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妖艶なる吸血

淫らな吸血鬼と倒錯した男女の織りなす、妖しいお伽噺・・・

スカートを取り返しに ~スカートマニア 続~

2011年05月31日(Tue) 08:09:14

もう~っ!あいつったら!絶対返してもらうんだからっ!
スカートを剥ぎ取られた妻は、ぷんぷん怒りながら帰ってきた。
あいつに犯されると、着衣までものにされてしまう。
そのうわさどおり、行きずりに出逢ったあいつに、草むらに引きずり込まれたという妻は。
たっぷり愉しまれた挙句、スカートなしのパンスト一枚の下半身を晒して帰宅したのだ。
そのパンストにしたって、びりびりと破かれていたのだから、もう目も当てられない。
ご近所にばれちゃったわー。ああ、それよりも。
あのスカート新調したばかりなのよー。ぜった返してもらうんだからっ。
犯されたことよりもむしろ、新調したスカートを取り上げられたことのほうが、よほど彼女にはこたえているらしい。

行ってくるからね。絶対取り返してくるんだからっ。
日を改めて妻は、純白のブラウスに包んだ土道たるおっぱいを突き出すようにして、家から出かけていった。
ピンクのスカートを取り返して、意気揚々と戻った彼女だったが・・・
こんどは今朝履いて出かけた黄色のタイトスカートを、せしめられていた。
あのタイトスカート、自慢だったのよっ。
どうしてもっていうから、貸してあげたけど。
こんど取り返しに行ってきますね。
彼女はあいかわらず、ぷんぷん起こっていたが、どこか決まり悪そうだった。

もうっ。もうっ。
スカートの交換で、なん往復もした妻が憤慨するのも、無理はない。
こんど狙われたのは、娘の制服のスカートだったから。
いっしょに行って、取り返してくるっ!
止めるのもきかずに、娘とふたり飛び出していった妻。
娘は出かけるとき履いていた空色のチェック柄のプリーツスカートを。
妻は腰のラインがぴっちり浮き出た黒のタイトスカートを。
取り返してきたスカートと引き換えに、はぎ取られてしまっていた。
ちょっぴりべそを掻いていた娘も、そのじつまんざらではなかったらしく・・・
紅いシミの浮いたパンツを、タンスの奥にそっと忍び込ませていた。

きょうはなにがなんでも、取り返してきますからねっ。
あしたの結婚式に着ていくスーツなんだから。
あの娘だって、制服なしに学校に行けないわっ。
なんども貸し出してしまっている制服を、二着も買い増ししてもらった娘は、
もう、いいのに・・・って言いかけて。
嫁入り前の娘が、そんなことでどうするのっ。
母親に怒鳴りつけられちゃっている。
そそくさと娘の手を引いて、
黒のストッキングに染まった太い脚を、スーツのすそからむき出しにして出かける妻。
またおんなじことにしか、ならないと思うんだけど・・・
それにしても。
よその男の精液をぷんぷんさせるスカートって、どうしてこうもドキドキさせてくれるのだろう?

伝線夫婦。

2011年05月31日(Tue) 07:26:02

薄い靴下、履いているんだね。
都会のひとって、みんなそうなの?
わたしと同年輩のその男性は、ぞんざいな口調でそういうと、
にわかに足許に、かがみ込んできたのです。
いつも好んで足に通している、ストッキング地の紺のハイソックスが、ひどく気になるようでした。

にゅるっ。
じかに舌まで、這わされて。
さすがにどきりとしましたね。
薄手のナイロン生地に、粘っこいよだれをたっぷりとしみ込まされて。
いけない趣味ですね。
さすがにわたしが、咎めると。
男は恥ずかしそうに、笑いながら。
でももう少し、いいでしょ?と、悪びれもせず。
ふたたび億面もなく、ストッキング地のハイソックスごしに。
脚の輪郭をなぞるように、たんねんに。
唇を密着させ、舌を這わせてくるのでした。
露骨なほどの舐め具合にぞくりとして、
そのまま舐めつづけさせちゃったわたしも、よろしくなかったのでしょうけど。

私ね、吸血鬼なんですヨ。^^
そんな彼の言い草を、冗談だと受け流して。
よかったら少しだけ、貴男の血をいただけませんか?
戯れに、よろしいですよ、と答えてしまうと。
かれはおもむろに、ふたたびわたしの足許に唇を吸いつけて。
わたしの脚を、靴下のうえから吸ったのです。
ァ・・・
気づいたときにはもう、手遅れでした。
尖った異物が、薄い靴下を破って皮膚の奥にもぐり込んできて。
まるで目玉焼きの黄味を吸うように、ちゅうちゅうと。
それはうまそうに、わたしの血を吸い取りはじめていたのです。

数分後には、わたしは失血のあまり、ぼうっとなっていて。
見事に破かれた靴下を履いたまま、相手の男の腕前をほめちぎっていたのです。
太い裂け目がいくすじも、薄いナイロン生地ごしに、白い脛をあざやかに浮き上がらせていました。
奥さんのストッキングも、こんなふうにしてみたいね。
男の言い草に、わたしが何気なく頷くと。
いちど、奥さん連れてきてよ。
男はぬけぬけと、ねだるのです。
しかし・・・血を吸われるなんて、気味悪がるだろう?
さすがに躊躇するわたしに、彼はこともなげに言ったのでした。
先月・・・あんたが家を空けた晩に、強姦してからは。奥さんだいぶ、素直になったよ。

ああ、そういう仲だったんだね。ちっとも気づかなかった。
我ながらびっくりするほど淡々と応えてしまうわたしに、
男は満足げに目を細めていましたっけ。
それなら話、早いだろ?
奥さん、あんたに内緒で俺に逢うのを、ちょっと気にしていたから。
あんたのほうから、楽にさせて。往生させてやろうよ。
往生って・・・なんだかいやらしいな。
わたしが苦笑いを浮かべると、
ふたりは声を合わせて、笑い出していました。

えっ?そんな・・・そんな・・・
羞ずかしがって戸惑う妻の、手を取って。
彼の待つ村はずれの納屋に、連れ出して。
にんまり笑う、かれの前。
都会ふうのワンピースの下に装う、肌色のストッキングを破かれるために。
彼女はおずおずと、脚を差し伸べていったのです。
お手本にと差し出した、わたしの脚は。
ストッキング地のハイソックスをすでにいくすじも伝線させていて。
ええ舌触りじゃ。
男は田舎ことばまる出しになって。
薄いナイロン生地に包まれた夫婦の脚を、代わる代わる愉しみはじめて。
すでに彼女が、うら若い血をだいぶ愉しまれてしまった証拠に、
この夏はじめての、ノースリーブのワンピースに剥き出しになった二の腕には、
くっきりとした赤黒い痕。
足を噛まれるのを、ばかに恥ずかしがってね。
ストッキング破くのは、きょうが初めてなんだよ と。
男はひどく嬉しげに、顔を皺くちゃにしていました。

このさいだから。。。今夜は好きなだけ、愉しむように。
失血で酔い酔いになったわたしが、さいごにそう告げても、
妻はまだ、羞ずかしがっていて。
あなたゴメン、やっぱりそうさせてもらうわ。
やっと彼女が素直になったのは。
たくし上げられたワンピースの奥に、三度も突っ込まれたあとでした。
しらじらと明け初める、夜明けの空の下。
明るくなる前には、やめるわね。
そんな約束したはずの妻はまだ、夫を裏切る行為をやめようとしなかったのでした。


あとがき
薄い靴下が好き という、共通の好みから都会ものの夫婦に接近して。
まず奥さんを、堕としておいて。
それからだんなを、手なづけて。
さいごはだんなのまえで、ゴールイン♪
なかなか巧妙? ^^

作者のひとりごと

2011年05月31日(Tue) 06:10:19

このごろお話が、増えていますね。
鬱積するものが、いろいろありまして。。
そうするとお話も、増えるみたいです。少なくとも数は。
うーん、ここが繁盛しているというときは。
りある柏木にしてはきっと、心の状態がよくないときなのでしょう。
二律背反というのは、リスク分散という意味では好ましいのですが。
いまはともあれ、好ましからざる心の状態 ということで。^^;

先輩のお嬢さん

2011年05月31日(Tue) 06:07:50

いつも会社では口うるさい、F先輩が。
お嬢さんを連れて、うちにきてくれた。
具合が悪いと云って会社を休んだ日の、夕方のことだった。
怒りっぽいけどぶきっちょな先輩は。ちょっぴり口ごもりながら。
若い女の血が、足りないんだろ?って。そういって。
だからといって会社さぼっちゃ駄目だぞって、少しだけえらそうに、そういうと。
まだ童顔のお嬢さんの顔を、覗き込んで。
赤いハイソックスだったら、噛まれちゃっても目だたないんだよね?
別人のように優しい声色は、まるでお姫様のご機嫌を取っているかのようだった。
ウン、彩香はヘイキだよ。
少女はおニューのハイソックスの脚を、ぶらぶらさせて。
舌足らずな甘い声で、父親に応えながら。
目はまっすぐに、こちらを視ていた。

おじさん、女の子の血を吸うの?
初めて先輩の家に、招かれて。
お手本に、奥さんが肌色のストッキングの脚を吸わせてくれたあと。
小首をかしげて、もの珍しげにこちらを窺っていた。
肩先に垂れた黒髪は、意外なくらいに豊かでつややかで。
思わず、齢の差をわすれていた。
首筋はいやよ。
気丈に語調を抑えた少女の足首をつかまえて、
真っ白なハイソックスのふくらはぎに、唇を吸いつけて。
吸い取った血が口許から洩れて、少女の装いを濡らすのを。
べそを掻き掻き、相手をつづけてくれていた。
ガマンしないでいいのよって、傍らで気遣うお母さんに。
気丈にかぶりを、振りながら。

女の子の血、好きなんだね。
彩香の血、おいしかった?
目のまえの男がはっきりと頷くのを、たしかめると。
こないだみたく痛くしちゃ、やだよ。って、いいながら。
真っ赤なハイソックスの足許を、そう・・・っとこちらへと、押しやってくれた。
悪いね。
足首を軽く、抑えつけて。
ちゅう・・・っと這わせた、唇の下。
ハイソックスの生地ごしに、ためらうような身じろぎが伝わってきた。

あー・・・破けちゃう。
ちょっぴり悔しそうな視線を、頭上に感じながら。
真新しいハイソックスの生地に縦に流れるリブをねじ曲げてゆくのに、
つい意地きたなく、熱中してしまった。
お嬢さんの華奢な身体から、血を吸い取っているあいだ。
気を利かしたつもりの先輩は、そのじついたたまれなくなって、
隣の廊下で、煙草をふかしていた。

それからなん年、経ったのだろうか?
美しい女学生に成長した彼女は。
運動部に所属している彼氏まで連れて来て。
さいしょは男のひとが、手本を見せるんだよって。
パパだって、彩香が初めて噛まれたときは。
男もののハイソックスの脚を、小父さんに噛ませてやって。
ね?男どうしだって、吸わせるんだから。やらしいことじゃないだろう?って、彩香のこと落ち着かせてくれたんだから。
さいしょの刻。
真っ白なハイソックスに撥ねた血に、べそをかいていた少女は。
お手本を見せようとして、血を吸い取られて、薄ぼんやりとなってしまった彼氏が、
脛からずり落ちたスポーツ用のハイソックスに、赤黒いシミを滲ませているすぐ傍らで。
頼りないなぁって、笑いながら。
毎日たしなむようになった、真新しい白のハイソックスを、見せびらかすようにぴっちりと引き伸ばす。
いっぱいシミをつけてね。
帰りは彼が送ってくれるから、ヘイキだよ~。
イタズラっぽく笑う彼女。
パパのまえで黒のストッキングの脚を吸わせてくれたママみたいに装ってくれるようになるのは、
そんなに先の話ではないだろう。


あとがき
蔵出しです。
連休の直後に、描いたみたいです。
どうしてお蔵入りしちゃったのか、よく思い出せません。 苦笑
あっけらかんとしたお嬢さん、めったに登場しないのですが。
こういうキャラは決して、きらいではないです。

Fuck my wife!  愉しかるべき交流の夕べ

2011年05月31日(Tue) 05:26:13

それはがっしりとした、白人の男だった。
吸血鬼だからといって、黒のマントをまとっているわけではない。
そんな当たり前のような認識を、はじめてもったときには。
すべてが結び合わされようとしていた。
小柄な四肢を白っぽいスカートスーツに身を包んだわたしの妻は、
石臼のように逞しい彼のまえで、いっそう華奢に映った。

ユウ・アー・ウェルカム
独身のころには、英会話学校に通っていたという妻。
付け焼き刃みたいな、稚拙な発音だった。
男はあけっぴろげに明るく両腕を広げて、
金髪の体毛に包まれた厚い胸に、妻の肢体を迎え入れる。
ぎゅっと抱きすくめられた彼女は、一瞬絶息したように、
ごほっ、と、咳き込んでいた。

You're afraid?(きみ、怖い?)
あの茶目っ気たっぷりな笑み顔で、のぞき込まれたら。
妻ならずとも、きっとかぶりを振ることだろう。
げんに妻はそうしたし、笑った瞳にイタズラッぽい目つきで応えていった。
鋭利な牙が二本、彼女のうなじに突き刺さる。
まるで予防接種のように事務的に、妻は目を瞑ったまま受け容れた。
バラ色のしずくのしたたりが、我が家のじゅうたんを濡らしていった。

あぁ・・・
けだるげに額を抑える妻を励ましながら、あやすように肩を撫で、
それでも彼は、手を緩めることなく、幾度も彼女に噛みついた。
Ouch!ouch!
さいしょは英語で意思を伝えるほどのゆとりをみせていた妻も、
度重なるにつれて顔色を蒼ざめさせて。
痛いっ!痛(つ)・・・っ!あぁ―――っ!
日本語で絶叫を、くり返す。
肌色のストッキングを履いたか細いふくらはぎに食いついた彼は、
ぱりぱりと他愛なく、彼女のストッキングを裂いた。

洋服はあちらのほうが、本場だったな。
ふと思ったわたしは彼に、ほんとうはキモノのほうがよかったかね?
精一杯のジョークを飛ばす。
Kimonoはきみのマザーでたんのうしたよ。
こともなく彼は、応えを投げてきた。
帯が多くて、かなわんな。
彼女のハズバンドのまえでファックするまでとうとう、帯を解くことができなかったよ。
着物の母を、父のまえで犯したのだと、ぬけぬけと語る彼。
でもしっかり、感じてくれたからね。ダンナのまえで♪
彼女は、きみのワイフとおなじくらい、いい女だった。
わが家の女たちの佳さを目を輝かせて語る彼のかたわらで、
虚ろな目をした妻が、足首まで弛み堕ちたストッキングを、けだるそうな手つきで引っ張り上げている。

家族の女たちを相手に、飽食する彼。
まだ小学生の娘が襲われるようになるのもきっと、時間の問題なのだろうけれど。
あっけらかんと打ち解けながら凌辱をくり返す彼に、悪気はかけらもない。
家族の血を吸われ、貞操を汚してもらうことが、懇親を深めることになるのだ。
無邪気にそう信じているらしい彼のまえ、
楚々とした装いの淑女たちは、今夜も嬉々として、身体を開いてゆく。


あとがき
自分の妻を襲わせるときも。
他人の妻を襲うときも。
外人らしくひとしくあけっぴろげな、おじさん吸血鬼。^^

白人の夫婦

2011年05月31日(Tue) 05:11:03

風の強い海辺だった。
あまり砂っぽくもなく、人々の装いが都会ふうなのは、
おそらくそこが、リゾートホテルかなにかだったからだろう。

白人のその男性は、そこそこの年配で。
けれどもがっしりとした体躯の持ち主だった。
だからこそきっと、そうしてくれたのだろう。
しばらく人の生き血を喫っていない私を、抱き寄せるようにして。
逞しいふくらはぎを、あてがってくれたのだった。


はだけたシャツの襟首からは、金髪の体毛に覆われた厚い胸。
ショートパンツの下は、すこしよれかかったライン入りのハイソックス。
緑のお日が三本走る、ふくらはぎのいちばん肉づきのしっかりしたあたりに、
私は牙を、突き立てた。
牙が折れるかと思うくらい、硬い筋肉だった。
Oh!
彼は感嘆したように、声をあげ、
声に応じて見上げる私に、笑いかけてみせる。
ライン入りのハイソックスには、バラ色の血が点々と散っていたが。
男はユーモラスに笑いながら、傍らの妻に見せびらかしている。

彼の妻は長い長い金髪をさらりと流し、
日本人には見られない高い鼻梁を挟んだ瞳が、打ち解けた色をたたえている。
明らかに外人の外貌をもちながら、どこか日本女性のような楚々とした雰囲気をたたえていた。
わたしのWifeを噛むかね?という意味の英語を、イタズラッぽく漏らすと。
彼は自分の席を、譲ってくれた。
淡い色のプリントワンピースのすそのした。
グレーのストッキングが、彼女の格好のよい脚を、なまめかしく彩っている。

Wow!
彼女の足許にかがみ込んだ私の頭上に、奇矯な声をあげて、
けれども彼女の叫び声は間違いなく明るく、
ワンピースをたくし上げ太ももに唇を吸いつけた私を、決して拒んではいなかった。
薄手のストッキングのなめらかな舌触りを、唇に感じながら、
私は彼女のストッキングを、いともむぞうさに咬み破る。

Hi!
ふたたび彼のほうを、振り向くと。
鼻先にぶら下げられたのは、さっきまで彼が履いていた、血のついたハイソックス。
どうやらそれを脚に通せと言っているらしい。
サイズが大きすぎるのか、ゴムが伸びてしまったのか。
あまり密着感のないハイソックスを、ゆるゆると引き上げると、
彼はなおも、イタズラッぽい笑をたたえている。
短パンの下の彼のがっしりとしたふくらはぎは、いまは黒の薄々のストッキングに包まれている。

Wifeのやつなんだ。彼女のまで、いたぶってくれよ。
なんのてらいもなく、笑う彼。
子供っぽいほどに無邪気な夫の応対を、微笑みながら見つめるその妻。
喉をからからにした吸血鬼に自分の脚を噛ませ、
それから妻まで襲わせて、
いまは、妻愛用のストッキングで半ば女装に手を染めながら、私を招く彼。
あっけらかんとした明るさは、ちっとも陰湿なものを感じさせない。
どっちのストッキングがNiceだったかね?
男の問いに、私はこたえる。
アイ・ラヴ・エブリバデイ と。


あとがき
明け方にわいた妄想です。
あれは、夢だったのか・・・

ハイソックスなふたり

2011年05月30日(Mon) 20:23:00

ライン入りのハイソックスを履いて、
きょうも学校をさぼって、オジさんの邸に行って。
紅いじゅうたんのうえ、さし伸ばしたふくらはぎに。
いやらしい唇を、にゅるにゅると這わされていって。
人はそれを、堕落というけれど。
失血で酔い酔いになった脳裡のむこう。
えも言われない無重力状態が、かれを夢中にさせていた。
オジさん、もっと汚していいよ。もっと破っちゃってかまわないよ。
ひどいなー。ほんとにハデに破いちゃって~
照れ笑いするオジさんのまえ、ずり落ちたハイソックスを、むぞうさに引っ張って。
そのままオジさんにプレゼントすることもあれば、
血の付いたまま履いて帰って、道行く人に自慢するようすすめられることもある。

お気に入りのハイソックスを、気前良くなん足も買ってくれたママに、いわれるままに。
きょうもライン入りのハイソックスを、ひざ小僧の下まで引き伸ばして。
いまどき半ズボンにハイソックスの子など珍しくなった校庭を、堂々と闊歩する。
あの子、ヘンだよね~
女の子みたい。
どんな陰口を、たたかれても。
それはむしろ心地よく、彼の鼓膜をくすぐるだけ。
少女のように柔和で、凛と整った目鼻だちに滲んだ翳は。
きっと、吸血されながら得たあの昏(くら)い歓びがかもし出したものなのだろう。

めずらしく、先客が来ていた。
オジさんの相手はかれ一人だけではなくて、
両親を含めほかにもおおぜいいることを、知っていたけれど。
実際こうやって、顔を合わせるのは初めてだった。
嫉妬したほうがいいのか?
相手は自分と同じ年格好の、少年だった。
色白で神経質そうな目鼻立ちに、度の強そうな眼鏡。
そんなものをかけなければ、十分美形でとおるはずなのに・・・
そうした外見に対するむとんちゃくぶりは、きっと優等生ならではのものなのだろう。

やあ、と、相手の少年は、おずおずと声をかけてきた。
低くて優しげな、声色だった。
この子とは、仲良くなれそうだな。
そんなに人づきあいの得意でないかれは、そんなふうに直感した。
やっぱりハイソックス、履いているんだね。
なんか、好物みたい。
かれが応じると、どちらからともなく
あはははははっ・・・
声をあげて、笑っていた。

ドアノブが、くるくると回る。
ふたりの少年は、息を詰めて、ドアの向こう側の気配を、さぐっている。
自分たちの若い血潮を愉しみ尽くされようとする、あのワクワクとした予感に痺れながら。
ドアがギィ・・・と、開かれて。
男は軽く、会釈を投げると。
きょうはどちらが、先にお相手してくれるかな?
低い声で、そういうと。
お互い先を、譲り合って。
それを怯えと誤解した屋敷の主は、にんまりと嗜虐的な笑みをこぼれさせて。
ふたりとも、脚を揃えて・・・そういうと。
かわるがわる、べっとりと。
引き伸ばされた真っ白なナイロン生地のうえ、よだれをたっぷりと、染み込ませてくる。
辱められてゆく足許を、いともメイワクそうに見おろす少年たちの目線を、くすぐったく愉しみながら。

うわ・・・っ
キモチ悪っ。
少年ふたりが、のけぞるほどに反応すると。
う、ふ、ふ、ふ・・・
男はくぐもった笑いを、押し殺しながら。
スポーツ用ハイソックスのラインのうえを。
真っ白な無地のハイソックスに、整然と走る細めのリブを。
塗りつぶすほどのしつようさで、舐め抜いてゆく。

きゃあっ・・・
こらえかねたようにあがる、くすぐったそうな声とともに。
少年ふたりは、かわるがわる。
腰掛けたベッドに、四つん這いになって。
ハイソックスのふくらはぎを、知らず知らず、差し向けて。
男の舌に、ゆだねていった。
今度はボクの番?
あっ、キミ、また舐められちゃったね?
ひとりがベッドに真正面に腰掛けて、ハイソックスの脛を嬲られると。
もうひとりはベッドにうつ伏して、ナイロン生地に包まれたふくらはぎを愉しまれる。
良家の子女にふさわしい、気品のある丈の長い靴下が。
かわるがわるに、辱められ堕とされて。
そのたびに、きゃあきゃあと。
無邪気な笑い声が、はじけていった。

ライン入りじゃなくても、いいのかな・・・?
黄色のラインにバラ色のシミをにじませながら。
くしゃくしゃにずり落ちてゆく、相方の少年の真っ白なハイソックスを盗み見る。
数年後。
彼は知ることになる。
相方の子が履いていたのは、妹のタンスの引き出しから、無断借用してきたやつなのだと。
そしてその少女が、やがて彼の未来の花嫁になるということを。
兄が身代わりになってハイソックスを辱めた少女は、
やがて恋人のまえで吸血の戯れに酔いしれながら、純潔までも狙われてしまうということを。

お見合い写真

2011年05月30日(Mon) 20:01:28

ほら、お見合い写真だよ。ただし相手は、男の子だけどね。
イタズラッぽく笑う貴志が差し出したのは、二葉の写真。
そこに写っている少年は、白無地の壁を背景に、見慣れた登校のときの服装で、佇んでいる。
横縞もようのTシャツに、デニムの半ズボン。
ひざ下までぴっちりと引き伸ばされた白のハイソックスには、こげ茶と黄色のラインが鮮やかに走っている。
あいつもこういうハイソックス、履くような年頃になったんだよな。
写真を受け取った相手を、苦笑いを浮かべて窺う男には、息子を気遣う父親らしい翳りを帯びていた。

お前、よく中学の時に、俺の脚を噛んだっけ。
おかげで試合に出れなかったときも、あったっけ。
冷やかすような貴志の囁きに。
あれはお前まで、熱中したからだろう。
吸血鬼は気まずそうに、早口な小声で応じた。
貴志は追い打ちをかけるように、また言った。
いつもたいがい、ラインの入ったハイソックスのときだったよな。
でも弁償したぞ。
写真を食い入るように見つめる男は、声の主のほうなどもう見向きもしない。
よほど気に入ったらしい反応に、貴志は不可思議な満足を、覚えていた。
血に飢えた吸血鬼に、息子を紹介するというまがまがしい行為 にもかかわらず。
このお姿のまま、来てもらえるのだな?
念を押す口調に熱がこもるのに苦笑しながら、家内にそうさせるからとだけ、貴志はこたえた。

貴志の妻もまた、幼馴染であるこの悪友の牙にかかっていた。
夫の生まれ故郷に、十年ぶりに移り住んでから。
もののひと月と経たないうちに、まず夫がかつての幼馴染に生き血を吸い尽くされて。
そのあとすぐに、やはり同じように、妻である彼女までもが首すじを噛まれてしまうと。
貴志が墓場から戻ってくるほんの数日のあいだに、
我が身に迫ってくる夫の仇敵がむき出しにしてくる欲情に、あられもないうめき声で、応えるようになっていた。

きみと奥方の生き血がブレンドされた血液が、この子の体内をめぐっている ということだな?
男は値踏みをするようにまじまじと写真を見つめ、よかろう、とみじかく応えた。
よろしく頼むぜ?見合いの席に、親は同伴しないからね。
お見合い。
吸血鬼が密かに棲まうこの街で、ひそかにそう、呼ばれている。
彼らの支持者の年若い子女が、初めて吸血体験をすることを。
ふつうのおうちだって、娘の写真をよその男に見せて、一人前の女にしてもらうだろう?
たまたま相手が吸血鬼だから、それがセックスではなくて。
両性どちらも対象にした吸血行為だというだけのことさ。
夫の言い草に、妻は決して反対しないだろう。
明日、息子の生き血を愉しむことになる男に。
夕べもどこかのホテルの一室で、組み敷かれていたくらいだから。

オジさん、吸血鬼なんだって?
約束どおりの時間に、物怖じせずに現れたその少年は。
写真どおりのいでたちだった。
あのこげ茶と黄色のラインの入ったハイソックスを履いてきたことが、吸血鬼をいたく悦ばせていた。
すまないね。ちょっと痛いけど・・・ガマンできるかな?
男はにんまりと笑みを浮かべると、
少年の背後に回って、Tシャツの両肩を、ぎゅっと抑えつけていた。
青と白の横縞もようが、そこだけくしゃっと折れ曲がる。

首すじから、噛むんだよね・・・?
さすがに少年の声はちょっぴり、震えを帯びていて。
半袖のTシャツごしに伝わってくるかすかなためらいが、吸血鬼の欲情に火をつけた。
赤黒くふくれた唇が、少年の首すじをヒルのように這いまわり、
口許からかすかにむき出された鋭利な牙が、チカリと鈍く輝いた。
痺れるような痛みが肩先を走るのを、少年は感じた。

ちゅう、ちゅう、ちゅう、ちゅう・・・
Tシャツの横縞もように、バラ色の飛沫を撥ねかせながら。
貪欲な吸血の音に、聞き入るように。
表情を消した少年は、虚ろな目をしたまま、吸血に応じていった。
パパやママの生き血を飲んでいる男が、いまボクの血まで欲しがっている。
血を与えることで初めて、オトナ扱いしてもらえるんだ。
せいぜい吸わせてあげなくちゃ・・・
うら若い血管にしみ込んだ毒液が、少年の無垢な理性を、妖しく歪めていった。
仰向けに押し倒された上から、覆いかぶさる吸血鬼に。
ライン入りのハイソックスの脚を、もじもじさせながら。
時おりなにか囁いてくる彼に、いやいやをしたり。頷いてみせたり。
なんどもなんども、しつように。
女の子に迫らせる接吻のように重ねてくる、好色な唇を。
少年はピチピチとした無垢な皮膚に、受け止めてゆく。


数刻ののち―――
少年はけだるげに、ずり落ちたハイソックスをひざ小僧の下まで、引きあげてゆく。
こげ茶と黄色のラインを赤黒く横切る、不規則な水玉もよう。
首すじだけじゃ、ないんだね。
感情の消えた声色が、かれの理性がまだ元通りになっていないことを告げていた。
ボクのハイソックス、おいしかった?
ああ、とても気に入った。また履いてきてくれるだろうね?
うーん、噛み破られちゃうのは、嫌だけど・・・
でも、綺麗な血の色、だろう・・・?
背後から少年の肩を抱いた吸血鬼は、稚なさの残る耳もとに、生臭い息をふきかけてきた。
少年はくすぐったそうにふふふ・・・と笑い、悪くないね、とだけ応えた。

男は卑猥な掌で、ハイソックスのふくらはぎに触れてくる。
細い指がなぞるようにたんねんに、しなやかなナイロン生地をもてあそびながら。
敏感になってしまった皮膚に、じわりじわりと妖しく淫らな情念を染み込ませてくるのを。
少年はけだるげに、受け止めている。
ボク、どうなるの・・・?
きみのパパにしたことを、きみにもしてみただけのことさ。
そうなんだね。
じゃあ、もっと・・・
ハイソックスに紅いシミ、つけてみてくれない?
夜道は真っ暗だから、だれにも気づかれないし。
うちに戻ったら、パパヤママに自慢できるから・・・ね。
夜明けまでには、血を吸い尽くされて、空っぽにされちゃうかもしれない。
そんな予感さえ、よぎるのに。
血を吸われる歓びに目ざめた少年は、いけない欲情を迫らせてくる吸血鬼あいてに、
虚ろに笑いながら、ふたたび応じ始めていった。

デニムの半ズボンに、スポーツ用ストッキング

2011年05月30日(Mon) 19:03:42

女の子の血が、欲しいんだって?
あいにくだけど、このうちには女の子、いないんだ。
ボク独りっ子だからね。
でも気分を出すために、ハイソックスを履いてやろうか?真っ白なやつ。
体育のときに、いつも履いているのがあるからね。
せっかくだから、新しいのおろしてやるよ。特別に。
でもその代わり、噛み破る前にたっぷりと、愉しんでちょうだいね。

ほら、グーンと伸びるんだぜ?ひざの上まで。
えっ、ハイソックスのリブを舐めるのが、好きなんだって?
なんか、コアだね。オジさんの趣味。
ボクもリブの太いやつ、好きなんだけどさ。
履くのが好きなボク。イタズラするのが好きなオジさん。似合いのコンビかも。
さあ、好きにしなよ。気が済むまでいくらでも、舐めていいからさ。
でも、ママの帰ってこないうちに、済ませるんだぜ?

あーあ。
くしゃくしゃにずり落ちちゃった。
えっ?ずり落ちた感じも、ふしだらな感じがしていいんだって?
ヘンなところに、こだわるんだね。
まあ、いいや。
こっちの脚も、舐めていいから。
ずいぶんたっぷりと、よだれをしみ込ませてくるんだね。
ボクのハイソックスの舌触り、よっぽど気に入ったみたいだね。
せっかくご馳走するんだから…そのほうが嬉しいけどね。

えっ?横になれって?
どうするの?いよいよ噛みつくの?
喉渇いたの、ガマンできなくなっちゃった?
やだなぁ。靴下破けるの。
でも・・・オジさんだったら、まぁいいか。
ハイソックスの脚舐められているうちに、ヘンな気分になっちゃった。
案外と。
ハイソックスを履いたまま脚を咬まれて、血を吸われるのって。
えろいね。
オジさんに血を吸われと、だれでもキモチよくなっちゃうんだろう?
ボクも早いとこ、キモチよくなりたいな。
たっぷり酔わせてね。夢中にさせてね。
じゃ、横になるから。。。


あとがき
とあるサイト様で得たインスピレーションから、しこしこと・・・。^^

侵蝕される家庭 〜古屋家の場合〜 2 寝室の灯り

2011年05月30日(Mon) 18:27:28

前作はこちらです↓
http://aoi18.blog37.fc2.com/blog-entry-2498.html


ああっ・・・うぅん・・・っ
今夜もかすかに響く、うめき声に。
灯りを消した勉強部屋のなか、洋祐は悶々とした昂ぶりを覚えていた。
ふつうであれば耳にとまるほどではない、そのかすかな声色に。
洋祐の鼓膜は、獣のように敏感な反応を示してしまう。
ギシ・・・
ひっそりと開いた部屋のドアがきしむ音に、洋祐はちょっとだけ首をすくめたが。
そのまま足音をひたひたと、忍ばせて、夫婦の寝室への足取りをはやめた。

あの記憶以来。
父と母とがともにする、夜の夫婦だけの刻 というものが。
洋祐の念頭から、去らなくなっている。
あの晩、雄と牝とになりかわっていた、父と母。
ふだん優しい父が、おだやかであればあるほど、
ふだんしっかり者の母が、気位が高ければ高いほど。
その光景は、洋祐の脳裏に色濃く灼きつけられていった。
たった一滴の毒液が、角砂糖を侵食するように。

夫婦の寝室のふすまが細めに開かれたのにも、気がつかずに。
ひたすらまぐわいつづける、ふたつの影。
カーテンから洩れる外の灯りが、母の白い裸体を、まだらもように浮き立たせていた。
あの晩の、カンテラほどの照度は、むろんなかったが。
うごめくもの音。
気丈な母がわれにもなくためらう気配。
腰の下に吶喊を受けた証しとして洩らされる、すすり泣くようなうめき。
それらすべてが、洋祐をたまらないほどの昂ぶりに、引きずり込んでいった。
母を雄々しく踏みにじっている父に、ひどくジリジリとしたものを覚えながら。
同性としての共感を、禁じることができなかった。

ふだんは大人しく、部屋の隅っこで新聞を読んでいるだけの父さんが。
母さんのことをあんなふうに、強圧的に抑えつけて。
手慣れたレイパーのように、冷静に。相手の動きを観察しながら。
逃げ場のない情欲のるつぼに、母さんをつき落していく。
父さんは母さんを、あんなふうに奴隷みたいにしちゃうことができるんだ。
自分ができないことを、父がしている。
これは嫉妬?羨望?それとも・・・共感?

洋祐の気づかないところに、もうひとりの”訪客”がいたのを、彼は気づかない。
その“訪客”は、闇を背後に音もなく洋祐の後ろに回り込むと。
声をたてずに、口を半開きにしてほくそ笑んだ。
赤黒い唇の両端から、チカリとかすかに閃くのは。
人間離れした、鋭利な牙―――
良識的な市民の家庭が、またひとつ。
崩壊の途へと、導かれようとしている。

背伸びする少女

2011年05月27日(Fri) 05:55:15

背すじを伸ばして、気持ちまで背伸びして。
血をあげる って告げた、その少女。
知らず知らず、後ずさりをはじめた密室のなか。
壁ぎわに追い詰めて。
怖くない?って、囁いたら。
みるみる涙ぐんで、肩を震わせはじめていた。

いいんだよ、って、囁いて。
後ろに回って、両肩を抱きすくめて。
ありがとう、って、囁いて。
柔らかいうなじに、牙を突き立てる。
牙の先から沁み出てくる毒液を。
思い切り少女の体内に注入して。
理性を奪う。

見せびらかし合う夫たち

2011年05月27日(Fri) 05:51:06

自分の妻が愛用している黒のストッキングを、まるでビジネスソックスみたいに履きこなして。
透け具合、テカり具合を見せびらかし合う夫たち。
いまごろ。
彼らの妻たちは、おなじストッキングを脚に通して。
愛人たちのまえ、薄墨色にテカる脚を、いたぶり抜かれているころのはず。

ぷろぽーず

2011年05月25日(Wed) 07:46:53

わたしと結婚して下さいませんか?
そう、妻にプロポーズしたときよりも。
わたしの妻と、ひと晩結婚して下さいませんか?
そう、彼にお願いした時のほうが。
どきどきしたかも。。。

書き換えられた記録

2011年05月23日(Mon) 08:18:00

あぁ~あ、真っ赤っ赤。
妻の美香が、夫を揶揄すると。
そういう美香も、びりびりじゃないか。
夫のアキヒロも、すかさず突っ込んでいる。
ふたりの足許を蔽っている、スポーツ用のハイソックスや薄々のパンティストッキングは。
赤黒いシミをべっとりさせたり、脛が露出するほど裂け目を広げてしまっている。

ふらつく頭を、抑えながら。
寝が足りないみたいだな。と、夫。
あなたがぐっすりお寝みのあいだ、わたしずっとお相手してたのよ、と妻。
どんな相手を?^^;
訊き返す夫には、かつての狂おしいような嫉妬はない。
薄ぼんやりとした記憶のかなた。
かすかに垣間見た妻の痴態を、愉しげに反芻するようになっていた。

家に招き入れた吸血鬼に、夫婦ながら襲われて。
妻の貞操まで、愉しまれてしまったあの夜のことは。
ほんとうに、予想外の出来事だったのだろうか?
それとも、ひそかに期待していたことだったのだろうか?
彼らの夫婦の歴史は、こんなふうに書き換えられている―――

その夜招待した吸血鬼を、夫婦で歓待をして。
夫は愛用のハイソックスを血で濡らしながら、妻を襲うための精力を提供したし、
妻は噛み破られたストッキングを夫に見せつけながら、客人のための一夜妻を演じきっていた。
夫婦のあいだに間男という、もうひとりの家族を迎えた記念すべき一夜。
新たな日常が、これを境に開始された・・・と。

男ですから、わかりますよ・・・

2011年05月23日(Mon) 07:56:31

男ですから、わかりますよ。
あなたは美香の血が欲しいだけでは・・・ないですよね?
アキヒロの表情にはありありと、悲痛な色が滲んでいた。
妻はとっくに、眠りこけてしまっている。
彼じしんもまた、閉じかかった目を必死にこじ開けながら、
男の放った催眠効果のまえにかろうじてあらがおうとしていたのだ。

インターネットで知り合った、吸血鬼と自称する男。
興味本位に、会話を重ねて。
きょうはじめて、自宅に招き入れてしまったのだ。
ちょっぴりだったら、妻の美香の生き血を差し上げますよ・・・
逢いたい一心で、そんなおいしい言葉を口にして。

あなたはがんばったぶん、奥さんよりもあとから目ざめることになる。
そのあいだにたっぷりと、奥さんの身体から―――
お目当ての好物を、ちょうだいするからね。
男は、なおもなにかを言い募ろうとする男をなだめるように抱きかかえて、
ピクピクと震える瞳を、掌でとざしていった。

美香さんはさいごまで、貴男のことを気にしていましたよ・・・
ふたたびアキヒロが、目を開いたとき。
男は彼が意識を喪ったときとおなじように、アキヒロのうえにかがみこんで顔いろをうかがっていた。
あぁ、だいぶ血の気が戻りましたね。
男の言い草を横目に、アキヒロは狼狽した視線を室内にさ迷わせた。
もっとも気遣わしかった妻は、ソファの背もたれにもたれかかって。
放心状態で仰のけになっている。
ブラウスには赤黒いシミが、べっとりと。
そして、彼のために装ったという黒のストッキングにも、鮮やかな伝線が走っていた。
脛の白さを薄っすらとなまめかしく滲ませている薄墨色のナイロンは、派手に咬み破られていて。
侵入者がどれほど、彼の妻に執心したかを、容易に想像させた。

わたしを気遣っていた・・・?
ええ。
私に血を吸い取られている間じゅう。
主人は死んだわけではないのですね?って、くり返しくり返し念押しされながら―――
そうですか・・・
悔恨の涙がひと刻、夫の瞳を濡らした。
そんなアキヒロのことを、男は気遣う視線で、静かに見守りつづけている。

さいごには、貴男のお察しのとおり・・・
男の告白を皆まで言わせまいとするように、アキヒロは言った。
家内をあんたのものにしたというわけだな?
エエ、よがり狂ってしまいましたよ。^^
いちばん聞きたくなかった言葉を、毒液のように鼓膜に滴らされたとき。
今夜はとても、幸せな夜でした。あなたがたご夫婦と仲良くなれて。
偽善的にしか過ぎないかもしれない男の言い草に、
アキヒロはなぜか、深々と頷き返していた。

血は足りたのですか?
つとめて事務的な口調をつくった夫に。
すこし、手かげんしてしまいましたからね。
男は控えめな調子で、自らの欲求を口にする。
アキヒロは自分から、スラックスのすそをたくし上げて。
家内のパンストほど、愉しくはないでしょうけど。
あなたはたしか―――スポーツ用のハイソックスもたしなまれるのですよね?
ひざから下をおおう黒のハイソックスには、真新しいリブがツヤツヤと輝いている。

お手柔らかに、どうぞ。
スラックスのすそを両方とも引きあげて、腹ばいになったアキヒロは。
男が息荒く、彼の足許ににじり寄るのを感じた。
厚手のナイロン生地を通して、熱い息遣いが伝わってくる。
この吐息が―――美香を狂わせてしまったのか。
ふたたび目を閉じた彼は、もう涙をおさめていた。
ググッ・・・と根元まで埋め込まれる、魔性の牙―――
さっきまで最愛の妻の素肌を侵蝕していた牙が、夫の理性までも狂わせてゆく。

あぁ・・・
美香の血とわたしの血が仲良く織り交ざって。
きみの干からびた血管を、うるおしていくのだね・・・?
三人で仲良くやりましょう。^^
ひときわ深く食い入ってきた牙が、男のそんな想いを伝えてくるかのようだった。
明日から。
どんな日常が、待ちうけているのだろう?
ひどくまがまがしい想像が、
かろうじて残された彼の理性を、極彩色に塗りつぶしていった。

侵蝕される家庭 〜古屋家の場合〜

2011年05月22日(Sun) 22:14:40

まだ未完成の、試作です。
はたして完成まで、たどりつけますかどうか・・・。 ^^;



カンテラの人影


どんなふうにしてその夜路をたどったのか、洋祐には記憶がない。
昼間は蒸し暑いほどだった周囲の空気は、闇のなかに冷え冷えと沈み込んでいた。
たぶん・・・
いっしょにキャンプに来た両親の姿が傍らの寝袋から消えていて、不安にかられて歩き回っていたのだろう。
なにものかに導かれるかのように迷い込んだ、雑木林のかなた。
すがるように求めたあのふたつの影は、意外な重なり合い方をしていた。

足許に置かれたカンテラが、離れている洋祐の瞳を、眩しく射た。
何もかもが闇に溶けているのに、そこだけが。
樹々の根元を下草まで、まるで昼間のように照らしていて。
カンテラを足許にした父が、母と呼ぶべきはずの女体を、力強く組み敷いていた。

いつもは穏やか過ぎるほど穏やかで、母の尻に敷かれているような父に、
洋祐は時折り、もの足りないものを感じていたが。
その晩の父は、まるで別人だった。
薄いピンクのブラウスの襟首を、かすかに震わせながら。
涙声で、なにかを囁いている母。
返事の代りに蔽いかぶさる唇が、いわゆるキスというものなのだと。
テレビドラマ以外では、生まれて初めて目にするそのシーンに、驚きさえも忘れていた。
中学二年の、夏のことだった。


つづきはこちら↓
http://aoi18.blog37.fc2.com/blog-entry-2504.html

気の進まないお誘い。

2011年05月22日(Sun) 19:58:18

イヤなんですよ、ほんとうは。
あんなひとに、抱かれに行くなんて。
あなただって、お厭でしょう?
自分の奥さんが、ほかの男のまえで、淫らな姿を見せちゃう なんて。

あのひとったら、いやらしいのよ。
服を着たまま、したがるの。
パンストの穿き替えが、いつも要りようなの。
だって。
いつだってたっぷり舐めまわしたあげく、びりびり破いちゃうんですもの。
ブラウスはだけて、パンスト破かれたわたしが、
髪の毛振り乱して、スカートめくり上げられて。はぁはぁ喘いじゃっているなんて。
永年連れ添った私が、そんなふしだらな女になっちゃうなんて。
あなた、お厭でしょう?ガマンできないでしょう?

・・・でもお前。
気が進まない っていいながら。
さも厭そうに、口を尖らせているくせに。
ほんとうは、悦んでいるね?^^

女房の帰宅

2011年05月22日(Sun) 19:51:36

女房が家に、帰ってくる。
千鳥格子のタイトスカートの下、黒のパンストにあいつのよだれをたっぷりとしみ込ませて。
おれはなにも気づかぬふうを、つくろって。
いともさりげなく、迎え入れてやる。

お友だちとの旅行 という名目で。
その”お友だち”が、たまたまあいつだっただけ。
旅先でのことは、逐一あいつからの、これ見よがしなメールで報らされていて。
別れぎわ、女房のストッキングをいたぶることまで、承知している。
奥さんのパンスト、いい舐め心地でしたよ。^^ って。
あいつのストッキングの舌触り、そんなに好かったの?

見ていろよ。
今夜はもう、寝かさないんだから・・・

進歩? 2

2011年05月22日(Sun) 17:34:29

母の情事を一緒に覗き見していた、悪友が。
いま、わたしの妻と情事を遂げている。
その風景を覗き見している、わたしと息子。

進歩?

2011年05月21日(Sat) 09:22:45

ちょっとまえまでは・・・
パパとママが姦るところを、ドキドキしながら覗いていたボク。
きょうこのごろは・・・
ママとボクが姦るところを、ずきすきしながら覗いているパパ。

放課後の日常。

2011年05月16日(Mon) 08:23:57

運動部の男の子たちを教室に集めて、
ライン入りのハイソックスを履いたふくらはぎに、噛みついて。
酔い酔いにしちゃったあと、彼女を呼び出してもらって。
黒のストッキングのふくらはぎを、舐めまわす。
リブハイソックスの、ざらっぽい舌触りと。
薄々のストッキングの、なよなよとした舐め心地を。
代わる代わるに、愉しむために。

こたえられない日常。^^

ストッキング地のハイソックスを穿いて。

2011年05月16日(Mon) 07:59:37

おや、きょうも履いているんだね。ストッキング地のハイソックス。
ちょっとズボンのすそをたくし上げて、見せてくれまいか?
女房の生き血を吸いに来たはずの吸血鬼は、そんなふうにわたしをからかって。
ほんとに足許に、かがみこんでくる。

オイ、やめとけよ。男同士で、ヘンだろう?
たしなめるわたしのことなど、おかまいなしに。
するする。するする。ズボンのすそを、たくし上げ。
なんか、こう、なまめかしい感じで。ぬらっと染まっているんだね。
やつはしんそこたんのうしたように、
薄手の濃紺のナイロンに染まったわたしの脛を見つめている。

ちょっとだけ。ひと口でいいから。舐めさせてくれまいか。
舌触りがとても、よさそうだから。
おいおい、やめとけって。女房が留守だからって、それはないだろう?
いや、かまわない。きょうの本命はあんたに決まり、だ。
断りもなく、脛の周りにべろをあてがってきて。
ぬるぬる。にゅるにゅる。
舐めくりまわしてきて。
薄いナイロンの微妙なよじれを伴なって、
じわじわ。じわじわ。
妖しい疼きがしみ込んでくる。

あー、破っちゃうんだな?ひどいやつだなー。
いかにもメイワクそうに、眉をしかめるとき。
わたしはすっかり、やつのいいなりになっている。
破っても・・・いいんだぜ?
囁くわたしに。
きょうのやつは、いちだんといい具合だね。
にんまりと笑んだ、いやらしい唇の下。
薄いナイロンがピチッとはじけて、淡い裂け目を広げていった。
080621Lie.jpg

身代りのはずが・・・

2011年05月16日(Mon) 07:52:38

夜な夜な、妻や娘の生き血をあてにして、
我が家に忍んで来る、老吸血鬼。
吸われる血の量も知れているから、あまり心配しないで相手している。
どちらに逢いにくるのかは、すぐわかる。
夜中までめかし込んでいるめかし込んでいるほうが、今夜のパートナー。
明け方の洗濯機には、襟首の汚れたブラウスや、胸に紅いシミのついたワンピース。
さんざんもてあそばれて裂け目を広げたストッキングが、ふやけたようになって、
ふわっとおおいかぶさっていたりする。

ふたりの調子がわるいとき?
手ぶらに帰すわけには、いかないから。
わたしが身代りに、女装をして。
訪問を受ける部屋で寝むことにしている。
暗がりのなかだもの。
やつは気づかないふりをして、貧血になるほど吸ってゆく。

あのスリップというやつの、さわさわとした肌触り。
ストッキングというものの、しんなりとした履き心地。
どうやらわたしも、癖になってしまったようだ。
そんなわたしの様子を、察してか。
今夜は具合が、いまいちね。
妻はわざと頭を抑えながら、わたしのほうをイタズラっぽく盗み見る。

いやらしいよね?

2011年05月15日(Sun) 09:45:57

ねえ。
いやらしいよね?
いやらしいよね?
絶対、絶対、いやらしいよね?

だって。
若いコの生き血が欲しいだけなんでしょう?
だったら、首すじにがぶりと噛みついて。
欲しいだけ血を吸えば、いいだけじゃん。

それなのに。

制服を着ておいで とか。
ハイソックス履いて来い とか。
いちいち注文多いし。

吸い取った血を、制服の襟首に、わざわざしたたらせるし。
どさくさまぎれに、唇まで奪うし。
(キスには応えてあげたけどw)
ハイソックス履いたままのふくらはぎにまで、噛みつくし。
おまけにハイソックスのうえから、べろを這わせて、舌触りまで愉しむしぃ。
よだれがぬらぬらして、キモチ悪いんだよね~。あれ。

わかってるんだ。
吸血するのって、エッチなことなんでしょ?
ほんとはあたし、そのうちに。
なにもかも、奪われちゃうんでしょ?
その気になったら、はっきり言いなさいよね。
いきなりだなんて、承知しないんだから。

でもね。
ちゃんと言ってくれたなら。
こ・た・え・て・あ・げ・る♪
結婚の決まった彼氏いるけどw
反対しないと思うんだw
あなただったら。

ブログ拍手♪

2011年05月08日(Sun) 08:31:45

昨晩、オールドナンバーに拍手を頂戴しました。
”交錯する思慕”
http://aoi18.blog37.fc2.com/blog-entry-508.html

2006年9月7日のあっぷですから、もう五年近くまえのものになるんですね。内容は、

母親との相姦願望をもった息子のまえ、気持ちを見透かした妹が、母の昔の服を着て・・・

ちょっと描いただけでも、お話の濃さにうんざりされることでしょう。(^^ゞ
服フェチな柏木には、女性の装いはお話に欠かせないアイテムです。^^


そういえば夕べは、同じ年の3月のこちらの記事にも、コメをいただきました♪
”「披露」宴”
http://aoi18.blog37.fc2.com/blog-entry-939.html

いまでも時おり題材にしている花嫁ねたの、原形に近いお話です。
さらに話を広げては・・・というありがたいコメントを頂戴しました。^^
でも、皆さんご存知のように、柏木長編にがてなんですよねー。 (><)
直截的な表現も、かなり苦手です。・・・って、ここにいらしているかたは、皆さんとうにご存知のことでしょうけれど。
A^^;

でもこういうリクエストがあることじたい、描いたもの冥利に尽きる話ですね。
拍手&コメをくださった読者のかたに、感謝いたします。(*^^)v


それにしても。
こんなふうに、以前描いたものにコメや拍手をいただくと、かなりうれしいものです。
なかには、「そういえば、こんな話描いたっけ?」みたいに、記憶がおぼろになっているものもあるのですが。
拍手やコメを頂戴すると、やっぱりついつい読み返してしまいますよね。
そうしてふたたび想を得て、いけないお話がまたひとつ。 ^^;

吸血鬼、おっさんにからまれる。

2011年05月08日(Sun) 07:51:44

吸血鬼に襲われる人間は、支配されたり怯えたりするものなのに。
どういうわけか、あべこべに。
人間に叱りつけられちゃっている吸血鬼を見るはめになった。
街の居酒屋で知り合ったその吸血鬼は、
夜の雑踏の中では目だち過ぎる、黒いマントを羽織っていて。
四十がらみのおっさんといっしょに、酒を飲んでいた。

さすがに黒マントにいきなり声をかけるのはためらわれたけれど、
わたしと隣り合わせになっていたのは、おっさんのほうだった。
彼がちょっと席をはずした合い間に、向こうの方から声かけてきた。
知っているか?あいつ本物の吸血鬼なんだぜ?って。
ああ、知っていますよ。
この街に吸血鬼が棲まっていることは。
街の住人なら、だれでもしっている。
そして、吸血鬼と住人たちとが、じつはかなり仲良く暮らしていることも。

だいたいねぇ、あんたらけしからんよ。
酔っ払ってくると、もう人間も吸血鬼も、あったものじゃない。
からんでいるのは、おっさんのほうだった。
結婚前の娘はまだわかるよ?ちゃんと責任取ればいい話なんだから。
あんたら人妻にまで、手を出すだろう?
処女の生き血だけじゃ、満足できないのかねー。まったく。
どちらかというと吸血鬼のほうが、旗色が悪そうだ。
ま 日ごろ人の生き血を吸って生きている連中だから、負い目があるのは仕方がないか。

おっさんの相手をしている吸血鬼も、おっさんとほぼ同年配のようだった。
吸血鬼に齢があるのかどうか・・・よくわからないけれど。
がらっぱちなおっさんとは不釣り合いな初老の紳士で、おっさんの剣幕に困惑したようで、
それでも穏やかな笑みを絶やさないのは、基本的にふたりが親しい間柄だからなのだろう。
人の血を吸うことで、人を支配しようとするのが、映画で見た吸血鬼。
でもこの老紳士のばあい、それを負い目と感じるような人の好さが、はしばしに観て取れた。
だからこそおっさんも、かえって歯に衣着せぬ言い方をするのだろう。
このひと、「人妻の生き血を吸うとはけしからん」っていいながら。
その「人妻」って、どうやらじぶんの奥さんのことみたいだから。

んで、明日は学校かね?
ああ・・・相手が、つごうがつかないのでね。。。
なじみの女性が、身体の調子が悪かったり、なにか抜けられない用事をかかえていたりすると。
どうやら彼らは礼儀正しくも、遠慮するらしい。
たまには夫婦の夜を・・・みたいな言い分でも、夫婦のほうを優先する手合いもいるらしい。
それでよく滅ぼされなかったね といいたいくらいに人の好いのが多いらしいけれど。
だからこそ、人間社会にとけ込んでもいるのだろう。
で、学校でなにするんだね?
たたみかけるような質問攻めは、どうやらわたしにも話を聞かせたいという魂胆のようだった。
・・・相手にあぶれた吸血鬼はね。あんたもよく知っているはずなんだが。
いちいち口にすることを、ちょっと厭うような顔をしながら。
こいつ、わざといわせたいんだな?と、どうやら相手の気分を読みとったらしい黒衣の彼は。
座り直して、すこし前かがみになって。いかにもそれらしい態度を作りながら。語るのだった。

相手にあぶれた吸血鬼はね。
あの女学校に入り込むんだ。もちろん生徒のいる時間にね。
そこでは処女の生き血を、たっぷり愉しめることになっているからね。
毎日お当番と称する女子生徒たちが、奥まった校舎にある、開かずの教室に呼び集められて。
制服姿のまま、乙女たちはわれとわが身をめぐる血潮を、飢えた唇にゆだねるのさ。
このあいだは、処女がほとんどいなくてね。閉口したよ。
だから明日は、校長が。
担任の女教師を介して、処女ばかりを択んで、集めてくれることになっているんだ。

ああ、芝居っ気たっぷりな、その態度。
おっさんの反応に火をつけたのは、いうまでもない。
こーのー!娘たちをたぶらかしおって!!
時代遅れのシルクハットのうえから、げんこつでぼかん!と、なぐられてしまっていた。
けったくそ悪い。処女じゃないの、どうのって。半分以上はお前らが穴をあけているんじゃないか。
結納をすませた娘を、花婿になる男子に連れて来させて。
邸の奥で、晴れ着姿を押し倒しているって、あれほんとうか?
つくづくお前ら、許せんなー。

さいごに頭のうえから、お酒をふりかけられて。
ほうほうのていで、酒場から姿を消した吸血鬼。
あー、すっきりした。
おっさんはさいごの一杯を、ゆうゆうと注文する。
今夜はおれのおごりだからな。感謝しろよな。
恩着がましくうそぶくあたりは、おっさんも案外と、お人が好いようだ。
じぶんの女房を喰っちゃっている男に、酒までおごっちゃうんだから。
騒々しく、荒れちまって、すいませんね。若先生。
あした女学校に行って、生徒集めて血を吸うんだって言っていたでしょう?あいつ。
じつはね。
明日の当番の生徒のなかに、うちの娘がいるんですヨ。
たまにはちょっと、言ってやらなくちゃね。
おっさんはいかにもせいせいした、って、照れ笑いを浮かべている。

なに、うちの女房このごろ調子わるくてね。
だれかさんに、かわいがられ過ぎちまって。
ま・・・来るのがおさまりゃ、どうってことなくなるんですけどね。
うちの娘は、高校三年でね。母親似なんですよ。
お袋の血を吸えないときにはいつも、女学校通いしているらしいんですよ。
ま、本気でうちの娘に惚れているらしいから。
いずれうちの婿に迎えてやるつもりでは、いるんですがねぇ。
娘さんの話になると。ちょっとお酒に、涙が交じってきたようだ。

独りで黙っているのは、このさいフェアじゃないな。。。
そう思ったわたし、思い切って、口をひらいていた。
そうですか。わたしの彼女あの学校に勤めているんですよ。
人のはなしになると、おっさんはすこし、活気を取り戻す。
先生なんですかー。そいつはインテリですね。
あっ、もしかして、B組の担任?なんてこた、ないですね?えっ、そうなんですか。奇遇だなぁ。
そんなありきたりの会話のなかで、お互いの立場を確かめあって。
そうなんですか、先生も処女の生き血を、吸われちまうんですね。
生徒の手引きするだけじゃ、フェアじゃないですもんね。
お手本を見せているんですねぇ・・・
そのうち晴れ着を着て、ふたりで邸まで来いって誘われませんか?
くれぐれも、誘いに乗っちゃ、いけませんよぉ。

ああ、今夜は残る酒になりそうだ。


あとがき
>明日の当番の生徒のなかに、うちの娘がいるんですヨ。
>わたしの彼女あの学校に勤めているんですよ。
この二行描きたくて、なん十行も浪費を・・・ ^^;
いつものことですが。 (-_-;)

このごろしばらく日をおいて描くことが多いんですが、
やっぱり毎日描いていたときのほうが、さらさらと描けるものですねぇ。
以上、不出来なお話のイイワケです。 (^^ゞ

提案

2011年05月06日(Fri) 06:06:50

ねぇ、ななこ。
これから勤めに、出かけるんだって?
嫌な先輩が、いるんだって?
でもそのひとたちのユニフォームは、こぎれいで。
つやつや光るストッキング穿いているんだって?
提案なんだけど。
きょう、きみがそのひとに、やな想いをさせられたら。
俺に紹介してくれないかな。
なに、仕事の合い間でOKさ。
そうしたら俺は、そのひとを引っ張り込んで。
もの影で、じたばた暴れるのを、抑えつけて。
スケスケのストッキングを、べろで愉しんじゃうことにしよう。
嫌がる手を、払いのけて。
ストッキングをぶりぶり破きながら、血を吸っちゃおう。
きっと意地悪な味が、するだろうけど。
多少のおばさんでも、こぎれいなかっこしてるんだったら。
そこそこ愉しめるからね。^^
さいごは女子トイレに放置して、記憶を抜き取っておいてあげるから。
破けたパンストの脚おっ拡げて、尻もちついたまま。
よだれ垂らしてへらへら笑っているのを。
真っ先に発見して、援けておあげ。
お礼には・・・そうだなぁ。
きみが気に入っている、あの黒のダイヤ柄のハイソックスを履いて。
肉づきたっぷりでおいしそうなふくらはぎを、気の済むまで吸わせてくれると嬉しいな。^^


あとがき
お局さまに苛められている、すべての若い女性に捧ぐw

三組三様

2011年05月06日(Fri) 05:36:04

おそろいのブレザーに、おそろいのチェック柄のプリーツスカート。おそろいのグレーのハイソックス。
ひんやりとした空気の空き教室で、女の子が三人、肌寒そうに肩をすくめた。
女の子たちには、一人ずつ。
処女の血に飢えたやからが、足許にまとわりついている。
週に一度はまわってくる、お当番。
血を吸う相手にあぶれた吸血鬼たちのつどうこの空き教室で。
乙女たちはうら若い血を、啜られることになっている。

あたし、脚太いからって、羞ずかしがった杏子は。
ミニスカートの下さらけ出した、ムッチリな太ももを、
それは羞ずかしげに、もじもじとさせて。
おませなさやかは、高い鼻をツンと仰のけて、
怖くないよって顔つきをして。
大人しくっておくてな、まみは。
決まり悪そうにグレーのハイソックスをひざ下ぴっちりに引き伸ばしていた。

さ、おいで・・・って、手を引かれて。
杏子はおずおずと、手を引かれるままになって。
プライドの高いさやかは、いちど握られた手を引きちぎるように振りはらって、もういちど自分のほうから握り直して。
気の弱そうなまみは、握られた手を、おずおずと握り返す。

「脚太いでしょう?」
おずおずと声かけた杏子は、
ムッチリな太ももが吸血鬼を高ぶらせていることに気づいていたのか、いないのか。
「さっさとしてよ」
気の強いさやかは、わざと乱暴な言葉遣いで、
真新しいリブをツヤツヤさせたハイソックスの脚を、投げ出すように前に出して。
「えーとぉ・・・」
さっきから困り顔のまみは立ちすくんだまま、
グレーのハイソックスのうえから、早くもべろを這わされちゃっている。

三人が三人とも。
半開きになったドアのむこう。
自分の彼氏が、縛られて。
「うー、うー、」って、呻きながら。こっちのようすを窺っているのを。
わざと、気にかけないふりをする。

「きゃあ~♪痛あぁいっ・・・」
さいしょに声を洩らした少女に、つられるように。
「厭ああぁんっ!」
もうひとりが、声をあげ、
「ったくもうっ!」
さいごのひとりが、口を尖らせた。
真新しいハイソックスのうえから密着した唇が、ヒルのようにうごめいて。
きゅうっ・・・きゅうっ・・・きゅうっ・・・
不気味にあがる、吸血の音とともに、
口許から洩らすバラ色のしずくで、ハイソックスのリブを彩ってゆく。
しずかになってうつ伏した少女たちの足許を、
それは嬉しげに、侵しながら。

渇きをまぎらすことができた吸血鬼どもが、意気揚々と教室をあとにすると。
女の子たちは、自分たちの手で縄をほどいてあげた男の子たちと、いっしょになって。
わいわいがやがや。
ちょっぴり蒼ざめた頬を、ものとのせずに。
”恐怖の体験”を、自慢し合っている。

あたし、脚太いからー
あくまでも脚の太さをきにかける杏子は、噛み破られたハイソックスを引っ張り上げて。
寄り添う彼氏は、たっぷり吸い取られた彼女が、「貧血ぅ!」って、寄りかかって来るのを、
ちょっと嬉しそうに、抱きとめてやっている。
いっぱい血を吸われたってことは、気に入られちゃったってことじゃない・・・
そういう彼氏は、困り顔だったけど。
そお?あたしの血って、美味しかったのかなー。
彼氏の肩に、頭を載せて。杏子は無邪気に、嬉しがっている。

さいしょに脚差し出したのに、噛んでもらったのがいちばんさいごだったのはどうして?
クラスで一番の秀才な彼に、理詰めで問われてぐっと詰まったさやかは。
気の強さを、減らず口にかえていて。
「あのおっさんが、ぐずぐずしていたからよ(怒)」って。口尖らせて。
「でも・・・だれよりもいっぱい、噛んでくれた」
ちょっと自慢げに、ふふんと笑って。
ふくらはぎや足首に、あちこちあけられた穴ぼこに、わざとのように指を突っ込んだ。
痛いッ!痛いッ!もっとォ!って。
あの声聞きたかっただけじゃないの?
彼氏はそういいたいのを、こらえている。

言葉少なに優しく寄り添って、介抱してくれる彼氏に。
幸せそうに目を瞑るまみは。
後ろ手に隠した携帯で、器用な手つきでメールをしている。
相手がさっきのおじさんなのも。
だれよりもさきにハイソックス噛み破ってくれてありがとうって打っているのも。
あした部活でデートのできない彼氏の代わりを、こっそり頼んじゃっているのも。
彼氏は案外と、気づいていたりしちゃっている。

三組三様の、放課後に。
三組三様の、明日が待っている。


あとがき
このお話のヒロインたち、杏子、さやか、まみは、
名前を考えるのが苦手なわたしのため、あるかたが考えてくれたんです。
あなたのお友だち?って訊いたら(なわけないよね)、
最近見て面白かったアニメのキャラなんだそうです。
いったいどんなアニメで、フラチなお話のたねにされちゃった彼女たちは、どんな顔をしているんだろう?

悪趣味な柄

2011年05月06日(Fri) 05:14:00

あんたのチームのハイソックスは、悪趣味だ。
男は俺の足許に唇をすり寄せながら、いつものようにそういった。
たしかに悪趣味だ。
白のリブ入りハイソックスには、真っ赤なラインがとぐろを巻いている。
まったく、そそられるものがひとつもない。
男はそういいながら、俺の血をなん回吸ったことだろう?
ほんとうに、悪趣味だ。
そういいながら、這いまわる唇の下、赤黒いシミを、拡げていった。
悪趣味なのは、俺だけじゃないよね。
その悪趣味なハイソックス、もうなん足噛み破ったの?^^;

道すがら

2011年05月02日(Mon) 13:38:25

道すがら、喉が渇いてたまらなくなった。
いっしょに歩いている妻が、気遣わしげに顔を覗き込んできて。
だいじょうぶ?喉渇いた?我慢しなくって・・・いいのよ?
応えるかわり、手を握り締めると、
ギュッと、握り返してきた。
よろけるように、手近な公園に寄り道をして。
くずれるように、ベンチに腰かけて、
座っているのも耐えられなくて、地べたに尻もちをついていた。
隣に腰をおろした妻は、紺のハイソックスを引き伸ばして。
上から噛んでもいいよって、言ってくれた。
理性とは裏腹にわたしを支配する衝動で、
足首を握り締め、ふくらはぎに唇を這わせていった。
しっかりとした厚手の生地のナイロンごし。
しなやかに引き締まった筋肉が、生えかけの牙に心地よい。
ずぶり・・・と喰いいれたとき。
妻は脚を半歩引いて。
けれどもじっと、そのままの姿勢で。
自分の血で喉を鳴らす夫の頭を、幼な児をあやすように撫でつづけていた。

ずり落ちかけたハイソックスを、直しながら。
紺色だから、色つかないよね?
よく見ればそれとわかる、赤黒いシミを。
ことさら気にしないという態度を、しっかりと見せて。
さ、帰ろ。
わたしの手を引いて、家路に戻ってゆく。

あれから何カ月、たったのだろう?
わたしたち夫婦を襲った、魔性の黒い影たちは。
血を吸い尽くされてぼう然となったわたしのまえで、妻の生き血も吸い取っていって。
着衣を乱された妻に、欲情もあらわに、のしかかっていった。
涙も涸れる想いだったのに。
うめき声ひとつ洩らさなかった妻―――
暴漢どもは無言の称賛だけを残して、立ち去って行った。
縛めを解いてくれた妻と、手を取り合って泣き明かした夜。
しかし皮膚に埋め込まれた牙の痕には、理性を痺れさせる毒液が滲んでいた。

週にいちど。
妻だけが招かれる、淫らな宴―――
齢不相応のミニ丈のスカートから、にょっきりさらけ出された太ももは。
吸血鬼の好みに合わせた、光沢入りのストッキングが、妖しいてかりをよぎらせていて。
言葉少なに俯きながら、ショルダーバックを手にする妻を。
気をつけて・・・ただのひと言で、送り出していく。
翌朝妻が戻るとき。
わたしは朝早く、出勤するようにしている。
余計な恥を、かかせないために。

白い首すじに、くっきりと浮いた赤黒い痕。
妻の生き血を吸い出していく彼らは、仇敵なのか、悪友なのか―――
招待がふた晩つづくことがないのは、たんに失血のためだけではなくて。
嫉妬を含んだ夫婦の激しい抱擁を体験させるためなのだと。
同じように夫婦で供血している老夫婦が、こっそりと教えてくれた。

首すじ、噛んでもいいんだよ。
彼女はまつ毛を震わせて、解き放った黒髪を掻き除ける。
まだ痕をつけられていない側の首すじを、あらわにすると。
静かに目を瞑る。
目ざめさせられた本能のままに。
けれども荒々しくむさぼることは決してなくて、
一滴一滴、いとおしく舐める妻の生き血―――

妻の不倫グッズ

2011年05月02日(Mon) 13:01:26

夫のわたしがいちども目にしたことのないような、真っ赤なショーツ。
セクシィな黒のスリップに、ガーター・ストッキング。
それくらいはありだろう・・・と思うのだが。
妻はニッとほほ笑んで、もう一点つけ加える。
洋装の、ブラックフォーマル。
法事帰りに襲われちゃってから、病みつきになっちゃった♪

こんな会話。
以前の謹厳な夫と貞淑な妻のあいだでは、決して考えられなかった――――

そして妻は、さらにもう一点つけ加える。
わたしの母からもらった、よそ行きのスーツ。
あのひと、お義母さまも狙っているみたい。
このごろしきりと、お義父さまと仲良くしていらしているんですって。

夫と仲良くなってから、その妻を堕とす。
憎めないあの男の、いつもの手口に。父もひっかかってしまうのだろうか?
それから、一週間後のことだった。
法事帰りに襲った妻の脚から抜き取った、黒のストッキングをそうしたように。
彼が意気揚々と、母が脚に通していた肌色のストッキングを、
モノにして服従させた女からの戦利品として、わたしに見せびらかしにやってきたのは。

あたしの生き血で、よかったら・・・ ~半吸血鬼の日常~

2011年05月02日(Mon) 12:09:46

おーじさーんっ!
はるかかなたの路上から、あけっぴろげに明るく大きな声が、
シンの耳を突き刺した。
黒マントをはおった肩をびくっとすくめ、シンはい眠りから覚めたような情けない顔をして、自分の娘と同じくらいの年ごろの少女と目線を合わせた。
濃紺の制服に、色白の笑顔が映えている。
なまめましさよりも稚なさ未熟さのほうが先に立つのは、年ごろからしてもしかたのないところ。
そんな少女が、おさげの髪を傾げながら、周囲の人どおりに声ひそめることもなく、こういった。
おじさん、喉渇いているんでしょ?
図星だった。
顔いろみれば、わかるんだからー。
どしん!と背中をどやされて、シンはみっともなく飛び上がった。

家族全員が、吸血鬼の毒牙にかかって。
死という最悪の状況は免れたものの、定期的に血を欲する身体になってしまっていた。
そういうときに紹介されたのが、菜々美だった。
手を貸してくれたのは、自分や妻の生き血を吸い取った吸血鬼。
せめてもの罪ほろぼしだという。
いい加減なことをするな!挙げようとした怒声を、すぐに呑み込む羽目になった。
あらかじめ言い含められていたらしい少女が、素直に仰のけたおとがいに。
われしらず、くいついてしまっていたから。
善意の献血だとだけ、親から聞かされているらしい少女は、
それ以来シンの専属として、供血行為をつづけてくれているのだった。

さすがにここじゃあ・・・
あたりをはばかって、シンがもじもじする。
だって。ほかの人襲っちゃうほうが、よほどマズくない?
菜々美はどこまでもまっすぐな目で、クラスメイトの父親のことを見あげている。
病院に着くまでに発作が起こるのを心配する家族のような目で。
わかった。ご厚意に甘えるよ。
大人としてのていさいを守ろうとしながらも、お礼の言葉を口にするのが精いっぱいのところだった。
電信柱の陰に隠れるように、少女の制服姿を壁に抑えつけると。
ムズムズとした牙の疼きをもう我慢し切れなくなって、シンはがばっ!と、口を開いた。
きゃっ。
とっさに目をそむけた少女のうなじに、鋭利な牙が二本、狙いあやまたず突き立った。
ずぶずぶと冒す皮膚の柔らかさを心地よく感じる己が、疎ましい―――
けれどもわずかばかり残った理性のかけらをあざ笑うように、
シンは菜々美の血を、ほてった喉に流し込むようにむさぼっていった。

もう~。
菜々美が口を尖らせるのも、無理はない。
白のブラウスの襟首は赤黒く汚れ、勢い余って噛みついたふくらはぎは、
ずり落ちかけた真っ白なハイソックスが、やはりバラ色の飛沫を散らしている。
派手派手~♪
足許に散った血のりに動じるふうもなく、少女は無邪気に脚をピンと伸ばすと、
シンおじさまのまえ、見せびらかすようにぶきっちょにくねらせた。
悪い・・・目の毒・・・
心のなかの想いが、思わず口から洩れたらしい。
何よ~~~。ひとがせっかく献血してあげたのにぃ。
少女はむくれて、おじさまのお尻を革の鞄でぶっ飛ばしていた。

赤黒いシミも、そのままに。
たるんだハイソックスを、ひざ下まできっちりと引き伸ばす。
あたし一人じゃ、足りなさそうね。きょうは母さん家にいるから、逢わせてあげる♪
心持蒼ざめた頬をものとのせずに、少女は先に立って、大またに歩みを進めていった。
真っ赤に濡れたハイソックスを履いたまま、自分と並んで歩みを進める少女を横目に、
シンは一瞬だれかを二重写しにしたけれど。
そんなことはおくびにも出さないで、彼女の家のインターホンを鳴らしていた。
はぁい。
落ち着いた低い声色から伝わってくる、熟女の生気―――
はしたなくもまた、兇暴な本能がゆらめくのを。
シンはどうすることもできないでいる。

あら、いらっしゃい。
彼女の母親は奥ゆかしげに、優雅な会釈を送ってきた。
いつもそうしているように、よそ行きの洋装を、まるで和服のようにしっとりと着こなしている。
きょうあたり、お見えになると思っていましたの。
淡いグリーンの落ち着いた色調のスーツのすその下。
肌色のストッキングに包まれた脛の、豊かな肉づきが。
さっきから彼のことを、ジンジンと刺激している。
娘が座をはずしたのは、服を着替えに行ったからだろう。
また制服汚されちゃったー。って。ムクレながら足早に、階段を登っていった。
着替えたらそっち行くからねー。
しょうしょう無神経なくらい張りのある声を耳にしながら、
シンは菜々美の母親を後ろから羽交い絞めにして、首すじに牙を突き立てている。

いかが・・・ですかぁ?
つねに淑やかな菜々美の母は、こういうときにでも語調を崩そうとしない。
首すじからたっぷりと血液を吸い出され、白皙の頬を萎えたように透きとおらせてしまっているものの。
足許ににじり寄るいけない唇の誘惑をまえに、気丈にも脚を差し伸ばして、応えてゆく。
真新しい肌色のストッキングが、男の不埒なよだれに染みた。
娘が…降りてきますわ。
懸命に男をけん制しながらも。
娘の客人が、どうしてもさいごの一線を越えないとおさまらないらしいと察しをつけると、
じぶんからスカートのなかに手を入れて、ショーツをひざまでおろしていった。
娘が階上から降りて来ないうちに、済ませてしまおうという配慮だった。
彼女が冒されている応接間に隣り合わせた夫の書斎からは、コトリとも音がしない。
きっといつものように、見て見ぬふりをきめこんでいるのだろう。
貞操を汚されることを婦人の不名誉と心得ている彼女にとって、
夫の心遣いにむしろ、ほっとするものをおぼえていた。
このひとだって、自分の妻を侵入者に犯される夫の気持ちはよくわかるはず―――
いま、自分を組み敷いている半吸血鬼が、いやらしい肉欲におぼれているだけではないことは、夫人も敏感に察している。

スカートのなかのほてりが、まだ消えない。
けれどもふたたび降りてきた娘に、母親は、いらっしゃい。もう平気なの?あなた若いわね って。
いつもどおりの穏やかな声を投げている。
なにも気づいていないらしい娘は、もうっ。母さんたらすぐ冷やかすんだからっ!って、
ぷんぷんむくれながら、三つ編みに結い直したおさげをゆらゆら揺らしながら、おじさまのほうへと歩みを進める。
娘には、手を出さないでね。生娘の生き血、お望みなんでしょ。
賢明な母親は半吸血鬼にそういって、相手の邪心をたくみに殺いでいる。
ふたりきりの勉強部屋で血を吸わせないのも、おかしな衝動にとりつかれないようにとの配慮だった。

ストッキング穿くと、ちょっとは大人びてみえるのね。
母親は怜悧な冷やかしで、娘の対応をほめている。
だってぇ~。
菜々美もそれ以上は、口にしない。
礼節という言葉が似合いの母が衣装を乱して吸血の相手をして、
真新しいストッキングをいつも、男の唾液にまみれさせてしまうのを見て、
少女も薄々、この献血行為がいわくいいがたいものを含んでいるのを察しているらしい。
口ではあいもかわらず、大サービスなんだからねっ!みどりのお父さんだから、信用しているんだからねっ!
まな娘の名前を出されて一瞬ひるみを覚えたシンだったが、
吸血鬼のおじさん、早く元気になってねっ!
うつ伏せになった少女は、黒のストッキングを履いた脚を無邪気に投げ出ししてくると。
少女がどさりと投げ出した、薄黒のナイロンに染まった脚から目が離せなくなって。
足首を掴まえ、ふくらはぎに唇を吸いつけて、
淡いナイロンをくしゃくしゃに、よじれさせてしまっている。
ああ、いけない。なんていやらしい…
自分の所業を、恥じているのか。少女の足許の風情に対する反応なのか。
こんどは本音を洩らすまい―――
あえぐ男の唇の下。
真新しい薄手のストッキングをびりびりと噛み破りながら。
シンはひたすら、いけない、いやらしい・・・と、反芻をつづけていた。

好ましい変化

2011年05月02日(Mon) 11:17:48

浮気をたしなむようになってから。
妻は以前より、夫婦のセックスにも積極的になった。
だんなさんを満足させないと、愉しい浮気はできないからって。
彼氏に勧められたそうだ。
妻の彼氏に、感謝をしなければ。

浮気ノスゝメ

2011年05月02日(Mon) 11:16:58

浮気は大人の女性のたしなみですよ。
賢明な主婦なら、情夫のひとりやふたり、いなくっちゃ。
彼氏のための下着代、ホテル代。
うまく浮かせるために、主婦はやりくり上手になるのですよ。
化粧やおしゃれに気を入れるのも、
日常以外の世界をもっているから。
だんなを魅せつづけ、だましつづけるテクニック。
そういうことも、浮気を通して学ぶのです。
嫁いできた嫁に、主婦の心得を教え込むのは、姑の役目。
もちろん時には、率先してお手本も。

さぁ、お宅の奥さまも・・・
そろそろスカートの裾を、他所の男の精液で濡らしてあげましょうよ。

返信メールを打ってあげよう

2011年05月02日(Mon) 11:15:49

携帯メールで盗み見た、妻と彼氏の逢引きの約束。
わたしは返信メールを打ってやった。

その夜は家を空けますので、お訪ねになっていただいても差し支えありません。
まだこの季節。外で逢うのは寒いですからね。

返事はわたしの携帯に、かえってきた。

ありがとう。ありがたく頂戴いたします♪
あおかんするときには、貴方に迷惑かからないようにしますからね。^^

盗っ人か仇敵だと思い込んでいた、妻の相手。
どうやら仲良くやれそうだ。

しっかり者の女房と ゆるゆるなわたし。

2011年05月02日(Mon) 10:10:29

真夜中にいそいそと、おめかしをして出かけてゆく、わが女房。
朝ごはんの支度、ちゃんとしてありますからね~。
しっかり者の女房は、そういうところはきちんとしている。
いってらっしゃい。彼氏によろしくね。
ゆるゆるなわたしは、そういうところは寛大になってしまっている。

顔をしかめていた母

2011年05月02日(Mon) 10:09:28

真夜中の公民館は、村の男衆と都会妻との、乱交の場。
相手の男は還暦すぎで、現れる人妻は20代から50代。
村の気風になじんだ妻は、いまでは週に3~4晩は、出かけてゆく。
わたしの両親がこちらに移り住んできたのは、そうなってからしばらくのことだった。

しばらくのこと。
妻がうちから、他所の男と腕を組んで出かけてゆくのを、顔をしかめて見送っていた母は。
そのうち、都会の礼装を、妻の相手と同じ精液で、よろこんで浸すようになっていた。
いつも気丈な母が、そのときだけは。
眉を震わせ、涙ぐんで。父に許しを乞うそうだ。

夕べ公民館で、お義母さまを見かけたわ。
仰っていたわ。ちゃんとお父さんにお許しいただいているのよ、ですって。
妻は25。母は、48。
どちらもきっと、食べごろなのだろう。
以前と変わらず、おだやかに。素知らぬふりを決め込む父。
わたしのこともきっと、周りからはそんなふうに映るのだろう。
妻を寝取られることは、この村では決して不名誉なことではなくて。
むしろ 周囲との交わりを親しく濃いものにすることを。
都会住まいの長かったものたちは、知るようになる。

お義母さま、うまくやっていらっしゃるそうよ。どうやら人気者みたい。
お相手の男のかたたちって、わたしの父くらいの年代だから。
年代が近いから、話も合うんですって。
いまごろどちらの小父さまに、組み敷かれておいでなのかしら・・・
仲のわるかった姑を、浮気の共犯者に引き込んだ妻は。
ひどく幸せそうに、ほほ笑んでいた。

吸い尽くされちゃったときの速さについて。

2011年05月02日(Mon) 09:54:57

ごく事務的に、いっきに吸い尽くされたわたしの血。
久しぶりに処女の血にありついたと、とけそうなくらい頬を弛めてむさぼられた、娘の血。
さいごに襲われた太っちょの女房は、大の字になって。
肌色のパンストにくるまれたむちっとした脚をさらけだしたまま、血を吸われた。
彼女の血を吸い尽くすのにいちばん時間がかかっていたのは、やっぱり太っちょだっただろう。
途中で吸いやめようとした吸血鬼に。
妻はぷんぷんと憤慨して。
途中でよすなんて、失礼だわ。 ぜんぶ吸い尽くして頂戴!
って、自分から望みつづけていた。

親娘三人、首すじに噛まれた痕を赤黒く滲ませたまま。
責任とって結婚して頂戴と、照れ隠しに口を尖らせる娘。
汚したお洋服、クリーニングに出せないじゃないと、恨めしそうな女房。
いっぺんに吸い尽くすことはなかったんじゃないのか?と、たしなめるわたし。
ぷんぷん怒る母娘どちらをも、うまうまと丸めこんで。
彼は我が家の婿におさまった。

祝言の席は、盛大だった。
新郎の側の親族は、新婦の側の親族に、よりどりみどりにすり寄っていって。
うちのようなカップルが数多く、誕生した。
着飾った招待客たちは戸惑いながらも、
夫たちはいともやすやすと洗脳され、
妻や娘たちはこぎれいなブラウスの襟首にバラ色のしずくを撥ねかせて、
色とりどりのストッキングごし、ふくらはぎを舐めつくされていった。

吸い取った親族の血から、いくらかの割戻しを得たわたしたちは。
いちど死んだことを、表ざたにするいとまもないままに。
半吸血鬼になって、生きながらえる。
娘夫婦の仲は、あつあつだし。
たまに喉のほてりを抑えかねた娘婿は、ときには義母さえ誘惑する。
献血だからね。献血。
女房にそう言い聞かせるわたしは、まるで自分が浮気するみたいな気分になって。
娘の目を盗み、妻の逢引きを手引きしてしまっている。

今夜はだれの寝室を、彼はノックするのだろう?
一瞬で血を吸い尽くされた、わたし。
処女の血は久しぶりだと、飲み尽くされた娘。
太っちょな身体を仰向けにして、いちばん時間をかけて吸い取られた女房。
きっと・・・
理性をすぐに喪ったやつから順に、飲み尽くされちゃったのだろう。
きみの腕前に、わたしたち家族の血で乾杯。