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妖艶なる吸血

淫らな吸血鬼と倒錯した男女の織りなす、妖しいお伽噺・・・

男子生徒の制服

2007年03月30日(Fri) 08:19:22

いつのころからだったろう。
ケンのパパが、ボクのママのところに。
ケンのお兄さんが、ボクの姉さんのところにかようようになったのは。
夜更けにパパとママの寝ているはずの寝室が。妙に騒がしくって。
眠れない夜は、ときどきこっそり覗きに行って。
ママはいつも、昼間みたいにひらひらしたワンピースを着ていて。
ケンのパパと、じゃれ合いながら、笑いこけていた。
ケンのパパは、噂どおり、口の両端から鋭い牙をむき出していて。
バラ色をしたママの血を、紅い糸みたいにしたたらせていた。
まるで、ドラキュラ映画を観ているような気分になって。
ボクは、ウットリ抱かれるママの姿を、腰のあたりをジリジリさせて、覗き見していた。
覗きを見つけたパパは、こら、とボクを小突いて。
外で話したら、いけないよ。
うなずくボクに、苦笑いをしながらも。
ボクと代わりばんこに、ドアの隙間を覗き込んでいた。

ときどき相手を、取り替えっこしているらしくって。
姉さんの部屋にケンのパパがいたり。
ケンの兄さんが、ママのスリップをぶら下げて帰っていったり。
そうした夜明けも、しばしばだった。
そんなふたりを、パパはいつもとがめずに。
妻と娘を犯しに訪れる深夜の客を。
くすぐったそうに迎え入れて、送り出していた。
かんじんのケンは、自分のパパや兄さんみたいに、うちに通ってはこなかったけど。
夕べは、ミナオのところに行ったんだろう?
ちょっとは、聞きたそうにして。
ボクが話し始めると。うんうんって。身を乗り出すようにして、聞き入っている。
いいんだぜ?
ほんとうは、マサコのところに行きたいんだろう?
ボクは内心おそるおそる。中学にあがったときに決められた、未来の花嫁の名前を口にした。
きみはちょっとだけ、びくりと身じろぎしたけれど。
それっきり、マサコのことには触れないで。
独り言みたいに、呟き返した。
うちのひと。みんな、吸血鬼になっちゃったからね・・・
昏い微笑が、いつの間にか。
同い年の気安さのなかにいたきみとボクを、引き離すように。
きみをすっかり、大人びさせている。
怖いね・・・そのオトナっぽさ。
正直に、告白すると。
ボクも正直にいうね、と、小声になって。
今夜、キミのところに行ってもいい?
・・・ドキドキしながら、うなずいていた。

真っ暗にした、勉強部屋で。きみは別人のように、息荒く、迫ってきて。
ボクを力ずくで、押し倒して。
あれよあれよ・・・と思うあいだに。
首のつけ根のあたりに、唇をつけられていた。
ひやりと濡れた唇に。
冷たいね。
ボクがささやくと。
暖めてね。
きみの声は、ひくく上ずっていた。

生暖かく濡れたワイシャツを、さっぱりと脱ぎ捨てると。
ひとを襲ったときはね。あいての服を記念にもらうことになっているんだ。
持ち主の血が、ちょっぴり滲んだやつをね。
このワイシャツ、もらっていくよ。
そういいながら。
きみに求められるまま、身につけていた、学校の制服の、紺色の半ズボンの下。
じりじり飢えた唇を。
ひざ丈の長靴下ごしに、吸いつけてきて。
ふくらはぎの周り、ハイソックスがずり落ちるほど。
たんねんに。しつっこく。いたぶり抜いていった。

男子生徒制服(夏服)
白のワイシャツに、学校の指定する濃紺または白の半ズボン。
靴下は半ズボンと同色のひざ丈のものを着用する。
原則として、体育系サークル所属の生徒は厚手のリブタイプのものを、
文化系サークル所属の生徒は、ストッキング地のものを着用する。

貴族のような品格を・・・って、校則には書かれていたけれど。
風変わりな制服に、ボクがはじめて実感したのは。
ちょっぴり不埒な、きみの仕打ち。
長い靴下に欲情するやつが、いるんだなっ、て。
いつもの気弱な男の子に戻って、ごめんね・・・とつぶやくきみの頭を、まるで兄のように撫でながら。
ボクのハイソックスが、気に入ったなら。いつでも、イタズラしに来るんだよ。
そんなふうに、囁いている。
今夜、行ってもいい?
きみがそう囁くたびに。
ボクは、黙ってうなずいて。
いつも学校に履いていく紺色のハイソックスや、サッカー部のストッキングを履いたまま、きみの唇に、気の済むままに、イタズラさせて。
太目のリブを、よじれさせていった。

今夜、行ってもいい?
いつになく、せつじつな目で。
後者の裏に呼び出したボクにつげたとき。
あぁ、いよいよきたな。そう思った。
今夜のきみの行き先は。ボクの家じゃないはず。
思いつめた唇が、おずおずと遠慮がちに開かれて。
マサコさんの血が、欲しいんだ。行ってもいい?こんや・・・
彼女には、話してあるの?という問いに。きみは悲しげにかぶりを振って。
とても告白する勇気がないよ。
泣きそうな顔して、うつむいている。
魔法に、かけちゃうつもりだね。
うん。そうだね。きっと。そのほうが、お互いにいいのかも・・・
告白されたって。困ると思うよ。まじめな子なんだから。
無理やり血を吸われちゃったっていうほうが。ボクへの申し訳もたつだろうしね。

常緑樹が夜風に揺れる庭先で。
ボクはちょっぴり寒そうに、身をすくめながら。
部屋のなか、かすかに灯された常夜灯ごし、
影絵のように浮かぶ、ふたつの影を。
目をこらして。息をつめて、見守っていた。
ケンの腕のなか。
マサコさんの、頼りないほどほっそりとした身体つきが。
意思のない人形みたいに、従順に。
うなじに口をつけてくるひとの、意のままになってゆく。
開け放たれた窓越しに。
ずずっ。じゅるうっ。
ほんとうに、飢えていたんだね・・・
きみは意外なくらい、露骨な音をたてながら。
彼女のうえ、獣のように、のしかかって。
ボクの許婚の生き血に、酔い痴れている。
彼女の魂を吸い取るほどに。
新鮮な処女の生き血と、引きかえに。
肌の奥深く沁み込まされていった、きみの毒液は。
彼女をどこまで酔わせ、狂わせたのだろう?
その日の朝からだった。
学校に履いていく濃紺のハイソックスを、厚手のリブタイプからストッキング地にかえたのは。
運動部の子は、リブタイプじゃないの?
そんな校則が、じつはあったのだけれども。
ウン。写真部にも、入ったから。
ボクは平然と、応えている。
真夜中の写真部。被写体は、ただふたりだけ・・・

マサコのとこと、キミのとこ。代わりばんこに通うからね。
でも、彼女のとこに行くときは。たまにはいっしょに、付き合ってね。
それ以上なにも悪いことしていないって。キミにみていてほしいから。
ボクにじゅうぶんな思いやりをみせながら。
いつか、彼女を呼び捨てにするようになっていて。
そのことに気づいたボクも、なぜか憤りを覚えずに。
ふたりきりに、なりたいときは。ボクにナイショで通えばいいさ。
ゾクゾクと慄えながら、声をうわずらせていた。

そんな夜が、幾晩訪れたことだろう?
ボクはどきどきしながら、きみの通い路を見守り、
控えめながら、もだえ、のけぞる婚約者の姿を目にしてゆく。
たまに・・・ボクの知らないあいだに逢っていることも。
彼女がもう、じゅうぶんに彼を意識して。
ボクの目を盗んで、逢瀬の時間をもっていることも。
それでいて、ドキドキするほどにきわどい一線を、かろうじて守りきっていることも。
すべてをそれとなく、知りながら。
綱渡りににた、危うい関係に、息が詰まるほど、昂ぶってしまっている。

血を吸ったひとからは、記念品をもらうんだ。
きみは逢うたび、マサコさんの着衣を剥いで。
つぎつぎと戦利品を、ものにしていった。
得意そうに、見せびらかされたものだけでも・・・
ピンクのネグリジェ。制服のネッカチーフ。真っ白なパンティ。
ストラップの切れた、真っ赤なブラジャー。
それに、黒のストッキング。
どお?服の下に隠された彼女の秘密まで、ボクもう覗いちゃっているんだよ。^^
かつてパパが、ママを犯されちゃったときみたいに。
ボクは苦い含み笑いで、愉しげに応えてしまっていた。
薄い靴下に履き替えたボクのひざ下と。
もともと薄手だった、マサコさんのストッキングと。
きみは夜ごと、代わりばんこに、舌を這わせて。
吸いつけた唇の下、ちりちりと裂け目を滲ませてゆく。

夕べは、彼女のところに行ったね?蒼い顔、していたぜ?
ウン。とても、美味しくて。ついもらい過ぎちゃったんだ。
てらいもなく、ほほ笑むきみは。
やおらボクの肩に腕を回して。
今夜はキミのとこ、行くからね。
ウン。彼女のストッキング履いて、待ってるから。楽しみにしておいで。
意外そうな顔で、ボクを見つめるきみに。
うっかり破っちゃったって、一足借りたんだ。ほんとうは履き替え、もってきてたんだけどね。

男子生徒(冬服)
濃紺のブレザーに、同色の半ズボン。白のワイシャツ。
寒いときには、半ズボンの下に黒のストッキングを着用してもよい。

そんな風変わりな校則が、ボクたちの学校には存在していた。
女みたいだ。
男の子たちは、口々に恥ずかしそうにいいながら。
それでもクラスでなん人かは、決まって黒ストッキングを履いているやつがいる。

いつもおなじ手で。マサコさんから黒のストッキングをせしめて。
彼女はどこまで心得ていたものか。
おニューじゃなくても、いいかな?って。
いちどは脚をとおしたやつを、ボクに渡すようになっていた。
二度、噛まれちゃってるみたい。
クスリ、と洩らした笑みに。
すっかり、ばれているかな?
って、思ったけれど。
ある晩。きみが訪ねて来たときは。
えっ?
ほんとうに、びっくりした。
鼻高々に、おおきな紙袋の口を開いて。
中から取り出したのは、女子生徒の夏用制服がひとそろい。
着てみてくれる?キミなら、着てくれるよね?
マサコさんから、借りてきたんだよ。

おそるおそる袖を通して。頭からかぶるようにして。
生まれて初めて着た、セーラー服。
鼻先をツンとよぎるのは、防虫剤のほのかな香り。
この季節に、夏服なんだね?
そのほうが、血が映えるだろう?
ウフフ・・・って。含み笑いを滲ませて。
きみは牙をむき出しにして、いつになくワイルドに迫ってくる。
逃げてみても、いいんだよ。抗っても、いいんだよ。
そういうきみの言葉に、踊らされるように。
ボクは部屋じゅう、転げまわって。凌辱されていった。

あのときのあなた・・・じぶんが襲われてるみたいにドキドキしたわ。
キミがイタズラっぽく笑って、告げてくれたのは。
結婚して、もうなん年も経ってからだった。

ママのストッキングを借りて。

2007年03月30日(Fri) 01:11:19

けばいよー。てかてか光るよー。こんなの学校に履いてけないよー。って。
ユウコは口を尖らせて。
困ったように、足許を見る。
いつも学校に履いていく、黒のストッキング。
なにかのはずみに、つつっと伝線させてしまって。
ふと、箪笥のなかを覗いてみると。
あるつもりだった履き替えが、見当たらない。
さいごの一足だったんだ!
気がついたときには、登校の時間が迫っていた。

とっさに、ママにお願いして。
ママのやつを、出してもらったけど。
さらさら、ぬらりと、妖しくまとわりつくような感触と。
太ももにじわっと滲んだ、いかにも女っぽい光沢に。
少女はへきえきしてしまっている。
それしかないわよー。
ママはのんきにそういうと。
そ知らぬ顔で、洗濯機をがーがーと回し始めていた。

困ったな。弱ったな。
だれも、気がつかないわよね?あたしの脚なんか、見たりしないよね?
通りかかった男子生徒たちが。
すれ違いざまに、ちらりと足許をみたような。
授業中、教室を行きつ戻りつする先生の足音が。
なぜかじぶんのそばばかりに響くような気がする。
みんなみんな、気のせいだ。
そんなふうに。自分で自分をいい聞かせようとするのだが。
帰る道々、原っぱのススキの穂先のそよぐ音さえも。
なまめかしくてかる少女の足許を覗き込んでくるようだった。

行く手に立ちふさがった、黒い影。
一陣の烈風が吹きつけて、
きゃっ!
少女はとっさに、腕で目をかばっていた。
逆巻く烈風は人の腕となり、荒々しい息遣いとなって。
少女を巻き込むように、自由を奪っていた。
お嫁にいけなくなる公園。
クラスメイトたちが、そう呼ぶ公園を。
つい早道で、横切ろうとしたときだった。

ウフフフ、お嬢さん。
素敵なストッキングを、履いているんだね。
ほんのすこしでよいから・・・おじさまにおみ脚を触れさせてくれまいか?
なに・・・ほんの少しのことなんだよ。
上目遣いの血走った目は、あきらかに邪悪な意図を抱いている。
触りはじめたら。きっと、いやらしく撫でつけだして。
それから、唇をぬめりつけてくるに、違いない。
あのぬらぬらとよだれを光らせた唇に。
清楚な黒ストッキングの脚をゆだねるのか?
やだっ。もったいない!
だいいち、ママからもらったストッキングが、破けちゃうじゃない!
少女は鉄火に、男を拒み、拒まれた男は、拒まれたことすら愉しむように。
なおも猿臂で、抗う身体を包み込んでゆく。

ああっ、だめ・・・お願い。見逃して!
首筋にあてがわれる、ヒルみたいな唇に。
少女はひっ・・・とうめいて、すくみ上がる。
そこまでだった。
ちゅうっ。
ひと息。息を吸っただけのような、他愛なさで。
男は少女の皮膚を、破っている。
ああ・・・やめて・・・
わきあがる甘い陶酔に、迷いの闇へと誘い込まれながらも。
少女はなおも、破かないで。ママからもらったの。
声にならない声で、呟きつづけていた。

ぬるり・・・ぬるり・・・
足許に這う唇の感覚を。ひどく厭わしげに眉ひそめながら。
それでも、不埒な悪戯を止めさせることができずにいる。
舐めたいの?イタズラしたいの?少しだけよ?
ちょっと舐めるだけだったら、ガマンしてあげる。
ゼッタイ、破らないでよ。
性急なばかりの、少女の請いに。男は、深々とうなずいて。
約束しよう。
だからもうすこし。きみの素肌もろともに、愉しませてくれるね?
男の術中にはまった・・・
心のどこかで、悔やみながらも。
悔しささえも、もつれた糸がほどけるような、他愛なさで。
甘く、ウットリと、溶けはじめていく。
きっと彼は、約束を守るだろう。
けれどもきっと、そのお礼には・・・。
ママにもう一足、ねだってみよう。
オトナな女性がたしなむ、なまめかしい黒のストッキングを。

スパンキングとSM

2007年03月29日(Thu) 23:59:51

忙しいですね。年度末。
なわけで、こんな珍しい時間に、あっぷをしています。^^

こちらにも折々、軽妙、ないし、ぴりりと辛い~(^^ゞ~コメントをくださるさやか様が。
ウチの記事をブログ「スパンキングとSM」に取り上げてくださいました。m(__)m
http://aisaretaiwatasi.6.dtiblog.com/blog-entry-974.html
内容は、私の描いたお話に、さやか様がウフフな続編をコメしてくれまして。
それにわるノリした柏木が、さらに妄想を広げて・・・という愉しいコラボレーションでございます。^^

しかし、こうして人様のトコで。
それも、お客様がおおぜいいらっしゃるメジャーなサイトさんで紹介されると。
どうにも、気恥ずかしいものですな。(^^ゞ
サヨ小母さんもちょっぴり登場する素敵な続編も、描いてくださっています。
どうかぜひ、↑をクリックしてみてくださいね。^^

それにしても。
さやか様のとこ、私んとことほとんど同じ頃に始まっているのに。
コラム数が974ですよ。
凄すぎる~。


~追記~
さやか様もご指摘のとおり。
少年のお話は、けっこう比重を占めているのです。
カテゴリのなかの「少年のころ」あたりを御覧いただくと。
近いお話がいくつかあるかも・・・です。
http://aoi18.blog37.fc2.com/blog-category-7.html
役柄としては。
心優しい、ちょっぴりMな男の子が多いかな?
吸血鬼のおじさんに、襲われて。
最初はもちろん、怯えながら血を吸われていたりするんですけど。
そのうち、すっかり打ち解けて。仲良くなって。
若い女の血を欲しがる彼のために、お母さんや自分の彼女を紹介してしまう。
イデタチも、ふるっていて。
半ズボンに、ハイソックスという。ちょっとユニセックスな服装の場合が多いです。^^

夜空

2007年03月29日(Thu) 23:53:50

ちっともやらしくないです。
想ったことなどを、そのままに。

ふと、夜空を見あげて。
なんだかむしょうに、悲しくなった。
濃い闇も。明らかな月も。透きとおる空気さえも。
なにもかもが、あの少年のころとおなじだというのに。
あのころ僕の心の裡を燃え立たせていた、理想という名の幻影は。
この世のどこを探したって、みつからないと。
もう、とっくの昔に、わかってしまっている。
どこまで、汚れてしまったのだろう?
どこまで、見えなくなってしまったのだろう?
わが身はおなじ、わが身でも。
穢れのない自分に戻れる日は、訪れない。
今夜もまた。
あのころの名残のともし火が。
まるで密室のランプのように、密やかに。
僕の心の裡を静かに灯りつづけている。

兄嫁となるひと

2007年03月29日(Thu) 08:10:09

セイイチロウさん?
母の声に、彼ははっとなって、身を起こす。
恵美子さんを、これからケンジロウのところにお連れしますよ。
ふと見ると。
母はブラックフォーマルに身を包んでいて。
その背後から、控えめに姿を見せる婚約者の恵美子も。
おなじ色のスーツに身を包んでいる。
あらたまった、夜更けには不似合いな、ものものしいほどの装いを。
セイイチロウは、ちょっと眩しげに見つめていたけれど。
先様のご両親にも、ご諒解をいただきました。
母の改まった口調に、彼も真顔で応えてゆく。
一家のなかから、選ばれて。
屍鬼となった弟。
今宵村はずれの納屋に現れて。
若い女の血を啖うという。
処女の血を上げることのできるのは、恵美子さんだけですからねぇ。
ため息交じりの母の横顔に、ほつれた白髪がうつろに漂っていた。

ボクが連れて行く。
セイイチロウはそう、主張したけれど。
貴方の気持ちはわかるけど・・・それじゃ、あの子が落ち着かないわ。
母はもの思わしげに、長男の婚約者をかえりみる。
ええ。なんでしたら、ひとりでうかがいますわ。わたし。
嫁となるひとの、口ぶりに。
イイエ、ひとりではやっぱり、いけないわ。
わたしの血も、あの子にあげたいから・・・
しずかな口ぶりが、恋人たちの沈黙を強いていた。

納屋の奥。
藁のうえにだるそうに寝そべるのは、間違いなく弟。
生前となんら変わることなく、悩ましげな蒼白い頬も、そのままだった。
まず母親が。
お手本を。
ひと言、恵美子にそう告げると。
黒のストッキングの脚を、半歩ほど。
息子のほうへとさし寄せた。
ケンジロウは、藁のうえからやおら転がり落ちるようにして身を起こすと。
母の足許に、むしゃぶりついていった。
まぁ。まぁ。
おイタをとがめる優しい母親になって。
肌の透けるセクシィなストッキングを、いたぶりに任せていった。
ちゅ・・・ちゅう・・・・っ。
途切れ途切れの吸血の音が、かえって妄想をくすぐる。
つぎはいよいよ、恵美子の番。
おなじふうに、してくださるわね?
ドキドキとさし寄せられる唇を。
正視できまい・・・という想いと、裏腹に。
濡れた唇が、ストッキングに透けた脛にぴたりとあてがわれるのを。
息を詰めて、昂ぶりながら、見つめつづけてしまっている。

こちら側では、恵理子が。
けだるそうに、おとがいを仰のけながら。
噛まれた痕を、さすっている。
ほっそりとした白い指が、まさぐるように撫でているのは。
肌に滲まされた愉悦が、ただならぬものだったからだろう。
母は、深い藁の褥のなかで・・・
弟の影の下・・・うめき声をふるわせつづけていた。
ひざ下まで脱げかかった、ガーター・ストッキング。
いつも母は、あれほどにセクシィな衣装で身を彩って。
弟に、供していたというのか。

じっさいに見つめることは、初めてだった。
いつもなら。
夜更けに母の寝室を訪れる影を、背後から息を詰めて見守るばかり。
夜明けに寝室をノックすると。
母はしどけない衣裳の乱れを直しながら。
もう、行ってしまったわ・・・
追い求めるような目で、朝もやの彼方を見つめるばかりだった。

恵美子のストッキングには、わずかに藁くずが付着していて。
やはり母どうように、剥ぎ堕とされていた。
ねじれたように走る裂け目が、あざやかな縞模様を描いて。
妻となるひとの白い脛を、ふしだらな彩りに縁取っていた。
つぎにストッキングを脱がされるのは、きみなのか・・・?
どす黒い疑念の裏側に、密かな愉悦をほろ苦く感じつつ。
未来の花嫁の純潔を守るために飛び出してゆくはずの両脚は。
地面に吸い付いてしまったかのように、動かない。

恵美子さんは、パンティ・ストッキングだったのね。
藁のうえから起き上がった母は。
立ちすくむ恵美子のスカートのなかに手を入れて。
まさぐるように、腰周りを確かめる。
手の動きにあわせて波立つ漆黒のスカートが、ひどくふしだらな曲線を描いた。
脱ぎましょうか?
あの子の好きにさせてあげましょう?
そうですね。
どうして、平静でいることができるのだろう?
外から洩れてくる月の光に浮かび上がる、恵美子の横顔は。
冷ややかなほどに、落ち着いていて。
背筋を凛と、伸ばしていた。
ごめんあそばせ。
うふっ・・・っと。イタズラっぽく弟のほうに笑みかけると。
スカートの中に、手を差し入れて。
ぶちっ。
ぶちち・・・っ
なにかが引き裂ける音がした。
ぱさり。
藁のうえに落ちたのは、断ち切られた白い布きれ。
ストッキングは、穿いたままがよろしいようですね。
器用にも、引き裂いたパンティを、ストッキングを脱がずに取り去っていた。
では・・・
恵美子はおもむろに、藁の中に、ハイヒールの脚を踏み入れてゆく。
やめろ・・・
あぁ。やめてくれ・・・
心のおののきに、慄るえながら。
それでもどうして、体が動かないのだろう?
ゆさ、ゆさ。
ぎし、ぎし。
”儀式”はすでに、始まっている。

ご覧になっていたのね?
いけないひと・・・
妻になるひとは。
きのうまでと寸分変わらない笑みを浮かべながら。
憐れむような目で、こちらを見やっていた。
微光のような優しい視線の肌触りに、わずかに心がなごんだけれど。
このひとの純潔は、喪われてしまったのか・・・
そんな想いが、またふつふつと、こみ上げてくる。
だいじょうぶ。
恵美子は藁のうえ、寄り添うように隣に座ってくると。
やおら、彼の手を、スカートの奥へと導いてゆく。
とっさに引こうとした掌を。抑えつけるようにして。
そのまま股間へと、触れさせてゆく。
わからないかしら?
ふふっ・・・と、笑みながら。
あのひと。侵さないで。散らしていっただけなんですよ。
どうしてか、もうおわかりでしょう?
処女のまま、もっとわたしの血を愉しみたいから。
それに、きっと。貴方のことを、ほんとうに好きだから。
でも・・・きっと。
あなた。弟さんに・・・そのうちわたしの処女を捧げてみたくなるわ。
そのときは、ためらわないでおっしゃってくださいね。
わたくし、きっと。
またこの藁小屋に、参りますから。貴方と、ご一緒に。
おふたりに、純潔を捧げるために・・・


あとがき
純潔を獲る、といことは。
むろん自ら処女を破ることなのですが。
このように、親愛する人に、最愛のひとを抱かせることによって・・・獲るひともいるようです。
もちろん、この世にまれなケースだと思いますが。

黒い少年たち

2007年03月29日(Thu) 07:41:41

暗がりにつどう少年たちは、ただそれだけでも、不気味に映る。
頭から、闇をかぶっているようで。

塀ぎわで、息を潜める少年たちは。
申し合わせたように、紺の半ズボンを履いていて。
すねから下は、おなじ色のハイソックス。
あるものは、リブを鮮やかに走らせた厚手のもの。
べつのものは、ストッキングのように薄い、肌の透けるもの。
いちように。
瞳に蒼白い艶を、輝かせて。
なにかを、待ち受けている。

ひたひた・・・ひたひた・・・
闇の向こうから、足音を気遣うように。
忍び足が、二組。
来た。
少年たちは、顔を見合わせうなずき合う。
向こうからきたのは、やはり濃紺の半ズボンのおなじ年恰好の少年と。
髪を肩まで垂らし、ひざ周りにスカートのすそをゆらゆらさせている少女。
少年たちは、塀のかげから飛び出して。
二人を取り囲むようにして、口々に。
遅かったね。待ったんだよ。
新来の少年は、さざめくような囁きに、くすぐったそうに包まれていたけれど。
恵理子さん。彼女だよ。
みじかく、照れくさそうに、紹介する。
礼儀正しく頭をさげた少女の肩先をすべる黒髪が、街灯をうつしてぬめるような輝きをよぎらせた。

こっちへおいで。
少年たちは、性急に。少女を電柱のかげに引き寄せると。
四人して、取り囲んで。
かわるがわる。
思い思いに。
うなじに。つかまえた二の腕に。
スカートの下に。足許に。
唇を、吸いつけてゆく。
あ・・・
眉をしかめた少女は、それでも立ったままの姿勢をくずさずに。
キュウキュウ・・・ちぅちぅ・・・
妖しい吸血の音が、じぶんを彩るままに身を任せている。

素敵な方たちね。
恋人が、ウットリと夢見るような目線を迷わせて、悪友たちを見回すのを。
少年は、嬉しげに見つめていた。
どう?処女の血は、おいしい?
自慢げに囁く少年に。
仲間たちは、いちようにうなずき返して。
うらやましそうに、ふたりを見つめている。
時々、吸わせてくれよな。
うん。そろそろ、時間だから・・・
そうだね。親御さんにも、よろしくね。
陽のさすまえまでに。
少年たちの群れは、さっと身を翻して、
闇のなかに、溶けてゆく。
朝になると。
めいめい、自宅の食卓を囲んで。
紺の制服に身を包み、何気ない顔をして同級生の彼女たちを品定めするのだろうか。


あとがき
恋人の血を吸わせる少年の話です。
フッと、思い浮かんだので・・・

旬の言葉

2007年03月28日(Wed) 08:00:11

けさは、お話ではありません。(笑)

旬の言葉って、使い方が難しいですね。
いちばん新しいつもりで書いていても。
年月が経つと、そこから古びていくような。
だって、たとえば。
いまどきポケベルなんて、書かないでしょ?(笑)
だから柏木、なるべく言葉に今を滲ませないようにしているんです。
美人の風貌を、女優さんのなまえとかで表現するテもあるのですが。
特段ココだから、特定の個人名を出すのをはばかっているからだけではなくて。
ソレで時代が見えてしまうような気がするから。。。
どちらかというと、長持ちする言葉を使って。
年代をわからないように、わざとぼかしてあるんです。
子どもの代とか、親の代を書きたいからばかりでは、ないのですよ。(笑)

ヒイラギの樹

2007年03月27日(Tue) 06:15:20

初めてかれと出逢ったのは。ヒイラギの樹の下。
だからかれのことは、柊(ひいらぎ)くんと呼んでおく。
そのときのかれは、薄いベージュ色の半ズボンの下、やや筋肉質のふくらはぎを白のハイソックスでおおっていて。
まるで少年のような身なりが、はたちを越えた青年に、なぜかぴったりと重なっていた。
「血を吸うかただそうですね」
初対面にもかかわらず。
うちのしきたり・・・だそうですから。
みじかいことばで、そういって。
さすがにその刻だけは、目を瞑って。おとがいを、仰のけて。
男にしては白すぎるほどのうなじを、眩しいほどにさらしてきた。
「つかの間だとは、聞いていましたが」
みじかい刻を経たあとで。
かれは牙を享けるまえと変わりない、さわやかな笑みをたたえながら、
傷口に帯びた血のりを、ハンカチでむぞうさに拭い取っていた。

夏のころだっただろうか。
眩しすぎる太陽のきらめきのなか。
かれはいつものように半ズボンを履いて、筋肉質の脛を、こんどは濃紺のハイソックスでおおっていた。
ストッキング地の薄いハイソックスに、白い脛をじわりと滲ませて。
女のようになまめかしく装った脚を見せびらかすように、半歩こちらに差し寄せて。
足許にうずくまるわたしを、面白そうに窺っていた。
くすぐったく注がれる目線の気配に、吸いつける唇もいつか笑みくずれていて。
しなやかな舌触りに魅せられながら、いつもよりしつっこく、ねぶり抜いてしまっている。
「怖かった?」
いつものように、さわやかに笑みながら。
かれの振り返ったさきにいるのは、ワンピース姿の若い女。
エ・・・?だいじょうぶですよ。
さすがにちょっと蒼ざめながら。
それでも落ち着いた物腰に、古風な気品をたたえていた。
かれはわたしが彼女をよく見ることができるようにと、半歩身を引いて。
いつになく改まった口調になっている。
「紹介します。婚約者の雪絵さんです。冬に降る雪に、絵画の絵です。まぁ、いまは夏ですが」
おもしろくない洒落も、かれの口を通すと。
なぜかむしょうに、笑えてくる。
「いまどき珍しいかもしれないんですが。まだ、処女なんですよ」
謎をかけるような含み笑いが、いつになく妖しくて。
きみも、そういう笑いかたをするようになったのだな。
わたしはわざといかめしくとりつくろって、肩をそびやかしていたけれど。
わたしのために連れて来たという、柊くんの恋人の足許から。
いつか・・・熱い目線を離せなくなっている。
丈の長い、花柄のワンピースからのぞく足首を。
濃いグレーのストッキングが、滲むように彩っていた。
もう、二十年ほどもまえのこと。
サポートタイプのストッキングなるものが、この世に出回るまえのことだった。

テラスにしつらえた籐椅子のうえ。
彼女はおずおずと腰をおろし、居心地悪そうにしながら、
それでもつとめて、身をくつろげてゆく。
「では。ボクはちょっと、中座しますよ」
いつも礼儀正しいかれは、昼でも薄暗い廊下へと、ためらいなくきびすをめぐらした。
キュッと引き締まった筋肉が浮き上がる薄手の靴下に、あざやかな伝線を滲ませたまま。
息を詰めて、こちらを窺っているのが。
遠目なのに、きつく注がれる目線が・・・ひどく痛かった。
彼の目を通して、己の所行が目に浮かぶようだった。
籐椅子に寝そべった恋人。
そのうえにおおいかぶさってゆく、魔性の影。
不埒な意図を持った唇が、恋人の柔らかいうなじを撫で、
初々しい白い肌にあてがわれた舌が、賞玩するようにすべってゆく。
おぞましさと、妖しい快感と。
かれのなかで、どちらがまさっているのだろう?
すべすべとした素肌が怯えをみせたとき。
もう、たまらなくなって、牙をぐぐっ・・・と、刺し入れてしまっている。

いい肌だった。愉しませていただいたよ。
エエ・・・
仰向けになって気を失っている恋人を見下ろして。
彼ははにかんだように、微笑を浮かべている。
声はさすがに、かすかな震えを帯びていたが。
その震えのなかに、ズキズキと昂ぶる被虐の歓びが、跳ねあがらんばかりに満ちている。
キスだけは、すませたようだね。
「そんなことまで、わかるんですか?」
ちょっと口を尖らせたかれに、すまないね、とわびながら。
わたしもまた、マシュマロのような唇に、己の唇を重ねてゆく。
「いいですよ」
かれは何事もないように、さわやかにほほ笑んで。
誰かに見られてやしないかと、そのときだけは油断なく目線をめぐらせてゆく。
ほかの目線にだけは、恋人の恥辱を晒したくなかったのだろう。
「あなたとわたしだけの、愉しみですからね」
促されるようにして。
わたしはかれの恋人の唇を、さらに深くむさぼってゆく。
応えてくる甘い吐息が、まだ初々しい怯えにふるえていた。
そのまま、足許にまでかがみ込んでいって。
彼女のストッキングの柔らかさを愉しみはじめると。
かれはいっそう、くすぐったそうに笑みながら。
丈の長いワンピースをたくし上げるのに、手を貸してくれた。
大胆にたくし上げられて、さらけ出された太ももから。
清楚な気品をたたえた濃いグレーのストッキングを、くしゃくしゃにされてゆくのを。
ドキドキ胸を弾ませて、見つめていた。

濃紺のストッキングなんて、初めてなんですよ。
雪絵さんは、艶めかしく彩った脚を、恥ずかしそうにすくめていた。
明日は挙式、という晩に。
ふたり、ひっそりと、訪ないをいれてきて。
マゾの味がするね。
わたしのからかいに、かれはにこりともしないで。
「お約束どおり。つれてきましたよ」
たったひと言、囁きかえしてきた。
処女をあなたに、お捧げします。どうぞ、美しく奪ってください・・・
口には出さないまでも。
彼女の羞じらいが、かれの意図をはっきり告げていた。
そのとき彼女が身に着けていた真っ白なタイトスカートは、いまでも箪笥の奥深く眠っている。
もうだいぶ、色あせてしまったけれど。
裏地に紅い痕を、滲ませたまま。

それからなん年が過ぎたことだろう。
時おりかれの留守宅を、襲うように訪れては。
血を啜り、スカートをめくり、ストッキングを引き裂いて。
それでもわたしの腕のなか、雪絵さんは奥ゆかしくほほ笑みながら。
その微笑は、ご主人ゆずりだね?
わたしのからかいを、小指で封じては。
ほどいた長い黒髪を、さらりさらりとそよがせながら。
熱くほてった素肌を、惜しげもなくさらしてくる。
ユサユサと揺れる、豊かな髪と。
妖しい艶に輝く、むっちりとした太ももと。
薄闇の微光は、ただそれだけを浮き彫りにしていた。
彼。覗いているのですよ・・・
イタズラっぽい囁きに。夫婦の意図を告げられて。
わたしも、くすっ、と。笑いかえすと。
じゃあ、せいぜい見せつけてやらなくちゃな。
そういって。
ぴかぴか光るフローリングのうえ、痛がる彼女を荒々しく組み伏せていった。
ヒイラギの花を撫でる、そよ風のようなひと。
きみはいつまでもたおやかで、小娘みたいに初々しい。

いまはもう、すっかり落ち着きを秘めたふたり。
ほのかな甘さを帯びた夜風のむこうから、ひっそりと訪ないをいれてきたのは。
秋も深まった深夜のこと。
いつかこんな夜を迎えたような・・・
そんなわたしの呟きに。雪絵さんはうつむきながら、
エエ。お嫁入りのまえの晩に・・・
フフフ・・・と思い出し笑いを浮かべている妻を、優しくかえりみて。
そうでしたね。
処女を散らしていただいたのは、桜のころのことでしたね。
まるで、雪を溶かすようにね。
ふふっ・・・と笑んだかれの声色は、いつになくひっそりとしていた。
ヒイラギは常緑樹ですが。
ふたりして、いつまでも若い樹でいたいのです。
ご存知ですか?地味な花ですが。冬のはじめに、咲くのですよ。
なにをいいたいのか、すぐにわかった。
かれは握り締めていたこぶしをひらいて、はらり、はらりと、こぶしの中身を散らしてゆく。
四方に伸びた棘を、ノコギリの歯のように並べた歯。
かれの掌は、かすかに血を滲ませていて。
差し出された掌に、雪絵さんは唇を添わせてゆく。
美味しく感じるように・・・なるんだよ。
いまでも、いいお味よ。
くすぐったそうに、お返しをして。
雪絵さんは、丈のみじかい黒のスカートのすそを揺らした。
ふと見つめた足許は、ふたりとも脛をあらわにさらけ出していて。
かれはいつもの半ズボンを、濃紺のプリーツスカートに履き替えていた。
ストッキングは、申し合わせたように、おそろいの黒。
薄手のナイロンは、黒々とした輝きのうちに。
ふたりの素肌を真珠のように透きとおらせていた。
おかしいですよね?でもあなたなら、許してくれるでしょう?
イタズラっぽいささやきは、果てのない虚空に吸い取られていった。

吸血鬼として、よみがえって。
ほどよく人の生き血でうるおうと。
思いのままの齢に、戻れるという。
どこかで、柊夫妻を見かけませんでしたか?
そのときには・・・ご夫婦そろって、相手をしてやってください。
仲良く、気前良く。なごやかに。
とてもさわやかな、いいひとたちですから・・・

みすみす・・・

2007年03月26日(Mon) 08:00:49

はじめに
すこーし、ほらーたっちです。^^


ぼうっとなった視界のむこうには、いつも見慣れた墓村のウッソリとした冴えない顔があった。
あぁ、オレはこいつに、血を吸われたのか・・・
今ハッキリと意識できることは、ただそれだけ。
夜道で出遭ったあいつは、いつも以上に蒼白い顔つきで迫ってきて。
やおら組みつくなり、ミチオの首筋をがりり・・・と噛んできたのだった。
墓村の後ろから顔をつき出したのは。
村のおさと言われる老婆だった。
薄汚く着古した着物の帯びや襟元には。
誰のものとも知れない、幾人ぶんかの血のりが、どす黒いシミになって散っていた。
ククク・・・
無言で口許をぬぐった墓村のかわりに。老婆は、いとも愉しげに。
これでお前ぇも、奴隷じゃの。
毎晩この刻限に。このあたりを通ることじゃな。
たちのわるい含み笑いとともに、逆らうことのできない囁きを口にしたものだ。

それから幾晩となく。
ミチオは夜道を帰っていった。
仕事がはやく引けても。どこかでそれとなく時間をつぶしては、あたりが暗くなるのを待っていた。
彼が屍鬼に身を落としたのは、それからひと月経った頃だった。


屍鬼のあいだでは。
家族を襲うことが、なかば奨励されていた。
身内の血は、体によくなじむものとされていたうえに。
なによりも、襲いやすい・・・
でも、それ以上に。
せつじつに血を欲する体は、家族の情愛のなかに、いつか血への渇望を織り交ぜてゆくものらしかった。
妻や娘を呼び出して、平気で牙にかけてゆく男たち。
制止しようとする父親を尻目に、母親に襲いかかる息子たち。
それでも妻たち娘たちは。申し合わせたように、着飾って。
夜道をいそいそと、出かけてゆく。
息子を制止しようとする父親も、愛する息子の狂態に憐れをもよおして。
父親みずから、妻が痛がらないようにと、手を貸して。
永年連れ添った妻の肌を、血に飢えた牙にさらさせてしまうのだった。

ミチオは、家族を襲うことを拒んだ。
とても、できたものではない。
いちじの渇きのために。愛する家族を、牙にかけるなど・・・
けんめいになって、そうした誘惑を振り切ろうとしていた。
こまったやつだな。
墓村は、若くして禿げあがった頭を、ほんとうに困ったように振りながら。
でも、血はいるんだろう?
あいかわらず、いままでとおなじように。
冴えない顔を、おずおずと親友に向けている。
じゃあ、ついてお出で。
墓村は、いかにも気が進まない、という態度で。
連れ出したのは、彼の家だった。
あまりにもひっそりとしていたので。人がいる、とは思えなかったけれど。
居間の籐椅子に、影のようにもたれていたのは、初老の女。
お袋だ。
見なよ・・・というように。
墓村は、放心したようにあらぬかたを見つめている母親の、首のつけ根を指さした。
赤黒い痕がふたつ、綺麗に並んでいる。
だれがやったんだ?
婆さんだよ。
法事に出かけたときに、遅くなってね。
黒のストッキングの脚に、ついムラムラときたんだと。
押し倒されて、うなじまで噛まれてしまえば。
魂はもう、あっち側だもんな。
ひところは、毎晩のように、忍んできて。
お袋のやつ、いつも小娘みたいにはしゃいでは、おめかしなんかしちゃって。
真っ白なブラウス、真っ赤になるまで。
おろしたてのストッキング、ちりちりになるまで。
嬉しそうに、相手してたもんな。
血が若かった頃は。それこそ毎晩だったのだよ。
今でも・・・彼女の傷口は、乾いてはいなかった。
オレがしているのさ。
血を分けてくれた、お袋だもんな。あさましいと言われるだろうが・・・旨かった。
「旨かった」といって、心地よげに口許を撫でる指を。
ミチオは怖ろしそうに見守るばかり。
そう、怖がるなよ。
墓村は、なおもつづけた。
宏海、ヒロミ・・・
声に招ばれて現れたのは、墓村の弟だった。
齢が、はなれている。
墓村はもう四十がらみだったのに。弟のほうは、まだはたちになっていなかった。
まるで子どものように、白の半ズボンにおなじ色のハイソックス。
女の子の履くストッキングみたいに薄手のハイソックスは、しなやかな筋肉を浮き彫りにしている。
もしかすると、ほんとうに女ものなのかもしれない。
ふらふらとした立ち居振る舞いは、いまのミチオとそっくりだった。
オレが、屍鬼にしてしまったんだ。
ぼそりと呟く声に、いつか頷いているミチオ。
でもな、まだ血は残っているんだぜ?お前にやるよ。
時々、吸ってやってくれ。
言うなり、すぅっ・・・と。墓村の姿は煙のように消えてしまっている。
代わりに、彼の弟が。
兄とは似ていない高貴な目鼻立ちに白痴のような笑みを滲ませながら、にじり寄ってきた。
さいしょは、太ももがいいですね。
首筋は、噛みそこねたら怖いですから。
だいじょうぶですよ。痛さには、慣れていますから・・・
どこからでも、どうぞ。
兄は長い靴下が好きなので・・・ハイソックスの上から噛んじゃったりするんですが。
そうしていただいても、いいんですよ?
十代の青年の太ももは、ひどく生気をみなぎらせて、ツヤツヤと異様に輝いていた。


間歇的にわきあがる、ほてるような渇きを、ミチオはけんめいに耐えている。
傍らには、意地悪くほくそ笑む老婆。
やつとしては、じゅうぶんに好意を示しているのだろう。
さっきからなだめるように、わななく彼の腕をたんねんに撫でさすりつづけている。
圧しつけられる掌に、不思議な力がこもっていて。
触れられるたび。ミチオの皮膚にえもいわれない妖しい疼きがしみ込んでくる。
さぁ、家の鍵をあけるのだ。いつもしているとおりに・・・な。
ニタニタ笑う老婆は、それ以上を語ろうとしないのだが。
「いつものとおり」にはならない何かを期待しているのが。
にやついた口辺に、ありありと滲んでいる。
ミチオにはわかっていた。
半吸血鬼に堕ちたこの身が、顔をあわせたさいしょの一人の血を、露骨なまでに欲することを。

いや、いや。できない。
ミチオは激しくかたくなに、かぶりを振りつづける。
開けよ。開けよ。ひと晩じゅうここで震えておるつもりかや?
老婆はゼイゼイと咳き込みながら。
お芝居の幕が開くのを待ちかねた子どものように、せがみつづける。
押し問答を断ち切ったのは、墓村だった。
傍らからグッと身を乗り出して。
鍵、貸しなよ。家族を牙にかけるんは、どうしても気が引けるものだよな。
わかったふうなことを、呟いている。
ククク・・・
老婆は墓村にも、嘲り笑いを洩らしてゆく。
そなたの母ごも、そうやって。妾(わらわ)に譲りたもうたのじゃったのう。
墓村は照れたようにそっぽを向くと、ミチオのほうに向き直り、グイ・・・と手を伸ばしてきた。
震える手が、すべての意思と理性に逆らって。
鍵を、悪友に手渡している。

すまねぇ・・・な。
墓村はいつもの無表情な面差しに、同情と逡巡をみせた。
わしがうまく、やってやる。恩返しだ。
いつもお前ぇ、独りぼっちのわしを、助けてくれたもんな。
さいごの語調は、どこかしみじみとしていた。
まだしも、やつにさせたほうがましだ。
これ以上拒んだら。
あの老婆が情け容赦なく、ミチオの家族をいたぶるのだから。
まだ若々しい妻に、女学生の娘。
白い顔がふたつ、脳裏をよぎった。
生えかけた自分の牙を家族の素肌に滲ませるのは。
まだ半分は残っている理性が、許そうとはしなかった。
開いたドアの向こう側に墓村が姿を消すと。
背後からにじり寄ってきた老婆に、グッと強く肩をつかまれた。

よぅく覧るがよい。
あの憎らしい老婆は、よくもほざいたものだった。
みすみす、目の当たりにさせられていた。
墓村が、怯えるミチオの女房を捕まえて。
かさかさの唇を、首筋に吸いつけてゆくのを。
ウッソリと立ちはだかった四十男は。
髪を後ろにきちんと束ねた妻の頭を捕まえると。
ぐいっ・・・と思い切り、片方にかしげていって。
スキのできたうなじのあたりに、若くして禿げあがった頭を埋めるようにして。
まだ若さを宿した素肌に、かさかさの唇を押しつけてゆく。
何度となく、撫でるようにして。
すり寄せていった唇は。
いつか妻の柔らかい皮膚を破っていて。
ズズズ・・・と、生々しい吸血の音を洩らしはじめている。
あぁ。オレの女房が。
みすみすあいつに、血を吸い取られてゆく。
ごく、ごく、ごく、ごく・・・
喉のひと鳴りごとに。
迫るような実感とともに。
妻の体内からは、刻一刻、血潮が抜き取られてゆく
荒々しい渇きを、そのままぶっつけるようにして。
墓村は、なまの欲情をむき出しに、妻に迫っていった。
いいのだろうか?このままで、いいのだろうか?
とろ火にさいなまれるように。
ミチオは声もなく、悶えていた。
怖ろしい深淵に引きずり込まれてゆくような気分だった。
墓村の喉が、露骨な音をたてて鳴るたびに。
まるで自分自身がそうされてしまうかのような、恐怖を帯びた無力感。
屈辱・・・というよりも。
夫婦ながら、虚無の世界に引きずり込まれてゆく引力に身をゆだねてしまうと。
えもいわれない、不思議な快感が、それに取って代わりはじめていた。
帰属感、とでもいうのだろうか。
あぁ、妻の血も。オレとおなじように、されてゆく。
乾いた喉を、暖めて。柔らかく潤し、充たしてゆく。
赤黒くなま暖かい、うら若い生命力を秘めた液体が。
この男を、充たしてゆく。
いつかミチオは、妻が血を吸われてゆくありさまを。
愉しみはじめていた。
底知れぬ深い闇に散ってゆく、暖かくうら若い妻の血潮・・・

ええか、あすの晩も来るからな。
墓村はミチオの妻の両肩を抱いて。耳もとに口を近寄せて。
脅すように、呟くと。
ミチオは妻が、ゆっくりと頷くのを目にしていた。
妻がふらふらとした足取りで、奥に引っ込むと。
墓村はぶらりと自堕落に腕を振りながら、こちらへと戻ってきた。
収まらない息遣いと、ゆるく上下する両肩に、むさぼった余韻がまだ残っている。
口許に付着しているのは、まぎれもない妻の生き血。
それをこともなげに、ぬぐい取ると。
すまねぇな。悪く思うなよ。
さすがに、後ろめたそうに。いつもの小心で卑屈な男に戻っている。
・・・旨かったのか?
おそるおそる、訊いてみた。
あぁ。
はっきりとした頷きが、つよい肯定を秘めている。
奥さん・・・若ぇな。
ためらいがちに洩らされた声色が、まだ去りやまない欲情に震えている。
傍らを見返ると、老婆がキッと睨みあげてきた。
なんとか声、かけてやれ。
急きたてるように、あごをしゃくっている。
目線を迷わせながら。
口に合って、なによりだったね。
冷ややかすぎる言葉を、選びながらも。
かすかにわななく唇は。意思を喪いかけていて。
どす黒く渦巻きはじめたものを、そのまま吐露してしまっていた。
ドキドキしちまった。こんど逢うときも。見せてもらっていいよね?


街のど真ん中にある、バーの一角は。
軽いダンスを楽しめるスペースがしつらえられていた。
激しく鳴り響く、無機質なリズムに。
一対の男女が、身を任せるように乗っている。
後ろに束ねた黒髪を、ムチのように振るいながら。
こんな激しい踊りに身をゆだねるのは、なん年ぶりだろう?
ミチオの妻の淑恵は、息をせりあげながら。
なおも踊りに、没頭する。
パートナーは、墓村。
いつも目だたない、卑屈な感じのする男だった。
決して好ましい印象を持たなかったが。
夫はなぜか、いつも彼には優しく接していて。
知らず知らず面識を深めるうちに。
若いのに禿げあがった貧相な外見とは裏腹の、詩人のように繊細な心の持ち主であることがわかってきた。
さえない外見には、不似合いに。
墓村の踏むステップは、確かなものだった。
見た目をきわだたせようなどとは、ちっともしていないのに。
洗練された身のこなしは、まるで別人だったのだ。
誘われるままくぐった、けばけばしい闇に包まれた店。
人妻の身分も忘れて、淑恵は狂ったように踊りに身をまかせ、
まだ若さを秘めた血潮を、燃やしはじめていた。

お店のいちばん奥の席にうずくまる、影ふたつ。
老婆とミチオだった。
妻はどうして、オレに気がつかないのだろう?
ひとすじに束ねた長い黒髪を、しなやかなムチのように振るいながら。
あれほど激しく、踊っているというのに。
似合い・・・じゃの?
たたみかけるような老婆の囁きに。
忌々しそうに、頷いていた。
息が合っている。
認めざるを得なかった。
きっと、それは。
夕べ。血を啜られたときに生じた結合なのだろう。
たんに血液を摂られた・・・というだけではなくて。
心の奥底に潜むもっと大切ななにかを、いっしょに吸い取られてしまっていたのだろう。
体の奥を深く抉るような熱い塊が。じりじりとはらわたを焦がしてゆく。
苦い。苦い。けれども、甘い・・・
吸いつけない煙草を床に叩きつけ、踏みにじっていた。

店の裏手は、楽屋裏のように散らかっていて。
疲れきったように、冴えない色の壁に囲われていた。
ななめにデンと据えられたソファの背中ごし。
うごめく気配が、こちらまで伝わってくる。
う・・・ん。うぅ・・・んっ。
声の主は、まぎれもない妻のはずなのに。
別人のような媚びは、耳にするだけだと、とても妻のものとは思えない。
ついど聞いたことのない、妖しい声色だった。
血を吸われているというのに・・・
どうしてあんな、切なげなうめきを洩らすのだろう?
オレの血をむさぼったとき。
墓村が滲ませてきた牙は、かすかな疼きを伝えてきて。
それはじゅうぶんに理性を奪い取るほどの快感だったけれども。
異性であるがゆえに生じる切迫感のようなものは、そこにはなかったはずだった。
来い。
老婆が、手を引いた。
しかし。
だいじょうぶ。夢中になっておるわ。お前ぇのことなど眼中になかろうよ。
老婆はざんこくなことを口にすると、理性を奪われた男の手を、さらに強く引いている。

おそるおそる、ソファの正面に目線をあげると。
思い描いたとおり、ふたつの体が悩ましく絡み合っている。
墓村と、妻。
およそ不似合いなカップルだった。
墓村のやつは、はやくもズボンをおろしていた。
カジュアルなシャツは、なん日洗っていないのだろう?
いっぽう妻は、まばゆいほどに着飾っていた。
あいつのために・・・装っている。
あらぬ嫉妬が、抑えようとした感情に、無情にも焔で包む。
なにかを弔うかのような、黒一色のスーツの下。
フェミニンな柄の純白のブラウスが、生々しいほど映えていた。

妻はブラウスの襟首をはだけていて、
胸元にこぼれる白い肌を、飢えた唇に惜しげもなくさらしている。
まさぐりを受けてくしゃくしゃになりかけたスリップは。
ついぞ目にしたことのない、妖しげなレエスもように縁取られていた。
そういえば。
いつもパートに出るときに履いているストッキングは、
あんなつややかな光沢をよぎらせていただろうか?
それも、地味な肌色ではなく、発色のよいツヤツヤと輝く黒。
墓村は妻のスカートをめくりあげ、妻の太ももをさらけ出すと。
白い肌を妖しく滲ませる薄手のナイロンのうえから、
噛みつくようにして、唇をあててゆく。
もはや、血を獲るためだけの行為ではなかった。
それを妻は、もはやなんの抗いもみせないで、従順にしたがってゆく。
あぁ。
焔に包まれたように。
強い酒にあてられたように。
ミチオは頬をほてらせ、じりじりと焦がれてゆく。
肩越しに腕を回した老婆の手が制止をくわえなかったなら。
そのまま、ソファのなかに踊り込んでいったかもしれなかった。

きょうは、ここまでだ。もうじき旦那が帰ってくるんだろう?
墓村が囁くと。女はかろうじて、理性を立ち返らせていた。
ありがとう。ガマンしてくれて。
なにを言っているんだ?なにをガマンしたというんだ?
たしかに、交合そのものには、いたらかなった。
屍鬼といえども、精のほとびは秘めている。
どれほど、そそぎ込みたかったことか・・・
わが身を思っても。墓村が自分の妻に寄せる欲情が、身に沁みるほど実感できる。
けれども彼は、とにもかくにも。妻を冒そうとはしなかった。
ガマンしてくれているというのか?
だが。
ミチオは、聞かないほうがよかったことまで、耳にするはめになる。
みじかく、声を忍ばせて。
妻は囁いたのだった。
するときは、夫のまえでして・・・


数週間が過ぎた。
夜更けだというのに。
家のどの部屋にも、灯りがこうこうとともっている。
勉強部屋の畳のうえ。
老婆が組み敷いているのは、娘の初子。
紺の制服姿に、初々しい白い肌が輝くように映えている。
老婆はほつれたおくれ毛が、きっちりとのりのきいたブラウスに投げかけられている。
少女はおとがいを仰のけて。
無表情にかえって、白いうなじを咬ませている。
キュウキュウ・・・キュウキュウ・・・
人をこばかにしたような、吸血の音。
うへへ・・・えへへぇ・・・
息をつぐたびに洩らされる随喜のうめきに、さすがにちょっと眉をしかめながらも。
少女は老婆の飲血を、拒もうとはしていない。
ひざ下からずり落ちかけた白のハイソックスには、赤黒い血のりがべっとりと輝いている。
咬ませて、ぞんぶんに愉しませてしまっていたらしい。
隣室では、妻が。
墓村と、契っていた。
いつまでも独身だった墓村は。
夫どうよう、優しく接してくれた淑恵に。
はかない好意を寄せていたらしい。
もはやミチオも、ふたりの仲をとがめようとはしていない。
綺麗に犯してやってくれよな。
そんなことを口にしながら。
貞淑だった妻を、凌辱してくれとせがんでいた。
女たちの血は、きみに進呈するよ。
やっぱりオレは、自分の家族の血は吸えないからね。
ミチオは立ち上がった。
血を吸われゆく、妻と娘とを残して。
行く先は、墓村の家。
彼の弟は、整った顔だちに、あのほうけたような微笑を浮かべて。
ミチオのことを待ちわびているはずだった。
おじさん、太ももが好きなんだね。
こんどは母さんのストッキング、履いてやろうか?
くすっ、と洩らされたイタズラっぽい笑みが。
ふしぎにミチオを捕らえて話さなかった。


あとがき
なんなんでしょうねぇ。(^^ゞ
やたらと、長くなってしまいました。
昔描いたヤツを見直していたら。
屍鬼のお話で、家族を襲うに忍びなかった男が、ナカマに妻を狙われて。
血を吸い取られてゆくのを、みすみす指をくわえて眺めているというくだりがでてきまして。
直接のヒントは、それなんですね。(笑)
で、冴えない風貌の知人に血を吸われてゆく妻を嫉妬しながら見守る夫、をテーマに描こうと思っただけなんですが。
そうするとこんどは、飢えた夫の相手が要りようになりまして。(笑)
それで、墓村の母と弟が登場したんです。
わざわざそこまで出さなくても、よかったはずなのですが。
ここでは描ききれなかったのですが。
この弟さん、じつは墓村が母と過ちをおかしたときにできた子という設定がありまして。
いつかそのへんのことも(気が向いたら)描いてみるかも・・・です。

需要と供給

2007年03月25日(Sun) 09:55:45

村はずれの納屋は、若者たちのパラダイス。
昼間はもっと幼い子どもたちが、隠れんぼする場でも。
夜は一転、妖しいうめき声がこだまする。
声の主は、案外子どもたちのお母さんだったりすることもある。
いい齢をして、隠れんぼ。
なま温かい、藁のなか。
女と男は、まるで子どものように、じゃれ合い戯れあう。

納屋を訪れる女たちには、制約がない。
子持ちの若後家。
夫が夜勤の専業主婦。
出稼ぎで春になるまで戻ってこないという人妻さん。
たまには制服姿の生娘までが。
赤い頬っぺをはずませながら、抜き足差し足、忍び込む。

待ち受けるのは、嫁をもらいそびれた独身男や、
まだ童顔の青年たち。
妻や恋人のいない男どもは。
相手のいない女たちが、しどけなく姿勢を崩すのを。
固唾を呑んで、見守っている。

固唾を呑んで、見守るのは。
なにも、藁の上の男どもだけではない。
忍んでゆく妻たちを。物陰からそっとうかがう夫たち。
夜勤だっていいながら。ころあいを見計らって、職場を抜け出して。
ふだんは見られないような、娼婦に堕ちた妻たちのことを。
まるで高校生がポルノ映画を見るように、ドキドキと。
胸を焦がして、いちぶしじゅうを見届けてゆく。
朝になったら、お互いに。
なに食わぬ顔をして、朝の食卓を囲むのだろうか。

相手のいない女と男が、人目を忍んで寄りつどう場も。
ひとつ足を踏み出すと。ちがった情景に転化する。
妻に夜這いをかけてきた若者を、亭主は家にあげてやり、
夫婦の寝床を、傍らに。
肌寒くも熱い夜を過ごしたり。
春になると戻ってくる、出稼ぎ帰りの夫たちも。
良い仲になった青年との逢瀬に、どきどきしながら妻を送り出す。
弟の筆おろしのために、兄嫁をすすめる母たち。そして兄たち。
夜の闇は、すべてを包み、妖しい欲情を滾らせる。
そらぞらしくとりつくろった朝が、しずかな訪れを告げるまで。

たどりたどって♪

2007年03月25日(Sun) 08:15:35

サヨ小母さん、浮気しているね?^^
わかっちゃうんだよ。血を吸うと。
エッチな香りが、じんわりと。
隠そうとしても、隠し切れないんだよね。
だいじょうぶ。小父さんには、黙っててあげるから。
ボクと小母さんだけのヒミツだよ。^^
相手のひとも、結婚してるの?
そうかぁ。小父さんよりも、若いんだ。
じゃあ、お嫁さんも・・・若いよね?^^
ものは相談なんだけど。
そのひとと、会わせてくれないかな?
えっ。なに考えてるの。って?
まぁそれは。そのときわかることだから。
小母さんにもきっと、損のない話だと思うよ。
だから。なんにも訊かないで。あわせて。
それにボク。小母さんの弱み、握っちゃったしね。^^

男の血は、趣味じゃないんだけどね。
ごめんね。初めてだから。ちょっぴり吸い過ぎたかな?
ボク、弱虫で怖がりだから。
おじさんが、暴れると、困るんだよ。
少ーし、ラクな気分になったかな?
相談なんだけど・・・
小母さんは、ボクの憧れなんだ。
ほんとうは、だれにも触らせたくないんだけど。
おじさん、いい人っぽいから。協力してあげる。
小父さんがいないときに、連絡してあげるから。
その代わり・・・小母さんとエッチしてるとこ。
黙って、覗かせてくれるかな?
えっ?モノわかりのいい坊やだって?
そんなこともないけど・・・(^^ゞ
とりあえず、仲良くなれそうだね。あ・く・手。^^
おじさん、結婚してるんだって?
奥さんにばれたら、困るよね。
修羅場・・・っていうのかな。やだよね。ああいうの。
おじさん、いまの奥さんと別れて小母さんといっしょになるなんて、考えてないよね?
そうか、やっぱり・・・
黙って、イタズラを愉しみたいだけなんだよね?
そうだったら・・・いい考えが、あるんだけど。
いちどさ、おじさんの家に遊びに行ってもいいかな?
もちろん、奥さんのいるときに。
ボクがなにをしても。黙って見てなくちゃダメだよ。
協力してもらうこともあるんだし。
浮気がばれても平気なように、してあげるから。^^

家に招んでもらって。
ご夫婦は、お酒。
ボクは、ジュース。
でも、いいんだ。
もっと刺激的なジュース、飲めるんだから。^^
奥さんがワインのおかわりを取りに、台所にたったとき。
ボクはおじさんの首筋をチュッと吸って、
まるで酔っ払ったみたいに、くらくらにしてしまった。
あら。酔ったの?
心配そうに覗き込む奥さんの後ろにまわって。
スカートもろとも、両ひざを抑えつけて。
きゃっ!何するのよっ!?
あわてる奥さんの、足許を。
チュッと吸ってしまっていた。
おじさんのときよりも、ずっと強く・・・

ストッキング、穴あけちゃったね。
弁償しなくても、いいよね?
記念に、ボクにくれるよね?
何をしても。ダメだなんて、いわないよね?
たてにひと筋走った、ナイロンの裂け目は。
ボクの奴隷になった証拠だから・・・
えっ?触ったらダメ?
聞えないなあ。^^
だっておばさん、ダメって言っちゃ、いけないんだよ。
ボクに向かって。
さ、おとなしくして。
おじさんだって、ノビちゃっているんだし。
声たてたら、近所にまる聞えだし。
ちょっとだけ、おっぱい触らしてもらうだけなんだから。
ブラジャーのホック。ちょっとだけなら、はずしてもいいよね?^^
うわぁ・・・あったかい♪
ぷにゅぷにゅして、キモチのいいおっぱいをしているんだね。
え?なにも言わないで・・・って?
だって。
ママに言われているんだもの。
美味しいご馳走を食べたときには、どんなふうにおいしいか言いなさい、って。
ほら、ほら。少し乳首が、立ってきたね?
あ。イヤらしいことはかり、するんじゃなくて。
ボクに栄養、つけてくれないかな?
ううん。ふつうのごちそうとかじゃなくって。
ちょっとだけ、目をつぶってくれる?^^
ちゅうっ・・・。ごくり。ごく、ごく、ごく、ごく・・・

あぁ、おじさん。目が覚めた?
だいじょうぶ。ちょっとよけいに、吸い過ぎただけだから。
え?だって。おいしいんだもん。奥さんの血。
たまにでいいから、吸わせてね♪
え?だめ?けちだなぁ。
救ってあげてるつもりなんだけど。
だってさ…。
わかっちゃったんだもん。
奥さんも、浮気しているんだね。
えっ?知らなかったの?
まずかったかなぁ。(^^ゞ
だけど、おじさんとはもう仲良しなんだし。
奥さんの血を吸わせてくれたくらいだし。
やっぱり、教えてあげなくちゃね。
奥さんとはいま、仲良くなったばかりなんだしね。
お相手、どんな人だか知りたい?
年配の人みたいだよ。五十過ぎかな?
パート先の、上司みたい。
ありがち、だよね?
まだ若いおじさんとちがって。
きっと、テクニシャンなんだね。
だから奥さん、酔っちゃったんだね。きっと。
おじさんが留守のあいだ、しっかり愉しんじゃってるみたい。
いいじゃない。いろいろ教え込んでくれてるみたいだから。
そのうち、花が開くみたいにして。
愉しめる奥さんになるんだと思うよ。
ちょうど、サヨ小母さんがそうだしね。
サヨ小母さんのご主人・・・
しっかりわかっちゃってるみたいだよ。おじさんが来ていること。
それでもね。おおめにみているんじゃないかな?
理解、あるよねぇ。
だからおじさんも・・・
年配の上司さんに、若い奥さんをあてがってあげるんだね。
ツヤツヤしたお肌を、うんと撫でてもらって。
引きかえにきっと、いい女になって、戻ってくるよ。
それでもガマン、できなかったら。
ボクがかたきを、とってあげる。
上司さんの奥さんを、これ見よがしにモノにしてやるんだ。^^v
だんなさんの目のまえで、って。愉しそうじゃない?
でもそのまえに。
まず、奥さんともっと仲良くならなきゃね。
おじさん、まだ動けないだろう?
そこで見ているんだよ。
上司さんにも、おなじようにしてあげるんだから。


あとがき
「とりついて」の続編です。微妙にニュアンス、違いますが。^^;
http://aoi18.blog37.fc2.com/blog-entry-897.html
前作では、お友だちのおかーさんと、いもーとさんをモノにしちゃっている主人公くん。
まるで、悪戯坊主みたいな少年ですね。
こうやって相姦関係を芋づる式にたどって。
どんどんエモノを、増やしていくのでしょうか。
A男さん(匿名男性)-B子さん(匿名女性)-C夫さん(B子さんの夫)-D美さん(C夫さんの秘書)-E雄さん(D美さんの婚約者)ーF江さん(E雄さんのお母さん)なんて。
こういう蔓(つる)は、愉しいです。^^
あっ、さやかさん。別方向にいっっちゃって、スマソです。(^^ゞ

スリップの呪縛

2007年03月25日(Sun) 06:26:44

肩先に食い込む、細めのストラップ。
すこしサイズの小さめなスリップは、薄気味悪いほどさらりとした触感で。
やわらかに締めつけてくる。
夜更けだというのに、狂おしいほどほてった全身を。
う・・・
かすかな疼きを胸に感じて。
ふと、指をあてて。まさぐってみる。
しんねりとした薄い生地は、素肌にしみ込むように。食い入るように。
じわりと妖しい翳りを、滲ませてくる。
そう。こんなふうに。それとももっと深く。
知らず知らず、スリップのうえから己の身体をまさぐりながら。
ひたひたと実感を覚えるのは。
いまごろこのスリップの持ち主をさいなんでいるであろう、夫以外の男の手。
禁じられた愛撫を、髣髴させるかのように。
リアルな触感が。
男としての。
夫としての。
理性を、じわじわと侵蝕してゆく。
離れた寝床で。夫婦ながら。おなじスリップを、身にまとって・・・

囲まれて

2007年03月25日(Sun) 02:27:35

ちらちらと焔を散らす、ローソクの灯り。
夜更けのリビングにつどう、唇たちは。
ぬらぬらと輝く焔を秘めて、気品高く意地悪そうな笑みを、しずかにたたえつづけている。
  坊や、熱いのはお好きかしら?
頭だったお姉さんが、含み笑いのすき間から。
そんな怖ろしい言葉を、洩らしてくる。
  お厭?そうなの?愉しいのよ?少なくとも、お姉さんには。
  お姉さんのこと、愉しませてくださらないの?
  まぁ・・・この子ったら。
棘を含んだ語調がしんねりと、ボクを甘く突き刺してくる。
一方的な非難をうけて。
唇たちが、まるで将棋倒しのように、同調のさざ波をたててゆく。
  そうね。あんまりだわ。
  なんのためにわざわざ来たのかしら?私たち。
―――叱っ。
頭のお姉さんの叱声が。さざ波をいちどきに鎮めると。
  せめてスカートくらい、穿いて下さるわよね?
有無を言わさず押しつけられた、チェック柄のプリーツスカート。
厭だよ。そんな・・・とは。もはや口にすることはできない。
唇たちは、陰鬱に引き結ばれたまま。
いちように、押し黙って。
じいっ・・・と。ボクの一挙一動を見守っている。
チャックを開ききって、輪っかのようになって口を広げたスカートに。
ためらいながら、片脚を。
そうして思い切ったように、もう片脚を。
忍び込ませるようにして、たぐり入れて。
そろそろ、ずるずると、引きずるようにして、ひざから上へとたくし上げてみる。
ぬるりとした艶を帯びた白くて細い腕が、こちらへと伸びてきて。
指先につまんだものを、スッと鼻先にぶら下げる。
  なんだかわかるわよね?
  女もののストッキングよ。
  穿いてくれるわよね?
冷たく響く、容赦のない要求に。
ボクはただ意思を喪った人形のようになって。
長い長い薄手のナイロンのつま先を、おぼつかない手つきでたぐり寄せてゆく。
さらりと乾いたナイロンが、しんなりと心地よく素肌を打つと。
 さぁ、そこに腹ばいになるのよ。
妖しい薄闇のなか。
お姉さんの声は、凛然と冷たく響く。

みんなのまえで、腹ばいになって。
スカートの下からさらけ出した脚を、さし伸ばして。
薄い靴下の向こう側に漂っている、すーすーする空気のそらぞらしさが、
露出の恥ずかしさを、よけいに増幅させている。
集中する視線が、ゾクゾクと足許に注がれていて。
ボクの素肌には、鳥肌が立っている。
  だれが、先・・・?
見つめる女たちの、絡み合う目線が。
ボクのうえで、さりげない火花を散らす。
  じゃあ、わたし・・・
のしかかってくるのは、誰だろう?
きっと、キミ。それとも・・・あの人?
あっ。ダメ・・・。止して・・・
ぬるぬると這う、柔らかい唇が。
薄いナイロンのコーティングを、容赦なくくしゃくしゃにしてゆく。
くじにはずれたほかの女たちは、指くわえがら、うらやましそうに見つめていて。
唇の主だけは、とくいそうに、見せつけるように、
さらにいっそうくしゃくしゃと、薄いナイロンを堕としてゆく。

ダメ・・ダメだよ・・・
うわごとのような拒絶の呟きを。
女たちは、さも心地よげに聞き流しながら。
かわるがわる、ぬるぬると唇をあてがってきて。
すっかり女のなりをしたボクの下半身を、ゆるやかに、ねっちりと、それは容赦なく、責めたてる。
素肌をどうすれば、昂ぶるのか。
お姉さんは、まるで魔法をかけるように、やすやすと。
鳥肌だったボクの肌の奥深く、チロチロまたたく妖しい焔を掻きたててゆく。
  淫らな血ほど、美味なのよ。
頭だったお姉さんは、そう耳もとで呟くと。
  坊や、ごめんね。
ひと呼吸おいて。
首のつけ根のあたり、硬くて鋭い異物がチクッと肌を刺し、皮膚をつき破り、ぐいぐいと容赦なく・・・
笑んだ唇に秘めるようにして、えぐるように食い込ませてきた。
傷口の上で弛んだ唇が。
あなたの血は、わたしのものよ・・・
そんなふうに、うそぶいていた。

あっ!ああ・・・っ。
思わず身をよじったしぐさが、女たちの影にさざ波を掻きたてる。
  うふふ。
  かわいい・・・
くすぐったそうな笑みを、こらえかねて。
ひとつ、また、ひとつ。
笑みを含んだ唇が、体のあちこちに吸いつけられて。
裏に秘められた硬くて鋭利な牙を、
思い思いの角度で、皮膚の奥へと滲ませてくる。
疼くような痛みの彼方にあるのは、狂おしいほどの快感。
  感じるでしょ?ねぇ、白状して。感じるわよね?
たたみかけるように、ねぶりつけられてくる唇に。
か弱い理性は、なすすべもなかった。

やめて・・・やめて・・・
拒絶と哀願とに、甘い上ずりが滲むころ。
じゅうたんの上。
お姉さんたちは、スカート姿のボクを、まるでいも虫のように転がして。
ふふ・・・ふふふ・・・
くすぐったそうな含み笑いを、意地悪く浮かべながら。
まだも、放してくれようとはしない。

ぼんやり滲んだ、常夜灯。
おおいかぶさってくる、ナース服のお姉さんは。
弱っているひとを助けるのが、お仕事なのに。
ボクの容態を気遣うふうなど、みじんもなくて。
美しく整った、大人びた面ざしを、無表情に保ったまま、
ボクのうなじに、唇を圧しつけてくる。
飢えた唇を、這わせてくる。
ぎゅうっ・・・
容赦なく食い入れられてきた牙が。
ボクの血管を突き破って。
ぐいぐい、ぐいぐい、それこそ、容赦なく。
じぶんの喉の渇きを満たすことしか、考えずに。
優しげな面ざしを、微動だにさせず。
たっぷりとした血潮を、むさぼり摂ってしまう。

うひひ・・・ひひ。
ボクをここに連れて来た、あの何百歳にもなろうというお婆さまは。
女のひとのなかに、たち混じって。
ときおり、女のひとを選りすぐって、ボクの傍らに押し倒して。
うなじをがぶり、とやりながら。
それでもなおも飽き足らず、
お姉さんたちの血に濡れた、もの欲しげな唇を、
ボクの首筋へと、ぴったりと、這わせてくる。
しわくちゃな唇を、思うさま這わされて。
ツヤツヤとした肌を、愉しむように、ヒルのようにくまなく這い回らせて。
さて。どこから食いつこうかの。
あたかもそんなふうに呟いているのが。
薄い皮膚を通して、伝わってくる。
あ。噛んじゃダメッ。
声あげるいとまもないままに・・・
どうじゃ。似合うじゃろう?
老婆はニタニタと笑みながら。
ボクの血潮に濡れた襟首を、さかんに見せびらかしてくる。
血の饗宴。
いつか、ボクも・・・なにものかに、酔い痴れながら。
お姉さんやお婆さまと、愉悦の刻をともに耽る。

雨戸のすき間から、朝の光が洩れるころ。
  帰っていいわよ。
気の抜けたような声色が、ボクを安らかな安堵に導くけれど。
もとよりさいごまで、お姉さんは愉しみを尽くそうとする。
  お洋服、汚れちゃったわね。坊や。
  そのままおうちに帰すのは、かわいそうだから。
  かわりにあげるわ。妹の服よ。
  リボンつきのブラウスに、真っ赤なミニスカート。
  黒革のストラップシューズに、黒のスケスケのひざ上までのストッキング。
  ウレシイでしょ?ウレシイわよね?
  きっとあなたに、お似合いよ。
鎖された雨戸の向こうは、通学路。
ちょうどみんなが、登校する時刻。
ドアの向こうを、ざくざくと響く足音と、ざわざわとした喧騒が通り過ぎている。
さぁ、お帰りなさい。きょうは学校に行かなくてもかまわないから。
それとも・・・
せっかくだから、行ってみる?ちょうど鞄もあるし。
きっと、歓迎されるわよ。先生にも、みんなにも・・・


あとがき
夜更けの妖しい饗宴で。お姉さん方の餌食になる少年のお話です。
強制女装という分野があるそうですが。
ちょっとだけ、まねてみました。^^

きょうのお話

2007年03月24日(Sat) 15:33:04

娘の羨望~待ち合わせ~婿と舅と
よく読めばわかるように、一連のお話っぽくなっています。

夫婦で妖しいところに出かけるのを、娘に見咎められて。
娘のほうもまた、妖しい深淵を面白そうに覗き込む。

出かけたお邸で鉢合わせをした、ご近所のご主人。
交し合う苦笑には、なぜかほどよい愉悦に包まれている。

近未来、なのでしょうか。
すでに娘は人妻となっていて。
おなじようなシチュエーションで語り合う相手は、娘婿。

こんなつながりでしょうか。
え?一話めで婚約者だったYくんが、どうして三話めでHARUHIKOくんになっているのかって?
よく読んでいますね。あなた。^^
答をいうとね。ハルヒコ・Yくんなんですよ。
結婚前にはまだ他人行儀に、姓で呼んでいるんですね。
・・・って、ここはひとまず、苦し紛れの言い逃れを。^^;
このお話じつは4日ほどまえにあげていたのですが。
どことなく、書き直したほうがいいような気がして、でもそのままなぁんにも手をつけないで、ほかのお話をあっぷしたりしていて。
やっと、直す気になりました。
(そのわりにおムコさんの名前は放置しているし・・・苦笑)
お気に召しますか、どうか・・・。A^^;

婿と舅と

2007年03月24日(Sat) 14:35:32

あれ?お義父さん?
声をかけてきたのは。娘婿のハルヒコくん。
真夜中に、妻を誘い出されて。
そのあとをつけてたどり着いた、大きなお邸。
妻の後ろ姿をさえぎった扉のこちら側、どうしようかってためらっていたら。
出し抜けに声を、かけてきた。
もしかして、キミの奥さんも?
よそよそしく、言いながら。
なんのことはない。
隣の間でヒロインを演じているのは。
ほかの誰でもない、娘のユリ子らしい。
ええ。姦られちゃっているんです。(^^ゞ
恐縮しきっているわりに、切迫感を伴わないのは。
かれが、わたしと同じように。堕とされてしまったせいなのだろう。
少し、話そうか。
開け放たれた窓から吹き込む夜風が、小気味良いほどに冷たかった。

恥ずかしいことだとばかり、思っていたのですが。
ドキドキするもの、ですね。
妻を犯される・・・ということって。
熱に浮かされたように口走る彼の言葉に、無言でうなずきながら。
お互いの妻がストッキングをふしだらに破かれてゆくありさまを。
互いの足許に見出し合っている。

薄い靴下、履いているんだね?
水を向ける私に、かえって見せびらかすようにして。
ズボンのすそをちょっとめくって、薄墨色に染まった足首をさらけ出す。
家内のやつですよ。
薄い黒だと・・・紳士用のもありますからね。
開き直ったように堂々としている彼の足許は。
うわぐすりをかけたように、薄っすらと。
なまめかしいナイロンの色に染め上げられている。

ストッキングかね?
ええ。失礼ですが、お義父さんのも・・・ですよね?
失礼にならないように。そんな配慮を、イタズラっぽく受け流しながら。
わたしもじぶんの足首を、見せびらかしている。
場違いなほどなまめかしい、濃紺の靴下に彩ったくるぶしをさらけ出し合って、
婿とふたり。ふふふ・・・と苦笑を交し合う。
お義母さんも、薄いストッキング履くんですねぇ。
婿の目がどことなくもの欲しげに輝いている。
淑女の装いであるはずの、涼やかな薄手のナイロンは。
妖しい肌触りと、眩しい光沢を秘めていて。
昂ぶる素肌を、抑えるように。そそるように。しっとりと包んでいた。

こんど、襲わせてあげようか?
私も娘のストッキングを、脱がせた日もあるのだから。


あとがき
さいごのおとーさんの告白が、妙に生々しいです。^^;

待ち合わせ

2007年03月24日(Sat) 14:32:39

おや。きみ。
ずいぶん薄い靴下、履いているんだね。
えっ?紳士用のハイソックスだって?
そうかね?ほんとうに?
だってずいぶん、ツヤツヤ輝いているじゃないか。
なまめかしいくらいに・・・さ。
そんなに言うのなら。
ズボンのすそを、ちょっとだけ、たくし上げて見せてご覧。
ほら・・・できないだろう?
本当は、ひざよりずっと上まで、あるんだね?
奥さんのやつだろう?
それから、重々しく鎖されたその扉の向こうからあえぎ声を洩らしているのは。
そのストッキングの、持ち主なのだろう?
う・ふ・ふ…。いいんだよ。隠さなくても。
ボクの女房?
きみの奥さんの、隣の部屋さ。
そうしてボクが履いているのも。
女房がいつも履いているヤツさ。
どうだい?濃紺だぜ?
スケベな血が、たぎるせいかな。
なまめかしい赤紫に、染まるんだね。
男が薄い靴下だ、なんて。気色わるいなって思っていたけれど。
こうして、熱い血をたぎらせていると。
しぜんと、亭主にも似合うようになるものだね。

娘の羨望

2007年03月24日(Sat) 14:30:58

あら、お父さん。紺のストッキング履いているの?
娘は目ざとく、わたしの足許に目を留めたけど。
なにを言っているの?紳士用でも薄いやつがあるのよ。
さきに娘をたしなめたのは、妻のほう。
そういう妻も・・・
新調したばかりの紫のスカートの下を、濃紺のストッキングで彩っている。
ふたり、おそろいでお出かけね。
夫婦で出かける。
夫婦で、紺のストッキングを身に着ける。
どちらの意味で言っているのだか・・・
心のなかでひそかにため息をついていると。
娘はなおも、言ったものだ。
私も早く、履いてみたいな。そういうオトナっぽい靴下。
わかったよ。
きみと結婚することになっているYくんに、こっそり耳に入れておこう。
きっと、彼だって・・・かなえようとするだろうから。
きみがそれを、望むのなら・・・


あとがき
娘を嫁にやる・・・ということは。
見ず知らずの若い男に、。娘を犯す権利を与えるということです。
妻を寝取られるよりも、ある意味つらい選択かもしれないのですが・・・
相手がじぶんと同じ、Mな男性ならば。
愉しみをともにする日が、くるのかもしれませんね。

とりついて

2007年03月23日(Fri) 06:58:28

いつもやさしいサヨ小母さんも。
仲良しでおてんばなケイコちゃんも。
喉がかわいてきたときには・・・ただの食べ物にしか見えなくなる。
後ろから、とりついて。
しがみつくように、抑えつけて。
うなじにきゅうっ、と。唇をつけると。
あら、あら・・・
きゃっ!やだ・・・
ふたりとも、ろくにあらがいもしないで。
その場にひざを崩してくれる。
人心地がつくのは、
キュウキュウ音をたてて、喉の渇きがおさまるまで吸い取ってしまうころ。
人肌のぬくもりが。夢見心地な身じろぎが。
なによりも。
身体に満ちた、どんより澱んだなま暖かい血液が。
オレを我に返らせてくれる。
わざと組み敷かれていって、”獲物”を演じてくれた親しい女のひとたちを。
あわてて抱き上げて、介抱している・・・
いいんですよ。
ふたりとも、蒼ざめた顔に、微笑さえ漂わせながら。
じぶんから、スカートをめくってくれる。
小母さんの履いている、なよなよとした肌色のストッキングが。
ドキッとするほど、スベスベしていることも。
ケイコのお気に入りの、真っ白なハイソックスが。
オレに襲われるときにかぎって、いつも真新しくて、しなやかな舌触りのすることも。
とうに気づいていながらも、いやらしい舌のぬめりを抑えることができないでいた。

いちばん気になるのは。
部屋の向こうの廊下から、手持ち無沙汰にしながら、
母親や妹が襲われるのを、じっと覗き込んでいるあいつ。
お砂場で遊んでいるときに。さいしょに襲って。
我を喪わせてしまったあとは。
ろくに、襲った憶えはないのに。
どういうわけか。オレがもの欲しげな顔をしていると。
意味ありげな含み笑いを浮かべながら、近づいてきて。
うちに来るかい?
オレが強くうなずき返すような囁きを、口にして。
そこの電話ボックスから、わざわざうちに電話をかけて。
玄関に入るやいなやダッシュするオレのことを、
後ろからにまにまと見つめつづける。
だって・・・ママやケイコがキミに襲われちゃうと。
どういうわけか、ドキドキするんだ。とても・・・
誰にも言わないでね。と告げながら、そんなふうに囁くお前が。
なぜかオレよりも、ずっと大人びてみえた。


あとがき
吸血少年の追想です。
あとを続けるかどうか・・・どんなお話にしたものやらって思ったら、理性の世界に戻ってしまいました。A^^;

ズボンのすそ

2007年03月22日(Thu) 07:39:17

えっ?血を吸いたい・・・って?
困ったな。
だって、道端だぜ?昼間だぜ?
いくらキミが喉が渇いているからって。
こんな時間に出没するのは。
ちょっと、ルール違反だね。

えっ?それでも、欲しいんだって?
困ったヤツだな。
もう少し、少しだけ、ガマンできないかな?
近所の目だって、あるじゃないか。
ガマンならないって?すぐにも抱きつきたいって?
ヤなことをいうね。男と男じゃないか。
気色悪いよ。
あっ・・・傷ついた?そんなに落ち込むなよ。
みっともないから。泣くなって。
泣きたいのは、こっちのほうなんだぜ?
いつもオレの女房をたらし込んで、
生き血を吸って、そのうえ自分の情婦(おんな)にしちゃっているクセに。
キミの凄腕には、困ってしまうよ。本当に。

え?もう夕方だって?暗くなってきただって?
ほんのちょっと。ズボンをたくし上げてくれればいいんだって?
どこまで、強欲なんだろう。
そうやって。精をつけて。
今夜も、女房をベッドに引きずり込もうというだろう?
こともあろうに、オレの血で。精をつけて。
ひともあろうに、オレの女房を寝取ろうなんて。

だって・・・って。
目印、だろう・・・?って?
濃紺の薄い靴下が、かい?
べつだん、キミのために履いているわけじゃないんだぜ?
薄い靴下は、男でも色香が漂うって?
いい気なものだね。
いつもそうやって。
オレの靴下を、びりびりに噛み剥いで。
女房のストッキングの、オードブル代わりにしようっていうのだろう?

そんなに、嬉しそうな顔するなよ。
ほら、見ろ。あちらのお宅の、生垣の向こうから。
お隣のご主人がニヤついているじゃないか。
わかったよ。わかったよ。どうせ、ばればれなんだから。
お望みどおり、ズボンをたくし上げてやるからさ・・・
ほんのちょっとだぜ?
どこかに、座るところはないかな?
そのほうが、キミも落ち着いて愉しめるだろう?
近くの公園に、ベンチがあったね。
そこまでなら、ガマンできるよな?

お手柔らかにね。噛むのは・・・そうだな。三回までだぜ?
もちろん、片脚ずつ・・・
利き脚を三回、逃げられないようにつかまえて。
それからもう片方も、三回。
ひざ下と、腿と。足首と。だね?
わかっているさ。それくらい。
そうして、オレのことを、ぼうっとのぼせ上がらせて。
うちに忍び込んで、女房のうえに、またがろうっていのだね?
お隣に聞えるくらい、どたばたともの音たてちゃって。
オレのほうは、ノビちゃえばそれっきり放って置くにしても。
女房のほうは・・・どうやらオレのときみたいに三回じゃ済ませてもらえそうにないんだろう?
好きにしろよ・・・
オレも・・・我を忘れて。。。
ただの男に、成り下がるのだから。


あとがき
ぶつぶつ、ブチブチ、ぼやきながら。
とうとうご自分も、奥さんも、血を抜き取られてウットリしちゃうんですよね?^^;

夫の挑発

2007年03月22日(Thu) 07:32:25

女房の血を吸いたいって?
娘の血まで、いただきたいって?
そのまえに・・・まずボクを酔わせて御覧。
ボクを満足させることができたなら。
喜んで、妻も娘も差し出そう。
さぁ・・・噛んで御覧。
好きなだけ、愉しませてあげるから。^^


あとがき
喉が渇いた。
奥さんと娘さんを呼んでくれないか?
・・・って、家に上がりこんできた吸血鬼に。
ご主人が反撃?を。^^
ズボンの下に、薄い靴下を履いているだけなのか。
案外女装までしちゃっているのか。
シチュエーションは、ご想像にお任せ致します。^^

第三の影

2007年03月22日(Thu) 07:27:49

―――だいじょうぶ。平日はね。ウチのだんな、早寝早起きなの。
―――いちど寝ちゃったら。もう、それこそ白河夜船。
―――揺すったって、起きやしないんだから。

だからといって。
ダンナが寝ている刻限に、深夜女友だちを連れて来て。
お茶しようよ。だなんて。
夜遊びのなごりを愉しむこともあるまいに。
テーブルの下からのぞく二対の脚を、隣室から窺いながら。
ふすま一枚へだてた闇のなか。
血に飢えたものたちは、うそぶく言葉とは裏腹に。
目のまえの獲物にごくりと生唾を呑み込んでいる。
いつ、襲おうか?どんなふうに、ねじ伏せようか?
ワクワクと想像に胸わななかせる、深夜二時。

あらっ?
異形の存在に気がついて、半身を引こうとする麗子。
まぁ・・・
表向き身をすくめながら、麗子の背後をそれとなく遮っている理恵。
悪友の意図をすばやく察して、
もぅ。
麗子は軽く、理恵のおっぱいにひじ鉄砲をあてて。
わかっているのよ。
イタズラっぽく、口を尖らせた。
脚好きな吸血鬼さんたちね?
襲う側もなぜか。心きいた女ふたりを前にして。にやにやと笑みを洩らしている。

どちらを、選ぶ?
顔見合わせて、目配せ交し合って。
吸血鬼は、すらりとカッコウのいい麗子の足許に。
柏木は、むっちりと輝く理恵のひざ下に。
そうっ・・・と、唇を吸いつけてゆく。
ぬるり・・・
吸血鬼が麗子のまとう黒ストッキングによだれを光らせると。
くちゅっ。
柏木も、理恵の穿いている濃紺のナイロンに、軽いしわをよぎらせてゆく。

きゃっ。やらしい・・・
うふふ・・・
静かに輝く照明の下。
密やかに交わされる、女たちのくすぐったそうな声。
エモノにされたふたつの影をおおう、妖しの影法師は。
いつか、もっと数を増していた。
あっ、私もされたいなぁ・・・
ダ・メ・よ。ココから先は、ほんとにアブナイんだから。
意識を薄らがせてゆく女友達に、理恵は得意そうに含み笑いを返すと。
淫らに巻きつけられた、なん人めかの影に。
スカートのすそを乱しながら、抑えつけられてゆく。

どうかね?いい眺めだろう?
ふすま一枚隔てたこちら側は、相変わらずの静かな闇。
吸血鬼は傍らの影に、イタズラっぽく囁きかける。
さっきまでいた客間は、淪落の渦と化していた。
声こそ、忍ばせているものの。
気絶した麗子の胸許や足許には、吸血鬼がふたり、まだ余韻を味わっていて。
けらけら笑いこけている理恵には、三人もの影が入れ替わり立ち替わり、上に這い登っていって。
夫婦の営みどうぜんの所行に及んでいる。

いい眺めですね・・・
生唾を呑み込んで応えたのは、柏木のほう。
村から連れて来た仲間たちは、初めて抱く都会の人妻に、目の色変えて挑みつづけていた。
若い連中は、元気でいいことだな。
いつも柏木夫人を好んで犯している吸血鬼も。
奥さんをモノにした同類を、愉しげにかえりみている。

第三の影が、ようやくのように、おずおずと。
ええ・・・そうですね。
初めて声を、洩らしていた。
柏木は三つめの影に、親しげに寄り添っていって。
あの連中ったらね。
ボクの妻のことも、あんなふうに輪姦しちゃうんですよ。
まるで世間話でもするように、妻の受難を語っている。
ストッキングが好きな連中でしてね。
ほら、今夜もあんなふうに、チリチリにしちゃっていますけど。
好みがおなじ弱みでしょうか。妻と相性がよ過ぎるせいでしょうか。
つい・・・おおめに見てやったりしてしまうのですよ。
ね?なかなか・・・でしょう?
めったに、観れるものじゃないですからね。・・・奥さんを抱かれるのって。
第三の影の主が、血走った眼を、細目に開かれたすき間に押し当てた。
照明に浮かび上がった顔は、この家の主のもの。
耳たぶのすぐ下あたりにつけられた痕には、かすかに赤いものが滲んでいる。

まるで子どもがじゃれ合うように、転げながら戯れているのは・・・ほかならぬじぶんの妻。
薄々なにかの気配を覚えていたにしても。
これほど間近に。これほど露骨に。
妻の痴態を眺めたことがあるだろうか。
まるで、妻に隠れてポルノビデオを観ている気分だった。
それくらい、闊達に。
電灯の照らす、あからさまな明るみのなか。
乱された着衣から、惜しげもなくさらけ出された白い肌は、熟れた潤いを帯びていて。
ぬめるような輝きをたたえながら、淫靡な舞を自在にしている。

自分の両側に控える男たちが、口許に散らしているのは。
たった今まで妻の体内を流れていたもの。
吸い取ったばかりの妻の血を光らせながら笑みかけてくる唇に。
いつか代わる代わる、首筋を吸われていった。
妻の血と。オレの血と。
こいつらのなかで、等分に交わるのか・・・
あんたも奥さんを、犯されているのか?
家のあるじは、柏木のほうをかえりみる。
妻を悪の道にいざなったものを、親しげに。
よどみない応えが、かえってきた。
ええ。そういうことを、愉しめるたちなので。
静かな応えに。
オレも、真似ができたら楽になれるのかな。
つい、口走ってしまっていた。
めくるめく光景の、あまりの様相に誘われて。
お楽では、ありませんか?
う・・・ぅ・・・うむ。
和郎はなま返事をくり返しながら。
目線は知らず知らず、痴態を繰り返す妻を追っている。
楽、というよりも。ズキズキするでしょ?
うん・・・
あいつらが来るときは。私いつも寝たふりを決め込むんですよ。
若いですからね。亭主が起きていると、さすがにやりにくいようです。
私たち年配者ともなると。
ダンナまでナカマに巻き込んで・・・愉しんじゃったりするのですがね。
ちょうどこんなふうに・・・かな?
ええ。薄い靴下。お気に召しませんか?
さっきまで寒そうにすくめていたつま先を、くつろげて。
和郎は見せびらかすように、ストッキングのように薄いハイソックスを、ひざ下まで引き上げている。

早寝を決め込んだ和郎の体内に、ひそかに淫らな液体を微量だけ注入して。
目ざめた彼を、親しげに引き込んで。
帰宅してきた妻と、妻の友人と。
ふすまの影から、覗き込んで。
亭主のまえ。
どちらを、襲う?どんなふうに、やる?
なんて。
品定めや、段取りまで、相談して。
理性を痺れさせられた夫は、夢うつつのまま。
男どもの所行を、ただ観つづけている。
さながらポルノビデオの登場人物になったように。
さながら妻に隠れて、それを観、耽っていくように。
朝起き出すときには、きっと・・・
なにもかも、記憶から抜け出てしまっているのだろう。

卒業式のつぎの日に ~許された情事・娘の卒業式続編~

2007年03月19日(Mon) 07:15:32

ねぇねぇ。派手よね?ぜったい、派手だよね?
妻は私を、挑発するように。
身をすくめながら、くすくす笑いをこらえかねている。
きょうのイデタチは、紫のワンピース。
先日娘の卒業式に着込んで行った、新調したばかりの外出着。

艶やかな濃紺のストッキングに、いつものグレーのパンプスを履いて。
似合わないかしら。色のつりあい、取れているかしら
妻はしきりに服装のバランスばかりを口にするけれど。
奪われてゆく貞操に、わたしはなんと告げればいいのだろうか?
ゆっくりとはずされる、結婚指輪。
その指輪をもういちど、妻の薬指に戻してやって。
ぼくの妻のまま、抱かれる。そのほうが、刺激的だろう?
え?いいの?じゃあ、遠慮なく。あなたの奥さんのまま抱かれるわね。
くすっ、っと笑って。妻は結婚指輪を戻してゆく。
○○家の名誉まで、汚してくるわね。
愉しげにそう、呟きながら。

そうだよ。そう。
白くて細い首筋を、きりりとさせて。
ひかえめなおっぱいを、せいいっぱい前に突き出して。
背筋をしゃんと、引き伸ばして。
しゃなり、しゃなり、と。娼婦のように。
道行くひとたちに、濃紺のストッキングの脚を見せびらかすといい。
この街で、濃紺のストッキングに脚を通すのは。
娼婦となった女だけに許されること。
わたしの妻は、娼婦になった。
いまそのことを、街じゅうに広めてしまおう。
○○さんの奥さん、とうとうデキちゃったのね。
あちらの辻で。こちらの四つ角で。
かしましく囁かれる噂の声を。
わたしはどこかで、くすぐったく耳にする。
あからさまに、面と向かって侮辱されることは。この街ではあり得ない。
愛する妻をすすんで捧げた夫たちに送られるのは、無言の賞賛。
妻を犯される勇気をもてない夫たちの、密かな羨望。

白昼堂々と。あのお邸の呼び鈴を鳴らして。
ギイィ・・・と、大時代的な音をたてて開かれる扉に、飲み込まれていって。
不埒な猿臂に、抱きすくめられて。
エッチな唇に、素肌を。そして装いをさえ、乱されていって。
呼び込まれた淫らな褥のうえ。
はぁはぁと息遣いも荒く、日常装ったいつもの所帯持ちのよい主婦の仮面をかなぐり捨てる。
まぐわう手振り腰つきは。
生まれながら、娼婦そのもの。
練り抜かれた手練手管を、見せつけるように披露しながら。
転がされた受話器の向こうには、息を詰めて聞き入る寝取られ亭主。

きみがふたたび顔をさらすのは、つぎの日の陽も高くなってから。
血の気の抜けた蒼ざめた頬に、淫らな艶をうわぐすりのようにてからせながら。
きみはふたたび、家路をたどる。
彼の奴隷となった証しに、濃紺のストッキングに脚を通して。


あとがき
「娘の卒業式」(2007.2.19掲載)の続編です。
娘の卒業式の当日。
付き添いのお母さんも、貞淑妻を卒業♪というお話です。
http://aoi18.blog37.fc2.com/blog-entry-858.html

お目あては・・・着飾ったお母さん

2007年03月19日(Mon) 06:32:50

きょうは、卒業式だったね?
ウフフ・・・あいつはいやらしい笑みを、露骨にたたえて。
ボクをうれしそうに、見つめていた。
おめでとう。これでようやく、高校生だね?
高校は、愉しいよ。男が男に。娘が女になる年頃なのだから。
女が女に・・・といわないで。
わざとのように、「娘」が「女」に・・・って。言い換えていた。
キミがいうと、いやらしく聞えるな。
ボクはまだ、少年らしい潔癖さを表に出して。
振り払うように、あいつの呟きをさえぎったけれど。
あのときの記憶がドキドキと鼓動をはずませるのは。
あいつの呪縛に、すっかり取り込まれてしまっているからなのか。

つれておいでよ。二人とも、だよ。
決まっているじゃないか。
きみの未来の花嫁と。彼女のお母さんと・・・だよ。
困ったひとね。
傍らでボクたちのやり取りを見守る母は。
仕方なさそうな笑みを含ませていた。
乱された晴れ着の襟元を、器用につくろいながら。
あいつの手が握り締めているのは。
さっきまで母が脚に通していた、肌色のストッキング。
透けるような薄い生地は、みるかげもなく、破られたまま。
ギュッと握り締められたこぶしのなかから、だらりとふしだらに垂れ下がっていた。
あの子のお母さんのも、こんなふうに、せしめてみたいのさ。
息子の許婚の母親が、おなじ恥辱に堕ちるのを。
母はくすぐったそうに、思い浮かべはじめている。

きゃあっ。ああぁ・・・っ
ふすまの向こうから聞えるのは。
ボクの許婚の声だった。
折り目正しい濃紺の制服姿に、せいいっぱいの拒絶を表明しながら。
それでも身体の反応は、隠せない。
スカートの下には、珍しく。
オトナっぽいかんじのする、黒のストッキング。
ぐねぐねとくねるふくらはぎの表面に、ツヤツヤとした光沢をよぎらせて。
ボクの傍らで、お母さんは、口許を手で抑えながら。
娘の受難を見つめている。
その振る舞いを、毛筋ひとすじ、見逃すまいとするように。
黄色のタイトスカートの足許には。
白のストッキングに、娘とおなじくらいの太さの裂け目を滲ませていて。
お見苦しいでしょ?ふしだらでしょ?
お母さんは、しきりに恥じていたけれど。
ボクの目線は吸いついたように。
彼女と、お母さんと。
ふたりの脚に、等分に引き寄せられていた。

処女の生き血は、貴重ですから。
きっとあの子は、まだだいじょうぶですけれど。
わたしはもういちど、部屋に呼ばれてしまうわ。
見ないでね。けっして、ご覧にならないでね。
お母さんのウキウキとした口ぶりは。
つくられた言葉を裏切っていた。

ほら、ほら。見て見て。
部屋から出てくるなり。
一美はひざ小僧の下を、見せびらかして。
こんなにハデに、破かれちゃったー。
くすぐったそうに笑いこける声は、
さっきまで傍らにいた人とくらべると、ひどく子どもっぽい。
けれども伝線を滲ませた足許は。
なにか冒しがたい妖艶さを秘めていて。
戯れに、もっと破いてやろうと伸ばしたボクの手は。
いつか途中で、止まっている。

あ。あ。お母さん、ストッキング、脱がされちゃってる。
知っているんだよ。
あとでもらえるんでしょう?あの白のストッキング。
そのあとイタズラ、するんでしょう?
自分で履いたり、履いたうえから、なでさすったり、するんでしょう?
ずるいわ。ふたりで。愉しんじゃって。
ねぇ。わたしのストッキングも、あげるから。
母のといっしょに、イタズラしてくださらない?
吸血鬼さんと、おふたりで。わたしのと、ママのと。
ストッキングを二足。
ふたりして、ためつすがめつしながら、イタズラして。
あぁ、男のひとって、いやらしいわね。

おおいかぶさってくる吸血鬼に、キミのママは組み敷かれて。
黄色いタイトスカートの奥に秘めた貞操を、ねだり取られてゆくけれど。
きみ自身の純潔は。いったいだれが、かち獲ることになるのだろう?
所有権を保証されていないボク。
きっとそれでも、あいつはボクの主権を尊重して。
ボクから彼女の純潔を、ねだり取ろうとするのだろうか。
ちょうど、ボクの父や、一美のお父さんにおねだりしたときのように。
そのときボクは、ふたりの父たちとおなじくらい。
気前よく振舞わないとならないのだろうか?
あらぬ想像に昂ぶりを見せたボクの横顔を。
一美はギュッとつねって。
いやらしい。
ことさらに脚をすくめながら。とがめたけれど。
それでもキミは、愉しそうだね・・・


あとがき
そろそろ卒業式シーズンも、ピークをすぎるあたりでしょうか。
ピチピチと輝く娘さんとおなじくらい。
もしかしたらそれ以上に輝いているのは。
付き添いのお母さんの、着飾った姿。
娘さんの履いている分厚い黒タイツのすぐとなり。
彼女が脚を通しているストッキングは、肌を透き通らせるほど薄くなまめかしかったりするのですが。^^

深夜の病院

2007年03月19日(Mon) 05:58:08

聞えますか?院長。あの足音が・・・
わたしを振り返るのは。
藤崎医師の、神経質そうな銀ぶち眼鏡。
あぁ、聞えているとも。さっきから。
闇の廊下の彼方には。
深夜のナース・ステーション。
切れ切れな悲鳴さえ。
愉しげに。妖しい歓びをさえ、裏に帯びはじめていた。
なにかを抑えるように、押し黙った医師は。
脂の乗り切った精力を、声を秘めて忍ばせている。
努めて抑えた声色で。医師は院長に報告をする。
藤崎婦長も、夜勤のローテーションに入ってもらいました。
そう。
あの悲鳴のなかには。
彼の妻のそれも、交じえられていた。

もうじき奥様が、お越しになります。
医師はむしろ愉しげに、わたしをかえりみる。
かれの背後から姿を現した老婆は。
齢百は、とうに超えていると見て取れたが。
ニタニタと、卑しげな笑みを露骨にたたえながら。
今宵の宴をしんそこ嬉しげに、覗き込んでいる。
ほぅれ。おまえの女房、しっかり愉しんでおろうが。
そんなふうに、医師をからかいながら。

あぁ、わかっているとも。
こちらは、院長夫人の生き血をご所望なのだね?
お察しのとおりです。院長。
あなたも仲間に、なってくれますね?
無言の誘いを、くすぐったそうに受け流しているわたしも。
きっと悪魔の笑みをひそませているはず。
コツコツと響くハイヒールの音が、すこしずつ、こちらへと近づいてくる。

ナース・ステーションで起きていることを。
妻がさとったときには、もうすでに。
柄物のワンピース姿は、老婆の猿臂に抱きすくめられている。
薄汚れた着物の袖が、フェミニンな洋装にからみ合っていて。
妻は白目をむいたまま、うなじを咥えられていった。
新調のワンピースに、バラ色の血をほとばせてしまうと。
奥方の芸も、なかなかじゃの。
老婆は見苦しく笑みながら。
血に濡れた口許を袂で拭っている。
幾重にも沁みついた血潮の主は、いったいどれほどの数になるのだろう?

お義母さまと、瑠璃香を呼びますね。
胸もとに、べっとりと血潮をしたたらせたまま。
妻は受話器をとっている。
妖しい劇は、繰り返されるのか。
肌色のストッキングを、めりめりと噛み剥がれてしまいまながら、
妻は愉しげに受話器をにぎり、獲物と言葉を交わしている。
さぁ、こちら側へいらっしゃい、と。

ナース・ステーションは、輪姦の渦。
藤崎医師は、婦長の顔色で体調を測りながら。
白皙の頬に、えもいわれない愉悦を滲ませている。
もの堅い婦長の横顔にも、おなじ色がよぎっているのだろう。
母は老婆の腕のなか。
えび茶のスーツの下に身に着けたストッキングは。
妻のそれよりも透けていて、なまめかしい光沢をよぎらせていた。
無理無体に圧しつけられる、物欲しげな唇を。
苦笑いしながら、這わされていって。
わたくしも、あちらにお邪魔しようかしら。
おとうさまも、もういらっしゃらないのだし。
かまわないですよね?
睨むような上目遣いに、わたしはつい、つよくうなずき返していた。

処女の生き血は、貴重品よ。
妻がいうまでもなく。
影どもは、よく心得ていた。
そう。ご安心ください。院長先生。
お嬢様が今夜むさぼられるのは、血だけですから。
藤崎医師はそういい残すと。
妻と二人きり、からの病室に姿を消した。
莫迦だね。きみも・・・
妻が欲しかったのなら。
なにも病院ひとつ魔人どもの手に落とさなくとも。
ひと言、そういってくれたなら。
いつでも寝取らせてやったのに。
そう。
キミとわたしとは、同類項だったのだから。


あとがき
すすんで破倫の渦に巻かれてゆく、勇気ある?お母さんや。
下僚の意思と不倫に耽る奥さんを、のほほんと見守る院長も素敵ですが。
いちばん萌えなのは。
夜の不埒な客人たちに白のナースストッキングの脚を振舞うために。
婦長である奥さんまでローテーションに入れてしまった医師のやり口かも。^^

ちょっとのあいだ

2007年03月16日(Fri) 07:55:20

お留守になります。
なんか最近、多いな。お留守宣言。
いつもながらの、軽いスランプということで。(^_^;)

バラの一輪挿し

2007年03月15日(Thu) 07:31:31

あら?のぞいていたのね?困った子ねぇ。
ママが苦笑いをして、ふすまをあけた。
真夜中だというのに。
ママはばっちりと、おめかししていた。
コーラスの発表のときに着ていた服。
白のブラウスに黒のロングスカート。
舞台の上ではきりっとしていた装いは、すこししどけなく乱れていたけれど。

薄い唇に、鮮やかな紅を刷いて。
歯並びのよい歯を、きれいにむき出して。
ママはボクの頬を軽くつねった。
もぅ。悪い子ね。
いつもきちっと束ねている髪をおろして、お嬢さんみたいに肩先に流している。
軽く巻いた栗色の髪の毛が、ボクの網膜に妖しく灼きついた。
豊かな髪をゆさっと揺らして、振り返ったベッドのうえ。
さっきまでママと身体をあわせていた黒い影の男は、ゆうゆうとボクを見おろしている。
ママが珍しく気弱げに流した謝罪の視線を、軽く受け流して。
坊や、すまないね。もうすこし、ママを借りるよ。
穏やかな口調は、なぜか心の奥底に深く沁みとおってくる。
もう少し・・・だよね?
ボクはうつろに呟いて。疼いてきた首のつけ根のあたりを、ぽりぽりと引っ掻いている。

じゃあ・・・
黒影はふたたびママの肩を抱きすくめ、引き寄せていく。
ボクはなぜか、いったん引き入れられた夫婦の寝室から後ずさりして、
薄暗い部屋をふたたびふすまで隔ててゆく。
覗き見するのにじゅうぶんな、細めのすき間だけを残して。

ああ・・あああ・・・
息子にばれてしまったということが。
かえって彼女の、抑制の堰を切ってしまったのか。
それからは夫婦の床のうえ、打って変わって、乱れ果てていた。
くるぶしまで覆っていた黒のロングスカートは、太ももまであらわになるほど、たくし上げられて。
黒の薄手のストッキングに覆われた脚は、子どもの目にも大胆なくらい、ぬるりとした白さを輝かせている。
失礼。脚を失敬するよ。
黒影は含み笑いをうかべながら、黒ストッキングの脚に唇を這わせてゆく。
ひどくいやらしく、エロチックな光景に。
ボクは息を忘れて、たたずんでいた。
ふたりとも、ずっとまえから知っていたに違いない。
彼が忍び込む夜・・・
きまってこうして、ふすまのかげで息を詰めていたことを。

朝の食卓。
静かな時間が、ゆったりと流れている。
パパと、ママと、ボクの三人が顔をあわせる、たいがいのばあい一日で唯一の刻だった。
傍らに置かれたバラの一輪挿しを眺めながら。
今夜も、遅くなるから。さきに寝ているんだよ。
いつもののどやかな声が、かえってボクの罪悪感を呼び起こす。
夕べのこと。パパはなにも、知らないのだ。
パパが戻ってきた明け方には、黒影のやつはそれこそ、影さえ残さず消えうせていたのだから。

ああっ・・・うっ。うう・・・んっ。
その晩ママは、歯を食いしばりながら。
布団のうえ、おおいかぶさってくる黒影に、わが身をさらしていた。
はだけたブラウスから、おっぱいをぷりんとはじけさせて。
朝ごはんのときに覚えた罪悪感を忘れ去るのに、刻はそう長くかからなかった。
だってそれは・・・ママも共犯者の愉しみだったから。

いつの頃からだったろう?
バラの一輪挿しが、活けてあるとき。
時が移って、それぞれの季節の花が活けられているとき。
パパは決まって、残業になったり、夜の付き合いができたり、出張に出たりしているのだった。
今夜は遅くなるから。早く寝てしまってかまわないよ。
目を交し合う夫婦の距離に、なんとなく割り込めないものを感じながら。
ボクは夜のイタズラを思って、ワクワクしながら、その刻を待っていた。
いちど、黒影にそそのかされたことがある。
ママを犯してみたいかね?って。
でも、ボクは、うぅんって。かぶりを振っていた。
犯すよりも。見ていることのほうが。どれほどそそられたことか。
それくらい。着衣のママにふりかかる妖しい指先は、
ブラウスのうえを、ストッキングの周りを。
さらけ出された、白い素肌を。
淫靡にすべり、深くまさぐっていた。
素肌の持ち主ばかりでなく。
傍らで見守るものさえ、狂おしくさせるほど。

時計の針が、七時半をまわっていた。
ネクタイを締めたボクは、ちょうどあのころのボクとおなじ年恰好になった息子の頭を撫でて。
土曜には遊びに連れて行ってやるからな。いい子で早く寝るんだぞ。
夜更かしが多いの・・・口を尖らして文句をいう妻に聞こえよがしに、
息子を軽く、たしなめている。
傍らには、バラの一輪挿し。
お義母さまから、きいているわ。
いつだかの夜のベッドのうえ。そんなふうに囁く妻の横顔は。
いつか、魔性の蒼さを秘めていた。
いってらっしゃい。
今夜は遅く、なるからね。
あのときパパは、どういうつもりで口にしたのだろう?
はやく寝てもいいんだよ・・・
はやく寝る?だれと?あのときの黒影?それとも・・・
息子は今夜も、人知れず夜更かしをして。
妖しい夢に耽るのだろうか。

なんだか。(^_^;)

2007年03月14日(Wed) 07:48:53

このところ、ひどく忙しいです。
お仕事だけが忙しいんじゃなくて、残業帰りに個人の用事がいろいろ入ってかけずり回っていたりして。。。^^;
そんなわけで、ちょっと更新がとどこおっています。
それでも気が向くと、さくっと更新しますので。
こりずにまたきてくださいね。^^
ではでは。

コレクター (まにあっくな彼。^^;)

2007年03月12日(Mon) 08:00:18

ねぇねぇ。やっぱりあのひと、マニアックだよね。
下校途中の道すがら、奈々美はボクを振り返る。
彼女として、付き合い始めて。もう二年になるけれど。
標準服と呼ばれる、濃紺の地味な制服に。
きみの素肌の白い輝きが。眩ゆいくらいだなんて。
とても口にすることはできないのだけど。
マニアック、ってどんな?
なにも知らないふりをして、訊ねるボクに。
彼女はいかにも、あけっぴろげだった。

ボクの彼女で、ありながら。
奈々美が魅了してしまったのは、ボクばかりではなかった。
ねぇ。ねぇ。頼むよ。一生のオネガイ・・・
そういって、ボクにすり寄るようにおねだりをしてきたのは。
幼馴染みの、アイツだった。
生まれ付いての吸血鬼で。ボクのママも、妹も。
くすくす笑いながら、うなじを差し出してしまっている。
黒のストッキング、気に入りなんだ。
そんな勝手なことを、口にして。
色とりどりな女たちのスカートの下、いともおいしそうにに唇を貼りつけてしまうのを。
ボクはいつも、ずきずきしながら見守っていたのだけれど。
アイツのコレクションに、ほかならぬ奈々美の脚まで加えることに。
なぜかドキドキと、頷いてしまっていた。
アイツ・・・こういうときのために。ボクの血までモノにしたのだな。
気がついたときには、もう遅い。

奈々美は黒のかばんをぶらぶら揺らしながら。
黒のストラップシューズの脚を、むぞうさに投げ出すように歩きながら。
ちょっぴり得意そうに、語り始めている。
あのひとのためにさ、いつもストッキングやハイソックス履いていってあげるんだけど。
家にあがるなり、あいつったら、いっつもね・・・
真っ先に足首つかまえて、ふくらはぎを吸うんだよ。
ぬるぬるっ・・・て。キモチわる~い。
ふつうならけっ飛ばして、逃げ出してきちゃうはずなんだけど。
なぜだか脚が、痺れたみたいに動かなくなるの。
で、そのまま、ぴちゃぴちゃ舐められちゃって。
くしゃくしゃにされちゃって。
びりびり、破かれちゃって。
それをね・・・あなた、聞いてる?あいつったらさ。
一足一足、大事にとってあるんだよ~。
もう、やんなっちゃう♪
恥ずかしいことされてさ。意地汚く、イタズラされちゃってさ。
だらしないくらい、めろめろにされちゃってさ。
あなた見たことないでしょ?ふしだらなんだよー。破けたストッキングって。
見てるだけで、あのときのこととか・・・もう思い出しちゃう♪
あ。きょうもね。約束あるの。
あいつに、ほら。おニューの黒のストッキング、愉しませてあげるって。
ほどよく汗の滲んだのを、ご馳走してあげるのに。
わざわざ放課後、履き替えたんだよ。
制服のプリーツスカートの下。
スッと伸ばした、発育のよいふくらはぎは、薄黒いストッキングに包まれて、
足許にさす陽射しは、独特な色艶を滲ませていて。
おてんばな彼女とは裏腹なオトナっぽさをたたえている。


いつも、わるいね。ご馳走になっているよ。
牛乳びんの底みたいな分厚い眼鏡をかけたアイツは。
いかにも弱そうな蒼白い顔を、目だたないくらいに輝かせて。
ボクを家に招いてくれる。
招待の時刻は、たいがい夜。
奈々美と逢うのは、日が暮れるまでって、決めているらしい。
それ以後の刻限は。アイツはほんとうに魔物になってしまうから。
ボクがいいよっ、って許しを与えるまで。
夜奈々美に逢うことはしないって、約束してくれていた。

彼女の血を吸わせてやったお礼がわりに。
奈々美を家に帰してしまったあと、アイツはボクのとこに電話を寄越して。
来てご覧。いいもの見せてあげるから。
おずおずと、そんなふうに囁いてくる。
見せつけられる戦利品の数々に、ボクは足早に、招待に応じてしまっているのだが。

ほら、ほら。
きょうのは、これ。いいだろ?女学生の黒ストッキングって、萌えるんだよね。
アイツがこれ見よがしに、ボクの鼻先にぶら下げたのは。
先刻まで連れ立っていた奈々美が履いていた、制服の一部。
あそこの床に、うつ伏せに押し倒してさ。
つい、むらむらっ・・・ときちゃって。
ぬるぬる、舐めちゃったんだ。ごめんね、こんなこと言っちゃって。
いやがってさ、汚いわっ!いやらしいっ!って、声張りあげて。
近所に聞えるよって、注意したら。とたんに黙っちゃった。
それをいいことに、ちゅるちゅる、ちゅるちゅる、わざと音をたててさ。
ほら、あそこに倒した姿見に、ぜんぶ映るようにしたんだよ。
それ、奈々美さんにも教えたら。
やらしいわねって、叱られちゃった。(^^ゞ
でもさ・・・たっぷり、愉しませてもらったよ。彼女も、まんざらじゃないみたい。
それでさ、右の脚から噛みついて・・・
逃げられないように、利き脚からって思ったんだよ。頭いいだろ?
ちりちりに剥けてゆくストッキング、あの娘(こ)も面白そうに、じーっと見つめているんだ。
もう、ゾクゾクしちゃったな。

キミにだけは、見せてあげるね。
後生大事に、引き開けたのは。
彼のお母さんも知らない、箪笥の抽斗に隠された秘密のスペース。
凝縮された空間から、一足また一足と取り出されてゆくのは。
見覚えのある柄のハイソックスだったり。
なかには、こんな色のやつ、履いてたっけ?みたいなのも、あったりして。
みんな、奈々美のやつなのかい?
ほかのコのとは、分けているんだよ。ほかでもない、キミの彼女のヤツだから。
いやらしいな。お前。ほんとうに・・・
ウフフ・・・でもお前、好きだろ?こういうの・・・
うるせぇなぁ・・・って、いいながら。
アイツのコレクションの数々を、手に取り、間近にぶら下げて。
いつか、ふたり頭を寄せ合って。
引き入れられるように、愉しんじゃっている。

そのうちに。
アイツは奈々美のことを、ボクどうぜんに呼び捨てにするんだろうか?
処女の褥は、どちらが先に、濡らすのだろうか?
どちらにしても。
きっとアイツは、いくつになっても。
奈々美の靴下を、コレクションに加えつづけていくのに違いない。
夜逢ってもいいよ、って。
囁いてやってしまいそうなボクが、ここにいる。

お嫁入りまえだというのに・・・

2007年03月12日(Mon) 06:54:16

「お嫁入りまえだというのに・・・みだらなことを、覚えてしまいました」
はにかむように、ほほ笑みながら。
そんな大それたことを、さらりとこともなげに口にする。
婚約者の由貴子さんは、きょうも白いワンピースに身を包み、
小首をかしげながら、いつになく。
ちらちらとお行儀のわるく、わたしのことを盗み見るようにしている。

挙式を間近にひかえたあの晩以来。
ふた晩に一度は、お邸に招かれて。
なにをされて帰ってくるのか、問いただすまでもない。
雪のように白いうなじに、くっきりと。
赤黒い痕をふたつ、綺麗に滲ませて。
涼やかな笑みは、おどろおどろしい情交を、みごとなまでに押し隠している。
そんヴェールを、むぞうさに取りのけるようにして。
犯されているんです。あのかたに・・・
笑みさえたたえながら。そんな怖ろしいことを、口にしている。

困りましたね。
わたしはしんから困ったように。それでもほほ笑みをかえしながら、由貴子さんを見つめている。
目線を合わせる瞳は、夢見るような、うっとりとした光彩を帯びていて。
純潔の輝きを喪ったはずの肌は、いっそう艶を増したかのように輝いている。
おやめになることは、できそうにありませんね?
つとめて穏やかな問いかけに。
恋しいフィアンセは、謝罪するように。
意味ありげな、深い笑みをかえしてくる。

はまってしまいましたわ。
清楚な洋装を、襲われて。
薄く透き通るストッキングの脚を、はしたなくいたぶり尽くされて。
うら若い血潮を、むざんなほどに、餌食にされて。
かすかに濡らす飛沫に、ブラウスを妖しい輝きで彩って。
妖艶なヒロインという役柄に、いつか染まってしまった彼女。
初めてのとき。貴方におひざを抑えられて。逃げられなくなってしまって。
あのとき破られてしまったストッキング。あのかた、まだたいせつにお持ちになっていらっしゃるのよ。
ひめやかな語りが、いつか誇らしげな色を帯びていた。

似合わないでしょう?
そっと差し出される脚は、白いワンピースのすそから、見せびらかすようにひざ小僧をのぞかせて。
そっと差し出された脚は、濃紺のストッキングに脛の白さを滲ませている。
彼女に言われるまでもなく。
白のワンピースには、およそ不似合いな色づかいだった。
存じませんでしたわ。吸血鬼の女にされてしまうと、青のストッキングを履くのですって?
そんなしきたり。おかあさまに、教えていただきました。
”吸血鬼の、女”
耳にじぃんと響く、妖しくも魅惑的な響きをもった言葉が、
にわかにわたしの理性を痺れさせてゆく。
  似合うか似合わないかは・・・今夜のきみしだいだね。
思わず口をついてでた言葉を、まるで待ちかまえていたかのようにして。
由紀子さんは小娘みたいに、くすっ、とイタズラっぽい笑いで包んでゆく。
ご覧になる?
愉悦を含んだ上目遣いに。なぜかこくりと、うなずきをかえしていた。

恥ずかしいわ。やっぱり恥ずかしいわ。
出かけるまぎわ。
由貴子さんはおぼこ娘のように恥らったけれど。
罰ゲームだよ。きっちり、辱めていただこうね。
わたしは彼女の手をとり、引き立てるようにして。
凌辱の館へと。いざなっていった。
見られるの?見られてしまうの?いけないところを・・・
けれどもそれは。きみとベッドをともにするのとおなじくらい。
ズキズキと昂ぶることなのだよ。
言い含められるままに、うなずいて。
すこし涙を含みながら。
嫌いにならないでくださいね。
由貴子、はしたなく振舞ってしまいますわ。きっと。
かりに万一。涙が計算づくのものだったとしても。
貴女のたくらみになら、きっといつでもワナに落ちてしまいそうだね。

あっ・・・うう・・・んっ。
初めて目にする、情事の現場は。
眩暈のするほどに、強烈だった。
透き通るほどに気高い素肌に、いやらしい唇を滲まされて。
知性と高貴さを秘めたうら若い血潮を、思う存分、啜られて。
白の正装は、じょじょに理性を喪って、狂わされてゆく。
ふかふかと待ち受けるベッドめがけて傾いてゆく姿勢を、
立て直すこともできないままに。
由貴子さんは、清楚な衣裳もろともに。
褥の罠に、堕ちてゆく。
いつもきちんと着こなされたワンピースを。
あんなにもむぞうさに、はねあげられて。
素肌を妖しく染める青のストッキングの脚を、太ももまであらわにされて。
じわり、と滲む。淫らな彩り。
彩りのなかで、しなやかに起伏する脚線美。
絡みつき、せめぎ合う、脚と脚。
深く密やかなまぐわいに。
未来の夫であるわたしさえ、踏み込むことのできないでいる。
そう。痺れたように、動けぬままに。
花嫁の凌辱シーンに、いつか理性を忘れ、酔い痴れて。
ただの男になって、目線をぎらつかせてしまっている。

はしたない愉しみに、目ざめてしまいました。
あすの朝、そんなふうに謝罪を口にするのは。
きっと、わたしのほうなのだろう。

お姫様のように♪

2007年03月11日(Sun) 07:26:37

深緑色をしたじゅうたんに。
白のストッキングを履いてあらわれたきみは、ひどく眩しくて。
  ひとりで来てくれませんか?おニューのストッキングを履いて。
そんなふうに、誘いをかけた、その誘いのかげに秘めた淫らな意図が、恥ずかしくなるほどだったけれど。
なおもかきたてられた昏い慾情は、紳士的にとりつくろった白面を。
つつしみのない想いで、ありありと染めてしまっていた。
ただならぬボクの気配に。
きみはちょっとけげんそうに、とがめるような上目遣いをして。
ハッキリとした瞳を、びっくりさせてやりたくなったボクは、
あっという間にきみの背後にまわり、両肩を捕まえて。
注ぎ込むように、囁いてしまっていた。
襲われるお姫様に、なってくれないか?

えっ!?
ビクッとあわてた身じろぎは、力を込めた腕のなか。
白いブラウスを、くしゃくしゃにしながら、抗って。
それでもうなじにぴったりと吸いつけた唇を、きみは引き離すことはできなかった。
若々しいうるおいに満ちた素肌に。
まるで凶器のように、鋭い牙を突き立ててゆく。
なぶるように慕わせた唇の下。
活き活きと脈打つものの気配が、ボクを鬼に化えていた。
さくりと埋め込んだ牙の切っ先を。
なまめかしい血潮に染めながら。
きみの若さうるわしさを、心の奥底から愉しんでゆく。
じょじょに力の抜けてゆく気配を、全身で受け止めながら。

往生しなよ。
ボクはさらに囁きを色濃くしていきながら。
じゅうたんの上、きみを転がしてしまう。
深緑色をしたじゅうたんに、白のストッキングの脚が、ひきたつほどの鮮やかさを映していた。
足の甲を引き締めている、黒のストラップシューズを。
掌でおおうようにして、つかまえて。
薄いナイロンに包まれたくるぶしに、チュッ・・・と唇を吸いつけてやる。
あぁ、ダメ・・・
きみは悩ましげに、うめき声を洩らしながら。
大人の理性を保とうとして、無駄な努力をつづけていた。

おひざを、見せてもらうよ。
花柄のスカートを、容赦なくたくし上げて。
お姫様のひざ小僧を、あらわにしてしまうと。
きみはなおも恥らうように、小娘みたいに身体をすくめて。
両方のひざを、キュッとすぼめている。
ガードがかたいほど。堕とすのが愉しいのさ。
まるで不良少年みたいに、うそぶきながら。
ひざとひざのあいだに指をすべり込ませていきながら。
もう片方の掌は、白のストッキングの太ももを、じわりじわりと責めたてる。
清楚な薄い靴下の表面に、青白く滲んだ妖しい光沢は。
あくまで淑女でいたいきみの意図を、みごとなまでに裏切っていた。

ちゅっ、ちゅっ、ちゅうっ。
お姫様みたいな、清楚な白のストッキングを。
わざと音をたてて。これ見よがしに、いたぶって。
身をよじりながら、なおも避けようのがれようとする脚を。
あらゆる角度から、くまなく唇で、べろで、いたぶっていって。
じゅうたんの上、まるで淫靡なダンスを愉しむように。
ヘビのような妖しいくねりに、動きをあわせている。
ウットリするくらい充実した肉づきを、掌で、唇で、舌で味わい愉しみながら。
オブラアトみたいに薄いナイロンを、わざとはじけさせずに、
用心深く、念入りないたぶりに包んでゆく。
にゅるにゅる、にゅるりと。ことさら下品にもてあそんで。
きみのしかめっ面まで、からかうほどに愉しんだすえ、
さぁ、いよいよ破らせてもらうよ。
レディに不似合いなくらい、ダイタンに堕としてしまおうね。
そっとそそぎ込んだ囁きに、きみは知らず知らずうなずいてしまっている。

辱めてあげるよ、ボクのお姫様。とうとう奴隷に、堕とされるんだね。
これからきみは、凌辱されてしまうのだよ。
気絶するくらい、しつっこく。
じゅうたんの上、きちんとセットした髪を、振り乱してゆくきみを。
両腕を抑えつけて、組み敷いていきながら。
ただ、ウットリと眺めていた。
ツヤツヤとした黒い髪が、深緑のじゅうたんに映えるのを。

キュッと閉じたひざ小僧を、こじ開けて。
まさぐる指先を、股間の奥深く、滲ませていって。
まるで悪戯するように、いじくりまわす。
素肌をガードする、淑女な装いを。
惜しげもなく、思い切りよく、ぱりぱりっと引き裂いて。
だんだん、お姫様じゃなくなってゆくのだね。
しきりにいやいやをするきみを、ギュッと強く抱きしめる。
用意のいいことに、きみはショーツを身に着けていなかった。
ここまでされるのだと、わかっていたのだろう?
すべて承知のうえで、ここまで逢いにきたのだろう?
ご主人にも、なにも告げないで。
白のストッキングも、ボクに破ってもらいたくって、装ってきたのだろう?
お望みどおり、破いてあげるよ。
ほら、ご覧。
綺麗に裂けて、妖しい眺めになってきたね。
嬉しいだろう?愉しいだろう?もっとしてもらいたいんだろう?
きみはボクの、お姫様。
囚われのお姫様。
奴隷に堕ちてしまいたい、お姫様。
若々しい肌をくるんだ小ぎれいな衣裳を、脱がされて。
剥ぎ取られるように、荒々しくむしり取られて。
中身をすっかり、明け渡してゆくんだ。
ほら、ほら、ほぅら。
スカートの奥深く、隠したつもりでいても。
奥の奥まで突き入れたモノに、きみの秘奥は応えはじめているんだね。
愉しげに、心地よげに。
ダメよ、ダメよ・・・だなんて。
いくら言葉でくり返したって。
スカートの裏地にびゅうびゅうとほとばせてしまった熱いしぶきを。
ご主人に気づかれずに、どうやって帰るというのかね?
むしろ、見せつけてあげてみてごらん。
きっとご主人、言うだろうさ。
愉しい夜を過ごしてきたんだね、って。