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妖艶なる吸血

淫らな吸血鬼と倒錯した男女の織りなす、妖しいお伽噺・・・

年度末ですね。

2010年03月31日(Wed) 22:49:02

年度末ということで、忙しい人も多いとおもいます。
もうちょいですので、ごしんぼうを。^^
だって時計の針が過ぎれば、自動的に年度変わるんだもの~。
なんてのん気なことをほざいている柏木も、人並みには忙しかったのです。
いつになく今月の記事数が多いのは、その表れ? 笑

面白いもので描かなければ描かないほど、腕は鈍るものみたいです。
一日に7つも8つも描いているときって、ノリノリで、愉しい気分で描いていて、
結果それなりに面白い(あくまで自己評価)お話描けちゃったりしているんですね。
だからやっぱり、数はだいじなのかもしれません。
うーん、でもいまさら舞方様みたいなペースでは、ちょっと描けないだろうなあ。 笑
http://aoi18.blog37.fc2.com/blog-entry-2000.html

初体験の選択肢。

2010年03月31日(Wed) 08:19:42

奥さまの貞操や許婚者の純潔を、奪われるとき。
貴男はどちらを、選びますか?

その1:
村の若い衆の乱交の場に招ばれて、他の大勢の婦人といっしょにもてあそばれる。

その2:
パートナーの父親くらいのごま塩頭の親父に、じっくりねっちりと迫られ、辱め抜かれる。

その1は、旅の恥はかき捨てみたいな。あるいは、かけがえのない人が無差別にいたぶられることへの歓びみたいな。
その2は、もっと深くて末長い交際みたいな。もちろん家族ぐるみの。^^

うーん、迷いますね。
初体験はどうしたって、いちどきりですものね。

夫に告げず、訪れた部屋

2010年03月31日(Wed) 07:54:37

う・・・う・・・うまい。
やはり若い娘の脚は、噛み応えがちがう。肉が柔らかい。
制服姿でうつ伏した娘の足許から顔をあげると、獣はしんそこ嬉しげにこちらを見かえりました。
濃紺のプリーツスカートの下、すんなりと伸びた発育の良い黒タイツの脚。
娘は自分の足許に加えられた不埒なあしらいにも気づかないまま、眠るように気を失っています。
漆黒のスカートのうえ、わたしのひざ小僧に載せられた娘の頭は、重く沈んでいました。
はじめてのとき、制服の襟元に走る三本のラインにバラ色を滲ませて、べそをかいていた娘。
いまではすっかり、手なずけられて。
制服を汚さないよう、愉しもうな。
獣の囁きに無言でうなずくと、黒タイツの脚を自分から差し向けるようになっていたのです。
都会育ちの夫には告げずに、娘を連れて此処を訪れるようになって、
すでに二年の月日が経っていました。

さて。そろそろあんたの番だな。
邪慳に手を引こうとする獣の掌を、振り払って。
甘えるようにしなだれかかる娘の身体を、そうっとじゅうたんの上に横たえると。
すりつけられるように追いかけてくる獣の視線から、ことさらに目をそらせながら。
娘の傍らに、みずから身を横たえていきました。
娘とおなじ制服に身を包んでいたころ。
わたしの時代には、薄々の黒のストッキングを脚に通していました。
ちょうどいまのわたし自身のように。

ぬるうっ。
薄いナイロン生地ごしに。
生温かい唇が、ヒルのように吸いついて。
くちゅ。くちゅ。・・・くちゅうっ。
獣はわたしの羞恥心をあおるように、唾液のはぜる音を室内の静寂のなかに落としていきます。
拗ねるでない。お前の筋張った脚も、わしにはたいそう魅力なのだからな。
とうていほめ言葉とは思えないような賛辞を吐きながら。
わたしの脚をストッキングもろともなぞるようにして。
それは心地よげにぬるぬると、舌をすべらせてくるのです。
あぁ。
厭わしい。けれども、逃げられない・・・

亭主の嫉妬が、怖いか?
ばれてしまうのが、それほど恐ろしいか?
なんのことはない。
そういうことになったなら、母娘もろともわしがかこってやる。
男はわたしの首すじには、容赦しません。
着替えならいくらでも、買ってやるぞ。
漆黒のブラウスのうえ、力を込めてまさぐりを入れてくる掌が。
柔肌の奥深く脈打つ鼓動を妖しく染めて、いつかわたしから理性というものを忘れさせてゆくのです。

むぞうさに頭をなでる掌が、セットした髪型をみすぼらしいほどに崩していって。
鮮やかに刷いた紅を舐め取るほどに、無遠慮なキスを深々と重ねてきて。
スカートの奥、股間まで迷わせた手指で、薄いナイロンの生地をなぞりながら。
パンストを履いてきたのか?破って欲しいのだな?
わざとそそのかすようなことを、囁きながら。
言葉をつぐたび、首すじにつねるような疼痛をしみ込ませてくるのです。
二度、三度と。苛めるように。
いたわりのかけらもなく、ひたすら血を貪られながら。
ブラウスも裂けるばかりに、荒々しいまさぐりをくり返しながら。
愛されている。激しく愛されている。
衝きあげてくる激情の渦のなか。
わたしは女の歓びを吐息にかえて、脚を開いてゆく。

彼には内緒。ナ・イ・ショ。

2010年03月30日(Tue) 08:07:00

初めて脚を通した黒のストッキングに、
じんわり滲んだ白い脛のなまめかしさに戸惑いながら。
制服姿の少女たちは、互いに互いの脚を見比べながら、着席する。
黒影どもは、そうした少女の足許に、恥知らずな唇を、近寄せていって。

アッ、ちょっと・・・
きゃあっ!エッチー!
なまめかしく染めた脚ばたつかせ、明るい声をはじけさせて。
少女たちが黒髪の頭を揺らしはじめる。

にゅるにゅる。くちゅくちゅ。
ぬるうっ・・・
舌なめずりをした吸血鬼どもが、競い合うようににじり寄り這い寄って。
薄々のナイロンに染まったふくらはぎに唇吸いつけて。
少女たちの大人びた装いは、不似合いなあしらいによじれ、ひき破かれ、伝線を広げてゆく。

きゃあっ。きゃあっ。やだぁ。
あくまで無邪気に頭を揺らす少女たちのなかに。
自分の彼女も、交っている。
よりにもよって、父親ほどの齢かっこうのごま塩頭の吸血鬼に。
形のよい脚をそれこそ惜しげもなく、さらしていって。
え?もちろん彼には内緒だよ。ナ・イ・ショ。
白く輝く頬に、いけない笑みを浮かべていた。

あーっ。破けちゃうっ。
ひときわつよく吸いつけられた唇に。
しんそこ感じたように、声あげる。
甘く苦しい淫らな笑みを、口許に滲ませて。
びりびりとひき破かれてゆく礼装のありさまを。
それは面白そうに、見おろしていた。

むしり取られた黒のストッキングを、相手の男がむぞうさにポケットに突っ込むのを。
ニッと笑って承諾していた。
また一足、せしめられちゃった。
ママにも彼にも、内緒だよ。ナ・イ・ショ。

緑色のハイソックス

2010年03月30日(Tue) 07:14:22

村の若者は年ごろになると、村はずれに棲まう吸血鬼のために。
母親や姉妹、あるいは婚約を交わした娘など。
近しい女家族の血を吸わせるために、連れだって彼の棲み処に引き込むことになっていた。
ごく若いうちに婚約を交わすのがしきたりのこの村だったが。
女子の数はかぎられていて。
(きっと吸血鬼が血を吸ってしまうからに相違なかったのだけれど)
志郎のばあい、まだ婚礼を挙げる相手に、めぐまれていなかった。
もしかすると、一生独り身でいるのかも。
そんな味気のない予感のしてくるころだった。

連れだって歩く娘は、自分の妹。
ほんとうならば、結婚相手が導く通い道を、
どういうわけか兄である志郎が、母のいいつけで連れ歩くようになったのは。
彼女が中学にあがってからすぐのことだった。
それからはや四年の歳月がながれたが、
村はずれの邸のあるじは、彼女の生き血を嘉したもうたのか、
いまだに処女のまま、血を吸われつづけているのだった。

さいしょに噛ませたのは、真っ白なハイソックス。
そのつぎは、入学式のときの黒のストッキング。
初々しい装いたちが目のまえで穢されるありさまを。
志郎はゾクゾクと昂りながら、見守りつづけてきた。
ひと言でハイソックスといっても、いろんなやつがある。
志郎はそれまで、そんなものに注意を払ったことはなかったのだけれども。
ねずみ色のやつ ラインの入ったやつ ストッキングみたいにすけすけのやつ。
そのうちいくらかは、いつか彼じしんもたしなむようになって。
妹とおそろいに脚を並べて、
こちらは兄妹 あちらは男女
競うようにして、味比べを愉しませることもあるのだった。

歩く道々、志郎はちらちらと妹の足許を盗み見る。
そういう兄の視線を、さして珍しがるふうもなく。
郁子が伸びやかで大股な歩みを進める脚にまとっているのは、緑色のハイソックス。
陽の光を照り返してツヤツヤ輝くナイロン生地の表面に、
複雑な網目模様が、交錯していた。

ねぇ、どうしたの?
あたしのハイソックス、気になるの?
いつになく兄の強い視線を感じた妹は、面白そうに上目づかいを送っていく。
ウン。珍しい色だなって思ったからね。
いままでも。
色とりどりのハイソックスに彩られた足許だった。
ねずみ色のときには、濃い赤紫に。
黒のときには、ほとんど目だたずに。
緑のときには、どんな色合いに染まるのだろう?
そういえば郁子が緑のハイソックスを履くのは、初めてだった。

ねぇ、そんなに気になるの?
じゃああのひとたちにはナイショで、お兄ちゃんに噛ませてあげる。
えっ?
ビクッとして見かえる妹は、輝くばかりに笑んでいて。
口許から覗いた歯並びの良い白い歯が、イタズラッぽく輝いていた。
いいよ。ほら。
畑の跡の草地に、むぞうさに革靴の脚を沈めると。
微風に揺れる若草の穂が、ふたりの姿を腰まで隠していった。
お兄ちゃん、ほんとは吸血鬼に仲間入りしたんでしょう?
いつの間にか大人びたまなざしは、兄の横顔がこくりと肯くのを見届けた。

さぁ、噛んで。
さしよせられたふくらはぎは、
いつの間にか少女の稚なさを女らしいカーブにすり替わっている。
恐る恐るのように近寄せる唇に。
少女はしずしずと、ふくらはぎを近寄せていって。
ちゅうっ。
吸いつけたときのあからさまな音が、
音をたてた者をしんから、昂らせていった。
厚手のハイソックスは、ざらっぽい舌触りがした。
刺繍もようを、ゆっくりと。じわりじわりと舐め抜いて。
唾液がほどよくしみ込まされたナイロン生地のうえ。
志郎は静かに生え初めた牙を埋めていった。

妹の頭がゆらりと揺れて、兄にしなだれかかってゆく。
さいしょは恐る恐るだった、羞じらいためらいながらのふたりの動きは、
慣れ合うにつれて激しさを増していって。
しまいにじゃれ合うように草地のなかに沈んでいった。
ずり落ちかけた緑色のハイソックスのふくらはぎだけが、草むらから伸びていて。
じたばた暴れるように上下していたのが、とつぜん静かにだらりとなって。
ある角度に開かれたそのすき間に、男の身体を横たえていって。
さいごにぴくっと、硬直した。

う、ふ、ふ、ふ。
なるようになったな。
遠くから見守るのは、ふたりの血を吸いつづけてきた男女。
では、参ろうか。
男はあの子たちの、母親を。女はその夫を。
すみからすみまで、いつものように。
食らい愉しんでくれよう・・・な?

兄妹が結婚の杯を交わすことも、少なくないこの村に。
新たなカップルが、誕生する。


関係のないあとがき
このお話がベッドのなかで浮かんだあと、ふと思い出したのですが。
安倍○房の脚本に、「緑色のストッキング」ってありましたっけ。
あれ、どんなお話だったのかなあ。
ときどき気になるんですけれど。
図書館に行くのが、面倒で。 笑


あとがき(おまけ)
「刺繍模様のハイソックス」
わかりにくいですね。
柏木がイメージしたのは、こんなかんじのやつです。
緑じゃなくてすまぬ。m(__)m
なんていう柄なのかご存知のかたいらしたら、教えてくださいね。^^

掲載用 加工071207 033

婚約者の身持ち。

2010年03月29日(Mon) 06:38:09

婚約者の身持ちを、確かめてほしい。
そんな幼馴染の申し出に、夜道に襲ったスーツ姿。
食いついたうなじからあふれ出た血は、まごうことなく処女の生き血。
ここから先は、役得と。
いけない悪戯に耽りはじめる。
吸い取ったばかりの血潮を、口許からたらりたらりと滴らせて。
清楚な装いを血浸しに。
足許になすりつけた唇で。
勤め帰りのストッキングを、さらさら、ぱりぱりといたぶり抜いた。

若い女の血を飲みたいのですね?
彼にはナイショで、逢ってあげる。
女はそれから毎晩のように、勤め帰りに、夕方の散歩中に。
わが身を襲わせるようになっていた。
お洋服を汚されるのは、嫌。
とまどい抗い、拒みながら。
たらたらと降りかかる己の血潮のぬくもりに。
いつしか酔うように、ブラウスを浸してしまっていた。

そんなふうにして、夜を重ねて。
スーツを一ダース。ストッキングを、同じだけ。台無しにさせてしまったころ。
女は人ひとり分の生き血を吸い尽くされていて。
べつの女に塗り変わっていた。

予定どおり、結婚するわ。
でもお願い。わたしのための儀式に、望んでくださいね。
ミセスになっても、吸わせてあげる。
そのために、あなたには寛大な夫になっていただくわ。
女はしおらしく、婚約者を見かえると。
幼馴染の嗜好に未来の花嫁を饗することを。
男はうわついた声色で、囁いていた。

せり上げられたスカートのなか。
純白のスリップと肌色のストッキングは。
処女の証しのバラ色のしたたりに。
みるみる染められていくのだった。

婚約者の身持ちを、たしかめてほしい。
そんな危ない依頼は、決してせぬこと。
「まじめなひとだよ」
そう伝えるはずが。
「まじめなひとだった」
きっと過去形に、なってしまうのだから。


あとがき
花婿の行為は、一見愚かに映りますが。
おそらくそれは、誤解でしょう。
血を吸う嗜好の持ち主である幼馴染のため、
もっともたいせつな女(ひと)をプレゼントするという。
最大の好意を示したにすぎないのだから。

まわしてもらう。

2010年03月25日(Thu) 08:23:09

永年連れ添った妻と、まな娘とを、まわしてもらう。
まわされたあとの娘は、花嫁修業に励むようになって。
亭主しか識らなかった妻は、ほかの男たちとも仲睦まじく交わるようになる。

他所の奥さんや娘さんを、まわしてあげる。
亭主は愉しげに、女家族のあで姿に見入り、
女たちは夫や父親に見せつけるように、あで姿をひけらかす。

そうして育った娘たちは。
どこかの家に、縁づいていって。
きっと息子たちに、言い含められて。
まだまだお盛んな義父たちの、孝行娘になることだろう。

納屋のなかの卒業式。

2010年03月25日(Thu) 08:16:50

湿った土と、干し草の、ひんやりとした芳香の薄闇に。
開かれた扉から、外の明かりがさして、
影法師がふたつ、おずおずと中を覗き込んでくる。
女の姿をした影法師は、すぐ後ろにいた数人に、引きたてられるようにして。
おなじ薄闇に溶けたもの同士、顔見合せて。
相手が夫であり父親であることを。妻であり娘であることを。
判別し合い、ため息をついて。
そして周囲のものたちに、深々と会釈する。

卒業祝いだね。
みんなに祝ってもらえて、嬉しいね。
知りあいの小父さんたちに、親しげに水を向けられても。
娘は羞ずかしげに顔を伏せ、応えようともしなかった。
奥さんもいよいよ、卒業だね。
亭主しか識らない淑やか妻は、きょうで卒業するんだよね?
娘以上にろこつな囁きに、妻はそれでも気丈にも、かすかな頷きをかえしていた。

いままでわしらに剥ぎ取られたブラウスの枚数は?
わかりません。
いままでわしらが引っ破(ちゃぶ)ってきたストッキングはなん足?
数えきれません。
小声だが、はっきりとした声色に。
男どもは「ひゅうっ!」と、口笛を鳴らす。
それでも操を守りつづけてきた妻は。
娘の卒業と同時に、淑女であることを卒(お)えようとしている。

おーい、ご婦人あいてに、あまりがつがつしなさんなよ。
かしらだった男は、そう声をかけてくれたけど。
あ・・・もう遅いか。(^^ゞ
すぐにあきらめていた。
藁のなかに深々と埋められた、黒の正装と濃紺の制服姿は。
すぐに引き寄せられ、組み敷かれ、抑えつけられていって。
じたばた暴れる濃紺のプリーツスカートの黒タイツも。
諦めきったように伸びた、漆黒のタイトスカートの下の薄墨色のストッキングも。
藁のかけらに、まみれていった。

こういうときってどういうわけか、お母さんのほうが薄い靴下穿いてくるんだよな~。
いつも連れだって仕事に励む、ご近所のご主人が。
薄々のストッキングに包まれた妻の脚を舐めくりまわしながら、そういった。
お嬢さんのタイツも、頑丈でいい舌触りだぜぃ。
はす向かいに棲むごま塩頭の爺さまは。
さっきから娘のセーラー服姿に、ご執心。
着衣もろともあしらわれる狼藉に。
女ふたりは涙も凍るばかりに、怯えきって。
けれども襟足深く侵入してくるまさぐりの手に。
いつか笑いをこらえ切れなくなっていった。

あははは・・・っ
うふふふふっ。
たくまずあがる、ふた色の笑い声に。
男どもはますます、活気づいて。
ほれほれ、本性まる見えじゃわい。
舌なめずりをしながら、半裸に剥かれた淑女ふたりに迫ってゆく。

あなた、観ないで、観ないでッ!
パパ、絵里香、羞ずかしいいっ!
女ふたりは、まくりあげられたスカートから、さらけ出した太ももを。
ストッキングを剥ぎ降ろされたあとの、肌の白さを滲ませながら。
かわるがわる、受け容れてはならないものを、受け容れてゆく。
妻をさいしょに犯したのは、ごま塩頭の爺さま。
娘の処女を奪ったのは、地主の旦那。
妻の二人目の相手は、中学にあがったばかりの地主の息子。
マザコンなんだ、こいつ。大目に見てよな。
親父の言い草を、くすぐったそうに受け流しながら。
礼服のスカートの奥の奥まで、びしょびしょに濡らしていった。

納屋のなかの卒業式。
上の学校にあがる娘は、学校帰りに通うだろう。
淫らを忘れきれなくなった妻も、家事の合い間に通うのだろう。
視る愉しみを覚え込まされてしまった私さえ、時々彼らに縛ってもらうのだろう。


あとがき
まだ、半煮えですが。(^^ゞ
いちどこのたいとるで、描いてみたかった。

晴れの席。

2010年03月25日(Thu) 07:51:00

濃紺のブレザーの肩先に、頭の後ろできりりと結わえた長い髪をゆらゆらと揺らせながら。
髪をひっ詰めておでこの生え際をあらわにした娘の真奈美は、面ざしを輝かせて晴れの席に臨んでいた。
鮮やかなブルーのチェック柄のスカート下は、真新しい白のハイソックス。
いまどき流行らない太めのリブのやつを娘が愛用しているのは。
いっしょにお出かけするとき父親が上機嫌になるのを知っているからだろうか。
今朝も、学校までの短い道のりのあいだじゅう。
てかてか光る肌色のパンストを履いた妻の脚と等分に、
陽の光を照り返す太めのリブのツヤツヤとした輝きに視線を奪われてきたのだった。
父親らしからぬ・・・と、責めるなかれ。
妻を狙った吸血鬼が彼の血を吸い取ってしまったのは、二年前この土地に移り住んですぐのこと。
夫の仇敵であるはずのその男を、いまでは公然たる交際相手に選んだ妻は、
週末いつもいそいそと出かけていって、
好んで脚に噛みつく癖のある愛人相手に、
すっかりすその短くなったスカートから太ももをさらけ出して、
てかてか光るお気に入りのパンストを噛み破らせ愉しませるのが日常になっていたのだから。

真奈美ちゃん、すっかりオトナっぽくなりましたねぇ。
隣から囁いてくるのは、ご近所に住まうやはり卒業生のお父さん。
娘同士が仲の良いこともあって、顔を合わせる機会が多かった。
彼の娘は、真奈美と隣り合わせに座っている長い黒髪のブレザー姿。
優華という名の、娘の親友だった。
チェック柄のスカート、流行っているんですね。
そういう彼のまな娘も、赤いチェック柄のスカートをミニに履きこなしていて、
やはり白無地のハイソックスをひざまでかかるくらいに引き伸ばして履いていた。

式は長時間に感じられた。
その後のことを考えると、よけいにそんな気分がした。
式が終わり、謝恩会もひけてしまうと。
真奈美は優華の家にお招ばれすることになっている。
仲良しの女の子どうしだけの、楽しいパーティのはずが。
まがまがしい吸血の場になることを、すでに親たちも、本人たちも、知らされている。
処女の生き血を好む吸血鬼たちにとって、学校はひとつのパラダイス。
中学に上がると、娘たちは例外なくその毒牙にかかる。
ほとんどの子が親の同意つきで、ごく平和裡に。
順番が先の子は、早くも卒業式の当日に、襲われてしまうお約束だったのだ。

さかんに交わされるはしゃぎ声の下。
連れ立って歩く足許は、申し合わせたようにおそろいの白のハイソックス。
娘たちはいったん帰宅して、卒業証書や記念品を置くと、おのおの約束の家に出かけて行く。
ハイソックスだけは、履き替えて。
大好きな小父さまに、咬ませるために。
真奈美のお相手をつとめるのは、妻の愛人なのだと、妻から告げられていた。
わたくしの血がお口に合ったからなんですって。
まるで世間話のようにこともなげに語る妻に、
まるでごくとうぜんのことのように、こともなげに頷いてしまっていた。

夕方、暗くなってから。
娘はきっと、べそをかきながら戻って来るに違いない。
真新しいハイソックスに、ばら色のシミをそこかしこに撥ねかせたまま。
けれどもそうなるまで待ち切れなかった、愚かな父は。
ご近所の優華ちゃんの家へと、出かけてゆく。
きゃあっ。きゃあっ。
まるで鬼ごっこでもするように、声あげながら逃げまどう少女たち。
うちの真奈美も、そのなかにいる。
束ねた長い髪を、肩先に揺らしながら。
髪をひっ詰めてあらわにしたおでこに、淡い恐怖を滲ませながら。

部屋のなかの鬼ごっこは、すぐに終わる。
思い思いの女の子の、カーディガンを羽織った肩に。
狙い澄ました掌が置かれると、
ひとりが抱きすくめられて、首筋を吸われ。
べつの子が押し倒されて、スカートをひるがえして。
優華ちゃんも。
ほかの女の子たちも。
もちろん、真奈美も。
それぞれに、つかまえられて。
じゅうたんの上、抑えつけられて。
細いうなじを吸わせてしまっている。

ちゅうちゅう・・・
キュウキュウ・・・
ひそやかに熱っぽい、吸血の音が。
窓越しようすを窺う、わたしたちのところまで、洩れてきた。
そう。わたし「たち」。
隣には、優華ちゃんのお父さん。
もう片方には、別の子のお父さん。
あっ、つかまっちゃった。
おいっ、手加減してくれよな・・・
アッ、噛まれちゃった。
みじかい声を、自ら呑み込みながら。
まな娘の受難から、目を放せなくなっている。

色とりどりのスカートから、
すんなり伸びた、発育の良い脚に。
男どもは、てんでにとりついていって。
お揃いの白のハイソックスのふくらはぎに。
思い思いに、唇吸いつけ、舌を這わせて。
しっかりとしたナイロン生地の舌触りを愉しみながら、噛みついてゆく。
ハイソックスを、くしゃくしゃにずり落としていきながら。
脚をくまなく、撫でさすりながら。
わたしたちの娘を、堕としていった。

やられちゃいましたね。
美味しそうでしたね・・・
男どもは仕方なく、力ない声交わし合って。
てんでにわかれてゆく。
そう。なにも知らないことになっているから。
村はずれの納屋のなか。初めて妻を堕とされたとき。
やっぱりそんな声交わし合いながら。
素知らぬ顔で、ひと足さきに、帰宅したものだった。


あとがき
2月22日 8時17分04秒
ですって。
さいしょに描き始めたのが。
どういうわけか途中で止まってしまっておりました。(^^ゞ
おわりがやけにさらっとしているのは、そのせい?
いや、濃くなったか?^^;
もともとそんなにコアに描くつもりはなかったのですがね。

おつかれのようですね・・・

2010年03月25日(Thu) 07:36:31

おつかれのようですね。
就業中についしてしまったうたたねを、咎めるでもなく。
隣席の彼はひっそりと、わたしに囁きかけていた。
眠いのでしょう?だいじょうぶです。無理せずお休みになることですよ。
だれも気にしたりは、しませんからね。

いつも隣でひっそりと仕事をしている彼は、
わたしよりも少しだけ、若い年配で。
たしか同期入社の奥さんと一緒に、一年まえに赴任してきたはずだった。
都会にいるときから、顔いろのよくない男だったけれど。
こちらに来てからはいっそう、整った目鼻だちに、蒼白さを濃くしていた。

隣家のご主人のことでしょう?
あまりにも図星な問いに、応えることすら忘れたけれど。
彼は構いもせずに、話をつづけた。
たいがい毒酒を、ぶら提げてくるんですよね?
それで、つい酔っ払っているうちに、奥さん奪られちゃうんですよね?
こっちの人って、あちらのほうも強いから。
どんなに貞淑な奥さんでも、いちころらしいんですよね・・・
人の奥さんつかまえて。小ぎれいな服はぎ取って。
ひぃひぃ言わせるのが、三度の飯よりも好きな人たちですからね。
彼が他人ごとのように口にする話が、なぜか複数形であることが、気になって。
いつかわたしは、睡魔から解き放たれていた。

だいじょうぶですよ。笑われたりなんか、しませんから。
だれの家もたいがいは、そうなんです。
畑のど真ん中とかに、ぽつんと建ったあの家ですよね?
ぴったり寄り添うように、隣り合わせの家があって。
ごま塩頭のご主人が、やもめ暮らしをしていましたっけ。
あの家、僕が選んだんですから。

そういう家を選ぶよう、上からいわれているんです。
周りに必ず、やもめ暮らしか、色気づいた若い衆のいる家があるようにって。
さいしょのうちは、単身でも。
そのうち奥さんや娘さんを呼び寄せるように仕向けるようにって。
どうせ血を吸われるのなら、頭数の多いほうが悦んでもらえるし。
だいいち、野郎の血だけじゃ味気ないですからね。

所長のお宅は、集落のど真ん中。
だって、奥さんと年ごろの娘さんが二人も、いるんですから。
課長の住まいは、モダンなマンション。
奥さん、教育ママですからね。
初めて堕ちたときは、塾の先生相手だったそうですよ。
それからボクの家は、貴方とおなじ畑のなかの一軒家で。
ちかくに三軒、男やもめの住処があります。
家に帰るとよく畑の真ん中で、
ワンピース泥だらけにしながら姦っちゃっているんですよ。

そうそう。こんど赴任してくるAさんは、貴方の同期でしたよね?
ご夫婦とも、この土地は初めてで。
よろず不慣れでしょうから、よく教えてあげることですよ。
お宅のすぐそばに、一軒家の空き家がありましたっけ。
家を借りる段取りは、こちらでしておきますから。
家の貸主に、見返りに。
快く奥さんをお貸しすることができるよう、貴方からも口添えを、お願いしますよ。
うまくいけば貴方も、役得にあずかることができるでしょうからね。
ちょうど、いまのボクみたいに・・・

含み笑いをして立ち去るあの男の足許は。
スラックスの下、青いサテン地の靴下が輝いている。
あんな派手な靴下を履く男だったかな?
いぶかしそうに見送ったとき。
妻も同じ柄のストッキングを穿いて、どこかへお出かけをして。
素足で戻って来たのを、とつぜんのように思い出していた。

隣家に住まう、ごま塩頭

2010年03月25日(Thu) 07:09:03

赴任してきたこの村に。
会社が借りてくれたのは、庭つきの一軒家。
妻とわたし、ふたりだけの暮らしには、大きすぎるはずのものだった。
隣に寄り添うように建てられている、古びた民家。
そこのあるじは今夜も酒をぶら下げて現れて、
父子ほども違う若いわたしを相手に、嬉しげに晩酌を傾けて。
酔いつぶしたわたしをひと通り介抱すると。
妻の手を引いて、意気揚々と自分のねぐらにこもっていく。
酔いつぶれた亭主はその妻を、迎え入れた男にどうされても文句はない。
それがこの村の、しきたりだから。

ひと晩愉しまれた妻は、翌朝なにごともなかったように。
朝餉の支度の湯気のなか。
エプロンの下のスカートの裏がわは。
あの男のほとばせた飛沫で、まだ濡れているかもしれないけれど。
行ってらっしゃい。
今夜は遅いからね。
どこまでも仲睦まじく、声交わす若夫婦。
帰宅する時分には、妻は夫を裏切っていて。
夫は妻の客人あしらいを、庭先から眺めて悦に入っている。

初めて男が我が家に上がり込んで来て。
提げてきた酒を、初めて振る舞われた夜のこと。
あんたが留守の、昼間だけでええ。
若奥さんを、借りられないかの?
やもめ暮らしが長うて、いつも女ひでりなのだから。
とうてい聞き入れることのできないはずの男の言い草に。
つい、頷いてしまったのは。
振る舞われた酒に含まれた、毒のせい。
お相伴をした妻もまた、ほんのり染めた頬を、うっとりと和ませてしまっていた。

男は妻の手を引いて。
わたしはあとから、ついていって。
父娘ほども齢のはなれているその男は。
万年床かもしれないせんべい布団のうえ。
スーツ姿の妻を、まろばせていった。
のしかかるごま塩頭の下。
隆々と盛り上がる筋肉は。
わたしのそれよりも、逞しかった。
逞しさをひと晩、見せつけられて。
妻はうっとり。わたしはじっくり。
夫婦の常識が変えられた色に染まった夜だった。

貧血になったみたい。
辞去した男の家を背に、初めて洩らした妻の声。
家が近いと、あまり恥ずかしい思いしないで戻れるわね。
ふり返った頬には、意外な笑みが。
半ば開かれた唇には、なまめかしい朱色を滲ませていた。
忘れ物を、しちゃったわ。
あなた。取りに戻っても、いいかしら?
ああ、ゆっくり探しておいで。
わたしの言い草に、彼女はほっとしたようにほほ笑んで。
こんどはイタズラッポク笑いながら、言ったものだった。
ひと晩じゅう、かかるかもしれなくてよ。
うふふふふっ。
探し物が見つかったなら。
あのひとを家にあげてやって、もてなしてあげなくちゃね。
妻の情夫となったあの男は。
夫婦の語らいを、闇夜の彼方から窺っていたかも知れなかった。

それ以来。
男はわたしのいない家に、あがりこんできて。
ときにはわたしがいる間でも、あがりこんできて。
さいきん、ようやくわかったよ。
若奥さんの身体が佳いばかりじゃなくって。
あんたから寝取るから、愉しいんだって。
男はあくまでも、うちとけた親しげなようすで。
もう一杯。
そういって、秘蔵の酒を注いでくれるのだった。
秘蔵の酒を、ご馳走になるのだもの。
秘蔵の女をもてなすのは、むしろとうぜんのことだった。

この村にはの。吸血鬼が棲んでおる。
隣に棲みついた吸血鬼に。
わしの女房はうら若い身空で、食い散らかされて。
とうとうあの世にまで、連れていかれてしもうたのじゃ。
女房は夜な夜な、わしの夢枕にあらわれて。
少しずつ、少しずつ、わしの血を吸い取っていって。
いまでは一滴の血も、残されてはおらなんだ。
もう気づいておるじゃろう?
若奥さんのうなじについたあの痣は。
わしがつけたものなのだから。

独りきりの目ざめなのに。
寂しいと思ったことは、絶えてない。
妻がのしかかっていた余韻が、生温かな褥のそこかしこに、遺されていて。
腰と腰とを絡み合せた熱情は、まだその余韻を股間にくすぶらせている。
交わし合った愉悦と引き換えに抜かれていった、わたしの血は。
いまごろ彼女を、和ませているのだろうか。

やがてわたしの血が一滴も残らなくなったころ。
主のなくなった隣家には、若い夫婦が訪れるだろう。
亭主とどんなふうに、仲良くなって。
どういう露骨な言い草で、若夫婦を言いくるめていって。
どんな色の装いを、持ち主の血潮で彩ろうか。
人ごとだと思わないほうが、賢明ですよ。
引っ越してくるのは、案外お宅のご夫婦かもしれないのだから。

日程。

2010年03月23日(Tue) 08:19:51

お見合いのときに、彼女じしんを。
結納のときには、彼女のお母さんを。
襲っちゃうんだって。
彼女のときには、ボクが手引きをして。
お義母さんのときには、お義父さんのOKもらったうえで。
披露宴のまえまでに、先にお嫁に行った彼女のお姉さんを。
やっぱり姉婿さんの諒解つきで。
披露宴当日には、花嫁の妹を。友だちを。叔母さんを。従姉を。
それはもう、よりどりみどり。

えっ?
新郎側は?ですって?
ママは子供のころに、ボクから紹介済みだし。
妹は中学にあがったとき、学校帰りの制服姿を襲わせちゃったし。
兄さんのお嫁さんも、お義母さんもろとも経験済みだし。
こういうことはまず、近しいほうからすすめないとね。

凌辱。 汚された空色のハイソックス

2010年03月23日(Tue) 08:14:05

組み敷かれた彼女の腰から上は、のしかかっている男の逞しい背中の向こう側。
泥の撥ねた空色のハイソックスの脚が、しばらくのあいだばたばたと暴れていたけれど。
首すじに食いついた男の吸血に屈したあとは。
ハイソックスがずり落ちかけた脛が、半ば草むらに埋もれながら、放恣に伸びきっていた。

まじめなお嬢さんだ。ずいぶん手こずったぜ。
彼女の上から身を起こすと、男はなんのてらいもなく、笑いかけてきた。
まるでゴールを決めた後相手選手の肩を叩いて攻守をたたえ合うスポーツ選手のように、さわやかに。
悪く思うな。きみの彼女の血は、美味い。
男の口許には、わたしだけのものだった女の血が、まだぬらぬらと、輝いていた。

もう少し、飲ませてもらうぜ?
こちらをふり返る目つきは、共犯者のようなイタズラっぽささえたたえていて。
もう・・・邪魔だてしないよな?
ほどかれた縄の痕が、まだひりひりと疼いていた。

縛(いまし)めを解かれたあとの、開放感と。
もう人並みの倫理観は忘れるべきだという、やはり奇妙な解放感と。
血をくれないか?
そんなおぞましい囁きに、彼女が目をつむったまま頷き返したとき。
わたしはその両方を、感じていた。

ごく、ごく、ごく、ごく・・・
美味しそうに、飲むんだね。
いつかわたしも、彼女の受難を興味深げに覗き込んでいて。
男もわたしによく見えるようにと、向きを変えて噛みついていく。
血液の過度の喪失が、生命の安全を脅かす。
医学の知識とさえ呼べないほどの、そんな基礎的なことさえも。
理性といっしょに、忘れ果てていた。

彼女は朦朧となりながら。
起きあがって、傍らの木の根っこで、背中を支えて。
空色のハイソックス、素敵だね。
彼のほめ言葉に、応えるように。
ずり落ちたハイソックスを、引き伸ばしている。
噛ませちゃっても、いい・・・よね?
念押しするように、こちらを見る彼女に。
わたしはくすぐったそうに、頷き返していた。

こっちの脚も、噛ませてやろうよ。
わたしの言い草に、もう・・・っ、って彼女は口尖らせたけれど。
投げ出した脚を、わたしの思うままにさせてくれた。
くるぶしまでずり落ちたもう片方のハイソックスを、
こんどは、わたしの手で引き伸ばしていく。
さぁ、召し上がれ♪
吸いつけられた唇に、引き伸ばされたハイソックスがみせた歪みに。
わたしはゾクゾクと、昂りを感じてゆく。

きょうだけで、吸い尽くしちゃうつもり?
そうなっても構わないなんて。どうしてあのとき想うことができたのだろう?
男は彼女の生き血を、一滴あまさず吸い取ると。
お前のぶんだけ、戻してやる。
そう呟いて。
もういちど、彼女の首筋に、唇をあてる。

唇をあてたまま、片方の手はさりげなく、ブラウスの胸に置かれていて。
薄いピンクのブラウスが、ゆるくて濃いまさぐりのまま、乱れていって。
青いスカートの下に忍び込まされた、もう片方の掌は。
波打つスカートのなか、さらに奥へと追及を深めていった。

ちゅう、ちゅう、ちゅう、ちゅう・・・
ほのかにバラ色の生気を取り戻したとき。
ああ・・・ん。
彼女はひと声、うめいていた。
せりあがってきた男の腰が、スカートを穿いたままの腰に挑みかかっていて。
太くそそり立つ逞しい筋肉の塊に、貫かれた瞬間だった。

やだ・・・やだ・・・羞ずかしいっ。
視ないで・・・って頼まれたけれど。
視ずには、いられなかった。
彼女が処女を捧げるその瞬間を。
くしゃくしゃになってずり落ちて、泥の撥ねたハイソックスは。
空色の生地に、紅い飛沫も滲ませてゆく。

空色のハイソックスは、もらっていくよ。
キミの彼女の、処女喪失の記念にね。
結婚式には、呼んでくれよな。
彼女の妹さんや、お母さんも、愉しませてもらうために。
新床には、先にお邪魔させてもらいたいね。
それまでキミは、彼女のことガマンできないだろうけど。

それぞれの訪問先

2010年03月23日(Tue) 07:52:52

午前二時。
村はずれの墓地は、にわかに妖しい気配を漂わせる。
塗りつぶされたような闇のかなた。
人の声などするはずのないあたりから、ひそひそ・・・ざわざわと。
人の声がする。
すでにこの世のものと見なされていない者たちの、声が。

声どもは言葉にならない呻きを交えながら。
人里をめざして、歩みを進める。
仏になったばかりの男は、経帷子のまま。
なんども帰宅して自分の服を手に入れた女は、生前そのままも黒の礼服で。
ひたひたと、自宅や知人、家族の棲む処へと、脚を向けてゆく。

やあ、いらっしゃい。
家のあるじの和やかな声が、蒼い顔の幼馴染を出迎えていた。
奥の和室に控えた妻は、昼間のように着飾っていて。
肌色のストッキングの足首に、夫の幼馴染が飢えた唇を這わせてくるのを、
息を詰めながら、見守っていた。
う、うぅ・・・ん。
足許からあがる吸血の音に、怯えるように。
妻が姿勢を崩し、気を失うと。
閉じた瞼をいとおしげに撫でながら。
じゃあ、わたしは行くよ。今夜は好きなだけ、愉しむといい。
倒れた妻に悪友がのしかかってゆくのを、残り惜しげに振り返りながら、部屋から出ていった。

黒のフレアスカートをなびかせて。
女が佇んだ門前には。
まだ、灯りが点されている。
母さん、お帰り・・・
声忍ばせて歩み寄る娘は、濃紺の制服姿。
背後に控える父も、妻の弔いのときのままの礼服を着込んでいた。
あら・・・あなたまでそんな改まった。
娘の嫁入りだからね。
言葉少なに応えると。
夫は妻の帰宅をエスコートしてきた連れを、窺っていた。

わたしの血を吸ったこのひと。すっかりわたしの血にご執心で。
おなじ血を吸いたい・・・って、おねだりされちゃったの。
幾晩めか、戻ってきた妻にねだられるまま。
夫は仕方なさそうに、肯いて。
つぎの晩、娘とふたりきりの食卓で。
母さん、戻って来るぞと告げていた。
なにもかもを察した娘は、こくりと肯いて。
じゃ、真夜中まで制服でいるから。
口ごもるようにして、応えていた。

あなたは、見ちゃダメ。
喪服姿を、からみつけるように。
しつように迫って来た妻は。
夫であった男の生き血で、己の唇を血塗りながら。
初めて凌辱を受ける娘から目を放せなくなった父親の顔を、
じぶんのほうへと、振り向けていた。
あいつに犯されるまで・・・あなた以外の男識らなかったのよ。
女は夫婦の床ではみせたことのない腰つきで、巧みに男を昂らせてゆく。

今夜は見ていなさい。運が良ければ、おすそわけに与かれるから。
ポンと肩をたたかれたのは、その邸のあるじだった男。
つい先週まで妻や娘と暮らしていた我が家は、吸血鬼の餌場になってゆく。
出迎えた妻も娘も、戸惑いながら。
それでも言い含められていた村のしきたりにしたがって。
真夜中の訪問客のもてなし方を、心得ていた。

おまえの家族の血が欲しい。
訪問客という名の侵入者は。
仲間に引き入れた男の妻を、まず誘惑にかかっていて。
目のまえに揺らされた指に目線を惑わせた女の首筋に。
長くて太くて鋭い牙を。
夫のときよりも深々と、埋め込んでいった。
花柄のワンピースに撥ねた血に。
きゃっ!
姉娘が、怯えた声をたてると。
動くな。つぎはお前の番だ。
男のひと睨みが、ショッキングピンクのワンピース姿に、くたくたと尻もちをつかせていた。

きゅうっ。
押し殺すような、吸血の音。
畳のうえに組み伏せられた、女子大生の姉娘は。
むっちりとした肉づきの身体をおさめたショッキングピンクのワンピース姿で。
生き血を吸われながら、もじもじと身じろぎをしていた。
灯りに照らし出された発育のよいふくらはぎは。
肌色のストッキングの表面に、なまめかしい光沢をよぎらせていて。
二人めの吸血鬼が、姉娘のふくらはぎに、ストッキングのうえからかぶりつくと。
パチパチとかすかな音をたてて、はじけていった。
三人めの吸血鬼は、その母親を傍らに組み敷いて。
花柄のワンピースの胸もとを力ずくで、押し広げていって。
命じられたままに佇む夫の目のまえで。
落花狼藉の振る舞いに、及んでいった。

ひいっ。
さいごに襲われた妹娘は。
セーラー服の襟首の白いラインに、ばら色の飛沫を散らせながら。
母と姉をさいしょに襲ったやつに、白くて細いうなじを噛まれていた。
父さん・・・助けてぇ。
涙も凍るような声色に、父親は一歩、足を踏み出していたけれど。
べつのやつに、動きを封じられていて。
悪く思うな。その代わり、娘ふたりは、赦してやる・・・と。
輪姦の愉悦に目ざめてしまった男の妻に、のしかかっていって。
なん人めかの花婿になっていった。

妹娘までが、たぶらかされて。
黒のタイツのふくらはぎを、へらへら笑いながら、のべていって。
姉の履いていた肌色のストッキングを噛み破ったのとおなじ歯で。
通学用のタイツを、噛み破らせてしまっている。
ほどかれた胸元のリボンをせしめていったのは、同級生の父親だった男。
娘を餌食にする手引きをさせられた男は、今宵そのときの報酬を受け取ることになっていた。
太ももまでのタイツは、便利なものだな。
うそぶいた男は、少女の片脚からタイツを引き剥いでいった相棒を、盗み見ながら。
少女の血を愉しんだ記念にと。女ものの着衣に執着し、持ち帰ろうとして。
もう片方の脚まで、むき出しの白さに変えていった。

朝―――。
真夜中の喧騒の痕跡は、どこにもない。
慌ただしい朝餉の支度。
無表情に新聞に目を通す、家のあるじ。
寝巻のまま目をこすりこすりして現れた少年は、髪を梳っていない頭のまま、食卓に現れて。
夕べの記憶をひそかに反芻しながら、ご飯にぱくついている。
行って参りまぁす。
娘たちは、セーラー服の襟をなびかせながら。
襟首にちょっぴり残ったシミを、ほんの少しだけ気にかけている。

夜まで・・・出ちゃダメ。
幼馴染の悪友を家に引き入れた男の妻だけが。
残り惜しくなって夜明けを逸した情夫のことを。
真っ暗な夫婦の寝室に、かくまいつづけていた。
夕べから身に着けたままの、ストライプ柄のワンピースに、めいっぱい血を撥ねかして。
なん足めかのストッキングを、チリチリに咬み剥がれた脚を、くねらせながら。

邪悪な女の子。

2010年03月23日(Tue) 07:05:00

ねぇ、キスして。
え・・・?
キスして。
ええっ!?
少しだけ低い背丈を縮めようとして。
同級生の悠華は、つま先立ちをして。
ポニーテールの髪をゆらゆらさせながら、
上向けた唇を近寄せてくる。

え。だって・・・
ボクの戸惑いを、払いのけるようにして。
だって。約束したじゃない。
キミが真っ赤なハイソックス履いてきてくれたら、キスしてあげるって。
そうなんだ。そうなんだけど・・・

男の子でも、真っ赤なハイソックス履いて学校に来れる?
悠華はいつものように、イタズラっぽい笑いを浮かべていて。
恥ずかしいよねー?シュンちゃんできないよねー?
ニッと笑った口許から。
歯並びの良い前歯が、挑発的に輝いていた。
そんなことないさ。学校にだってどこだって、履いて来れるから。
ムキになってそういうと。
さいごにひと言、囁いていた。
悠華がそうしてほしいなら・・・
ほんと?じゃ、約束ね。
明日、真っ赤なハイソックス履いて来れたなら・・・キスしてあげる。
一方的な指きりげんまんに、ボクは唖然として悠華の後ろ姿を見送ったっけ。

はい。こっち向いて。
悠華は目を瞑って、唇を近寄せてくる。
歯医者さんが「あーん」ってやってるみたいに。
もの柔らかな強制に、ボクはふらふらと悠華にすがりついていって。
さし寄せられる唇に、じぶんの唇を重ねていった。
こんなでいいんだろうか?下手っぴいだって、からかわれないだろうか?
なにごともふしぎなくらい大人びている悠華の唇は。
しんなりと硬く、いや、柔らかく。
ほのかな口臭が、ボクにすべてを忘れさせていた。

ちゅうっ。
え・・・?
ちゅううっ。
え・・・え・・・
ちゅう~っ。
ええっ!
一瞬重ね合わされた唇が。
いつの間にか頬から耳たぶへとすり抜けていって。
ボクのうなじに、吸いついて。
つねられたみたいな、かすかな痛み。
痺れるような、疼くような、うっとりするような痛みの下。
鋭い異物が、ボクの皮膚を突き破っていた。
ちょ、ちょっと・・・
あわてて制止しようとするボクを。
両の二の腕に軽く手を添えるだけで、さえぎって。
落ち着くのよ。あなた、男の子でしょ?
悠華は口許についたボクの血を、いともおいしそうに舐め取ってゆく。

もっとたっぷり、いただくわ。
そこに寝転んで頂戴。
あとは・・・そう。真っ赤なハイソックスのふくらはぎから、いただくわ。
早く。早く。寝転んで頂戴。
少女はヒステリックなくらい性急に、ボクに命令して。
ボクはおずおずと、傍らの草地に身体を沈めていった。
ひざ下までぴっちりと引き伸ばされたハイソックスの上から。
湿った唇が、吸いつけられてくる・・・

あ・・・う・・・う・・・
帰り道も、目だたないよね?
真っ赤なハイソックスに、真っ赤な血が滲んでいても。
そのために・・・履いて来いっていったの?
ウン。わかった?
ポニーテールの髪を心持ち傾げながら。
悠華のつぶらな瞳は、いつものように無邪気に輝いている。
あなたの血。おいしいよ。もっと吸わせてね。
ふたたび首筋に這わせてきた唇を。
ボクは拒むことができなくなっていた。

あら、悠華ちゃん?よくいらしたわね。
みんなあなたのことを、お待ちかねよ~。
ママはこぎれいに着飾って。ストッキングまで穿いちゃっている。
もちろん、悠華に咬ませてやるために。
パパもにまにまと、笑いながら。
こんどは悠華ちゃんのお父さんが来るんだって?
首筋に浮いた赤黒い痣を、痒そうに抑えていた。
エエ。シュンイチくんのママの血を欲しいんですって~。
目を輝かせて肯く悠華に、パパはすっかり洗脳されていた。
じゃあ母さんも、ばっちりおめかししてお邪魔するんだね。
ときどき様子を見に行くから。
まぁ・・・
羞ずかしそうに肩をすくめるママのお尻をぽんと叩くと。
首筋から唇を放した悠華と、パパは臆面もなくキスを交わす。

じゃあ、つぎは私の番ね。
ソファに腰かけたママが、肌色のストッキングのふくらはぎをのべてゆくと。
だ~めっ!あたしのほうが先なんだから。
ブレザーの制服姿の姉さんが、口をとがらせてこっちに来る。
悠華ちゃんに黒のニーハイ咬ませてあげるの。
姉さんは太ももまで伸ばした長靴下の脚を、悠華の白い犬歯に触れんばかりに近寄せて。
お約束どおり、お気に入りのニーハイ咬ませてあげるからね♪
ママから悠華を奪い取って、
ああ・・・ん。
むき出しの太ももに牙を埋めてくる少女に、うっとりとした呻きを洩らしていた。

ママはこんど、悠華のパパに犯されるんだって。
姉さんも、彼氏公認で、処女の生き血をあげちゃうんだって。
シュンイチは、なにをあげるのかな?
からかい口調のパパのまえ。
悠華はくすぐったそうに、笑っている。
あたしたちのあいだでは、娘の初エッチはパパの相手をすることになっているの。
シュンイチクンには、そのとき立ち合ってもらうのよ♪
悠華の言い草にボクまでもが、なぜかうっとりとなっちゃって。
愉しみだね。早くその日が来ないかな・・・
ほんとうにウキウキしながら、応えちゃっている。

吸血鬼のいる村

2010年03月21日(Sun) 23:58:22

~はじめに~

舞方雅人様といえば、こちらにお越しの皆さまはよくご存知かと思います。
そう。先日も2000作めの記事で御紹介した、2005年7月以来毎日記事をアップされている驚異のSS作家さんです。
その舞方さまが、当ブログのために、書きおろしのSSをお送りくださいました。
舞方様、まことにありがとうございます。m(__)m

柏木ワールドまんまなたいとるですが、柏木ワールドにも舞方ワールドにも通じる美学があふれています。
どうぞさいごまで、お愉しみくださいませ。
では、はじまり、はじまり。



「静かなところね。空気が美味しい」
駅から一歩外へ出たところで、結花(ゆか)は深呼吸してそう言った。
「何にもないところだけどね」
ボクはちょっと恥ずかしくなる。
そう。
ここはひなびた農村。
観光名所があるわけでも、温泉が近くにあるわけでもない。
本当に何もないところなのだ。
だから街に暮らしているボクが普段はこんなところへ来ることはない。
今日は特別。
父さんと母さんに結花を紹介する日。
将来を誓い合ったボクの妻になる人を両親に紹介するんだ。

「ちょっと遠いけど、散歩がてら歩こうか」
「いいわ」
ボクは自宅に向かって歩き始める。
すぐに結花がボクの腕に自分の腕を絡めてきた。
「結花・・・」
「恥ずかしい?」
上目遣いでいたずらっぽくボクを見る結花。
「ちょっとだけ」
「いいじゃない。私、こうして歩くの好きよ」
ボクだって嫌いじゃない。
だからそのまま歩いていく。
道の両側には畑が広がっている。
午後の早い時間だから、農作業の人もいる。
ちょっと照れくさいけど、まあいいか。

両側に畑が広がる細い道。
バスは一時間に一本あるかないか。
山間なので畑もそう広いものじゃない。
隔絶された小さな村。
そこがボクの生まれた村だった。

「やっぱりお年を召した方が多いね。若い人はみんな街へ行っちゃうのかな」
さすがにずっと腕を組んで歩くのはつらくなったのか、いつしか結花はボクの手を掴んでいた。
「そうだなぁ・・・いや・・・若い人が少なかったような気もする・・・」
言われてみると、若い男の人は少なかったような・・・
今畑で働いている人たちも、みんな中年以上の男性ばかりだ。
結花の言うとおり、若い男はボクみたいに街へ出ているのかもしれない。
「女性の方がいないね。こういう農作業は家族でやるものかと思ってた」
「ん? 言われてみればそうだな。女の人がいないな」
なんだろう・・・
この村に年取った女の人っていたっけか?

「ねえ、ター君。まさかこの村で暮らすなんて言わないよね? ご両親に私を紹介するだけだよね?」
農作業をさせられる自分を想像したのか、結花が心配そうに訊いてくる。
「大丈夫だよ。ボクは今の会社を辞めるつもりはないし、君だってそうだろう?」
「うん。今の仕事好きだから、できるだけ辞めたくない。子供ができたら別だけど・・・」
そのことは以前から話している。
仕事の好きな結花は、当面共稼ぎをすることにしているのだ。
「こんな田舎じゃ何もないしね。父と母に結花を紹介してそれで終わりだよ。明日は山向こうの温泉にでも行くとしよう」
「賛成。ところで私の格好、変じゃないかしら?」
紺のタイトスカートのスーツを心配そうに見下ろす結花。
おしゃれをするよりも清潔感を出したほうがいいと考え、ビジネススーツを着てきたらしい。
ナチュラルベージュのストッキングが結花の綺麗な脚を飾っていた。
「大丈夫だよ。ボクだってスーツなんだし。でも、なんだか会社の同僚が仕事でいっしょに来たみたいだな」
「うふふ・・・それもそうね」
結花がホッとしたように笑っていた。

「ただいま」
ガラガラと扉を開ける。
古い家なので無駄に広い。
玄関先には父さんの使う農機具が無造作に置かれていた。
「はーい」
奥のほうから若い女性の声がする。
母さんの声だ。
なんだかホッとする。
やっぱり家に帰ってきたという気がするものなんだなぁ。

「どなた?」
パタパタと足音を立ててやってくる母さん。
タバコのにおいがぷんとする。
やっぱりタバコを吸っているんだ。
昔から母さんはタバコが好きだったっけ。

「母さん、ただいま」
「まあ、貴志(たかし)。ごめんなさい、もっと遅い時間かと思っていたわ」
タバコを吹かしながら玄関に現れた母さんは、ボクの姿を見て驚いていた。
ちゃんと時間は言っておいたはずなのに。
まあ、いつも母さんはぼんやりとしたところがあるから、無理もないのかもしれない。
姿を現した母さんは以前とまったく変わりがないようだった。
胸元の開いたブラウスを着て、かなり短いスカートを穿き、ストッキングを穿いている。
爪にはマニキュアをして目元にはアイシャドウ、唇には真っ赤なルージュを塗っていた。
どこかへ出かけるというのではなく、これがいつもの母なのだ。

「は、はじめまして。浅生(あさい)結花といいます。よろしくお願いします」
「まあ、あなたが貴志の彼女なのね。いらっしゃい。どうぞ上がって」
やさしく笑みを浮かべる母さん。
ボクは結花を先導するように靴を脱いで家に入る。
結花はなんだか先ほどとはうって変わって、おどおどしたような感じで付いてきた。

ボクは以前自分が使っていた部屋に行く。
もちろん結花もいっしょだ。
母さんには父さんの事を聞いたが、やっぱり夜に来るものだと思い込んでいたらしく、農作業に出ているとのことだった。
本当はさっさと挨拶を済ませておきたかったが、いないのでは仕方がない。
母さんも父さんを呼びにいくつもりはないらしく、お茶を用意すると言って部屋を出て行った。

「はあ・・・驚いたぁ。ねえ、ター君、あの方本当にター君のお母様なの? どう見たってお姉様って感じじゃない?」
「ははは・・・母は昔から若く見られる人なんだよ。ボクを生んだ頃からほとんど変わってないんじゃないかな。もういい加減あんな派手な格好はやめればいいのにね」
「信じられない。どう見たって30代前半よ。失礼だけどおいくつなの?」
結花はよほど母の格好が若々しいのが気になったんだろう。
「もう50過ぎだよ。当たり前だろ。ボクだってもう27なんだから」
「信じられないわ。お化粧のせいかしら・・・」
首をかしげている結花。
まあ、母親が若く見られるってのは悪くないけどね。

「ゆっくりしていってちょうだいね。父さんも夕方には戻るはずだから」
母さんが茶を持って来てくれる。
「ちゃんと午後には着くって言っておいたのに・・・」
「ごめんね。母さんのミスだわ。あ、結花さんはタバコは吸う?」
「あ、私は吸いません。どうもタバコは苦手でして」
結花が申し訳なさそうに母さんに言う。
さっきから煙そうにしているのだ。
母さんも気がついてくれればいいのに。
「そう? 美味しいのにね。まあいいわ。何もないところだけどゆっくりしてて。あとでいいことがあると思うから」
「いいこと?」
「そう、いいことよ。おとなしくしてなさい。スーツ姿の結花さんにムラムラしたからって、襲ったりしたらだめよ」
「ばっ! か、母さん!」
俺がびっくりして何も言えない隙に、母さんは笑いながら出て行った。
なんなんだ、まったく・・・

結局ボクたちは手持ち無沙汰のまま時間を過ごすことになる。
結花と他愛もない話をしたりしていたけど、お互いに普段と違う環境にいるせいか、会話もあまり弾まない。
自然と無言で部屋にあった本などを読んで過ごすしかなかった。
「ねえ・・・ちょっと見て」
することがないせいか、窓の外を見ていた結花がボクを呼ぶ。
「どうしたの?」
なんとなく億劫で、立ち上がるのを躊躇する。
「いいから見て。ちょっと変じゃない?」
「変?」
なんだか不安そうな表情の結花に、ボクは腰を上げて窓のそばへ行った。
「どうしたの?」
「あの人・・・さっきからトラクターを動かさずにこっちのほうをじっと見ているような気がするの。変じゃない?」
「ん?」
結花の示すほうには、畑の中に一台のトラクターが停車していた。
その運転席には初老の人物が座っていたが、確かにこの家のほうを見ているような気がする。
「ね? 言ったとおりでしょ?」
「うん、まあ・・・でも、農作業の休憩中かもしれないし・・・」
「でもずっとよ。変じゃない?」
結花はとっくに休憩中という考えは排除しているのだろう。
でもなぁ・・・
農家の作業なんてよく知らないし・・・
あれはあれで大事なことかもしれないしなぁ・・・
「なんだかここを見張っているみたい。私たちが窓から逃げ出さないように・・・」
「ぷっ」
ボクは思わず吹き出した。
「なんだいそれ? ボクたちを見張ってどうするのさ。考えすぎだよ、結花」
ボクは窓から離れて座りなおす。
「でも・・・」
結花は納得しない様子だけど、だいたいボクたちを見張ってどうするというのさ。
ボクたちはただ実家に戻ってきただけなんだし、見張る理由なんて・・・
ああ、もしかしたらボクが女の人を連れてきたというので、気になって見ているのかもしれないな。
きっとそうだ。
うん。

ドアがいきなり開けられる。
ボクと結花は驚いてドアのほうを見た。
そこには父さんが立っていた。
結花から見れば、ちょっとくたびれた感じの中年男性に見えるかもしれない。
「父さん」
「貴志」
思わず懐かしくなったボクだったけど、父さんは険しい顔をしてボクをにらんでいる。
どうしたのかな?
あんまり早く来たから農作業が途中になっちゃったのかな?
「父さん、彼女が・・・」
「そんなことはいい」
ボクが結花を紹介しようとしたのを途中でさえぎる父さん。
いったいどうしたんだろう。

「貴志。なぜ帰ってきたんだ。すぐに彼女を連れて街へ戻れ!」
「えっ?」
「あれほど二度とここには来るな、街で一生暮らせと言っておいたのを忘れたのか? 早く出て行くんだ! 手遅れにならないうちに!」
「と、父さん・・・」
ものすごい剣幕で怒っている父さん。
二度と来るな・・・?
そんなこと言われていた・・・?
「この娘もあのお方に捧げるつもりか? この娘と一緒になりたいんなら早く出て行くんだ!」
あのお方?
あのお方?
あのお方・・・?
何かがぐるぐると頭の中を回る。
何か・・・
何かをボクは忘れている・・・
いったい何を・・・?

「あ、あの、はじめまして。私、浅生結花と申します。貴志さんとは・・・」
ボクと父さんが何か変な雰囲気なのを察したのか、結花が自己紹介する。
「挨拶などいいから、早く逃げるんだ!」
「あら、どこへ逃げるというのかしら?」
父さんの後ろから冷たい声が聞こえてきた。
「母さん・・・」
「聡子(さとこ)・・・」
部屋に入ってきた母さんはタバコを咥えて、なんだか冷たい笑みを浮かべていた。
「私があのお方の下に行っている間に何の悪巧み? そんなことをして私に触れられなくなってもいいのかしら?」
「ああ・・・聡子・・・聡子様・・・俺はそんなつもりは・・・」
急にがくがくと震えだしてへたり込む父さん。
いったいどういう・・・
母さんの目・・・
赤い・・・
「うふふふ・・・そうよねぇ。お前は私の脚が好きなんだものねぇ」
いやらしく笑って父さんにタバコの煙を吹きかける母さん。
ああ・・・
なんていやらしいんだろう・・・
「ああ・・・そうです。聡子様の脚が・・・このストッキングに包まれた脚が大好きなんです」
すがりつくように母さんの脚にしがみつく父さん。
父さんと母さんってこんな感じだったっけ・・・?
「うふふ・・・あっちでおとなしくしてなさい。いろいろと終わったら、私の脚を存分に舐めさせてあげる」
「ああ・・・聡子様・・・あそこも踏んでくれますか?」
上目遣いで母さんを見つめる父さん。
「うふふ・・・いいわ。今日は足コキもしてあげる」
「ああ・・・ありがとうございます。聡子様」
「じゃ、いい子だからあっちへ行ってなさい」
「はい。聡子様」
そそくさと出て行く父さん。
ボクには何がなんだかさっぱりわからなかった。

「うふふ・・・結花さん、この村へようこそ。さあ、いらっしゃい。今日からあなたのご主人様となるお方がお待ちかねよ」
「えっ? 私の?」
いきなりそう言われ、驚いている結花。
ご主人様ってどういうことなんだ?
「母さん、いったいどういうことなんだ? いったい結花をどうするつもりなんだ!」
ボクは思わず結花を背後にかばう。
変だ・・・
何かが変だ・・・

「うふふふふ・・・」
笑い出す母さん。
一口タバコを吸い、煙を吐いて言葉を続ける。
「よくやったわ、貴志。私の指示通りに街で素敵な女性を見つけてきたわね。あのお方も彼女ならきっとお喜びになられるわ」
「指示通りって何だ! あのお方っていったい誰なんだ!」
「あのお方はあのお方よ。この村の支配者様。そして私のご主人様」
「母さん・・・」
何を言っているんだ?
母さんは父さんの妻じゃないのか?
「うふふふ・・・忘れるように言ったからすべて忘れちゃったのね。でも、もういいの。お前の役目は終わり。お前は立派に役目を果たしたわ」
「役目って・・・役目ってなんだよ・・・」
ボクの頭の中で渦巻いていたものがだんだんはっきりしてくる。
ボクは・・・
ボクは・・・結花を・・・

「お前の役目は新たな女性を村に連れてくること。あのお方の新たなしもべとなる女性をね。お前はその役目を立派に果たしたわ。あとは父さんといっしょにこの村のために働きなさい。ちゃんと働けば、結花さんの脚ぐらいは触らせてもらえるかもよ。あははははは」
高らかに笑う母さん。
思い出した・・・
全部思い出した・・・
ボクは・・・
ボクは餌だったんだ・・・
この村に新たな女性を連れてくるための餌だったんだ・・・

いつのころかこの村にやってきた吸血鬼。
そいつは村の女性を虜にして、この村を支配した。
吸血鬼に襲われた女性はみな、男には抗いがたい魔の魅力を持たされる。
その魔の魅力で男たちを骨抜きにし、奴隷のように扱うのだ。
母さんもボクが子供の頃に吸血鬼に襲われて・・・
それ以来吸血鬼の言いなりになるようになってしまったんだ。
母さんは歳を取らないままに父さんを魔の魅力でもてあそび、ボクには暗示をかけてその生活が普通のことだと思わせた。
そして大学進学にあわせて何もかもを忘れさせて街へと放出し、餌として女性を連れてくるよう仕向けられたのだ。
ボクはそれと気付かないままに、結花を吸血鬼のいけにえに差し出そうとしていたんだ。

「だ・・・だめだ! 行かせない! 結花は行かせない!」
ボクは必死で結花をかばう。
「ふふふ・・・バカな子ねぇ。もう遅いのよ。さあ、結花さん、いらっしゃい」
「はい・・・」
「えっ?」
ボクは背後で結花が返事をしたのに驚いた。
思わず振り向いたボクは、結花がうつろな目でふらふらと歩き出すのを目の当たりにした。
「結花!」
手を伸ばして結花を掴もうとしたボクだったが、母さんの目が赤く輝くと、急速に視界が暗くなる。
そしてそのままボクは意識を失ったのだった。

                   ******

「ター君・・・ター君」
ボクの名を呼ぶ声がする。
深い闇の中から引き戻されるような感じで、ボクは目が覚めた。
「ああ、気が付いた? よかった・・・」
目を開けたボクの目の前には、かがみこんで覗きこんでいる結花の顔があった。
なんだろう・・・
どこかいつもと違う結花の顔だ・・・
「結花・・・あっ」
ボクはすぐに身を起こす。
こんなことをしていられない。
すぐにこの村から逃げなくちゃ・・・
「結花。よかった。無事だったんだね? 急いで支度するんだ! ここから逃げよう!」
ボクは結花の両肩をつかんでそう言った。

「ふふっ」
すると結花は小さく笑い、ボクの手をすり抜けるように離れていく。
そして向かい側にある椅子に座ると、すらりとした脚を組んだ。
あれ?
どうして素足なんだろう・・・
確かナチュラルベージュのストッキングを穿いていたはずなのに・・・
「どうして逃げなくちゃならないの?」
「えっ? どうしてって・・・」
この村には・・・
「私はいやよ。私はもうこの村の女なの。今日からはこの村に住むわ」
「結花・・・」
ボクは言葉を失った。
わかってしまったのだ。
結花は・・・結花はもう・・・
「結花・・・君はもう・・・」
「うふふふ・・・」
妖しく笑う結花。
よく見ると、ここへ来たときは付けていなかったアイシャドウや真っ赤な口紅なんかも付けている。
先ほど感じた違和感はそのせいだったんだ・・・
「ええ、そうよ。私はもうあのお方のもの。あのお方の洗礼を受けたのよ」
「結花・・・」
「うふふ・・・あのお方は私の脚を気に入ってくださったの。じっくりと舐めて愛撫してくれて、それからチュウチュウって太ももから血を吸ってくださったわ。とっても気持ちよかった。ストッキングがツツツッて伝線していったとき、ああ、愛されているんだって感じたの」
そのときのことを思い出したのか、結花はうっとりとした表情を浮かべている。
ボクは絶望感に打ちひしがれた。

「ねえ、ター君」
「なに?」
「あのお方のものになってしまった私は嫌い?」
ニヤニヤと笑っている結花。
ああ・・・
この笑み・・・
赤くなってしまった目・・・
とても逆らえるものじゃない。
これが吸血鬼によって与えられてしまった魔の魅力なんだ・・・
ボクは結花の問いかけに、首を振るしかできなかった。

「よかった。ター君ならわかってくれると思ったの。あの両親の血を引いているんですものね。ター君なら立派なマゾ奴隷になれるわ」
結花はポケットからタバコを取り出すと、口に咥えて火を点ける。
ボクは驚いた。
結花はタバコが大嫌いだったはずなのに・・・
これも吸血鬼のせいなのか?
「結花・・・タバコも吸うのかい?」
「ん? ああこれ? ええ、あなたのお義母様に教えていただいたの。あのお方はタバコを吸う女性が好きなんですって。吸ってみたけど美味しいのねぇ。好きになっちゃったわ」
細い指でタバコをはさみ、美味しそうに煙を吐き出す結花。
その姿はとても美しい。
「結花・・・」
「だめよ、ター君。今日からは私のことは結花様って呼ぶの。あなたはもう私の奴隷なんだから」
奴隷・・・
ああ・・・
なんてことだろう・・・
結花の赤い目で見つめられたらもう逆らえない。
なんて甘美な言葉だろう。
ボクはもう結花の奴隷にされてしまったんだ・・・

「結花・・・様」
「ふふふ・・・これであなたは私のもの。私の奴隷になったのよ。これからは私があなたを支配してあげる」
満足そうにボクを見る結花。
ああ・・・そうだ。
ボクはもう結花の奴隷。
結花様のものなんだ。
「ねえ、貴志。あなたはどこがいい? お口? 胸がいい? それともこの脚かしら?」
組んだ脚をぶらぶらさせる結花。
ああ・・・どうしよう・・・胸もいいけど・・・やっぱり・・・
「脚・・・脚でお願いします」
ボクは結花様の前で頭を下げる。
「うふふ・・・やっぱりね。いいわ。これからあなたが触れることができるのは私の脚だけ。それ以外はあのお方のものよ。いいわね」
見せ付けるようにつま先を前に出してくる結花。
ボクは思わず何度もうなずいていた。
「どう? 触りたい? それとも舐めたいのかしら?」
「ああ・・・舐めさせて・・・舐めさせてください、結花様」
「うふふ・・・いいわ。ちょっと待ちなさい」
ボクの舌先が触ろうかというあたりで、スッとつま先を引っ込めてしまう結花様。
バッグの中から新しいストッキングを出して穿いていく。
滑らかな結花様の脚がつややかなナイロンに覆われていく。
ボクはただそれを見ているだけで、股間が硬くなっていくのを止められなかった。

                    ******

この日からボクは結花様の奴隷となった。
そして父さんといっしょに村で農業をやっている。

結花様はあのお方のしもべの一人となった。
そしてときどき母さんとともにあのお方に血を吸われに行っている。
あのお方の趣味のせいか、結花様も母さん同様に派手な化粧をしてタバコを吸うようになっていた。

結花様の身も心もあのお方のもの。
ボクはときどき結花様のお許しのあるときだけ、結花様のおみ脚を舐めさせてもらっている。
多くはあのお方に血を吸われに行ったときで、太ももから伝線したストッキングのままつま先を舐めさせてもらうのだ。
そして、結花様の機嫌がよいときは、そのままボクの固くなったモノを脚でこすってもらうことができる。
ナイロンに包まれた結花様の脚でこすられると、ボクのものはあっという間に白濁液を出してしまうので、いつも結花様に笑われる。
それがとても気持ちよかった。

もうボクはこの村から離れることはできない。
次の餌はまた誰か別の男が選ばれるだろう。
ボクはこのまま一生をこの村で過ごすのだ。
父さんと同様に、いつまでも若いままの結花様のそばで一人だけ年老いていく。
そしてボクが死んだとき、結花様は晴れてあのお方のもとへ行くのだ。
でも、それまではボクのそばにいてくれる。
ボクはそれだけで満足だった。

END

謝罪広告。m(__)m

2010年03月19日(Fri) 21:01:00

さきほど。
なんと、複数も読者様からいただいたコメントが「迷惑コメント」に振り分けられているのが判明しました。
判明いたしましたのは、

アクノス所長さま 2件
http://aoi18.blog37.fc2.com/blog-entry-2006.html

匿名のお客さま 1件
http://aoi18.blog37.fc2.com/blog-entry-870.html

でございます。
大変失礼申し上げました。こころからお詫び申し上げます。

このごろはスパムコメントもなくなり、削除の作業を伴なわない比較的快適な環境がつづいていたので、
そういう操作をしたおぼえはまったくなかったのですが、さきほどPCを立ち上げてふと何気なく「迷惑コメント」のタブをクリックしてみましたところ、事態が判明した次第です。
すぐに承認の操作をさせていただきましたが、「迷惑コメント」に振り分けられたコメントは、一か月で消えてしまうようです。
復活したコメント三件のうち一件は、2月20日にいただいたものなので、もう少し発見が遅れれば拝見することができなくなるところでした。
もしかすると、消えてしまったものもあるかもしれません。(大泣)

せっかくコメントをいただいたのにスパム扱いになってしまい、ご不快な思いをおかけしてしまったお客さまに、心からお詫び申し上げます。
まことに申し訳ございませんでした。
今後はシステムエラーも念頭に入れて、「迷惑コメント」も折々チェックしていきたいと思います。

管理人敬白

淑女たちとの握手会

2010年03月19日(Fri) 07:44:46

だいじょうぶ。だいじょうぶだって。
ただの”握手会”なんだから・・・
隣家のごま塩頭のご主人はそういって、妻のことを連れ出した。
妻はわたしのほうをそわそわとふり返り、ふり返りしながら、
脱いだ黒のジャケットを腕に提げ、
もう片方の手にハンドバックを提げながら、
黒のストッキングのつま先を、てかてか光る黒のハイヒールにおさめてゆく。

お寺の本堂は、その日に限って男子禁制。
喪服姿の女たちばかりが、ぞろぞろと列をなしてあがってゆく。
妻もそのなかの一人として、中に入り交じって、埋もれていった。
「都会のご婦人たちと握手する会」
そんなそらぞらしい立て看板が、申し訳のように、門前に立てかけられている。
おや、お宅もですが。困ったものですね・・・
顔見知りのご近所さんは、おなじ都会から赴任してきた同僚だった。
お宅の奥さんも・・・?
エエ、握手だけだそうですから。
招かれたのは、都会妻たちばかりだった。
夫たちのなかで、さいごまでずうっと待ちつづけていたのは、
初めて招ばれたわたしたちばかり。
ほかの夫たちは、状況に慣れ切ってしまったのだろうか。

三時間後。
女たちはふたたび、ぞろぞろと現れた。
なにひとつ変わっていないようにみえたけれど。
セットした髪型が、ほつれていたり。
顔色を蒼くさせ、息をせいせいはずませていたり。
そしてだれもが、薄墨色の靴下を脱がされて、白い脛をさらしていた。


あとがき
あんまりエロくない・・・ですよね?^^

自分で脱ぐほど、ふしだらになり切れませんから。

2010年03月18日(Thu) 08:22:25

脱がせてやろうか?それとも、自分で脱ぐかね?
いっそ、力づくで剥ぎ取る・・・ってのも、愉しそうだな。
男に迫られた女は、気丈にも。
どうぞ、お好きなように。自分から脱ぐほど、ふしだらにはなり切れませんから。
引き倒された畳のうえ。
透きとおる黒のストッキングに、脛が蒼白く映えていた。

じゃあ、お言葉に甘えて。
口走ってしまった気丈なはずの言葉を、男は真に受けることで。
女が恥辱を欲しているのだといわんばかりに劣情をむき出した。
女の肩を、つかまえると。
胸を覆う黒のブラウスのリボンを引っ張って、なんなくほどいてしまうと。
釦を飛ばしながら、ブラウスをはぎ取っていった。
ブラジャーも黒か。奥さん意外と、いやらしいね。^^
肩先を走る吊り紐が、これから侵される肌の白さをかえってきわだたせていた。

うふふふふふっ。じゃあ遠慮なく、いただくよ。
ご主人もよぅく、見ておくんだね。
奥さんが犯されるところなんか、そうそうお目にかかれないからね。
むぞうさに首筋に這わされた男のなまの唇に、妻は悔しげに呻きをあげた。
ひいっ・・・

俯きながら、無言で身づくろいをする妻は。
縄をほどかれたわたしにさえ、手伝わせようとはしなかった。
どうやら無事なのは、さいしょに脱がされたジャケットだけで、
ほとんど釦の残っていないブラウスは胸がはだけたままだったし、
スリットが深く裂けたタイトスカートは、太ももをあらわにさせていた。
紙のように薄い黒のストッキングは這いずりまわった畳のために擦り切れるようになっていて。
婦人らしい奥ゆかしさを、ふしだらな乱れをあらわにしている。

着替えがないようだが・・・もう夜だしね。
家の近くまで、送ってってやるよ。
この村じゃあ、”二次災害”も怖いからな。
犯された女が着崩れした服のままうろうろしていると、
通りがかりの若いもんに、なにされるかわかったものじゃないからな。
男に手を引かれるまま、妻は乱れた着衣のまま、起きあがった。

戻った家で、着かえるように求められた妻は。
OL時代のスーツに装って。
もういちど、男に抱かれていって。
わたしは庭先から、それを覗くように強要された。
妻はわざわざ、娼婦のように毒々しい光沢を帯びた肌色のストッキングを脚に通して、
いたぶる唇と舌に、すみずみまで舐めくりまわされて。
さいごにチリチリに、引き裂かれていった。

ときどき逢わせてくれよ。な?
明日からは、自分で脱いでくれるよ、な?
それとも俺に脱がされる方が、愉しいかな?
たまには剥ぎ取る愉しみも、味あわせてもらおうかな?
男の言い分に、夫婦ながらだまって頷いている。
どうやらこれからは、夫婦の営みは三人で愉しむことになるらしい。

嫌、嫌、嫌っ。主人以外の殿方は、初めてなんですから・・・

2010年03月18日(Thu) 08:06:57

お寺の本堂から出てきた喪服姿の女たちを。
門の外で待ちうけているのは、村の男衆たち。
淑やかに装った喪服姿の、
ネックレスに縁取られた襟足や、
黒のストッキングのふくらはぎに、
だれもが好奇の視線を、さまよわせてくる。
よりどりみどり。
老いも若きも、目の前をよぎる都会の女たちの洗練された装いをまえに、
女の品定めに、夢中になっている。

息子の嫁のところに、むさ苦しいかんじのする若い男が近寄ったとき。
その男の父親は、早くもわたしの妻の手を引いていた。
わたしとおなじ年配の、しばらくくしけずっていなさそうなごま塩頭に、無精ひげ。
ところどころ抜けた前歯をみせて、ニッと笑う。
すまんね、ご主人。わるく思わんでくださるかな?
きっとその男の、めいっぱいの丁寧語なのだろう。
誠意だけは、かうことに決めていた。
そのあとたとえ、どんあに無作法なあしらい・仕打ちが待っているにしても。
礼装姿の妻に、男のラフな服装は不似合いだったけれど。
わたしはだまって、頷いていた。

アラ、わたくしのようなおばあちゃんで、よろしいの?
ほんとうに孫のいる齢になった妻は、髪の毛を軽く染めていたにしても。
十歳は若くみえるといわれた肌の白さを誇示するように、
新調したばかりの礼装は、襟足からのぞく胸元をきわだたせていた。
いえ、いえ。そんな。同年輩ですからな・・・
村の親父はへどもどと、気の利かないやり取りを返してゆく。
では、よろしいのね・・・?
べっこう縁の眼鏡の奥から問いかけるまなざしに、しずかに頷くと。
妻は相手の男に、深々と頭を垂れた。
ふつつかですが、お手柔らかに・・・

お手柔らかに。
その言葉の幾分の一かには、わたしへのいたわりも込められている。
三十年以上連れ添った妻を犯されてしまう夫への。
息子夫婦の招きがあったとはいえ、断るすべもあったはず。
行く先に、甘美な不名誉が待ちうけていると知りながら、
どうして引きうけてしまったのか、いまは言うまい。
透きとおる黒のストッキングのつま先を向けた先には、
藁くずにまみれた汚辱が待っている。
妻はこともなげに、優雅に装った足許を、一歩踏み出していた。

羞ずかしいですわ。わたし、主人以外の殿方は、初めてなんですから・・・
妻の言葉に、男はいっそう昂りを増していて。
毛玉のついたこげ茶のセーターの胸をひろげて、
華奢な礼装姿を、むたいに抱きすくめてゆく。
嫌、嫌、嫌っ。あなた、見ないで・・・
見ないで、といわれて、目をそむける夫もいれば、つい視線をクギづけにしてしまう夫もいるという。
どうやら後者であったらしいわたしは、いちぶしじゅうを見届けるはめになっていた。
息子もきっと、いまごろは。
この男の息子の相手をする若妻がふしだらに堕ちる瞬間を、じいっと見守っているころだろうか。

まくりあげられたスカートの奥。
太ももをよぎるストッキングのゴムが。
むき出しに曝された太ももの白さを、くっきりと浮き上がらせていた。
夕陽の洩れて来る納屋のなかで。
男は組み敷いた餌食の上で、はげしく腰を振り、
女の腰も男の動きと合わせて、上下動をくり返しはじめていった。
「太ももまでのストッキングのほうがいいのね?」
すでに経験済みの嫁との電話で、もっともらしく頷いていたのを思い出した。
穿いたままできるわよね、って。
そんな大胆なことを口にしたきみも、
じつは初めてだった情事に臨んで、小娘のように戸惑っている。

母さんのストッキング、薄いんだね。
法事の席で、そんな不埒な呟きをしかけてきた息子は、
なにもかも見とおしたように、携帯メールを投げてきた。
―――どうですか?愉しめていますか?
―――薄いストッキング正解だったと思います。(^^)
あん、あん、あん・・・
非難のこもった呻き声が、いつか甘えを帯び始めたころだった。
―――こちらは心配なく。
―――仲良くやっています。夫婦ともに。
送信ボタンを押したとき。
わたしのなかから、なにかがすうっと抜けていった。


あとがき
前作の続編です。
こういう状況をつくりだすには、やはり前もって皆さん血を吸われて理性を痺れさせられちゃっているのでしょうな。
^^

おなごの品定め

2010年03月17日(Wed) 07:49:55

法事のあと、ぞろぞろとつづく女たちの行列を。
村の連中は固唾をのんで、見つめている。
すらりとした脚。むっちり脚。まだ稚なさの残る脚。・・・
それらが不ぞろいに、濃さ薄さもとりどりの黒のストッキングに染められて歩みをすすめるようすには。
だれもが一瞬は、目をくれてしまうはず。
村に住まう女たちのうち。
都会育ちのものだけが参列させられる、月にいちどの法事の席。
ご先祖の引き合わせと称して、村の男どもはこのときとばかり、
気品ある礼装に包まれた肢体に、毛むくじゃらな手を伸ばす。

気をそそられた女がいると。
本人に直接にではなくて。
女の夫か父親に、付け文をすることになっている。
女たちがしずしずと退出していく、お寺の前の道端に。
向こう側には、村の連中。
こちら側には、食われてしまう女たちの男家族。
向かい合わせに並んで見送ったあと。
村のやつらはにたにたとほくそ笑みながら。
目あての女の亭主や父親に、なれなれしく声かけてくる。

わたしのところにおずおずと近寄って来たのは、
純朴だがむさ苦しい感じのする、若い男。
三十前のその男は、ぼさぼさにした汗臭そうな髪の毛を掻きのけ掻きのけしながら、近づいてきて。
あの・・・奥さんいいですか?追っかけても。
不器用に言葉少なな感じが、却って生々しかった。
わたしはさしだされた付け文を受取ると、彼のまえで開いてみる。
「あんたの女房の股を開いて、汁を出したい」
そんな文句しか、思いつかなかったのか。
行列の最後尾を歩く妻の後ろ姿を、わたしは目で追っていた。
清楚な黒のスーツの肩先に揺れる、束ねた黒髪。
足許を染めるなまめかしい黒のストッキング。
それらとこの粗野なあしらいと・・・どうして重なり合うことができるのだろう?

行列に追いついたわたしから、付け文を受取った妻は。
付け文の後ろになぐり書きされた名前をみとめると、
あぁ、あのひと・・・
そう言いたげに、なぜかかすかに唇を噛んだ。
いいわよ。どちら?
低く落とした声色に、わたしの背後の人影が、びくっと震えを帯びていた。

行列は三々五々、散り散りになる。
女とほぼ同数集められた村の男どもは、気に入った女の手を引いて、
各々の家か手近な納屋へと転がりこむ。
そのほとんどが、亭主や父親もろともに。
ひとりお留守番に置いてきたまだ幼い娘も、いずれはこの行列に加わるのだろうか?
道端の納屋からあがる声と、藁の撥ねる気配に顔をしかめた妻。
家さ、案内する。
男はみじかくそういうと、ほかの男どもとおなじように、妻の手を引いていた。

ごめんください。
脱いだジャケットを腕に提げ、妻は古びた家の内部をうかがった。
だれもいないようだった。
親父は出ているし、お袋は・・・どうかな?
男はそわそわとあたりを見回すと、邪慳に妻の手を引っ張って、
自室とおぼしい部屋へと、連れ込んだ。
だんなさん、観るかい?
むぞうさに投げられた問いは、そうする夫たちが少なくないことを告げている。

嫌。嫌。嫌・・・っ
薄暗い部屋のなか。
揉み合うふたつの身体が、影絵のように浮き上がっていた。
襟足から覗く豊かな胸元に。
ストッキングごし蒼白くにじみ出るふくらはぎに。
男はいくども唇を吸いつけ、舌を這わせていった。
妻の必死の抗いは、熱っぽい空気にうわついていって。
陽焼けのした古びた畳のうえ、押し倒された礼装姿は。
胸と胸との間を隔てようとした細腕をへし折られるようにして、屈していく。
のしかかる獣は、ぶきっちょな手つきで、ひざ丈のスカートをみるみるうちにたくし上げる。
抜き身の刀のようにむき出しになった人妻の脚は、
淡い墨色のナイロン生地がよぎらす光沢に、淫靡に濡れていた。

はぁ、はぁ、はぁ・・・
ふぅ、ふぅ、ふぅ・・・
青春、ですね。
なに、言ってるの。
せめぎ合いもつれ合う、身体と声。
都会育ちの令夫人に対する凌辱は、熱っぽい情事になり変わっていた。
まくりあげられたスカートの奥。
男は付け文どおりに、汁をぞんぶんにそそぎ込んでいって。
汁に含まれた毒性に侵されるように、妻は声をあげて応じていった。
けだもののような男の、おもうまま。
清潔に守り抜いてきた貞節を、惜しげもなく性欲のはけ口にされていった。

あの。
遠慮がちにかけられた声に振り向くと。
男の母親が、おずおずと声をかけてくる。
野良着のいかにも似合いそうな五十女がまとったよそ行きのスーツは、
気の毒なほど、似合っていない。
遠慮がちなようすだけは、母子で生き写しだった。
そうですね。そろそろ気を利かせてあげなくちゃいけませんね。
わたしは未練がましくもういちど、妻の犯されている部屋の奥に目をやると、
それでも素直にその場を立ち去った。
あとなん回、妻は凌辱を耐え忍ぶのだろう?

やられるだけじゃ、お気の毒ですから。
男の母親の、似合わぬ都会ふうの装いは。
たぶんわたしのためにとの気遣いなのだろう。
立ち尽くしたわたしの前にしゃがみ込んだ女は、ズボンのジッパーをさげると、
わたしの一物をほじくり出すようにして、口に含んでいった。
見かけによらず、巧みなしゃぶりかたに、わたしはわれを忘れていった。

これで、おあいこですよ。
身づくろいもそこそこに立ちあがった女は、おくれ毛をほつれさせていて。
服はクリーニングに、出さなきゃね。
聞えよがしに、そういうと。
脱いだストッキングをむぞうさにぶら下げて、洗濯場に持ち去っていった。
奥さまの下着も、遠慮なくどうぞ・・・
女は洗濯機を動かすことなく、立ち去った。

割の悪い交換に、ほろ苦い思いをよぎらせたとき。
二人はようやく、部屋から出てきた。
着崩れのした喪服が、妻に加えられた凌辱をいやでも想像させた。
ご馳走様。悪く思わんでな。
男はわたしの顔色を見るように、卑屈に見あげてくる。
とっさにこたえを返しかねて、わたしは妻にだけ、「御苦労さん」とねぎらった。
妻は、戸惑ったように目線をそらしたけれど。
わたしが固く手を握ってやると、応えるように握り返してきた。

あれだけ妻の肉体を愉しんだ後だというのに、
男はまだよそよそしくおずおずとした態度をとりつづけていて。
そのくせ言うことだけは、ふるっていた。
ときどき・・・いいですか?その、お宅に、遊びにいっても。
こんどはわたしが、妻の顔を窺う番だった。
よそよそしく逸らされた横顔が、淫らな色を滲ませている。
言わなくても、わかっているのでしょう?
そう言いたげな、控えめなような、ふてぶてしいような、そんな態度にゾクゾクっとして。
わたしの留守中、いらっしゃい。
手みじかに、応えてやった。
ありがとう。すまないね。
男は子供のような無邪気さで、笑いをはじけさせた。
おもちゃをもらった子供みたいな無邪気さで。

あの。何時ごろまで、いいですか?
何時ごろまで?
この男はまだ、妻のことをもてあそび足りないというのだろうか?
そういえば。
別れ際父が、こぼしていた。
―――母さん、誘われちゃったよ。
―――お前も出かけるようだけど・・・うちにはしばらく、戻ってこないでくれないか?と。
―――よければ泊まりで、出かけてきなさい。
―――わざと薄いストッキング履かせたの、よかったんだか悪かったんだか。
照れくさそうに、言葉を濁す父は、それでも後悔だけは、していないようだった。

よかったんだよ、父さん。いまごろ母さん、感謝してるって。若い男とまぐわいながら・・・
父の幻影に、ねぎらいの声をかけながら。
返事を待ちかねている男―――いや男女に、望みどおりのこたえを返していた。
ちょっと帰りにくい事情があるんで・・・夫婦で泊めてもらおうかな。
妻は破顔して、男の手を握り締めて。
朝までいらして。
なんて、言っちゃっている。

母さんの嫁も、今夜は堕落してしまうから。
お行儀のよかった母さんとおなじくらい、ふしだらに。

小僧っ子。

2010年03月16日(Tue) 05:52:42

夜の九時。
残業帰りがすっかり、日常のことになっていた。
こうこうと灯りの点るマンションの一角も、もう寝支度に入っている頃だろうか?
自分と家族のために占有を許された一角に点る灯が、寒々と揺れていた。

ただいま。
迎えのない玄関に、いつもとちょっとちがう雰囲気を覚えたが、そのままいつものようにあがりこむ。
ああ、はたして―――。
ちゅうちゅう。ちゅうちゅう。
リビングの隅からあがる、異様なもの音のする方角を、どきどきしながら見やっていた。

妻は見なれたよそ行きの緑色のスーツのまま、
脚を大の字に投げ出してあお向けになっている。
意識はとうに、理性の彼方。
目を見開いたまま、天井を見あげていた。

肌色のストッキングの足許にかがみ込んでいるのは、わたしの半分ほどの背丈の人影―――
子供の吸血鬼だからといって、あなどってはいけない。
人ひとり分の血液をゆうゆうと啖らい摂る能力は、楽に持っているはずだから。
あぁ、おじさん。お帰り。
少年はわたしを見かえりながら、いつものように冷静で無表情だった。
口許に撥ねててらてらと光る血を、拭おうともしない。

いっしょに吸おうよ。
おじさんの分も、残しておいてあげたんだから。
いつかどこかで、そんな言い草を聞いたことがあったっけ。

・・・・・・。
・・・・・・。

それは三十年ほどもまえのこと。
こげ茶のカーディガンに、うす緑のタイトスカート。
当時流行っていた外巻きの髪を振り乱して、
目を見開いたままあお向けになって気絶していたのは、母。
地味なうす緑のタイトスカートは、わたしの学校のPTAのときいつも身に着けて行くので見なれていた。
カーディガンとおなじ色をした、こげ茶のハイソックスがすこしずり落ちているのは。
ひざ小僧の下からしつように吸いつづけたせいだろう。

おかえり。お兄ちゃん。
いまと背丈も年かっこうも、ほとんど変わらないその少年は。
母の身体から吸い取った血を、やはり口許にてらてらと光らせたのを、拭おうともせずに。
おいしいよ。お兄ちゃんも、吸いなよ。
もっと吸いたいのガマンして、ボク残しておいてあげたんだから。
残酷なほど無邪気な瞳が、笑っていた。

そのままうかうかと、母の足許にかがみ込んでしまったのは。
いつもよそ行きのとき履いている肌色のストッキングが、妙に近寄りがたかったのに、
きょうだけはなぜか、いつもわたしが半ズボンの下に履いているのとおなじ丈のハイソックスだったから。
チョコレート色のハイソックスに包まれたふくらはぎが、なぜかとてもおいしそうに映って。
わたしは少年と頭を並べて、母の生き血に喉を鳴らしていた。
おいしいよね?おいしいでしょ?
わたしを共犯者に引き込むことに成功した少年が、しきりに同意を求めてくるのに、応えようともしないで。

犯しちゃうの?犯しちゃうんだよね?
お兄ちゃんももうじき、中学生だもの。女のひとを識っても、おかしくない年ごろだよね?
明らかに挑発している・・・そうわかっていたのに。
掌の下にかすかな息遣いを上下させる柔らかな胸が、たまらなくなって。
わたしは少年のまえ、半ズボンのジッパーをひき降ろしていた。

一命をとりとめた母は病院に運ばれて、
それでも少年は、病院通いを絶やさなかった。
看護婦さんの白のストッキングも、おいしいねっていいながら。
退院祝いをしてあげるという少年を迎えるとき。
母は黙って、肌色のストッキングを脚に通していった。

・・・・・・。
・・・・・・。

どうしたの?おじさん。小母さんの血、吸わないの?
イタズラっぽく笑みを投げてくる少年に、わたしはハッと我に返っていて。
われに返った途端、妻の足許に唇を這わせていった。
そう。そう。それでいいんだよ。似合いの夫婦だね。
わたしをからかうような視線を頬で受け流しながら。
ひと刻、非日常の刻に酔い痴れていた。

わかってるよね?きょうのボクのほんとうのお目当ては。
小僧っ子がイタズラっぽくわたしに囁きかけたのは、
鉄の扉の向こう側、革靴の足音が近づいてきたときだった。
夜遅くまで塾通いしている娘は、来年大学を受験する。

お姉ちゃんの血。いっしょに分けようよ。
まだショジョのうちに、襲っちゃわないと。
どこかのお兄さんに、おいしいとこ獲られちゃうよ。
お姉ちゃん、塾に行く時はいつも、セーラー服なんだよね?
夕方出かけて行くときの、黒のストッキング。オトナっぽかったよ。
いまならもう、ストッキングを履いた女のひと・・・犯すことができるよね?
お姉ちゃんもいっしょに愉しんじゃえるようだったら。
あしたの会社、休んじゃってもいいんじゃない?

血の行く末

2010年03月11日(Thu) 05:37:31

三十路の妻のところにも。
高校生の上の娘の通学途中にも。
中学にあがったばかりの下の娘の勉強部屋にも。
血に飢えた影どもが、現れては消える。
あとにのこされた女たちは、うっとりとした目つきになって。
乱れ髪を手で梳きながら。
釦の飛んだブラウスの胸もとを掻き合わせながら。
裂け目を滲ませたストッキングや赤いシミをつけたハイソックスを気にしながら。
いつもの日常へと、戻ってゆく。

影どもの顔触れはしばしば変わるけれども。
三人ながらものにしているのは、いずれも彼女たちをさいしょに襲った男。
妻や娘たちを通して、満足げにほくそ笑んでいる男の面影は。
食卓やリビング、夫婦の寝室でさえもちらついてくる。
かつて母を犯して、わたしをもたらした男。
吸血鬼といえども、自分の血が気になるものなのだろうか?

つぶやき。

2010年03月09日(Tue) 08:00:51

音もたてずに過ぎ去っていった日々が、とてもいとおしい。

呼び水? (^^)

2010年03月09日(Tue) 07:52:56

夕べ「まりあ」について描いてみましたら、拍手をいくつもちょうだいしました。(*^^)v
こういう展開って、ちょっと嬉しいな♪(*^^)v いや、かなり。 (^^)
ちなみに拍手をいただいたお話のなかで、柏木の気に入りはこちら。

「雑踏のなかの幻影 まりあとの邂逅」
http://aoi18.blog37.fc2.com/blog-entry-1881.html

あっ、でもえろいお話ではないです。 笑
夢のなかでの出来事ですヨ。^^

まりあ賛歌♪

2010年03月08日(Mon) 22:17:45

あるかたがこっそりと、教えてくれたんです。
「まりあのお部屋」の拍手とコメって、圧倒的に多くないですか?
って。

自分のことのように嬉しいです!(*^^)v
だって~。いちばん気に入っているんですもん。このシリーズ。
最愛のまりあさんがエロパワー爆発で活躍するこのお話たち。
数が68と少ないのは、柏木がよほどノッたときじゃないと描かないことにしているからなんです。

ちなみに、数えてみましたよ。
21:57現在のコメ数(さっき舞方様にご返事した柏木のコメを除く)は、1356。
「まりあ」が獲得したコメは、56。
いままでの全拍手数が2477で、「まりあ」のそれは72。
一見そんなに多くはなさそうですが、お話の数が全記事1981のなかの68ですから、
まずまずの健闘といったところでしょうか。
拍手が圧倒的に多いのは、看板記事の39と、二番目の13ですから、それを抜きにするとよけい、「まりあ」の健闘が光ります。

そうはいってもこうして勘定すると、ほかのお話たちもけっこう活躍してくれているんですね。
数もそうですが、「まりあ」はそれ以上に、存在感が格別なのかも。
以前もっとお客様がいらしたとき、どのカテゴリがお好き?というアンケートをやってみましたら。
いの一番にあがるのが、「まりあ」だったのでした。

え?まりあの成功の秘訣ですか?
それはね、ナ・イ・ショ♪ (^^)

初夜権  ~ひきおろされたパンストのゴム~

2010年03月08日(Mon) 08:21:08

柔らかな皮膚におおわれた腰骨と、パンストのゴムのすき間に指を入れて。
うごめく指は、侵入を許した薄墨色のナイロン生地の向こう側、ぐぐっ・・・と深度を深めていって。
ずるずると彼女のパンストを、脱がせてゆく。
さっきまで。
発色のよい薄いピンク色の、折り目正しいプリーツスカートの下。
彼女の足許を清楚に知的に染めていた薄いナイロンの装いは。
形のよい太ももの周り、ふしだらによじれ、しわくちゃに浮き上がっていって。
彼女の脚から、引き抜かれてゆく。
むき出しになった白い脚は、さながら鞘走らせた刀身のように輝いていて。
彼女は無意識に、じかに触れる外気を厭うように脚をすくめた。

黒い侵入者は、息も洩らさずに。
裸身に剥いた彼女の上を、そろそろとまたがっていって。
やはり抜き身の刀のようにむき出した、逞しい背筋を。
彼女のしなやかな肢体に、重ねてゆく。
聞こえなかったはずの荒い息が、いまぼくの鼓膜の奥を、つんざいた。

初体験すらまだのぼくのまえ。
彼女はひと足先に、大人の女に塗り替えられようとしていて。
ぼくはそんなまがまがしい仕打ちを前に、なぜか身も心も痺れさせてしまっていて。
声すら漏らすことのはばかられる緊張感のなか。
純潔を喪ってゆく婚約者の、初めて味わう淫らな愉悦を、息をつめて見守るばかり。
婚約者の処女を辱めた、黒い侵入者のことを。
ぼくはたぶん、憎んではいない。
あのひと刻の記憶を共有する三人のうち。
女ひとりは、いまでも夫以外のもうひとりと、密会を重ねているけれど。
かれは未来の花嫁の純潔と引き換えに、
一生忘れないだろうドキドキを、ぼくに与えてくれたのだから。

黒を穿いていくときは、特別なのよ。。。

2010年03月08日(Mon) 07:55:20

真っ赤なドレスと真珠のネックレスに縁取られた首すじに。
血に飢えた唇が這い、鋭利な牙が埋め込まれる。
ちかぢか姓をわたしと同じくする予定の彼女は、
厭わしげに眉ひそめ、悔しげに口許を引きつらせて。
貪婪な吸血に、耐えてゆく。
そのはてにどうなるのか、いやというほど見てきたはずなのに。
彼女の口許がほころび、こわばった頬がゆるんで打ち解けて。
半袖のドレスから大胆にむき出しになった細いかいなを相手の背中に巻きつけて。
ひと刻の陶酔に酔いしれてゆく―――
ドレスのすそをまくり上げようとする男の、不埒な掌を。
制するように、掌を重ね合わせていって。
むしろ自分から、ドレスのすそを引きあげていて。
ストッキングを穿いたふくらはぎに、唇を許していく。
透きとおるナイロンのうえ、吸いつけられた唇は。
なよなよとした薄い生地を、みるみるしわくちゃにしていって。
女の足許を彩る清楚な装いは、ふしだらに波打ち、踏みしだかれて。
ブチブチッ…
かすかな悲鳴に似た音とともに、噛み破られてゆく。

いやというほど見てきた結末が。
許婚の身に重なり合ったとき。
わたしは嫉妬に狂いながら、妖しい昂りに胸を浸されていった。

予定どおり、貴男のお嫁さんになるわ。
けれどもそれまでのあいだ、処女の生き血がお好きなこのひとに協力するわ。
貴男も協力なさるわよね?
式を挙げる日まで、わたくしには指一本触れないことで。

それからというものは。
デートのたびに。
帰り道を襲われて。
いや!いや!いや!
身を揉んでいやがる彼女は、ほんとうは望んでいるはず。
しまいに清楚に装ったワンピースやブラウスの襟首を侵されて。
真っ白な生地を、ばら色のしずくに濡らしながら。
しずしずとその身を、横たえていって。
着崩れした正装のすき間から、白い肌をちらちらと覗かせながら。
男の思うまま、潔らかな血潮を、吸い取らせていって。
不埒で貪婪なむさぼりに、応えはじめてゆく。

逢うたびに丈がみじかくなってゆくスカートのすそから、
にょっきりと覗いたふくらはぎを、
紺、ベージュ、薄茶色。
色とりどりのストッキングに、染めながら。
はじめは羞じらうように。
慣れてくると、見せつけるように。
飢えた唇、不埒な舌に、気前よく愉しませていって。
下品なよだれに、惜しげもなく浸していった。

そんなふうにして、愛用のストッキングを一ダースほども破らせてしまったある日のこと。
彼女の装いは、純白のスーツ姿。
兄さん、気をつけな。
智佳子さん、黒を穿いているよ。
耳打ちする妹は、わたしにそっと教えてくれた。
見えちゃったけど。
彼女、太ももまでのストッキングだよ。
あたし教えちゃったんだ。
パンストじゃなかったら、脱がないでもできるからって。
きっと今夜は、特別な夜になるんだよ。
白のタイトスカートの下、すらりと伸びたしなやかなふくらはぎは。
ついぞ見かけない、薄墨色のナイロンに染めあげられていた。

ほら。
あとを追いかけなさいよ。
母までもが、わたしのことをけしかける。
見逃しちゃいけないよ。あのひとのお婿さんになるんなら。
黒を穿いて行くときは、特別なときなんだから。
その昔。
父がいるというのに、黒一色のスーツに装った母は。
薄黒いストッキングの脚をさらけ出すほど、礼服のスカートの丈を詰めていて。
いつも真っ白なハイソックスにバラ色のシミをつけて下校してくる妹も。
卒業式を間近に控えた制服姿の下、
昔の女学生みたいに、黒の薄々のストッキングに脚を通していた。
ふたり、夜をこして帰宅してきたとき。
素足で戻ってきたふたりのことを、父はなに食わぬ顔で、迎え入れていた。
男ふたりが寝不足の赤い目をしていることなど、
女たちは気にかけていないようすを取り繕っていた。

帰り道を急ぐ彼女に追いつくのに苦労するほど。
ヒールの高いパンプスの足取りは、速かった。
憑かれたようにあとを追いかけるわたしは、いったい何を視ようと欲しているのだろう?
若い花嫁の、ふしだらな堕落?
薄黒いナイロンに包まれた脚の演じる、淫靡な舞踏?
わたしに告げずに彼と逢うようになった、彼女は。
迷いもせずに街はずれの彼の邸の門をくぐっていた。

入り込んだ庭先の、窓越しに。
迎え入れられた女は、密会の相手と向き合って。
捧げるようにして、白い首筋を差し出して。
ごくごくと音を立てながら自分の血を飲み耽る情夫のため。
己の血を惜しげもなく、吸わせていって。
純白のタイトスカートを、すこしだけたくし上げ、薄墨色に染めた太ももを、あらわにしていって。
戯れになすりつけられてくる唇を、舌を。
面白そうに、くすぐったそうに、見おろしている。
ぶちちっ・・・
かすかな音をたててはじけたナイロン生地が、白い素肌を滲ませるのを。
ニッと笑った口許が、ひどくふしだらな輝きをよぎらせる。

朝―――
連れだって手をつないで歩く、帰り道。
彼女の足許は、かすかにふらついていて。
失血のほどを、ふらつきの伝わる握り合った掌をとおして感じていた。
彼女のストッキングは、いくすじも裂け目を走らせていたけれど。
どちらもが、見て見ぬふりをして、そのじつちらちらと盗み見合っていた。
週一は、黒を穿いてもいいかしら?
そうだね。週一くらいがいいかもね。
結婚までに、なん人経験できるかしら。
あなた、協力しなさいよ。
うふふふふふっ・・・・えっち。
からかうわたしの尻を、妻となる女の掌が、甘えたように叩いてゆく。
耳もとに交わされる、ひっそりと熱い囁き。
黒を穿いていくときは、特別なのよ。。。

身に着けたスリップ

2010年03月08日(Mon) 06:09:08

狭くて薄暗い小部屋のなかで。
荒くなった息、抑えかね。
ボクが戯れ合っているのは、仲良くなった吸血鬼の小父さん。
男どうしなのに。
いつもくり返してきた、子犬のようなじゃれ合いが。
にわかに熱気を、帯びてきて。
男どうしなのに。
唇を重ね合わせてしまっている。

ボクが身に着けているのは、母さんのスリップただ一枚。
せめぎ合う胸と胸のあいだ。
擦れ合う薄い生地は、くしゃくしゃに波立っていて。
ぷつり。
にわかに音を立てて肩ひもが切れると。
小父さんは嬉しげに、あらわになったボクの乳首を舐めはじめた。
それは上手に、うっとりするくらい。
咥え込まれた小さな乳首を、目いっぱい逆立てて。
皮膚をぴちゃぴちゃ濡らす唾液といっしょに、身震いするほどの疼きが。くすぐったさが。
じわじわと、まるで毒がまわるみたいに、しみ込んでくる。
母さんが小父さんに襲われたのは、その晩のことだった。

姉さんのスリップを身に着けたとき。
小父さんはくすぐったそうに笑みかけてきて。
花嫁のスリップだ。
ひと声そう洩らしていた。
気丈な姉さんは、さいごまで小父さんに、嫁入り前の肌に指一本触れさせずに、嫁いでいった。
真夜中の新居の寝室で。
昼の装いを解いた長い黒髪振りみだしながら。
一生恨んでやるっ。
姉さんは呪いの言葉を口にしながら、小父さんに抱きすくめられていった。
血を抜かれて腑抜けのようになった義兄さんは。
新妻が生き血を吸われうっとりとなって、さいごに犯されてゆくありさまを。
がたがた昂りながら、見守るばかりだった。
ボクと同じ血を、持っているんだね。義兄さん。
いけない囁きに頷くかわり。
義兄さんはそっと、ボクの手を握り締めてきた。

なにも知らない都会育ちの彼女のスリップをまとったとき。
小父さんの目は、だれのときにも増して輝いていた。
獣じみた輝きって、どこか眩しい。
居心地良く小父さんの猿臂にくるまれて。
いつものようにスリップの肩ひもが切れるまで、抱きすくめられていきながら。
ボクはウットリとなって、乳首を舐めさせていった。
きゃあーっ!
絹を裂くような悲鳴が、ボクの新居の暗闇に、溶けるように、吸い込まれていって。
薄闇に浮かぶ白い太もも。
振りみだされた黒髪。
喘ぎを浮かべる朱の唇。
逞しい背中に巻きついてゆく、白蛇のようなかいな。
それらがぬるりとした輝きを秘めて。
熱いパントマイムを、演じはじめていくのだった。

2,000ですって。(・_・;)

2010年03月07日(Sun) 23:31:12

じつはね。^^
あくまでURL上のことですが、本記事をもちまして「妖艶なる吸血」なんと2000回目になるのですよ。
とはいいましても、記事にしようとして描き切れず、目下下書きどまりの段階にあるやつが19ほどありまして。
じっさいにあっぷされているのは、2000までにはもうちょいなのです。
「あくまでURL上」と申し上げたのは、そういうわけでして。

もっともこのブログが「妖艶なる吸血」として2006年3月におーぷんするまえに、2005年5月から始めていた「吸血幻想」というのがありまして。
ささいなことからある日突然、ブログもろとも削除してしまったのです。
そのあと思い直してちょっとのブランクのあと「妖艶なる吸血」として再スタートしたのが、いまのブログというわけです。
このブログ内にある記事で日付が2006年3月以前ものは、閉鎖してしまった「吸血幻想」の一部なのです。
以前からお目に留めてくださっているかたは、とうにご存知のことかもですけど。
旧ブログの「吸血幻想」に掲載したお話ぜんぶを復元したわけではないので、
未復元のお話まで含めると、2000はとうに超えていることになるんです。
ま・・・数がすべてじゃないですから、どうでもいいっちゃどうでもいいんですけど。 笑

ちょっと調べてみましたら、記事数が1000に達したのは2007年5月16日。
ついこのあいだ・・・と思っていたのですが、もうだいぶになるんですね。
このごろとみに創作のピッチが落ちているので、道半ばの段階がそんなに最近のわけはないんですが。(^^ゞ
1000作あっぷするのに、2005年5月から勘定して、約2年。
それからあと1000作つくるのに、約2年と9カ月。
うーん、思ったよりピッチが落ちていないのか?
ごっそり抜けた「吸血幻想」の未復元記事まで勘定に入れると、ややこしいな・・・

1000を意識したのがいつごろだったのか記憶が定かではないのですが、
「妖しい大人のお伽噺を”千夜一夜物語”に」と、そこまでつづくといいなぁと思ったのはたしかです。
そこまでいくのと、ブログがなくなるのと、どっちが先?って思っていたのも事実。
それがいまは、2000ですからねー。
他所様と比較するのは、さらに意味がないとおもうのですが、ためしに周囲を窺ってみますと、
2005年9月に営業を開始したさやか様の「スパンキングとSM」が、現在1367。
http://aisaretaiwatasi.dtiblog.com/blog-entry-1367.html
2005年7月の開始以来皆勤賞という恐るべき記録を保持されている舞方雅人様の「やさぐれ首領の趣味の世界征服日記」(旧名「舞方雅人の趣味の世界」)が、現在1902と柏木の狂った記録に迫っております。
http://masatomaikata.blog55.fc2.com/blog-entry-1902.html
(きっと近々、追い抜かれることでしょう 笑)
ひところよりもコメをいただける機会がへったのがちょっと寂しいこのごろですが、
あくまでもまい・ぺーすでこれからも更新続けますね。(^^)/