、手が届かない・・・
なん年かして再会すると、すっかりおばさんになっていてちょっぴり失望したりなんかして。
でも、少女のときの初々しさと引き換えに、色香が増していたりするんですね。
なりたて青年にそこまでの魅力の変化が感じ取れるかどうかは別として。(笑)

初体験のときに姉さんに、
「誰でも犯していいわけじゃないのよ。初めて犯されることには深い意味があるのよ」
そう教わった悪戯小僧。
子供のころから血を吸っているせいか、あいてはたいがい年上なのですが、
エッチの対象が既婚者に限られているのは姉さんが教えてくれたせいなのかも。
前回では愛妻由貴子を犯されて、ちょっと心おだやかでない柏木でした。^^;

悪戯坊主 6

2005年11月22日(Tue) 12:06:49

声変わりして色気づいた悪戯坊主が、愛妻由貴子に迫ります。


従妹夫婦が、訪ねてきた。
「あら、お子さんたちは?」
と訊く妻に、
「もう親とは一緒に出たがらないのですよ」
従妹が答えた。
「そおー」
そういう妻は、なぜか残念そうにしている。
「じつはね、他聞を憚ることなのですが・・・」
教師をしている従妹の夫は、銀縁の眼鏡を神経質に光らせながら、ちょっとのあいだ口ごもる。
後を引き取って、従妹がいった。
「息子のやつ、お姉ちゃんをお嫁にしちゃったんですぅ・・・」
恥ずかしそうにちょっとテレながら、むしろ母親のほうがあっけらかんとしていた。

「そういうわけで、お宅の息子さんとうちの娘との縁談はなかったことに・・・」
そういうご主人に、まあ本人同士も知らないことですから、と表向き穏やかに受け答えする私に、従妹はまだ悪戯っぽい表情を消していない。
「お姉ちゃんのあとに狙っているの、じつは私なんですって」
「あらー」
由貴子が面白そうに、話に乗っている。
従妹の悪戯っぽい顔のまま、
「私を犯したら、つぎは由貴子さんなんですって」
「あら、まあっ」
妻はさすがに声をあげたが、どこか嬉しそうな様子だ。
おいおい・・・
まさか、ヘンなことにはなるまいね?


柏木由貴子さん?
帰り道に呼び止められて、由貴子は後ろを振り返った。
一瞬見違えるくらい、坊主は青年の顔になっている。
じつはね・・・
口ごもりながら青年は、荒い息をはずませる。
母さんのこと、犯しちゃったんだ。
「ええー?」
ホントにヤッちゃったんだあ・・・
そんな顔をして、妻はまじまじと青年を見つめた。
「小母さん、覚えているよね?母さんから言われてるでしょ?つぎは小母さんの番だって」

由貴子は蒼ざめた顔のまま、木に縛りつけられている。
「お、大人をからかうもんじゃないわよっ」
そんなお叱りもくすぐったそうに受け流して、
小僧は妻に迫ってゆく。
花柄のワンピースの上からくい込むロープが、むちっとした人妻の肉づきを浮き彫りにしていた。
エナメルのハイヒールにグレーのストッキングの脚は大人らしい節度と品格を漂わせていたが、そんなものは小僧を欲情させこそすれ、なんの抑止にも役立たない。
そもそもいく度となくエジキにしてきた装いだった。

「小母さん、いい眺めだよ。ロープがとても似合うね」
そういいながら、よだれをしたたらせんばかりにして、
小僧は一歩、一歩、妻へとにじり寄っていく。
ひいっ。
息を呑んだ妻が目をそむけると、
これ見よがしに首筋にキスをして、
ちゅうっ・・・
生き血を吸い始めている。
「ああぁ・・・」
怯えるような眼をする妻と、ニヤニヤしているニキビ面。
両者の関係は完全に逆転していた。
小僧は花柄のワンピースの襟元に手をやって、
びりり・・・
思うさま、引き裂いていた。

着衣をくちゃくちゃにされながら、欲情のままに犯されてゆく妻。
傍らで見守る私は、従妹にしっかりと手をつかまれていた。
私を行かせまいとする従妹は、耳もとにそうっと囁く。
「思ったよりも似合いの二人になりそうね・・・」
従妹の脚は、引き裂かれた黒のストッキングに妖しく彩られていた。
いままた妻の脚から、グレーのストッキングがおなじように堕とされてゆく。

悪戯坊主 5

2005年11月21日(Mon) 07:08:12

秋は結婚式のシーズンなのかな?
でも、ジューン・ブライドっていうのはたしか春ころだったっけ。
ボク、小さいからよくわかんない。

披露宴のテーブルの下は、とっても愉しい。^^v
だって、いろんな柄や色のストッキングを履いた脚があちらこちらににょっきりと。
人目も気にしないで脚を組んだり伸ばしたり。
それはそれは、とってもいい眺めなんだもの。
お部屋に入るときに、お目当てのお姉さんやおばさまを見つけておく。
親切でものわかりのよさそうな、なによりもきれいなスカートやストッキングを履いている女の人を。

いの一番にもぐり込んだのは、柏木のおじさんのテーブル。
きょうは娘さん、来ていないみたいだな。
こないだ履いていた、ストッキングみたいに薄手の白のハイソックス、期待していたんだけどなあ。
おじさんの履いている靴下も、なんだか薄そうだな。
黒のズボンをそうっと、たくし上げて。
男ものにしてはめずらしく、ぐーんと長くて。
紺色をしたナイロンの生地をとおして肌が透けて見える。
いいや、咬んじゃえ。^^
ぎゅうっ、と咬んでみたら、おじさんはちょっと痛そうに脚をすくめる。
痛い?ごめんね。でもボクもう放さないからね。^^
ちゅ、ちゅう~っ。
ウン。でも男の血はいまいちだな。
お腹いっぱいになっていいけど。
ゴメンね。つぎは由貴子おばさんにイタズラするからね・・・(^^;)

隣の由貴子おばさん、ボクの気配に勘づいたみたい。^^;
ダメだよ。席を立ったりしちゃ。
あ、おじさんの手がおばさんのひざ小僧抑えてる。
逃げようとするのをとめてくれたのかな?
だったらありがとね。^^v
いつもみたいに口を
くちゅうっ・・・
て、吸いつける。
おばさん、イヤがって脚、よじってる。
逃げちゃダメだよ。逃がさないよ。
みんなの前だし。はしたなく振る舞えないんだったよね?
それに、こないだの結婚式のときだって、おニューのストッキングを気前よく破らせてくれたじゃない。
もう、きのうきょうの仲じゃないんだから~。
薄いベージュのストッキング、しなしなしていて、いい舐め心地。
少ぉし、よじれさせちゃおう。
足首つかまえて、動けなくして。
さらさらしたナイロンのうえから、お嬢さんみたいに白いお肌にべろをねっちょりとあててゆく。
さぁてと。
じゃ~、ちょっとだけ、お味見を。^^
ちくっ・・・
きゅっ。きゅううぅっ。
うう。美味しい。とても美味しいぞ。
もっと吸っちゃえ。
おじさん、も少しだけ、おばさんの脚抑えててね。^^
ちゅうっ・・・ちゅうっ・・・ちゅううっ。
おばさん、もうちょっとのガマンだよ。^^
貧血にならないくらいで手加減してあげるからね~。

このテーブル、ちょっと騒々しくなってきたぞ。
どうやら、頭の硬い分からず屋が多いみたい。
蹴られたりしたら、痛いしね。^^;
さっさと抜け出そう。
こんどは新婦側のテーブルに。^^
どぉれにしようかな・・・
あちらは若い娘さん。
肌色のストッキングを履いたあちらの脚はふっくらしている。
向こうは年配のご婦人。
薄い紫のストッキングなんて珍しいけど、ちょっとお洒落な感じがする。
目移りして仕方ないけど。
順ぐりにいただくことにして・・・と。

おや。
こちらの脚はしっかりした肉がついていて。
とっても咬み心地がよさそう。^^
おまけに黒のスケスケのストッキングなんか穿いちゃって。
子供心にも、いい眺めだなぁ。うっとり。
どこの、なんていう人なんだろう?
仲良くなったら、おうちに遊びに行きたいし。
どれどれ・・・
引出物の袋のなかに、名前の書いたカードが入っているぞ。
「舟橋理恵」、だって。
理恵さん、か。おばさまかな?それとも娘さん?
テーブルクロスからちょっと覗いて・・・
落ち着いた感じだなぁ。この人たぶん、結婚しているな。
でもふくらはぎからにじみ出るものが、なんだかとっても若っぽいね。
よし、じゃ~、これにしよっと。^^
ふくらはぎに飛びついたら理恵おばさん、ちょっとびっくりしたみたいにのぞき込んできた。
無邪気な笑顔でごまかして、ピース! ^^v
ダメよ、イタズラしちゃ。だって・・・
でも、イタズラするもんね。^^
理恵さんの足首つかまえて、
あ、逃げちゃダメ!
逃げられないように、ぎゅっと足首、にぎりしめて。
ぶちゅっ。
あは・・・やっちゃった。^^;
ボクのよだれが、ヌラッとついてる・・・
でも、いいぞお。
ヌルッと舐めた、この感触。
とてもなめらかで、いい感じ。
親戚の結婚式だから。
がんばって高いやつ、穿いてきたんだろうな。
よぅし、もっと舐めちゃえ。
ちゅるっ。にゅるん。
あ。おいしい。
ゴメンね、おばさん。
え?おばさんじゃないでしょ?理恵さんでしょ?だって。
とっても、いい人だなぁ。
ストッキングの脚、イタズラしても怒らないみたい。
じゃ~、理恵さん、もうちょっと、イタズラさせてね。^^
ちゅ、ちゅうっ。くちゅうぅ・・・
いい舐め心地だなぁ。破くのもったいないなぁ。
でも、喉渇いちゃった。
ゴメンネ。
かりっ・・・
う、硬い・・・でも、いい歯ごたえだね。
かりっ、カリリ。ググ・・・ッ
あっ。やっちゃった。とうとうやっちゃった。
理恵さん、見て見て。^^
ストッキング、きれいに破けてるよ。エッチな眺めだね。^^
さぁ、血を吸うぞう。遠慮、しないんだぞう。^^
ちゅ、ちゅう~っ。
うう・・・旨い・・・美味しい血だ。
あとの人のが要らなくなるくらい。理恵さん、ノビちゃうかな~?^^
ダメ。もうちょっと。ちょっとだけだから。
こっちの脚も、咬ませてね。ご主人にはナイショだよ~。^^;

悪戯坊主 4

2005年11月19日(Sat) 07:21:54

幼馴染みのYが、結婚をした。
披露宴は都会の一流ホテル。
もちろん私も妻を伴って出席した。
新郎新婦が退場したあと、席を立とうとすると、
「もぉ」
妻が、口を尖らせる。
「見て頂戴。これ・・・」
ほっそりとした指が指し示す彼女のふくらはぎのまわりで、グレーのストッキングがチリチリに引き破られている。
ところどころにつけられた、小さな咬み痕。
破れ落ちたグレーのストッキングを濡らしている血のりは、紫がかってみえた。
そういえば、小学校にあがったばかりの親戚の悪戯坊主が、テーブルの下にもぐり込んできていたっけ。
なにをされているのかおおよその察しはついていたものの、場所柄はしたない声をたてるわけにもいかず、じっとガマンしていた、というのだ。
「子供にしてはおませさんだな。なかなか色っぽい眺めだねぇ」
私がからかうと妻は「もうっ!」といって、半ば本気で怒っていた。

新郎新婦や仲人と軽く挨拶を交わし合う人の列をすり抜けるように、妻はそそくさとトイレに駆け込んだ。
ストッキングを履き替えて出てきた妻は、やっと気分が落ち着いたようだ。
今度逢ったらとっちめてやる、といきまく妻に
「まぁ、キミに目をつけるくらいだから、彼もなかなかお目が高いよ」
と、私はなだめにかかった。
その子のお母さんは私の従妹だった。
寛大なご主人は美しい従妹を吸血鬼と共有して、彼女はご主人とのあいだに上のお嬢さんを生んだあと、浮気の産物として吸血鬼の坊やを生んでいる。
妻がふと、立ち止まった。
誰かが妻のスーツのすそを引っぱっている。
振り返ると、さっきの小僧だった。
「おばちゃん、きれいだね」
小僧はまぶしそうに、妻をうっとりと見上げていた。
向こうを見ると、小僧のお母さんが懇願するように手を合わせ、「お願いー」といいたげな目線を妻に対して送っている。
「しょうがないわねぇ」
妻はそういいながら、小僧に引っ張られるようにして傍らの「親族控え室」に消えていった。
カチャリと中から鍵がかけられてから、出てきたときにはあたりの人ごみは散っていて、つぎの婚礼に出席する見知らぬ顔ばかりになっていた。
小僧のお母さんはお姉ちゃんを連れて傍らにいたけれど、おたがい挨拶に困ってしまい、私は二人を残してロビーにむかっていた。
ロビーにある売店で、つれあいが粗相をして破ってしまったものですから・・・と妙な言い訳をしながら、妻のためにストッキングを求めている。


あとがき
ぜんぜん別なお話を描くつもりだったのですが。
すすっと忍び込んできて、居座られてしまいました。--;
なかなかあつかましいキャラですね。(笑)

悪戯坊主 3

2005年11月04日(Fri) 09:36:49

中学にあがって、セーラー服を着るようになった姉貴は、ずっと大人びて、年がよほど離れたような感じがした。
ボクが中学にあがったとき、姉貴はもう高校に通っていた。
制服はブレザーで、もっと洗練された感じになっていた。
背丈もぐんと伸びたし、目だたないように服の下に隠された胸のふくらみも、ぐっと女らしくなっている。
女への欲情に目ざめたのは、誰のせいだろう?
いつもボクが血を吸いたがるときにストッキングを破らせてくれたママのせいだろうか?
大人っぽい制服につられたようにふだん着る服も変わっていった姉貴のせいだろうか?
わかっているんだけど。
いちばんよくないのはボク自身だってことは。

姉貴は昔みたいに、ボクがせがむと血をくれた。
制服姿をおねだりしても、
ちょっとイヤそうにしながらも、勉強部屋の畳の上に寝そべってくれた。
セーラー服の襟についた白のラインや、
ブレザーによく合うチェック柄のスカートのすそに血を撥ねかせちゃったりしたときも。
クリーニングに出さなくちゃ。
ぶつぶついいながら、姉貴はボクに尽くしてくれる。

うつ伏せになった足許に這い寄って。
ハイソックスの脚に咬みついて。
でも、ハイソックスの中に包み込まれたふくらはぎはとっても柔らかで、
すこしずつ、女の潤いというのだろうか、
身体のなかの芯の部分から、いままでと違う魅力がにじみ出てくるような感じがした。
べつの女になってゆく。
それが幸せなことなのかどうか、わからないままに、ボクは姉貴の血をむさぼっていた。
そんなふうに感じるようになってからだろう。
食欲以外の衝動が、ボクを微妙に突き動かすようになったのは。

あるとき下校してきた姉貴に激しく迫って。
キスを奪ってしまった。
おくてな姉貴。
初めてだったらしくって。
しばらく息遣いも荒く、ちょっと青い顔をしながら息を切らしていた。
ボクも、初めて喉の奥に流れ込んできた女の匂いにむせ返って。
とても姉貴の顔色にまで気が回らないでいた。

そのつぎの日だった。
同級生の着ているセーラー服が気になっていたボクのために、
姉貴はいつものように、中学の時の制服を着て、部屋にやってきた。
スカートの下には、いつもみたいなハイソックスじゃなくて、
黒のストッキングを履いていた。
終業式とか、卒業式とか。
特別なときにしか履かなかったストッキングはとても目新しくて、
姉貴がママのように大人の女性になったような感じがした。
「いいよ、咬んでも」
といって、黒ストッキングの脚をさし伸ばす姉貴。
つるつるとした薄手のナイロンの下で、白い肌が滲むように浮かび上がる。
ストッキングを履いた姉貴のふくらはぎはいつもより凄く色っぽく、女の血潮を秘めていた。
とたんに欲情して、
子供のころとはまったく別な感情がむらむらと沸きあがってきて。
思うさまイヤらしくねぶりまわして。
さいごにかりりと牙を突きたてて。
ぐちゅうっ、ってイヤラシイ音を立てて、血を吸い出してしまった。

ごくり。
姉貴の血を喉の奥まで流し込み、思うさまのみ込んで。
満たされた食欲の向こう側に、
なにかわけのわからない、どす黒い色をしたヘビのようなやつが、
むくむくととぐろを巻いているのを感じはじめたころ。
姉貴は、さいきんとても悩ましくなってきた二重まぶたも重たげにうつむいていた。
いままで、服汚されたといってはプッと頬ふくらませてむくれていたお姉ちゃんとはべつの女に見えた。
ねぇ・・・
姉貴は口を開いた。

女の子を犯したことはあるの?
いつも大人しい姉貴の大胆な発言。
ボクはちょっとびっくりして、というか気圧されて。
口ごもっていると。
どうやらまだらしいということをすぐに見抜かれたらしい。
姉貴は珍しくボクのことをじいっと見つめて、
誰でも犯していいわけじゃないのよ。
初めて犯されるのって、深い意味があるのよ。
姉貴はそう言って。
ちょっと口をにごして。
あたしのことも、きっとそのうち犯してしまうんでしょう?
おそるおそるのように、ボクの顔をうかがった。

みすみす好きな男の子ができてから、あなたの手篭めになるのはガマンできないの。
そういいながら。
姉貴はセーラー服のまま、ボクの下にいた。
長い爪でパンティを切り裂いて、
姉貴の大切に秘めてきた潔い処と、ボクの×××とのあいだに、
さえぎるものはなにもなくなっていた。
大人っぽくて上品な黒のストッキングさえ、
とうに破かれて、ハイソックスみたいにひざ下までずり落ちていた。
どうすればよいのかもよくわからないうちに、
衝動のままに姉貴のうえに身を沈めてしまったボク。
突き入れる瞬間。
姉貴はとてもつらそうに目を閉じて。
こういうときに、女は涙を流すものなのよ。
ボクにそう訓えるように、切なげに顔をそむけて。
畳に涙をしたたらせた。
ごめんな、姉貴。
でも、大好きだよ・・・


あとがき
うって変わって、声変わりしてます。^^
それにしても。
とんでもないお話が、とんでもない結末に・・・^^;
でもなんとなくこの坊主、気に入ったので。
子供バージョンで時々顔を出すかも。^^

悪戯坊主 2

2005年11月04日(Fri) 09:01:56

喉が渇いちゃった。
いつもそういってせがむと血をくれる担任の先生も、
きょうは病気でお休み。
(きのうすいすぎたのかも・・・^^;)
代わりに来たのは男の先生だった。
じゃあ、お姉ちゃんのところへ行こうかな。
まてよ。
お姉ちゃん、朝登校するとき、いってたっけ。
「きょうのハイソックスはおニューなんだから、教室来ちゃダメよ」
って。
うーーーん。でも・・・
喉渇いた。
いいや、行っちゃえ。^^v

上級生の教室は、雰囲気が違う。
通りかかる女の子も、大人みたいに背丈もあるし、とってもお姉さんに見える。
教室の入口でもじもじしていると、
お姉ちゃん、ボクを見つけて。
困ったような顔をして。
お話していたお友達のアヤカちゃんをほっぽってこっちへ来て。
「やっぱり来たのね」
と、口を尖らせる。

校舎の裏手は、雑草が茂っていて。
人もあんまり通らない。
「早くすませてよ」
そういうと。
お姉ちゃんは、ハイソックスをずり下ろして
ふくらはぎを咬ませてくれた。
ちくりと牙を刺し込むと、ちょっと痛そうに足をすくめて。
けれども、ちゅ、ちゅーっ、って吸い出したお姉ちゃんの血は、
とても暖かくて美味しかった。
いつもごめんねぇ
そういうボクに
「じぎょう始まるから、早く帰りなさいよ」
と言い置いて、お姉ちゃんは教室に戻っていった。
元どおり引き伸ばしたおニューのハイソックスに、ちょっぴり血を滲ませて。

悪戯坊主 1

2005年10月30日(Sun) 12:52:07

学校にあがったばかりのわたしの坊やは、吸血鬼。
お父さんは、お姉ちゃんのパパとはちがう人。
クラスの女の子を襲っちゃダメよ、
どうしてもガマンならなかったら、お姉ちゃんの教室に行きなさいよ。
そう言い聞かせている毎日。
そんなときに舞い込んだ、親類からの招待状。

坊やの世話を誰にも頼むことができなくて。
お姉ちゃんといっしょに初めてお出かけした結婚式場。
おめかしをしたきれいなお姉さんたちが行き交うたびに、彼の目は足許に釘づけ。
とうとうガマンできなくなっちゃって。
私の脚をおねだりされちゃった。
だって、困るわよ。こんなところで。
仕方なくって、お姉ちゃんを外で待たせて、坊やと一緒にトイレに入る。
個室のドアを閉めたとたん、
脚をつかまえる手ももどかしく、
性急にねぶりつけられた幼い唇。
い、痛・・・ッ!
しょうがない子ね、ほんとうに。
黒は裂け目が目立つのよ。
履き替え用意していたからいいようなものの。
先が思いやられるわ。

お願いだから、おとなしくしていてね。お式がおわるまで。
あ、ちょっと。お行儀悪い。
テーブルクロスの下にもぐりこんだりして。
ちょっとぉ。
ダメよ。ダメだっていうのに・・・
もう。
黒は目立つのよ。本当に。
テーブルの下に隠れた場所で。
いいようもなく快感なチクチクとした牙の下、
チリチリ裂けていくのが、伝わってくる。
こんどはお姉ちゃんね。
ちょっと痛くても、ガマンしてね。
ア、ほんとに痛そう・・・
ほかの方たちに気づかれないかしら。
真っ赤なハイソックスでよかったね。目だたないですむから。

どこに行ったの?
向かいの淑子おばさんね?
ダメよ、そっちは。
主人の妹だから、坊やとは血が繋がっていないのね。
だからって、ものめずらしくすり寄って。
淑子おばさま、顔しかめてる・・・
ごめんあそばせ。うちの子がそそうして。

やっと席に戻ってきたと思ったら。
おばさんのストッキングは肌色だから、目だたないよ。
そんなこと言ってる場合じゃないでしょう?
そう咎める私にはそっぽを向いて。
口の周りにつけた赤いものをぶきっちょに拭い取って。
あ!そっちはダメよ!
あぁぁ。
新婦さんのほうにいっちゃった。(><)
真っ白なウェディングドレスに包まれた、かわいい感じの今どきのお嫁さん。
彼が足許に這い寄ると、
キューン!
って、眉しかめちゃって。
困ったぁ・・・
でも、どういうわけか何も言わずに黙ってくれていた。
花嫁のお姉ちゃん、白だったよ。^^v
聞いてないわ、そんなこと。

それからあとは順繰りに。
目だたぬ背丈をいいことに。
あちらこちらのテーブルにもぐり込んで。
お嫁さんのお母さん。
親戚のお姉さん。
友人代表の女の子。
もぅ、騒ぎにならないのが不思議だわ。
お願い、もうおイタはやめて頂戴!


あとがき
なぁんか、いつにも増してヘンなものになっちゃいました。^^;
結婚式場に行くといつも、着飾ったおばさま&お姉さまの足許に目がいってしまう、いけない柏木の妄想です。^^;