淫らな吸血鬼と倒錯した男女の織りなす、妖しいお伽噺・・・
上半身だけの関係・・・?
2010年04月30日(Fri) 07:21:12
あんなことがあった、一夜が明けて。
妻はそれでも気丈にも、いつもどおりのエプロン姿。
ちょっとだけ、腰のあたりを気遣うようすも、
夕べのありさまを視て知っているから、かすかにそれと知れるだけ。
今でも変わらず、貴男の奥さんですよ。
おだやかに笑む妻は。
それでもちょっとだけ、考え込んで。
でも・・・下半身は、どうかしら?
ずいぶんと、使い込まれてしまいましたからね・・・
わたしが逢わせると誓わされたのが、六人。
妻が逢うと約束させられたのが、七人。
つごう十三人の男衆が、きょうから妻のご主人になる。
ああもちろん。
表向きの夫婦仲は、決して壊されることがないままに。
半年まえに此処に赴任してきた後輩は。
家内のときも、そうでしたけど・・・タフですネ、女って。
苦笑交じりに、そういいながら。
十二番目に、お相伴に与かっていった。
こんどの人事異動で好い思いをするのは、貴男の番ですからね。
ひと言言い残して、役得に耽っていった。
怖い街。けれども、愉しめる街・・・
妻はお皿を拭きながら、知らず知らずハミングをはじめている。
お兄ちゃんに捧げる献血
2010年04月29日(Thu) 17:37:18
えぐっ・・・えぐ・・・っ、えぐうう・・・っ
って、すすり泣きながら。
お友だちの里美ちゃんは、あたしに肩を抑えつけられて。
吸血鬼になったお兄ちゃんに、太ももを咬まれちゃっている。
もう少しね。もうすこしの、ガマンだからね。
そろそろキモチよくなるころよ・・・って。
あたしは子守唄を唄うように。
里美ちゃんの髪をなぞるように撫でながら、あやしている。
お兄ちゃんショジョの血を吸いたいんだって。
あたしの血だけじゃ、いけないんだって。
吸血鬼になって我が家に舞い戻ったお兄ちゃんに、真っ先に血をあげたのは、あたし。
学校帰りに、襲われて。
でもお兄ちゃんのことが大好きだったあたしは、胸のリボンをじぶんからほどいていって、
ドキドキしながら、首筋を咬ませてあげていた。
うっとりとするようなひと刻のあと。
お兄ちゃんはすまなさそうに笑いながら。
お前、処女じゃないよな?って、呟いていた。
そう。あたしが処女をあげたのは、ほかのだれでもないお兄ちゃんだったから。
吸血鬼が一人前の吸血鬼になるのには。
処女の生き血が必要だ・・・って。
自分の血を全部吸い取った吸血鬼のおじさんに、教えてもらったんだって。
だからあたしは、里美ちゃんを家に招(よ)んだの。
里美ちゃん、まえからお兄ちゃんのこと気にしていて、
あたしはそのぶん、気が気じゃなかった。
でも、いまは別。
貴女はお兄ちゃんの欲しがる種類の血を持っている、数少ないお友だち。
むっちりした太ももからは、処女の血をたっぷり獲れるんだろうなっ♪
このままどんどん、血を吸い取られていって。
お兄ちゃんの力が一人前になったなら。
そのあと、お礼のしるしとして。
里美ちゃんもあたしとおなじ、お兄ちゃんの女になる。
だいじょうぶだよ。
怖くなんてないよ。
お兄ちゃん、エッチがとても上手だから。
あとなん人、あたしのお友達紹介してあげようかな?
あとがき
ちょいと魔性の女ぽくなりましたが。
可愛い妹さんだと思います。^^
初恋の女(ひと)の血の味は、処女の味
2010年04月28日(Wed) 07:13:33
転校間際のことだった。
いつも気になっていたあの女(ひと)が。
僕とふたりだけ、月明かりの下にいる。
肩先までの長い黒髪を、静かな夜風に流しながら。
はっきりとした澄んだ瞳で。
あのうっとりするくらい、鋭いまなざしで。
僕のことを、正体を見透かすようにじいっと見つめて。
あの・・・
さいしょはためらいながら・・・口を開いて。
わたしの血、吸ってもいいよ。
語尾はいかにも彼女らしく、しっかりとしていた。
え?
僕がためらいの色を浮かべると、ちょっと軽蔑したように。
あなたが吸わなくても、べつのだれかが吸っちゃうんだよ。
この街ではだれもが暗黙裡に理解しているとうぜんのルールを、彼女は口にした。
制服姿の両肩を、初めて抱いていた。
震える息遣いが僕の頬を撫で、
うっとりとするほど白いうなじが、すぐ眼のまえにあった。
どきどきするような一瞬―――
ひた隠しにしていた本能が、ささやかな理性や安っぽい正義感を裏切っていた。
優等生の彼女の血は、とくべつな味がした。
痛みを感じただろうことは、ビクッとした身じろぎでそれとわかったけれど。
彼女はさいごまで、痛いとは口に出さなかった。
もう少しだったら、いいよ。って。
傷口の血をハンカチでぬぐいながら、そういうと。
僕は彼女の足許にかがみ込んでいて。
ラインの入ったハイソックスのふくらはぎを、つかまえていた。
以前の僕ならそんな大胆なこと、当然できなかったはずなのに。
彼女はちょっとだけ脚をすくめたけれど。
靴下ごしに脚の輪郭を撫でてくる唇を、それ以上避けようとはしなかった。
××くんがね、○子に告白したんだって。そしたらさ・・・
夜風のなかの彼女の声は、くすぐったそうな響きを秘めて、あたりの闇に溶けてゆく。
血のついたハイソックスの脚を、ぶらぶらさせながら。
並んで座ったベンチのうえ。
まるでブランコにでも乗るように、リズミカルに身体を揺らしていた。
いつもと同じような、クラスメイトのうわさ。読んだ本のこと。ありきたりの話題。
それらは決して、僕に向けられることはなかったはずなのに。
彼女は親しげに、僕を話し相手にしてくれたのだった。
どんなに他愛のない話でも、ひと言も聞き洩らすまいとするほどに。
それはうっとりとするほど、貴重なひと刻だった。
気に入りだったんだよ。このハイソックス。
じぶんの足許を見つめたときだけ、彼女は恨めしそうに僕を睨んだ。
そうだろうね。よく学校に履いてきていたもの。
そんな受け応え、できるはずもなく、決まり悪げに黙りこくっていると。
彼女は思い切りよく、ハイソックスをずり降ろし、僕の掌に乗せてくれた。
今夜の記念。
ふふっ・・・と笑って。
じゃあね。
決して送らせては、くれなかった。
あれからなん年、いやなん十年経ったことだろう?
大宴会場のなかは、雑踏にまみれていた。
経過した長い時間が、幼馴染を初対面の紳士婦人にすり替えていた。
まだ独身なんだって?
背後から響いた、冷たく澄んだ声。
表向きの素っ気なさにくらべると、はるかに深い真実味を秘めていることを、
僕はあの夜から、思い知っていた。
おそるおそるふり返ると。
見知らぬご婦人が、目許をアイシャドウに染めている。
長い黒髪は、ふさふさと波打つ茶髪になっていて。
けれどもあの清楚に理知的な目鼻だちは、以前を彷彿させている。
忘れた・・・?
彼女自身のことを、言っているのか。
あの晩の出来事を、問うているのか。
僕はあわてて、かぶりを振っている。
ちょっと、このひととは特別な話があるんだ。
周りのお化粧小母さんたちの揶揄には耳を貸さないで。
彼女は僕を、部屋の隅っこの屏風の陰に呼び入れる。
ストッキング、初めてだっけ?
脚に噛みつく好みを、彼女は憶えてくれていた。
なん度も破らせてくれたじゃない。
とてもそんなことは、いまでも口にできなかったけれど。
まだ・・・うぶなんだね。
彼女は半分、僕のことを誤解していた。
あれからなん人もの少女を、少女ばかりかその母を、兄嫁を。
言葉巧みにたぶらかしていることを、彼女はきっと見抜いているはずなのに。
すらりとした脚を薄っすらと染める、薄茶色のストッキングは。
いまどきのものらしく、すべすべとよそよそしい舌触りがした。
あれから彼女とは、幾度も逢って。
限られた夜をともにしたとき、履いていたのは、
彼女が唯一持っていた、通学用の黒のストッキング。
あのざらざらとした舌触りと、はかないほどのもろさ。
いま舌をすべらせているナイロン製の被膜は、それとは別もののしなやかな魅力をもっていた。
あのときの彼女は、今みたいなピンクのパンプスなど履くひとではなかった。
あのころの彼女は、今みたいなきらきらとしたスーツを着るひとではなかった。
いまのありようから遠い日の記憶を探る、もどかしいしぐさを、
彼女はどんな視線で、見おろしていたのだろう?
破かないでよ。恥かいちゃうから。
彼女の呟きに、ふと我にかえって。
ブラウス、汚さないように咬めるよね?
そっと身を寄り添わせてきたひとの、うなじをしくっと咬んでいた。
鼻を突く香水が、追憶のなかのあのひととどうしても重ならない。
けれどもこれがまごうことなき、僕の初恋の人―――
咬み入れた切っ先に滴る、ばら色の液体は。
昂りに乾いた唇に、びっくりするほど大胆にしみ込んできた。
ちゅー・・・
周りに聞こえたって、かまうものか。
僕は無我夢中で、しがみつくように抱きついて。
数秒間許された吸血に耽る。
びっくりした。
彼女の血の味は、あの時と変わらない、処女の香りを秘めていた。
唇を放して彼女を見つめる僕を、からかうように。
血がついているよ。
僕の唇のうえを、彼女のハンカチが通りすぎた。
なにか言おうとする僕を、軽く受け流して。
二児の母よ。
くるりと背を向けて、喧騒のほうへと戻っていった。
堅く冷たいパンプスの音を、会場の床に響かせて。
―――彼女はほんとうに、あの会場に来ていたのだろうか?
貞操の喪を弔う。
2010年04月27日(Tue) 07:59:39
いよいよ犯されるという日
妻は貞操の喪を弔うと称して、黒の礼服姿―――。
黒のストッキングに染まった脛に欲情した男は、その場で妻を押し倒して、
着衣のままたっぷりと、喪を弔っていった。
それ以来。
清楚な礼服は、情夫を愉しませるためにのみ、装われるようになっていた。
美姉妹たちの成人式
2010年04月27日(Tue) 07:52:16
細くピンと張った眉は、母親譲り。
目じりの優しさは、父親譲り。
瓜二つの娘ふたりは、姉が21。妹が17。
オフィスレディの姉は、淡いブルーのスーツ姿。
まだ女学生の妹は、濃紺の制服姿。
笑んだ口許に白い歯を滲ませながら、
お互い目配せし合うように、視線を交わして。
隣り合わせに手を握り合うそれぞれの許婚たちのことも、等分に目を見合わせている。
彼女たちの足許には、ひとつずつの黒い影。
それぞれの許婚たちに、許しを請うと。
善良な青年たちは、娘たちとおなじ和やかな笑みを含んで、
ご遠慮なく、どうぞ―――
ぎこちないながらも、気のきいた挨拶をかえしてゆく。
なん年かまえ、おそろいのセーラー服のまま、手をつなぎ合って。
仰向けになった子供部屋のなか、
吸血鬼たちは、おおいかぶさっていった。
さかんにあがる、吸血の音に。
妻の情夫は目を細めながら。
お嬢さんたちの成長を、祝ってあげようじゃありませんか。
夫であるわたしの面前で、先刻モノにされたばかりの妻は。
はだけたブラウスを気にかけながら、おずおずとグラスを合わせていった。
娘ざかりの女子高生と、中学に入りたての少女。
それがいまでは、咲き染めた花のよう。
小父さまがたに処女を捧げるのは、互いに未来の花婿が決まってから。
そんなしきたりどおり、我が家の奇妙な風習をあえて受け入れた青年がふたり、
肌色のストッキングや白のハイソックスを履いた花嫁たちの足許ににじり寄る吸血鬼たちを、笑みを深めて見守っている。
ストッキングを伝線させ、ハイソックスにバラ色のシミをつけた娘たちは。
周囲の男たちに促されるまま、階上の自室へと引き取ってゆく。
それぞれ、男ふたりを伴って。
花婿は、手を縛られたまま、廊下のドア越し。
みずから身を横たえてゆく花嫁たちを、固唾をのんで見守るばかり。
だいじょうぶですよ。
だいじょうぶですからね。
お互い目交ぜで交わし合う、言葉と言葉。
黒影どもは表情を消して、娘たちのスカートの裾を乱してゆく。
侵蝕―――。
ぞくぞくしちゃいました。景子さんのあで姿に。
痛そうだったけど、だいじょうぶ・・・・・・?
自分の恋人を賛嘆し気遣う青年たちに。
うなじやブラウスの襟首をバラ色に染めた女たちは、蒼白く笑みながら応えている。
清楚に装ったスカートの奥、踏みしだかれた純潔を秘めたまま。
潔らかな血を少しばかり、淫らに染められた女たち。
立派に成長しましたね。
おもむろな妻のひと言が娘たちを、羞恥に彩った。
黒の礼服のワンピースの下。
薄墨色のストッキングに染まった蒼白い脛。
客人が這わせた唇のあとに、ひとすじつけられた鮮やかな裂け目。
あとはもう、言葉はいらない。
三組の人間の男女たちは。三人の異形のものの誘惑に染められて―――
ひと組ひと組、それぞれの褥に身を沈ませてゆく。
交通整理。
2010年04月23日(Fri) 08:22:19
「舞方雅人の趣味の世界」からお越しのお客様へ。
舞方さまからいただいたお話は、こちらです。↓
http://aoi18.blog37.fc2.com/blog-entry-2015.html原題は、「吸血鬼のいる村」 ということで。
今朝はお話が花盛りになってしまいまして。
だいぶ下のほうに、行っちゃいましたので。
悪夢?
2010年04月22日(Thu) 07:34:14
夢のなかで古い友だちに、言われたんです。
「近所の浮浪者に聞いたんだけど・・・お前の奥さん、浮気者らしいな」
・・・・・・。
・・・・・・。
なぜかゾクッと来たわたし。
みすぼらしい街かどで、子供を猛犬が追いかけ回したり、親子で乱闘したりしているような、とんでもない街でしたな。
どんな相手と、浮気していたんだろう?
吸血怪人による征服の姿。
2010年04月21日(Wed) 07:27:21
皮膚にぴったりと密着した吸血チューブを通して、自分の血のぬくもりが伝わってくる。
血を抜かれるようになって、どれほど刻が経ったのだろう?
頭がぼーっとしてきたところをみると、そろそろ生命の危険すら自覚しなければならないかもしれなかったのに。
なぜかひどく冷静で、安らかな気分だった。
隣のベッドでは、べつの吸血怪人が、妻のうえにおおいかぶさっている。
こちらは首筋に尖った嘴(くちばし)を突き立てて、花柄のワンピースが濡れそぼるくらいに行儀悪く巻き散らしている。
わるく思いなさんな。あれはあれの流儀で、奥さんの血を愉しんでいるのだから。
どうやらその気分が伝わっているらしく。
妻はさっきからへらへらと笑いこけていて、
嘴でうなじをつつかれるたび、感じたようにピクッと身を震わせているのだった。
わたしの股間に手をやった怪人は、性別で言うと女らしかった。
さっきからなにかを確認するように、わたしのペ○スを握りしめていて、
ふん、あんた。なかなかの変態だね。奥さん侵されるのがそんなに愉しいのかい?
侮蔑の言葉にも、挑発の響きがあった。
妻にのしかかっているほうのやつは、男性らしかった。
ワンピースのすそを腰のあたりまでたくし上げて、さっきから深々とした上下動を、妻の腰へと伝えていく。
淫らな排泄行為をされてしまっているのは、あきらかだった。
妻はそれでも、へらへら笑いをやめようとはしない。
むしろくすぐったげに、異形のものの凌辱を愉しんでいるのだった。
淫らな血を、ぜんぶ吸い取ってやろうかね。
それとも少ぅしは、残しておいて。
なんども襲って愉しんでやろうかね。
男の怪人は、女の怪人の夫か愛人なのだろうか。
さっきから女怪人の口調には、憎々しげな想いがこめられている。
ぜんぶ吸い取ると、つぎの供給先を探すのが大変なのだろう?
どうかね?教え込まれてしまった妻と。自覚してしまったわたしと。
両方とも生かしておいて、エネルギーの補給源にしてみたら?
その話、乗ったよ。あんた、意外に悪党だね。
その会話、隣のベッドにも届いたらしい。
男怪人は「んがぁ」と嬉しげな声をたてて、もういちど妻を深々と抉っていたし、
妻は妻で、わたしに感謝のこもった侮蔑のまなざしを向けて、
―――もうすこし、愉しませてもらうわね。
挑発たっぷりに、腰を使い始めている。
世界征服は無理にしても。
少なくとも、わたしたち夫婦のことだけは、征服することができたらしい。
吸血怪人に、歓びを―――
前世占い。
2010年04月21日(Wed) 07:05:36
ですって。
http://www.qole.com/13_zense/qole1.htmさやか様のページで紹介されていたので、ついやってしまいましたら。(^^ゞ
思わぬ結果が・・・
いえ、「考究する者」まではよかったんですよ。
なんだかよくわからないけど、研究をしていた人だったんですって。
で・・・善悪の度合いを占ってみましたら。
「悪人度90%」
ですって~! (((^^;
そんなにわるいやつだったんだ~。 (><)
で、結局のところは、
「マッドサイエンティスト」
だそうです。
>今世のあんたはどうだい?自分の能力、正しい方向に使っているかい?
>くっくっくっくっ・・・。
う、うぅ~むっ・・・
興味のあるかたはどうぞ。(^^)/
悪戯坊主 ~先生に背負わせたイタズラ描き~
2010年04月20日(Tue) 07:59:51
瑶子先生はもうじき、マサオ先生と結婚する。
それなのにボクは、まだ瑶子先生の足許をあきらめきれなくて。
休み時間になるとまとわりついては、校舎の裏手に引きずり込んで。
スーツのすそから伸びた、肌色のストッキングの脚に。
唇をちゅうっ・・・と、吸いつけちゃう。
もうっ・・・
破けた肌色ストッキングの脚を抑えて、瑶子先生はボクを恨めしそうに睨みつける。
女のひとに睨まれるのって・・・なんかくすぐったい。^^
吸い取った血は、ママや佳代子おばさんの血とちがう味がした。
処女の生き血の味だった。
きょうは瑶子先生のピンクのスーツの背中に、「誘惑中」って貼り紙しちゃった。〈^^〉
こらーっ!何するのよっ。
教室じゅう追いかけまわされて・・・・さいごにゴメンナサイ。
ははは。子供らしくって、いいじゃないですか。
マサオ先生は作り笑顔でそういって。
でも「誘惑」なんて、よくないですよ。
瑶子先生は、まだむくれ顔を作っていた。
瑶子先生はピンクのスーツが大好きらしい。
きょうも校庭の隅っこに呼び出して。
校庭なら・・・いいわよ。
職員室まで見通しのきく校庭なら、ボクが悪さをしないとでも?^^
こっち。こっち・・・
手をあげて先生を誘ったのは、体育館裏。
こんなほうだなんて、言ってなかったじゃないの。
瑶子先生はムッとした顔をしていたけれど。
足許にまとわりついてくるボクに、素直に黒のストッキングの脚を差し向けてくれている。
きょうは、黒だね?^^
早くしなさいっ。
早く破ってもらいたいんだね?^^
そんなわけ、ないでしょうっ。
邪慳な応えをくり返す先生のひざ下を。
ボクはすみずみまで舐めて、いたぶっていく。
上品な黒のストッキングに染まった、瑶子先生の脚。
いつも大根足なんて意地悪いっちゃって、ゴメンね。
でも、大根みたいに白いんだよね。
あっ、ほめ言葉になっていないか。(^^ゞ
にゅる。にゅる。にゅるうっ。
ぴちゃ、ぴちゃ、くちゅうっ。
ボクがいやらしい音たてるたび、先生は脚を引きつらせているけれど。
いつか寄り添わせていった掌が、ブラウスの胸を掴まえると。
アツ。
ひと声洩らして、そのまま静かになっちゃった。^^v
タイトスカートの脚を押し広げるには、腰までたくし上げなくちゃならなかったけれど。
瑶子先生のストッキング、ガーターストッキングっていうやつだったんだね?
きょうだけ・・・特別よ。
薄眼をあけて、まだ睨んでいた。
瑶子先生、やっぱりまじめなんだね。まだ処女だったんだ。
「瑶子先生、婚約者裏切り中」
ピンクのスーツの背中につけちゃった貼り紙に。
マサオ先生はほろ苦く、くすぐったそうに笑いこけていた。
見通しのいい校庭なら、いいんだよね?
ズボンのなかが落ち着かなくなってきたボクは、
ふたりがいっしょにいるのを邪魔するようにして。
瑶子先生の手を引いて、校庭に連れだしていく。
喪服姿を愉しませて。
2010年04月19日(Mon) 07:53:10
吸血鬼にたぶらかされて、理性を奪い取られてしまったわたし。
ここの土地のしきたりなのだからと、尻ごみする妻を、引き立てるようにして。
スーツ姿に装わせて伴って、訪れたのは村長の家。
ストッキングを履いた女性の脚を噛ませるのが、最高の礼儀。
そう教え込まれた妻は、肌色ストッキングの脚を、おずおずと差し出して。
ためらいながらも、噛み破らせていった。
都会育ちの柔肌に。
容赦なく食い込まされた、飢えた牙。
ぴったりと密着した唇の下。
薄いナイロンは他愛なく噛み破られて、ふしだらな綻びを広げていった。
血管の奥深くしみ込まされた毒液に、妻がたらし込まれてしまったのは、浅ましいほど速かった。
わたしが血を一滴あまさず吸い取られて、墓場にいっているあいだ。
妻はわたしを弔うため、黒の礼服に身を包んで過ごしていたけれど。
肉づきたっぷりのふくらはぎを彩る薄墨色のストッキングに欲情した吸血鬼は。
恥知らずにも、容赦のない唇を、未亡人の素肌に吸着させる。
薄墨色のストッキングは、わたしを弔うためにでも、身を慎むためにでもなく。
情夫に愉しませるためにのみ、まとわれて。
女は気品ある装いを、品性もろともはぎ取らせていく。
わたしを弔うはずの黒の礼服姿のまま、俯き佇んで。
そろそろと足許ににじり寄る不埒な唇を、避けようともせずに。
黒のストッキングの脚を、さらけ出して。
想いのままに、凌辱させる。
墓場から戻ったわたしを迎えたのは。
淫らな臥所に眠る、ひとりの娼婦。
だれかれ問わず家にあげ、娼婦は清楚な礼装を淫らな装いに変えてゆく。
妻を伴い、村長さんにごあいさつをして。
ストッキングを履いた脚を愉しませてあげるつもりなら。
どうぞここまでは、御覚悟を。^^
凌辱された新婚旅行
2010年04月19日(Mon) 07:13:45
一陣のつむじ風が、通り過ぎたあと。
わたしも、妻の敏江も、草むらのなかで尻もちを突いていた。
新調したばかりのスーツを、泥だらけにしたまんま。
殴られた横っ面が、まだひりひりしている。
それ以上に、後ろ手にされた両手首を縛り合わせた荒縄が、しみ込むような痛みを屈辱感に変えていた。
敏江の着ている純白のスーツには、ところどころ泥が付着していて、
なによりも、強引に脱がされたピンク色のショーツが、まだ足首に残されているのが、屈辱感をひきたてていた。
下手人は、ぜんぶで五人。
年かさの者はわたしの父親と同じ年かっこうのごま塩頭だったし、
いちばん若いのはまだ、敏江の齢の離れた弟とおなじ高校生くらいだった。
老若取り交ぜた一味は、草むらに転がした私たちを、冷然と見おろしている。
「悪く思うな。けどあんたの嫁さんいい身体してるのぅ」
冷やかすように声をかける若い男を、ごま塩頭が制していた。
「ばか者。奥さんをものにさせてくれるような殿方には、礼儀正しくかしこまるものだぞ」
なんという言い草。
背後で沸き起こったひそやかな嗤いに、敗北感をいっそう掻きたてられた。
妻を汚された敗北感、屈辱、それに、衆目の前で服をすべて脱ぎ捨てたような、虚脱感。
それらがいっしょくたになって、わたしはまだ混乱のなかにいた。
「だんなさん、大丈夫か?立てるかい?」
後ろ手に縛られたわたしを、三十歳くらいのふたりが強いて立たせようとした。
「待て、待て。いきなり無理だって」
彼らを制したのは、やはりごま塩頭の男。
彼がいちおうは、一味の頭になるのだろう。
「奥さんはだいじょうぶかな?オイ立てるかね?」
べつのやつが、敏江に肩を貸して抱き起こしてやっていた。
祭は終わりじゃ。早ぅ洗ってあげるべい。
ごま塩頭が、ほかの連中に声をかけると、まだ気の済んでいない様子の若い衆も、しぶしぶズボンのジッパーを引き上げていく。
敏江は肩を貸してくれた男に、素直に身をゆだねている。
いまさら、どうすることもできない状況だった。
ここは、ひなびた山里。
観光スポットでも、有名な温泉街でもないこの土地を新婚旅行先に選んだのは、わたしの両親だった。
父の実家があるというこの村を訪れるのは、こんどが初めてのことだった。
母はなぜか、わたしが生まれた後も何度となくこの土地を独りで訪れたそうだったが、なんの目的で、だれに逢うのか、父もとうとう教えてくれなかった。
村長さんにご挨拶をしてくるように。
海外の新婚旅行に行きたいのなら、そのあとになさい。
母の言い草に、すこしばかりの不審を感じはしたものの、経験未熟な若夫婦としては、そこは素直に従うしかなかった。
右も左もわからないこの村の立った一軒のホテルに投宿するなりあらわれた親切顔の土地の男どもに案内されるまま、この雑木林に連れ込まれて、わたしは縛られ妻は凌辱を受けたのだった。
「ショックなのも、無理ぁない。新婚旅行先で新妻を強姦されるなんて、めったにできない経験だもんな」
真顔で覗き込んでくるのを受け流そうとそらした視線が、妻のむざんな有様にくぎ付けになる。
ブラウスを剥ぎ取られた胸が、いやというほど鮮やかな白さに輝いていた。
妻はちらとわたしと視線を合わせたが、やはり後ろめたかったのだろう。
素っ気ないほどに、合った視線をすっとそらしていく。
目じりに滲んだものが、わたしをはっとさせていた。
妻は愉しんでいた。
いつもベッドをともにしたあとに見せる、あのやつれたような笑みは、いまの彼女のほんとうの気持ちなのだろうか?
わたしの動揺を察したか察していないか、彼女は自分を抑えつけ踏みしだいていった男たちに囲まれるようにして、かろうじて身を支えているのだった。
二、三歩歩みをすすめると、引き裂かれたまま妻の脚にからみついていたねずみ色のストッキングが、ずるずるとずり落ちていった。
「えへへへへへっ」
それを目にしたごま塩頭が、下卑た嗤いを洩らしている。しんそこ好色なのだろう。
「だんなさん。悪りぃな。また、そそられてきちまった。どうだろう?毒を食らわば皿までだ。もう一回ずつ、奥さん姦らせてくれんかね?」
え・・・?
「そうだそうだ。なぁ奥さん、もう一回ずつなら、いいだろう?」
若い男が妻の顔を覗き込むと、なんと妻はゆっくりとだが頷いているではないか。
無言だったけれども、はっきりとした肯定の頷きだった。
妻の同意を目にすると、わたしももはや抵抗する気力を喪失していた。
「どうぞ・・・お好きなように」
自棄になって口にした許容のことばを、やつらは真に受けて。
しんそこ嬉しげに、いままでにないほど礼儀正しい会釈を返してきたのだった。
「だんなさん、このさい仲良くしようじゃないか。おれたち、同じ穴のむじなになるんだからな」
「同じ穴の」。
その言い草に、胸を衝かれる想いがしたけれど。
すぐにわたしは、反撥を覚えていた。
そういう意味ではないだろう?
少なくとも一方的に襲われたわたしは、貴様らの共犯者などではないはずだ。
一瞬そう思ったものの、もはや心身のダメージがすべてを支配してしまっていた。
敏江がもはや、抵抗の意思を喪失しているのを見て取ると、
男ふたりが敏江に取りかかって、ほかの三人はわたしのことを取り囲むようにして、傷の手当てをしてくれた。
用意のいいことに、救急箱持参だった。
手酷い張り手に切れた口許には、ばんそうこうを貼り、
擦り傷だらけになった手首には、ていねいい軟膏を塗り込んでいく。
首の傷だけは、手当てしないからな。
三十くらいの男はそういうと、にやりと笑った。
そう、たしかに・・・首を噛まれて血を吸われたはずだ。
尖った異物に侵された皮膚からこぼれ落ちた血を啜られて、どきりとした記憶がかすかに残っている。
だれかが「マゾっぽい血だな」って、言っていたっけ。
あのあたりから・・・理性をがんじがらめにされていったのだ。
どいつも悪気はねぇんだ。ただ女が好きなだけだよ。だんなもそうだろう?
ごま塩頭がなんと言おうと、お前たちのしたことはただの暴力なのだ。そう訴えようとおもったとき。
あぁ・・・んっ。
悩ましい呻き声だった。
声の主が敏江だということは、見ないでもわかった。
ねずみ色のストッキングをずり落としたひざ小僧が、街灯の照り返しを受けて、なまめかしく輝いている。
影絵の輪郭を縁取るような淡い輝きが、淫靡にくねる柔らかい女体を引き立てるように包んでいた。
きれいだねぇ。
男どもはため息しながら、まるで絵画を鑑賞するようにして、目を細めている。
一巡の約束のはずが、二巡にもなったのは。
わたしが制止せず敏江が昂ぶりつづけたから。
「さすがは都会のお嬢さんだ。もの分かりがえぇの」
こんどこそぬかるみから引き上げるようにして、だれかが敏江の手を引くと。
こんどは自力で、起き上がっていた。
「歩くのは無理じゃ。おぶってやれ」
ごま塩頭の言うなりに、いちばん年下の男が妻の華奢な身体をおぶってゆく。
野良仕事で鍛えた黒光りのする裸体に囲まれた白い姿態が、いっそうか細く映った。
女は甘えるようにして、若い男の背中にすがりついている。
敏江の弟くらいのその男は、「女は今夜がはじめてじゃ」と言いながら、たて続けに三回も敏江の内奥を辱め抜いていったはずなのだが。
宿泊先のホテルに着いた。
ホテルというにはあまりにもひなびていて、むしろ旅館という風情の傾きかけた日本家屋。
ぞろぞろと訪れた若い衆の来訪に、宿のおかみはさしておどろくふうもなく、
「あんたら、また何ぞ悪さしよったかの」
軽い口調でそう咎めたけれど、
わたしのほうには目で、「お逃げなさるな」そう言っているようにみえたのだった。
敏江がシャワーを浴びているあいだ、男衆はまだ居残っていた。
しんそこ敏江の身を案じている様子が伝わってきたけれど。
さっき獣と化して新妻を踏みにじられたわたしには、その落差が信じられなかった。
また下心があるのだろう?そんな探る目を、ごま塩頭たちは傲然と受け流していく。
「もちろんだ」そう応えかねないようなほど、堂々としてさえいた。
湯上がりの気配がしてしばらく経って、「どうぞ」という声に招き入れられて。
村の連中は、ほう、と感心したようなため息をつき、わたしは驚きの目を見張っていた。
淡いピンクのスーツに着かえた敏江は、黒々とした洗い髪を、こざっぱりと結いなおしている。
「スーツを一着、だめにしてしまいましたわ。でも着替えがありますので・・・」
着衣もろとも汚すのが愉しい。だれかがそううそぶいていたはずだ。
「毒を食らわば ですものね」
新妻は優しく意地悪く、わたしに笑いかけてくる。
こうこうと明るい室内は、たいへんなことになっていた。
「奥さん、ねずみ色の靴下が似合うねえ」
ごま塩頭が真っ先に、グレーのストッキングを履いた敏江の足許に顔をすりつけていくと。
ほかの連中も、あるものは腕を、あるものはうなじを、噛みつくようにして吸っていった。
事実、噛みついていたのかもしれない。
村を出るとき、敏江の首筋には二か所、足首やふくらはぎにもいくつもの噛み痕らしい傷が残されていた。
あっ・・・あっ・・・
咬まれるたびに。敏江はなまめかしい声をたてていて。
真っ白なブラウスにかすかに散らされたバラ色のしずくを気にかけながら、
その場に組み伏せられてゆく。
ああ・・・またさっきの雑木林の再現だ。
ちがっているのは、あたりが酷いほどの明るさに曝されていることと、わたしの手首の縛めがなくなっていること。
けれども敏江は臆面もなく、裂かれた衣装のすき間から白い肌をちらちらと露出させ始めているし、
わたしも彼らをさえぎることも忘れて、状況にのめりこんでしまっている。
狂った宴は、ひと晩じゅう、明け方までつづいていた。
「だんなさん、悪りぃな。でもしんそこ愉しめたよ。ここにはいつまでいるんだい?」
三十すぎの村の男衆のひとりはそんな荒っぽいお礼を一方的に口にした後で。こうつぶやいた。
「あんた、この土地に合っていそうだね。よかったらこれからも仲良くしてくんねぇか?」
そういったあとで、
「俺も、あいつも、あのごま塩頭に新婚初夜を襲われたんだぜ?」
大事な秘密を明かすときの、得意げで照れくさそうな笑いを残していった。
―――あんたも、愉しんでいたみたいだな。
去り際に囁かれた図星の言葉に、わたしはぼう然となって、立ち尽くしていた。
「ねぇ。寄っていかない?」
敏江のささやきに、わたしは無言で応えている。
どういうわけか、スーツを四着も取りそろえてスーツケースに押し込んでいた。
「お義母さまに、いわれたの。ご挨拶に行く先がいろいろあるから、そのたびに服を変えていかないと失礼にあたるんですって」
たしかにそうだろう。
服は訪問先を変えるごとに、はぎ取られてしまうのだから。
さいしょの晩は、純白の。
そのあとの二次会では、薄いピンクのスーツ。
つぎの日にあいさつに出向いた村長宅では、濃紺の。
宿に戻った後夜這いをかけてきた連中は、くつろいだときに好んで装う水玉もようのワンピースで相手をしていた。
都会ふうの装いを泥だらけにされてしまう愉しみに、もうすっかり、慣れっこになっていた。
代わる代わる訪れる男衆は、だれもが敏江と仲良くなりたがっていて。
わたしは快く、交際の申し出を受け入れて、座をはずしてゆく。
都会の装いを、田舎の土臭い凌辱にまみれさせる妻。
そんな光景に、ぞっこんになってしまっているのだった。
どうだね?奥さんまわされるのも、わるくないだろう?
ごま塩頭の言い草に、わたしは照れくさそうな笑いを返すばかりだった。
さいごの日は、黒の礼服だった。
さんざ破かれてしまったねずみ色のストッキングはもう一足も残っていなくって。
妻が脚を通したのは、黒の薄々のストッキング。
あぁ、これは村のかたたちに好まれちゃいそうね。
あなた、さいしょの晩みたいに、また縛られてみない?
若妻の素肌に、ツヤツヤとした好色な輝きをよぎらせて。
敏江はイタズラっぽく、笑っている。
同僚三人を経験した妻。
2010年04月19日(Mon) 05:36:27
やだーっ。お嫁に行けなくなっちゃうじゃないっ。
同期入社の男性社員の露骨な軽口に、貴美恵が口に掌をあてて、のけぞっていた。
事実無根とは、だれもおもっていない。
そう、男好きのする貴美恵は、すでになん人もの同僚と身体を交える間柄。
それを承知で、俺が貴美恵にプロポーズしたときに。
貴美恵の男だった同僚三人は、「あいつのこと、頼むぜ」って。
ぽんと肩を、叩いていった。
貴美恵にバックを教え込んだのは、前島のやつ。
着衣のままの騎乗位は、鶴原の得意技。
ローソク垂らしてのSMプレイの歓びは、処女を捧げた本岡に肌の奥深くまで染み込まされたもの。
ホテルで逢ったときブラウスの下に隠した縄の痕に、みじめなくらい発情してしまったのは、
挙式を一週間前にひかえたころのことだった。
挙式当日も、大変だった。
お召しかえのさい中に、パンストフェチの鶴原がやってきて。
ウェディングドレスのすそを、おねだりして
すこしだけですよって口尖らせる新婦の足許にすり寄って
純白のストッキングの舌触りをたっぷりと、愉しんでいった。
控えの廊下で落ち合った喜美恵は、俺と目が合うと照れ笑い浮かべてドレスのすそをたくしあげて、
なまめかしくしなやかに新婦の足許を彩っているはずのストッキングが、
チリチリになったままふくらはぎに貼りついてるのを、見せびらかしてきたものだった。
処女にご執心だった前島は。
俺たちの初夜のベッドにまで上がり込んできて、
さっきライスシャワーを浴びたばかりのスーツ姿に、粘液のシャワーをふりかけていった。
自分の奥さんの処女を、じつは本岡にとられちまったんだ・・・って、打ち明けてくれたのは。
そのときのことだった。
俺はベッドのうえを明け渡してやって。
弄ばれる花嫁の嬌声を、廊下で行ったり来たりしながら、耳にして。
時折りドアの隙間から、なかの様子を窺って。
やつが立ち去ってから、夜明けまで。いったい何度、果てただろう?
本岡は本岡で、新居を侵しにかかってきた。
真新しい家具に囲まれた新居のなか。
気に入りなピンクのワンピースのうえから縄を巻かれて、白タイツの両脚を開ききった喜美恵の写真。
出張先のおなねたにしろよなって、ただで譲ってくれたのだった。
引き換えに俺が譲り渡したのは、妻とのデートの権利。
外は人目にたつからまずいよって、いいながら。
あいつは俺の留守宅に、通い詰めてきたのだった。
悪友の新妻にかけるための荒縄をしのばせたバックを手に。
ナイショで縛られる新妻の写真を、ナイショでいただく毎日。
今夜もいただくぜ、、、そううそぶく本岡のため。
今夜も遅いんだ、、、そう自宅に電話をかける俺。
姦られちゃったよ。
あるとき鶴原が頭を掻き掻き、カミングアウトした。
そうなんだ。じつは俺んとこも、姦られちまったんだよ。
前島もいまは平気な顔で、同僚に合いの手を入れていた。
いや、俺も姦られちゃったほうだからな。こんどばかりは。
いつも女については抜け目のない本岡までもが、照れ笑いしていた。
吸血鬼に女房の血を吸われちまうなんて、かっこいいのやらわるいのやら・・・って、珍しく苦い笑いを滲ませながら。
本岡のやつ、田舎に赴任してから変わったと思ったけど。
久しぶりに本社に姿を見せた本岡は、すっかりやつれ蒼ざめていた。
血が欲しいんだ。奥さん貸してくれ って、そういわれて。
うっかり上がり込ませた二世代住宅。
前島ははたちそこそこの若妻と、自分の母親まで、本岡のやつに血を啜り摂られていた。
毒を食らわば・・・というわけでなく。
本岡を招ぶことを教え込まれた鶴原は。
自分の愛妻が本岡にふくらはぎを噛まれて、
パンストをチリチリにむしり取られてゆくありさまに昂奮してしまって、
吸血鬼と化した同僚に、ほとんど一滴あまさず血液を提供し尽くしてしまっていた。
さいごはやっぱり、俺の番。
本岡が妻に抱き着くすぐ隣で、やつの奥さんが俺の首すじを噛んできた。
社内でもミス○○といわれた本岡の奥さんは、
目許に病的な蒼さを滲ませながら、俺にすがりつくようにして、抱きついてきて。
もうむしり取るように、血を吸い取られちまっていた。
抱擁から抜け出したとき、俺はもうよれよれになっていて。
お尻を突き出してつぎをねだる妻を、ただもう陶然となって、見守るばかりだった。
血を吸い取られてへろへろになって尻もちついた目線のかなた。
べそをかきかき娘が差し出すフリルつきのハイソックスの足許に、
奥さんは形のよい唇を吸い付けていって。
喜美恵の生き血に夢中になった本岡のやつは。
組み敷いたワンピース姿のひざのあいだを割り込んでいた。
かわるがわる吸い上げられる、母娘の血潮の彩りを、
俺は目がくらむほど昂りながら、見せつけられていた。
女房のやつを、村の連中に襲われて。
初めてわかったよ。お前らの愉しみかたが。
本岡が浮かべた人の悪そうな笑みだけは、いつもと変わりがなかったけれど。
同僚同士で、彼女を、妻を、取り換え合った俺たちは。
いつか吸血という名の忌むべき病さえ、共にするようになっている。
あとがき
ちょいと中途半端かもですが。(^^ゞ
結婚式のシーンと新居のシーンが捨てがたいので、あっぷしてみます。 笑
泥濘に浸された礼装 ~墓前で襲われた母娘~
2010年04月19日(Mon) 05:18:03
もう・・・パパったら、サイテーっ!
制服の下に身につけた黒のストッキングをはじめて噛み破いたとき、あれほどおお騒ぎしたうちの娘も、
いまは同級生の男の子たちのまえできゃあきゃあはしゃぎながら黒ストッキングの脚を舐めさせちゃっているし。
わたしの墓参りにきて襲われて、喪服の下に身につけた黒ストッキングをいまの情夫に破らせた妻は、いまでは週ごとに相手を変える娼婦ぶり。
そう。
血を吸い取られて、墓場送りになったわたしは、
喉の渇きを抑えきれないままに。
墓参りにきた妻と娘とを。
わたしの血を吸い尽くして運命を変えたその男と、分け取りにして、味わってしまっていた。
いったん泥まみれにされた貞節は、もう元には戻らない。
妻は泥濘にまみれた喪服を脱ぎ捨てて。
それからは墓参りのたびごとに。
漆黒のスカートをためらいもなく、淫らな情欲に浸すようになっていた。
娘はしばらくのあいだ、処女の生き血を愉しまれるために、清い身体でいさせてもらえたけれど。
やがて我慢しきれなくなった相棒のため、なかば強制的にお嫁入りをさせられて。
締まり具合まで、お母さんそっくりなのだな。
そんあ冷やかしに口尖らせながら。
四つん這いになったままおっぱいを揺らすありさまは。
じつに妻と生き写しなくらい、瓜二つだった。
気高い礼装に、清楚な制服。
気品と知性をまとった女たちは。
衣装を乱されながら、きょうもわたしのまえ、牝の本性をあらわにしていく。
それはそれは、愉しげに。
あとがき
血を吸い尽くされた男の妻と娘が、墓参りのときに喪服姿や制服姿を襲われてしまう。
そんなプロット、よく描いていますよね?^^
そのなかの一例 ということで。 笑
妻といえども ~主婦のアルバイト~
2010年04月19日(Mon) 05:09:43
妻といえどもめかし込んだら、そこそこには見映えのするものだ。
きょうも花柄のミニスカートの下、てかてかとしたストッキングの脚をさらして。
アルバイトしてくるねって出かけていった。
アルバイトの内容は、血液の提供。
対象年齢は、十代から五十代までの健康な女性。
そこそこ着飾っていくのなら、美人でなくても可だという。
えっ、要するに献血ですよ。
妻はあっけらかんと、口にするのだが。
それでもめかしこんだ妻が、しゃなりしゃなりと出かけていくのを見送ることに、
なぜかゾクゾクと、鳥肌立つものを覚えるのは。
夫としての本能だろうか?
伺う先は、血を欲しがるものたちの定宿とされた、街はずれの古びた洋館。
招き入れられた個室には、真紅のじゅうたん。純白の褥。
胸元に結んだリボンをきちんと結わえなおした妻は、ベッドのうえに気持ちよさそうに仰向けになって、相手を待つ。
つづいて部屋に立ち入ったのは、古風な背広に身を固めた老紳士。
嫉妬のしようもないほどにからからに枯れ切った、総白髪のその男は、
よろよろとよろけるように部屋に迷い込むと、そのまま迷わず一直線に。
妻の胸元へと、にじり寄る。
アッ、危ないっ。
声を出すのがご法度なのだと知りながら、危うく声を洩らしそうになってしまう。
老紳士はしばらくのあいだ、ためつすがめつ、目を瞑ったままの妻の寝顔に見入っていて。
やおら首筋に、食いついていった。
がぶり・・・!
ひっ。
のけぞる身体を、抑えつけられて。
妻はなにかうわ言を口走りながら、ブラウスのリボンをほどこうとする吸血鬼に向かって、かぶりを振りつづけている。
リボンをほどくだけでは、あき足りなかったのか。
びりびり、ぶりぶりと、音を立てて。
純白のブラウスは、花びらのように引き裂かれ、裂き散らされていく。
ちゅうちゅう・・・ごっくん。
ひとをこばかにしたような、あからさまな音とともに。
妻の生き血が、吸い取られてゆく。
自給一万円だなんて。まるで風俗みたい♪
妻は無邪気に、そういっていたけれど。
たしかに風俗なみに、いやらしい。
血を吸うなんて、変態行為だっ。
男はそろそろと、こんどは妻の足許をさぐっていく。
さっき吸い取ったばかりの血を、口許からしたたらせながら。
しばらくのあいだ、うつ伏せになって。
ふくらはぎを気持ちよさげにマッサージさせゆだねていった妻が。
眉をぴーん!と、引きつらせる。
ふくらはぎにかがみ込んだ男は、妻のふくらはぎを吸っていた。
肌色のストッキングのうえから、なぞるようにして。
ああ、いやらしい。いやらしい・・・
思わず目をクギ付けにされてしまう。
ぬるり・・・ぬるり・・・
いたぶるようにして、薄々のナイロンを、しわくちゃにしていって。
さいごにひときわつよく、かぶりつくと。
妻の足許を染めていたナイロンは、他愛なく裂けて、スカートの奥にまで縦じまもようを忍び込ませていった。
それからあとは?そう、お定まりのコース。
花柄のミニスカートを踏みしだかれるようにして。
脚ばたつかせながら、抗ったけれど。
妻は春まで、ねだり摂られていって。
さいしょは一方的な腰使いに、強引な上下動を伝えられていって。
四つん這いになって、おっぱいをゆらゆらさせながら、うめき声を洩らす頃には、
むしろ似合いのおふたりといいたくなるくらい、腰をしっくりと合わせちゃっていた。
強引な交尾が、甘苦しいせめぎ合いに変わるころ。
みるかげもなく咬み破られた肌色のストッキングは、部屋の隅っこに脱ぎ捨てられていて。
入室を禁じられたわたしのため、惨劇の場に音もなく忍び入った執事は、妻のストッキングを拾い上げると、
無言でそれを、わたしに手渡してくれる。
ポケットのなか、しなやかな手触りを感じながら。
むらむらくるものを抑えきれずに、家路をたどるわたし。
妻といえども浮気をさせると、そこそこには見映えのするものらしかった。
まな娘ふたりを、毒牙にかけて ~ある専業主婦の談話~
2010年04月19日(Mon) 04:41:09
娘ふたりを連れて、あのかたのお邸に伺ったのが、ついこの間のように思われます。
さいしょに夫が、それから妾(わたくし)が。
あのかたに血を吸い取られてしまってから、そう日の経っていない時分のことでした。
妾の生き血をお気に召したあのかたが、娘の血までご所望になるのは、むしろとうぜんの成り行きでした。
テーブルの置かれていないソファーセットの、三人掛けの長椅子に、妾ども母娘が。
向かい側にはあのかたと、あのかたの母親と称するお婆さまと、おふたりが。
向い合せに腰かけたのです。
OL勤めをしている上の娘は、黒のセーターにブラウス、水玉もようのスカート。
女子大生の下の娘も、グレーのスーツ姿。
姉娘は、黒のハイソックス。
妹娘は、妾とおなじ肌色のストッキング。
ぴちぴちとした若さを滲ませたふたりの娘の四肢が、どれほどおふたりの目を刺激したのかは、傍らに控える妾にも、ありありと伝わってくるほどでした。
おふたりは腰を下ろす前、一瞬立ち止まって顔を見合わせました。
どちらがどちらの前に座ろうか、ちょっとのあいだ値踏みするようにして。
ふたりの娘を、頭のてっぺんから足のつま先まで、じろじろと見比べて。
ああ・・・あのときのドキドキ感を、妾は忘れることができません。
長年手塩にかけて育て上げてきた娘たちが、いま血を欲しがるかたがたの品定めを受けている。
そういうことを嬉しく感じるようになったのは、妾の体内にほとんど血液が残されないほど、味わわれつくしてしまった後だったからでしょう。
けっきょく、上の娘のまえには、あのかたが。下の娘のほうにはお婆さまがお座りになられました。
―――娘の加代子と、沙織でございます。どうか末永く、おつきあいを。
わざわざ「末永く」などと、妾が申し上げましたのは。
生命まで奪(と)られてしまうわけではない・・・そういうことを娘たちにそれとなく、伝えたかったからでした。
―――お嬢さん、おいくつかね?
あのかたのお尋ねに、加代子はいつものようにハキハキと応えます。
―――あっ、わたし24です。この子は19。沙織ちゃんはまだ若いからいいけど、わたしは賞味期限ぎりぎりですよね?
屈託のない態度を作ったのは。
相手の忌むべき性癖を、なんとも思っていない。それを態度で示そうとしたからでしょう。
―――母の血は、おいしかったのですか?それでわたくしたちを?
おとなしい沙織も、遠慮がちな声色ながら、はっきりとしたことを口にします。
―――ああ、ご両親の血はたいそう美味であった。貴女がたは、血を吸い取られてしまうことなんとも思わないのかね?
あのかたの問いに、さすがにふたりはちょっとだけ顔を見合わせたのですが。
―――母からは、うちの家系に伝わる儀式だってきいていますし・・・献血行為、ですよね?
ちょっと戸惑った娘のことばどおりのことを、偽って教えてしまった妾。
家系に伝わるなんて、嘘でしたから。
とあるお方の伝手でおふたりにお目にかかって。
夫婦ながら、血を吸われるようになって。
妾の血がお口に合ったばっかりに、娘にまで興味を示されてしまった。ただそれだけの関係。
けれども娘たちはそれを、献血行為だと割り切って、発育の良い脚を惜しげもなくお二人の飢えた目線のまえにさらしていたのです。
おふたりはチラと目くばせを交わしあうと、座を起って、妾に手本を示すよう求められます。
応じる妾は娘ふたりに「こうするのですよ」と告げると、目を瞑っておふたりをお迎えしたのした。
あのかたは、首筋に。
お婆さまは、足許に。
そろそろとにじり寄っていらして、冷たく濡れた唇を吸いつけてこられます。
肌色のストッキングにじんわりと滲んだ唾液が、素肌の奥にまで沁みとおるほどに。
しつように吸いつけられた唇が、いつか薄手のナイロンを踏みしだくようにして裂き散らしていきました。
浅ましいありさまを、さすがに娘たちは固唾をのんで見守っていましたが。
―――さて・・・お嬢さんたちの番のようだね。
妾の血をしたたらせた唇に浮かべた含み笑いに、二人は素直に応じていったのでした。
それからあとは・・・お察しの通りでございます。
おふたりはそろそろと腰をかがめて、娘ふたりの足許ににじり寄って、
あのかたは黒のハイソックスの、お婆さまは肌色のストッキングのうえから。
さっき妾にそうしたように、ちゅうっ・・・と唇を鳴らしながら、圧しつけていったのです。
あ・・・っ。
痛・・・っ!
ふた色のちいさな叫びをあげて、娘たちはソファに頭を埋めました。
ちゅうちゅう・・・
キュウキュウ・・・
しつような吸血の音は、いまでも妾の記憶にありありと刻まれています。
ふたりがじょじょに姿勢を崩して、ソファからすべり落ちてゆくのを。
がっくりと尻もちをついた下の娘が、肌色のストッキングをくまなく舐められ剥ぎ堕とされてしまうのを。
ずり落ちたハイソックスを履いたまま、上の娘がそろそろと太ももを開いていくのを。
さいしょに、加代子。そのあとは、沙織。
齢の順に犯したあと、引き上げた股間から。
べつの意味をもった血潮が、娘たちの下肢にふりかかるのを。
嫁入り前の娘ふたりの純潔を、あのかたにお捧げすることに、妾は深い歓びを感じていました。
眠りこけたふたりの髪を、肩先を、二の腕を。
去りかけた体温を黒のセーターや真っ白なブラウス越し感じながら。
ふたりの初々しい血潮を淫らな色に染め変えられてしまったことを、ひそかな満足をおぼえながら。
ちょうど主人のまえで初めて犯されて、羞恥に震える妾を主人が優しく抱き締めてくれたように。
ふたりの身体を、愛でていたのです。
主人がまだよみがえるまえに、ことをすすめたのは。
男親というものの娘に対する心情を察してのことなのでした。
年ごろの娘ふたりを、ふたりながら。
生き血を吸い取らせるためにみすみす差し出すような器用なまねは、あのひとには無理だったと思いますからね。
あとがき
吸血されて洗脳されちゃったお母様が、
自分の血を吸い尽くした相手に、年ごろの娘ふたりを紹介して。
おなじ香りを持ったうら若い血を提供する そんなプロットって、やらしくないですか?
ないですよね?^^
こういうシチュは、父親よりも母親のほうがりあるな気がします。(どこが?)
そこかしこに横たわる、脚、脚、脚・・・ 都会妻集団凌辱の夕べ
2010年04月16日(Fri) 08:10:23
雑木林の下草のなか、
そこかしこに横たわる、肌色ストッキングの脚、脚、脚。
ロングスカートのものは、脱がされて。
ミニスカートの女たちは、穿いたまま。
村の男衆の、餌食にされてゆく。
決められた夜。
呼び出された女たちは。
人妻も、娘も、申し合わせて、連れだって。
夫には見え透いたいいわけを言って、表に出ていった。
見送る夫たちは、なに食わぬ顔で家族を送り出すと。
しばらくたってから待ちかねたように、自分もでかけてゆくのだった。
闇夜に響き渡る、悲鳴。呻き・・・
男衆の卑猥な言葉。羞じらいを含んだ、女たちの囁き。
生き血をがつがつとむさぼる音に。
ぴったり寄り添った腰と腰とが擦れ合う音。
立ちすくんでいる都会育ちの夫たちは。
妻の痴態と男衆の逞しさが折り重なるのを、否応なく見せつけられる。
夜明け。
そこかしこに横たわる、肌色ストッキングの脚、脚、脚。
そのうちいくらかは、妻の身代りになって女装した夫のものだったりもするのだが。
そうした夫たちは、妻を護ろうとした夜を忘れ果て。
つぎの夜にはひっそりと、妻や娘を送り出すのだろう。
あるいは。
血を吸い取られ過ぎて夕べをともにできない妻のかわりに。
己の血を分け与えた夫たちも、なかには交っているのだろう。
あとがき
後段がよけいなのですが。
この雰囲気もまた、どうにも捨てがたくって、直さずにしまいました。(^^ゞ
奴隷家族 ~怪人に堕とされて~
2010年04月16日(Fri) 07:54:00
大昔に観ていた“変身”もので、怪人が人間を襲って吸血するときには、
シュワシュワシュワシュワ・・・
という妖しい擬音がひっそりと響くのです。
あの音は・・・それなりにトラウマになったかも?^^;
シュワシュワシュワシュワ・・・
わたしの身体から、血液が吸い取られてゆく。
さいしょはもちろん、抵抗したけれど。
なにかを強引に引き抜かれてゆく感じが、なんともいえなくなって。
失血とともに弱まったのは、抵抗だけではなくて、理性そのもの。
わたしの血を理性とともに吸い取ったのは、巨大なヒルのような姿をした怪人。
キヒヒヒヒヒ・・・
嘲るような皮肉な嗤いに、わたしは薄ぼんやりとした笑みを交わしていく。
血を吸い取られる前には想像もできないようなことを口走りながら。
―――さぁ、どうか・・・わたしの家族の血も、ご賞味を。
薄暗いリビングのなか転がされているのは。
34歳の妻。まだ稚ない息子と娘。
水玉もようのワンピースに、肌色のストッキングの妻は。
―――アッ、何なさるんですっ!?
のしかかってくるヒル怪人に向かって叫んだけれど。
キヒヒヒヒヒヒヒ・・・
怪人はさも嬉しそうに含み笑いを響かせながら。
オ前ノ亭主ガオ前ノ血ヲ勧メテクレタノダ。観念スルンダナ。
そういいながら、白と黒の水玉もようのワンピースの脇腹に、
おもむろに吸血管を刺し込んだ。
―――きゃあっ。
妻はひと声、呻くと、そのまま失神した。
シュワシュワシュワシュワ・・・
さっきわたしの血を吸い取ったばかりの、あの忌まわしい音が。
妻の身体のうえにも、おおいかぶさってゆく。
洗練されたワンピース姿におおいかぶさった大ビルは。
妻のうなじにも飢えた吸盤をあてがって。
シュワシュワシュワシュワ・・・
情け容赦なく、食事に没頭する。
くねくねと床の上をくねる触手は、妻のふくらはぎに巻きついていって。
れ、令子・・・っ!?
叫ぶわたしの目のまえで。
肌色のストッキングがみるみるうちにくしゃくしゃに堕とされていった。
ママッ!! か、母さんっ!?
子供たちの声に、応じるように。
振り向いた妻の目許には、蒼白いアイシャドウ。
キヒヒヒヒヒ・・・似合いだな。
大ビルにほめられた妻は、ちょっと羞ずかしげに俯いたが。
呪わしいほどハッキリとした声で。たぶん本人が夢にも思っていなかっただろう言葉を呟いている。
どうぞ、子供たちの血も、愉しんでくださいね。
シュワシュワシュワシュワシュワ・・・
半ズボンの下、ねずみ色のハイソックスの脚に巻きついた触手を、どうすることもできないで。
息子はずり落ちたハイソックスを赤黒く染めながら、意識を喪ってゆく。
シュワシュワシュワシュワ・・・
フリルのついた真っ白なハイソックスをずり落としながら。
娘もおさげ髪の頭を、がっくり俯けていった。
だれもかれもが、目許に蒼白いアイシャドウ。
息子に似合うわけのない、まだ稚ない娘に似合うわけもない。
違和感ばかりが漂う形相を。
大ビルは好のましげに見まわした。
オ前タチノ血ハ、アトノ愉シミノタメニ、取ッテオク。
トキドキ吸イニ来ルカラナ。
妻はにこやかに、ほほ笑んで。
子供は早く寝るのよ。
母親の顔に戻っていて。
もっと血を吸われたがった息子と娘を、たしなめると。
つづきはあしたの夜に。新しいハイソックス履いていらっしゃいね。
ドアの向こうへと、押しやっていった。
私にはまだ、御用がおありなんでしょ?
別人のように冷ややかな響きを持つ、妻の声。
キヒヒヒヒヒッ・・・
大ビルの嗤いが、いっそういやらしさを帯びていった。
モノ分カリノイイ奥サンダナ。エ?
わたしの顔を覗き込んだ大ビルに。
主人のわたしも、もの分かりはいいほうですよ。
応えてやった。
妻を生かしておいたのは、そちらの愉しみもありだから・・・でしょう?って。
お気に召していただいて、夫として嬉しいです。
どうぞ妻をぞんぶんに、あしらってください。
ヨカロウ。オ前ノ望ミトアラバ、カナエテツカワソウ。アリガタク思ノダゾ。
妻は自分からぶりぶりと、血のついたワンピースを、引き裂いていって。
怪人の鉤のように太い爪が、ブラジャーの吊り紐を切り裂いていた。
全体重をかけてのしかかる大ビルの下。
緩慢にばたつく脚が、キュッと立膝になる。
脱げかかった肌色のストッキングが、ふしだらにずるずると、すべり堕ちていった。
オ前ノ妻ハ、戦闘員ノ性欲処理ニ使用スル。
ワシノ女ニナッタ特権デ、凌辱対象ハ二名ニ限ッテヤル。
オ前モ好キナトキニ、妻ヲ抱トヨイ。
放心した妻に、全身黒ずくめの戦闘員がふたり、
イィ・・・イィ・・・
怪音を発しながら、代わる代わるのしかかっていった。
略奪するような荒々しいあしらいに身をまかせながら、
妻は意識も朦朧となりながら、へらへらと笑いこけている。
イィ・・・イィ・・・
獣どもの声が、侵蝕された自宅のリビングのなか、ひどく嬉しげに響き渡った。
オ前タチハ我々ノ奴隷。
女房ハ娼婦。
毎週一度ハ、血ヲ吸イニクルカラナ。
わたしは恐る恐る、そのくせはっきりと。
頷きを、かえしてしまっていた。
知らず知らず、ぬらぬらと。
透明な粘液が、わたしの股間を浸している。
恥ずかしいようすを、すっかり見届けた妻は。
蒼白いアイシャドウの目許を、冷然と引き締めて。
優雅にウェーブした髪を、事務的にささっと掻きのけると。
では、そういうことで。
出てゆく男どもを、丁重に見送っていった。
見かけはそれからも、仲良し家族。
いつも優雅に装うおしゃれな妻に、
服を泥だらけにして帰って来た息子と、おてんば娘。
けれども週に一回は、”番組”が始まる。
照明を落としたリビングのなかは、惨劇のリプレイの場。
お気に入りのワンピースを惜しげもなく血だらけにしながら、
娘ははしゃぎながら、気前よく血を吸い取られてゆくし、
息子は怪人の吸血管や吸盤、触手に触らせてもらいながら、
解説を聞きながら、自分から胸に吸盤をあてがって、Tシャツを真っ赤に染めていく。
すごいね。ホラー映画みたいだねって、昂奮しながら。
子供たちが気を失うほど血を摂られると。
大ビルと戦闘員たちは、妻を拉致していく。
行き先は、近在のアジト。
オ前ハ妻ノフシダラナ行イヲ、トックリト見届ケルノダ。
妻は冷然と、蒼いアイシャドウの目許を引き締めて。
では、そういうことで。
素っ気ないほど他人行儀に、わたしに向かって会釈をすると。
黒の礼服に黒のストッキングの装いを、
大ビルのヌラヌラ濡れた触手にゆだねてゆく。
ぱりっ。ぶちぶち・・・っ・・・
他愛なく引き裂かれてゆく礼装のすき間から、真っ白な肌が露出した。
ダブルお見合い
2010年04月14日(Wed) 08:20:21
結婚前提に、交際を始めたんだって?
あたりだったんだね、今回のお見合い。
ミチヤくんはそういって、ぼくのお見合いを祝ってくれたけど。
ほんとうは、べつの狙いがあるらしい。
週末にね。
きみの雅恵さんは。
こんどはボクと、お見合いするんだ。
え?ダブルでお見合い?
いいだろう?
吸血鬼の家にお嫁に来てくれるひとなんて、どうせいないだろうから。
あくまで血を吸う相手としてのお見合いなんだから。
そういうことなら、かまわないけど・・・
ためらいながら返してしまった言葉は。
どう考えても、不自然だった。
ほら。見て御覧。
雅恵さんは、ミチヤくんの腕のなか。
ウットリとしながら、彼の囁きに応じている。
きみは、ご両親同伴で。
ボクのほうは、パパだけで。
でもきみのお父さんもお母さんも、パパとすっかり仲良くなっちゃったみたいだね。
隣の広間で。
お互い反対に向けられたソファーのうえ。
ミチヤくんのパパは、雅恵さんのお母さんの瑶子さんの肩に、なれなれしく腕をまわしていって。
リボンをほどいたブラウスの襟首に手を突っ込んで。
ブラジャーをはずしにかかっているところ。
軽々としたシフォンのプリーツが入ったロングスカートから覗く、足許は。
すでにむしゃぶりつかれたあとだったらしく。
肌色のストッキングが、むざんな伝線を広げていた。
向かい合わせのイスに腰かけた雅恵さんのお父さんは、
派手に破かれちゃったね。なんて、いいながら。
のんびりとコーヒーカップを口に運んでいた。
彼がコーヒーをすするたびに。
瑶子さんはバラ色のしずくを、啜り摂られていく。
うまくいっているじゃないか。
ほんとうはうちのパパ、きみの母さんだけをさらっていくつもりだったんだけど。
仲の良いご夫婦なんだね。
ずっといっしょにいたいって。
だから見せつけられても、苦にならないって。
ほら、御覧。
もうじきじゅうたんのうえ、押し倒されちゃって。
ロングスカートを、まくりあげられちゃうはずだから。
そんなふらちなことを、ぼくの雅恵さんに囁きながら。
ミチヤくんはそうっと、雅恵さんのスカートのすそに手をやった。
真っ白なブラウスの肩先に。
首すじからしたたり落ちたバラ色のしずくがしみ込むのもかまわずに。
優雅にほほ笑んでいる、雅恵さん。
いいかしら?ちょっとだけ、お許ししちゃっても。
ぼくに向ける目線は、どこまでも、優雅。
優雅な目線には、優雅に応えなくちゃね。
からかような、ミチヤくんに。
ぼくはゆったりと、返してゆく。
目のまえで、見ていてあげるけど、ぼくがいないつもりで、振る舞ってくださいね。
お母さんの瑶子さんは、黒のロングスカートを。
結婚相手の雅恵さんは、オレンジのタイトスカートを。
ふらちな掌に、すそをつかまれて。引き上げられて。
むき出しにされた太ももをよぎる、ナイロンの光沢に、
飢えた唇を、なぞるようにすべらされていって。
他愛もなく、剥ぎ堕とされてゆく。
先週は、お婿さんになる人とのお見合い。
きょうは、ふしだらな遊びのお相手をつとめるためのお見合い。
転がされた深紅のじゅうたんのうえ。
結婚を控えた無垢な身体は、淫らな色に染め替えられてゆく―――
ふたつの家族溶解。
2010年04月14日(Wed) 07:18:56
いっつもさ。
ぼくの隣のベンチで、ハイソックスの脚をぶらぶらさせているミチヤくんは、
血を吸うとき以外には、ふつうの男の子と変わらない。
そういうときにはよく、ぼくにお父さんのことを愚痴るのだった。
おなじ年代のほうが、話が合うだろ・・・って。
親子で女のひとたちを襲うときには、さきに娘のほうをやらせてくれるんだよな。
でもそうすると、ボクのことだから・・・さいごまでイッちゃうだろ?
そのことは。
ふたりがはじめてぼくの家にきたときに、
範子のうえで、証明ずみだった。
あのとき範子の太ももを伝い落ちていったバラ色のしずくが、
白のメッシュ柄のハイソックスを濡らす光景を。
ぼくは終生、忘れないだろう。
ミチヤくんの話は、まだつづいている。
いっつもボクが、処女のコを姦っちゃうものだから。
パパはいつも娘さんの純潔を食いっぱぐれるんだって。
お邪魔をしたお宅から帰る道々、いっつもそういってぶつぶつ言うんだよな。
ボクがお嫁さんをもらうとき。
さきに姦らせてあげるからって、指きりしてあげたんだけど。
いつのことになるか、わからないよなぁ・・・
えっ?と、いうことは・・・
範子を嫁にするつもりは、ないんだね?
言いかけたことばをごくりと飲み込んだとき。
ミチヤくんも、ぼくの言おうとすることを察したみたいだった。
吸血鬼のうちにお嫁に来てくれる家なんて、そうそうないだろ?
きみの妹さんは、どこか他所に嫁いでもらうよ。
できればきれいなお母さんや、可愛い妹さんのいるところへね。
先週のヒロム伯父さんの家への訪問は、じゅうぶん愉しめたらしかった。
家族にとうとう言い出せなかったヒロム伯父さんは。
やっとのことふたりを家にあげてやると。
佳代子伯母さんや加絵子ちゃんのまえ、目を白黒させながら、ロープでぐるぐる巻きに、縛られていって。
転がされたリビングのなか、奥さんと娘とが鬼ごっこを始めるのを、さいごまで、見物させられたという。
家じゅう逃げ回った挙句。
佳代子伯母さんは、ヒロム伯父さんの目のまえで。
加絵子ちゃんは、逃げ込もうとしたトイレの一歩手前で。
吸血鬼の小父さんやミチヤくんに、両腕で後ろから抱きつかれて。
首すじをがぶりとやられたのは、ほとんど同時だったという。
娘のカーディガンに血が滴るのをみて、お母さんあきらめがついたらしいよって、
小父さんはあとで言っていたけれど。ほんとのところは、どうなんだろう?
佳代子伯母さんは、客人を迎えるために装ったライトイエローのスーツ姿を抱きすくめられて。
純白のブラウスのタイを、わさわさとほどかれて。
大きなおっぱいのつけ根のあたりを、がぶりがぶりと噛まれていって。
ブラウス真っ赤にしながら、夢中になっていって。
小父さんは竹子叔母さんのこげ茶色のハイソックスや母さんの肌色ストッキングにそうしたように。
てかてか光る佳代子伯母さんのストッキングも、めりめりと噛み剥いでいったという。
処女を奪うのは、やめにしたよ。
まるっきり子供なんだもん。
ミチヤくんはちょっぴり不満そうに、口を尖らせた。
抱きすくめた両の肩は、まだか細くて。
生き血も喉の渇きが収まるほどには、吸い取ることができなかったという。
もっとも・・・わざわざタンスから出して履いてくれた、ストッキング地の白のハイソックスは、そこそこ愉しめたけどね。
って。
いつも顔を合わせている親戚の女たちの受難を、ひとの口を通して聴くのは。
ひどくくすぐったい気分だった。
きみ。婚約しているんだろう?
あっ、婚約まではまだなのかな。
でも、好きな子いるよね?
血を吸っていると。そういうことまでちゃあんと、わかっちゃうんだもんね。
ミチヤくんは吸血鬼の顔を押し隠すと。ふつうの男の子の顔に戻って、得意げに口笛を鳴らしていた。
えっ、どうしてわかるの?
思わず口走ってしまったぼくは。
その瞬間、逃れようのない運命を観念してしまっている。
ミチヤくんの手が早くも、半ズボンを履いたぼくの足許に忍び寄って。
ひざ下まで伸ばしたねずみ色のハイソックスを、いかにも噛みたそうに撫でさすりはじめたから。
ハデに破っちゃったね。家まで履いて帰れないよ・・・
ふくらはぎのまん中に真っ赤なシミを広げられながら。
ぼくはずり落ちたハイソックスを引き伸ばしていって。
そのあいだにミチヤくんは、もう片方の脚に回り込んで、
柔らかく濡れた唇を、しなしなと吸いつけて来るのだった。
きみの彼女のハイソックスも、こんなふうにいたぶってみたいな。
ミチヤくんの言い草に、危うく頷きかけたとき。
いけないいけない。
頭を掻いて照れ笑いをしたのは、ミチヤくんのほうだった。
パパに、処女を紹介するのを忘れるとこだった。(^^ゞ
って。
ねぇ。ものは相談なんだけど。
きみのガール・フレンドのお宅は、パパひとりに任せようと思うんだ。
ふつうはお父さんが、邪魔ものなんだけど。
パパはその点、上手だからね。
きみの家にお邪魔するときだって。
きみの父さんはちゃんときみたちに、どうすればいいかって教えてくれていただろう?
ぼくはどうしようかと、思い悩みながら。うかつな言葉を口からすべらせてしまっている。
うまくやってくれるのなら、ぼく反対しないよ・・・って。
水くさいじゃないか。こんな親戚がいるって黙っているなんて。
ガール・フレンドのみどりちゃんのお父さんは。
いつもの気軽な笑みをたたえながら。
ひきあげたスラックスの下、唇を吸いつけてくる小父さんに。
ちょっぴり顔しかめながら、応対していた。
首すじにはとっくに、赤黒い痕。
ワイシャツが肩まで紅いシミをつけちゃっているのに、気づかないはずはないのだけれど。
脛を覆っている薄い靴下は、きっとみどりちゃんのお母さんの珠代さんから、黙って借りたものだろう。
さあ、おいで。
夫に促された珠代おばさんは。
見なれたモスグリーンのワンピース姿。
抱きすくめられるままに、うなじをゆだねていって。
ショートカットにした栗色の髪の毛の下。
ひっそりと唇を、吸いつけられてゆく。
夕べ初めて、襲わせたんだ。
ひーひー泣きながら、吸い取られちゃって。
けれども途中から・・・おっと、子供のきみにはまだ、早すぎる話だね。^^;
きみんとこの、範子ちゃん。気丈にお相手したんだって?
みどりはだいじょうぶかな。
きみのまえで、取り乱さなければいいんだけれど。
実はね。まだみどりには、話していないんだ。
”仲良しの小父さんに、血を吸わせてあげようよ。”
そんなふうに、囁いたら。
びっくりして、飛びあがっちゃうかな?
案外きみがそういえば、みどりも納得するのかな?
きょうは彼のご希望に応じて。
紺のハイソックス履いていおいでと伝えてあるんだ。
ママのストッキングといっしょに、彼に愉しんでもらおうとおもってね。
夕べママと相談したんだよ。
みどりのパパが自慢げにお話しているあいだじゅう。
珠代さんの首すじから血を吸い終えた小父さんは。
肌色のストッキングに包まれた肉づきたっぷりのふくらはぎを、さっきからネチネチといたぶっていたけれど。
階段を上って来る足音が近づいてくると。
びりり。ぴりり。
破きはじめていた。
みどりちゃんが、階段をあがってくる。
トントンと、元気な足音をたてて、あがってくる。
生娘の生気がはじけるような声が、近づいてくる。
吸血鬼の小父さんは、ぼくに向かってただひと言「いただくよ」って、囁いて。
珠代さんの血がしたたる唇で、ぼくの首筋を吸っていた。
竹子叔母さんの、こげ茶色のハイソックスを。
母さんの穿いていた、肌色のストッキングを。
佳代子伯母さんが穿いていたという、てかてか光るストッキングを。
他愛もなく剥ぎ堕とした唇が。むぞうさに噛み破った牙が。
ぼくの皮膚の奥深く、食い入って来る。
階段を昇って来る脚に通された紺色のハイソックスも。
きっとこんなふうに、あしらわれてしまうのだろう。
あとがき
前作の続編です。
いっつも処女獲得のチャンスを逃してしまうお父さんのため。
友だちの彼女を襲わせようとする少年吸血鬼くんを描きたかったのですが。
いまいちかなぁ・・・
自分の花嫁を襲わせてあげたいのに、いつ結婚できるかめどが立たなくって、
仲良しの少年の婚約者を身代りにするというお手軽さは、自慢できるかも。(笑)
親類の血 家族の血
2010年04月14日(Wed) 05:19:38
お正月に遊びに行った親戚の、ゆいちゃんのところで、
ぼくはとんでもないものを、目にしてしまった。
ゆいちゃんと竹子叔母さんとが、二人組の吸血鬼に襲われているところだった
竹子叔母さんは、黒のスーツにこげ茶色のハイソックス。
ゆいちゃんは、学校の制服に、黒のストッキング。
ふたりとも、首筋にとりつかれて。
みるみるうちに、姿勢を崩していって。
その場にぺたりと、尻もちをついてしまって。
ゆいちゃんは、黒のストッキングの。
竹子叔母さんは、こげ茶色のハイソックスのうえから。
飢えた唇を、ふくらはぎに吸いつけられていった。
竹子叔母さんのお気に入りの、こげ茶のハイソックスが。
なぜだかむしょうに、気になっていたけれど。
大胆なまでに叔母さんに迫る吸血鬼は、こともなげに叔母さんの穿いているハイソックスを咬み破っていった。
母親の受難を目の当たりにしたゆいちゃんも、
戸惑いながら、黒のストッキングを履いたふくらはぎを、ぼくと同い年くらいの男の子の吸血鬼に、吸わせていって。
びりびりとふしだらに、破かせちゃっていた。
その場に居合わせた叔父さんは。
だいじょうぶ。殺されちゃうわけじゃ、ないんだから。
きみはなにも見なかったことにしてくれよな。って。
ぼくにくどいほど、念を押すのだった。
ぼくの家に、初めて吸血鬼がやってきたのは。
新学期になってからのことだった。
悪夢のような光景が、記憶から薄らぎかけたとき。
父さんが厳粛な顔をして、ぼくたち家族に言い渡したのだった。
母さんも範子も、黙りこくってうなずくだけだった。
竹子叔母さんのところが吸血鬼とおつきあいしているの、知っているね?
あしたからうちも、おつきあいをすることになったから。
叔母さんのうちだけじゃ、血が足りなくなって。
親戚じゅうの若い女の血を、吸わせてやることになったから。
ヒロム伯父さんのうちや、ほかの親戚も、協力することになったんだから。
佳代子伯母さんや加絵子ちゃんも、血を吸われることになったからね。
母さんと範子の血は、たしかO型だったね?
竹子さんの血がO型で、お気に召しているらしいんだ。
うちはみんなO型だから、おなじ血液型のものから順に血を差し上げることになったから。
範子と二人、いまから心の用意をしておくことだね。
やってきたのは、あのときとおなじ二人連れ、
どうやらお父さんと息子らしかった。
父親のほうは、母さんを。息子のほうは、範子を選んで。
隣り合わせの部屋へと、連れ込んでいった。
父さんは母に。ぼくは範子に付き添うことになっていて。
家族の血を吸う彼らの、介添え役を務める約束だった。
お母さんが、お手本見せますからね。
母さんはぼくと範子とを、立ち去らせるまえに。
すすんで吸血鬼の小父さんの相手を始めていた。
抱き合うように向かい合って。
首筋をかりり・・・と噛んでくる小父さんに、ちょっとだけ顔をしかめながらも。
思ったほど、痛くないのですね。
そういって。
しずかに傷口にハンカチをおしあてて、拭いとっていった。
竹子さんから、うかがいました。
ストッキングは脱がないほうが、お気に召すようですね。
母さんは早くも、チョコレート色のストッキングのふくらはぎを噛まれちゃっていて。
太い帯みたいな伝線が、ひび割れみたいにつま先まで延びていた。
お母さんの血、おいしそうだね。
きみも、O型の血を持っているんだって?
妹さんを襲わせてもらうまえに、まずきみの血を吸うからね。
少年の吸血鬼は、ぼくのことを見あげながら、背伸びをして、つま先立ちになって。
かりり・・・
ぼくの首筋に、噛みついていた。
ぐぐ・・・ッと食い込む尖った異物が皮膚を破り、なま温かい液体がこぼれ落ちる。
この牙が・・・この牙が。ゆいちゃんのことを噛んだのか。
あの、黒の薄々のストッキングまで、噛み破っちゃったのか。
痺れるような痛みに、理性まで奪われそうになりながら。
ぼくはひたすら、ゆいちゃんの仇・・・ゆいちゃんの仇・・・そう念じながら。
うまそうにぼくの血を啜りはじめた少年を、呪いつづけていた。
だいじょうぶだよ。きみはなにもしなくていいから。
だれかが急に、家に来た時に、うまくあしらってくれれば、それでいいんだから。
邪魔の入らないようにしてもらっているあいだに、妹さんの血をいただくね。
ミチヤくんと名乗るその男の子の吸血鬼は、友だちみたいに話しかけてきたけれど。
ぼくはただ、うん、とか、ああ、とか、返事に困ってしまっていた。
家族の血を吸わせる男たちのそんな応対にも、きっと慣れているのだろう。
ぼくの態度に、お構いなく。
じゃあ、はじめるよ。って。
こともなげに、そういうと。
白のハイソックスを履いた範子の足許に、にゅるっと唇を吸いつけたのだった。
あー・・・
範子はさすがに、顔をしかめながら。
足許から上がるチュウチュウという吸血の音を聞くまいとするように、
両手で耳を、抑えていた。
メッシュ柄の白のハイソックスは、みるみる血浸しになっていって。
真っ白な生地のうえをバラ色のしずくがたらたらと、足首まで伝い落ちてゆく。
くしゃくしゃにずり落ちたハイソックスを、範子はなん度も引き伸ばして。
ふくらはぎの肉づきのいちばん良い辺りとかを、なん度もなん度も噛ませていった。
ゆいちゃんの血も、こんなふうに吸い取ったのね?
恨めしそうな上目づかいを、少年の吸血鬼はくすぐったそうに受け流して。
ああ。あの子の血も、うまかった。
そのあと竹子叔母さんと、取り換えっこしたんだ。
パパはきみたちのママに、熱中しているみたいだね。
だからボクも、きみの妹さんの血を、もう少しよけいにもらうことにするね。
少年はすすんで仰向けになった範子のうえに、のしかかると。
嬉しそうに、うなじに唇を吸いつけてゆく。
ああ・・・っ。
範子がしんそこ悲しそうに、叫び声をあげたのは。
血を吸い取られてしまう恐怖からだろうか?
さりげなく制服の胸元をまさぐる、いやらしい手つきのせいだったろうか?
ミチヤくんの約束通り、ふたりは獲物を取り換え合って。
範子のうえには、白髪頭の吸血鬼が。
母さんのうえには、ミチヤくんが。
脚を投げ出して仰向けになったふたりに、おおいかぶさってゆく。
受け容れた吸血鬼の身体の下で。
破けたストッキングやハイソックスの脚が。
しくッとなにかに感じたように、立てひざになってゆく。
範子はきょうで、お嫁入りも果たすんだね。
おまえはなにも、見なかったことにするんだぞ。
いつかどこかで耳にしたような文句に、ぼくはゆっくり頷いていった。
脚ばたつかせながらはしゃぎはじめるふたりの女から、目を離せないでいるままに。
あとがき
きのうあらかた、描きかけていたのですが。
どうにか、こんぷりーとしました。^^
おそろいのアイシャドウ
2010年04月13日(Tue) 06:50:55
あら~、智香子ちゃん。ママにアイシャドウ塗ってもらったの~?
おばの一人がさも悦ばしそうに、得意になって照れている少女をほめそやす。
アイシャドウにはまだ早すぎるこの中学入学まえの少女を、
周囲に集まる親戚一同も、眩しげに注目するのだった。
そういうおばも、おなじ色のアイシャドウ。
智香子の母も、まったくおなじ色のアイシャドウ。
うちの母さえもが、蒼々としたアイシャドウ。
不自然すぎはしまいか?
だれもかれもが、瞼のうえにくっきりと。
蒼すぎるほど蒼い染料を、まるで申し合わせたようにして。
毒々しく滲ませているのだった。
そう。
この毒々しい染料は、女の手で塗られるのではない。
その女の血を吸って、心の奥までモノにした邪悪なものたちが、
己の所有に帰した獲物に、ひっそりとしるしてゆく刻印。
まるで服の下に隠されたタトゥーを見せびらかすように。
支配されたという証しを、女たちはこれ見よがしに見せつける。
目のまえで無邪気にはしゃぐ、カーディガン姿の少女。
彼女の身に夕べ、いったいなにが起きたのか。
公然の秘密を抱え込んだ彼女の父親と、ひっそりと苦笑を交えた目線を交わす。
ストッキングをたしなむ妻に。
ハイソックスがお気に入りの娘。
そのどちらもが、惜しげもなく。
良家の子女にふさわしい装いを、凌辱にゆだねていったなどと。
男親としては、口にすることはできないだろう。
ぼくの傍らにひかえている令子は、秋に挙式予定の未来の花嫁。
その彼女にしてまでが、おなじ色のアイシャドウ。
あなたも、経験済みなのですね。
智香子の父は、そう言いたげに。
ぼくたちふたりを、見比べている。
視線を感じた令子のやつ。
ばれちゃっているのね。そう言いたげに。
むしろ得意げに、ぼくの顔を、覗き込む。
わたしもあなたのご一家の仲間入りを、果たしたのね・・・
彼女の好む、濃いグレーのストッキングを。
緋色のスーツのすその下から、不埒な唇に剥ぎ堕とされていったのは。
智香子の母が、初めてものにされる、まえの晩。
わたしの母が、手本にと。
えび茶のスーツの下装った、肌色のストッキングの脚を、
ぼくや父のまえで、さらけ出して。
惜しげもなく噛み破らせてしまった、すぐあとのことだった。
いいお味だ。処女の生き血は好ましいの。
夢見心地になってしまった令子の髪を、あやすように撫でながら。
男はなん度めかの口づけを、血に染まったブラウスの肩先に沈めてゆく。
令子さんにも、経験させてあげたら・・・?
ブラウスを剥ぎ取られた母は、えび茶色のジャケットを抱えて、
おっぱいを息子の視線から遮りながら。
自分のスカートを、たくし上げて。
透明な液体をぬらぬらさせた裏地を、見せびらかした。
とても素敵だった。似合いのお二人だね。
父は母を、冷やかしながら、顔上向けて、閉じた瞼に。
たんねんに、刷り込むようにして。
蒼のアイシャドウを、愛する妻に、塗ってゆく。
そうして意味深な笑いを、浮かべながら。
自分の妻に塗ったばかりのアイシャドウを、ぼくに手渡してくれたのだった。
あお向けになって 気を喪って・・・
2010年04月13日(Tue) 06:19:43
あお向けになって脚を投げ出した女房におおいかぶさって、
やつはゴクゴクと喉を鳴らしながら、生き血を啖っていった。
あいつの血、よっぽど美味いんだな。
四十過ぎの女房に。
やつは呆れるくらい、ご執心で。
毎日のように、やって来て。女房を襲って。
うなじにかぶりついていくじょだった。
夜な夜な自分の血を吸いに訪れる、だんなの友人。
そんな男を、女房のやつまんざらでもないらしくって。
いつもブラウスにスカート、ときにはお洒落なワンピースで、出迎えて。
あなた、いいわよね?
ひと言俺に断ってからネックレスをはずすのは。
貞淑女房だったころの名残なのだろう。
いまは吸われた血の見返りに、
股間にたっぷり注ぎこまれる精液を。
ためらいもなくスカートをさばいて、受け容れてゆく。
だって明日も、襲われるんですもの。
やつに犯されると、喪ったはずの血がよみがえるのだという。
気絶した女房の身体から、身を起こすと。
やつは女房の硬直した脚を、ストッキングのうえからぺろぺろ舐める。
薄々のナイロンの、舌触りまで愉しむように。
肌色のストッキングのうえから、意地汚くなすりつけられる唇に。
なよなよとした女ものの靴下は、ふしだらによじれて、他愛なく裂け目を広げる。
うふふふふふっ。いい気味だな。
やつは意地悪な視線で、俺を見つめて。
舌なめずりをこらえきれずに、もういちど。
女房の身体を抱きすくめてゆく。
見物するかね?見て見ぬふりを決め込むかい?
どちらでも、お好きなように・・・
俺は肩をそびやかし、思いのままに見せつけられてしまっている。
交わされる呟き。
2010年04月13日(Tue) 05:25:29
なんでも知って、いるのだよ。
奥さんのストッキングの、舌触りも。
娘さんのおっぱいの、乳首の柔らかさも。
お坊ちゃんの彼女の、あそこの締まり具合まで・・・ね。^^
ほんとうにそうなの?って、息子をふり返ると。
ウン。処女をあげたんだ。
意外なくらい、はっきりとしたこたえ。
彼女痛そうな顔しながら、迷惑そうにぶつぶついいながら。
そのくせ小父さんの背中に、腕まわしちゃっているんだよ。
家内についても、知っているのは。
ストッキングの舌触りだけじゃないんだろう?
図星。^^
なん足も、破かせてくれたからね。
もちろんその奥の奥にも、お邪魔させてもらったよ。
それこそすみからすみまで・・・ね。
娘さんのハイソックスも、よかったな。
太ももを伝い落ちた血が、白のハイソックスになじんでいたな。
そう。
わたしの立場は、娘婿。
けれども、きょうだいでもあるんだ。よろしくな。
娘はわたしの正妻にしてやるが。
義母や兄嫁は、とうぜんわたしの愛人だな。
ああ、ああ。それでいいだろう。
妻をよろこんで、愛人としてプレゼントするよ。
よりどりみどり。うらやましいね。。。
あとがき
いささか中途半端ですが。(^^ゞ
登場人物がいずれも男 というのが、特徴といえば特徴・・・かな?
家族の血 友だちの血
2010年04月13日(Tue) 04:26:35
自分の血を吸った吸血鬼に、家族の血を吸わせるという行為は。
柏木ワールドでは、裏切り行為と見なされません。
殺害を意図していない吸血鬼たちに、家族を引き合わせようとするのは、
むしろ親睦を深める行為として、受取られていきます。
奥さんを襲わせる ということは。
吸血鬼の真の意図を見抜いてやった証し。
さいしょから家内のことを、狙っていたのだろう?
吸血鬼の腕の中、うっとりとなってブラウスをバラ色に染めた妻をあやしながら。
夫はイタズラッポク、吸血鬼の頬をつねります。
おなじ体験を共有したい・・・という妻への想い。
妻の魅力を誇りたい。最高の宝物を譲り渡したい・・・という自分の血を吸ったものへの好意。
そうしたふたつの想いを、悪友の住処に妻を伴なうという行為で実現するのです。
子供の血を吸わせる とか。 親の血を吸わせる とか。
そういった行為さえ、裏切り行為にはあたりません。
子供の血を吸わせる親は。
すでに喪ってしまった己の血を、愉しませつづけるために。
己の分身をゆだねるのです。
母さんが教えたとおりに、して御覧。
この小父さまは、ママの血をお気に召してくださったのだよ。
そんなふうに、さとしながら。
自分が堕ちたおなじ道へと、最愛の家族をいざなおうとするのです。
母親のことを引き合わせようとする息子は。
若い女の血を欲しがる友人のため、最愛の女性を紹介するという行為の手始めに。
すでに愉しまれてしまった自分の血とおなじ香りを宿した女性を。
愉悦をともにするパートナーのためにあてがおうとします。
女を引き込むことができて初めて一人前と見なされる吸血鬼の世界で。
自分が一人前になったことに証しを立てるための行為に。
母親はきっと、進んで喪服の身を曝し、むしろ嬉々として、恥辱の渦に巻き込まれてゆくのでしょう。
ばあいによると、友だちの血 というのもありですね。
いっしょに泥だらけになってくれる関係 というものは、どういう形であれ悦ばしいものです。
おなじサークルに属する友だちを。
お揃いのユニフォームを着て、襲わせて。
ハイソックスの脚を並べて、味比べをさせちゃうとか。
より深く仲良くなるための愉しみともいえるのでしょう。
喪服妻の血。
2010年04月13日(Tue) 04:11:47
わたしを弔う装いの一部を、貴男に愉しませてさしあげましょう。
戸惑う妻の、肩抑えつけ。座らせて。
喪服のスカートを、たくしあげて。
ゆっくりさらけ出していった太ももは。
薄墨色のストッキングに、それはなまめかしく染め上げられていた。
ヒルのように吸いつく、唇の主は。
夫の仇敵だったはず。
それなのに夫は、己の体内の血ばかりか、
最愛の妻の身体をめぐる生命の源泉まで、むさぼらせようとしている。
くちゅ、くちゅ、くちゅ・・・
薄いナイロンごし、なまの唇をなすりつけられて。
上品な装いには不似合いなあしらいに。
女は悩乱を、おぼえはじめる。
夫はそれを見越したように、あやすように妻の頭を撫でながら。
セットした髪形を、くしゃくしゃに乱していって。
淑女のたしなみを、お忘れなさい。
ここは、娼婦に堕ちる場なのだから・・・
捧げる獲物の美しさを、むしろ自慢に思いたい夫だった。
清楚な薄衣にしみ込んだ、不埒な唾液には。
淫らにたぎる欲情が秘められていて。
女の素肌の奥深く、熱く脈打つ血管のなかにまで、紛れ込まされてゆく。
女の夫は、それを知りながら。
妻の長い長い乱れ髪が、妖しい熱情に目ざめて波打つのを、
愉しげに見守っている。
泥だらけになるのだよ。
墓場から出てきた、わたしのように。
そう。礼服を汚辱にまみれさせて。
きみはべつの女に、生まれ変わる。
奴隷に堕ちたわたしに似つかわしい、娼婦のような女として。
あぁ、なんと旨そうに血を啜るのだろう?
ひとの女房を、つかまえて。
わたしのときには、事務的に。
つかんだ首筋に、がぶりと食いついて。
ずずずーっと、一直線に、吸い尽くしただけなのに。
陥穽に堕ちたのだと知りながら。
それでも夫は、妻を襲ってうまそうに血を啜る相手に、
悪友同士の賛美を投げる。
さあ、泥だらけになって、堕ちてしまいなさい。
わたしと同じ快楽に、目ざめることで。
幸いきみの血は、たいそうお気に召したらしい。
きっとひと晩で尽くされてしまうことは、ないのだから。
己の美を誇るようにして、生き血を啜り取らせてやりなさい。
吸血鬼の動きに、あわせるように。
身をくねらせ、愉しげな呻きまで洩らしながら。
吸血鬼の欲求に応じてゆく妻を。
男はいつまでも、頭を撫で肩をいたわりつづけている。
あとがき
このふたつのお話は、じつはきのうの朝に描きかけたのです。
「セーラー服賛歌」とでもいいたくなるお話たちを描いたあと。
関心のほこ先がちょっと変わってきまして。
出勤まぎわの十分くらいで、ふたつながら描きあげかけて。
とうぜんのことながら半煮えだったので、
すこし加筆してあっぷしました。
息子の血
2010年04月13日(Tue) 03:47:02
ビデオ画面のなか。
彼女の息子は、半ズボンの脚をばたつかせながら。
吸血鬼相手に、自分の血を餌食にされてゆく。
抵抗しているようにみえて、その実もてなしているのだと。
事情をわかっているものには、あまりに明白な態度だった。
床に抑えつけられて。
まるでレイプされるようにして、のしかかられて。
首筋に噛みついてくる相手に応じながら、背中に腕をまわして。
半ズボンの下にかがみこんでくる相手のため、ハイソックスを引き伸ばしてやっていた。
ずり落ちるたび、ひざ下ぴっちりに。
体面を崩すまいとするほど、かたくなに。
むき出しのふくらはぎも、おいしいけれど。
しなやかなナイロン生地のうえから噛むのも一興だね。
ふらちな囁きに、もっともらしく頷きながら。
脚をねだられるたび、ずり落ちかけたハイソックスを、引き伸ばして。
いやらしく這いまわる唇吸いつけさせて、噛み破らせてゆく。
ねずみ色のハイソックスに、ところどころ滲んだ赤黒いシミ。
少年は甘苦しく笑みを浮かべながら、足許に加えられる凌辱に見入っていた。
ふらふらになりながら。
もうろうとなりながら。
少年はそれでも、無意識のように。
ハイソックスを引き伸ばす手を、止めようとしなかった。
さいごのさいご、ぐったりとなってしまうまで。
自分の相手が彼の血に興じるのを、いっしょになって愉しむように。
画面にくぎづけになった少年の母親は、
黒の喪服に身を包んでいて。
時折りハンカチで、目じりを拭いながらも。
息子の血は、お役に立ったのですね。お気に召していただけたのですね?
傍らでいっしょに画面を見入る息子の仇敵に、
気丈にもそんな問いを、投げていた。
ああ、旨かった。よい跡取り息子に恵まれていたのだね。
そこそこでやめておこうとは、ちらとは思ったのだよ。
だが・・・どうしてもガマンできなかった。
女はハンカチをくしゃくしゃにして、喪服のひざの上で握りしめて。
息子を返してください!
突然、叫んでいた。
どこまでも余裕たっぷりに、応えてやった。
女の訴えをとうぜんのことのように、受け止めて。
かんたんなことだ。
ひつぎに入って一週間以内なら。
みごとよみがえらせて見せよう。
それどころか、いままでと同じように。
人間として生きることもできるのだよ。
ただし・・・干からびた血管に。母親の血潮を巡らせることができるのならば。
女はしばらく沈黙をして。
やがてゆっくりと、頷いていた。
では・・・手を取ろうとする私から、顔をそむけて立ちあがると。
息子をもとの身体にしてからに、させていただきます。
鶴のように気位高い令夫人が客間を出ていくのを、私はそのまま見送ってやった。
いずれ手に入る女なのだから。
その晩のことだった。
ほとほとと玄関をたたく音に目ざめた女は、
ためらいもなく、ドアを開いて、
泥だらけの息子を、家のなかに引き入れた。
シャワーを浴びているあいだに。
女は黒の喪服に着かえていて。
ふらふらと浴室から出てきた息子のまえ。
白い首筋を、差し出していった。
獣じみた欲望のまま、押し倒される喪服姿を。
女はむしろとうぜんのように、受け容れていった。
ひとしきり酔い痴れる、人妻の生き血。
初めて口にする餌食は、母親の体内をめぐっていた美血。
息子は顔ふりたてて、なんども食いついて。
だれよりも口に合うとされている、肉親の生き血に飲み耽る。
けれども母親は、賢明だった。
吸い尽くされないていどに、過不足なく、
息子の蘇生にじゅうぶんな血を、ほどよく愉しませながら、与えていった。
やがて、喪服のスカートをたくしあげると。
黒のストッキングに蒼白く染めたふくらはぎを、じんわりと滲ませたまま。
噛んでちょうだい。
どのみちべつの殿方にも、さらさなければならない身体なのですから―――。
母さん、悪いね・・・
息子は嬉しげに、薄墨色になまめかしく透きとおるナイロンのうえから唇を吸いつけて。
女の堕落を、愉しむように。
ぬらぬらとした唾液をしみ込ませながら、
清楚な礼装を、辱めていった。
息子は母親を、伴って。
街はずれの屋敷へと、やってくる。
夜更けにふたり、足音を忍ばせて。
連れてきてやったよ。
人妻をいっぴき、つかまえたんだ。
ボクが初めて狩った獲物・・・分け前をあげるね。
髪の毛を掴まえて、獲物を見せびらかす息子に。
女はおずおずと、美しい顔をあげて。
この子の母です。
めでたく息子の獲物になることができました。
感謝のしるしに。
どうぞ、心ゆくまで。
妾(わたくし)の血をお試しになってくださいまし。
女は淑やかに、色もののスーツ姿をさらしてゆく。
喪服は息子に、あげたのです。
あの子を弔うことは、もう必要なくなったのですから。
貴男は妾(わたくし)にとっては、情夫。
夫さえ許すほどの、熱々の間柄。
そうでしたわよね?
いつの間にか、傍らに立つ彼女の夫、少年の父親は。
ゆっくりとほほ笑みながら、妻の掌を情夫の手に握らせてやった。
己自身はとうに、息子とおなじように血を抜かれ、
息子は父親を見習って、己の体内の血をそっくり、父の悪友にプレゼントしたのだった。
母さんの黒のストッキング、愉しみにしていたのだよ。
やっぱり・・・ね。
ボクのハイソックスよりも、愉しめるだろうね?
隣の部屋から、見ているよ。ママをどんなふうに堕とすのか。
ここで朝まで、見守っていてあげようね。
もちろんパパと、二人でね。。。
入学式のあと ~初めてお邪魔したお邸で~
2010年04月12日(Mon) 07:51:53
入学式の、すぐあとに。
ママに連れられておじゃました、お邸で。
真新しいセーラー服の真っ白なリボンを揺らしながら。
初めましてって、きちんとごあいさつをすると。
その小父さまは、意地悪そうに笑っていらして。
お嬢ちゃん、いらっしゃい。きょうはなにをされにお見えになったのかな?
わざとそんなことまで、お尋ねになって。
「アラ、あなたったら」
ママもさすがに、たしなめていた。
さて、まずはお母さんから、お手本を見せないとね。
小父さまは、ママの間近ににじり寄ると。
じゅうたんの上、四つん這いになって。
ピンクのスカートを、ちらりとめくる。
肌色ストッキングに包まれたひざ小僧が、のぞくくらいに。
では、ちょうだいしようかな?
意地悪そうな上目遣いから、ママはけんめいに目をそらしていった。
さあお嬢ちゃん、よく見ておくのだよ。
お母さんがせっかく、お手本を見せてくれるのだから。
こういうときに取り乱さないのが淑女のたしなみ・・・たしか、そうでしたな?
顔色のわるい小父さまは、唇だけが、妙に生々しく真っ赤に輝いていた。
その唇を、肌色のストッキングを穿いたママのひざ小僧に、ぴたりと圧しつけて。
ヒルのようにしつこく吸いつけられた唇が、ちらちらとよだれを含んでいくのが、
きれいに装ったママの足許に、とっても不似合いにみえた。
ちゅうちゅう・・・ちゅうちゅう・・・
白い目になって、ソファの背中にもたれかかったママは。
小父さまの不作法を許したまま気を喪っていて。
ママがぼうっとなっているのを、いいことに。
きちんと穿いた肌色のストッキングは、みるみるうちに。
小父さまの唇のふらちないたぶりに負けるように。
ふしだらによじれ、他愛なく咬み破られていく。
真新しい制服の。
濃紺のプリーツスカートの足許は。
黒の薄々のストッキングに透けた脛が、蒼白く浮き上がっていた。
オトナっぽく染め上げられたふくらはぎは、まるで自分のものではないみたい。
いつも履いているひざ下までのハイソックスとは、まるでちがう履き心地がして、
脚ぜんたいをゆるやかに縛られたみたいな、不思議な感覚だった。
きょうは特別なときなのだと、いやでも伝わってくるくらい。
小父さまはママの生き血が、お気に入りらしかった。
ママの両肩を、なれなれしく抱きすくめて。
首筋にがぶりと、噛みついていた。
真っ白なブラウスのリボンをほどかれて。
襟首からちらちらと、ブラジャーの胸元まで、覗かせて。
けれどもそんなふうにはしたなく着崩されてしまっているなんて、ママは夢にも思っていない。
だって、気絶しちゃっているんだもん。
わきの下までしたたるバラ色のシミには、お家に帰るまで気づかなかったことにしておくからね。
さあ、お母さんお疲れのようだから、
つぎはまみちゃんの番だね?
小父さまの意地悪笑いは、もう見慣れてしまっていた。
まだ履き慣れない、黒のストッキングの脚を。わたしはそう・・・っと、差し出していた。
いい子だ。ちゃんとわきまえているのだね。
こういうときの作法を、ちゃんとお母さんから教わっているのだね。
ストッキングが破けても。お洋服が少しくらい、汚れても。
なにごともなかった顔を、しているのですよ。
貴女がお悪いわけでは、ないのですから・・・
そういえばママ、そんなこと言っていたっけな。
初めて吸いつけられた小父さまの唇は。
ぞうっとするほど、冷たくて。
暖めてあげなきゃって思ってしまった。
そのときだった。
小父さまの唇が、黒のストッキングを履いたわたしの脚に、ひときわつよく吸いつけられて。
足許を柔らかく覆っていた薄手のナイロンは、たあいないくらいあっけなく、めりめりと裂け目を広げていった。
いつの間に、覚えてしまったのだろう?
小父さまが吸いやすいようにって。
脚の向きまで、変えてあげて。
オトナっぽくて気に入っていた黒のストッキングを、
ぱりぱりと噛み剥がれていくたびに。
きゃあきゃあはしゃいだ声を、あげていた。
ママが正気だったら、あたしのこと叱ったかしら?
―――なにごともなかったような顔をしているんですよ。
そう訓えてくれたママは、まだソファに身体を埋めて、眠り呆けている。
すぐ目の前のじゅうたんに。
自分の娘が尻もちついて。
スカートの下から太ももをさらけ出しているなんて、夢にも知らないで。
だめっ!だめッ!
スカートめくっちゃ・・・
わたしは必死にスカートを抑えたけれど。
小父さまはいやらしくすり寄っていらして、
少しだけ、少しだけ中身を改めさせてもらうよって、仰りながら。
重たい濃紺のプリーツスカートを、持ちあげて。
スカートの下に隠していた太ももを、唇でなぞるようにめでていく。
なよなよとした黒のストッキングを、しわくちゃに波立てながら。
あー、あー、だめ・・・だめ・・・放してえっ。
わたしは声をかぎりに、助けを求めたのに。
お邸にいるメイドさんも、執事さんも。
だれも客間に来てはくれなかった。
わたしたち母娘が、呼びいれられたときから、きっとこうなると見越していたかのように。
ストッキングは見るかげもなく、ちりちりに堕とされちゃった。
セーラー服の襟首の、三本走った白線にも、赤黒いシミをつけられちゃった。
たくし上げられたセーラー服から、手を入れられて。
ブラジャーの吊紐を、ちぎられて。
ピンク色の乳首を、舐められた。
起ってるね・・・って、からかわれながら。
ショーツのうえからだけど、あそこまで舐められちゃった。
ママはなんにも、知らないで。
真っ白だったブラウスを、バラ色に染めながら気絶している。
目のまえで。
わたしが制服を着崩されながら、お嫁入りまえの身体を、愉しまれちゃっているのも知らないで。
そろそろおいとま、しましょうね。
ずいぶん長いこと、お邪魔してしまいましたわね。
ママはいつもどおりの、落ち着いた物腰で。
わたしはおとなしいいい子に、戻っていて。
真っ白なブラウスに、バラ色の血が撥ねているのも。
セーラー服の襟首に走る白線が、真っ赤なラインになっているのも。
優雅なフレアスカートのすそが、白くぬらぬらした粘液を染みつけちゃっているのも。
真新しいプリーツスカートの、きりりと立てられていたひだが、くしゃくしゃに折れ曲がってしまったのも。
ちりちりに咬み破られた肌色ストッキングが、ひざ小僧の下までずり落ちているのも。
初めて履いた黒のストッキングが、帯みたいに派手な伝線を走らせちゃっているのも。
キリッと装った、スーツの下。
清楚に輝いた、真新しいセーラー服の下。
下着のすみずみまで、よだれをしみ込まされて。
いまでもぬらぬらとした粘液が、びっちょり濡らしていることも。
だれにも、ナイショ。
なにごともなかったように、振舞うのですよ・・・
はい、お母さま。
いい子のわたしは、足許の伝線も気にせずに、真新しい革靴に、ふたたび脚を通してゆく。
家族の秘密。
2010年04月12日(Mon) 07:10:44
いつもご家族の生き血を、ご馳走さま。
きみのご家族のことは、なんだって知っているのだからね。
奥さんの肌色ストッキングの、すべすべした舌触りも。
スカートのなかの、ショーツの色がさいきん派手になってきたことも。
浮気相手がそろそろ、五人めになることも。
お嬢さんの生き血が、年ごろの娘の香りを放ってきたことも。
しなやかな紺色ハイソックスの咬みごたえも。
ママの穿いている黒のショーツを、穿きたがっていることも。
パパのいない夜にママが他所の男のひととやっていることを、そろそろ経験してみたくなっていることも。
だいじょうぶですよ。ぜんぶ私の掌のうちだからね。
奥さんの浮気相手、五人が五人とも。
もともと私が紹介した連中で。
私に妻や娘を食われちまっているんだし。
お嬢さんが破らせてくれるハイソックスは。
ママがあとからあとから補充を欠かさずにしてくれているんだし。
こんど入学する中学は。
校長夫人をモノにしてからは、フリーパスなんだし。
私がお嬢さんやお友だちを襲うために。
特別の教室を用意してくれているんだし。
さぁなにひとつ、心配事はなくなったでしょう。
きょうも気をつけて、お勤めにいってらっしゃい。^^
入学式の帰り道 ~噛ませてもらった初ストッキング~
2010年04月12日(Mon) 06:54:02
きゃあ~っ!きゅうけつきだわ~っ。血を吸われちゃう~っ!
言葉では怯えながらも、はしゃいだ笑いさえ交えながら逃げ回る少女。
初めてフリルつきのハイソックスを噛ませてくれたのは、中学に入るずっとまえ。
スーツ姿のママといっしょに遊びに来たときのことだった。
肌色ストッキングの脚を吸わせるママの、まねをして。
「まみのハイソックスも、ど~ぞ」って。
自分のほうから、脚を差し出してくれて。
ちょっと力を込めて吸いつけた唇に。
「やだっ!ハイソックスねじれちゃうっ」って。
くすぐったそうに笑っていた。
中学校の入学式の帰り道。
お仕事で出られないパパの代りに、ママと一緒に付き添って。
人けのすくない公園の、満開の桜並木を歩いていると。
このあたりでいいかな、って。
真新しい制服姿が、立ち止まる。
初ストッキング、噛ませてあげようか?
ニッと笑んだ口許から、白い歯を覗かせて。
あら、あら。
ママもあきれたように、笑っている。
さいしょにママがお手本見せるのよって。
どーぞと手を差し伸べて、すすめたベンチ。
セットした髪に手をやって照れながら、
娘に指差されたベンチに、キリッと装うスーツ姿を腰かけた。
たくしあげた真っ白のフレアスカートから、肌色ストッキングに包まれた太ももが。
真新しいストッキングが、いつになくツヤツヤと光沢が色濃く滲んでいるのは、
眩しい太陽のせいばかりではないだろう。
早く、早く。人が来ちゃうよ。
娘にせかされながら、スカートを腰までたくしあげてゆく、ためらいがちな掌。
その掌を、握りしめ。
息詰めて見守る娘のまえ。
ちゅう・・・っ、と唇、吸いつけて。
ぱりぱり、ぶちぶちッ。
ママの足許を装う上品な装いは、破れた蜘蛛の巣みたいに他愛ないことになっていった。
つぎは、まみの番ね♪
まみちゃんは、ママの代りに腰かけると、
真新しいプリーツスカートのうえに、手を置いて。
スカートのうえから、自分で太ももを抑えつけて。
ほんとうは、イヤなんだけど。
小父さまの代りに、ガマンしてあげる。
わざと作ったふくれ面が。
ゾクゾクするほど、可愛かった。
目を瞑った少女の白い両頬を。
そうっと抑え、逃げられないようにして。
唇に唇を、重ねていって。
びっくりしたように身じろぎする少女から。
奪っていった、ファースト・キス。
柔らかな首すじに、牙を突き立てて。
ぐぐぐ・・・ッ、と、いつものように、埋めていって。
セーラー服、汚しちゃダメよ。
少女はそればかりを、気にしつづけていた。
そろそろと身体を、足許にかがみ込ませてゆくと。
少女は目を瞑ったまま、すらりとした脚を、前へと伸ばしてゆく。
発育の良いふくらはぎが、まだ履きなれない黒のストッキングに蒼白く透けていて。
薄黒いナイロンに縁どられた脚の輪郭が、いつになく大人びていて。
年ごろの娘らしい色つやをきわだたせていた。
ためらいながら吸いつけた唇に。
少女はちょっと、脚すくませて。
オトナっぽくて、いいでしょう?
せっかくなんだから、すぐに破かないでもっと見て。
いつものお転婆娘が口にした囁きに、応えるように。
気づいてみたら、太ももからつま先まで、くまなく舐めまわしてしまっていた。
もぅ・・・
むざんに裂けた黒ストッキングの足許を。
少女は恥ずかしそうに見つめ、それから恨めしそうな上目遣いになっていた。
ハデに破いちゃったね。^^
からかうようにかけた声を、投げ捨てるようにして。
ひど~いっ、こんなに破いちゃうなんてっ。
ちょっぴりべそをかいて、脚ぶらぶらさせながら。
どうすれば目だたないかって、考えていたようだけど。
白い脛が帯のように露出してしまっているのを、どうするすべもなく。
このまま、帰ろ。
目だたないはずの肌色ストッキングを咬み破かれてしまったママが、足許を気遣っているのさえ打ち消すように。
裂けたままの黒ストッキングの脚を、家路へと差し向けてゆく。
ほんとうはあのとき、履き替えも持っていたんだよ。
でもおじさまがきっと、まみとママが破けたストッキングのまま街を歩くのみたいのだろうって、
夕べママと、話し合っていたんだよ。
パパもお仕事だとかいっていたけど。
後ろからずっと、エスコートしてくれていたんだよね。
近所の人に、見とがめられて、躍起になって言い訳していたんですって。
つぎの日勉強部屋で、血を吸わせてくれたとき。
さいごに一足残ったフリルのついた白のハイソックスを咬み破らせてくれながら。
少女はそんなふうに、くすくす笑いながら打ち明けてくれたのだった。
おなじクラスの子に声かけちゃ、だめよー。
でも気に入った子がいたら、相談してねー。
どうせあたしの血だけじゃ、足りないんだよね~。
でも少しだけ、嫉妬しちゃうかもー。
イタズラっぽい笑くぼが、見慣れぬ色香をちょっぴり滲ませている。
あとがき
少しばかり、ろ利ですな。^^;
陰の児
2010年04月10日(Sat) 18:35:43
嫁(ゆ)かず後家といわれた叔母は。
いつもひっそりと、離れで暮らしていた。
本家である母屋の家の捨て扶持を、あてがわれて。
訪れる親類知人もないらしく、外界とは隔絶されていて。
ほとんどもの音さえ立てないような、つつましやかな暮らしぶりだった。
あの女はね。妾の子供なんだ。
お父様のお母様から、お祖父さまを盗み取るようにして。
泥棒猫みたいにして、契ったそうだ。
お祖母さががあの女をとうとう縁づけなかったのは。
あの女の母親に対する、復讐なんだ。
いつも天女のように優しいと言われた母は。
腹違いの妹でもある叔母の話になると、それこそ人が変わったように。
淑女のたしなみを、かなぐり捨てて。
そんなふうに口汚く、罵るのだった。
女中あがりなんだ。妾の子なんだから。
あの女にしてみれば、血のつながった親戚というよりは。
うちは主筋に当たるんだよ。
どんなふうに扱ったって、構やしないんだからね。
だからお前が、色気づいて。
女が欲しくなったなら。母さんにお言い。
きっちり言い含めてやるんだから。
ぞんぶんに、慰みものにするがいい。
いつもきちんと整えたはずの髪の毛さえも、振り乱さんばかりにして。
母は狂女の顔になっていた。
いつでも自由にできる女がいる。
わがまま放題に育ったわたしは。
ただそれだけに、満足していた。
膂力に恵まれた父には似ずに、叔母は抜けるような色白で。
鮮やかな黒髪を、いつも頭の後ろに結わえていて。
華奢な身体を控えめな色の和服に包み、ひっそりとお茶を点てていた。
ある日、昼日中から。
さかりがついたようになったわたしは。
だれもいない家のなか、しばらくはあてどもなしに徘徊をくり返していたけれど。
突きあげる衝動に背中を押されるようにして。
叔母のいる離れを、踏み荒らすようにして。
騎虎の勢いで、迫っていった。
あれ・・・
叔母はとっさに、声をあげて。
その声のひそやかさ、艶っぽさに、いっそうそそられていって。
わたしは叔母の襟足を押し拡げ、両肩から背中まで、むき出しにして。
ほどき方の識らない帯に、しばらくは手間取っていたけれど。
いつか帯はするすると解けていって。
畳にだらりと、崩れていった。
長襦袢を脱がせるゆとりもないままに。
満足な抗いもできない叔母の、華奢で柔らかな身体に、
虐げるように、四肢を合わせていって。
そそり勃った一物を、手さぐりするように差し入れて。
あとは本能の赴くまま。
落ち着いたたたずまいの和室を、精液まみれに変えていった。
その晩からは。
まるで、我が物顔をするように。
わたしは離れに、通い詰めた。
父は母から事情をきいて、聞き知っていたに違いないのに。
苦笑の裡に立ったひと言
―――若気の至りというやつだな。
そんなありふれた言葉で、片づけてしまったらしかった。
夕暮れすぐには灯りの絶えていたはずの叔母の離れは、
夜更けの訪(おとな)いを待つように。
二階に見あげるわたしの勉強部屋の灯りが消えるまでは、
こうこうと点っているようになっていた。
出て行けと言われたって、あてなどないのでしょう?
あなたのことは、お情けで置いてあげているんですからね。
珍しく離れを訪れた母は、やんわりとそんな脅し文句を吐いていったのだと。
前後して年ごろになった女中のひとりが、
そんな枕語りを囁いていた。
二年後叔母は、わたしの子供を宿し、ひっそりと出産をして。
男の子とも女の子とも知らされないままに。
その子はどこかへと、引き取られていった。
十数年後。
婚期が遅れ三十路を迎えたわたしはようやく、婚礼を挙げた。
相手は旧家のひとり娘だった。
佳代子という名のその娘は、楚々とした淑やかな女で。
ふとだれかを思い出すような消え入りそうな風情の女だった。
けれどもそのころのわたしは、母がいなくなったのを、よいことに。
離れにひっそり棲みつづける叔母との痴情に明け暮れていて。
佳代子にとってよい夫とは、お世辞にもいえない亭主だった。
ある晩のこと。
村の寄合で帰りの遅くなったわたしは、
夜更けにこうこうと灯りの点る離れを目にしていた。
昼日中から痴情に耽ることのおおいこのごろは。
精力の尽きたわたしにとって、離れを不夜城にすることがなくなっていた。
ふと気をそそられて、訪(おと)ないも入れずにあがりこんだ空間で。
見てはならないものを、見てしまった。
こうこうと点る灯は、蝋燭の灯。
その灯のもとに、白足袋の足を揃えて転がされた若い女は。
きらびやかな和装の上から荒縄を、ぐるぐる巻きに縛りつけられていて。
女の足許に立ちはだかった着物姿は。
髪を振り乱した、狂女のよう。
それが若い日にわたしが蹂躙しつづけた薄倖の女と気づくには、
すこしの時間が要りようだった。
色気づいたら、妾(わたし)にお言い。
母さんがいい女を、世話してやるから。
母屋に住まう、新妻を。
いまになったら、なにをしたって、妾の思うままなのだから。
さぁ、餌食にするんだ。あのときの妾のように。
思いっきり、踏みにじっておやり。
声をかけられたもうひとつの黒い影は。
わたしと瓜二つの目鼻をもった、少年だった。
少年は怜悧な頬を輝かせて、わたしの正妻に迫っていった。
細い腕には見かけとは裏腹の力が込められて。
後ろに回って、襟足に。熱い息を、吹きかけていって。
その襟足のすき間を、覗き込むようにして。
蝋燭の灯を、ひたひたと、したたらせていった。
ひい・・・っ。
絢爛たる絵巻のような着物姿を、よじらせて。
身をしならせる若妻を。
少年はじいっと観察しながら。
そこ、かしこへと。蝋燭をかざしていって。
過不足なく、熱く滾った液体を、柔肌にしみ込むほどに、したたらせてゆく。
う、ふ、ふ、ふ、ふ。
あの女はわたしのことを、嫁にも行かせず、隠し児のように封印して。
妾(わたし)の一生を塗り込めたつもりなのでしょうとも。
けれども妾は、あの女の息子を寝取ってやったのだ。
寝取った息子は、骨抜きになって。
いまは妾なしでは、いられぬ身体。
若い嫁ごなど、なん人いようとも。
いまの妾には、かなおうはずもない。
虐げられたわたしの児に。添わせてやって。
子を孕ませてくれようぞ。
表向きは、後継ぎ息子と、正妻の子でも。
ほんとうは。
叔母甥がなした、不義の子の血を持つ児。
良いお家になるじゃろう・・・
か弱い面ざしに浮き上がる、般若のような面ざしを。
わたしは息を詰め、見守りながら。
目のまえの絵巻を、拒むことも忘れ見守りつづける。
ひっそりと静まり返った母屋。
こうこうと灯の点る、離れ。
裁ち割られたような着物の裾から覗く、白足袋を履いたままの白い脛。
太ももにしたたる、熱い毒液。
すべては、夢か。幻か・・・
訪(おと)ないを入れる者たち。
2010年04月10日(Sat) 12:36:51
この土地ではね。
家の戸締りなどしなくて、よろしいのですよ。
こんな山あいで、だれもが顔見知りなのですから。
犯罪などとも、無縁の世界なのですから。
ただね。
時おり村に棲みついた吸血鬼が、人の生き血を求めてやって来ることがあるのです。
吸血鬼といっても、ふだんはふつうに顔を合わせている村の衆ですが。
いつもいっしょに作業をし、遊びに興じ、子供の学校の相談事をしている同士。
そいつが夜になると本能に目ざめて、ひっそりと訪ないを入れてくるのです。
そういうときには、見て見ぬふりを決め込むことになっています。お互いに・・・
わたしが小さいとき、母のところにはご近所の爺さまが訪(き)ていました。
だいぶあとから耳にしたのですが、母は嫁入り前にあの爺さまに抱かれて、女になったということでした。
そのうちに、爺さまの孫が、訪(く)るようになりました。
こんどは逆に、母を相手に初体験をしていったのでしょう。
障子ごし。
ちゅうちゅうと洩れて来る、肌と唇を擦り合わせる音に、
大人になりかけだった年ごろのわたしは、ドキドキしながら聞き入っていました。
都会からきたわたしの嫁は。
嫁入り後に土地に馴染めなくなっては不憫であろうということで。
小さいころからなにかとめんどうを見てくれた近所のお兄さんが、相手をしてくれました。
藁小屋のなか。
初々しいピンクのスーツを、抱きすくめられて。
ねずみ色のストッキングの脚を、散らばった藁に半ば埋もれさせながら。
未来の花嫁は、処女を散らしていったのです。
こと果てたあと。
わたしの目の届かない処で。
しとどに濡らしてしまったスリップの替えがほしい・・・と、母に相談していましたっけ。
ええ。
いまでも二階の、夫婦の寝室で。
妻は吸血鬼の相手をしています。
貴方も、覗いてみますか?真っ最中のはずですよ。^^
相手は近所の、若い男の子です。
母親が外出がちだったせいか(理由はなぜだか、察しがつきますよね?)
小さいころから、妻によくなついていて。
中学に入って色気づいてきたころに。
本能のまま、夫婦の寝室に迷い込んできたのです。
村の寄合ということで帰りの遅くなったわたしは。
寝室のなかから洩れて来るもの音で。
しばらく廊下を、行ったり来たりしたものでした。
下の娘は、そのすぐ隣の勉強部屋で。
セーラー服のまま、隣家のご主人の相手をしているころです。
隣家の娘が、同い年で。
いつも連れだって、登下校をしていたのですが。
あるとき自分の父親よりも年上の、あちらのご主人に組み敷かれて。
セーラー服の襟首を、くつろげられて。
うら若い血を啜られたのが、きっかけでした。
上の娘は、学校の先生をしていますが。
そう、いまごろは。生徒の一人の家に引き込まれて。
教え子たちの相手を、一身に引き受けているころでしょう。
いちおう婚約者は、いるのですが。
地元によく馴染んでくれたかたで。
事情を汲んで、挙式を先延ばしにしてくれたのです。
秋に挙げることになる祝言は、この村で挙行して。
数少ないはずの新郎側の参列者は。
女性すべてがきっと、村の男衆に馴染みを作って帰るのでしょう。
ほら。聞こえませんか?
ちゅうちゅう・・・ちゅうちゅう・・・
家族のものたちが、血を吸われているもの音が。
そう。
お連れになった奥さま、お戻りが遅いようですね。
もしかして。
さっきから庭先を窺っていた若い衆が。
どこかに連れていったかもしれないですな。
ご案内しましょうか?おおかたの場所は、見当がつきますから。
そのかわり。
視たことを決して、口外なさらないこと。
もとより邪魔だてするような、無粋なまねはなさらないこと。
そうですか。
さすがにもの分かりがよくいらっしゃる。^^
では、こちらへどうぞ。^^
脚モデルの美脚術
2010年04月09日(Fri) 07:39:54
パーツモデルというと、顔見せなしで身体の一部(たとえば脚とか)だけ写るモデルさんのことですが。
脚のケアについてこんな記事を見つけました。
http://beautystyle.jp.msn.com/beauty/feature/0905foottrouble/2.htm脚のカサつきって、怖いんですよね。一定の年代になってくると。
妙にかゆくてたまらなくなって、ひっかいていると、痕がいつまでも消えなくなったりして。
記事によりますと、カサつき対策は顔と同じで、
>冷房の効いた湿度の低い室内や強い日差しも、脚をカサつかせる一因
だとか。
あと、もっとも気になるくだりに、こんなことが載っていました。
>1日中ストッキングを着用している人も要注意なのだそう。
>「ナイロン素材の摩擦で思った以上に乾燥が進みます。
>できれば保湿効果の高いストッキングを愛用して、保湿対策を万全に」。
ふむふむ。
美しくあろうとする努力は、美しさを損なう原因にもなり得るというわけですな。
パラドックスですね・・・
>枯れ脚をウルツヤ保湿
というくだりが身につまされる、きょうこの頃の柏木です。^^;
いろいろ と。(雑感です)
2010年04月08日(Thu) 04:20:08
今週あたりから、柏木が棲む地方でも薄々のストッキングを穿いた女性が目だってきました。^^
日ごろはそう気をそそられないタイツ姿もしばらくのお別れが近いのかな?って思いますと、
妙に名残り惜しくなるものです。
柏木はストッキングびいきですが、タイツも足許に妖しさを漂わせるアイテムですからね。^^
足許の衣替えは、どうやら齢の順にいくようです。(あくまで偏見)
けっこう年配のおば様が、薄々の黒のナイロンに脛をじんわりと透きとおらせているのなんかは、
かな~りそそられますね。^^
身近なところでも、若いコはきのう現在でも黒のタイツでしたっけ。
ほんとうはお話が浮かんできそうで起きだしてきたのですが、
パソコンが起動するまでのあいだにすっかりいめーじが薄れちゃったのです。^^;
こういうこともありますわな。
そうそう。全然話題変わりますが。
去年の10月に作った掲示板。
いまだにだれもきてくれないです。。。(TT)
お話が気に入ればお話にコメすればいいんだし、いまいち使い道がないのかな。
もうすこし、放置してみますね。 くしょう。
妻がすりかえられる。
2010年04月06日(Tue) 08:00:53
妻を狙っていた、わたしの上司は、
わたしを独り転勤させて。
留守宅を守る妻を、モノにしていた。
それくらいのことならば、よくある話。
けれどもその男は、ほんとうは着衣フェチで。
妻を着飾らせて、装いをはぎ取って。
それから念入りに、犯していくという。
公認のあいだがらになったとき。
見なれていた妻のよそ行きの服は、あらかた彼の手で破られてしまっていて。
帰宅するたび、着飾ってくれる妻の服は。
それまでの地味で清楚な色合いから、
派手でけばけばしい、彼の趣味そのものにすり替わっていった。
妻がすりかえられる。
あるときは、紅いドレスの娼婦に。
あるときは、ラメ入りワンピースの情婦に。
あるときには、マイクロミニにルーズソックスの女子高生みたいにされていた。
きみの奥さんだから、寝取りたくなったんだ。
きみの奥さんだから、だんなのまえで辱めてみたくなるんだ。
きみの奥さんだから、わたし好みにすり替えてみたいんだ。
男の言い草に、いつか頷いてしまっている、いけないわたし。
妻がすりかえられる。
それまでの控えめな専業主婦が。
限られた特殊な空間で。
わたしの知らない婦(おんな)に変えられてゆく。
あとがき
あわてて描くと、こういうとりとめのないものになりますな。A^^;
コレクションにされた妻
2010年04月06日(Tue) 07:56:04
どさり。
目のまえに、投げ出されたのは。
履き古された、ストッキングの束。
肌色、黒、ねずみ色・・・
どれもが脚を通したあとらしく、
それもいちように、破れていた。
点々がふたつ、並んだだけのものもあれば。
たてにひとすじ、チリリと裂け目を広げたもの。
びりびりに引き裂かれたもの。
破れかたも、いろいろだった。
これが、さいしょのときのやつ。
これは、初めて黒を履いてくれたときのやつ。
ほら、見て御覧。
暴れたりしなければ、穴もこれくらいで済むのだよ。
差し出されたねずみ色のやつは。
きれいに並んだふたつの穴の周り、赤紫の染みを、チロチロとあやしていた。
ぜんぶ、きみの奥さんから抜き取ったものだからね。
自慢げに囁くのは。
妻の言い草と、ストッキングの数とが、うらはらだったから。
献血行為ですから。週一でいいって、言われていますから・・・
いかにも気の進まないようすだった妻は、
わたしが出勤したあとに、ひっそりと家から出かけていっていたはず。
地味なスーツ姿で、装って。
ストッキングを履いたご婦人の脚を噛みたがるんです。
その道に、引き込まれたとき。
紹介者の男性は、そういって。
うちの家内も、お招きを受けたときには、いつも黒いやつを履いていくんですよ。
悲しそうな、情けなさそうな、それでいて自慢げな。
そんな様子が、印象的だった。
さいしょは、肌色だった。
それもわたしの見守る前、おずおずと噛ませていった妻。
予防注射を終えたように。
噛まれた痕を、かばうように手で触れて。
ふつつかでした、と、くり返して。
そそくさと逃げるように、夫婦して立ち去ったはず。
それがいまでは。
ストッキングの山。
まだあるのですよ。
指差された向こうには、
見なれたワンピースやスカートたちが、
いちように持ち主の血で彩られたまま、
見せびらかすように、吊るされていた。
妻がなん人も、いるようだ。
見なれた服たちに、囲まれて。
わたしはなぜか、陶然となって見まわしている。
週一で、これだけのコレクションができるのだろうか?
あれからまだ、ひと月と経ってはいないはず。
きょうもお招きしているんだ。もちろんきみには、ナイショでね。
いかが?覗いていくかね?
もしきみさえ、よかったら。
このまま奥さんの洋服を眺めているといい。
奥さんを頂戴するのは、すぐ隣の部屋だから。
入ってきさえしなければ、わたしはかまわないのだから。
だいじょうぶ。
お邪魔はしませんよ。^^
家内をたっぷりと、召し上がれ。
けばけばしい都会妻
2010年04月06日(Tue) 07:39:09
1.
どんぐりまなこに、アイシャドウ。
厚ぼったい唇には、きつめのルージュ。
色が白いだけが取り柄の丸顔に。
厚化粧をべたべた塗って。
うるさいくらいに多いショートカットの黒髪は、
パーマをくりくりにかけていて。
広い肩幅の下に、おおきなおっぱいをたぷたぷ揺らし、
しましまもようのTシャツに、ショッキングピンクのミニスカート。
にょっきり伸びた大根足に、薄いグレーのストッキング。
「下品でそそる」そんな陰口も、なんのその。
ときには浮気相手に夫の悪友さえ選ぶ、わが女房。
ねーえ。なに見てんのさ。
パソコンに向かうわたしの肩に、
重たいくらいにしなだれかかって、
見られたくない画面を、つぶさに見られてしまう。
えっ、なぁに。これ。文章だけで、つまんない。
なんていうブログなの?あ?「妖艶なる吸血」ぅ?
吸血鬼小説のこのサイト。
襲われるヒロインは、そろいもそろって品性高い人妻や、清純そのもののお嬢さん。
知性やたしなみなどかけらもない女房など、もちろん出る幕はないはず。
ふーん。ふーん。ふーん。
だんなの悪戯の現場を押さえた女房は。
しげしげ、まじまじと画面に見入る。
面白そうじゃん。逢わせてよ。
男に甘い女房に。
浮気に甘いダメ亭主。
ふたりそろって、村に出かけた。
2.
うわー、いい空気。
やっぱり田舎は、いちばんだなぁ~。
無神経なくらい、開けっ広げな大声に。
遠くで農作業をしている人まで、振り向いていた。
おい、まる聞こえだぜ。恥ずかしいよ・・・
亭主の心配、なんのその。
田舎はいいなぁをくり返す女房は。
都会生まれの都会育ち。
アウトドアのときには、ジーンズなのに。
さすがに少しは気にしたものか。
きょうのイデタチは、申し上げたとおり。
ショッキングピンクのミニを、黒光りするレザーのミニに取り換えただけ。
薄々のグレーのストッキングの太い脚で、
あぜ道を大またで、闊歩する。
いらっしゃい。
え?吸血鬼?なんのことでしょう・・・
ブログで見たんですけどー。
広くて薄暗い旧家の、高い天井まで届くくらいの大きな地声。
いないんですかあ?
どんぐりまなこの目を見開いて、しんけんに尋ねる嫁に。
出てきた奥さんは、プッと噴き出していた。
どうぞどうぞ。都会からいらしたんですね?献血行為に。
奇特なご夫婦ですねぇ。
初対面のわたしたちを無防備に家にあげ、
いそいそとお茶まで出してくれた。
飲んだお茶のぶんは、生き血でお返しいただきますね♪
由貴子と名乗るその女性は、何気ないふうで。
そんなおそろしいことを、口にした。
えっ?
訊き返すわたしが、目で追うのを。
ひやりとしたまなざしで、受け流し、
目じりだけを、ちらりと笑ませ、
田舎には似ない涼しげな風貌を取り澄ましたまま、立ち去った。
献血行為。
なるほど。そう表現してしまえば、そういやらしい感じはしない。
女房の血を吸わせに来たなんて。
とてもいえたものでは、ないものな。
ご同類、ですな?
由貴子さんのご主人らしいその男は、
音もなく奥の書斎からあらわれて。
昼間から、なんですが。どうぞ。 そういいながら。
わたしと、女房と、ひとつずつ。
焼き物の盃に、どぶろくをそそいでくれた。
地元の酒です。精がつきますぞ。毒も入っていますよ。^^
ご主人は、さらに召し上がれ。
こうでもならないと、お互いやってられませんからな。
お茶のあとに、お酒。
妙な取り合わせなど、まったく気にせずに。
女房どのはさっきから、ごくごくがぶがぶと、飲りだしている。
だいじょうぶ。ふしぎな酒です。
飲み過ぎても、つぶれはしないし、あとにも残りません。血が旨くなるだけです。
でも、お気をつけ遊ばせ。
飲んだお酒のぶんは、生き血でお返しいただくはめになりますからな。
薄っすらと笑みながら立ち去っていった亭主どの。
白皙というばかりに品のある色の白さは、血を抜かれてできあがったものだろうか。
こっちさ、来るだ。
いきなり野良着姿で、ずかずかとあがりこんできた男衆は。
手分けをする強盗のように。
おらたちは由貴子さんさ、いただくだ。
ずかずかとさらに奥へと上がり込んでいって。
男衆の消えた向こう側。
キャー!とひと声、悲鳴があがる。
えっ?
気づいたときには、両側から、羽交い絞めにされていて。
女房もおなじように、二人がかりで抑えられて。
わたしの場合とちがうのは。
広い肩幅の両側から、豊かな乳を揉まれていること。
黒光りのする猿臂は、わたしの倍ほども逞しく、
節くれだった指どもが。
しましまもようのTシャツに食い込むばかりに揉みしだく。
連れ込まれたのは、隣の納屋。
まずまっさきに、私が藁まみれにされ、
藁まみれになったまま、男衆はふたりがかりで、
わたしの身体から血を抜いた。
事務的なまでに、むぞうさに。
悪く思いなさんな。男の血は好みじゃないのでの。
意識がほどよく薄らいだのは、
振る舞われたお酒のせいなのか。見返りに奪られた失血のせいなのか。
つづいて藁まみれにされた女房は。
なにすんのよっ。
さすがにひと言、抗ったけれど。
組み敷いてくる腕や腕。
ぎゃああっ。
色香のない悲鳴をあげていた。
まくりあげられるTシャツに。
ブラの吊り紐をほどかれて。
たぷたぷ揺れるおっぱいは。
さっきから若い衆のひとりが、独り占め。
吸ったうなじの、向こう側。
ひっ。
目を見開いた女房は。
ごくごく、ごくごく、すごい勢いで。
生き血を抜かれて、ゆくのだった。
肩先、二の腕。後ろから胸揉みながらの首筋。
さいごのひとりは、脚。
脚にとりついたやつが、いちばんいやらしかったのは。
ねずみ色のストッキングに透きとおるふくらはぎに、
くまなく唇を這わせていったから。
あっ、ひいっ、ひいっ!
感じている。感じちゃっている。
そんな女房を見つめるわたしまで、不覚なくらい感じてしまっていた。
脚ばたつかせて昂る女房は。
やだよっ!こんなところで!犬みたいッ!
邪慳な声で、叫びながら。
藁まみれの牝犬に、堕ちていた。
四つん這いになったむき出しの上体は、
牛のお乳みたいに、おっぱいをゆたゆた揺らせていて、
突きだしたお尻は、レザーのミニスカートからまる見えで。
びりびりに破かれたストッキングを、ひざまで降ろされて。
交尾、また交尾。それから交尾・・・
なん人もの男衆に、犯されていった。
3.
チィチィ・・・チィチィ・・・
遠くで鳥が、のどかに鳴き声を交わしている。
斜めになった陽は、窓から降り注いでいて。
しずかになった藁小屋の一角を、そこだけ明るく照らしている。
照らされたその一角に横たわるのは、女房の両脚。
あお向けに、ぶっ倒れたまま。
開いた脚が、伸びていた。
みるかげもなく引き裂かれたねずみ色のストッキングをかろうじてまだまとっているのが、
妙にナマナマしい。
ご馳走さん。
野良着の一人が、盃を突きだした。
ごま塩頭に、赤銅色の膚を光らせて。
いい汗かいた・・・そう言わんばかりに、手ぬぐいで顔を拭っていく。
あんたのカミさん、いい味しとるのぅ。
目を細めて言うのは、揶揄なのか。敬意なのか。
そのどちらもがないまぜになった顔をして。
ご馳走さん。ご馳走さん。
小屋の隅の暗がりから、複数の声が呟くように和してくる。
手渡された盃をかるくあげ、わたしもひっそり応えていった。
ご苦労さん。って。
真夜中に、もういちど来るから。
奥さん昼間みたいにおめかししててくんねぇか。
ひとっ風呂浴びて、着かえたら。
気分も変わろうものだから。
男衆はひとりひとり、
あるものは、女房のブラジャーをぶら下げて。
べつのやつは、青いパンティを。
もうひとりは、レザーのスカートを。
傍らでわたしの相手をしてくれたごま塩頭の親父は、どれ、と腰をあげて、
女房のパンストを、剥ぎ取りにかかっていった。
真夜中。
隣の部屋では、由貴子さんとご主人が。
べつの集団を、迎えていて。
うちには昼間の四人衆が。
よだれをたらさんばかりにして。
ショッキングピンクのミニスカートの女房に。
じわりじわりと迫っていった。
ねずみ色のパンストを破かれるとき。
女房のやつ、珍しく羞ずかしそうな目で、上目づかいにわたしを盗み見た。
4.
じゃあねー。
わたしを出勤に送り出した女房は。
どんぐりまなこに、濃いアイシャドウ。
白いばかりが取り柄の、丸顔に。
きょうもおしろいを分厚く塗りたくっていて。
唇にはどぎついピンクの口紅。
気に入りのしましまもようのTシャツに、
真っ赤なマイクロミニのスカート。
スカート丈が、短かすぎて。
黒のパンストの腰のあたりの切り替えまでまる見えだった。
にょっきり伸びた、大根足を。
薄々と染める黒のパンストは。
夫のわたしがどきりとするほど、なまめかしかった。
今夜はあいつらが、来るからね。
あなたは遅く、帰って来るんだよ。
村から呼び寄せた客人は、
真っ昼間に女房を狂わせた、あの四人衆。
ボクもあいさつくらい、しておきたいが・・・
遠慮がちなわたしの声を、さえぎって。
だめだめっ。だんなの観るものじゃないからっ。
背中を叩いて、送り出された。
・・・きょうは会社を、早退しよう。
酔い乱れて、触られて。それから・・・
2010年04月05日(Mon) 07:47:03
料理の支度はけっこうじゃから。
奥さんにええかっこ、させてあげてくだされや。
この村に来て、二週間。
歓迎会の延長のように。
連日地酒をぶら下げて、集まって来るご近所のだんな衆。
そのうちのひとり、いちばん気の合う男がそんなふうにいってきたとき。
わたしはすこしだけ、ぎくりとした。
妻にいいかっこをさせる。
女を抱くときは、こぎれいな服を剥ぎ取って姦るのがいいなぁ。
彼はだれよりも、そんな会話に夢中になるのだから。
そろいもそろって、野良着姿で、やってきて。
スーツで迎える妻の当惑をしり目に、
てんでに酒をあおり、酔っ払って、
スカートのお尻を、触りはじめて。
ブラウスもろとも、胸を揉みくちゃにしていった。
さいしょは、おらで。
そのつぎは、あっちで。
それから、あいつで。
さいごは、あんた。
あんたとおら以外は、くじ引きで決めたんだからな。
凌辱の順番まで、しっかり段取り組まれているとは。
濃い緑のスーツ姿を組み伏せられた妻は、
はぐりあげられたスカートからあらわになった、太ももを。
肌色のストッキングをよじれさせながら、吸われていった。
都会のええ服は、そそるのお。
男どもは、節くれだった掌で、着飾った妻を撫でくりまわす。
セットした髪をくしゃくしゃに解いて。
折り目正しく結ばれたブラウスのタイを、引きちぎるようにほどいていって。
さいごに花びらを散らすように、引き裂いていた。
そりゃ。そりゃ。そりゃ。
えへへへへえっ。
奥さんもっと、腰使ってくれやあ。
引き裂かれ脱げかかったストッキングをまとった脚を、
無理強いに強いられた上下動に合わせるように、ぶらぶらと揺らしながら。
足首をつかまれて。裂けたストッキングさえ、剥ぎ堕とされた。
男衆どもは、獣の本性まる出しにして。
代わる代わる、妻にのしかかり、抑えつけて。
スカートの奥への吶喊を。
えぐるほど強烈に、加えていった。
スカート一枚になった妻は、口許からよだれを滲ませながら、
あなた。あなた。視ないでぇ!って、叫びながら。
態度は言葉を裏切るように、大胆な腰つきで応じていった。
そんな饗応が、三廻りもめぐるころ。
堕とされた礼節を、かければかり主張していた妻のストッキングは、
ふしだらにふやけたまま、部屋の隅に脱ぎ棄てられていた。
落花狼藉のあとの静けさに。
妻はワッと泣き臥して。
わたしはただおろおろと、うろたえるばかり。
むき出しの背中を撫でながら。
むき出しの二の腕をさすりながら。
幼児に言い含めるように、言い聞かせてゆく。
明日からも、客あしらいのよい奥さんでいるように・・・
妻は童女のように、こっくりと頷いていた。
そりゃ、そりゃ、そりゃ・・・
うひひひひひひっ。
男衆の酔い乱れた声が、今夜もガラス越しに洩れて来る。
わたしの家であって、わたしだけの家ではない。
我が家で織りなされる爛れた絵巻に、いつか妖しい昂りを秘めながら。
わたしはもの分かりのよい夫を、演じてゆく。
こんどの出張は、いつだね?
お留守はしっかり番しておくでの。
妻を組み伏せて性欲を充たす留守番を、
わたしは出張のあてもないのに、頼み込んでいた。
あとがき
>肌色のストッキングをよじれさせながら、吸われていった。
というくだりが、柏木としてはツボかな?
・・・吸血鬼と関係ない凌辱ものと、舞方さんに言われそう。 笑
奥さん目あての酒盛り
2010年04月05日(Mon) 07:31:06
ご転入ですか?
ここは、佳い土地ですよ。
空気はきれいだし。景色もいいし。街ぜんたいも、落ち着いていますし。
ただね。
ご注意あそばせ。
前もってお話しておいた方が、フェアですからな。
ここの土地の人たちは、人なつこくって。
週末になると地酒を持って、家まで遊びに来るんですよ。
よかったら、家にあげてやって。
ひと晩愉しく、酒を飲むといい。
意気投合したら、きっといい友だちになれますから。
力仕事だって、してくれちゃうし。
留守にするときのお留守番も、きっちりしてくれますからな。
そのうち二、三人連れだって、やってくるようになるでしょう。
話題もだんだんと、露骨になっていくんですが。
そこからが、愉しいんですよ。^^
奥さんにきれいなかっこ、させてくれって頼まれますから。
都会のころのスーツ姿なんか、好きみたいなんですな。
髪をセットして。メイクもバッチリ。ストッキングまで、穿いちゃって。
そうしたら奥さんにも、お酒の相伴をさせるとよろしい。
連中きっと、悦ぶはずですから。
座がだんだんと、乱れてくると。
そのうちだれかが、奥さんのスカートのお尻を触りはじめて。
べつのだれかが、凄い打ち明け話をするんです。
まぁ、聞いておあげなさい。身の上話みたいなものだから。
たいがいね。
真っ先に口火を切るのは。
いちばんウマの合うようになった旦那さんとかで。
”本命”っていわれる男だから。
せいぜい仲良く、することです。
打ち明け話の内容?
そうですね。
人によってもちろん、それぞれですが。
たいがい自分の奥さんについてのことなんですよ。
奥さんがいてもね。
姑さんをなくしたばかりのお父さんに貸しているとか。
村長さんの寝所に侍る当番に当たっちゃって、
ひと月まるまる、奥さんなしの女ひでりだとか。
どういうわけか、皆さんね。
奥さんの貸し借りを、しているみたいなんですよ。
だいたい、想像ついたでしょう?
順番に、打ち明け話をしていって。
さいごの一人が話しおわるころにはね。
”本命”のだんなが、お宅の奥さんの胸を。
ブラウスもろとも、揉みくちゃにしているころですな。
貴男はすっかり、酔っ払っちゃって。
なにしろ、危ない酒ですから。
奥さんに、きみはいいの?とかって、訊いちゃって。
奥さんもその場のノリで、うんうんって、頷いちゃって。
そうして夫婦の寝室とかに、連れ込まれちゃうんです。
もちろん見に行くのも、覗くのも、自由ですよ。
なんなら、参加することも。
けれどもいちばんおいしいところは、連中にやらせてあげるんですよ。
なにしろ、客をもてなすのが、主婦の役目ですからな。
客あしらいの良い主婦ほど、村では尊重されますからな。
奥さんのためでも、あるんです。
”本命”のだんなが、用事を済ますと。
つぎからつぎへと、その晩の客たちも、
用を済ませていくんです。
貴男はそれを、じいっと指をくわえて、見てなくちゃなりません。
さいごまで立ち去らないで。
笑いながら一緒に愉しむより、ないでしょうな。
奥さんのブラやパンティ。ストッキングやスカートまで。
せしめられ持ち逃げされるのを。
さいごは笑って、送り出すんです。
奥さんが、ワッと泣き臥したら。
ベッドのうえで、優しく慰めてやることです。
貴男は、詰られることは、決してないでしょう。
なぜなら奥さんは、つぎの日の昼日中から、
貴男に黙って、彼らを家に招んで、したい放題させるつもりですからね。
女ひでりの男どもに、奥さんをねだられて。
こころよく応じて貸してやることは、村では恥とはいわれないのです。
今夜は奥さん、いいかっこしてるのかな?
出勤途中、村の男衆に声かけられて。
そんなふうに話しかけられたら。
きっとあんたを、待っているんだよ。
そう応えて、おやりなさい。
夜はちょっとだけ、残業を伸ばして。
彼が奥さんを独り占めにする時間を、つくってあげることですな。
ええもちろん。
定時に退社して、庭先で待っているのも。
それはそれで、面白いでしょうけど。
え?わたし?
いまのはそっくり、わたしの打ち明け話。
いちど奥さんを寝取らせちゃうと。
都会の男にも、特権ができるんですよ。
仲間の都会妻を取り持ってくれたなら。
お相伴に与かれるって。
お宅で酒が振る舞われるとき。
わたしもお邪魔して、よろしいですか?
あとがき
転勤シーズンですね。いやそろそろ、落ち着いてきたころかな?
たとえばこのお話のように。。。
彼女のママ。
2010年04月05日(Mon) 07:01:04
ボクの彼女をモノにしちゃった小父さんは。
彼女のママまで、欲しがった。
血液提供者は、なん人いても。多すぎる・・・ということは、ないのだから。
もっともらしい言い草に、ボクは小父さんの頬ぺたを、つねっていた。
どうする?
あたしは・・・いいよ。ママさえよかったら。
ふつう・・・よくはないよね?
―――わたしの脚じゃ、ダメ?
彼女がそんな、おあつらえ向きの科白を吐いたのは。
合格発表のとき、小父さんがみつけたうってつけの女(ひと)だったから。
いいだろう。
小父さんだけが、なぜか自信たっぷりだった。
お邸そのものが、美術館なんだから。
パパとふたりで、行ってくれば?
絵画好きだという彼女のパパとママは、なにも知らないままに。
彼女の誘いに乗って、小父さんのお邸に。
夫婦で出かけていった。
あのお邸に夫婦で出向くことが。
夫がその妻をプレゼントすることを意味するなんて。
もちろん夢にも思わなかったはず。
どうだった?
帰って来た両親に、彼女はさりげなく声かけて。
パパも、ママも、どことなく決まり悪そうに。
ウン、愉しかった。
言葉だけはもしかすると、本音だったのかも。^^
それから毎週のように、パパがお休みの週末は。
夫婦連れだって、出かけていったくらいだから。
だいぶあとになって。
結婚式の準備を始めたころかな。
ウェディング・ドレスの下に穿く、白のストッキングをママに見立ててもらうとき。
あのかた、ストッキングもお好きなのね?
ママはそっと、彼女に囁きかけていた。
そうよ。あたしのときも最初は、あのねずみ色のストッキングだったんだもの。
そりゃ、行儀のいいことだ。
となりの部屋で耳を澄ませていたパパが、だれにともなく呟くのを。
母娘はひっそりと、聞き耳立てている。
母さんのときには、黒だったね。
黒のストッキングが破けるのって、エロチックだね。
えろちっく。だなんて。古い言葉・・・
くすくす笑う母親を、彼女は背中をさすって抑えたという。
あとがき
前作のつづきです。
たぶんきっと。ずっと↓ここから、つづいているのです。
http://aoi18.blog37.fc2.com/blog-entry-2037.html
彼女との初体験。
2010年04月05日(Mon) 06:22:31
子供のころのようにして。
濃紺の半ズボンの下、おなじ色のハイソックスを履いて。
ソファーにゆったりと、寝そべって。
足許にとりついた吸血鬼のおじさんに。
ふくらはぎをちゅうちゅうと、吸わせてやっていると。
だし抜けにドアが開いて。
彼女が顔を出して。
びっくりして。
グレーのストッキングの脚を、立ちすくませて。
あなた達、ホモなの?
声をひそめて、そういった。
血を飲まないと、生きていけないんだ。彼。
ほんとうは。女のひとの血が、いいんだけど。
血を吸わせてくれる女のひとなんて、そんなにいるわけないからね。
頬骨のすこしだけ張った輪郭の濃い顔を、心持ち傾がせて。
ちょっとのあいだだけ、考え込んで。
彼女はいちばん適切なこたえを、洩らしてくれた。
だったら・・・わたしの脚じゃ、ダメ?
立ちすくんだ彼女の足許に。
そろそろとにじり寄る吸血鬼の小父さんのことを。
すごーく、羨ましく。
ちょっとだけ、妬ましく。
失血でふらふらした視線で、見つめつづけていると。
見ないで。見ちゃ、イヤ。
彼女にそう言われて、思わず視線を離したとき。
ちゅっ。
よだれのはぜるもの音に。
ふたたび視線を、ひき戻されていた。
グレーのストッキングに包まれた、薄っすらと白い足首に。
小父さんは唇を、這わせていって。
立ちすくんだままの彼女が力を緩めたほうのふくらはぎに、もういちど唇吸いつけて。
しばらく、くにゅくにゅと、いたぶると。
流れるようなナイロンの生地が、すこしねじれたそのうえに。
よだれがぬらっと光るのを。
ボクはドキドキとして、見つめるばかり。
ふたたびつよく吸いつけた唇の下。
彼女のストッキングは、他愛なく裂け目を広げていって。
さいしょは痛そうに、キュッと瞼を閉じていたけれど。
やがてゆるゆると、面ざしを和らげていって。
さいごには薄っすらとした笑みを、滲ませてゆく。
もうすこしだけ・・・
囁く彼に、頷いて。
そろそろと起してきた身を寄り添わせてくるのを、羞ずかしそうに、受け止めて。
手を添えられたうなじを、噛みやすいようにとばかりに、
おとがいをスッと、仰のけていった。
すんなり伸びた彼女の首すじに、二本の太い犬歯が食い込むと。
ちゅうっ。
彼女が姿勢を崩してしまうほど、思い切り吸って。
ごくごく喉を鳴らして、生き血を飲み耽りはじめていって。
あっ、あっ、あっ・・・
苦しげに呻く彼女の身体を、手を添えて支えながら。
さいごにはギュッと、力を込めて抱きすくめる。
飲血と引き換えに、牙から注ぎ込んだ毒液が。
苦痛にゆがんだ彼女の目鼻を、和らげて。
じわりじわりと、和らげて。
喪った理性と、引き換えに。
彼女は無上の快楽を得る。
こんどはハイソックス、履いてきてあげるね。
乱れた息を、整えながら。
気丈にそんなことまで口走る彼女。
ほんとうは、ホモなんでしょ~? キミの彼氏を、奪(と)っちゃったかな?
向けられた、イタズラっぽい視線を。
ボクはくすぐったく、受け流す。
彼女を伴なって訪れた、小父さんの家は。
いつものように、人けがなくて。
音もなく現れた黒衣姿の小父さんに。
彼女は瞳を輝かせ、じぶんから近寄っていって。
空色のハイソックス、汚して頂戴。
うたうように、囁いていた。
すんなり伸びた、太ももが。
きょうは紅いじゅうたんの上、転がるように力を失くして。
たくし上げられたスカートのすそから、むき出しにされて覗いている。
ショートパンツのときとちがって、
スカートをたくし上げられた感じだと。
どうしてこうも、そそられる眺めなのだろう?
噛んだ首筋から身を起こした小父さんは。
横たわったままの彼女の足許に、そろそろとにじり寄り、かがみ込んでゆく。
お目当ての空色のハイソックスを愉しむつもりらしい。
黒のマントに覆われていた彼女の上半身は。
ブラウスもブラジャーも取り去った、無防備な胸を、あらわにしていた。
しつように舐められた乳首が、かすかな突起をつくっているのを、みとめると。
さきに血を抜かれて、うっとりとなってしまったボクは。
小父さんのやり口に、ただただ呪いの呟きを吐くばかり。
ちく生。ちく生。ずるいぞ。彼女のことまで、たぶらかしちゃって・・・
にゅるにゅる、ぬるぬると。
ハイソックスごしに這わされた唇が。
じょじょに彼女の装いを、崩してゆく。
ずり落ちかけたハイソックスを、彼女はゆったりと脚をくねらせて。
緩慢な手つきで、ふたたびひざ下まで引き伸ばすと。
それが合図らしかった。
もういちどふくらはぎに吸いつけられた唇が。
空色のハイソックスに、みるみる紅いシミを広げていった。
上半身は、まる裸。
青いスカートの下、太ももをむき出しにしたまんま。
履き崩した空色のハイソックスの脚を、彼女はしばらくばたばたさせていたけれど。
小父さんの腰は、しきりとスカートの奥をさぐっていって。
なにかになにかを、結びつけようとしている。
部屋のすみに脱ぎ棄てられている真っ白なパンティは。
すでに持ち主を、変えていた。
ボクはめまいを、こらえながら。
ふらふらとソファーから起きあがり、ふたりのほうへと歩んでいって。
彼女はボクを、咎めるような視線を投げて。
ボクはそんな彼女の手を握り締めてやった。
さいごの残されたゆるやかな抗いを、断ち切るように。
掌のなかの、華奢な手が。
ギュッと力を込めて、ボクの掌を握り返してくる。
小父さんは意外なくらい逞しい腰つきで、
まだスカートを着けている彼女の、スカートの奥をさぐっていって。
さいごにググツ・・・と、沈み込ませる。
うっ。
彼女は痛そうに目を瞑り、いきなり身体をしならせて。
ボクの掌をさらにさらにつよく、握りしめてくる。
痛いほど・・・
白い歯をむき出して。
痛・・・っ。
ひと声洩らすと。
あとは、もう、想いのまま。
ボクのことそっちのけで。
一時間も、戯れあっていた。
白い太ももをしたたる、紅い血が。
ひざ下からずり落ちた空色のハイソックスを、浸していく。
彼女はほろ苦いほほ笑みを、頬に滲ませたまま。
そのありさまをじいっと、見守って。
これで気が済んだ?
小父さんと、それからボクとを、かわるがわる見比べた。
気を利かせた小父さんが、部屋から出ていくと。
彼女は裸の上体を、圧しつけるようにして。
ボクに抱きついてきた。
顔を見られまいと、するように。
そのあと、初体験のボクと、初体験したばかりの彼女とのあいだで。
信じられないほど、スムーズにことがはこんだのは。
彼女が汚された瞬間の、あの妖しいときめきのおかげだったにちがいなかった。
輪姦みたいだね。
クスッと笑う彼女は、まだ胸もあらわになったまま。
このままお家へ帰るわ。ママびっくりするかしら?
すごく大胆なことを、口にした。
太ももにしたたらせた血の跡を、拭おうともしないで。
素足のまま革靴をつっかけて。
送って頂戴。お家まで。
どうやらすべては、ボクのせいということになるらしい。
表向きでも、
彼女の純潔を獲た栄誉を与えられたことに満足して。
ボクは彼女のママの叱声を浴びながら。
こんどはママも、巻き込んじゃおうか?
目で彼女と、示し合わせていた。
あとがき
先日も登場させた、空色のハイソックス。
カジュアルでスポーティなアイテムなのですが、このごろはすっかり見かけなくなりましたね。
力を込めて握り返してきた掌で、処女喪失を伝えてくる彼女。
ある意味これは、初体験をともにしたといえますな。^^
いえませんか・・・? 苦笑
初夜権
2010年04月05日(Mon) 05:11:19
珍しく柏木のうんちくをひとくさり。
岩波文庫で、タイトルはなんていったでしょうか?
著者はジュール・ミシュレという人だったかな。
西洋中世の魔女のこととか(あっ、タイトル思い出した。たしか、まんま「魔女」のはず 笑)、
そう言う類のことが縷々と描かれている本があるんです。
難しい研究書みたいなやつですが、そのなかにたしか、初夜権の話が出てくるんですよ。
(勘違いだったら、ごめんなさい)
権力ずくで処女をモノにされた乙女が魔女に魅入られて・・・みたいなのりのお話もあったような。
ただ気になったのは、たいがいの場合処女を奪われてしまう花嫁の側に、いまのわれわれが想像するような悲壮感はあまりなく、「子猫が背中を掻いてもらうように心地よげに」うっとりと身を任せるのだとあったような、なかったような。
だめだ。完全に記憶が抜け落ちています。(^^ゞ
ご存知のかたがいらしたら、柏木に教えてやってくださいね。
・・・と、今回はじつに無責任な記事でした。(^^ゞ
感謝と贖罪
2010年04月05日(Mon) 04:19:11
首の付け根が、じんじんと疼いている。
わたしは放心状態で、ソファに横になっていた。
血を抜かれた後の妖しい快感が、じわりじわりとわたしの理性を浸している。
わたしのあとは、妻の番。
いまは隣室で、見なれたえび茶のスーツ姿を抱きすくめられて。
生き血をちゅうちゅうと、飲(や)られている。
初めて彼が人の血を吸うところを目の当たりにしたのは。
わたしがまだ、十代の。
半ズボンにハイソックスの少年だったころ。
相手はわたしの姉だった。
齢の離れた姉は、勤め帰りのスーツ姿。
リビングのじゅうたんのうえ、抑えつけられて、もう気を喪っていた。
男は姉のブラウスに血を撥ねかせながら。
ちゅうちゅう、ちゅうちゅう、それは旨そうに。
姉の生き血を、吸い取っていた。
わたしはびっくりして、立ちすくんで。
そいつは人の気配に気がつくと、ゆっくりこちらを振り向いた。
口許にいま、吸い取ったばかりの姉の血潮を光らせたまま。
まるで催眠術にかけられたように、黙りこくるわたしのまえ。
男は信じられないことに。
―――泣いていた。
弟さんだね?
頷くわたしに、男はどちらかというと悲しげに、ほほ笑んで。
口許についた血に、今さら気がついたように。
ポケットから取り出した深紅のハンカチで、姉の血を拭い取る。
さぞかし嫌なやつだと、思うだろうね。当然、そうなんだろうね。
自己嫌悪に陥る吸血鬼など、むろんはじめてだった。
吸血鬼じたいも、もちろん初めてだったけど。
姉さんには、感謝している。罪も感じている。
どんなに好きでも。好きだということを。
わしはこういうことでしか、示すことができないのだよ。
姉さんは、とても頭がよくて、思いやりがあって。話上手で。
けれども彼女がハッとして起ちあがろうとするところまでで、
記憶が途切れてしまうのだ。
われにかえったときにはもう、彼女はわしの腕の中。
うなじから血を滴らせ、ぐったりとなっている。
それなのに。
血がお要りようなんでしょう?お相手できるひとは、限られているんですよね?と。
この女(ひと)はいつも、わしを避けるふうもなく。
逢ってくれているのだよ。
じっさい。
こういう善意のひとがなん人かおらなければ。
わしは一夜を生き延びることも出来ない身体なのだから。
男はそういいながら、姉をしんそこいとおしむように。
うなじにつけた傷口を舐め、痛みと出血を塗りこめるようにして。
舐めつづけた。
ひと舐めひと舐めに、想いがこもっていることが。
子供だったわたしにさえ、伝わって来るほどに。
姉さんの足許を、吸っていたね?
身に着けている肌色のストッキングが、むざんに破けている。
わしの好み・・・だからな。
きみはわしのことを、軽蔑するだろうな。
たんなる変態じゃないかって。
きみの姉さんはいつも、ほろ苦く笑いながら。
わしの悪戯を、許してくれるのだ。
そうすることで、わしの気分が落ち着きに向かうのを。
この女(ひと)がいつの間にか、知るようになってから。
長い靴下、好きなんだね?
こくりと肯くその男に。
わたしは自分でも意外なことを、告げていた。
ボクのハイソックスじゃ、面白くないかな?
子供用だものね。
男の掌が、わたしの足首をつかむのを。
わたしはドキドキとしながら、見おろして。
ただその場に、立ちすくむばかりだった。
意識を取り戻して、起きあがった姉は。
わたしが姉とおなじように。
首筋と、足許に、噛まれた痕を持ち、血をあやして。
それでいながら、心安らかな陶酔を滲ませるのを見てとると。
母さんにも、逢わせてあげようね。
切羽詰まった口調で切り出した。
びっくりするだろうね。
でも、大丈夫―――
そうだね。
父さんが女のひとと家を出ていってから、母さんずっと寂しい身の上なんだもの。
―――
あれからなん年の歳月が経ったことだろう?
ボクに彼女が出来たら、血を吸わせてあげる。
無邪気にそんなことを呟いていたわたしに。
彼はいつも寄り添うように傍らにいてくれて。
あの娘だ。きっといい嫁になる。
いつになくつよい口調で、そう囁いたのは。
大学の合格発表の会場だった。
うなじのつけ根が、じんじんと疼いている。
品の良い老婦人になった母の血を、舐めるように味わった後。
子供が手を離れ、若いころのように着飾った姉のブラウスを汚して、美しい目鼻をしかめさせた後。
―――理解のある義兄は彼と仲良くなって、自由に行き気を許してくれるようになっていた―――
いま彼は、わたしの妻を、襲っている。
妻はうっとりとなって、身を任せて。
心をこめて彼の体内に、己の生命の源泉を送り出しているにちがいない。
わたしはソファにあお向けになり、うっとりとなって。
扉のあいた隣室で、ふたつの人影が姿勢を崩し合っていくのを。
いとも愉しげに、覗いている。
あの少年のころのように、身にまとう。
ひざ上までのズボンと、ずり落ちかけたハイソックス。
ひとを襲いながら。
感謝と贖罪を口にする、不思議な吸血鬼。
不思議だ不思議だと呟いていた妻も。
いまは心から嬉しげに、目を瞑ってゆく―――
村に関する紹介文
2010年04月04日(Sun) 09:50:26
以前ご紹介した紹介文の断片が発見されましたので、アップしておきます。
1.「紳士」と呼ばれる階層
吸血鬼たちの協力者となった男性は、いちように「紳士」と呼ばれます。
十代なりたての少年から、還暦すぎの老人まで、ひとしく「紳士」です。
「紳士」たちは村に棲む吸血鬼に若い女の血をあてがうために、知人の女性たちを村に招き寄せ、彼らに引き合わせます。
多くの場合、さいしょの獲物は彼らの妻たちです。
最愛の伴侶を血の奴隷とすることで、吸血鬼に夫婦ながらの忠誠を誓うのです。
2.もっとも高く評価される処女献呈
いちばん高く評価されるのは、婚約者を処女のまま差し出すことです。
処女の生き血は、なによりも珍重されますからね。
処女のまましばらく血を吸われつづけますと、若い女性たちは吸血鬼に夢中になって、虜になります。
やがて彼女たちは、未来の花婿に、吸血鬼を愛していると告白し、
花婿たちは寛大にも、恋人の道ならぬ恋を許します。
たいがいのばあいは、祝言の前夜までに、吸血鬼を相手に処女を喪う憂き目をみるのです。
もっとも本人たちがその時点になってまで、「憂き目」だという自覚を伴なっているかは、あやしいものですが。
新妻を完全に奪い去ってしまことは、ふつうはありません。
予定どおり「紳士」の新妻となって、その妻として犯されつづける途を択ばされるのです。
3.都会人との接触
都会から紛れ込んできた夫婦が、ふとしたはずみで村に迷い込んで、道を踏み外すというケースが、いちばん多いようです。
夫婦ながら奴隷に堕ちた幸せなカップルは、一週間ほど村に滞在し、そのあいだ可能な限りの男どもと交わりをともにします。
けれどもふつうは、そこまでで、それ以上発展することはありません。
時折夫婦で村にやって来ては、納屋のなかで男衆と藁まみれになるくらいでしょうか。
4.危険な事務所
発展性の高いのは、村にひとつだけある、都会の会社の事務所です。
この会社の経営者は村の出身で、都会の女の血を供給するために、適性のある社員をその家族もろとも移住させているのです。
妻や娘を伴なってくる男性は、むろん理性を犯されて、ものの一週間で「紳士」化します。
夫が「紳士」となってから、その女家族全員が血を吸われ凌辱を受けるようになるには、長くて一カ月くらいでしょうか。
ご夫婦がそれぞれ、ご実家のお母様や姉妹、兄嫁たちに触手を伸ばすかどうかは、家族構成はそれぞれの事情次第ですが、
たいがいは誰かしら、引き込んでいるようですね。
そうすることで村では高く評価され、場合によるとあとから迷い込んできた他所者の女性を、村の男衆といっしょになって愉しむ権利も生まれたりするのですから。
5.家族を浸蝕する権利
他所者が家族で移り住んできた場合、侵入者はたいがい単独です。
それは夫の同僚であったり、息子の現地での友だちだったりします。
村生まれの中学生の男の子が、一家全員を支配してしまった。そんな話もあるのですよ。^^
6.村での婚礼
たいがい村人どうしでの婚礼しかありませんが、時には上記の事務所のかたの婚礼が村で挙げられることもあるのです。
そういうときには、一大ハーレムになることがあります。
花婿・花嫁の母親の貞操は、引き出物代わりにされるのが常識です。
新郎新婦の姉妹や、兄弟の嫁たちも、同様です。
都会の男女が、村の男たちと懇親を深める、貴重な場となるわけですから。
男女といいましたが、犯されるのはもっぱら都会の女性の側でして。
都会の男性は自分の妻や姉妹を懇意になった村の男衆に取り持って、愉しみを獲るのです。
ふつうの男性にそれができてしまうのは、村で造られた毒酒の効能によるものです。
どうしてもそうした風習になじめない男女からは、一夜かぎりで記憶が抜け落ちてしまうという、不思議な酒です。
婚礼がご縁で、村に棲みついたご夫婦もおいでです。
○○(伏字)さんなどは、従弟さんの婚礼にご夫婦でお見えになって、ご自身の親ごさんくらいの男衆と意気投合なさいました。
お酒をご馳走になる代わり、男衆の家の納屋で、ひと晩奥さんをかわいがってもらったのが、慣れ染めです。
ふだんは仰いませんが、お酒が入るとそのときの自慢話を伺えますよ。
頼み込んで、女房を犯してもらったんだって。
ひと晩経ったら、べつの女になっていたんだって。
あんたの奥さんも娼婦にしてもらうといい。いい相手を紹介してやるよ って。
具体的相談になるまで、帰してもらえなくなりますけどね。^^
あとがき
不ぞろいなのは、発見された文章が断片だからです。あくまでも。 笑
紅い血液 白い血液
2010年04月04日(Sun) 09:12:29
スーツ姿の母。制服姿の姉。
清楚に装ったふたりを、ねじ伏せて。
吸血鬼どもはなん人も折り重なるようにして。
がつがつ、ぎゅうぎゅう、ふたりの生き血をむしり獲る。
そう。むしり獲るという表現がぴったりなほど。
必死で抗う細腕をねじ伏せ覆いかぶさる影どもは。
凌辱するような強引さで。
若い女の生き血に、酔い痴れてゆく。
入れ代わりに現れた、野良着の集団。
村の男衆は、容赦がない。
女を凌辱する機会があれば、ためらいなく実行に移す。
それが顔見知りのわたしの家族であったとしても。
ええ女ぢゃのお。
えへへへへへっ。すべっこい靴下穿いておる。
太ももをさりさりと撫でられながら。
強引なまさぐりに、ストッキングを剥ぎ堕とされていった。
強引な凌辱。輪姦。
この村では日常の風景だった。
女どもは厭がり、顔しかめながらも、さいごは愉しげに、受け容れてゆく。
母も姉も、いまではすっかり、”村の女”になり切っていた。
ほろ苦く笑みながら、様子を窺う父は。
いまは凌辱の協力者、共犯者。
お前がお嫁さんをもらうときも、ぜひそうしてもらおうな。
以前は異常だとおもったかもしれない囁きに、わたしはうっとりと肯いている。
入れ代わり、たち代わり。
野良着をまとった獣たちは。
母、姉の順に、犯してゆく。
スーツやセーラー服は、野良着と相性がいいらしい。
たくし上げられたスカートから覗いた、眩しいほどの太ももに。
白く濁った粘液が、ドクドクとほとび散ってゆく。
紅い血潮を抜き取られた女たちは。
入れ代わりに注がれる白い血液に酔い痴れてゆく。
紅い血を抜かれ、白い血を注がれる。
度重なるそのあしらいを、野良着の主たちも自分の妻や娘で受け容れていて。
悪りぃな。恨みに思うなや。
かりそめにかけているふうのねぎらいやいたわりは、案外本音のものらしい。
今度は甚べの女房、手ごめにするだ。
五作の嫁ごも、ええ身体じゃぞ。
家(うち)さ来い。あしたは法事ぢゃ。
お袋も女房も、喪服妻ぢゃぞい。
女を欲しがる獣どもは。
妻を抱かせたがる夫たち。
吸血鬼に血を抜かれ、狂わされて。
喪われた血を、互いの血で補っている。
都会妻は、愉快ぢゃな。
野良着姿のごま塩頭を、わたしは照れ笑いで見送った。
来週彼女を、連れてきて。
堕としてもらう約束だった。
あとがき
うーん。散文的ですな・・・
紅い血を抜かれて、入れ代わりに白い血をそそがれる。
そこだけ描きたかっただけなんですが。(^^ゞ
現金書留
2010年04月04日(Sun) 08:58:44
単身赴任先に届いた、現金書留。
なかに入っていたのは、ぴんぴんの一万円札。
いっしょに出てきた紙切れには、見なれた走り書き。
「奥さまのストッキング代 金壱萬円也」
年配の彼らしく、旧字体が板についていた。
単身赴任が決まったときに。
ためらいながら差し出した妻の貞節を。
むぞうさに狂わせ、奪っていった。あの男。
いまでは留守宅に我が物顔で出入りして。
妻を犯し、娘をもてあそんでゆくという。
律義で思いやり深いその老紳士は、
夜になると形相を一変させる。
その昔、母の愛人すらつとめた男は、わたしに悪魔のささやきを吹き込んでいた。
きみの奥さんだからこそ、堕としたい。
どうぞ家内を、誘惑してください・・・
浮ついた唇から洩れた、われながら信じられない言葉に。
どうしようもないほど熱っぽくなって。
妻のストッキングを、破ってほしい。心からそう、願っていた。
週に2足。いや3足か。
妻は1足だけですよと言い訳するけれど。
どうせなら、もっと破いていただきなさい。
そんな言い草に、心揺らがせる夫婦の文通。
文通などと古風なことにこだわったのは。
自筆を残すことに、彼が興を覚えたから。
十二年連れ添った妻、華江の貞操をお捧げします。
そう描いた一文は。いまでも彼の手許に握られている。
今週は、5足も破っちゃった。
携帯電話から洩れる、信じられないご自慢話に。
ズボンを履いていなくてよかったと、心から思った独りの夜。
破き心地はいかが―――?問う声色に、熱を帯びていた。
奥さんのストッキング代、きみの懐から出ているんだね。
ええ、お気になさらないでください。わたしも遠くから、愉しんでいますので。
そのこたえが、現金書留一万円。
いったいなん足、破られたのだろう?
一万円を手にして、わたしは独り盛り場へ。
浮気をするつもりはない。
妻が犯される。華江が娼婦にされる。そのほうが、よっぽど萌える。
あとは得た金を、女っ気のない飲み屋で使い果たすだけ。
わたしが酒をあおっているいまこのときに。
あいつは華江の生き血で、喉をうるおしているのだろう。
ストッキング代の一万円を使っているあいだじゅう。
妻はまた性懲りもなく、ストッキングを破らせているのだろう。
若いひとの身体は、いいね。
いつもにこやかに、語りかけてくる彼。
ゾクゾク昂りながら、うっとりと肯くわたし。
けれども今夜の酒は、どうにもむしょうにほろ苦かった。
あとがき
必ずしも吸血鬼ものではありませんな。^^
チャットを愉しんでいるときに、思いついたねたです。
日常に潜む吸血
2010年04月04日(Sun) 08:45:12
隣の旦那に、取引先の親父。
娘の担任、息子の友だち。
ふだんはそうした仮面をかぶったその人たちは。
毎週金曜日。真っ昼間。
自宅にひっそりと、侵入してきて。
清楚に装った妻と娘とに、迫ってゆく。
妻はよそ行きのスーツ姿。
娘は濃紺一色のセーラー服。
チャコールグレーのタイトスカート。
重たげな濃紺のプリーツスカート。
流れるような脚線は、申し合わせたように薄黒のストッキングに染められていて。
獣どもは競い合うように、なまめかしく染まった脚ににじり寄る。
薄々のナイロンごしに吸いつけられた、なまの唇に。
妻は目をそむけ、娘は羞じらう。
けれどもそれらは容赦なく、ヒルのように這いまわって。
びりびり、ぶちぶちっ・・・
清楚な足許の装いは。
かすかな音を立てながら、女たちの脚線から破り取られていく。
ああああああっ・・・・
オオオオウ・・・ッ
獣じみたおらびを、交えながら。
女ふたりは、組み敷かれていって。
紅いじゅうたんを、深紅に染める。
ちゅうちゅう・・・
キュウキュウ・・・
欲情むき出しの、ナマナマしい吸血の音が。
骸のように横たわる、ふたつの女体におおいかぶさる。
いらっしゃい。こんにちは。
きょうもいい日和ですね・・・
日常に戻っていった彼らは、金曜の出来事を決して口にしない。
時折差し伸べられるなにがしかの好意は、そのときの感謝か贖罪のしるしなのだが。
そんなことすらも、口にされない。
こんどボクの彼女を紹介するよ。
息子の言い草に、彼の姉の血を吸った少年は、ひんやりとしたほほ笑みをかえしていった。
くり返される汚辱に、そのたびに眉をしかめ、相手の非礼をとがめながら。
そうすることすら、獣どもを悦ばせるためのたしなみに変えてしまった女たち。
いや。やめて・・・
見逃して。お許しを・・・
憐みを乞いながら。
獣どものために装った正装を汚されながら。
濃くて淫らな憐みに、抱き取られてゆく。
今週の週末も。
わたしの帰宅は遅れそうだ。
ふた色の叫び
2010年04月04日(Sun) 08:34:49
ブラウスの襟首、掻きのけられて。
うなじに唇、吸いつけられて。
アッ、アア―――ッ!
たまぎる絶叫。顰めた眉。
将来を誓ったその女(ひと)は。
他愛なく膝を折り、吸血鬼に屈していった。
肌色のストッキングについた泥を払い落して。
ふくらはぎに舌を、這わせていって。
意識朦朧となりながらも、なおゆるやかな抗いをやめていない。
けれども素肌に吸いつく唇を、拒むことは許されずに。
がんじがらめのわたしの前。
未来の花嫁はうろたえ戸惑い、羞じらいながら。
己の意思と熱情を、あますところなく吸い尽くされる。
スリップの肩紐、いじられながら。
うなじに吸いつく、飢えた唇。
あぁ―――ッ!
あのときと同じくらい、絶望的な叫びをあげながら。
吸血鬼の性欲に、屈してゆく。
放恣に伸びきった、両腕。両脚。
そむけようとした顔さえ、抑えつけられて。
花婿以外の男によって、女にされてゆく。
こちらを振り向いたその男は。
感謝と憐憫のまなざしでわたしを縛り、
それからおもむろに、女の額にキッスをして。
開かれた太ももの間、腰を沈めてゆく。
ああああああああっ・・・
たまぎる叫び。すすり泣き。
悲しげな呻きは、いつか愉悦を秘めるものだと。
男の教えたとおりになってゆくのを。
抗いがたい歓びにうち慄(ふる)えながら。
昂りのあまり、祝福のことばを洩らすわたし。
―――予定どおり、貴方と結婚してもいいですか?
―――もちろんですとも。もっと穢していただくように・・・
奴隷に堕ちた男女は、示し合わせたように頷きあって。
含み笑いを、交わし合う。
心優しい少女たち
2010年04月01日(Thu) 06:51:47
血を吸われて薄ぼんやりとなった母親が。
脚に通した肌色のストッキングに走る伝線を、とりとめもなく指でなぞる傍らで。
みどりの血も、欲しいの? と。
フリルつきのハイソックスを履いた、かわいい脚を差し出して。
えくぼを滲ます口許は、無邪気な輝きに満ちていた。
さすがにそこまでは、悪さをするのはためらわれて。
せっかくだけど、お嬢ちゃん。
もう少しオトナになってから、愉しもうね?
みどりはふくれて、ツンとお澄まし顔をして。
ぬいぐるみを抱えて、走り去った。
齢ごろになったらね。
ママみたいに、薄い靴下を履いて。
小父さまに血を吸わせてあげるからね。
小首を傾げ、えくぼを滲ませてそう語りかけてくる少女は、
いつか長く伸ばした黒髪に、ツヤツヤとした色香を滲ませるようになっていた。
そろそろいいかしら?
ママがご用でお出かけして、ふたりきりになった家のなか。
チェック柄のプリーツスカートの下、すんなりと伸びたふくらはぎ。
真っ白なハイソックスのゴムの下、
ストッキング地の薄々のナイロンごしに、初々しい脛が、ピンク色に輝いていた。
思わずなすりつけた唇に。
きゃっ。くすぐったいっ。
少女はしんそこくすぐったそうに、笑みをはじけさせる。
ばたつかせようとした脚を、抑えつけ。
避けようとした足首を、力まかせにつかまえると。
すぐに静かになっていた。
ちゅうっ・・・
初めて吸いつけられる唇を。
息を詰めて見守る少女。
わざわざおニューを、履いてきたね?
悪いけど、穴開けちゃうよ。
私の言い草に
いやらしい~。
冷やかすように投げた声。
語尾がかすかに、震えていた。
ちゅうっ。ちゅうっ。ちゅうっ・・・
口に含んだ血潮の初々しさに、思わずわれをわすれていて。
少女が気絶するのにも気づかずに。
うら若い生き血を、啜り獲っていった。
目じりに涙を滲ませながら。
べそをかいているだなんて、察しをつけられたくないのだろう。
こんどはどんなやつ、履いてきてあげようか?
いつものように傾げた小首に、ゆさっとかかる黒髪に、
ふと欲情して、うなじを牙で侵していった。
「お兄さま」「小父さま」
そのときどきで、私の呼び方を変えていた少女は、
すくすく育ち、大人になって
「あなた」と私を呼ぶようになる。
奥さんになっちゃえば、吸い殺されちゃう心配ないわよね?
初々しい横顔に、いつの間にか透きとおる色香を滲ませるようになっていた。
純白のウェディングドレスをたくしあげて。
ドレスのすそに隠れた脚を、お行儀悪く見せびらかした。
白の薄々のストッキングは。
あの日初めて噛ませてもらったときと、同じ色。
けれどもハイソックスに包まれた稚ない脚は。
いまでは女らしいなだらかなカーヴを帯びている。
お式が済んだら、噛ませてあげる。
そういう彼女に、「これだけは勘弁ね」と、サッと唇を奪っていく。
いい子にしていたら、ごほうびあげるから。
その昔、母に連れられて彼の棲み処を訪ねたときに。
紺色のハイソックスのふくらはぎを噛ませることを、厭うた私に。
そんなふうに囁いたっけ。
女はいくつになっても、変わらないものなのか。
いまでは母となったその女(ひと)の、
いそいそと家事にいそしむ足許に
稚ない娘がまとわりついていて
―――早く大人になって、ママみたいなハイソックス履いてみたいな。
―――あたしもパパに、噛ませてあげたいな。
時代は心優しい女たちに囲まれて、めぐってゆくものらしい。
代わりに脚に通していって。
2010年04月01日(Thu) 06:33:54
いい齢をして、半ズボンにハイソックス。
そんなかっこうで、うつ伏せになると。
足許に忍び寄り、唇吸いつけた黒影は。
ボクの耳元に、そっと囁いた。
これ、妹さんのやつだろう?
白無地のハイソックスは、男女どちらが穿いても似合うもの。
ちゃんと洗濯したやつを脚に通したのに、
しっかり持ち主の気配を嗅ぎ分ける。
どうしてわかるの?
ちょっとむくれて口尖らすと。
いつも、吸わせてもらっているからね。
にまっと笑んだ口許が、耳元をすべり落ちて。
否応なく、ボクのうなじに吸いついた。
ストッキングだと、半ズボンは似合わないよね?
じゅうたんのうえ、伸ばしたふくらはぎを染めるのは。
妻から黙って借りた肌色のストッキング。
ツヤツヤてかる光沢が眩しくて、ついふらふらと手を出してしまったのに。
やつはわたしの耳元に、くすくす笑いを交えながら。
これ、奥さんのやつだろう?
どうして知っているんだ?
以前のように、わたしが口をとがらせると。
いつも、吸わせてもらっているからね。
こんどは黒も、愉しませてもらおうね。
うなじにもぐり込んでくる牙の心地よさに、まがまがしい想像が重なって。
勃ってしまったあの刻―――
稚ない娘が少女になるころ。
代わりに白のハイソックスを履いてやるまで、
わたしは長生きできるのだろうか。