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妖艶なる吸血

淫らな吸血鬼と倒錯した男女の織りなす、妖しいお伽噺・・・

ありがとうございます。

2011年03月18日(Fri) 18:24:41

>みな様
ご心配いただき、すみません。
メール&カキコ、ありがとうございます。
かなりばたばたしていますが、どうにか生きております。
ネットにつながることができずに、ご挨拶が遅れました。
いまもばたばたしています。(^^ゞ
文章まで支離滅裂で、すみませぬ。

どうぞ皆様、お身体お大切にお過ごしください。
さいごになりますが。
今回の災害に遭われた皆様に、心からお見舞い申し上げます。

抵抗プレイ

2011年03月10日(Thu) 07:56:39

獣のように迫って来る、男を相手に。
わたしの妻として、三十分もがんばったけれど。
とうとう着衣を乱され、許してしまうと。
そのあと三時間も、彼の情婦としてがんばってしまった。

相性良かったのかしら?
本音がちらとかすめる頬に。
灼けつくような嫉妬に、下腹部がジリジリと焦げるような想いをして。
勝利を獲得した彼は、白い歯をみせてニッと笑って。
奥さん好い身体してるんだね。羨ましいよ。
そういって、握手の手を、差し伸べてきた。

ああいけない。縛っちゃっていたんだよね?
そうじゃなかったら後ろから、ぶんなぐられちまうところだもんな。
男は手ぎわよく、わたしを縛ったロープを解くと、
思わずくり出したパンチを、わざとよけずに顔に受けた。
好い男が、かたなしだね。
鼻血を拭き拭き、頭を抱える男のしぐさに、
妻はこらえ切れずに、噴き出していた。

さっそくつぎの日のことだった。
わたしが勤めに出た後の留守宅に、妻が男を迎え入れるようになったのは。
金曜の夜。
きょうで五回めだという彼を、初めて夫婦のベッドのうえに見出したとき。
パンチをくり出す代わりに、握手を交わし合っていた。
おめでとう。わたしの留守中、いつでも遊びにいらっしゃい。
かたわらで嬉しげにちいさな拍手を送ってくれた妻。
毎晩わたしが帰宅したあとの、あの濃厚な抱擁は。
かれとの情事の罪滅ぼしだったのか?

あの人、女ひでりらしいわよ。
台所で家事をしながら、世間話でもするように。
さりげなく彼のきんきょうを伝える妻。
つぎの日夫婦連れだって、彼の家を訪れて。
きみ専用の娼婦を、連れてきたよって、ふたりを笑わせていた。
あなたのまえで、するときは。
ちょっとは抵抗するからね。
凌辱を愉しむ妻は、夫への礼儀を尽くすように。
だめ!だめ!だめです!いけませんッ!って、
めいっぱい腕を突っ張って、男を拒む演技に熱中して。
それからそのなん倍もの時間、夫の前での情事に熱中する。
あのときよく三十分も、がんばってくれたね。
抵抗プレイを愉しむ妻がみせる、情夫への媚態。わたしへの誠意―――
ああ、やっぱり下っ腹が、ジリジリと焦げてくる・・・

幼馴染 みたいなやつ

2011年03月10日(Thu) 07:39:01

うん、こいつはね。幼馴染なんだ。
わし、ぜ~んぶ、知ってるんだ。
嫁さんとのなれ初めから、ファースト・キスのことから、
いつプロポーズしたとか、初エッチはどうだったとか、
嫁さんのおっぱいのでかさから、
嫁さんの穿いているストッキングの舌触りから、
嫁さんのあそこに締まり具合までね。

ぬけぬけと云い放つ悪友の言い草を、
幼馴染と呼ばれた男は苦笑しながら聞いていて。
やらしいわよねぇ。
傍らの奥さんも、笑いながら受け答えしていて。
ほんとうに足許にかがみ込んで来た彼を相手に、
黒のストッキングのふくらはぎを、舐めさせちゃっていた。
人まえで、それ以上はよしにしてくださいね、って、言いながら。



うん、彼はね。幼馴染・・・ではないな。
都会のひとだもの。
でもまぁ、幼馴染・・・みたいなものなんだ。
わたしを引き合わされた、悪友のそのまた幼馴染は。
あんたのとこも・・・?って、言いたげに。
うちといっしょなんだネ?って、笑いかけてきた。
おなじ男に、妻を寝取られた同士が共有する、
なんともいえない共感に、苦笑いを交わし合っていると。

あいつはぬけぬけと、傍らにいた妻の手を引いて。
ゴメン、がまんならなくなっちまった。って。
道をはずれて、草むらへ。
いい加減奥まで、分け入ってから、こっちを振り返って。
おーい、あんたのとこもだぞ。
今夜絶対、行くからなっ。
気張っておめかししていろって、おかみさんにゆっといて~。
さいごまで勝手な事を抜かした揚句、
背の高い草影に、妻とふたりでかくれんぼを決め込んだ。

御愁傷さま。
そちらこそ。
初対面の彼とはもう、ずいぶんと親しくなったような気がする。
このままいちゃあ、悪いよね?そう言いたげな顔をして、彼が立ち去った後。
あ~、どれだけ妬ける刻を過ごせばいいんだろう?
数歩先の草の穂が、これ見よがしに。
ユサユサと激しく、揺れている。

処女屋

2011年03月09日(Wed) 08:15:11

あのひとね。処女屋なの。
声をひそめた妻の、その囁きに。
わたしはなぜか、すべてを納得できる気がした。

妻の生家にほど近いこの界隈で、いまも残されている奇妙な風習。
処女屋と呼ばれるその男たちは。
普段は他の男たちとおなじく、日常に埋没して暮らしているのだが。
村で祝言があるというと、やおら鎌首をもたげてくる。
誰がだれと。そういう黙契もあるときいている。
親たちや、時には花婿が。
結納を済ませたあと、ひっそりとその男を呼んで。
娘の処女を、奪って欲しい。
花嫁の純潔を、汚してほしい。
隠れた欲望を、あらわなことばにして。
そんなふうに、願うのだという。
派手な祝儀袋に、謝礼まで包んだうえで。

相手の男は、ふだんから親密な往き来をしている家。
だまって謝礼を受け取って、それから三晩と経たないうちに。
名指された少女の純潔を、ひっそりとむさぼってゆくという。
多くの花婿が。
彼の幼馴染や仲良しのお兄さん、ときには実の兄に、迫られて。
自分の花嫁が、羞じらい戸惑いながら、着飾った正装をはだけてゆくところを。
目の当たりにすることで、一人前の男になるといわれていた。

さすがに、自分の妻になるひとを、そのようにしようという夫は少なくなったけれど。
ひとりごとを呟く妻は、夫の目線を受け流すように。
時おり妙な流し目をして、目線をそらしながら。
そんな言葉を、つむいでいった。
真紀子にも経験させたいわ。
さりげなく口走られた言葉のなかに、自分たちの娘の名がまぎれ込んだとき。
とっさに妻の手首をつかみ、強引に引き寄せた手の甲にキスをしてしまっていた。
お前・・・話をうまくすすめられるの?
夫の反応を予期していたように。
エエ、心当たりあるから・・・
彼女が言葉を切ったのは。
手の甲にキスをくり返したわたしが、そのまま体重を預けていったせいだった。

まだ、早くはないかな?
祝儀袋をはさんで、娘を犯そうとする彼と、差し向かいになりながら。
わたしはうかつにも、妻をふり返る。
イイエ。晩(おそ)すぎるくらいよ。
妻はあくまでも、娘の処女を所望する男の齢のほうを、気にかけていた。
あれでいいのよ。
男が帰った後、妻はほんのりとほほ笑んだ。
贈り物にするんですもの。父親がもったいないと思うくらいの娘でなくちゃ。
とっくにご存知でしょうけど。
あのひと、私の処女を食べたひとなのよ。
他所の土地からいらしたあなたは、観ることができなかったけれど。
再現することになるのかも。
あの子、私とうり二つなんですから。

あしたは塾に行かないで。
でも家からは、いつもどおりに出て頂戴。
そうして途中の雑木林で。
マサオ小父さまと、鬼ごっこしてらっしゃい。
ちょっとエッチな鬼ごっこだけど・・・それをやらないと、きちんとした女の子になれないのよ。
鬼ごっこをして、つかまえられちゃったら。
あなたパンツを脱がされちゃうの。
だから、真新しいのを履いてお出でなさい。
古いの見られたら、恥ずかしいでしょ?
それからね。
パンツを脱がされちゃうと、小父さまはお○ん○んをあなたに見せて、
そのままスカートの奥に、突っ込んでくるわ。
ちょっと痛いけど、ガマンするのよ。
声あげたりしちゃ、ダメよ。
そうして小父さまが放してくれたら・・・そのままおうちへ戻っていらっしゃい。
え?怖い?羞ずかしい?
だいじょうぶ。
パパには内緒に、してあげるから。

妻の描いた筋書き通りの展開を。
ここが特等席よ、いかにも慣れた口ぶりで指し示す妻に、言われるがまま、
雑木林の一隅で、夫婦で息を詰めながら。
観戦してしまった、近所の小父さまが鬼になった、鬼ごっこ。
鬼ごっこを愉しむには、ちょっと大きくなりすぎた娘が、
そのうち本気になって、白のハイソックスの脛をさらして、懸命に逃れ去ろうとする。
三つ編みに結ったおさげを、真っ赤なカーディガンの肩に揺らして。
けれどもとうとう、追いつかれてしまった。
あー。
思わずあげたため息が、凄く残念そうに洩れたことに。
むしろ安どを覚えたのは、なぜ?
草っ原の真ん中に、組み伏せられて。
枯れ草の間に、身を淪(しず)めながら、
白のハイソックスの脚を、ばたつかせて。
娘は真っ赤なチェック柄のプリーツスカートを、乱されていった。
ぴかぴか光る、黒の皮靴が脱げていくほどに、抵抗に抵抗を重ねながら。
わっと泣き出したのは。脱がされたパンツを、傍らに放り投げられてしまったから。

むさぼる。むさぼる。むさぼる・・・
男やもめだったマサオ小父さまは。
娘よりも稚ない少女を相手に、見境なく。
大人の性を、さらけ出す。
たくし上げられたプリーツスカートの奥深く。
酷いほど剄(つよ)くそそり立った、彼女には大きすぎる一物を、股間に迎えながら。
白のハイソックスのふくらはぎが、男の動きに応じはじめる。
これは、妻の処女喪失の再現なのか?
か細い太ももが。淫らな応接を覚えはじめたとき。
男は一物を引き抜き、いまいちど、突き立てていた。
もう、娘は抵抗することもなく。
のしかかってくる小父さまの逞しい背中に、細い腕をゆっくりと、巻きつけていった。

一時間ほども、そうしていただろうか。
あたりが薄暗くなりかけたころ。
男と女は、草っ原から起きあがり、
男は女の着衣に着いた枯れ草を、しきりに払い落していた。
押し倒されるまで。
潔癖過ぎるほどお行儀のよかったあの娘は。
脛の半ばまでずり落ちたハイソックスを、引きあげて。
下品にもべろをあてがってくる小父さまのため、
真新しい生地に、ぬらぬらとしたよだれを、しみ込まされていく。

あなたもこれで、
村の衆とおなじになったわ。
妻は眩しげに、わたしを見あげる。
処女屋になるにはね。
身うちの女を最低二人、差し出さなければならないの。
マサオさんは、お母さまとお姉さま。それに、他所の土地から嫁いでいらしたお嫁さん。
だからあなたも・・・あとはお好きなようになさってね。

妻の手引きで、とある家のお嬢さんを初めて抱いた。
セーラー服に映える雪のように白い肌は、蒼白い静脈が透けていて。
間近に迫らせた唇の下。
わななきに震えるか細い肢体に、つい欲情を覚えていた。
脱がせた黒のタイツをお土産に、我が家に持ち帰ると。
あの子に見せちゃ、ダメよ。
妻は手早く、それを箪笥の奥深く、秘めていった。
相手は娘の、仲良しだった。
けれども娘を抱いたのは、そのときいちどかぎりだった。
なぜだろう?
自分で抱くよりも。
抱かれに行く妻や娘を覗くほうを、択んでしまったのは。

塾の途中で処女を汚された娘は。
つぎの日さっそく、マサオ小父さまのお招きをうけて。
照れくさそうに、嬉しそうに。
よそ行きの服で、おめかしをして。
初めての刻とおなじように、真新しい白のハイソックスを、ひざ下まできっちりと引きあげて、出かけていった。
小父さまを悦ばせるために、こぎれいなお洋服をまとうことを。
娘は娘なりに、覚えてしまったのだろう。
娘を送り出すと、いそいそとおめかしを始めた妻は。
最近付き合い始めた村の男衆のところに、出かけていくつもりなのだろう。
漆黒の礼装の下。ふくらはぎを染めるのは、なまめかしい黒のストッキング。
白のハイソックスがずり落ちるのと。
黒のストッキングが引き破られるのと。
わたしはその日、ひとしく目にしたのだった。

ブログ拍手♪

2011年03月09日(Wed) 07:38:20

きのうの夕方、こちらの記事に拍手をいただきました♪
「スカートマニア」(2月13日あっぷ)
http://aoi18.blog37.fc2.com/blog-entry-2430.html

これ、かなり気に入りなんですね。
コレクションにされてしまった母や妻、妹のスカートを、おたくな悪友の部屋で見入っている みたいな、しょーもないお話なんですが。
(^^ゞ
夕べの真夜中にあっぷしたお話も、被害者?と加害者?とのあいだにマニアな共感があるという点では、似通った趣があるかもしれません。

気に入りのお話に拍手がはいると、嬉しいものですね♪
拍手をくださったかた、熱く御礼申し上げます。
m(__)m

薄手のナイロンに、目がなくってね。

2011年03月09日(Wed) 01:59:06

はじめに
ややフェチで、濃いめのお話です。


薄手のナイロンに、目がなくってね・・・
たまたま履いていたストッキング地のハイソックスが、
わたしのスラックスの下の足首を染めているのに目をとめた彼は。
スラックスの裾をひきあげるおねだりを、くり返した。
ためらいながらひきあげた、スラックスの下。
紳士用とは思えないほどの光沢に、彼は目を輝かせて。
あろうことか、男のわたしのふくらはぎに、しつように唇を這わせてきた。

薄手のナイロンに、目がなくってね・・・
招いた自宅、妻のスカートの裾の下。
脛の白さを薄黒く滲ませたストッキングを、彼は臆面もなく、おねだりをする。
スカートの裾をつかまえられた妻は、面白そうに、くすぐったそうに。
しつように這わされる唇が、ストッキングを濡らすのを。
笑って許していった。
薄いナイロン生地にしみ込まされた、彼の唾液に。淫らな毒液が含まれているなど、つゆ知らないで。

薄手のナイロンに、目がなくってね・・・
スラックスを脱がされたわたしは、黒の薄々の靴下のうえから、
淫らな唾液を光らせた唇を、ぞんぶんに這わされていった。
ふすまの開け放たれた、隣室のじゅうたんのうえ。
スカートを脱がされた妻は、白目を剥いて、ぶっ倒れている。
おなじ唾液をしみ込まされて、ハデに引き破られた黒のストッキングを。
ふしだらにもまだ、足首にたるませたまま。

薄手のナイロンに、目がなくってね・・・
妻を犯したあとだというのに、男はなにごとも起こらなかったような態度で。
相も変わらず、ストッキング談議に熱中する。
いつか、妻もわたしも、彼の話術に引っかかって。
組み伏せられた彼の下、黒のストッキングの脚をばたつかせて暴れた妻も。
くねる脚を染める薄いナイロンのなまめかしさを目の当たりに、
昂ぶりのあまり失禁をくり返して、スラックスを脱がされたことを内心感謝したわたしも。
かれをとがめることを、わすれてしまっていた。

薄手のナイロンに、目がなくってね・・・
わたしに黙って、彼とのデートに出かけていって。
彼からの連絡で、妻の着替えを届けたわたし。
別れぎわ、しゃぶりつくされた妻のふくらはぎにまとわれた黒のストッキングには、
彼の唾液がべっとりとしみ込まされていた。
もちろん人目には触れないのだろうけれど。
わたしが識っている。妻が識っている。
ふたり、目を交えることさえためらいながら、急いだ家路。
男のひとは、いいわね。いつもスラックスで。
スラックスの下に隠した、わたしの薄々のハイソックスも。
名残を惜しむ彼の唾液に、まみれていた。


後書き
8日の8:15ころ構想したお話です。
↓のお話が、下敷きになっています。
「短文。」
http://aoi18.blog37.fc2.com/blog-entry-2421.html
同性愛とは紙一重で、ちょっと違うお話だとかんがえています。

よりをもどすということ。

2011年03月07日(Mon) 08:21:12

わたくし、あのかたの妻にしていただきます。
守っていただけなかったあなたと、これ以上いっしょにいることはできません。
あなたも後ろめたいでしょうし・・・わたくしも羞ずかしいので。

凌辱のあと。
はだけた和服を羽織り背中を向けた妻の呟き。
その呟きのまま、妻は家を出ていった。

そろそろ飽きたな、帰してやるよ。
男は表向き、勝手な言い草をしていって。
わたしにわざと、一発パンチを見舞われて。
青痣を妻にも、見せたらしい。

伏し目がちで出ていった妻は、
ふたたび、伏し目がちに戻ってきて。
つぎの日の朝。
しつようなまぐわいの余韻に、ふらふらと経ちあがったわたしを、
以前とおなじような新婚家庭のような初々しい笑みで、朝食にいざなっていった。

ふたたび熱が呼び戻されたのか。
時おりひっそりと、わたしの留守宅を訪ねるようになった、あの男。
もう以前のような、ぶきっちょなわだかまりはなにもない。
覗いてもいいかい?
ばかー 笑
妻は笑いながら、相手にしてくれなかったけれど。
夕べふすまのすき間から送り込んだ嫉妬の目線に、これ見よがしに反応したのも、彼女だった。
漆黒のロングスカートを、振り乱して。
足の甲をおおう黒のストッキングに、よだれをしみ込まされて。
擦り降ろされてふしだらにたるんだストッキングを、よじれさせながら。
堕ちていった妻。
夕べのなまなましい記憶を、脳裏の彼方に仕舞い込んで。
わたしはきょうも、出勤していく。
数時間後妻を訪れる、あの影のような来訪者への想像に、かすかにいらだち、心疼かせながら―――

村の婚礼体験(要約版?)

2011年03月07日(Mon) 08:11:36

村の婚礼は、一週間つづくんです。
都会に不向きな日程ですから、だれもが列席できるというわけではありませんが。
うちは一週間、招待されたんですよ。
わたしだけはどうしても、仕事の関係がありまして、途中で切り上げてきましたが。
妻と娘は、残してきたのです。
なにせ、村の男衆が、放してくれませんでしたからね。
それまでは、妻はわたししか識らない身体。娘は処女。
ところが、ふつか以上招かれた招待客の女性たちは、
だれもが例外なく、貞操を汚されることになるんです。
複数の男。それも、二人や三人ではありません。

相手はあらかじめ、択ばれているみたいなんです。
うちの場合は、兄の息子の婚礼だったのですが。
あとできいたところだと、兄夫婦は結納の席で堕とされて。
それからは、人選のために、村の男衆たちと入念な打ち合わせをしたそうですからね。
うちももちろん、相性はぴったりでした。
兄にとっていちばん近しい血縁ということもあるのでしょうが、
村の長老が来てくれたんですよ。
結納の席で、兄嫁を汚したひとは。
その晩妻と娘のブラウスを、剥ぎ取っていったのです。

トラブルにならないかって?
もちろん、そういう嗜好のひとしか、滞在を許されませんから。
でも、私の中に潜在するマゾヒスティックなものを、だれがいったいどのようにして、見抜くことができたのでしょうね?
晩秋の出来事だったのですが。
年が暮れる頃、妻からともなく、わたしからともなく、
新年のご挨拶に伺いましょうよ。
そういう話になりまして。
晴れ着を着た娘が、たたみのうえで、白足袋を履いたまま凌辱を受ける傍らで、
妻は苦笑いを浮かべながら、すり寄って来るごま塩頭に、薄黒いストッキングのふくらはぎに、舌を這わされていったのです。
もちろんわたしは、それを見届ける役を仰せつかって。
その晩ひと晩、ごいっしょする羽目になりましたっけ。

いまですか?
妻にご執心だった。あのごま塩頭の男は。
妻に求婚いたしまして。妻もわたしも、それをこころよく受け容れまして。
村で婚礼を、挙げたのですよ。
都会では、わたしの妻として。
時おり訪れる村では、あの男の嫁になって。
都会と村とを、往復しているのです。
ええ、あの兄嫁もまた、初めて自分を汚してくれたことに感謝をしながら。
長老の現地嫁になったのです。
都会では兄の妻として振る舞いながら。
夫婦連れだって田舎に行くのを、何よりの愉しみにしていて。
兄のまえ、娼婦のようになって、黒のガーターストッキングの脚を広げて、
村での主人を、迎え入れていくのだそうです。
想像つきますよ。うちもそうですからね。

息子ですか?
どういうつもりか毎回、村に連れて行けっていわれましてね。
それまでは女の子の話なんか、ろくろくしたこともなかったのに。
友だちのなかでいちばん早く、彼女を作りまして。
こんど、結婚をすることになったんです。
婚礼をあげるのはむろん、あの村でです。
ええ、あちらのご両親も。
汚される愉しみを分かち合えるかただったらしくって。
村での結納の席で、夫婦ながら汚していただけたそうで。
まだ何も知らないの、うちの娘だけなんですよ。
クスッとイタズラっぽい笑いをもらして、妻にそう告げたということです。
妻と妹と、ふたりながら汚していったあの村の長老に、花嫁を捧げるのだと。
横顔を怜悧に輝かせた息子は、嬉しげに語って聞かせてくれました


あとがき
前作の要約編です。
ちょっとはしょってしまいましたが。(^^ゞ

村の婚礼体験

2011年03月07日(Mon) 07:56:09

その村を初めて訪れたのは、もう何年まえのことになるでしょうね。
姪の結婚式だったのですよ。
姪も姪婿も、その土地の出身ではなかったのに。
田舎の婚礼を再現 という趣向なのだと、兄からきいたのでした。

季節は晩秋。
村を覆い込むようにそびえる山々の頂きには、早くも白いものがまぶされたように点々としていて、
山の中腹ほどには、まだ散り残った紅葉が、なまめかしいほどの彩りを染めていました。
村の真ん中にある公民館のような施設で、婚礼は一週間ぶっ続けで行なわれたのです。
なにも聞かされずに招待されたわたしたち親族は、いくつものグループに分かれていました。
村とご縁のできそうな人は、一週間招かれていて。
そうではなさそうな人たちは、ごく親しい縁この人でも、初日だけの招待でした。
主な宴は初日だと説明されていたのと、都会住まいのものが多い親族のなかで、一週間もつごうのつくものは、ほとんどいなかったのです。
わたしたち一家は、一週間招かれていました。
もとより仕事の関係で、わたしはさいしょの土日だけで失礼する予定でしたが・・・
この時点ではなにも知らない妻も娘も、新調のスーツやセーラー服姿で、村から最寄りの駅のホームに立ったのでした。

駅からは、送迎バスでした。
一日に何本もない、廃線寸前の鉄道は、婚礼の客ばかりという感じでしたから。
わたしたちは古びたマイクロバス何台かに分乗して、それぞれに用意された宿へと向かったのです。
隣り合わせになった兄夫婦は、ほかならぬ新郎の両親なのですが。
覚悟はいいかね?
冗談交じりな口調で、なんの脈絡もなく。
兄はそんなことを口にしました。
わたしがヘンな顔をしていると。
あとで説明するから、と―――
ちょっと決まり悪げに、口をつぐんでしまったのです。

初日はごくとおりいっぺんの、披露宴でした。
新郎も新婦も、慣れない土地での緊張感からか、ちょっと青い顔をしていました。
片田舎とは思われないほどの豪華で真新しいホテルでの、きらびやかな披露宴―――
都会でのそれと変わらない婚礼に、どうして好きこのんでこんなところまで?と、
一日かぎり招かれた多くの親族は、首をかしげながら帰りのバスに乗り込んでいきました。
わたしたち一家にあてがわれた宿は、
ひなびた温泉宿でした。
宿と言うよりも、ほとんど個人の住宅といった風情でした。
住宅と言っても、そこは田舎のことですから、なにもかもがだだっ広く、迷子になりそうなくらいの大きさでした。
異変はその晩に、起こったのです。

村の男衆が三、四人、酒瓶をぶら下げて訪ねてきました。
ご主人と一献酌み交わしたい というのです。
さっきまでおなじテーブルに座り合わせたひとたちだと、すぐにわかりました。
だれもが年配で、禿げ頭やごま塩頭の、いかにも田舎の親父というふうの、純朴なかんじの人たちでした。
妻や娘にしきりと話しかけては、他愛ない雑談に刻を過ごしたのです。
おあげしてもよろしいんですね?
宿のあるじが―――いまにして思えばさぐるような目つきで―――わたしに訊いて、
わたしは何気なく、もちろんですよ、と、応えたのです。
あとで気づいたことですが・・・
そのひと言で、妻や娘の運命は定まったのでした。

その晩は、したたか飲まされました。
未成年の息子はノンアルコールだったはずなのですが、疲れたと言って途中で寝てしまいました。
夜もだいぶん、更けたのに。明日の婚礼は晩いのだからということで、男たちは盃を重ねて来て、
立ち去りぎわを見失った妻も娘も、仕方なくという感じで、座に加わっていました。
奥さん、いかにも都会ふうのスーツ素敵でしたねぇ。明日着る服をご披露してくださいよ。
だれかがくだけたような口調で、そういうと。
少しお酒のまわった妻もついその気になって、あなたよろしくて?とわたしに断りを入れると、
いったん座を外して、ふだん着―――時ならぬ客人のご入来で、湯上りの浴衣を着替えたのです―――を着替えて座に戻ってきました。
手早く着替えたらしいのは、娘をひとり男だけの座に残すのを気遣ったからでしょう。
戻ってきた妻は、黒のスーツに純白のブラウス姿、胸もとのリボンがふんわりと、百合の花が咲いたようにゆるく結われています。
男たちは大げさにどよめいて妻のことを褒めそやします。
―――ええのぅ。うちのやつが着たって、ぜんぜんさまにならないからよ。
―――やっぱり都会の奥様だねぇ。
―――娘さんは、明日もセーラー服かい?そうかい。明日まではまあ正式な席だから、それがええかもしれんのぉ。
―――娘さんも、着かえておいでよ。奥さん急いで来なすったね?ついでに化粧もしていらっしゃいよ。
男衆たちに口々に促されるままに、妻は娘の手を引くようにして、別室に行ってしまいました。

ふすまが閉ざされて、男だけになったとき。
わたしはふと、強烈な酔いを自覚しました。
きづいたころにはもう、だいぶ盃を重ねてしまったようです。
わしらの酒、いかがかね?だんなさん。
いやぁ~少し酔っ払ってしまいました。
無理せんと、少し横になったら。
いちばん年配の禿げ頭の男性の気遣い口調に、心がほぐれるようになって。
わたしはつい、畳のうえに寝そべってしまいました。
ええ・・・な?
男衆たちが兇暴な目配せを交わし合ったのは、そのときでした。
どこに隠し持っていたのか、取り出された荒縄に、わたしが目を見張るすきもなく。
数分と経たないうちに、わたしは荒縄でぐるぐる巻きにされて、畳部屋の隅に転がされてしまったのです。

ふたたび戻ってきた母娘は、わたしの姿をみて目を見開いて。
声たてないほうが、よろしいですよ。
陽灼けをした丸顔を和ませたごま塩頭の男の声は、柔らかでしたが逆らい難いほど強圧的でした。
ちょっと、なにをなさいます・・・っ!?
うろたえながらも気丈に娘を護ろうとするか細い腕は、あっという間にねじ伏せられてしまいました。
ああっ・・・
やめてえっ・・・
女たちは切れ切れに悲鳴をあげながら、その控えめな声さえも封じられていって。
手足を縛られてどうすることもできないわたしは、
正装に身を包んだ都会の女たちが、四対の猿臂に巻かれていくのを、目の当たりにさせられたのです。

都会育ちの妻は、さる名門の女子大出の才媛でした。
結婚と同時に一流商社を惜しげもなく退職、専業主婦になったのは、もっぱら家庭的な性格ゆえでした。
控えめなしっかり者である妻は、どれほどわたしを支えてくれたことでしょう。
一週間の服装のことまでこと細かに明記された、村からの招待状に苦笑しながらも、
妻は指定された服を買いそろえていきました。
「御主人さま 黒のスーツ 靴下はストッキング地のハイソックス」
たった一行で片づけられたわたしの服装に、男のひとは、かんたんでいいわねって、妻は笑って、
ストッキング地のハイソックスなんて、あなた持っていないわね。わたしのじゃサイズ合わないだろうし・・・
と、仕事にかまけてそれどころではないわたしに代わって、わざわざ通販で申し込んでくれたりしていました。 
性生活の面でも潔癖で淡白で、もちろん新婚初夜まで処女で通し、その夜までわたし以外の男を識らなかったということです。
そんな妻の人格まで踏みにじろうとするのか―――
絶望的なまでに逆立ちしかかったわたしの感情を、巧みに撫でつけたのは、あのごま塩頭の温顔の持ち主でした。

説明抜きで、申し訳ありませんね。
他意はないのですよ。用が済んだら、すぐにおいとましますから―――
ここでは他所のかたがたと仲良くなるのに、このようにするならわしなのです。
あなたはとくに択ばれて、一週間残ることになりました。
だいじょうぶ、此処を離れるときには、お考えが変わっているかとおもいますよ。
それから、念のためですが、
しかるべきすじの人たちも、村の出身者ばかりですから。
通報してもどこも対応してくれないでしょうね。
わざと妻にも聞こえるように放たれたさいごのくだりに。
手足を抑えつけられた妻は、絶望したように泣き臥したのです。

さいしょに妻を侵したのは、あの禿げ頭の爺さまでした、
村でも長老格である彼に初めて侵されるのは、とても名誉なことなのだという説明に、
もちろん納得など行くはずもありません。
ほんとうは泣きじゃくりたいのを妻が必死でこらえているのは、怯えきっている娘への心遣いなのでしょう。
黒のスカートを太ももがあらわになるほどたくし上げられ、
薄黒いパンティストッキングを引き裂かれて、
むっちりとした肉づきをした脚の白さを、残酷なまでにさらけ出していました。
しっかり者の妻の、視てはならない女の一面を。
わたしはわたしで、不覚にも網膜に鮮やかに灼きつけてしまっていたのです。
男の節くれだった指が、純白のブラウスに食い込んでいって。
もみくちゃにされた真新しいブラウスのうえ、白百合のようなリボンが、花弁を散らされるようにむしり取られていったのでした。

妻がおわると、つぎは娘の晩でした。
生娘じゃあ。生娘じゃあ。
妻に続いて娘の初穂まで奪った禿げ頭は、酔っただみ声でそうおらびながら。
たくし上げられた制服のスカートの奥まで突っ込んだ一物を引き抜いて、
先端から垂れ落ちる紅いしずくを、これ見よがしに仲間うちにまで見せびらかしていったのです。
声をたててはいけない。
そんな雰囲気を敏感に感じ取ったらしい娘は、涙を満面に散らしながらも、けなげに耐えていました。
勉強熱心な娘は、クラスでも優等生で、学級委員を毎期のように務めていました。
シミひとつない真っ白なハンカチが他愛なく泥まみれにされるように。
絵に描いたような優等生が、まるでAV女優かなにかのように、あしらわれていきます。
アイロンの利いたプリーツスカートは、あの整然としたひだの折り目を、くしゃくしゃに折り曲げられて。
真っ白なハイソックスには、意地汚くなすりつけられてくる舌が、よだれをたっぷりとしみ込まされていくのです。
わたしに説明を尽くしてくれた、あの温顔の男も。
裂き散らされたブラウスからあらわになった豊かな胸と、
セーラー服を剥ぎ取らえたか弱げな胸とに、
いかにも精力的なかんじのするあのごま塩頭を、代わる代わるに埋めていったのです。

嵐が去った後。
妻は泣き崩れ、娘はまだべそを掻いていました。
忘れましょうね。
それしかないね。
夫婦でそう言い交わすと、娘はなおもしゃくりあげながら、母親に付き添われて布団部屋に去って行きました。
その晩―――
娘が寝付くまで添い寝をした妻は、わたしの布団のなかにもぐり込んできて。
忘れさせてください。
そういうなり、やおら腕を巻きつけてきたのでした。
擦り合わされてきた肌のぬくもりを、熱く感じたのは。
嵐の余韻がまだ、彼女のなかに残っていたからでしょうか。
屈辱と嫉妬。
けれども、衆目の前で装いを剥ぎ取られあらわにされた白い肌への男としての欲情が。
わたしを本能のるつぼに、突き落としたのでした。

おはようございます。
やあ、おはよう。
残った少数の親族がふたたび顔を合わせたのは、昨日とおなじホテルの宴会場でした。
兄はわたしの顔をみると、招待客の応対を義姉にまかせてまっすぐこちらに歩み寄ってきて。
夕べはどうだった?
小声で訊いてきたのです。
どうもこうも、ないよぉ・・・
わたしはつい、幼いころの口調に戻って、兄に不平を伝えました。
あんまりよくなかったかい?
そんなことはないけど。
だろう?
つい洩らしてしまった本音に、わたし自身がびっくりしましたが。
兄はすべてを見透かすように、おれのときもよかったんだよ。舞子のやつがノッちゃってさ・・・
意外なことまで、洩らしたのでした。
でも、女房のやつ怒るぜ、きっと。兄さんがしかけたなんて、絶対言うなよ。
わかってるって。
兄は共犯者みたいな含み笑いを残して、わたしの背広の尻をぽんと叩くと、ふたたび受付に戻って行きました。

列席者のだれもが、夕べとは打って変わって、どこか毒気を抜かれたような、間の抜けた顔をしていました。
だれもがきっと、うちの一家を襲ったような災難に遭ったようでした。
兄夫婦だけが変わりなく、新郎の両親として甲斐甲斐しく、招待客の応対をしていますのは。
あの”嵐”をきっと、もっと早い段階で済ませてしまっていたからでしょう。
とくに男性たちのほとんどは、夕べ寝付かれなかった、あるいは二日酔いが残っている、そんな感じの冴えない顔つきをしておりまして、
女性たちもさすがに蒼い顔をしているものが多かったのですが、それでも幾人かは、きらびやかな装いに映えるほど、華やかな笑みをたたえています。
そうした女性のなかに、妻の姿をみとめたとき。
わたしははっとなりました。
あんなにしょげていた娘までもが、母に伴なわれて無邪気に笑い声までたてています。
やっぱり女性は、慣れるのが早いようですね、

そのあとの宴のことですか?
そのお話は、またこんどゆっくりと。
なにしろね。婚礼の女性客すべてが、着飾った装いを剥ぎ取られて、ストリップ・ショウを演じてしまった。
そう申し上げれば、おおよその察しはつくでしょう?
どうしても休みがとり切れないで、妻と娘を残して、息子と一緒に水曜日の晩の列車で都会に戻ったのですが。
とても心残りでしたねぇ。
ちなみにふたりが、帰宅したのは。
予定よりも三日も経ってからだったんですよ。