淫らな吸血鬼と倒錯した男女の織りなす、妖しいお伽噺・・・
縄柄ハイソックスの脚を、追い詰めて。
2012年01月23日(Mon) 07:56:51
夜の照明が、半ズボンの下のハイソックスの、縄もようの柄まで浮き彫りにする。
そんな姿を見せつけたきみが、悪いんだからな・・・
牙の疼きをこらえきれなくなった俺は、きみのまえに立ちはだかった。
ま、待って・・・殺さないで・・・っ。
壁ぎわに追い詰められたきみは、精いっぱいで。
けれどもとっさに口にした協力の誓いゆえに、ハイソックスの足首を、素直につかまれてゆく。
縄柄のハイソックスののうえから這わせた唇に。
ナイロン生地のしなやかな舌触りが、俺をうっとりさせる。
ハイソックスを噛み破って、牙を根元まで食い入らせて。
吸い取ってゆく、暖かい血潮―――
縄柄のハイソックス生地の下には、こんな甘美なものを、きみは秘めていたのだね。
徐々に色あせてゆく頬を撫でてあやしながら。
俺は囁き、きみは肯いていた。
だいじょうぶ、家には帰してあげる。
だからきみは時々、半ズボンの下にハイソックスを履いて。
夜の道を、散歩するのだよ。
仲良し三人組の白ハイソックス
2012年01月23日(Mon) 07:32:57
連れだって歩みを進める、色とりどりのプリーツスカートの下は。
だれもが申し合わせたように、白のハイソックス。
ひとりは、太リブタイプ。その隣は、縄模様。もうひとりは、ライン入り。
太さも長さも違う脚が三対、色はおなじでもちがうタイプのハイソックスに包まれて、
チェック柄のプリーツスカートを風にたなびかせながら、大またに歩みを進めていくようすは、
はたから見ても、そそられる。
ひとりひとりのあとを、尾(つ)けていって。
家を確かめると、その家のあるじと主婦を連れ出して。
お近づきのしるしに、首すじに刻印を捺(お)していった。
倉庫の片隅の柱には、ぐるぐる巻きに縛りつけた少女がひとり、
うらめしそうな、上目づかい。
すまないね。でもきみのママには、話してあるから。
ちょっぴりでいいから、きみのハイソックスをイタズラさせてくれないか?
ハイソックスの生地越しに、有無を言わさず圧しつけた唇の下。
照り返す照明が浮き彫りにする、太めのリブが。
ぐねぐねと妖しく、ねじ曲がっていった。
ねぇねぇ、このハイソックス。ストッキングみたいに薄いでしょ~?
なんかちょっぴり、いやらしいよね~?
白のカーディガンの肩をちょっぴりすくめながら、イタズラっぽく笑う少女の足許は。
ピンク色をした血色のよい脛が、白の薄々のナイロン生地に透けている。
ひざ小僧のすぐ下を横切るゴムの部分が、ぴっちりとした締めつけ感をきわだたせていて。
俺は少女を畳のうえに腹這わせると。
わくわく、ドキドキしながら。
発育のよいたっぷりとしたふくらはぎに、飢えた唇を吸いつけてゆく。
リビングのなか、ゆったりと流れる円舞曲―――
独り体験の遅れた少女は、ソファに優雅に腰かけながら。
ママに言い聞かされているわ。小父さまの御相手をしなさいって。
ユウ子ちゃんもミズキちゃんも体験したって・・・
あたしだけ仲間はずれ、嫌だもの。
惜しげもなく差し伸べられたふくらはぎを包む、白のハイソックスは。
いつものお気に入りの縄模様。
ねっちりと這わせた唇に。
しみ込まされたよだれに、戸惑いながら。
ほんとに・・・血を吸うの・・・?
少女は初めて、怯えた声を漏らしていた。
三十分後。
ソファからずり落ちて、尻餅をついて。白目を剥いたまま。
無防備なうなじに、毒を含んだ唇をチロチロと這わされて。
初々しいバラ色の液体で、飢えた吸血魔の渇きを、飽かしめていた。
お気に入りの縄模様のハイソックスを、不覚にも足首までずり落した格好で。
お互い顔を見合わせて、羞じらいながら。
ベンチに並んで腰かけた三人の少女は、おずおずと。
白のハイソックスの足首を、順繰りにつかまれていって。
這わされた唇の下、ハイソックスの生地にバラ色のシミが広がると。
きゃ~。
くすぐったそうな声を、あげていった。
ひとりは、ライン入り。
その隣は、細めのリブ。
もうひとりは、縄模様。
三人三様の、白のハイソックスの足取りが。
リズミカルな弾みを帯びて、家路をたどる。
いつもお行儀よく、ひざ下ぴっちりまで引き伸ばされたハイソックスを。
きょうにかぎって、だらしなくずり降ろされて、赤黒いシミを撥ねかせたまま。
今朝、無意識に紺の短パンを穿いて、白のハイソックスを引き伸ばしていた。
2012年01月23日(Mon) 05:55:53
オイ、きょうは学校じゃないのか?
出がけにパパに声かけられて、
初めて自分の服装に注意が向いた。
学校名の入った白のティシャツに、紺の短パン。
ひざから下は、真新しい白のスクールハイソックス。
いったいどういうわけなんだ?
どうしてこんな格好を、朝からしているんだろう?
自分で自分のしていることが、よくわからない・・・!
けれどもボクは、うつろな声で、こう応えている。
朝から体育なんだ―――って。
まるでひとりでに、唇が動いたみたいだった。
夕べのことだった。
放課後の校舎の裏にボクを呼び出したのは、同級生のミコト君。
いつも教室の隅っこの席に座っていて、
顔色は悪く、口数は少なく。
都会から転校してきたばかりのボクは、
もの珍しさから周囲に群れなす男女の同級生の輪の中で。
近寄ってこない彼には、注意を払っていなかった。
注意したほうが、いいんじゃない?
ひと月はやく都会から転校してきたクラスメイトが、さりげなく目配せした時も。
ボクには彼のいいたいことが、よくわかっていなかった。
校舎の裏側は、桑畑。
人けのなくなった廊下から、ボクたちふたりのみそか事に、目をやるものはいなかった。
きつく抱きすくめられた腕のなかで。
ボクはうなじを咬まれ、血を吸われていた。
つねるようなかすかな痛みに、ゾクゾクしちゃって・・・
甘美な歓びに目覚めてしまうのに、そう時間はかからなかった。
きみ、あしたから毎日、ボクのために。
白のハイソックス履いてきてくれないか?
いつも体育の時間に履いている、スクールハイソックスでかまわないから。
クラスのなかに、吸血鬼は七人いるけれど。
俺だけがまだ、血を吸わせてくれるやつがいないんだ。
短パンにハイソックスで、登校してきて。
みんなのまえで、ハイソックスの脚を噛ませて欲しいんだ。
きつく抱きすくめられた腕のなか。
ボクは知らず知らず、つよくうなずき返していた。
勉強部屋の、たんすの前で。
ボクの大好きな、真っ白のハイソックスばかりが1ダースも入っている小引き出し。
そのなかからまだ脚を通していない、真新しいやつを選んで、
そうっとつま先をさぐり、つま先の縫い目を、足の爪に合わせるようにして。
細めのリブが、ねじれないように。
グイッとひと息に、引き伸ばす。
リブのねじれがないように履くのは、案外難しい。
もういちど・・・
足首までずり降ろしたハイソックスを。
ひざ小僧のすぐ下まで、ボクはひと息に、グイッと引き伸ばす。
真新しくしなやかなナイロン生地の感触が。
むき出したふくらはぎを、ゆるやかな束縛で、それは心地よく締めつけた。
道行く生徒たちは、だれもが制服姿。
セーラー服の女子に、白のワイシャツに黒のズボンの男子。
そのなかで、なぜかボクだけが。
白のティシャツに紺の短パン。それに真新しい白のスクールハイソックス。
よっ!女みたいだぞっ。
後ろから走ってきたクラス一の悪童が、ボクを追い抜きざま、背中をどしんとどやしつけてきたけれど。
彼の声色には悪意はなくて、いままでみせてくれなかった、どことなしの親しみを感じる。
白のハイソックスを、ひざ小僧のすぐ下まで引き伸ばして。
まるで女の子みたいな装いを、人目にさらして、
しゃなりしゃなりと歩くボク―――
だれもがチラリチラリと、こっちを盗み見て。
朝陽を眩しく照り返す白のハイソックスのふくらはぎと、
鮮やかにふたつ綺麗に並んだ、首すじにつけられた咬み痕を。
交互に見比べながら、さりげなく。
おはようって声かけて、ボクをやり過ごしてゆく。
教室に入ると。
だれもがいちように、ボクのことを顧みて。
けれどもだれもが不自然じゃないように、表向きいつもと同じように、いやいつも以上に親しみを籠めて、
朝の挨拶を、投げてくる。
待ったよ。
ミコト君は、澄んだ瞳をボクのほうへと投げてくると。
一時間目、自習だから―――
きみはみんなの前に出て、ボクに血をくれなければいけないよ。
カリカリト鉛筆の音を立てて。
だれもが机に向かって、俯いて。自習に耽っているはずなのに。
注意がいっしんに降り注いでくるのが、Tシャツごしに突き刺さるよう。
ボクは教壇のまえに出て。
いつも先生が腰かける椅子に、立ったままふくらはぎを横たえて。
う、ふ、ふ、ふ・・・
ミコト君に足首を、つかまれてゆく。
行儀悪くよだれを垂らしながら、ハイソックスのうえから、唇を吸いつける。
ぬるぬる・・・
にゅるにゅる・・・
くちゅっ・・・くちゅう・・・っ
聞こえよがしな音をたてて。
ハイソックス越し、なま温かいよだれを、毒液のようにしみ込まされて。
ボクは羞ずかしさに、目のやり場に困っていて。
そんな様子を、カリカリと無機質に響く鉛筆の音たちが、冷やかすように取り巻いてゆく。
噛むよ。ちょっぴり痛いけど、ガマンして・・・
ミコトくんは、周りに聞こえる声で、そういうと。
ずぶり。
ハイソックス越し、むぞうさに、尖った異物を刺し込んできた。
あっ・・・痛(つ)うっ・・・
一瞬身体を仰け反らせて。
倒れないようにと捕まえる、教卓の端―――
ちゅうっ・・・ちゅうっ・・・ちゅうっ・・・
足首をつかまれて、身じろぎもできないまま、
ボクはハイソックスを噛み破られて、ミコト君に生き血を吸い取られていった。
ただいまぁ。
家に帰ったのは、夕方だった。
赤黒いシミをたっぷりにじませたハイソックスの脚を。
だれからも注がれてくるさりげない視線にさらしながら。
学校の授業には、いつもより集中できていた。
パパもママも、真っ赤な毒々しい撥ねあとをあやしたハイソックス姿を、見咎めもせずに。
ごはん冷めちゃうよ。早くおあがり。
そういって、血の付いたハイソックスを履いたままのボクを、食卓にいざなっている。
じゃあ、出かけてくるわね。
ああ、気をつけて。あちらさんによろしくね。
ママはいつになくおめかしをしていて、
どこへ行くとも告げずに、夜の闇に消えていった。
最近ママは、無意識なように、よそ行きのスーツに着かえていて。
明け方まで、家を空けるようになっていて。
いつもきまって、黒のストッキングを鮮やかに伝線させているのだった。
今夜初めて気がついたんだけど。
パパの首すじに綺麗にならんだ赤黒いあざは、ボクがつけられたのと寸分たがわぬものだった。
ママがどこへ行って、なにをしているのか。
そんなママを、パパはどうして許容しちゃっているのか・・・?
いや、細かい詮索は、やめにしよう。
だってボクは、早く寝なくちゃいけないから。
あしたも白のハイソックスを、ひざ小僧の下まできっちりと引き伸ばして。
赤黒いシミを派手に、つけてもらわなくっちゃいけないのだから・・・
スクールハイソックスに魅せられて。~少年の立場~
2012年01月21日(Sat) 10:56:04
いけない吸血鬼の小父さんが、きょうもボクの生き血を吸いにやって来る。
太陽の光は平気という小父さんは、真っ昼間なのに、玄関先にあらわれて。
体育の授業のとき、短パンに白のハイソックスで校庭を一周しているところを視たと言い出した。
身体を動かすのは得意じゃないけれど。
白のハイソックスをひざ下までぴっちりと引き上げた脚をさらして、おおっぴらに過ごせる貴重な時間。
大またで駈けてゆく真っ白なハイソックスが、とても眩しかったって、ほめてくれて。
きっと血が欲しい下心も交じっているんだろうけど。
彼はボクのツボを、よく心得ている。
気がついたら小父さんは、勝手に家のなかに上り込んでいて。
ボクはボクで、小父さんを愉しませてあげるため、真新しいハイソックスに履き替えていた。
う、ふ、ふ、ふ・・・
うつ伏せになった背中越し。
いやらしい声を漏らして小父さんが、ボクの足許に、飢えた唇を迫らせてくる。
真新しい白のスクールハイソックスの、ほどよくキュッと引き締まった束縛感と。
足首をつかまえてくる節くれだった掌に籠められた、それはいやらしい情念と。
しなやかなナイロン生地越しにふりかけられる、獣じみた息遣いとで、
ボクはもう、理性をふらつかせてしまっている。
尖った異物が、いきなりふくらはぎの一角に、食い込んでいた。
きゃあっ。
ぐいっ・・・と食い入ってくる牙。
激しく押し当てられた、熱い唇。
チュウチュウといやらしい音を立てて、血を吸い取られてゆく妖しい音―――
ボクは枕を抱きかかえながら。
だめ・・・だめ・・・いやだったら・・・っ。
あらぬくり言を、くり返していた。
せっかく咬み破らせてやるんだから、たっぷり愉しんで行けよ。
ボクは表向き、ぶーたれながら。
ずり落ちかけたハイソックスを、ひざ下までぴっちりと引き伸ばしてやった。
あっ、そこ・・・ダメッ・・・!
ヒルのようにしつように這わされる唇に、いけない声を立てちゃっている。
ボクは、ハイソックスを脚に通すことで。
小父さんは、ハイソックスの脚を舐めたり噛んだりすることで。
ふたりとも、ハイソックスが好きなんだ。
初めてそう感じたとき―――
ボクは小父さんに見せびらかすために、ハイソックスを脚に通すようになっていた。
穏やかな住宅街の昼下がり―――
部屋に取り込んだばかりの干した布団のうえ。
真っ白なシーツに点々と、バラ色のしずくが散っていった。
パパやママにはナイショだって約束で、家にあげたはずなんだけど・・・
スクールハイソックスに魅せられて。
2012年01月21日(Sat) 10:12:10
えーっ、来たの?来ちゃったのっ!?
近所に住む我瀬少年を、家に訪ねたら。
隣近所に聞こえるほどの声をあげて。
俺を出迎えてくれた。
ちょっとすくめた脚が、ほどよく陽灼けしていて。
紺の短パンに白のハイソックスが、ひどく眩しかった。
きょうの午後、体育の時間に、校庭をランニングしていただろう?
白のスクールハイソックスを履いたまま。
それで・・・ついムラムラと来ちまってな。
でも授業のあときみは、制服に着かえたはずだよね・・・?
短パンで授業のあと、制服に着かえて、帰宅してふたたび短パンに・・・
言外にそういう意味を、含ませたつもりだった。
察しの良い我瀬君のこと、どうやら意味は、通じたらしい。
ちょっと悪ぶってそういう俺を目の前に、我瀬君はますます、ハイソックスの脚をもじもじさせる。
ドキドキしながらも、そんな自分自身の態度が心外で、まして相手にはさとられたくない。
そんな感情が、手に取るように伝わってきた。
あがらせてもらうぜ?
俺は、我瀬君の脇をすり抜けるようにして、玄関に上がり込む。
パパやママには・・・ナイショだぜ?
我瀬君の震えるような声が、背中につづいた。
ほう、用意のいいことだ。布団を敷いていたんだね?
きれい好きの我瀬君が、万年床をしているとは思えない。
俺はもうひと言、からかってしまっている。
スクールハイソックスを履いて、この上でオ○ニーしようとしていたんだろう?
出まかせで言ったつもりが、案外的を射ていたらしい。
ハイソックス、履きかえてやるから。
彼は早くも、履き古したハイソックスをずり降ろしはじめている。
人の生き血を愉しむ嗜好のある俺に、
我瀬君はいつも、献血に応じてくれる。
なかなか客あしらいのよい応対ぶりで、気前よく吸い取らせすぎちゃって、貧血になることもしばしばだ。
そういうときに俺が脚を咬みたがることも、履いているハイソックスやストッキングを愉しみながらそうすることも、彼にはよくわかっている。
なにしろすでに一ダースも、彼のハイソックスに穴をあけてしまっていたから。
レアなやつは、だめだからね。
彼はぶーたれながらも、細めのリブに沁みついた赤黒い痕を、見るともなしに視つめている。
けれども、少しは歓迎されているであろう証拠に、
俺の訪問を受けたときには、彼はきまって真新しいやつを、脚に通してくれるのだった。
二階の勉強部屋に敷かれたシーツのうえ。
室内に射し込んでくる陽の光は逆光になって、
発育のよいすべすべとした太ももと、ハイソックスのリブとを、鮮やかな陰影で彩って、浮びあがらせている。
薄暗い密室で、血を吸うものと、吸われるもの。
俺は不覚にも、ゾクッとなって。
我瀬君の足首を、捕まえていた。
ァ・・・
ハイソックスのうえ、唇を這わせると。
身を横たえかけた少年のかすかなうめき声が、鼓膜をくすぐった。
よだれをたっぷり帯びた唇の下。
真新しいナイロンのしなやかな舌触りが、ひどく心地よい。
彼の心づくしのもてなしに応えるように。
激しく分泌された唾液は、彼のコレクションを穢すことを愉しむように、
ジュクジュクと淫らな粘りを伴って、真新しいナイロン生地に沁み込んでいった。
だ・・・だめっ・・・
我瀬君の声が、切れ切れになっている。
ナイロン越しに感じる、発育のよい皮膚の奥に秘められた淫らな疼き―――
俺は夢中になって、真っ白なスクールハイソックスのふくらはぎに、牙を埋めてしまっていた。
ずぶ・・・っ。
にじみ出てくるうら若いバラ色の血液に、もう夢中になって、彼の脚を抱え込んでいた。
ちゅうっ・・・ちゅうっ・・・ちゅうっ・・・
リズミカルなまでに規則正しい吸血の音に。
あっ・・・あっ・・・よせって・・・っ。
我瀬君は、理性を失いかけている。
横たえた身を、エビのようによじりながら。
真っ白なハイソックスを穢されながら、禁断の歓びに支配されていった。
平穏な住宅街の昼下がり―――
きょうもどこかの窓辺で、こんないけない愉しみに耽る少年が、妖しい息遣いを波打たせている。
訪ねてくる少女
2012年01月21日(Sat) 09:39:41
その少女はいつも顔色がわるく、いつも俯きがちで、口数も極端なくらいすくなかった。
無理もないだろう。
都会の密室にかくまわれた俺のところには、
俺をかくまってくれている庇護者が送り込んでくる女たちが、一日一人は訪れる。
彼女もそんななかの、ひとりだった。
女たちの年齢はさまざまで、もう孫のいるという熟女もいれば、年若い未通女(おとめ)もいる。
たいがいが、身許を明らかにしないという条件でメンバーに加わった彼女たちは。
たいがいが口数少なく、それでも礼儀正しく会釈をすると、
自分からじゅうたんの上に仰向けになって、
うなじに吸いつけられてくる飢えた唇を、目を瞑って待ち受ける。
その少女もまた、そんなふうに。
紺のブレザーにチェック柄のプリーツスカート、紺のハイソックスという。
どこでも見かけるような女子学生のなりをしていて。
いつもひっそりと部屋を訪れては、目を伏せたまま。
「はい」とか、「いいえ」とか、「どうぞ」とか。
最低限の言葉だけを発して、じゅうたんのうえに身を横たえていた。
ひどく体調のわるそうなときもあったはずなのに。
俺が遠慮をして、吸いつけた唇を離して、早めに彼女を解放しようとしてやっても。
まだ・・・お気が済んでいないですよね?
俺の気分を見透かすようなことを口にして。
ブラウスのボタンを自分からふたつみっつはずして、胸元をくつろげると。
「もっと」
それ以上は口をききたくない、と言わんばかりに、かたくなに目を瞑って。
俺の欲求を満たしてくれるのだった。
脚を咬みたがる俺のために、ためらいながらハイソックスをずり降ろして、
咬まれた痕を覆い隠すように、ふたたびハイソックスを引き上げてゆく。
そんな彼女の無表情さに、むしょうにそそられるものを覚えて。
たわむれに、紺のハイソックスのふくらはぎに唇を吸いつけて。
たっぷりと唾液をしみ込ませてやったとき。
さすがに屈辱だったのか、ふくらはぎを小刻みに震わせたものの。
とうとう非難のことばひとつ発しないで、
ためらうことなく、咬み破らせてくれていた。
「すまないね」
さすがに洩らしたひと言に。
少女は「いいえ」と応えながら。
感情を押し隠した無表情のまま、礼儀正しくお辞儀をして、立ち去って行った。
人の生き血を吸うときには、きまってむらむらとしてくるものだ。
なかには訪問着を着くずれさせて、スカートの奥を汚してしまった女もいる。
けれども、獲物として十分に美しかったその少女に、
なぜか俺はその種の接し方をしようとはしなかった。
できなかった・・・というのが、正確だったのかもしれない。
か細い身体とくすんだ表情の持ち主は。
裡に毅然としたものを備えていて。
そういう不埒な願望を、寄せつけない雰囲気を持っていたから。
女たちは前触れもなく、顔ぶれを変える。
体調を崩したものもいたけれど、多くが女の側の都合によるものだった。
俺も居所を転々と変えさせられていくうちに。
何度目かの転居をきっかけにするように、少女は俺のもとを訪れなくなった。
きょう来るか、明日来るかと待ちわびながら。
俺はとうとうこらえ切れなくなって、庇護者とコンタクトを取った。
こんなことは。めったにないはずなのに。
そんなにお気に召しましたか?
でも残念ながら、もう彼女は来ません。
結婚しましたから。
そうなるまでのあいだ、たって・・・ということで、お願いした子なのです。
当然しぶりましたよ。
でもいちど承諾をすると、それは熱心にお勤めをしたでしょう?
週に二回は、あなたのところにお邪魔しましたからね。
ええ、あれは私の娘だったのです。
受話器をおいた俺は、なぜか涙していた。
せめてもういちど逢って、お礼というものを・・・言ってみたかった・・・
ブログ拍手♪
2012年01月21日(Sat) 09:19:48
このごろ拍手をいただいているお話のひとつで、気になっているのがこちら。
「彼女。」
http://aoi18.blog37.fc2.com/blog-entry-2539.html描いたのがもう、半年以上前。
それが、今年になってすでに二回いただいています。
うちでは拍手をいただくことそのものが珍しいので、二回は貴重。^^
なにかのキーワードでググると、出てくるのでしょうか?
せつない系のお話です。
共有し合う関係。
2012年01月19日(Thu) 08:15:02
わたしに組み敷かれて今夜、、
よそ行きのスーツを着くずれさせているのは、親友の妻。
夕べの真夜中には、弟の嫁が。
わたしのうえにまたがって、白い目をしてひぃひぃと息はずませていたし。
そのまえの番には、その妹が。
制服姿のまま、処女を散らしていった。
叔父に堕とされて、とうとう輪姦まで受け入れた妻。
それを目の当たりにするはめになった夫は、
こうして、分け前にあずかっている。
あなたも、よかったじゃないの。
天真爛漫に笑う妻は、今夜も朝帰りをするのだろう。
よそ行きのスーツのすその下。
はでに伝線したストッキングに欲情したわたしは、
出勤前に熱いまぐわいをはたすのだろう。
”相互扶助”とは、よくいったもの。
淫らなものを共有し合う関係の、熱く奥の深い懐のなか。
表向きの平穏な日常が、かろうじて成り立っていた。
ブログ拍手♪
2012年01月17日(Tue) 07:54:13
ひところぱったり途絶えていた拍手が、このところようやく復活ぎみです。
(^^)
今年に入ってから、今朝までに19拍手!
パチパチパチパチ・・・
12月はわずか2拍手でしたからねぇ。(泣)
特徴としては、以前拍手をいただいたことのあるお話への拍手が多いです。
いろんな方が投票してくれているのか、
はたまただれかが読み返しては、改めて拍手してくださっているのか、
そのへんはわかりませんが。
やっぱり反応があるというのは、うれしいですねぇ。
通算で2950にもなった拍手。
こんな妄想をブログという形で表に出すまでは、ヘンな妄想だと独りで悶々としていたものですが・・・
コメや拍手をくださる皆様に、感謝♪
今回のご紹介は、そのなかからひとつだけ。
年明け拍手をいただいたお話のなかで最多の5拍手なこのお話は、ちょっと気に入りなしみじみ系のお話です。
「彼女」
http://aoi18.blog37.fc2.com/blog-entry-2539.htmlでは。
村についての報告文 ~おひざのすき間を・・・~
2012年01月16日(Mon) 07:33:38
もぅし、おひざのすき間を通らせてくれんかねぇ・・・
道行く未通女(おとめ)に、年配の男が謡うような声色で、こんなふうに声かけてきたら。
どうぞお通りくださいな。
などとは、間違っても言ってはいけないことになっています。
「おひざのすき間」を通るのは、男子の魔羅なのですからね。
うんと言えばそのまま、道ばたの草むらや手近な民家に連れ込まれて、
したい放題をされてしまいます。
それでもおだやかな土地柄のこと、納屋や草むらに置き去り・・・ということは、特に未婚の女子の場合はしないようです。
ちゃんと家に連れ帰り、門前まで見送るとか。
このまま婚姻に至った例もまれにはあるそうで、
女子を連れ込んだ先の民家では、その男女のためにささやかな祝いをしたそうです。
この場合の正式な断り方は、
どぅぞ、その儀ばかりは、お許しを。
だそうです。
こういうと、婉曲に申し入れてきた男もそのまま引き下がるのだそうです。
この村の出身者である家内に訊いてみましたところ。
こうして言い寄ってきたなん人かには、つい許してしまったとか。
結婚後はそうしたことはない・・・と言い張るのですが、
夜遅く帰宅してきたとき、庭先からこんな声色が洩れてくるのが、聞こえたような、聞こえなかったような・・・
苦笑
ええ、既婚婦人への求愛にも、謡い誘う方法が使われることがあるようですよ。
あとがき
これはフィクションです。 笑
想い出ばなし~藁まみれにされたハイソックス~
2012年01月15日(Sun) 10:14:36
鼓笛隊の思い出話ですか?
ボクのころには、男子もいっしょに出ていたんですよ。
おそろいの赤のジャケットに、ベレー帽。
女子は白のひらひらしたスカート、男子は白の短パンでした。
ハイソックスは白で、男女ともストッキングみたいに薄いやつでしたっけ。
ずいぶん昔のことですが。
女子のあいだでは、流行っていたんですよ。その手のハイソックスが。
でも男子が履くのは、ちょっと抵抗がありましたね。
女みたいだって、みんな騒いでいましたから。
でも、本音は嫌じゃなかったと思います。
だれもが騒いではいたものの、履くのを拒否するものはいませんでしたから。
鳴り物って、華やかですよね?
管楽器やら太鼓やら、ブカブカドンドンって、騒々しく村じゅうを練り歩いて。
村はずれのあぜ道まで来ると、あとは三々五々、自由解散なんです。
どうにも風変わりな、終わり方でした。
ええ、でも鼓笛隊の本番は、そのあとだったんです。
たしか、クラスの全員じゃなかったと思います。
でも、僕は残ることになっていましたし、気になる同級生の晴美ちゃんも、やっぱり残っていました。
母に言いつかっていたのは、その晴美ちゃんをさいごまでエスコートするということでした。
あんた男の子なんだからね。さいごまでしっかり、晴美ちゃんといっしょにいるんだよ。
あぜ道で解散したら、きっとだれか、年寄りが声かけてくるから。
いっしょに晴美ちゃんを連れて行って、あとはいうことをきいていればいいだけだから。
母の言いぐさはどこか、人目を避けるような忍び声でした。
とくに妹のことを、意識しているみたいでした。
ええ、もちろん父にもひと言も告げずに、僕は鼓笛隊のご披露の本番に出かけていったのです。
行列のなか、僕よりもすこし前を行く晴美ちゃんのふくらはぎは。
いかにも発育の良い肉づきが、たっぷりとしたカーブを描いていて。
いつもの厚手のハイソックスの時にはわからなかったのですが、
白の透け透けのハイソックスのなか、ピンク色に輝いているようでした。
行列が解散すると、いつの間にか、みんなばらばらになっていきました。
あたりは刈取りの終わった畑。
その間に点々と、納屋とか、なにに使っているのかもよくわからないような小さな空き家とか、そんな建物が点在していて、見渡しがとてもよくきくところだったのですが。
寒くない?
うん、すこし寒い。
晴美ちゃんはほんとうに寒そうに両肘を抱きかかえて、白の薄々のハイソックスの脚をすくめてみせました。
足許、きれいだね・・・って、言いかけて、あわてて口をつぐみました。
まだ中学生で、とてもそこまで口にする勇気なんてありませんでしたから。
晴美ちゃんは僕のそんな様子を見咎めて、「どうしたの?」って訊いてきましたけれど。
「ウン、なんでもない」僕はぶきっちょに黙り込んでしまって、ちょっとのあいだ気まずい沈黙が流れたのです。
そのときでした。
おぉい。
背後から声をかけられたのは。
それは、晴美ちゃんの近所に住むご隠居の、亮平さんでした。
口数は少ないけれど、気さくで親切な爺さまで、
「わしの名前ね、”すけべい”って読むんじゃよ」
って、よく僕たちのことを笑わせてくれる、洒脱な人でした。
「良太は母さんから、聞いているんだね?」
念押しをするようにそう言われたので、母の言っていた年寄りというのは亮平さんのことなんだな、って、すぐにわかりました。
晴美ちゃんも、おなじような話をお母さんから聞かされていたみたいです。
「きょうは、よろしくお願いします」
って、お行儀よくきちんと、お辞儀をしていましたから。
晴美ちゃんの行儀のよさは評判で、クラスでは風紀委員をやっていました。
亮平さんが目指したのは、手近なところに建っている、古びた空き家でした。
納屋とも空き家ともつかないその建物は、窓ガラスが割れていて、中も薄暗くなっていました。
足許が汚れると、いかんのう・・・亮平さんはそういって、
自分が先頭になって、土間に積み上げられた藁を踏み分けてくれました。
床にも砂埃が積もっていましたが、
どういうわけか六畳間くらいの部屋の真ん中だけは、きれいに掃き清められていて。
どうやら亮平さんが手ずから用意をしていたようでした。
靴のまんま、おあがんなさい。
亮平さんはそういってくれましたが、僕たちは、「悪いよね」って顔を見合わせて、
けっきょく靴を脱いで、お邪魔しました。
おそろいの白の薄々の靴下を通して、床の冷気がひんやりとして、氷板みたいに冷たくて。
やっぱり靴を脱ぐんじゃなかったかな、って思ったけど。
「なにをされにいらしたのか、わかっておいでじゃの?」
亮平さんが改まって、声をかけてきたときに。
僕ははっきりと、きょうここに来た意味がわかりました。
そうなのです。亮平さんは血を吸うひとだったのです。
きゃあっ・・・
ガラス越し、遠くから声が聞こえました。
僕たちはとっさに声のしたほうを振り向いて、ガラス窓の向こうに視線を向けました。
おなじような建物が一軒、すぐ間近にありました。
3人の女子―――さっきまでいっしょに行列を組んでいた子たちです―――が、ちょうど建物の入り口に立ちすくんでいました。
彼女たちのまえには、亮平さんとおなじ年かっこうの爺さまが3人、うずくまるようにしていて、
棒立ちになって身動きできないでいる彼女たちをひとりひとり捕まえていきました。
白のひらひらスカートの下、ひざ下までぴっちりと引き上げられた白の薄々のハイソックスの上、
爺さまたちは思い思いに唇を吸いつけていったのです。
圧しつけられた唇の下。
淡いピンクの脛が透きとおる薄手のハイソックスが、くしゃっと弛みをよぎらせて。
ヒルのようにヌルヌルと這う唇に、脂ぎったよだれを、じわじわとしみ込まされていって。
いやらしいぬめりを滲まされた薄手のナイロンが、妖しい皺を拡げてゆくのを。
僕たちは視線をクギづけにされたように、見入っていました。
女の子たちはひとり、またひとりと、こらえ切れなくなったようにその場に尻もちを突いてしまって、
なおもしつように這いまわる口許に、ハイソックスをブチブチと噛み破られていくのでした。
あんなふうに・・・
晴美ちゃんが息を呑んで、おびえた声を洩らしました。
僕ははっとなって、お揃いの白の薄々のハイソックスの足許を、見比べてしまいました。
爺さまはいつもの穏やかさはどこへやら、にんまりとほくそ笑んで、そんな僕たちを値踏みするように見比べていました。
母の囁きが、鼓膜の奥によみがえってきました。
―――あとは、いうことをきいていればいいだけだから・・・
ふたりとも、横におなりなさい。
亮平さんはいつもの穏やかな声色に戻って、諭すようにそう言いました。
晴美ちゃんは気遣わしげな黒い瞳で僕を見上げながら、それでも
「しょうがないよ・・・」
たしなめるような声色になっていました。
亮平さん・・・
くぐもりがちになる声を、励ますようにして。僕は言いました。
晴美ちゃんの血を吸う前に、僕の脚を先に噛んでくれませんか?
彼女の負担を、ちょっとでも減らしてあげたいので・・・
並んで腹這いになって、おそろいのハイソックスの脚を、お行儀よく並べて。
餌食になるんだ。
そんな嫌悪感ももちろんありましたが。
触れ合った手の甲を感じた晴美ちゃんが、そっと手をつないできました。
僕はその掌をぎゅっと握り返して。
晴美ちゃんもすがるように、掌に力を込めて応えてきました。
亮平さんはたぶん、そんな様子にも気づいていたはずです。
すまんね。助かるよ。
静かな感謝の呟きは、たぶん本音だったのでしょう。
薄いナイロンごしにかすかな呼気があたったのを感じたつぎの瞬間―――
僕の足許に、ぬるっとした生暖かい唇が、吸いつけられてきたのでした。
まるで薄気味の悪い軟体動物のように、亮平さんの唇は僕の足許を、くまなく舐めまわしてきます。
くすぐったいほどに、手でまさぐり、唇を吸いつけ、舌まで這わせてくるのです。
お行儀よく。礼儀正しく・・・のお返しが、こういう非礼な仕打ちなのだろうか?
もちろんそんなことよりも。
おなじあしらいを、次は晴美ちゃんの番なのだ―――
そのことが僕にとっては、重大問題でした。
エエ、時間にすればものの30分も経っていなかったと思います。
そのあいだに、僕も、晴美ちゃんも、ハイソックスにしわ寄せながら、
あのいやらしい掌や、唇や、舌にまで・・・ふくらはぎを弄ばれてゆきました。
ストッキングのように薄いハイソックスに、くまなくよだれをしみ込ませてしまうと。
亮平さんは、さいしょに僕の、つぎに彼女のふくらはぎに牙を突き立てて、
ハイソックスをびりびりと破きながら、血を吸い上げていったのです。
旨い。旨い。旨い・・・
亮平さんは熱に浮かされたように、僕たちの首すじにまで、むしゃぶりついてきます。
たぶん、僕のほうが―――
彼女よりもよけいに、血を吸い取られたのだと思います。
頭がぼうっとなって、けれども決して嫌な気分ではありませんでした。
部屋じゅう転げまわりながら、血を吸い取られていって。
いつの間にか、土間に片寄せたはずの藁が、床のうえに散らばっていました。
お行儀よくしなきゃ。お行儀よくしなくっちゃ。
失血で肩をはずませながらも、晴美ちゃんは必死に手で掻いて、藁を土間に押しやろうとします。
そうするとこんどは亮平さんが、彼女の鼓笛隊のユニフォームに、藁を振りかけるようにしていくのです。
すでに、鮮やかな色づかいのユニフォームは、ふたりとも藁まみれにされてしまっていました。
洗練されたユニフォームに、土臭さを放つ藁くずは、いかにも不似合いでしたけれど。
清潔ななにかを汚されてゆく感覚が、僕たちを非日常の得体のしれない歓びに、突き落とそうとしていました。
我に返ったように、晴美ちゃんが僕に囁いてきました。
それは、しんけんな目つきをして。
知ってるの?床が藁まみれになっちゃったら・・・あたし犯されちゃうの。
床を汚した罰で、汚されちゃうんだよっ。
そういうことなんだよ。
亮平さんは、彼女の言葉のあとをうけるように言葉を継ぐと、そういってほくそ笑んでいます。
わるいね。きみのいいなずけと、仲良くさせてもらうから。
いいなずけ・・・?
気になっていた晴美ちゃんが、僕のいいなずけ・・・?
知らなかったの?
晴美ちゃんの責めるような白目が、追い打ちをかけてきます。
わ、わかっていたさ・・・
とつぜん投げ渡された美味しい権利を確保するように、僕は必死で応えていました。
亮平さん、待って、もう少し待って・・・僕のお嫁さんを、汚さないで。
必死の訴えもむなしく、僕の脳裏は妖しく塗り替えられていったのです。
僕のお嫁さんを、汚さないで。
だって、晴美ちゃんの血を吸ったの、きょうがはじめてなんだろう?
他意はないよ。晴美ちゃんはもう、僕のものであり、亮平さんのものだから。
もう少しの間、晴美の処女の生き血を、愉しませてあげたいんだ。
一年経って、また鼓笛隊をやったあと。
晴美と一緒にもういちど、ここに来るからさ。
藁はこのまま、散らばせておいてくれいないかい?
それから、僕の血を吸った後は、そこにあるロープでぐるぐる巻きに縛ってほしいんだ。
だって、お嫁さんを汚されちゃうときって、僕だってどんなことするか、わからないんだから。
僕の言いぐさは、亮平さんの満足のいくものだったようでした。
彼はほくそ笑みながら、何度もうなずき返してくれましたから。
晴美ちゃんを解放する前に。
亮平さんは彼女を引き据えて、野良着の下を脱いで、お○ん○んをむき出しにすると。
そんなものを初めて目にする彼女が、両手で口をふさいで羞じらうのには目もくれず、
彼女の真っ白なひらひらスカートにそれを巻きつけて。
思い切り、熱い粘液を放射してしまったのです。
どろどろに爛れた半透明のほとびに息を呑む晴美ちゃんの太ももに、
刷り込むようになすりつけると。
エエ加減じゃったわい。あんたのいいなずけの味は、なかなかのもんじゃ。
周囲に聞こえるように、そういうと。
ゆうゆうと立ち去って行ったのでした。
スカートを汚して帰宅した晴美ちゃんは、その日のうちにめでたく亮平さんのお嫁にされちゃった=つまり、犯されちゃったことになってしまいました。
僕は周囲から口々に、へきえきするほどお祝いを言われ、どう応えていいものかわからずにもじもじしていました。
晴美ちゃんはそんな僕の様子を見ながら、クスクス笑っていましたし、
彼女の周りにあつまってお祝いを言う親族たちに、粘液のシミがあからさまに残る白のひらひらスカートのすそを、みんなに自慢そうに見せびらかしていました。
じっさいにはまだ処女だった晴美ちゃんとは、それからは連れだって、亮平さんのお邸通いをするようになりました。
爺さまのお気に召した白の薄々のハイソックスは、さいしょのひと月で、ふたり合わせて1ダースほども噛み破られてしまいました。
晴美ちゃんは、亮平さんに噛ませてあげるために、いつも真新しいハイソックスを脚に通していきました。
冬には制服のプリーツスカートの下、黒のストッキングをびりびりになるほど噛み破かれてしまったり、
ふだん着のときのお気に入りの、ひし形もようのハイソックスまで、いくつも穴ぼこをあけられて台無しにされてしまったりしましたが。
そのいちぶしじゅうを、僕はいつも見せつけられて、あの日以来毎日たしなむようになった白の薄々のハイソックスを、太ももを滴り落ちる淫らな粘液で濡らしてしまうのがつねになったのです。
そうして、一年経った鼓笛隊のご披露の日―――
ハイソックスに赤黒いシミを滲ませて、失血で頭がぼうっとなった僕の傍らで。
亮平さんは床に仰向けになっていて。
晴美ちゃんは、亮平さんの逞しい腰のうえに、またがっていて。
はぁはぁ・・・せぃせぃ・・・息をはずませながら。
太ももにほとび散ったバラ色のしずくに、ちょっぴり羞じらいを浮かべて、
おさげに結った豊かな黒髪を、ユサユサと肩先に揺らしつづけていました。
藁まみれの床に、まろばされて。
自分から脱ぎ捨てたパンツは、僕の手で部屋の隅っこに投げられて。
白の薄々のハイソックスを、薄いピンクの脛を眩しいほどに滲ませながら。
その両脚を、ゆっくりと拡げていって。
チェック柄のスカートのプリーツがくしゃくしゃに折り曲げながら、逆立つ肉棒が侵入してくると。
神妙な顔つきで、うごきを合わせていって。
いよいよというとき・・・さすがにちょっぴり、べそをかいて。
握り合った掌を、僕は力を込めてギュッと握ってあげて。
彼女も応えるように、握り返してきたのでした。
正常位で奪われて。
犯した一物を、根元まで口に含まされて。
四つん這いのかっこうでスカートを着けたまま、後ろから突き刺されて。
さいごの仕上げは、騎乗位でした。
初めての衝撃の強烈さに、肩が上下するほどに息遣いをはずませながら。
晴美ちゃんは気丈に応じていって。
さいごにご褒美が、まっていました。
あっ・・・はぁん・・・っ。イイッ!すご~く・・・いいっ・・・
切れ切れに洩れはじめた随喜の呻き声―――。
目覚めてしまった彼女は、はじめて僕の視線を意識から外してしまって。
あん、あん、あん、あんっ・・・
可愛い声を洩らしながら、爺さまの性欲処理という勤めを、それは熱心に果たしてゆくのでした。
腰まで埋まりそうなほどうず高く積まれた藁に、プリーツスカートを着けたままの腰まで埋まりながら・・・
ずり落ちかけた真っ白な薄々のハイソックスを、泥まみれにさせながら・・・
あとがき
ひとつのハッピーエンド♪だと思います。^^
またもや、長いですが。(^^ゞ
想い出ばなし ~マーチのあとは~
2012年01月15日(Sun) 08:54:54
小学校六年生の秋、女子はクラスごとにグループを作りましてね。
村の通りを行進することになっていたんです。
ほら、えーと、なんていいましたっけ。
そう。あのころはたしか、鼓笛隊って、古くさい言い方をしていましたね。
みんなおそろいの、赤のベレー帽に赤のシャツ、真っ白なひらひらスカートに、ハイソックスは白でした。
そのかっこうで、行列を組んで。
学校の周りの住宅街から、駅前のちょろっとした商店街、さいごは刈取りの終わった田んぼのあぜ道を通って、学校に戻るんです。
まあ、それだけならふつうの学校行事なんですが。
そのあとがありましてね・・・
村の衆がひそかに、女の子たちの品定めをやるんです。
マーチが終わるころにはいつの間にか、人選が済んでいるらしくって。 苦笑
どの子にはどこの爺さま・・・って、ちゃんと割り振りがあるんです。
ええ、全員じゃないんです。ごく一部の限られた子たちです。
爺さまたちはだれもが―――血を吸う衆って呼ばれていましたね―――そう、村に棲む吸血鬼なんです。
それで、行進が解散になると、お目当てに当たった子たち以外は家に帰されまして。
年上の男子が、先導して、学校の裏手にある空き家に、残った女の子たちを連れて行くんですね。
たいがいは、残された子たちの兄とか、いとことか、係累のものたちなんです。
女の子たちの血を吸おうとして爺さまたちが待ち構えている空き家まで、
妹とか、稚ないいいなずけとかを、連れて行く係りなんです。
わたしが務めたのは、妹のときでした。
赤のベレー帽の下、おさげに結ったふさふさとした黒髪を揺らしながら、
両脇のお友だちと笑いさざめきながら、
真っ白なハイソックスも眩しい伸びやかなふくらはぎを見せびらかすようにして、
大またで、歩みをそろえていくんですな。
まだ子供だ・・・って、とうぜん思っているんですが。
ちょっと壮観でしたね。
引率する男子のなかでは、中学三年生だったわたしが一番年上だったので。
何されに行くのか、みんなわかっているよね?
わたしはなるべく明るい声で、女の子たち―――その日は3人でした―――に話しかけました。
えー・・・。
いちばん背丈のある美奈子ちゃんという子が、口許に両手をあてながら。
あからさまに口にしたものか、ちょっぴり言いよどみながらも。
おじ様たちに、血をあげるんだよね?
ちゃんと全員が、親から言い含められているのです。
空き家にあがると、爺さまたちは手を取るようにして、わたしたちを迎え入れてくれました。
男子も含めて皆、孫くらいの年かっこうですからね。
だれもが顔見知りですから、血を吸う・・・といっても、そうむごいことにはならないのです。
「おやぁ、君枝ちゃん来てくれたんだね」という感じで、
ちょっとの間あいさつのやり取りがありました。
ええ、君枝ちゃんというのが、妹のことでした。
もうひとり、理香子ちゃんという子はいちばん小柄で目がぱっちりしていて、
小麦色に陽灼けした肌がとてもみずみずしい子がいました。
ひとしきりごあいさつが済みますと。
じゃあ、男の子たちは、帰んな。きょうはごくろうさん。
いちばん頭だった村の顔役の爺さまが、わたしたち男子に引導を渡すように、そういうと。
男子三人は神妙な顔をして、それぞれ自分のエスコートしてきた女の子たちのほうを、
ちょっと気がかりそうに振り返り振り返りしながら、部屋を出てゆこうとしました。
玄関まで送ってくれた、爺さまのなかではいちばん年下の錠三さんが、
わたしたちにこっそりと、耳打ちをするんです。
―――お前ら、素直に帰ってもええが、覗いていっても構わねえだぞ。
悪魔の蜜のような囁きでした。
だれもが鼓膜を毒液に浸されたように顔を見合わせると。
俺・・・残る。
ひとつ学年が下のユウイチくんは、俯きがちになってそっとわたしにつぶやきました。
もうひとりのコウゾウくんもどうやらそのつもりになったらしく、足を止めています。
わたしですか?ええ、もちろん答えは決まっています。
さぁ~、こっちへお出で。
顔役氏がちょっと強引に引き寄せたのは、お目々のぱっちりした理香子ちゃんでした。
いちばん美人の子が、顔役のものになるのを見て、
付き添い役のユウイチくんが、ちょっぴり顔をしかめています。
こっちさ、来いや。
コウゾウくんが連れてきた、いちばん上背のある美奈子ちゃんも、
泰助さんという爺さまに、我が物顔に手を引っ張られていきます。
そして、妹の君枝の相手になったのが、さっきわたしたちに声をかけてくれた錠三さんでした。
上っ面はまるで、孫をあやすように抱きかかえながら。
爺さまたちの赤ら顔は、いやらしいものがぎらぎらと、脂ぎっていました。
上背のある美奈子ちゃんを引き寄せた泰助さんは、よだれを垂らさんばかりにして、
きりっとした鼓笛隊のユニフォームに包まれた華奢な体つきを、ぎゅうっと抱きすくめていきましたし、
いちばん美人の理香子ちゃんは、小麦色に陽灼けした頬にちょっぴり怯えをよぎらせながら、
ごま塩頭の顔役氏に首すじを吸われていったのです。
妹の君枝はというと、おさげ髪を揺らしながら、錠三さんのおひざの上にお尻を乗せて、
背中越しに巻きつけられた猿臂に、真っ赤なTシャツの襟首を、それは露骨に押しひろげられていきます。
空き家に留まって覗いてみる。
爺さまに誘われるままにそんな選択をしてしまったわたしたちは、今さら後戻りするわけにもいかないで。
気まずそうに、顔を見合わせるばかり。
困惑したしかめ面になって見合わせた顔と顔。
やっぱり、やられちゃうんだよ・・・
そう顔に書いてありました。
きゃっ。
ちいさな叫び声をあげて、真っ先に柳眉を逆立てたのは、上背のある美奈子ちゃんでした。
ストレートに垂らした長い髪が肩に乱れかかって、ひどくなまめかしく映りました。
まだ薄い胸を露骨にまさぐられながら、首すじに飢えた牙を埋められてしまったのです。
必至になって身を引き離そうとするのを、爺さまは細腕をねじ伏せるようにして抵抗を奪っていって、
聞こえよがしにゴクゴクと喉を鳴らして、美奈子ちゃんの血をむさぼっていきます。
あー・・・
すぐ隣で、美奈子ちゃんの付き添い役だったコウゾウくんが、かすかなうめきをあげました。
しっ!
男子のなかでいちばん年上のわたしは、とっさにコウゾウくんをたしなめたものですが、
視線は抱きすくめられたまま鼓笛隊のユニフォームをもみくちゃにされてゆく妹にクギづけです。
いちばん隅にいるユウイチくんにしたって、
目を見張るほど美人のいいなずけをもてあそばれて、冷静でいられるわけがありません。
ジリジリとした焦りが、こっちにまで伝わってくるようでした。
コウゾウくんとわたしの場合には、連れてきたのは妹なのですが。
ユウイチくんの家ではもうそんな年頃で、もう結納をすませてしまうことになっていたのです。
妹のいない子は、いいなずけを連れてくる。
きっと彼のお父さんも、あのきれいなお母さんをそのように連れてきたに違いありませんでした。
女の子たちは押し倒されて、だれもが細いうなじを脂ぎった分厚い唇に含まれてしまっていて、
チュウチュウ。。。
キュウキュウ。。。
ごくり。。。ごくり。。。
息を迫らせておびえる女の子たちの気持ちを逆なでするように、
露骨な音を立てて、生き血を吸い取っていきました。
いちばん美人の理香子ちゃんは、村の顔役相手に組み伏せられながら。
ぱっちりとしたお目々をいっそう大きく見開いて、眉をしかめながら吸血されていきましたし、
上背のある美奈子ちゃんは、逆に目をギュウッと固く閉じて、なにも見まいとするように、痛みと屈辱をこらえているようでした。
いちばんさいしょに様子がかわったのは、妹の君枝だったのです。
あっ、おじ様っ。だめ・・・くすぐったいっ。
出し抜けに、はしゃいだような笑い声をたてたのでした。
えっ??
ふたりの女の子はいちように君枝を振り返って、
君枝ちゃんっ、だいじょうぶっ!?
戸惑うような声をあげたのもつかの間―――
あ~っ。
つぎにはしゃぎ声をあげたのは、理香子ちゃん。
ぱっちりとしたお目々をこんどはギュッとつぶって、整った目鼻を笑み崩れさせながら、
白のハイソックスの脚をばたつかせて、くすぐったそうな笑い声をたてたのです。
ひと呼吸おいて、いちばん羞ずかしそうにしていた美奈子ちゃんまでもが、
やだ~っ!
3人のうちでだれよりも大きな声をあげて、
やっぱり白のハイソックスのふくらはぎを、ばたばたさせていったのです。
発育の良いむっちりとした肉のついた、妹のふくらはぎが。
もじもじと、そしてこらえ切れなくなったようにじたばたと、決まり悪げに摺り足をはじめるのを、
わたしは声もなく、見守っているしかありませんでした。
ひざ下までぴっちりと足許を引き締めていた真っ白なハイソックスは、ずり落ちかけていて、
摺り足をくり返すたびに、ジリジリとたるみを拡げていくのです。
毒がまわったんだ・・・
いいなずけの羞ずかしい有様を目の当たりにしたユウイチくんが、暗然とつぶやきました。
そう、吸血に馴れた3人の少女は、いまや嬉々として、生き血を吸い取られてゆくのでした。
爺さまたちとすっかり仲良くなってしまった少女たちは。
うなじに這った唇から解放されると、ていねいに抱き起されて。
あたしの血、おいしかった~?(理香子)
ひどーい。貧血ぅ。。。(君枝)
もう・・・やだなぁ~・・・(美奈子)
などと、口々にいいながら、乱れた髪を思い思いに掻きのけています。
ねっとりとした上目遣いは、もう子供の目つきではありません。
血を吸われることで、大人の女になりかけた少女たち。
さっきまで人形のように、引率されるがままにあとをついてきた女の子たちとは、まるで別人になってしまったようでした。
ちょっとのあいだ、荒くなった呼吸を鎮めるように、男も女もその場に座り込んで、息を整えていましたが。
爺さまたちが真っ白なハイソックスにあからさまな関心を示しているのを察すると、
女の子たちは、ずり落ちかけた真っ白なハイソックスを、思い切り引っぱり上げて。
惜しげもなく、咬み破らせていくのでした。
ふくらはぎを噛みたがっている爺さまのために、妹の君枝は鼓笛隊のユニフォームのまま腹這いになって、
肉づきたっぷりの足許をくるんでいるハイソックスの上から、よだれの浮いた唇を吸いつけられていきましたし、
健康に陽灼けしたお目々ぱっちりの理香子ちゃんは、部屋の隅っこにぺたんと尻もちをついたまま、
引き伸ばしたハイソックスの内ももを、チュウッ・・・と吸われていきましたし、
見るからに細身の美奈子ちゃんは、自分の身体の倍はあろうかというほど逞しい爺さまに抱きすくめられるまま、
鶴のようにか細いうなじをもう一回えぐられて。
気絶するほど血を吸い取られてしまうと、爺さまはなおも許さずに、ハイソックスの足首にじんわりと、唇に浮いたよだれをしみ込ませていったのでした。
男の子たちは、もうすっかり目の色を変えてしまっていて。
けれどもだれもが、股間にてをあてがってしまっているのが、はた目には滑稽だったかもしれません。
あんときお前、あそこ抑えていたよな?
そういうお前だって・・・
ちょびっと、洩らしちゃったっけ・・・
内輪だけになるといまだに、あのときのことを思い出して、昂ぶりを新たにするくらい。
身近な女の子たちが放ちはじめた稚ない色香に、だれもがすっかりクラクラとしてしまったのです。
いちばん美人だった理香子ちゃんは、卒業式の謝恩会の席で、顔役氏に処女を捧げてしまいました。
ほんとうは、中学にあがるまでは待つ約束だったのですが。
顔役氏のほうで、ガマンできなくなっちゃったみたいで。
事前に理香子ちゃん本人の家と、ユウイチくんのところにまで、あいさつに出向いたということでした。
みんなでお紅茶にケーキを食べようというときに、爺さまたちが闖入してきて、
晴れ着に着飾った少女たちが、目の色を変えた好色な吸血鬼どもに思い思いに吸血されるなか。
いっしょにいたいいなずけのユウイチくんのまえで、むしり取られるようにして、
スカートの奥をまさぐり尽くされてしまったのです。
恥辱だ~。
そのときユウイチくんは、そう叫んだといいますが。
どうやら、まんざらではなかったようです。
強制されてるんだ・・・って、言いながら。
情事の場に呼び出されたいいなずけと連れだってエスコートする彼は、ちょっぴり誇らしげでしたから。
妹の君枝は、中学の入学式の帰り道で。
目当てにしていたあの錠三さんが待ち構えていて。
道端の草むらに引きずり込まれて、処女を散らしていきました。
そのときの介添えはもうわたしではなくて、べつの男子でした。
ええ、いまの妹婿ですよ。
そうなるまえに、すっかり気に入られてしまった白のハイソックスを、なん足爺さまに咬み破らせていたのでしょうか?
妹婿にバトンタッチするまでだけでも、軽く1ダースは越えていましたね。
秋から冬の、ほんとうにつかの間のあいだだったのですけれど。
でも、わたしもユウイチくんのことは笑えません。
白のハイソックスの上から、ふくらはぎの発育の良さをめでるように押し当てられた唇が、それは心地よげにうごめいて、妹の健康な血液を旨そうに吸い取ってゆくありさまに、いつも見とれてしまっていたのですから。
上背のある美奈子ちゃんは、痩せっぽちだったので。
なじんでしまった爺さまにお誘いを受けるたび、貧血を起こしていましたが。
それでも割り振られた爺さまのお邸通いをさぼることなく続けていました。
さいごまで声をあげなかった、羞恥心の高い彼女のことを、爺さまはたいそう気に入ったらしくって、
お声がかかるのはどの女子よりも多かったのです。
体調がととのわないときには、お母さんが付き添って、足りない分の血は、身代わりに吸わせてやったりしていまして。
わたしまでもが・・・何度となく巻き込まれたものでした。
はい、その美奈子ちゃんが、いまのわたしの家内なのです。
美人の理香子ちゃんが、小学校の卒業式の謝恩会で。
妹の君枝が、中学の入学式の帰り道で。
惜しげもなく散らしてしまった純潔を、彼女が初めて許そうとしたのは、もう高校を卒業するころでした。
おくてだった美奈子ちゃんも、ええ身体つきになったのぅ。
初めて美奈子の血を吸った爺さまが、目を細めて。
前開きのセーラー服をはだけて、ブラジャーの外れたおっぱいをあやすように可愛がりながら。
めくれあがったプリーツスカートからにょっきり覗く、つややかな肉づきを帯びはじめた太ももに、もう片方の掌を我が物顔に這わせるのを。
わたしはドキドキしながら、見守っていました。
婚約者のまえで見せつけてしまった痴態を、いまさら羞じらうかのようにべそをかいている彼女の、頬を伝う涙をハンカチで拭ってやりながら・・・
あとがき
長い。長すぎる。。。^^;
みんなもう、読んでいないよね~? 苦笑
珍しく、受け売りです。
2012年01月12日(Thu) 08:02:12
B♪GLOBEのリンクで、面白いのがありました。
いわく、
「最悪だった恋愛体験」
かなり笑えたねたに、こんなのがありました。
●「三股されていた。しかも2人とも友達だった」(27歳/女性)
後悔していること:自分も二股していた。
コメントいわく、
……彼も彼なら、彼女も彼女です。
「……」が深いです~。 大笑
もうひとつ。
●「教えたはずのない自宅に勝手に上がっていた」(27歳/男性)
後悔していること:好きじゃないのに好きとなぜか言ってしまったこと。
吸血鬼の能力備えていますね。彼女。
その後ご家族は、だいじょうぶでしたでしょうか? 笑
柏木流ですと、
●彼氏が吸血鬼だった
後悔していること:知らないでキスを許してしまった。
●彼女が吸血鬼だった
後悔していること:知らないで彼女のお父さんに母と妹を紹介してしまった。
う~ん、やっぱり実話のほうが、迫力あるなあ。(^^ゞ
ねたとして、ベッドの中でほかの女と電話していた…みたいな異性ネタも目だったですが。
こんなのはいかが?^^
●通りすがりのおっさんに襲われた彼女が、イッてしまった。
後悔していること:自分も昂奮してしまった。
おあとがよろしいようで。(^^ゞ
成人式の帰り道
2012年01月10日(Tue) 06:56:27
成人式の帰り道。
いっしょに歩いていた彼女と別れぎわ。
いつも血をってもらっている小父さんの家に、あいさつに行くっていうと。
じゃあ、あたしも行くから・・・って。
なにかを決心した女の顔つきに、ボクはちょっぴりたじろいでいた。
並んで腰かけたソファの隣で、
スラックスをひきあげてやっている僕のことを、見るともなしに盗み見て。
じゃ、あたしも・・・って、自分のほうから言い出して。
靴下破かれちゃうのは、まだ抵抗あるかなって言いながら。
黒のオーバーニーソックスを、脛の下までおろしていった。
きゃ~♪
初めて経験する痛痒いあの感覚に。
彼女は声を、抑えきれなかった。
ちゅうちゅう・・・きゅうきゅう・・・
ぐいぐい・・・ごくごく・・・
むさぼられてゆく彼女の血に、狂おしいものが身体じゅうをかけめぐる。
注射針が食い込むように、もぐりこんでいく牙に、ボクはじゅうぶん、嫉妬していた。
やっぱり若いひとたちの血は、美味しいね。
目を細める小父さんのひと言に。
彼女は照れくさそうに笑い、ボクは誇らしげにほほ笑んでいた。
帰りぎわ、
彼といっしょのときだけにしますね。
振り向いてそう語りかけた彼女。
小父さんはしきりに、彼女の貧血を気遣っていた。
あまりにも息の合いすぎる二人を見比べて。
たしかに・・・二人きりにしちゃうのは、やばいよね?^^;
ボクは心のなかで、妖しい想像にドキドキしてしまっている。
あとがき
連休の街を歩くと、着飾った若い衆がおおぜいいいました。
やっぱり若い人たちのさざめきって、眺めのよろしいものですナ。^^
どうって話じゃないんだけど。
2012年01月10日(Tue) 06:41:34
今朝はめずらしく、長々と描いてしまいました。(^^ゞ
いえね。前作の献血家族ですが、11月ごろからエンエンと、というか、断続的にはじめていまして。
それとほぼ同時に、更新ペースが落ちたのです。 笑
なかなかお母さんにたどり着かなくって。 (^^ゞ
じつはこれ、べつに描きたいお話の下敷きのはずだったのですが。
筆が進まないというのはこまったもので、ほかのお話も思い浮かばなくなりました。
あんまりおもしろくない設定かもしれませんが、
周囲がみんな日常的に血を吸われているなかで、意識を変えてゆく都会の家庭。
そんなテーマを追いかけているつもりです。いちおう。 笑
いままであっぷしたお話は、下記のとおりです。
村の空気
http://aoi18.blog37.fc2.com/blog-entry-2699.htmlライン入りハイソックスの放課後
http://aoi18.blog37.fc2.com/blog-entry-2702.htmlライン入りハイソックスの放課後~2 全部咬み破る約束
http://aoi18.blog37.fc2.com/blog-entry-2703.html献血家族
http://aoi18.blog37.fc2.com/blog-entry-2704.htmlやや設定の違うお話ですが、姉妹編ということで。
父さんの献血。
http://aoi18.blog37.fc2.com/blog-entry-2705.htmlいまのところ、餌食になっているのは父親と息子だけなので、
男が血を吸われるお話に関心のない方には、おすすめできません。 笑
献血家族 ~息子のメモを視た母親の述懐~
2012年01月10日(Tue) 06:38:49
≪息子の手記≫
自分の体内を、若くて活きのいい血液が暖かく脈打っている。
そんな感覚を実感することなんて、それまではめったになかったと思います。
坂尻くんに血を吸われはじめてからのことでした。
身体のなかをめぐる血液の間隔を、ある種のいとおしさを込めて感じるようになったのは。
授業がおわるころになると、坂尻くんはいつも、僕のほうへと視線を泳がせて。
教室に残っているように・・・って、目で要求するのです。
注がれるせつじつな視線にドキドキしながらも、僕のほうも目配せで応じてしまうのでした。
周りに気づかれないように・・・
放課後の教室。ふたりきりになると。
坂尻くんは僕の足首をつかまえて、痛いほど力を込めて、床にギュッと抑えつけると。
ハイソックスのうえから、ふくらはぎを冒してくるのです。
チュウチュウ、キュウキュウと、あからさまな音をたてながらむさぼられてゆく、僕の血―――
血を喪うことで吸血される歓びに目覚めてしまった僕には、
坂尻くんが僕の血を美味しいと感じてくれているその気持ちまで、ありありと伝わってくるようになっていました。
坂尻くんの声がかかりそうなときには。
いつも、真新しいハイソックスを一足、用意しています。
そして、目配せがあると校舎の裏の人目のないところに行って、履き替えておくのです。
初めてハイソックスに血を滲ませて帰宅した日。
母は僕のいけない趣味を、すべて察したようですが。
持っているハイソックスを、ぜんぶ咬み破らせてあげる。
そう約束したという僕のために、毎週のようにハイソックスを買い揃えてきてくれます。
いずれは母や妹の血も、吸わせてあげよう。
父さんには申し訳ないことかもしれないけれど・・・
いまの僕は、そんなふうに感じています。
≪母親の述懐≫
仲間はずれにされることは、主婦にとって死を意味する。
そう申し上げたら、唐突でしょうか?
でもそれくらいに、難しいのですよ。女どうしのおつきあいって。
きょうのランチは欠席するわ。男がうちに来るから。
浮気相手が、仲間連れてくるのよ。三人も。きょうつきあえる人、いないかな~?経験者限定で。
あら、お宅まだなの?うちは娘も済ませたのよ。こういうのは、お母さんが率先して、お手本みせないとね。
さりげなく背中を押す掌には、つよい力がこもっていました。
そんな言葉が交わされる日常。信じられますか・・・?
リビングの食卓のうえに、まるで読めといわんばかりにおかれた一葉のメモ。
息子のいないあいだに、大急ぎで目を通すと、そこにはストレートな想いが書きつづられていました。
私は肩でため息をついて、思わずメモを四つ折りにして。
折り目をつけてしまったメモ用紙を、折り目がなくなるようにと引き伸ばして。
それからくしゃくしゃに丸めて、ゴミ箱に投げ入れようとして。
けれどもそのまま、エプロンのポケットに仕舞い込んでしまいました。
テーブルのうえのメモがなくなっている。
それだけでじゅうぶん、息子には通じるでしょうから・・・
今週になってから。
家にいるときにはジーンズだった習慣を改めて、
スカートをひらひらさせて、ストッキングで脛をひきたてる。
きっと息子は、気づいているはずです。
だって、出がけに私の足許を、私に気づかれないようにしながら、チラチラと盗み見るんですから。
献血家族 ~父さんに逢ってくれないか?~
2012年01月10日(Tue) 06:22:32
≪息子の述懐≫
父さんに逢ってくれないか?
いつもボクの血を吸っている坂尻くんが、血を吸う唇をふと放すと。
思い切ったように、そういった。
いつかそう来るだろう―――そう思っていた依頼ごとに。
ウン、いいよ。
自分でもびっくりするくらいあっさりと、ボクはOKの返事をしてしまっていた。
すまないね。
笑いをよぎらせた唇には、さっき吸い取ったばかりのボクの血が光っている。
もう少し、いただくよ。
そういって坂尻くんは、さっきまで唇を這わせていたほうとはべつの脚に、唇を吸いつけてきた。
ハイソックスを履いたまま、ふくらはぎを咬ませる。
同性同士でも、けっこういやらしいものなんだな。
いつものように、微苦笑を泛べながら―――
ずり落ちかけたハイソックスを、ボクはゆっくりと引き伸ばしていく。
ふくらはぎのいちばん肉づきのいいあたりに、帯を巻くように走る二本の赤いラインが。
もっと濃厚な深紅のシミが、不規則に塗りつぶされている。
すまないですね。
初めてお目にかかった、坂尻くんのお父さんは。
白髪交じりの頭をした、初老の男性だった。
よほど齢が離れているのか―――そう思えるほど老け込んでいたのは。
―――このごろ、血を吸っていないんだよ。
傍らから耳打ちしてくる坂尻くんの言う通りなのだろう。
そうでもないさ。
息子の言いぐさを聞きとがめたお父さんは、微苦笑すると、ボクに向かってこういった。
きみのお父さんからは、ときどき血をいただいているんですよ。
そうなんだ・・・
ちょっとびっくりしたけれど。
じゃあ、ボクの血もお口に合うかもしれないですね。
しぜんと、そんな科白を口にしてしまっていた。
―――このごろ吸血を控えていたのは、息子があなたを連れてくると言ってくれていたからなのですよ。
笑んだ唇から、ちらりと漏れた白い歯は。
歯並びのよく並んだ前歯から、ひとつ手前に伸びた犬歯を、きわだたせていた。
やっぱり靴下破るんですか?
わざとちょっぴりメイワクそうに、言いながら。
それでもボクは、真新しいおろしたてのライン入りハイソックスの脚を、見せびらかすように伸ばしていた。
引き抜かれてゆく、生命の源泉―――
それがたいせつなものだということを、じゅうぶんわきまえたうえで。
片方の脚を押し戴くように、両腕に抱え込んで。
優しく吸いつけられたはずの唇に隠れた牙は、
むぞうさに皮膚を破り、血管を食い破っていた。
根元まで埋め込まれた牙が、リズミカルなあの疼きを、妖しくしみ込ませてくる・・・
大事なものを、吸い取らせてもらっている。
そんな想いが伝わってくるような、吸いかただった。
さすがは坂尻さんの息子さん。いい血をお持ちですね。
目を細めて称賛を口にするお父さんのまえで、
ボクは照れくさいような、誇らしいような、不思議な快感に浸っていた。
もちろん、吸わせすぎちゃった貧血の立ちくらみで、頭はくらくらしていたけれど。
そう、坂尻くんに、血を吸われはじめてからのことだった。
身体のなかをめぐる血液の実感を、ある種のいとおしさとともに意識するようになったのは。
そのいとおしさを込めて、ボクはわが身をめぐる血液を、飢えた男たちのために送り出してゆく。
軽い失血がもたらす、あのズキズキとする愉悦に浸りながら。
ボクは、血を吸うものの歓びを知るようになっていた。
まるでボク自身が、イキの良い血を味わっているような。
不思議な快感が、身体じゅうをかけめぐる―――
もっと、吸い取って。
もっと、ゴクゴクやって。
―――こんど、お母様を連れてきてくれますね?
耳元に吹き込まれた、悪魔の囁きに。
ボクはイタズラっぽい微笑をたっぷりと浮かべて、大きくうなずき返してしまっている。
寝物語 ~臆病な夫~
2012年01月10日(Tue) 06:00:24
あえて、吸い尽くされちゃうほうを選んだ夫。
この土地の吸血鬼は、人をあやめることはしないはずなのに・・・
けだるい頭のなか、おなじ想いがぐるぐるとまわっている。
やっぱり死なれちゃうと、思い出すものかな・・・
そう問いかけるのは、さっきから私を猿臂にくるんで、自由にしているあの男。
夫の親友といいながら、そのじつ私と親しくなりたがっていた。
ねぇ。
あのひと・・・気を利かせたつもりなのかしら?
思いがけないことばが、私の口から洩れたとき。
言葉を封じるように、熱い唇が重なってきた。
あいつ・・・思ったよりも小心者だったんだな。
いまごろ俺ん家(ち)に来ているはずさ。
うちの娘と女房目当てに・・・ね。
俺もあんたをものにしたから。まあ・・・おあいこなのかな。
語尾にちょっぴり悔しい気分を滲ませながら。
憎らしい男は私のことを、ふたたび惑溺のるつぼにいざなおうとする。
ふっと見合わせた、顔と顔。
そう。
私のうなじにつけられた痕とおなじ咬み痕が―――
あのひとの首筋にも、目だたないほどに滲んでいた。
おあいこ・・・ね。
私は初めて和やかなほほ笑みを浮かべて。
そのまま彼の腕に、抱きとられていった。
二度おいしい?
2012年01月03日(Tue) 08:52:46
ミキヤさん、お友だちお見えになったわよ。
ママの声で、目が覚めたボクは、玄関のほうからする声で、だれが来たのかを察しをつけて、
あわててたんすの引き出しをあけていた。
いけない。ハイソックスの買い置きをママ忘れていたんだ。
引き出しのなかにあるのは、濃紺のソックスが一足だけ。
デニムの半ズボンの下、ボクは長めのソックスを目いっぱい伸ばして履くと、
ばたばたと勉強部屋を飛び出した。
出会いがしらに、弟のシュンジと鉢合わせをした。
シュンジは白地に赤と青のラインが入った、スポーツハイソックスを履いている。
借りちゃおうか?って思ったけど、弟のやつではどのみち寸足らずなので、
「オイ、行こうぜ」とだけ声をかけて、ふたりばたばたと階下へと降りていった。
客間に座って待っていたのは、村に来てから仲良しになったツヨシにケンタ。
ふたりとも、おなじクラスにいる吸血鬼だったのだ。
いつも血が足りなくなるとこうやって、同級生の家をまわって、血をもらっているのだった。
いつも悪いね。
口数のすくないツヨシは、ボクのことがお目当てだったらしい。
あとからうちの父さんも来るからさ・・・
遠慮がちにいったのは、ママがいつになくねずみ色のストッキングなんか穿いていたのが目に入ったから。
さっそく、始めよっ。
ケンタがノリノリに立ち上がったのは、きっともう喉がからからだったからだろう。
あらあら・・・
お茶を淹れてくれたママの声をしり目に、男の子四人は隣の和室に踏み入れていて、
血を吸われるほうは、腹這いになって。
血をもらうほうは、その足許にのしかかってくる。
ケンタは弟のライン入りハイソックスのふくらはぎに。
ツヨシはボクの濃紺のソックスの足許に。
獣じみた熱い呼気を、よぎらせてくる。
長めのソックスを引き伸ばしてくれて・・・
ツヨシはこういうの、悦んでくれるたちだった。
「予定外だったから用意はしてなかったけど、目いっぱい歓迎するよ」という意味にとってくれたらしい。
隣では早くも、ケンタが弟のハイソックスの白い生地に赤黒い飛沫をほとばせながら、
それは旨そうに、血を啜り始めていた。
ボクの足許にも、吸いつけられた唇から洩れてくる唾液が、ソックスの生地越しにじっとりと・・・
そこで思わず、はっとなった。
夢だったんだ―――
ミキヤさん、お友だちが遊びに来たわよ。
ママの声だった。
玄関口には、ツヨシとお父さんの声。
そういえば弟のやつ、ケンタとサッカーしに行くって言っていたっけ。
まさに正夢。
でも、二度おいしいかも。。。
ツヨシとお父さんのため、とっておきのライン入りハイソックスの真新しいやつが一足たんすに入っているのを思い出して、
ボクはいいようもない安堵を覚えていた。
どうせ這いまわるふたつの唇の下、びりびりと噛み破られちゃうんだけど。
でもどうせなら、目いっぱい破いて、愉しんでもらいたいかな。
ママはたぶん、ボクのすぐ横に、よそ行きのスーツ着たまま転がされちゃって。
ツヨシの父さん相手に、「もう・・・いけませんわ」って言いながら。
ねずみ色のストッキングを、ブチブチと噛み破られてしまうのだろうか。
あとがき
某所で日記を描いた後にしては、いいピッチですな。^^
年始伺い
2012年01月03日(Tue) 08:17:26
家族だけで新年を祝うと、
この土地ならではの行事が、さっそく待ち構えています。
それは、”年始伺い”と呼ばれる行事です。
だれもが着飾って・・・家族の血を吸って下さる村の顔役のところにご挨拶に伺うのです。
今年でもう、なん年めになるでしょうか?
家内の実家であるこの土地に、一家で棲みついて、
すっかりここの住人にはなったものの、両親も兄夫婦も、都会住まいの癖がいまだに抜けません。
だからこそ・・・独特の人気があるのだと、いつも顔役氏には冷やかされているのですが。
村の金融機関に勤めている家内は、今年は思い切って制服にしたようです。
淡いピンクのブラウスに、濃紺のスカート。おなじ色のベスト。
制服姿で生き血をむさぼられるときには、決まって着衣を汚されてしまうのですが。
彼女の勤め先ではそういうとき、制服を余分に支給してくれることになっています。
そのうえから羽織るのは、顔役氏にプレゼントしていただいた、毛皮のコート。
スカートの下から覗く脛をなまめかしくひきたてている黒のストッキングは、
どうやらインポートもののようです。
お義兄さん、お待たせしちゃうわね。
そういいながらばたばたと支度に余念のない彼女は、だいぶ血色もよろしいようです。
大晦日からきょうまで、血を一滴も差し上げていないのですから。
玄関を出ると、そこには兄夫婦が待っていました。
待たせちゃったかな?
いま来たところだよ。
とっさに交わした言葉のすぐ後に、おたがい気づいたように居住まいを正して、
新年のあいさつを妻同士、夫同士交わしました。
義姉さんは、純白のスーツに、足許は真っ白なパンプス。光沢入りの肌色のストッキング。
清楚に肩に流した髪は、暮れに都会の美容院でかけてきた優美なウェーブが輝くようです。
村の祝言では、参加した成年女性は、村の衆と契りを交わすことになっていました。
新郎の兄嫁もその例外ではなく、スカートのすそを複数の男性の精液で濡らす羽目になりました。
兄は終始迷惑そうに、「困ります。困ります」って連発しながら、
それでも最愛の妻から目線を外すことなく、
「嫌ですっ!やめてくださいっ!」って叫びながら抵抗していた兄嫁が、不覚にもイカサレてしまって、
しまいにはスカート一枚に剥かれたイデタチで、おっぱいをプリプリさせながら、
仰向けになった男衆のうえにまたがって腰まで使い始めてしまうのを、
それは眩しげな目遣いで見届けていったのでした。
男性は、半ズボンに長い靴下を履くことになっていました。
わたしは家内に頼んで、村の私立学校の生徒たちが穿いている濃紺の半ズボンとおなじ色のハイソックスを取り寄せてもらいました。
兄はというと、ゴルフウェアの下、ひし型もようのハイソックスを、ひざ下まで伸ばしています。
○ロのロゴが入っているところを見ると、新年に合わせて奮発したのでしょう。
ふたりとも、まるで小学生みたいね♪
冷やかす女ふたりに、わたしたちは苦笑を返していきます。
さいしょに男ふたりが襲われて、失血で抗拒不能になったところ妻を襲われてしまう・・・
そういう筋書きが、きょうも繰り返されるのでしょう。
道すがらすれ違う男女は、誰もが晴れやかな顔つきをしています。
けれども女性たちのイデタチは、晴れやかどころではなくて、
だれもが例外なく、よそ行きのスーツや着物を、着くずれさせているのです。
連れの男性たちはおたがい目を合わせたものか、そむけ合ったものか、判然としない態度で会釈を交し合い、
女たちは反対に度胸が据わっていて、「やっほー♪」なんて言いながら、両手を振って挨拶を交わしていきます。
帰り道、家内が羽織る毛皮のコートも、前をはだけることになっていて。
年はじめの寵愛がいかに濃厚だったのかを、ブラウスのはだけ具合や下着の剥ぎ取られ具合で見せびらかすことになるのでしょう。
夫たちですら、半ズボンの太ももに咬み痕を、ずり落ちたハイソックスに穴をいくつもあけられたかっこうで、道をあるくことになるのですから・・・
それでもやはり目が行ってしまうのは、お互いの妻の穿いているストッキングのふしだらなたるみや裂け目なのでしょう。
背すじをきりりとさせて大またに歩みを進める彼女たち―――
家では愉しい夫婦の宴が、待っているはずです。。。
あとがき
年明けそうそう、フラチなものをあっぷしている柏木です。(^^ゞ
年賀状(コメント)をくださったみな様へは、このあと感謝をこめてご返事を書かせていただきますね♪
今年もどうぞ、ごひいきに―――。 (*^^)v(*^^)v