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妖艶なる吸血

淫らな吸血鬼と倒錯した男女の織りなす、妖しいお伽噺・・・

母娘

2017年02月12日(Sun) 06:48:46

母娘ふたり暮らしの家だった。
先に血を吸われたのは、母親のほうだった。
だいじょうぶ?母さんまで死んじゃ、ヤだよ・・・
母親似の大きな瞳を張りつめて案じる娘に、
死なされるわけじゃないみたいだから、だいじょうぶだよ。
母親は気丈に、そう応えた。

つきあいが深まるにつれ、娘は母親の情夫と顔見知りになった。
母親が男を、家に入れるようになったから。
知ってるよね?
母親は何気なく、娘に訊いた。
知ってるって、なにを・・・?
訝し気に訊き返した娘は、母親の問いの真意をすぐにさとった。
父さんのこと忘れないでくれるなら、いいよ・・・
娘はちょっとだけなにかをこらえるような顔をして、そうこたえた。
吸血鬼が娘のことを襲ったのは、それから数日経った頃だった。

どうなっちゃうのかな。
結婚を控えていた娘は、吸血鬼の求愛を受けて、戸惑っていた。
悪いよね?ゼッタイ、彼に悪いよね?
母親は、娘の恋人が薄々状況を知っていることに、気づいていた。
彼はきっと、娘の過ちで心を変えたりしないだろう――そう確信した彼女はこたえた。
彼氏のことを忘れないでいられるなら、いいんじゃないかな?
背中を押された娘はその晩、花婿ならぬ身に、愛し抜かれていった。

難しいんだね。
娘の問いに、母親はなにが?と促した。
父さんのこと忘れないでいても、できちゃうんだね。
言いたいことを知り抜いていた母親は、そっと答えた。
じきに慣れるわよ。
そっか。
娘は食べかけたパンにもうひと塗り、甘いジャムを塗りつけていった。

母と娘と

2016年12月01日(Thu) 07:36:25

この子の母親を抱いているとき。
不倫をしているような、スリリングな気分になる。
この子の母親の首すじを吸っているとき。
化粧と香水の濃厚な香りが、鼻腔を刺激する。
この子の母親の、ストッキングを穿いた脚を咬んでいるとき。
すべすべ、ツヤツヤとしたナイロン生地に、うっとりとさせられる。

この子を抱きすくめているとき。
初心な少女を堕落に誘う、いけない気分になる。
この子の首すじを吸っているとき。
長時間追いかけっこをした後のかすかな汗臭さが、初々しく鼻先をよぎる。
この子の、黒のストッキングを穿いた脚を咬んでいるとき。
知的でまじめな清楚さと、大人びてなまめかしい淫靡さとが、かわるがわる交錯する。

おなじ家の母と娘なのに。
身に着けた衣装の風情も、身に添わせた熱情も、別人のように違う。
けれども、その身に秘めた血潮の熱さは、通い合うものがある。

「母のお相手ですよね?」
初めてこの子と接したとき。
彼女はセーラー服によく映えた色白の目鼻立ちを、かすかに不快げに険しくした。
「侮辱を感じます」
制服のプリーツスカートの下、にょっきり伸びた足許から、
黒のストッキングを咬み剥いでやったとき。
頭のうえからそんな言葉が、凛とした響きをもって降ってきた。
「でも・・・あなたですから許します」
そのつぶやきに、どれほど救われた思いを抱いただろう。
心ばかりのお礼にできたことは、
もう片方の足許を染めるストッキングを、見る影もなく咬み破って、
ぴちぴちと輝くひざ小僧を、まる見えにしてしまったことだけだとは、情けない。
「仕方のないひとですね」
彼女は大人びた微苦笑を口許に含んで、
「もう気が済みましたか」
と、相手の満足を確かめると。
靴下をはき替えて家路につくため、立ち去っていく。
そっと涙をぬぐう後ろ姿は、きっと気づかれたくないに違いない。
俺は低く口笛を吹き、彼女の足許から抜き取った黒のストッキングをもてあそびながら、
そんな彼女を横面でやり過ごす。

「侮辱ですよ」
あの子の母親が優しくたしなめながらも、惜しげもなくストッキングの脚を差し伸べてくれたのと同じ顔つきで。
一女の母となった彼女もまた、俺を優しく睨みながら、ストッキングを咬み破らせてくれる。
目の前のペルシャじゅうたんの模様が、ふと涙に滲んだ。
俺はまったくの、果報者――

自分の情夫に、母親を手引きした娘。(父親の告白)

2016年11月24日(Thu) 07:51:58

挙式の1週間ほどまえのことでした。
娘の理佐子がいつになくやつれて、蒼い顔で帰宅したのは。
そのときに気づくべきでした。
娘は吸血鬼に遭ったのです。
お相手のタカシくんの家が、家族ぐるみで吸血鬼を受け容れていたと知ったのは、それからあとのことでした。
あとは、芋づる式でした。
妻が吸われ、息子夫婦も吸われました。
とくに妻の血は、ことのほか悦ばれたみたいです。
娘の血が気に入った相手ですから、妻の血もお口に合ってしまったのでしょう。
わたしは、どうすることもできませんでした。

真相を告げてくれたのは、先方のお父さんでした。
タカシくんの母親が吸血鬼に血を吸われるところを、こっそりと見せてくれたからです。
これが自分の奥さんだと、いっそう愉しめますよ。
ご主人の言を強く否定することがなぜかできずに、家路をたどったのを覚えています。
貴男はなにもしなくくていいです。ただ、妨げさえしなければ・・・
そんな囁きを毒液のように鼓膜にしみ込まされて帰宅したわたしは、
いつの間にか首すじに咬み痕をつけられていることに、自宅の鏡を見るまで気がつきませんでした。

手引きしたのはすべて、娘の理佐子。
悪い娘になっちゃったね。
娘は悪びれもせずそういうと、にっこり笑ってわたしのほうへと近寄ってきます。
隣室では長年連れ添った妻が、複数の吸血鬼を相手にうめき声を洩らしつづけています。
そんななかで、どうしてわたしひとりが、理性を保っていられたでしょうか。
娘はブラウスをはだけ、ブラジャーをはずすと、硬直したわたしの掌を、自分のスカートの奥へと誘い込ませていったのです。
タカシくんに悪いじゃないか?
父娘相姦に対する罪悪感は、なぜか感じませんでした。
そういえば。
妻を犯されてしまったことへのショックも、意外なくらいに受け入れることが出来ました。
咬まれちゃうとね、なんでもヘイキになっちゃうんだよ。
娘がそう囁いてきたときにはもう、わたしはいけない交わりをすでに三回も、遂げてしまった後でした。
タカシくんは娘とわたしとの関係を、知っているのでしょうか?
知っているとしたら、どう思っているのでしょうか?
案外平気なものですよ――タカシくんのお父さんの言が、わたしのなかで肯定的によみがえります。
帰宅していたはずなのにずっと姿をみせなかったタカシくんは、帰りがけにだけ顔を見せて、玄関まで送ってくれました。
いつも通りにこやかな表情がそこにありました。
また、いつでも来てくださいね、お義父さん。
白い歯をみせてニッと笑ったとき。
なにかが伝わってきました。

また、いつでも来てくださいね。じぶんの娘を抱きたくなったら・・・
彼の顔にははっきりと、そう書いてあったのです。

おじゃましました。また近いうち、来るからね。


あとがき
前作を、新婦の父親目線で描いてみました。^^

父が夫となった話。

2016年08月14日(Sun) 17:02:29

長く単身赴任をしている男がいた。
男は親友に妻子を託していたが、その親友は独身だった。
というのも、親友は男の妻とも幼なじみで、ごく若いころから彼女を見初めていたからである。
親友である男は、貧家の出であった。
だから、女を幸せにすることができないと思い、想いを告げることなく身を引いたのだった。
男は、そうした事情をすべて知りながら遠地に赴任し、親友に妻と娘とを託した。
夫が長く家を留守にしているうちに、親友がその妻と通じるようになったのは、ごく自然ななりゆきだった。

男は妻と親友との関係を知ると、それを快く許した。
そして、そうなるまでのまる一年ものあいだ孤閨を守り夫に操を立てようとした妻をねぎらい、
むしろ二人が逢瀬を遂げられるよう、すすんで仕向けるようにさえなっていた。
親友である男は、幼い娘に対しても、養い親同然に尽くしていたので、母娘どちらからも慕われていた。
ただし、親友の家が貧しいことに変わりはなかったので、彼は自分の粗末な家に分かれて住み、
表だって男の家に居るときにも、使用人のように振る舞い、奥の座敷に入ることはなかった。

やがて、男が任期を終えて、家に帰ってきた。
親友はもとの粗末な貧家に戻ろうとしたが、娘は彼を強く引き留めた。
娘は父親の親友を、実の父のように慕っていたからである。
遠くからやって来たあの人は、自分の父ではない――と、娘は言った。
娘はごく幼いときから父親と別れていたので、父親というものがどのようなものなのか、わからなかったのである。
戻って来た実の父に娘が懐かないことは、二人の男を当惑させた。

親友は男に言った。
父親は敬われるものであり、夫は愛されるものである。
だから、私はあの娘に、あなたをきちんと敬うように仕込もうと思う。
その代わり、すでに愛されてしまっている私はあの娘の夫となって、ずっとあの娘のそばにいようと思う。
男は、妻につづいて娘をも親友に与えることを、躊躇しようとはしなかった。
託したものをすべて返してくれた親友を、心から信頼していたのである。
親友は、男の娘と契りを結び、娘は実の父を敬い、夫を愛するようになった。

男は自分の留守中に親友が男の家を訪れて、ときどき妻を抱くことに気づいていたが、
あえて咎めようとはしなかった。
最愛の二人の女性を二人ながら親友に与えることを、むしろ歓びとしたのである。
親友の妻となった娘もまた、夫が母のもとに通うのを知っていたが、
あえて咎めようとはしなかった。
もともと幼い頃から、彼が母とむつまじく共寝するのを知っていたからである。

四人の振る舞いを不貞であるとか、不道徳であるとか批評することはたやすいが、
彼らは皆、自分の務めを良く果たしただけである。
夫は遠地で務めを果たすことで妻と娘を養い、
親友は彼の最愛の妻と娘を護り、そして愛し、
妻は身近にあって自分と娘に尽くす男に、最も大切にすべきものを与えてこれを慰め、
娘は大人たちの訓えをよく守り、父を敬い夫を愛したのだから。

もしも最も称賛されるべきものをひとり挙げるとするのなら、それは遠地に赴いた夫ということになるだろう。
不自然に離れ離れになってしまった家族が、本当にばらばらになってしまわないために、
彼は賢明にも妻の不貞を許し、妻を慕う親友を留守宅に迎え入れて、
愛する者たちが好んで行うところを、快く許し受け容れたのだから。


あとがき
大昔の説話みたいなものが思い浮かんだので、フッと思い立って描いてみました。
どこか・・・おかしいでしょうか・・・? (^^ゞ

不味い。 2

2016年03月30日(Wed) 07:57:38

不味い。
不味い。
どいつもこいつも、どうしてこんなに不味い血をしているのだ!?

男は怒っていた。
不当な怒りだと思ったが、どうすることもできない。
きょうは甥の婚礼の日。
挙式が終わったあと見知らぬ男に家族もろとも別室に招ばれたわたしは、まっさきに咬まれた。
それから妻が。そして、娘までも。

つぎつぎに首すじを咬まれた妻と娘は、
身じろぎ一つできないほど血を吸い取られたわたしの前、ふらふらとその場に倒れ伏して。
男はそれでも、許さなかった。

スーツ姿の妻の足許に這い寄ると、肌色のストッキングに包まれたふくらはぎに唇をあてて、
ちゅーっ。
制服姿の娘のチェック柄のスカートの下、白のハイソックスに包まれたふくらはぎに、唇を這わせて、
ちゅーっ。
それはそれは小気味よく、生き血を吸い取っていった。

そこまではよかった。(決して良くはないのだけれど・・・)
そのあとやつは、言ったのだった。

不味い。と。

妻も娘も、血を吸われたことよりも、吸われた血を不味いといわれたことのほうが、悔しそうだった。

数刻後。
男は用意していた車にわたしたちを乗り込ませ、自分は最後列に陣取って、運転手にゴーを命じた。
わたしたちの向かったのは家ではなく、立派なマンションの一室。
やがて数日後、そこには家財道具が運び込まれてきた。
もとのアパートは解約したという。
きみたちはここで暮らすのだ。
あてがわれた一室には、豪奢な日常が待っていた。

これだけ良いものばかり食べさせられたら、血も美味しくなるわよね。
妻は血色のよい頬を輝かせ、以前よりも十歳は若返っていた。
娘も親に隠れて吸っていたタバコをやめて、やはりみずみずしい肌を輝かせていた。
順ぐりにやつに呼ばれ、血を吸われセックスにまで応じさせられる日常――
けれども誰もが、不幸せになっていなかった。

夫であり父親であるわたしですら――
日夜くり返される、妻と娘が主演のリアルなポルノドラマに、鍵穴を通して食い入るように見入ってしまっている。
誰もが幸せになったのなら、それでいいんじゃない?
妻はそういうと艶然とほほ笑んで、やつの好みのけばけばしいスーツに着替え、きょうも浮気に出かけてゆく。

カレーライス

2016年01月09日(Sat) 07:38:50

夕風と夜風の境目は、あいまいだけれど。
それはほのかに暖かく、なまめかしい。
薄闇に透けて見える、制服姿。
紺のスカートの下から覗く、真っ白なハイソックスに包まれた、発育の良い脚。
豊かな黒髪に縁取られた白い首すじに咬みついたら、どんなにか歯ごたえがよいだろう?
けれども俺は、そんな少女の舌なめずりをしたくなるような様子を、
目もくれないで受け流す。
なぜって・・・あの娘は、すでに仲間の恋人になっているのだから。
お互いの獲物には、手を出さない。それは俺たちの鉄則だった。

ふと鼻先をよぎるのは、カレーの匂い。
ほのぼのとした温かみを含んだ、香ばしいその匂いは。
家庭のぬくもりを感じさせ、俺などですらふと、人恋しくさせてしまう。
匂いのもとはどうやら、俺が目ざす家らしかった。
訪いもいれずに開け放った玄関。
俺をいちど受け容れてしまった家は、たとえ施錠していたとしても、出入りは自由。
案の定施錠をされていた扉は、なんなく開いていた。
ぱたぱたとスリッパの足音を響かせて現れたのは、この家の一人娘。
結花(ゆいか)という名前のとおり、咲き初めた花びらのようなその頬は、いつもより少し、色あせてみえる。
それはそうだな。夕べまでで三晩つづけて――俺に抱きすくめられたのだから。

下校してすぐに夕食を作り始めたのか、真っ赤なエプロンの下は、まだ制服を着ていた。
足許を引き締めるのは、先刻の少女と同じ、真っ白なハイソックス。
けれども少女の頬は、血を吸う側のこちらさえ気の毒になるくらい、色あせている。
「お願いきょうは堪忍」
少女は俺に向かって、目をキュッと閉じて両手を合わせる。
俺はきつい目で少女を睨んだが、どうやらこの立ち合いは俺の負けらしい。
具合悪そうだな――言いたくもないことを口にする俺に、少女は深々と頭を下げる。
「ほんとうにごめんなさい」
いつも無条件に俺に首すじをゆだねるこの娘が手を合わせるのだから、よほどせっぱつまっているに違いない。
「カレーでよかったら、食べていく?」
罪滅ぼしにもならないことを言う。吸血鬼の俺が、カレーなんか食えるか。
そう言いたいのをこらえて、「呼ばれよう」
俺はひと言そう応えると、少女はほっとしたように、廊下を進む俺に道を譲った。

居間に入ると、この娘の母親が、やはり痩せこけた蒼い顔をして、俺を迎える。
「ほんとうにごめんなさい。わたくしもお相手はちょっと・・・」
みなまで訊かなくてもわかる。三晩続けて少女を抱いた夜、この女の寝室も襲っていたから。
処女はみだりに犯したりはしない。その新鮮な生き血の芳香を愉しむために。
けれどもセックス経験のある女の場合、そうはいかない。それがよけいに、この女の体力を奪った。
娘をかばう母親は、うっとりさせられた三晩のまえも、まるまる一週間、俺に抱かれ続けていた。
「娘には言わないでね」と、母親らしい気遣いをみせながら。

スプーンのなかに満ちたカレールー。俺はひと思いに啜った。
旨い。
まったりとしたルウのなかを、ほど良い大きさに刻まれた肉やニンジンやジャガイモが、仲良くひしめいていた。
どうということもない平凡な味つけ――しかしそれは、俺が血を吸われる前に、最も好んだ味だった。
受け取ったぬくもりは、冷え切った心の裏側にまで流れ込み、血を吸い取った時にほど近い満足感を伝えてくる。
傍らで立ったまま、息をつめて俺を見つめている少女を、「あんたも食えばいい」と、席に座らせた。
少女はほっとしたように、自分のために盛ったカレーを、口に含んでいった。
ていねいに盛りつけられたカレーを、皿を舐めでもしたかのようにきれいに、俺は平らげた。

「ごめんね。ほんとうにごめんなさいね」
自分の血を吸うことを、俺に与えた正当な権利と認めているのか。
少女は立ち去ろうとする俺のまえ、なん度も手を合わせていた。
俺はだしぬけに少女の頭を抱くと、掌を彼女の首すじにすべらせた。
穢れを知らぬ素肌には、かすかなぬくもりを帯びていた。
少女は俺の掌を握ると、ブラウスのボタンを二つ三つ外して、そのまま脇の下へと導いていく。
下品に胸を揉みながら、吸血するときだってある。
けれども俺は、彼女をいたわるように、ブラジャーのうえからそっと輪郭を撫ぜるだけにしておいた。
素肌のぬくもり恋しさに、二度三度と重ねてはしまったけれど――

「ごめんなさい」
そう謝罪をくり返しながら。
少女もその母親も、きちんとした服装に身を包んでいた。
好んでふくらはぎに咬みつく俺を応接するために、ストッキングやハイソックスまで脚に通していた。
もしも俺が強いたなら、無理にもその意に従うつもりなのだろう。
たとえ相手が吸血鬼でも、礼儀知らずな応対はしたくない――そんな母娘の心意気がそこにあった。
「帰る」
さいごまで不安げに、いちぶしじゅうを窺っていた母親に、俺はそっけなくそう言い捨てる。

外に出ると、こうこうとした満月が、冴えた空気に映えていた。
くろぐろと静まり返った住宅街。
吸血鬼の支配に堕ちたこの街の、きょうは何軒の家が、悲鳴や嬌声に包まれるのか。
でも少女の家だけは、安心だ。
獲物を奪い合わない俺たちの支配下で、当の俺が訪問をあきらめたのだから。
今夜は平和な眠りを得るがいい――
獲物になった者をいたわる癖は、いったいいつから俺を蝕んだのか。
人の情けが、すすけ立った心のなかで復活したとでも?
それは誇っていいものか。蔑まれてしかるべきなのか。
それとも――何も考えずやり過ごすのが賢明なのか・・・

さて、と。
考えるのをやめた俺は、足音を消して歩みを新たにする。
活力に満ちた血液をたっぷり持った人間が、通りかかるのを期待しながら・・・


あとがき
新年第一作にしては、かなり時間が経ってしまいました。 (^^ゞ
それも、吸血鬼が女漁りを派手にやらかすような景気の良い?話ではなくて、
体調不良な獲物たちを気遣って、血を吸わないで帰ってゆく・・・みたいなストーリーで。
(^^ゞ
なんともさえない話?
でもきっと、今夜のお月さまはたぶん、柄にもない殊勝さに対するご褒美であったような。
たぶん、そんなお話なんだと思いますよ。
(^_^;)

吸血接待業。

2015年12月07日(Mon) 04:31:15

吸血接待業。
この街なかにはそういう職種が、ひっそりと存在する。
血に飢えた吸血鬼に癒しの場を与え、犠牲者が生命を落とす危険を回避するために生まれた職種。
特定の者だけに知らされた連絡ルートをたぐると、相手が姿を現して、
吸血鬼を受け入れる定宿で、血を提供する。
風俗業とよく似たシステムのおかげで、事情を知らないものが大半のこの都会でも、
本性をひた隠しにして隠棲しているものたちは、飢えずに済んでいる。

デパートの雑踏のなか、俺はさりげなく、俺の相手を待ち受けた。
濃紺のセーラー服に黒タイツの少女は、どちらかというと地味な造りの顔だちをしていた。
学校帰りに親と待ち合わせをしている優等生。まさにそんな感じだった。
「お待たせ。行こ。」
少女はニッと白い歯をみせ、まるで実の父娘のように、俺の傍らに寄り添った。

吸血鬼の定宿にも、なじみがあるらしい。
少女は黒のローファーに黒タイツの脚を、大またにして、
俺のまえに立つような歩調で歩みを進めた。
ドアを閉めてふたりきりになると、
少女はセーラー服の胸元のリボンをほどいて、手早く上衣を脱いでゆく。
いさぎよいほどの身のこなしだった。
「制服汚すと、やばいですから」
彼女はさっき作ったのとまったく同じ笑顔で、俺をふり返った。
真っ白なスリップだけは脱ごうとせずに、少女はベッドのうえに横たわる。
「どうぞ」
とだけ、少女はいった。
シーツを汚しても、ホテル内でクリーニングされる。
すべては完璧に、隠蔽されるのだ。
俺は息をつめて、目を瞑る少女の上へと、のしかかっていった――

ごくっ・・・ごくっ・・・ぐびり。
喉が渇いていた。汚らしい音をどうすることもできなかった。
露骨なもの音に、少女は顔をしかめながらも、吸血プレイに応じてくれた。
点々と血潮が散ったスリップのうえから、まだ控えめな胸の隆起を、俺はゆるやかにまさぐっていたが。
少女は気づかないようにして、腕をだらりとシーツのうえに伸べているだけだった。

静かになった少女の身体から身を起こすと。
濃紺のプリーツスカートの下を、掻きのけてゆく。
黒タイツに包まれたたっぷりとしたふくらはぎが、俺の好色な目を誘惑する。
「あ・・・」
気配に気づいた少女は、タイツを破らせまいとして脚をくねらせた。
それでもすぐに足首をつかませてしまうと、いった。
「タイツ破くの好きなんですか?」
「ええ、迷惑かな?」
「迷惑ですけど・・・お客様のお好みなら、しかたないです」
「そうか。すまないね」
俺は躊躇なく、少女の履いている黒タイツのうえからふくらはぎの一番肉づきの良いあたりに唇を吸いつけると、
口の両端から伸びた犬歯を突き立てて、ひと思いにタイツを咬み破った。

両方の脚にそうさせてしまうと、少女は無抵抗のまま、俺の行為を受け容れつづけた。
相手が処女の場合、みだりに犯すことは許されない。
俺もかろうじて理性を抑え、それでもぎりぎり許されている唇だけは、重ね合わせてしまっていた。
少女はこんなことにさえ、慣れているらしい。
むしろ積極的に、応えてくると。
「つぎはありそうですか?」とだけ、いった。
相手を気に入ると、またご指名が来る。
この少女もまた、家庭の事情か何かで、こうした客を取らなければならない境遇にいるのだろう。
「あるけど、身体もたないだろう?」
さりげなく気遣うほどに、少女に対する親近感が芽生えていた。
「そうですね。一週間くらい、いただけますか?」
「ああ、それくらいに来てもらえると、こちらも助かるよ」
「じゃあ、お約束」
指切りげんまんをしているときだけ、少女の横顔は幼げに映った。


一週間後――
おなじデパートの雑踏のなか、少女はこっちに向かって手を振った。
先日のビジネスライクな雰囲気とは変わって、人懐こい笑顔がそこにあった。
少女の傍らには、面差しのよく似た中年女性。
「母が心配だからって、いっしょに来てくれたんです」
少女は白い歯をみせながら、俺にそういって母親を紹介した。
「お嬢さんには、お世話になっております」
いささか悪のりが過ぎたあいさつに、お母さんは礼儀正しく応じてくれた。
「イイエ、こちらこそ娘がお世話になりまして」
まさに、”ご婦人”と呼ぶのがふさわしい受け答えだった。
「母もついてきます。喉、渇いているんでしょ?」
少女はイタズラっぽく、笑った。

部屋に3人きりになっても、少女はセーラー服を脱がなかった。
「スカーフが汚れるくらいなら、だいじょうぶですから」
俺は少女の首すじに食いついて、チュウチュウと音をたてて血を吸い取った。
お母さんの目のまえで、少女の発育を悦んでいることを、生き血を味わうことで見せつけていた。
「ア、ほんとにスカーフ汚したぁ」
わざと一滴したたらせた血潮に、真っ白なスカーフがシミをつくるのを、
少女はあっけらかんと受け入れていた。
「タイツも破る?」
たくし上げられたスカートの下、俺は這いつくばって脚を咬んだ。
「あー、もぅ・・・」
牙をチクチクと刺し込まれながら、脚のあちこちに咬みついて穴をあけられてゆくのを、
少女は面白そうに見おろすだけ。
やがて眼をとろんとさせてその場にへたり込んでしまうと。
彼女のお母さんが、覚悟を決めた顔つきで、ベッドの端に腰をおろした。
「薄いパンストは、もっと面白そうですね」
気絶した少女のすぐ目の前で。
気丈に振る舞うスーツ姿のお母さんを、俺は躊躇なく押し倒していった。


追記
おとといショッピングモールの雑踏のなかで、発想を得ました。^^

「怖ろしい吸血鬼に、生き血を吸い取られてしまうんですよ・・・」

2015年12月07日(Mon) 01:27:30

その子さん。いますぐ逃げましょう。
おうちのなかに、吸血鬼がいます。
ぐずぐずしていると、怖ろしい吸血鬼に、生き血を吸い取られてしまうんですよ。
お父様はもう、血を吸われてしまいました。
さあ、急がなければ。

あたくしの勉強部屋にはいってくるなり、お母様は息せき切って、そう仰いました。
けれどももう、遅かったのです。
あたくしは平然と、お答えしました。

アラお母様。吸血鬼さんをお招きしたのは、あたくしですのよ。
あたくしの血を差し上げたのに、足らないらしくって。
お父様とお母様の血が欲しいって。
やっぱり、お父様の血だけでは、足りなかったのね。
そんなに喉が渇いていらしたのなら、お母様の血もあげるべきだわ。

えっ!?その子さん、あなたはなにを仰っているんですか!?

日頃厳しいお母様のうろたえようが面白くって、
あたくしはけらけらと、笑いこけてしまったのでした。
そのあいだに、吸血鬼の小父様は、あたくしの部屋にいらっしゃいました。

その子さん?その子さんっ!?

お母様はますますあわてていらして、小父様とあたくしのことを、等分にみくらべていらっしゃると、
吸血鬼の小父様が背後からお母様に近寄って、両肩をつかまえてしまったのでした。
お気に入りのよそ行きのワンピースに、みるみるしわが走ります。
小父様のほうへと向きなおろうとしたお母様の二の腕を、こんどはあたくしが抑えました。

アッ!その子さん、なにをなさるんですっ!?

お母様の問いにお答えしている余裕は、もうありませんでした。
あたくしがお母様のことを抱きすくめると、小父様はお母様の頭をつかんでおとがいを仰のけると、栗色に染めたショートカットの髪を掻きのけて、あらわになった首すじに、がぶり!と咬みついたのです。

くちゃっ、くちゃっ、じゅるう・・・っ。

汚らしい音を立てて、小父様はお母様の生き血を、啜り取っていきました。
あたくしの血を吸い取った時と同じ、あの忌まわしい音を立てながら。
つま先立ちしたくなるような慄(ふる)えが、あたくしの身体に走ります。
小父様がひと口、お母様の生き血を飲み味わうたびに、あたくしまでもが渇きをうるおされるような・・・そんな錯覚がしたのです。

あっ・・・あっ・・・あっ・・・

あたくしの腕の中、お母様の抵抗がじょじょに弱まっていくのを感じました。

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やった!やったわ!
あたくしは心の中で、快哉を叫びました。
だって、なにかをなし遂げたときには、どうしたって、嬉しくなってしまうものではありませんか。
やがてお母様は、ご自分の身体を支えることができなくなって、
肌色のストッキングを穿いたひざを、じゅうたんの上に突いてしまいました。
そのままぐったりとうつ伏せになるお母様の足許に、小父様はなおもいやらしい舌を這わせていきます。
そう、学校帰りのセーラー服姿を初めて襲われたとき、貧血を起こして倒れたあたくしの足許に這い寄って、白のハイソックスをよだれで汚していったときのように。
お母様の穿いていらした肌色のストッキングは、小父様の舌や唇にいたぶられて、しわくちゃになりながら、咬み破られていったのでした。

うふふ。

あたしは満足そうな含み笑いを泛べて、小父様に言いました。

これで、お母様も大人しくなってしまわれたわ。
さあ、あたくしの残りの血も、吸ってちょうだい。

小父様は、お母様の身体から吸い取った血をしたたらせたままの唇をにんまりとさせながら、仰いました。

そうだな、もう少しだけ、いただくとするか。

あたくしは、まだ咬まれていないほうのハイソックスを、ひざ小僧までぴっちりと引き上げると、小父様の前へと差し伸べていきます。

くちゅっ。

よだれのはぜる音に、あたくしは顔をしかめて、「下品だわ」と思わず口走ると、
小父様はちょっとだけ顔をあげて、「嬉しいくせに」と仰います。
そうです――今ではもうすっかり、小父様の虜。
あたくしの血で喉を鳴らす小父様のことを、うっとりとしながら見おろしているばかりだったのでした。

意識が去りかけたあたくしの傍らで、小父様はもういちど、お母様の上へとのしかかってゆかれます。
お母様がなにをされているのか――生娘のあたくしにも、それは容易に察しがついたのでした。

夕べお母様になさったこと、あたくしにはしてくださらないの?

あくる朝、登校途中を待ち伏せしていた小父様に、あたくしはお尋ねしたのですが。

わしがなにを好んでおるのか、ようわかっておるくせに。

とだけ、仰いました。
そう、小父様がもっとも好まれるのは、処女の生き血だったのです。
あたくしはくすぐったくなって、思わずくすりと笑いました。

じゃあ、あたくしの代わりに処女の生き血をもらえる女の子ができたら、犯していただけるのね?
あたくしのお友達のなかで、なるべくかわいい子を、こんどご紹介するわ。

あたくしの問いに、小父様は笑うだけでした。

もしもし?かな子さん?あしたはお時間あるかしら?
うちに遊びにいらしてくださらない?
お見せしたいものがあるの。エエ、貴女だけに・・・

そんなお誘いのお電話を、同級生のかな子さんにしたのは、
その日の夕刻のことでした。
さいしょにお電話口に立たれたかな子さんのお母様、よもや娘を襲う悲運を、お察しになれるはずもございますまい。
そしてご自身の操さえ、やがて汚されていってしまわれるのも――
娘の学友が、そんな悪魔の囁きを口にするなど、よもや思い到りもなさらずに、
電話口の向こうから、行ってらっしゃいよ、というお声がするのを、
あたくしはにんまりと笑い、白い歯をみせながら、聞き入っていたのでした。


追記
ことさら、昭和のお嬢様テイストに仕上げてみました。^^

真夜中の庭先で。

2015年12月04日(Fri) 08:03:20

薄闇に包まれた縁側に、白い素足が映えた。
ピンクのネグリジェを着た少女は、庭先のかすかなもの音に耳を澄ませ、
豊かでつややかな黒髪を揺らして、音のしたほうを振り返る。
さっきまでだれもいなかったはずの庭に、人影がひっそりと佇んでいた。

「あ・・・来てくれたのね?」
少女はひっそりとそう呟くと、素足のまま庭先に降りた。
冷気を含んだ地面が足の裏に染みたが、少女はかまわず歩みを進め、人影との隔たりを詰めていった。
「すまないね」
影の主はそういうと、目を瞑って寄り添う少女の耳朶に、唇を近寄せてゆく。
ひそひそと囁かれる声色に、少女はくすぐったそうに応えると。
「どうぞ」
と、ひと言だけ呟いて、肩までかかる髪の毛をサッと掻きのけた。
男の赤黒い唇が、少女の白いうなじに、ヒルのように這った。

ちゅうっ。
薄闇のなか、生々しく洩れるのは、おぞましい吸血の音――
少女は自分がなにをされているのかをはっきりと自覚しながらも、影に託した身体を離そうとはしない。

ちゅーっ。ちゅーっ。
心地よげな吸血の音が、どこまでもつづいた。
ひとしきり少女の血を吸うと、吸血鬼はか細い身体をいとおしげに抱きしめて、
もと来た縁側へと、少女を促した。
少女は従順にこっくりと頷くと、半開きになった雨戸の向こうへと、足音を消して身をすべり込ませてゆく。
とざされた雨戸のほうへと、男は両手を合わせて伏し拝むしぐさをすると、踵を返して家の敷地を出ようとした。

「あの」
ためらいがちにかけられた声を、予期していたかのように、男は声のほうをふり返る。
声の主は、さっき彼に対して事前行為を施していった少女の母親だった。
昼間のようにブラウスとスカート姿の彼女は、少女とよく似た面差しをしていた。
「うちの子は、あとどれくらい、身体がもつんですか」
女の声が、かすかに震えている。
「安心しなさい。死なすつもりはない。そうするには、あの子の血はとても美味しいからね」
処女の生き血が大好物であることを、少女の母親はよく心得ているらしい。
「あの」
彼女はもういちど、声を励ました。
「もしよろしかったら、私に代わりが務まらないでしょうか?――あの子が不憫で」
「べつだん、気の毒がることはない。あの子はあの子で、愉しんでいる」
男はよどみなくそういったが、ふと女の顔つきに目を留めた。せっぱつまった顔をしていた。
「既婚の女を相手にするとき、わしがなにをするか知っているね?」
「あ・・・はい」
女はうろたえて声を返すと、
「主人は、知らないことにすると申しております」
とだけ、いった。
「心得た」
男はにんまりと笑うと、初めて女のほうへと歩み寄り、
だしぬけに猿臂を伸ばして抱きすくめた。
「あ!」
不用意にあげた声を恥じる女に肉薄すると、もう首すじを咬んでいた。
地味なモスグリーンのカーディガンが、赤黒いシミに濡れた。

狭い縁側のうえ、窮屈そうに腰を振る女を組み敷いて、男は荒い息をたてている。
獣のような無言の呻きは、時折女の切なげな吐息と折り重なって、深い口づけとなっていった。
破けてずり落ちたストッキングが、少女の母親が堕落したことを、如実に物語っている。
「あんた、だんな以外の男は、初めてのようだね」
下品な囁きに、女は無言の頬を染めて、肯定していく。

安心するがいい。
あの子はそれなりに、愉しんでいる。
奥さんもそれなりに、愉しめるようになった。
あんたは見て見ぬふりを続けるがよい。
うわべの安穏を守っておれば、時というものはさりげなく、流れてゆくものなのだから。

庭の茂みから注がれる熱っぽい視線に、男は心のつぶやきを返してゆく。
いちど彼に血を吸われたものだけに伝わる、心のつぶやきで・・・


あとがき
庭先で妻が生き血を吸い取られるシーンを愉しめるようになっているだんな様も、
しっかり血を吸われてしまっているようです。^^

娘の謝恩会

2015年11月10日(Tue) 07:06:53

この学校のPTAに所属すると、お母さん方のファッションセンスが抜群になる。
そんなうわさがほんとうだとわかったのは。
娘の恵里香が、最終学年にあがった年のことだった。
その年、いままでPTA役員をやっていなかった妻に、白羽の矢が立ったのは。
一部の先生方からの、強い推薦があったからだという。
先生方にしてみれば、妻を狙う最後のチャンスだったかも。
そんなふうに思えるのは・・・夫のわたしまでもが、共犯になってしまったからなのだろう。

いっしょに役員に新任したほかのお母さんたち二人といっしょに、妻は体育館に呼び出されて。
6人の先生方のお相手をしたという。
どの先生もが、三人のお母さん方の推薦者だった。
びりびりに破かれた肌色のパンストは、どうしようもなかったけれど。
スカートの裏地を、とりどりの精液にどっぷりと浸していたはずの妻は、
そんな事実をとうとう、その日一日わたしに対して、隠しおおしていた。

担任の先生とは、義理で数回。
その後は相性の良い特定の先生2~3人と、学校に呼び出されるたびに空き教室や体育館で。
ごつごつした教室の床のうえや、あまり寝心地のよくない体育館のマットのうえで。
着衣もろとも精液まみれにされた妻は、スーツを何着も買い替える羽目になった。

覗いてもいいんですよ・・・
先生方の囁きが、甘い毒液のように、わたしの鼓膜を浸したとき。
わたしは妻が新調するスーツ代のために、残業を続けることを決意していた。


お父さんが一番ですよ。
だから離婚もしないし、家庭を壊すこともしないわ。
でも・・・セックスは先生方のほうが、愉しめるの。
しばらくのあいだだけ、目をつぶっていてちょうだい。
妻の身勝手な言いぐさは、彼女なりのフォローだったのかもしれなかった。

もうじき恵里香、卒業ね。
体育の武藤先生がね、恵里香にご執心なの。
卒業するまでに、一度でいいからモノにしたいんですって。
あなた、どう思う?

そんな相談を、妻に持ちかけられたのは。
秋も終わりのころだった。
武藤先生は、妻を気に入ってくれていて。
いちばん交渉が頻繁な先生だった。
鍛えられた厚い胸板と逞しい腕が、たまらないのだと妻はいう。
どちらも、貧相な体格のわたしには、持ち合わせのないものだった。

わたしは憤然と応えた。
そんなの、絶対だめだよね。
・・・せめてきみみたいに、末永く面倒を見てもらうつもりじゃなくっちゃ。
一度でいいからって。モノにして愉しんだら、それきりってことだろう?

じゃあ大丈夫。一度でいいから・・・なんて、遠慮しているだけだから。
妻はイタズラっぽく肩をすくめて、ヘヘッ、と笑った。

卒業式の日。
謝恩会には父親と娘で出席した。
この日とばかりにおめかしをした娘の恵里香は、やはり女の子なのだろう、
日頃のむっつり顔もどこへやら、いつになくウキウキとしていた。

宴たけなわになるまでいると、謝恩会の席は乱れて、乱交パーティーになるという。
特定のお相手のない子たちは、その場で処女を喪うのだと。
だからわたしは、責任をもって、娘の恵里香を自宅までエスコートした。
武藤先生がお祝いをしてくれるから・・・と告げた娘に、真の意味まで心得ている少女たちはいちように、うらやましそうな顔をした。

覗いてもいいんですよ。
鼓膜にしみ込まされた毒液は、この場でも威力を発揮した。
妻がスッと半開きにしたふすまの向こう。
白と濃紺のチェック柄のプリーツスカートのすそから、白い脚を放恣に伸ばして、
娘は仰向けに、組み敷かれていて。
足擦りをしながら、「痛い!」「痛い!」と、ちいさな声で、くり返し叫んでいた。
じたばたとくり返される足擦りのたびに、白のハイソックスがじりじりと、ずり落ちてゆく。
その白無地のハイソックスに浮いた縄模様が、なぜかひどく心に灼きついた。

静かになった娘のうえにおおいかぶさって、武藤先生がなおも欲望を吐き散らしているのを背に、
わたしは娘のお祝いのためのケーキを買いに、玄関を出た。

おめでとう。ケーキ食べようね。
シャワーを浴びた娘は、つややかに濡れた洗い髪に、少女らしく火照った頬。
汚されるまえと変わらない態度で、それでも「お尻ムズムズする」なんて、呟いている。
先生は満足そうに、自分のモノになった母親と娘とを、等分に見比べていた。

今夜は恵里香が、先生のお相手よ。
久しぶりに・・・夫婦で愉しもうか♪
妻の言いぐさにわたしの一物までもが、荒々しい鎌首をもたげ始めている。

老婆のひとりごと。

2015年09月11日(Fri) 03:17:52

昨夜はひさびさに、エエ獲物にありついた。^^
脂ののり切った人妻の熟れた生き血に、娘のほうは生娘ぢゃった。

奥方は、気丈なお方。
わしが娘に手を伸ばしたら、必死に庇いおった。
そのうえで、おびえた娘ごに手本を見せようとして、
すすんでわらわのまえに、肌身をさらされた。
そこまで誘われて、わらわが黙っていられようか?
首っ玉にかじりついて、うなじをガブリと喰ろうてやった。
随喜の悲鳴が、なんともくすぐっとうてのお。

娘ごは、親孝行なお子ぢゃった。
母親が、自分ひとりだけいい思いをしとうて、娘ごを逃がそうとしおったに、
そんな人の気も知らんで、母を見捨てて逃げられないと訴えおった。
ぢゃによって、望みどおりにしてやった。
あの真っ白なハイソックスも、わらわに咬み破らせとうて、わざわざおニューを履いてきたのぢゃろうて。
そうそう。奥方のストッキングも愉しかった。蜘蛛の巣みたいに、チリチリにしてしもうたぞえ。

奥方は、礼儀正しいお方。
あれほどの目に遭(お)うてもなお、こぎれいなお召し物で夜道を出歩いて見えられる。
よそ行きのスーツやワンピース姿をわらわの悪戯にさらして、血のりに濡らしてもらいとうて、ウズウズしておるのぢゃ。
娘ごは、素直なお子ぢゃ。
母ごにせがんで、制服をなん着も買うてもろうて、
白のブラウスも、ハイソックスも、わらわの慰み物にさせてくださる。
そのうえチェック柄のきりっとしたプリーツスカートまで、行きずりの男どもの精液で裏地をべとべとにしたがっていらっしゃる。

人の生き血を吸う老婆

2015年09月11日(Fri) 02:50:46

夜道の街なかは、街灯が明るくても危ない。
街のように、人の生き血を吸う老婆が出没するようなところでは。
その晩餌食になったのは、40代の母親と、10代の娘。

宝井喜和子は、帰り道を急いでいた。
娘の彩菜の通っている学校で親子面談があり、それが意外なくらいに長引いたのだ。
まさか教師たちまでがぐるになって、母子の帰り道を昏(くら)くしたなどとは、その時点での彼女は気づいていない。
なにしろ宝田家は、つい先日夫の仕事の都合で都会から引っ越してきたばかりだったのだから。
夜道に吸血鬼が出没する・・・そんなうわさだけが、喜和子の耳に届けられていた。

ハッとして顔をあげると、痩せこけた着物姿の女が、ひっそりと佇んでいた。
彩菜をかばうように、胡散臭げに通り過ぎようとしたら、呼び止められた。
ククククク・・・ッ。そもじ、だまって素通りするつもりかえ?

よく見ると、ほつれた白髪に、ところどころシミの浮いた、みすぼらしい着物姿。
顔色は悪く、眼窩は落ちくぼんでいて、色あせた薄い唇はしまりなく弛み、ケタケタと人のわるい薄哂いを漏らしている。
どっ・・・どちら様でしょうかッ!?
喜和子はおびえる娘をとっさに身で庇いながら、声だけは気丈に尖らせていた。
どちら様もこちら様も、ねぇもんだ・・・
歯のほとんど抜けているらしい口許は、ひどくだらしなく、呟くようなだみ声は、ひどく聞き取りにくかった。
え・・・?
喜和子が目を細めて老婆の声に耳を傾けようとしたとき――その一瞬だけみせたスキが、命とりだった。

がばっ。
着物の裾を広げて、老婆が襲いかかってきた。吸血蝙蝠が、羽を拡げるようにして。
ああっ、なにをなさいますッ!
喜和子がとがめだてするのも聞かずに、老婆は痩せこけて色あせた唇を、喜和子の首すじに素早くあてがった。
ほとんど抜け落ちているかとみえた歯だったが、犬歯だけは健在だった。
不潔に黄ばんだ歯が、喜和子の白い首すじに突き立った
がぶり!
白のブラウスに赤黒い血がほとび散り、キャアッ!という悲鳴が、喜和子の唇からほとばしった。

老婆は喜和子を羽交い絞めにすると、うなじにかぶりついて、生々しい音をたてながら生き血を啜り取った。
じゅるっ・・・じゅるっ・・・じゅるっ・・・じゅるうっ。
汚らしい音が、きちんと装われたスーツ姿におおいかぶさってゆく。
気位も高そうな都会妻にのしかかり、むぞうさに啜り取ることで、喜和子の血を辱めてゆく。
あ・・・あ。。。ァ・・・っ。
喜和子はクタクタと姿勢を崩し、その場に尻もちをついて板塀でかろうじて背中を支えた。
傍らに立ちすくむ彩菜が、両手で口元を覆っているのを、老婆は見返った。

不吉な予感におびえた声が、老婆を娘からさえぎろうとした。
娘は・・・娘だけは見逃してください・・・
老婆はふたたび喜和子を見返り、ニタニタ哂いながらゆっくりとかぶりを振った。
なんねぇな。

老婆は母親から吸い取った血のりで頬をべっとり濡らしながら、少女のか細い影に迫っていった。
彩菜は中学の制服姿をひるがえそうとしたが、白のハイソックスを履いた両脚は、地面に根づいたように動かなかった。
恐怖と、母親を見捨てて逃げることへの懸念と後ろめたさが、彼女を棒立ちにさせたのだ。
ほほお、逃げんのか?
からかうような口調の老婆に、少女はおずおずと口を開く。
母を見捨てて・・・逃げられないです・・・

ククク。親孝行な娘ごよのぅ。褒めてやるわい。
老婆はニタニタとした哂いを消さずに、少女との距離を詰めてゆく。
親孝行だろうが親不孝だろうが、どうでも良い。
ただ、彩菜がこの場から逃げようとしないという、求める生き血を獲るのに都合のよい態度をとったことが、
老婆をご機嫌にさせた過ぎなかった。
クヒヒヒ。母ごに負けぬよう、たっぷりとめぐんでくだされや。
娘を咬ませまいと焦る母親が、失血のあまり起ちあがることもできずに地団駄踏むのをしり目に、
老婆は娘のおとがいを仰のけた。
白くて細い首すじが、頼りなげに闇に泛ぶ。
ホホホホ・・・
老婆の哂い声が、いちだんと高くなった。
そして笑みを泛べた唇を、まっすぐに少女のうなじに向けて近寄せて、
ツヤツヤとした黒髪を手早く掻き退けると、あっという間に吸いつけていた。
キャーッ!
第二の悲鳴が細く鋭く、夜道に響いた。

くちゃ・・・くちゃ・・・くちゃ・・・っ
少女のうら若い血潮もまた、汚らしくむさぼる音に辱められた。
やめて・・・よして・・・
母親はまな娘の受難の場から目をそらしながら、うわごとのように呟きつづけ、
いやっ・・・いやっ・・・
娘もまた、目を瞑りかすかにかぶりを振りながら、震える声で訴えつづけた。
老婆は彩菜の懇願に耳を貸す気などさらさらない、と言いたげに、処女の生き血を辱める音を、重ねつづけていった。

彩菜が母親がそうしたのと同じように、喜和子とは向かい合わせになって、道の向こう側に尻もちをついた。
よいな?真っ白なお召し物には、真っ赤な血潮がよう似合うでの?
老婆は彩菜にささやきかけ、彩菜はあいまいに頷いている。
よし、よし・・・
あやすように制服姿の肩先を撫でつけると、彩菜の胸元を引き締めていた紺のひもリボンを、サッとほどいた。
少女の胸元からせしめたリボンを着物のかくしにしまい込むと、
老婆はふたたび、少女のうなじに唇を這わせてゆく。
やめて・・・やめて・・・娘を放して。。。
喜和子はまだ、うわごとを呟きつづけていた。

彩菜がガクリと頭を垂れてしまうと。
老婆は耳元に口をあてがうようにして、意識をもうろうとさせた少女に囁きかけた。
白のハイソックス。美味そうぢゃの。咬ませてたもれ。破いてみとうなった。。
彩菜が童女のような素直さで頷くのを目にして、喜和子は目をそむけた。
くひひ・・・クヒヒヒ・・・
自家薬籠中のものになった少女の姿勢をくつろげると、
老婆は化け猫のような息遣いをはずませて、彩菜の足許に唇を近寄せた。
白のハイソックスに包まれたふくらはぎは、年ごろの少女のふっくらと丸みを帯びた脚線を、まぶしくひきたてている。
どうやら、おニューのようぢゃね?
老婆はぐったりとなった少女の顔をもう一度のぞき込むと、「ハウッ!」と声を漏らして食いついた。
くちゅ・・・くちゅ・・・ぐちゅうっ。
血潮を飲まれる音を洩らしながら、白のハイソックスに赤黒いシミが拡がっていった。

眠りこけた娘のうえから顔をあげた老婆の唇に、まな娘の身体から吸い取った唇がてらてらと光るのを、
喜和子は嫌悪と屈辱のまなざしで見返した。
けれども、どうすることもできなかった。
無抵抗の気丈さは、老婆の加虐心をそそりたてただけだった。

聞いておろうの。わしはおなごの履く長靴下が好みでな。
娘ごのハイソックスも、愉しませていただいたというわけぢゃ。
そもじの穿いている肌色の薄々のストッキングも、面白かろう?
チリチリにひん剥いてくれようの。

喜和子は激しくかぶりを振り、手をあげて老婆を制しようとした。
そんな喜和子の狼狽を愉しむように、老婆はニタリニタリと薄哂いを洩らしながら、ハイヒールの脚を抑えつけた。
黒のエナメルのハイヒールの硬質な輝きに、淡い光沢を帯びた肌色のストッキングが、なよなよとたよりなげに映えている。
うひひひひひひひっ。
老婆は卑猥な哂いをこらえ切れずに喜和子の脚にむしゃぶりつくと、赤黒く爛れた唇をヒルのように這わせていった。
ああああああっ!
嫌悪にかき乱された悲鳴を、街灯が無同情に照らした。

くっくっくっ。ケッケッケッ。
老婆はニタニタ哂いを、おさめていない。
意地汚く抱きかかえているのは、少女の脚から抜き取った血のりに濡れたハイソックス。
その母親が着ていたジャケットにブラウス、それにひざ丈のスカートまで、ひん剥いていた。
あの夜道で真っ裸でいたらどうなるか。
居並ぶ家々のあるじたちは皆、きょうの母娘のように、妻や娘、それに息子までも喰われたものたちばかりだった。
彼らはその見返りに、老婆の餌食になって道に身を横たえた女たちを、見境なく犯す権利を与えられていた。

なにも知らない足音が、むこうからこちらへと歩みを進めてくる。
足音の主は、喜和子の夫、彩菜の父親。背広を着ての勤め帰りだった。
老婆は人が変わったように愛想のよい哂いを泛べて、すれ違おうとする男の足音を止めた。
おや、おや、ご主人様、遅いお帰りで・・・お仕事、ご苦労様ですねえ。
そうしてわざとのように、痩せこけた頬をべっとりと濡らしている彼の妻や娘の血を着物のたもとで拭い取り、
ついでにわざとのように、両腕に抱えた女たちの衣類を取り落とした。
おや、おや、いかんの、せっかくの手土産。
持ち主の血に染まった白のボウタイブラウスが、くしゃくしゃにまくられた海老茶のスカートが。
学校の制服の一部だったひもネクタイが、しつような咬み痕をいくつもつけられた白のハイソックスが。
いぶかし気に地面に視線を落とした男は、せわしなく拾われてゆく衣類に見覚えがあるのに気がつくと、
顔色をかえてまっしぐらに、老婆がたどってきた道を駆け出して行った。

ホッホッホ。遅い遅い。遅すぎるでのお。でもだんな様も、たんまりお愉しみなされや。
女房や娘が喰われるところなぞ、そうそう目にすることはできぬでのお。

息せき切って走り抜けた終着点。
街灯の下、仰向けに転がされたふたりの女のうえに、いくつもの人影がのしかかり、息を弾ませていた。
妻はすっかり娼婦になり果てて、夫以外の男と悦楽の吐息を洩らしつづけていたし。
娘はさっき流したのとは別の意味の血潮を太ももにあやしながら、初体験の昂ぶりにわれを忘れかけている。
夫は立ちすくみ、茫然とし、初めて自覚する妖しい歓びに胸を染めてゆく――
そして、妻と娘とがヒロインを演ずるレイプシーンを、その場で尻もちをついたまま愉しみ始めていった。


あとがき
うーん。。。
老婆は、いつも唐突に現れます。^^

信じてる。信じてるから・・・

2014年12月18日(Thu) 18:39:00

「信じてる。信じてるから・・・」
縄村朋美は呪文でも唱えるようにそう呟きつづけながら。
学校帰りの制服姿を、自ら襲わせていった。
白のハイソックスの足許ににじり寄る、黒い影は、少女の足首をつかまえると、
しっかりとした感じのするナイロン生地に包まれたたっぷりとしたふくらはぎに、唇を吸いつけてゆく。
がりっ・・・と。力まかせに噛まれたときは。
さすがに少女も、顔をしかめたけれど。
濃紺のプリーツスカートのうえから、すぼめた膝を抑えながら。
なにかをこらえるように、歯がみをした。

大丈夫。あたし知ってるから。
あなたに襲われて、気絶しちゃったこともなん度もあるのに。
あたしの血を吸い尽さないで、生命を助けてくれたことを。

少女は心のなかで呪文を唱え、
男は吸い出した若い血潮を通して、彼女の心の奥を正確に読み取ってゆく―――

数刻・・・
少女は肩で、息をしていた。
セイセイと小刻みにはずませる肩を、男は恋人のように、じっと抱き支えていた。
このごろ、飲み方が荒っぽい。
それはお互いに、感じ合っていた。
激しく求められることに、少女はもう抵抗を感じていない。
むしろ歓びと誇りさえ、感じているのだった。
男の胸中は、もう少し複雑だった。
自分の身体のなかに、何が起きているのかを。わかっていたから。

吸血鬼ひとりを養うのには、七人の人間が要るという。
血を吸い尽されてしまったとき、相手の吸血鬼から聞かされたことだった。
それを、ひと月のうちに目星をつけなければならないという。
そうでないと、自分を信じてついてくるようになった者から、よけいに奪うことになって。
相手を死なさなければならないはめになりかねないから・・・と。

信じてるわ。
そう囁いてくれる少女の言葉がふと重荷になりかけたとき。
俺が生きるのをやめればいいのか・・・?とさえ、自問しかけていた。

妻は、すでに吸血鬼の所有物になっていた。
邪魔者になった夫は、妻に裏切られるようにして、
人もあろうに妻を寝取った間男に生き血を吸い尽されてしまったのだった。
半吸血鬼と化した妻は、いまは自分の女友だちを呼び寄せて、情夫の渇きを飽かしめている。
けれどもそんな妻も、かつての夫に悪いと思ったのだろうか。
自分の妹夫婦を呼び寄せたときには、夫に機会を与えたのだった。
なにも知らずに招かれた妹と義弟、それにふたりの娘。
酒に酔わされた義弟は、邪悪な牙に真っ先にかかって、スポーツで鍛えた生き血をむさぼられて。
酔い酔いになった夫にすすめられるがままに、その妻も真っ赤なワンピースに、己の血潮を浸していった。
怯えきったふたりの娘たちは、まだ幼かったけれど。
思った以上に従順に、伯父の牙が自分たちの血をあやしていくのを、拒み切れずになっていった。

あとふたり。
前妻の心づくしを味わい切ったあと。
男は再び、街にさ迷い出ていた。
学校帰りで遅くなった少女が、自分の目の前を横切ったのは、そんなときだったのだ。


信じてる。信じてるよ―――
少女は死の翳を漂わせながら、まだ呪文を呟きつづけている。
このまま死んでしまっても良い。
そうとさえ、思っているかのようだった。
そうはさせまい。俺が死んでしまった方がまし・・・
そう思いながらも、男はせりあがってくる欲情を、どうすることもできないでいる。

少女の唇が、ふと歌うような呟きを口にした。
妹を呼んであげる―――と。

もしもし?まあちゃん?今出てこれる?
え?お夕飯のお手伝い?まだ早いじゃん。ちょっとだけ、出てきてくれる?
姉の誘いに何の疑念も持たないらしい妹娘の、切れ切れな声が、くすぐったく鼓膜を刺す。
吸血鬼が求めてやまないピチピチとした生気が、はしばしに感じられた。
十分とかからなかった。
真っ赤なミニスカートの下、にょっきりと伸びた黒のストッキングの脚が、夕闇の向こうにもの問いたげにたたずむまでに。


きゃーっ!
逃げまどう少女が行き止まりの路地に追い詰められて、電信柱にくぎ付けになるのに、そう時間はかからなかった。
朋美は崩れそうになった姿勢を、腕と背中で支えながら、うっとりとした目線をおくって。
妹の真奈美が首すじを咬まれて、キャッとちいさく叫ぶと、身じろぎもならず抱きすくめられてゆくのを。
面白そうに、見守っていた。
数日前の自分を、見ているようだったから。

美味しいよね?まあちゃんの血、美味しいよね?
ちゅうちゅう、ゴクゴク・・・いい音立てちゃって。
あたしがご馳走しきれない分は、まあちゃんからもらってね・・・
あっ、ひざが折れそう・・・そう、優しく救い上げて頂戴ね。
お気に入りの紺のセーター、血で濡れちゃうけど・・・はじめての記念なら、まあちゃんも赦せるわよね?

どうやら話が通じたらしい・・・
男は妹を抱き支えながら、こちらへと促して。
真奈美はべそを掻きながらも、しっかりとした足取りで、姉のほうへと歩み寄っていった。

ごめんね、まあちゃん。
ウン、だいじょうぶ。
痛かったー?よくガマンしたね。
お姉ちゃん、ハイソックス真っ赤・・・
まあちゃんも、脚を咬んでもらったら?黒のストッキングせっかく履いてきたんだから。
えっ・・・?えっ・・・?
この人、女の子の靴下破くの好きなの。つきあってあげて。
エエ、エエ、そうするわ。本当はあたし、咬ませてあげてきて履いて来たの。
そうこなくっちゃ♪

しつような吸いかたに、辟易しながら。
真奈美は広がる闇空を、見あげていた。
真新しい黒のストッキングに走る裂け目はもう、ひざ小僧までまる見えになるほど、拡がっていたけれど。
もう、いくら破かれちゃっても、かまわない・・・
そんなことをごくふつうに、感じてしまっている。

ねえ。
うん?
母さんのことも、紹介してあげようよ。
そうね、あたしもいま、それ言おうと思ってた。
あたしたちの血が美味しいんなら、母さんの血も美味しいよね。
未亡人なんだし、父さんも赦してくれるよね?
ねえ、どうする?いま行ってみる?まあちゃんもお夕飯のお手伝いあるっていうし。
そのまえに、済ませちゃわない・・・?

口々に言葉を重ね合わせる少女たちの言い草を、くすぐったくうけとめながら。
これで七人目か。
姉妹のうら若い血潮に濡れた唇を、満足げに撫でつけていた。
真奈美が親しげに、笑いかけてくる。
家出てくるときね、母さん紺色のスケスケのパンスト、穿いていたんだよ・・・

母さん、ごめんね。あたしのあとは、お願いね・・・

2014年12月17日(Wed) 07:47:51

16歳の友近優紀は、セーラー服の胸もとの白いリボンを揺らしながら、人っこひとりいなくなった学校の廊下を歩いていた。
古びた木造の廊下が、ひと足歩むごとにギシギシときしむのにも、もう耳が慣れてきた。
ここは片田舎の学校―――”村”と呼ばれる世界は排他的だときいていたけれど。
都会から越してきた優紀のことを、周囲はむしろ歓迎してくれているようだった。
担任は初老の女教師。
それがどういうわけか、きょうにかぎって優紀のことを職員室に呼び出して、長い長いお話を始めたのだった。

うちの学校には「接遇」と呼ばれる授業があること。
そこでは女の子が昔ながらに女らしく振舞うことが義務づけられること。

そんなとりとめのないことを、しっかりとした口調で、けれどもくりごとのようにとりとめもなく、彼女は訥々と語っていて・・・そのうちに、校内の誰もが下校してしまっていた。

いけない、塾に遅れちゃう。

優紀が教室のドアを開いてなかに入ろうとした時―――
白のハイソックスの足許を、ハッとすくませていた。
見馴れない男がうっそりとうずくまるようにして、優紀の席に腰かけていた。
四十代くらいの、顔色のさえない中年男だった。

悪いね。きょうからきみの血を吸わせてもらうことになったんだ。

この村には吸血鬼が棲んでいるというから、気をつけなさいね。
そんなばかなと聞き流していた両親の言い草が、ありありと記憶に蘇る。
優紀の頭から、血の気が引いていた・・・・・・

相手がこんなおっさんでは、不服なのかな・・・?

男の呟きが、自分の首すじに迫ってくるのを感じながら。
優紀は金縛りにあったように身じろぎひとつしないで、佇みつづけていた。
白三本のラインが走るセーラー服の襟首を、がっしりと掴まれたとき。
担任の女教師の囁きが、耳の奥に蘇る。

あなたの礼儀正しさが、求められるのですよ。

首すじにふきかかる吐息が、ひどく凍えているように、優紀は感じた。
優紀は目を瞑り、うなじをスッと仰のけていた。
首のつけ根に硬い異物が圧しつけられて、グイッと喰い込んできた・・・・・・


いったいどれほどの時間が経っただろう?
数時間ということは、ないはずだ。
表はまだ、明るいのだから。
案外、ほんの数分間のことだったかもしれない。
首すじにちくりと刺し込まれた男の犬歯が、生温かい自分の血をチューっと吸い上げるのを、
恐怖と戸惑いの想いを抱えながら、聞き入っていた。
教室の天井に這う古びたシミを、薄ぼんやりと眺めながら・・・

ふたたび廊下に出たとき、向こうから小さな影がひとつ、こちらに歩み寄ってきた。
担任の女教師だった。
彼女はいつものように、ゆったりとほほ笑んでいた。
男は礼儀正しく、優紀の傍らに立ったまま会釈をした。

どうやらうまくいったようね。
おかげさまで。

そうか、この男とわたしを二人きりをするために、先生はわたしのこと呼び止めたんだ・・・
女教師の謀りごとに、けれども優紀は腹立たしさを感じていない。
担任の先生の視線が、自分の足許に注がれるのが、くすぐったかった。
男に求められるまま、気前よく咬ませてしまったふくらはぎ。
白のハイソックスには、派手な赤い飛沫が、散っていた。

お似合いよ。

ゆったりとほほ笑む先生に、「ええ」とか、「はい」とか、しどろもどろのあいさつになってしまったのだけが、ちょっぴり不覚だった。


ただいま・・・
玄関のまえ、いつものように声をかけようとして。
優紀は自分の声を、引っ込めていた。
彼女は母にドアを開けてもらうことをやめて、鍵を取り出して玄関のドアを開けた。
物音に気がついて優紀の母親が玄関に出てきたときに。
連れの男はもう、敷居をまたいでしまっていた。

おろおろとする母親に、優紀は棒読みのように呟いている。

母さん、ごめんね。
吸血鬼の小父さんなの。
家にあげちゃうと、どうなるか知っているよね?
いつでも好きなときに、うちに出はいりできるんだったよね?
罰として、まずあたしが血をたっぷり吸われるの。
あたしの番が済んだら、あとは母さんお願いね。

戸惑うように娘を見送った母親がしたことは、
招かざる客を力づくで押し返すことでも、
自分が身代わりになるから娘を話してほしいと懇願することでもなくて、

娘の勉強部屋から、「アッ」というちいさな叫びがするのと。
どうやら従順に身を横たえてしまったらしい娘のうえに、チュウチュウとなまなましい吸血の音が覆いかぶさるのと、
男の満足げなうめきと、どうやら夢中になってしまったらしい娘の「もっと・・・もっと・・・」という繰りごととを、
しっかり自分の耳で聞き届けると。

グリーンのタートルネックのセーターを、真っ白なブラウスに。
くたびれた紺のジーンズを、よそ行きの黒のフレアスカートに。
履き古したソックスを、真新しい肌色のストッキングに。

おもてなし服に、着替える行為だった。

勤め帰りの夫を迎えるとき。
妻も娘も、襟首を汚した服を着たままで。
娘は白のハイソックスを真っ赤にして、
妻は肌色のストッキングを、ひざ小僧があらわになるほど咬み破られたままでいて、
精液のしたたり落ちるスカートを揺らしながら、台所に立つことだろう。
すべてを心得た夫は、気づかないふりをして。
なにごともなかったように、夕餉の食卓に着くのだろう。
自分の妻と娘とが、すでに食されてしまったことを、むしろ誇らしく胸に刻みながら。

ちゅぱちゅぱ・・・ぢゅるうっ。

2014年04月14日(Mon) 04:57:57

学校からお家に戻ると。
あたしはママが招(よ)んでいた小父さまに、引き合わされた。
小父さまは学校の制服を着たあたしを引き寄せると、いきなり首すじを咬んで。
ちゅぱちゅぱ・・・ぢゅるうっ。
って。
汚らしい音をたてながら、あたしの血を吸い取った。
ママはびっくりして、うろたえて。
さいごは悔しそうな顔をして。
あたしが身体のあちこちを咬まれながら血を吸い尽くされちゃうのを、
どうすることもできないで、見守っていた。


つぎは、ママの番だった。
小父さまは、薄いピンクのカーディガンを着たママのことをつかまえると。
あたしの血をつけたままの牙をむき出して、ママの首すじを咬んでいた。
ちゅぱちゅぱ・・・ぢゅるうっ。
さっきあたしの血を吸った時と同じくらい、汚らしい音を立てながら。
ママの血を吸い取ったっていった。
ママが悔しそうに歯噛みをしていたのは。
お気に入りのカーディガンに血のりが跳ねたのが悔しかったのと。
血を吸い取られるときの音が、あまりにも汚らしいことに、腹を立てていたんだって。


あたしのときも。

ちゅぱちゅぱ・・・ぢゅるうっ。

ママのときも。

ちゅぱちゅぱ・・・ぢゅるうっ。

吸血鬼に血を吸われるのって、もっとロマンチックだと思っていたあたしたちは。
ヒルみたいにうごめく飢えた唇を、身体のあちこちにお行儀悪く吸いつけられて。
豊かに脈打つ生き血を、一滴余さず吸い取られていった。


あたしは真っ白なハイソックスに、赤黒い血をべっとりと撥ねかしていて。
ママは肌色のストッキングに、ビチッと派手な伝線を、つま先まで走らせていた。
スリップ越しにわき腹を咬まれるときに、ひどく嫌そうな顔をしたのは。
新調したばかりの高いスリップを破かれちゃうのに、腹を立てていたからだったんだって。
そんなふうにしてあたしたちは、
身体をめぐる血潮を一滴余さずむざむざと、
献血する羽目になっていた。


ちゅぱちゅぱ・・・ぢゅるうっ。

ちゅぱちゅぱ・・・ぢゅるうっ。

血を吸い取られるときの、あの汚らしかった音が、ママはよほど悔しかったらしい。
会社から帰って来たパパの首すじに咬みついたときも。
ちゅぱちゅぱ・・・ぢゅるうっ。
あたしたちが吸い取られたときと同じくらい、汚らしい音を立てて。
パパの生き血を、吸い取ってしまっていた。


あれっきり、あの小父さまとは逢っていない。
血のなくなった身体のあたしたちには、もはや用がないのかも。
そう思うのは、ちょっぴり寂しいけれど。

ちゅぱちゅぱ・・・ぢゅるうっ。

あんなふうにして吸い取ったあたしたちの血の味を、まだ憶えてくれているといいなって。
時々そんなことを、ふと思う。


ちゅぱちゅぱ・・・ぢゅるうっ。

お友だちをだまして家に連れて来て。
ママと一緒に生き血を愉しむときも。

ちゅぱちゅぱ・・・ぢゅるうっ。

近所のおばさんを家に招(よ)んで、母娘で生き血を分け取りするときも。
あたしたちはいつも、あの汚らしい音を立てて。
一滴余さず吸い取っちゃうのを、マナーだと思い込んでいる。

愚かな娘。

2014年01月06日(Mon) 05:01:17

ヘビに睨まれた蛙のようなものだったに違いない。
娘の真奈美が学校帰りに、初めて吸血鬼の餌食になったときには。

この街に棲む吸血鬼は、好んで脚から吸血する。
娘のときも、そうだったという。
寒風に頬ぺたを真っ赤にした少女は、路地裏に追い詰められて。
キャーとひと声叫んだのもつかの間、あっさり首すじを咥えられていた。
貧血を起こしてその場にへたへたとへたり込むと。
男のお目当ては、娘がいつも学校に履いていく、紺のハイソックスだったらしい。
丸太ん棒みたいに横たわった肉づきのよい太ももやふくらはぎは、やつらにとって好餌以外のなにものでもなかったろう。
太っちょな真奈美は、父親よりも年上の飢えた吸血鬼相手にうら若い生き血を気前よく振る舞う羽目に遭っていた。

妻が餌食にされたのは、娘がハイソックスを一ダースほども破かせてしまったあとだった。
うかつにもほどがあるというほどの、警戒心のなさだった。
娘の家庭教師を自薦してきたその男を、不用意に家にあげてしまうと。
いつものように紺のハイソックスをびりびりと破きながら娘の生き血を愉しんでいる光景を垣間見てしまった妻は、
すぐに自分の穿いている肌色のストッキングも、男の毒牙に引き裂かれてしまっていたのだった。

ゴメン。あなたと別れたい。
思いつめた顔をしてそう切り出されたとき。
わたしになにができたというのだろう?
吸血鬼の情夫のもとに走るという妻を止めだてするには、ふたりの交際を認めてやる以外に道はなかった。
「奥さんは純情だったんだね。ご主人の英断に感謝するぜ」
男の言いぐさは決して嬉しいばかりのものではなかったけれど、最初に餌食にされた妻が、娘の手前とはいえ凌辱を免れ、以後三度も男のその方面の欲求を容れなかったことだけでも、自尊心を満足させるしかなかった。
「あんなに堕ちない女は、珍しい。まず貞淑なほうだと自慢していいと思うぜ」
男はそういいながら―――妻を日常的に、犯している。


ただいまぁ。
娘が学校から、戻ってきた。
見るからに、あまり悧巧そうではない顔つきだと、父親ながらにそう思った。
そばかすの浮いた、赤ら顔。
善良そうなどんぐりまなこに、うそのつけない性格。
両親のどちらに似たのだろうか?

お母さんは?
寝室で小父さまの御相手だよ。じゃまするなよ。
意味深にわたしが呟くと、すぐにそれと察していた。
「ふたりのじゃまはしないように」というわたしの言いぐさをどう受け取ったのか、ちょっと尊敬したようなまなざしを投げると、黒タイツの脚を二階の自室に向けた。


遠くでキャーッという声がする。
声の主は二階の勉強部屋にいた。
いまごろ、通学用の黒タイツを噛み破らせているのだろう。
ひとの娘を掴まえて、クチャクチャと下品な音をたてて生き血を啜る男のにんまりとした笑みが、目に浮かぶようだった。
入れ替わりに現れた妻は、わたしの腕の中。
皮肉にも、男との関係が生じてから、夫婦のセックスも復活していた。
同時に二人の男に抱かれても、罪悪感を持たない女になっていた。

なによりもこたえられないのだよ。
愛し合っている夫婦の間に割り込んで、亭主公認で奥さんを寝取るのが。

男の勝手な言いぐさに、苦笑いで返すことができたのは。
きっと・・・妻が自分の手に戻ってきたからに違いない。
だれかと共有する・・・という形であったとしても。
昏い世界に身を浸しているとき以外は、仲の良い夫婦。和やかな幸せ家族。
そんな平穏が戻ってきたのは、吸血鬼の出現がきっかけだったとは。

皮肉な想いを押し隠して、わたしは熱情を込めて妻を掻き抱く。
階上の部屋からは、生き血を啜られる処女の、妙なる声色が漏れつづけていた。

残らず、召しあがっていかれましたわ。

2012年10月24日(Wed) 07:13:16

私の手料理、よほどお口に合ったのかしたから。残らず召し上がって行かれましたわ。
満足そうに、ほほ笑む妻は。
黒のストッキングを履いた彼女の足許を、
その邪悪な訪客がもの欲しげに盗み見ていったことを夢にも知らなかった。

よほど美味しかったんでしょうね・・・初美の血。
残らず召し上がって行かれましたわ。
涙ながらに呟く妻の悲嘆は、ながく続かなかった。
黒一色のスーツの下、素肌を蒼白く輝かせる漆黒のストッキングの足許を。
”彼”はやっぱりもの欲しげな目つきで、しげしげと見入っていったのを、妻は夢にも知らなかった。

どうやらお口に合ったみたいだわ。私の血。
残らず召し上がって行かれましたわ。
初美も嬉しそうに、私の血を飲んだのよ。
エッチまでされちゃった・・・ごめんなさいね。
あっけらかんと笑う彼女は、もう別世界の人。

あなたっ。
逃がさないわよっ。
あのひとはもう行ってしまったから、あなたの血は初美と二人で分け取りよっ。
どうせ美味しくないんでしょうけど・・・
残らず飲み尽くしてあげますからねっ。
はい、はい・・・
言うなりになって噛まれていったわたし。
どうやら別世界に移り棲んでも、家族の力関係は変わりそうにない。


あとがき
吸血鬼になっても、仲良し家族であることは変わりがないようで。 笑

10月23日 午後1時半ころ構想。

一家供血。

2012年04月29日(Sun) 06:17:21

これが、奥さんのやつ。
男がポケットのなかから、肌色のストッキングを一足引っぱり出して、目の前にぶら下げる。
家内の脚から脱がせたらしい。
ふやけたようにしわくちゃになったそれは、だらりと垂れさがり、あちこちに赤黒いシミを拡げていた。

これが、お嬢さんに脱いでもらったほう。
男はポケットの中からもう一足、黒のストッキングを引っぱり出して、これも目のまえにぶら下げる。
娘は、学校帰りだった。
知的で清楚な翳りで娘の足許を染めていた薄手のナイロンも、やはり家内のとおなじように、
だらりとふしだらにつまみあげられた指の下、だらりと力なくぶら下げられている。
色こそ目だたなかったものの、あちこち咬み破られた痕が、そこかしこに滲んでいる。

さ、こんどはあんたの番。
男がわたしの足許にかがみ込んできたのに合わせて、
わたしの手はひとりでに動き、スラックスをたくし上げていた。
足許をうっすらと染める、ストッキング地の黒のハイソックス。
紳士用なのに、照明の下ぎらつく光沢が、やけに毒々しい。

うふふふふふっ。
男はくすぐったそうにほくそ笑むと、ハイソックスのうえから、唇を吸いつけてきた。
くちゅっ。
生暖かい唾液を帯びた柔らかい唇が、薄いナイロン生地ごしに、グッと力を籠めてくる。
ストッキング地のハイソックスの舌触りを愉しむように、しばらくの間にゅるにゅると。
撫ぜるように舌を、這わせてくると。
吸いつけた唇に、いっそう力を込めて。
ぱりり・・・
ぶちぶちっ・・・
かすかな音をたてて、ハイソックスを噛み破っていった。

案外、あんたの靴下を破くのが、いちばん愉しいかもな。
男の勝手な言いぐさも上の空で、失血に頭がぼうっとなったわたしは、
ぼんやり滲んだ天井の木目を、焦点の合わなくなった目で見あげつづけていた。

じゅうたんの上にうつぶせになって。
なおもしつように唇を吸いつけてくる男に、ハイソックスのふくらはぎを愉しませながら。
目のまえに投げ捨てられた妻のストッキングが、視界に滲んでいる。
ところどころ裂けた薄手のナイロン生地に、ねばねばと光る粘液の淫らな輝きが、絡みついていた。
妻の身に起こったことを想像し、思わず勃起を感じると。
男はそれを察したように、呟いた。
お嬢さんもそろそろ、潮時だね―――

好きなようにしなさい。
娘の婚約者の生真面目な顔を思い浮かべながら、わたしは苦笑いを浮かべている。
彼が、エスコートすることを承諾したんだね?
ああ。
肯定のしるしに、彼はふたたび鋭利な牙を、わたしのふくらはぎに淪(しず)めてきた。

義母の喪服を脱がさせるため。

2012年03月12日(Mon) 07:53:16


義母(はは)を襲ってくれませんか?
もう、還暦間近なのですが。魅力的なひとですよ。

そう語りかける男は、俺につけられた痕をすでに首すじに持っていて。
ためらいながら口にする、近親者への誘惑の依頼を告げる言葉の語尾が、
マゾヒスティックな震えを帯びていた。

連れてくるかね?
エエ・・・

俯いたその横顔には、かすかな自己嫌悪と罪悪感―――
その体内に宿されたわずかな血潮が、そんな翳りをよぎらせるのだろう。



彼が連れてきたその女は、たしかに魅力的なご婦人だった。
献血だと騙して連れてきたらしく、
まるで医師の診察を受けるときのように、女はそそくさとブラウスのボタンをはずしていった。
漆黒のブラウス。おなじ色のスカート。薄墨色のストッキング。
それは彼女が未亡人だと告げていた。

―――義母の喪服を、脱がせてやって下さい。

そんな娘婿の依頼はきっと、

肌身を曝す

というだけではなくて。

華やぎを取り戻させる

そんなニュアンスも含まれていたにちがいない。

女を連れてきた娘婿を部屋の外に追い払うと、
俺は洋装の喪服姿の後ろにまわり込んで細い両肩を抱き、
おもむろに―――首すじを噛んでいた。


こういうことだったのですね。
女の目じりに、かすかな涙が滲んでいる。
わなわなと震える肩。声色に。
俺はもういちど、さらに抗議を告げようとする唇に、
ふたたび潤いを帯び始めた唇を、重ねていった。

いい身体、している―――
はだけたブラウスの襟首に手を突っ込んで、まさぐる胸は。
まだ若やいだ弾力を残していた。
女はもうそれ以上、逆らおうとせずに。
鮮やかな伝線を走らせた薄墨色のストッキングの脚を。
貪欲な唇の卑猥な凌辱にゆだねていった。

気前の良い奥さんだね。

品のよくない受け応えに。
女はただひと言、

―――どうぞ・・・

伏し目がちに視線をそらし、そう呟いただけだった。



母はまだ、喪服を脱がないのですね。
褥から身を起しかけたその女は、母親譲りのうりざね顔。
潤いを帯びた唇は、稚ない生気をたたえていた。

この女が、母親の情事をねだったのだと。
女の娘婿、女の夫は弁明したが。
ほんとうは、妻への注意をそらすための奸謀だったにちがいない。
真相を知った女は嬉々として、潔い貞操を泥まみれにさせていった。
ふた色の意味で。
娘夫婦をす援けることと。
己自身が、歓びを得るために。

けれども女は、喪服を脱ぐことはなかった。
ふた色の意味で。
夫にまだ、操を立てるという体面を取り繕うことと。
新しい恋人が、喪服の艶を望んだことと。

妻の墓詣り

2012年02月07日(Tue) 07:57:08

招かれない家に上り込むことはできないという習性は、たしかにそのとおりだったけれど。
吸血鬼が太陽の光を避けるなどと、いったいだれが思いついたのだろう?

眩しいほど照りつける陽射しの下。
細い参道が白々と、どこまでも延びている。
植込みの木の葉は、さやさやと淫らな葉擦れをたてながら。
忌まわしいほどぎらぎらと、輝いていた。

オレンジ色のスーツは、墓詣りにはいかにも、不似合いなはず。
だってわたしの妻が未亡人となって、まだ半月と経ってはいなかったから。
けれども解放された人妻は、夫の血を吸った男に狙われて。
なき夫があがり込むことを許してしまった自宅のなか、我が物顔に抑えつけられて、
首すじをがぶりと、噛まれてしまっていた。

あっという間に喪服をはぎ取られた未亡人は、
清楚な黒のストッキングを、淫靡に輝かせながら。
夫を弔うための装いを、ふしだらに着くずれさせていって。
二着持っていたフォーマルスーツを、二着ながら。
夫の仇敵の手慰みに装って、まとったわが身から、破り取らせてしまっていた。

あなたのために着る喪服は、もうなくなっちゃった。
テーブルのうえに置かれた、小さな写真立てを両手に取って。
わたしの写真にしみじみと語りかける妻を、隣室から覗き見てしまうと。
わたしの去ったこの家の主人がだれなのか、自覚せずにはいられなかったけれど。
その感情は決して、居心地の悪いものではなくて。
むしろ相棒の手並みの鮮やかさに、わたしは惜しみない称賛を覚えていた。

きょう、妻が手を引いているのは、わたしの面影を宿した少女。
おさげに結った長い髪を、墓地の風にたなびかせて。
無機質な巨石のまえ、神妙に手を合わせる。
回れ右をして、墓域から出ようとすると。
彼は母娘のまえ、道を遮るように立ちはだかっていた。
劣情をたぎらせる飢えた吸血鬼を前にして。
肌色のストッキングに包まれた、ふっくらとした白い脛が、いともおいしそうに映ったものだった。

驚く少女を、母親は制していて、
己の情夫に、ていねいにお辞儀をすると。
娘の頭を軽く抑えて、おなじ動作を促していた。
佇む少女のまえ、母親はまるでお手本を見せるかのように。
オレンジ色のフレアスカートをちょっぴりめくって、
あらわにした太ももを、男の唇に侵させていた。

所在無げに佇みながら、血を吸い取られてゆく母親を見つめる少女は、
純白のワンピースの上に、黒のカーディガンを羽織っていた。
こぎれいな装いをした母娘のなか、娘の黒のカーディガンだけが。
なき人を弔っているように、はた目に映る。

肌色のストッキングに走る伝線が、
ひざ小僧を通過して、脛をよぎって、足首にまで届くのを。
女はちょっぴり照れながら、見おろしていて。
それから娘のほうを振り返ると、
怖くはないのよ。こっちへいらっしゃい。
手招きをしていた。

娘はちょっとためらいながら、脚をもじもじさせている。
ひざ小僧のすぐ下まで、お行儀よくぴっちりと引き伸ばされた白のハイソックスは。
ストッキングみたいに薄い生地ごしに、ピンク色の脛をジューシィに滲ませていた。

娘の背丈に合わせて、ちょっぴりかがみ込んだ妻は。
少女の両肩を軽く抑えて、身じろぎを封じると。
男はおもむろに、少女の足許にかがみ込んで。
母親にそうしたように、ハイソックスのふくらはぎに、唇を這わせていった。

ちゅう…っ。
ひそかな音が、耳元間近に響いたような錯覚がした。
きゃっ。
少女はちいさく叫んで、脚を飛び退かせようとして。
抑えつける母親の腕にあやされながら、生き血を吸い取られてゆく。

ちゅうっ、ちゅうっ、ちゅうっ、ちゅうっ…
少女が白い目をむいて、母親の腕に身をもたれかけさせてしまったあとも。
男は少女の脚を、離さずに。
白い長靴下にバラ色のシミを拡げつづけていった。

無邪気な笑いをはじけさせた少女は、
母親に促されて、頭を撫でられながら。
血を吸っていただいた小父さまに、お行儀よくお辞儀をすると。
ハイソックスに撥ねたバラ色のシミを、ちょっぴり気にかけながら。
母親とつないだ手を、握り返して、足取り軽く立ち去っていく。

分け前だよ。
重ね合わされた唇ごしに、洩れてきた血しおは。
うっとりするほど、いい香りだった。

わたしの血を吸った男は、無類の女好きだった。

2011年11月21日(Mon) 07:18:53

首すじにチクリと、かすかな痛みを感じた。
吸いつけられた唇の両端から、尖った異物が皮膚に食い込んできて。
そのままずぶずぶと、根元まで埋め込まれてくる。
血を吸われる…殺されてしまう…
そんな、不吉で危険な自覚とは裏腹に。
淫らな歓びに似たものを。
皮膚の奥までもジワジワと、沁み込まされてゆく。

脳天まで痺れるほどの甘美な毒液と引き換えに、克雄の身体から血潮が抜き取られていった。
働き盛りの四十代の血液が、微かな吸血の音からは想像がつかないほどの貪欲さで、容赦なく搾り摂られてゆく。
克雄は観念したように、眼をつむった。
相手の吸血鬼は、日頃から面識のある男。
そして、無類の女好きで知られていた。
じぶんがこのまま、生命もろとも吸い尽くされてしまったあと。
遺された妻と、年頃の娘たちにどういう運命が待ち受けているのかは、言われなくても察しがついた。
しかし男は田舎者らしい律義さで。
ことばもあらわに、告げてくる。

あんたの女房は、わしのもんだ。
うちの納屋ん中さ、連れ込んで。
たっぷり可愛がってやるからのお。
娘どもも、田楽刺しだ。
嫁入り前の身体、うれしいのお。
いやというほど、慰んでやるでのお。

刺し込まれた牙が。しつように這いまわる唇が。
働き盛りの血潮を、もとめてくる。
克雄のなかで、なにかが入れ替わった。

そうしてくれ。ぜひにも、そうしてくれ。
あんたに味わわれるのなら、家内も娘たちも本望だろう。
女たちの生き血、たんと啖らうがいい。
ほんとうならわたしが生きたまま、あんたに引き合わせるのがすじなのだが。
あー、生命乞いを、受け入れてくれるなら。
あいつらが血を抜き取られるところ、この目で見届けてみたかったな・・・

願いがかなったのは、いうまでもない。
克雄の身体から吸い取った血のりをあやしたままの牙は、
喪服に身を包んだ彼の妻の胸に突き立って。
顔色が悪くなるまで、熟れた血潮を啜り取られていったし。
その場に立ちすくんだまま、悲鳴の漏れそうな口許を両手で抑えながら恐怖に耐えようとした娘たちも。
齢の順に、啖らわれていった。
その豊かな発育ぶりを、節くれだった卑猥な掌で愛でられながら。

シュールな関係。

2011年11月21日(Mon) 07:18:09

冬山で倒れたところを救ってくれた男は、吸血鬼だった。
お礼にわが身にめぐる血潮をそっくり、吸い取らせてやったうえ。
都会の自宅に招いてやった。
其処に棲む妻や娘ったちのうら若い生き血を、あてがうために。
彼らは、いちど招かれた家でなければ、自由に出入りすることはできなかったから。
正直に来意を告げた彼のため。
夫を救ってくれた感謝のしるしにと、妻は自ら柔肌をさらけ出し、
娘たちはブラウスをバラ色に染めてゆく。
処女の生き血が欲しいときには、娘の部屋へ。
淫らな劣情を満たしたいときには、夫婦の寝室へ。
都会のものは、女房を寝取らせるときも、さばけているのだな。
きょうもリビングで新聞を広げながら、夫婦の寝室を明け渡したわたしに、
男はにんまりと、片目をつぶって。
わたしも笑って、ちょっぴり妬けるがね…なんて応えてしまっている。
独り斃れて凍りついてしまうより。
寝床のうえではずむ女体を、夜な夜な鑑賞するほうが。
どれほど愉しめる日常だろう?

気前よさ。いさぎよさ。

2011年11月09日(Wed) 07:48:03

すまないね。喉がからからだったんだ。
こともなげな澄まし顔の悪友の足許には、妻と娘が、気絶したまま転がっていた。
よそ行きのブラウスやスカートを、赤黒い血潮で毒々しく染めたまま。

おかわり、いただくぜ♪
やつは性懲りもなく、わたしのことまで引き寄せる。
ふたりとも、気前よくご馳走してくれたんだぜ?ご亭主も見習うべきだよね?
・・・って、勝手なことをほざきながら。

首のつけ根をチクッ・・・と走る、痺れるような痛み―――
ちゅー・・・と抜き去られる血潮に、顔色がみるみる悪くなっていくのが、感覚でわかる。
美味い。美味いよ…
しんそこ感に堪えたように、やつはわたしの身体を強く強く抱きしめた。

ひざから力が抜けて、尻もちをついてしまった目の前で。
妻と娘は並べられて、気絶したままブラウスをはぎ取られていった。
ちく生。わたしの血はずいぶんと、吸い残しちゃうんだね?
怨みがましい言葉を吐くと。
意外そうな応えが、かえってくる。

サービスのつもりなんだけどな。
たっぷり昂奮して、愉しんでくれよな。
いつもみたいに、やめろ…よすんだ…って、懇願しながらね。

案外女たちも、意外に正気づいているのかも知れなかった。
犯されているさい中、夫や父親のまえで白い歯を見せまいと、必死に口許を引き締めていたのだから。
こんどもいさぎよく…愉しんでしまおうか…?

一家洗脳。

2011年09月29日(Thu) 06:31:03

処女の生き血は、いかがですか?

セーラー服をきちんと着こなした少女は、頬を赤らめながらそう言った。

吸い尽くすのだけは、堪忍ね。
あと、わたし以外の家族のことも、襲わないでくださいね。
そのかわり、わたしのことはいつ誘ってもいいですから、遠慮なくおっしゃってくださいね。

そんな申し出を、どうして辞退などするだろう?
返事のかわり、俺はぎらりと牙を剥く。
娘はさすがにちょっと怯えの色をみせ、けれどもすぐに、あきらめたように目を瞑る。

吸血鬼の棲むこの村で。
毒牙を免れないと友だちから聞いた娘は、我が身ひとつの犠牲ですべてを済まそうと思いつめたようだった。
それは決して、愚かな選択ではなかったはず。

気丈に仰のけられた首すじに触れるほど、飢えた牙を近寄せると。
切なげに弾んだ呼気が、伝わってきた。
長袖のセーラー服の二の腕をつかまえて、少女の身体をグッと引き寄せると。
恐怖が限界に達したらしい彼女は、早くも気を失ってぐったりとなっている。
娘のうなじに、唇を吸いつけようとしたときに。
あの・・・
遠慮がちにかけられた声の主は、少女の母親だった。

娘ひとりを、みすみす犠牲にするわけには参りません。
そのまえに、どうぞわたくしの血を召し上がれ。
うちの娘にお目をおかけになるほどならば。
きっとわたくしの血も、お口に合うことでしょう。
それとも処女の生き血以外は、お召し上がりになる習慣はございませんこと?
胸元まである栗色の巻き毛を掻き退けて。
あらわにされたうなじは、鶴のような気品があった。

あんたや妹娘のことを、この娘は守りたかったのではないのかな?
だって・・・そういうわけには、まいりませんもの。
女は悲しそうに、かぶりを振るばかり。
奥方の願いのままに、もうちょっとで牙を埋めていたはずの娘の首すじから、唇を離すと。
気丈にも身代わりを申し出た人妻の、豊かな肉おきに牙が疼いた。
ソファに横たえた少女のうなじには、俺の唾液が微かに散っていた。
女は盗み見るように、まな娘のうなじに滴る唾液を見つめ、こう言った。
年頃の娘をもつ母親なら、こういうときに見過ごすわけには参りません。
望んであなたさまの意に沿うわけではございませんの。
礼儀正しい言葉遣いの裏に込められた敵意に、俺はすっかり淋しくなって。
それでも本能の赴くまま、よそ行きのスーツ姿を羽交い締めにしていった。
アァー・・・!
喉の奥から引き攣るような呻きを漏らして、女は身体の力を抜いていった。

口に含んだ血潮は、豊かに熟れた芳香を、それはなまめかしく漂わせていて。
女がみせた敵意が、かえって俺の劣情に火をつけた。
肌色のストッキングに包まれたふくらはぎに、
ヒルのように執拗に唇を吸いつけて。
なよなよとした薄いナイロン生地をねじ曲げながら、ズブズブと牙を埋めていった。
淡い光沢をよぎらせたパンティストッキングにつつっと裂け目を滲ませた脚をつかまえて。
意地汚いい吸血に耽る俺。
折り目正しく着こなした純白のブラウスに、持ち主の血潮を行儀わるくほとばせて。
静かになった女の上体から身を離す。
お目あての少女が、ちょうどわれに返ったところだった。

母の血を吸ったのですか?
わが身ひとつを犠牲にしようとした少女は、まなじりをあげて。
渾身の怒りもあらわに、抗議をしたけれど。
飢えた吸血鬼のまえなすすべもなく、哀れ母親とおなじ運命をたどることになった。
力まかせにねじ伏せられて。
男の子みたいに生硬なうなじを、噛まれていったのだ。
自分の身体を抑えつける力のいくらかが、吸い取られていった母親の生き血によるものだと気づいた娘は、
噛まれる瞬間、絶望的な声をあげた。

身を揉んで泣きむせびながら、娘は生き血を吸い取られていって。
あきらめたのか、たんに失血のせいなのか、やがておとなしくなった。
うふふふふふっ。お嬢さんのハイソックスも、いただきだ。
少女のみせたすきを盗むように、ひざ下まできっちりとお行儀よく引き伸ばされたハイソックスのふくらはぎに、
俺は見境もなく、とりついていった。
真っ白な無地のハイソックスごしに噛みついたふくらはぎは、ひどくたっぷりとした噛み応えがした。
母娘ふた色の血潮が宿ったこの身体。
おとなしく寝そべる少女と熟女の肢体に、欲情しないわけにはいかなかった。
血潮を散らせた服を着たまま、女たちは齢の順に凌辱を遂げられる。
夢とうつつをさ迷いながら。
人妻は夫に赦しを乞い、娘は奪われてゆく純潔に悔し涙を滲ませた。

だれもが俺を、極悪人呼ばわりをするだろう。
俺は女たちの苦痛を和らげるため、総身をめぐる血潮を舐め尽くし、母娘ながら理性を奪っていった。
一夜明けると、そこは別世界。
辱めのかぎりを尽くした惨劇の場は、一転ハーレムと化している。
熟れた身体の持ち主の人妻は、たまの浮気に憂き身をやつし、
伸びやかな肢体を備えた娘は、あれほど忌んだ吸血を、はしゃぎながら受け入れてゆく。
最大の敵であるはずの夫さえもが、俺とすっかり意気投合してしまっていて。
求婚を許したまな娘、公然と浮気に耽る妻を心から愛しつづけているのだった。

―――ほんとうに悪いやつは、被害者の苦痛さえ奪ってしまう。

献血当番。2

2011年09月12日(Mon) 08:13:01

きのうはうちが、献血当番だったんだ。
勤め帰りに、自宅に電話をかけて。
お客さんを連れていくから、おめかししてろって、女房と娘に言い聞かせて。
家に着いたときにはもう、俺はお陀仏さ。
あいつに血を吸われ尽くしてね・・・

枯れ木みたいになってぶっ倒れた俺の目のまえで。
あいつは女房にとびかかった。
アア―――ッて、絶句して、女房は首すじを、咬まれていった。
両手を抑えて悲鳴をこらえていた娘もまた、
細い首すじをがぶりとやられて、おニューのブラウスを真っ赤に浸してしまっていた。
倒れ伏したふたりの足許に這い寄ると、
あいつはもの欲しげに嗤いながら、ふたりの足首をかわるがわるつかまえて。
ストッキングやハイソックスのふくらはぎに、それは嬉しげに唇をねぶりつけていったのさ・・・
今夜はきみのお宅の番だけどね・・・

ごほうびに人妻をひとり、娘をひとり、血をすすることを許可されて。
迷わずきみの奥さんとお嬢さんを指名したというわけさ。
そういう彼の目つきは、尋常ではなかった。
瞳の色が、紅いのだ。
けれどもそのときにわたしが、いったいなにをできたというのだろう?
すでに赤黒い痣を、首筋につけられて。
体内の血をほとんど根こそぎ、奪われてしまったあとだったから。

奥さんも娘さんも、後悔はしていないのだろう?
むしろ夜の素敵な来訪者を、愉しみにしているのだろう?
ああ、そのとおり。ご賢察恐れ入るよ。
妻の柔肌に突き立てるべき牙が、目の前で舌舐めずりをくり返す。
なにも知らない妻の足音が、近づいてきた。
肌色のストッキングのつま先で踏んづけたじゅうたんに、
今夜自分の血潮をたっぷりしみ込まされるなんて、夢にも思わずに。
両手に提げたお盆のうえ、お紅茶を淹れたカップをカチャカチャさせながら・・・

献血当番。

2011年09月12日(Mon) 07:35:29

二階に向かう古い階段が、ぎしぎしときしむ音を。
登美子はいつもより気にしながら、夫のいる書斎部屋へと脚を向けた。
あなた・・・あなた・・・?
階段を半ばまで登ったところで、声をひそめて夫に声をかける。
それから声をいっそう忍ばせて、こういった。
これから紗恵と・・・献血に行って参りますね。
返事はなかった。
お父さん、いないの?
階下から娘の紗恵が、母親に声をかける。
踊り場の薄暗い空間に。
チェック柄のスカートの下、真っ白なハイソックスが眩しかった。
ええ、そうね・・・お出かけになっているのかしら。気がつかなかったわ。
母親はそういってまわれ右をすると、セットしたばかりの髪を撫でつけて、階下へと引き返していった。

頭のうえは、ひっそりとした曇り空だった。
人目をはばかる訪問には、うってつけの天候といえるだろう。
コツコツと靴音を響かせた二対の脚が。
曲がり角で立ち止まった。
お玄関じゃないの?
訝しそうに母親を見あげる娘。
こういうときにはね、お勝手口にまわるものなのよ。
白いカーディガンを羽織った娘のか細い身体を、まるで雛鳥をいたわる親鳥のように優しく抱くと。
彼女は娘を、狭い裏道へといざなった。
カーディガンを羽織った下に着ている赤と白のボーダー柄のTシャツは、娘のお気に入りだった。
Tシャツに覆われた胸もとも、発色の鮮やかなプリーツスカートに隠れたお尻も、すでに年ごろの娘らしいふくらみを帯びている。
グレーと赤を織り交ぜたチェック柄のプリーツスカートが、少女の歩みに合わせてユサユサと重たそうに揺れた。
こげ茶色のスーツの裾から覗く、薄茶色のストッキング、それに黒の革製のパンプスの脚。
それに半歩遅れて、白無地のハイソックスに革靴の脚が、素直な足取りで従(つ)いていく。

薄暗い壁の隅っこにしつらえられた勝手口は、古びてくすんだ塗装の木の扉で無愛想に閉ざされている。
いちど下見にでも訪れたのだろうか。
登美子は迷わず、扉の傍らのブザを鳴らした。
ブ、ブーッという、旧式のブザの耳ざわりな音が、室内に響くのがきこえた。
はい。
ぶっきら棒な、初老の女の声が、かえってきた。
あのう・・・四丁目の堀川です。だんな様への献血に伺いました。
おっとりとした声色に応えるように、こんどは押し殺したような男の声。
もっとほかに・・・いうことがあるだろう?
あたりは閑静な住宅地。人っ子一人住んでいないのでは?と思えるほどに、いやというほど閑(しず)かだった。
あ・・・はい・・・
登美子はちょっと戸惑ったように口ごもったが、娘に目配せをして促すと。
ひと息、息を吸い込んで。
よどみなく、インターホンに声を吹き込んだ。

わたくし・・・生き血を吸われたくって、ウズウズしておりましたの。
お気に召しますかどうか・・・茶色のストッキングを穿いてまいりました。
どうぞご遠慮なく咬み破っていただいて、わたくしの血を愉しんで下さいませ。

いい応えだ。
男の声はさらに、娘のほうを促している。

紗恵は恨めしそうに母親を見あげ、けれどもひと息ため息をつくと、インターホンに向かい合わせていた。
しょうがないな、というようにちょっと冷めた顔つきをして、すぐにそれをおさめると。

紗恵で~す。おじ様こんにちわ。
お待ちかねのショジョの生き血、愉しんでいただきたくって。
いつも学校に履いていくハイソックス、履いてきちゃいました♪
いっぱい血をしみ込ませて、イタズラしてくださいね。。

よろしい、と言わんばかりに。勝手口の扉が内側から開かれて。
こげ茶のスーツと鮮やかな発色のプリーツスカートの後ろ姿が、吸い込まれていった。

二時間後。
音量を最小にした携帯が、呟くような着信音を響かせた。
男はうるさそうに携帯を手にとって、
・・・ああ、わたしです。
疲れきったような横顔のすぐ下、首筋にはどす黒い痣がふたつ、滲んでいる。

奥さんと娘さんの生き血、ありがたく馳走になった。
声のはずみ具合までが、忌ま忌ましいほど若返っている。
おふたかたとも、だいぶお疲れのご様子だ。
歩いて帰すのは気の毒だから、きみ迎えに来てくれたまえ。・・・どうせ近くにいるのだろう?
車・・・ですからね。表につけていいのですか?
きみさえよければ。
フフッと嗤う声色に、男はむこうに聞こえるようちっと舌打ちをして。
ぜひ、そうさせてもらいましょう。
言うなり携帯を切っていた。
ハンドルを握ろうとするとふたたび、携帯の着信音。
うるさそうにもういちど、携帯を取り出すと。
こんどはメールだった。

貴兄のご令室・ご令嬢の生き血を、たっぷり愉しませていただく栄誉に浴したことを感謝する。
人目を忍ぶおふたりが、わざわざ勝手口にまわったのに。
ご近所に聞こえるような大きな声で、あのようなはしたないことを口にさせたこと、きみは憤慨するだろうか?
かいま見るようなはしたないことはしたくないと遠慮するきみに、なにか御礼をしたくてね。
あの、通りの悪いインターホンを使ったら。
曲がり角の向こうで息をひそめているきみにも、ご令室とご令嬢の言い草ははっきり訊き取ることができただろうね?
愉しんでいただけたようなら、なによりだ。

男は携帯を放り出し、すぐにまた引き寄せると。
忌ま忌ましそうな顔をしながらも、返信を打っていた。

有難う。ご配慮感謝する。
妻と娘の血は、幸い口に合ったようだね。
時々誘ってやってくれたまえ。
くれぐれも、だんなに気取られないように・・・

数分後。
邸の正面玄関につけられた黒塗りの乗用車に、登美子と紗恵は乗り込んでいった。
見送りは、ないに等しかった。
玄関のドアを開けた顔いろのわるい中年の家政婦が、ぶっきらぼうに音もなくドアを閉めただけだった。
送りだされた母子は、顔いろをすこしだけ蒼ざめさせてはいたものの。
いたってふつうのようすだった。
きちんとセットしてから出かけたはずの、登美子の髪型だけが。
きれいにほどかれて、お嬢さんのように肩に流れていたけれど。
スーツの下から覗くストッキングが咬み破られた痕をありありと残していて、
おまけに白っぽいねばねばとした粘液をねばりつけられているのを、
夫はわざと視線を外して、妻に気持ちを伝えるのだった。

お手を煩わせてしまって・・・
気遣わしげに頭を下げる妻に、
いいから早く乗りなさい。
夫は口早にそう告げた。
紗恵の足許が、ご近所に見えるじゃないか。
娘はイタズラっぽく笑い、血の撥ねたハイソックスの脚を、ちょっぴりすくめてみせた。


あとがき
勝手口って、ご存知ですか?
古いお宅のま裏にひっそりと、いまでも実物を見ることはできるでしょう。
ご用聞きがこちらがわに伺って、お買い物などを届けたりすることも、かつてはあったのでしょうか。
隠れんぼうにうってつけな裏通り。
けれどもたいがいは、締め切った木の扉で阻まれていて。
そのままぐずぐずしていると、鬼に見つけられてしまうことが多いようです。

あの・・・もしよかったら・・血を。  ―――さいごの女(ひと)―――

2011年07月31日(Sun) 11:12:27

私はまだ、幼いころだった。
父はすでに、いなかった。
その男はいつも、父のところにお線香をあげにきて。
母は無言で、丁重に。
男を迎え入れ、送り出していた。
そうして、男の帰りぎわ。
いつもためらいがちに、呼びとめるのだった。

あの・・・よかったら・・・血を。

男は母にふり返ると、少女のようにおずおずと立ちすくむ母の肩を、抱き寄せて。
首すじにあてがった唇の端から、鋭利な牙を覗かせて。
遅れ毛のただよう白い首すじに、根元まで埋め込んでいくのだった。
白いブラウスの襟首に、かすかに撥ねる紅い飛沫―――

お若くなったわね。
渇いていただけですよ。

貌(かお)つきをひどく若返らせた、その男は。
母の声音を、頭上に受け流しながら。
男は母の足許に、かがみ込んでいって。
黒のストッキングのふくらはぎに、唇を吸いつけてゆく。
父を弔うために装われた、気品ある薄墨色の装いが、ぱりぱりと咬み剥がれていって。
薄いナイロンの生地の裂け目から、蒼白い脛がむき出しになってゆく。
そんな非礼を、おだやかに受け止めながら。

ご満足なら、それでいいのですよ。

なんと謝罪したものかと口ごもる男を、姉のようになだめている。



怖かった。
私はいつも、知らないふりをして。
自分の部屋で、ひざ小僧を抱えて。
男が去るのを、心待ちにしていた。
ひそひそと交わし合う声に、厭わしげにかぶりを振りながら。

貴男のなかで、刻が停まりつづけているのですね・・・
それも、辛いものなのですよ。
そうなのですか・・・

想いのこもった、母の声に。
男はひくい声で、応えるのだった。

いつか、さいごの女(ひと)があらわれて。
刻の封印が解かれるとき。
わたしはその女(ひと)といっしょに、齢をとって。
その女(ひと)といっしょに、死ぬのでしょう。

どうやらそれって・・・わたしのことじゃないようですね。
控えめにひそめた、母の声。
その時母は、きっとほろ苦い笑みを洩らしていたことだろう。



妙齢(としごろ)になったとき。
男どものもの欲しげな視線が、とても嫌で。
外を出歩くのさえ、おっくうだった。
母さえいなくなった、そのころ。
もっとも控えめで、もっとも想いを込めた目線を感じたとき。
私は初めて、ひとりの男に振りむいていた。
もうすでに、初老の男だった。
母を愛していった、あの男だと。
気づくのにそう、時間はかからなかった。

母の写真に、お線香をあげたそのひとは。
ひっそりと立ちあがると、辞去のあいさつを洩らして。
ゆっくりと、玄関さきへと、足を向けた。
わたしはおずおずと、起ちあがって。
母とおなじことばを、つぶやいていた。

あの・・・もしよかったら・・・血を。

初めて受け容れる牙は、ひどく遠慮がちで、痛みもほんとうに、かすかだった。
うつ伏せになった、たたみの上。
真新しい畳の青臭い香りが、ツンと鼻孔を衝くのをおぼえながら。
母のときと、おなじように、淡いナイロン生地のゆるやかな束縛がほぐれてゆくのを。
なぜか心地よく、受けとめていた。

私といっしょに、暮らすようになって。
私といっしょに、齢を重ねはじめた彼―――

ようやくさいごの女(ひと)に、たどり着けたのね。

母の写真はきょうも、穏やかなほほ笑みを絶やさないでいる。

凌辱。

2011年07月21日(Thu) 07:16:36

スカートをはぎ取られた女房は。
ついぞ見かけないガーターストッキングのゴムを、太ももによぎらせながら。
前から、後ろから。
男ふたりに、サンドイッチにされて。
長い黒髪とブラウスのタイを、揺らしながら。
代わりばんこに、受け入れさせられた。
きゃーきゃー悲鳴をあげて厭がっていたのに。
口許からよだれを垂らして、もっともっとと欲しがるまでに。

勉強部屋で迫られた娘は。
濃紺のプリーツスカートをはぎ取られて。
太もも丈の黒のストッキングが、ひざ小僧のあたりまでずり落ちさせたまま。
さっきまでママがそうされたみたいに。
前から。後ろから。
男ふたりに、サンドイッチにされて。
三つ編みのおさげ髪と、セーラー服のリボンを揺らしながら。
代わりばんこに、突っ込まれてゆく。
ぴーぴー泣きじゃくっていたのが。
腰の振りかたを覚えるまでに。

ふたりが来る夜は。
勉強部屋と、リビングと。
順々に、案内をして。
立ち入り禁止と言われたのを、律義に守って見守るわたし。
男どものお○ん○んの先っちょを、真っ赤に濡らした娘さえもが。
初めてかけたパーマに、照れながら。
いままで下着は白と決めていた女房が。
毒々しく輝くサテン地の真っ赤なパンティを見せびらかしながら。
耽ってゆくありさまを。


あとがき
あー。。。(ため息)
またもやヘンなお話が。。。(-_-;)

ぐちゃぐちゃに犯して、きれいに帰す。

2011年06月21日(Tue) 08:18:32

最愛の家内です。
どうか酷いことだけは・・・
懇願する旦那を、なだめすかして。
隣室に連れ込んだ、スーツ姿の人妻。
ぐちゃぐちゃに犯して、帰してやろうとしたら。
それでも女は、きちんと身づくろいをして。
なにごとも起こらなかったかのように、ひきあげていった。

自慢の娘なんです。
どうぞお手柔らかに。
旦那の態度は、もっともの柔らかになっていて。
俺の情婦になったあの女は、夫の後ろから娘にイタズラっぽく手を振っていて。
自室に連れ帰った、制服姿の少女。
ぐちゃぐちゃに犯して、きれいに洗って、帰してやった。
下校途中に、毎日のように。
少女は俺に、制服の裏地を汚されていった。

身づくろいをしなくても。
きれいに洗ってやらなくても。
だいじょうぶなんだって、母娘は薄々察しをつけている。
行為の最中、おれと示し合せた、夫や父が。
昂りに満ちた視線を、隣室の覗き窓からひっそりとそそぎ込んでいるということを。
こんどは、乱れ髪にはだけたブラウス、精液ぬらぬらのスカートで、家路をたどらせて見せようか。。。


あとがき
悪いやっちゃw

おかわり。

2011年06月21日(Tue) 07:32:12

真っ赤なドレスを着た妻が。
うなじを噛まれ、
ごく、ごく、ごく、ごく・・・
白目をむいて、ぶっ倒れると。
おかわり。
男は無表情に、妻を横抱きにしていて。
吸い取ったばかりの血潮を、口許にてらてらと光らせている。

やがて、吸い寄せられたようにして。
青のチェック柄のスカートを履いた娘が。
紺のハイソックスのふくらはぎを噛まれ、
ごく、ごく、ごく、ごく。
黒髪を振り乱して、尻もちを突くと。
おかわり。
男は顔色ひとつかえずに、娘を組み敷いていて。
吸い取ったばかりの生き血を、頬にべったりと光らせている。

それから、ふらふらと倒れ込むようにして。
黒留袖を着た、母までが。
和服の襟足を、汚しながら。
ごく、ごく、ごく、ごく・・・
へらへらと笑い崩れながら、姿勢を崩していった。

ぜんぶ、吸い取られちゃったのか―――?
折り重なるように倒れた、女三人を見やって。
咎める目線を投げつけた、あの悪友は。
だいじょうぶ。しまいに俺の奴隷になって生き返るから。
いいたいことを、いっていた。

差し伸べられた、肌色のストッキングの足首をつかまえて。
ふくらはぎに吸いつけられた、不埒な唇が、
ストッキングをびりびりと、破っていく。
あらぁ~。
困惑した声をあげた妻は、その場に倒れ伏していって。
スカートの奥に手を入れられて、ストッキングを引きずり降ろされてゆく。

初めてなんだよ、大人用のストッキング。
おずおずと差し出された、黒のストッキングのふくらはぎに。
いい舌触りだって、唇を這わせまくって。
いやらしい~。
少女は両手で口許を抑えながら、目のまえの凌辱から目を離せなくなっている。

ほどほどになすってくださいね。
黒の礼服に身を固めた、母までが。
父のまえ、羞じらいながら。
漆黒のスカートのなか、手を入れられて。
スカートの裾と、ずり降ろされるストッキングのすき間から、
いやというほど白い肌を、さらけ出してゆく。

もう、おかわりないの・・・?
近しい女たちを征服したばかりの、猛り立った肉棒が。
淑徳を辱めた粘液を、まだしたたらせている。
下の娘はまだ、小さすぎるよ・・・
奥さんは、賛成してくれたんだよ?
悪魔のささやきを、知ってか知らずか。
扉のむこう、下校を告げる稚ない声が、響いてきた。


あとがき
前半は、きのうの朝の出がけに描きかけて。
後半は、いま描き継いでみました。