FC2ブログ

妖艶なる吸血

淫らな吸血鬼と倒錯した男女の織りなす、妖しいお伽噺・・・

吸血鬼を受け容れた街の記録。

2019年09月30日(Mon) 09:19:14

はじめに
ひところ描きためていたもののあっぷです。
上記のテーマで散発的に描きつづけていたのですが、読み返してみるとひとつのストーリーとしてそんなに破たんはしていないようなので、一括してあっぷしてみます。
吸血鬼と和解して、人命の保証と引き替えに彼らに市民の血を自由に吸わせることになった街の日常を、いろんな目線から語ってみようと思ったのですが・・・まあ似たり寄ったりの目線にしかなっていないみたいです。(苦笑)
途中途中に描いた日付を入れています。かなり前後しながらも、ぶれないお話を描こうとしていたみたいです。
「構想」としていますが、その実ほとんど変えていません。


タウン情報

○○市は、吸血鬼との共存を目指すため、来月1日から「吸血鬼親善条例」を施行、吸血鬼の受け入れを積極的に促進する。
近年吸血鬼による襲撃被害が続出していることに対応した措置。
具体的な施策は、居住地のあっせん、子女の公立学校への正式な受け入れ、暫定戸籍の整備、供給する血液を確保するための血液提供者の募集など。
吸血鬼の子女を対象とした学校への受け入れには、一部の私立学校も追随する見通し。また、血液提供の希望者には、市からの一定額の謝礼が支給される。
すでに吸血行為を体験した市民は少なくなく、市の担当課は、新規の血液提供者を大々的に募集する必要はなく、日常生活への影響は軽微であるとしている。
なお、この措置を受けて、吸血鬼側は人命を損なう恐れのある吸血行為を今後控えることを表明した。


校内だより  「吸血鬼受け入れのお知らせ」

来月1日から、当校は吸血鬼の生徒を受け入れます。
転入学に際しては、教職員、生徒及びその父兄をみだりに吸血の対象としないことが条件となっているため、生徒や父兄の皆様に必要以上に危害を及ぼす事態は発生しないものと思われます。
生徒、父兄の各位においては冷静な行動を取るようにお願いする次第です。
なお、転入者との親睦を深めるため、当校では生徒・父兄を対象に吸血鬼のために血液を提供する希望者を募集します。
年齢は13歳から60歳まで。健康な方で、男女を問いません。
面接は随時受付け、採否は本人のみに通知し、秘密は厳守されます。
生徒の安全を確保するため、各位の積極的な応募を希望します。


タウン情報 「変わる学校 父兄の協力求める市」

市内の学校では、吸血鬼受け入れについて父兄の間で不安が広がり、一部の生徒には転出の動きもみられた。
ただし、すでに吸血鬼は市内で日常的に活動しており、顔見知りの吸血鬼がいるという市民や吸血鬼の出入りを受け容れているという家庭も少なくないことから、動揺はむしろ限定的であるとも伝えられている。
反対に、「実態が不明であったものが明らかにされることで日常生活上の不安がなくなる(公立高校の父兄)」といった声もきかれ、同級生の吸血鬼のためにクラスの約半数が血液の提供を希望している学校もある。
市の担当者によると、「今回の措置は、すでに市内に浸透している少数弱者を保護するためのもので、吸血鬼と市民との平和的共存が趣旨。市民の皆さまは決して動揺することなく隣人との和解、懇親を心がけてほしい」と話している。


校内だより

当校では来月から、血液を求めて来校する方々への奉仕を充実させるため、当番制を導入することになりました。
月初以降、下記の順番で吸血鬼を対象とした奉仕を実施します。

3年1組 2組 3組 (各出席番号順)
1年生のうち希望する生徒
教職員 (担任については、生徒引率時に奉仕を行う)
2年1組 2組 3組 4組 (各出席番号順)
3年生のうち希望する生徒
教職員 (担任については、生徒引率時に奉仕を行う)
1年1組 2組 3組 4組 (各出席番号順)
2年生のうち希望する生徒
教職員 (担任については、生徒引率時に奉仕を行う)

来校する吸血鬼は日によって増減があるため、進度は未定です。
奉仕が1週間以内となった生徒を対象に、父兄の皆様には個別に通知いたしますので、
ご子息・ご令嬢の体調管理にご留意いただき、当日はストッキング・ハイソックスを着用の上登校させるよう指導をお願いします。

(描き下ろし)


タウン情報 「”被害”ではなく”親善” 微妙なケースも」 

吸血鬼親善条例が施行されて、きょうで約1ヶ月となる。一部で懸念された混乱はなく、市民の間には平穏な日常が保たれている。

去る17日、下校途中の女子中学生3名が転入したばかりの吸血鬼の集団に襲われ、吸血、暴行される出来事が発生したが、その後被害に遭った女子生徒とその家族、女子生徒と交際中の男子生徒らとの間に和解が成立。3名の女子生徒は吸血鬼との交際を受け入れた。被害に遭った女子生徒の交際相手である男子生徒は、「彼女が犯されてしまったのは残念ですか、今では状況を理解し前向きに受け容れています。彼女が血液を提供するためにお相手を訪問するときには、彼女の負担を減らすために二人で行くようにしています。母も協力してくれるので、心強いです」と話している。

また、条例が施行された当日の1日には、帰宅途中の三十代の夫婦が吸血鬼と遭遇して、夫婦とも失血のため昏倒した事案も発生している。一時、夫が全治2週間の負傷、妻が複数の吸血鬼による性的な暴行を受けたと伝えられたが、その後吸血鬼と夫婦との間に和解が成立。夫は「性的な関係は生じたが、"暴行"ではなかった」と証言し妻もそれを認めたため、これも事件として取り扱われていない。加害者の吸血鬼と夫婦はその後親しく行き来しており、大きな問題は生じていないもよう。

このようなケースは他にも少なくとも数件発生しているが、「直後に和解が成立したケースは事件として取り扱わない(吸血鬼親善対策室)」という市の方針から、深刻な紛争には至っていない。
トラブルの多くは条例の施行後に市内に転入した吸血鬼によるもので、いずれも旧来からの居住者である吸血鬼が和解を仲介しているという。こうした市の対応には、「丸投げではないか」と一部から疑問が提起されているが、吸血鬼親善対策室は「担当部署では旧来から居住している吸血鬼に協力を仰ぐため、彼らとの意思疎通に腐心している。彼らと懇親を結ぶためにほとんどの職員が自身はもとより夫人や子女の血液を自発的に提供するなど誠実に取り組んでいる」と反論、理解を求めている。


生徒の提出作文(上記男子生徒による作文。卒業文集より転載)

彼女を吸血鬼に捧げたお話

ぼくの彼女は、ぼくが3年の2学期のとき、吸血鬼に犯されました。
当時彼女は2年生。同じ課外クラブてま知り合いました。
そして、(親にも内緒だったのですがら)彼女が1年の冬休みに、ふたりは初めて結ばれました。未熟者どうしの関係だったから、文字通り"手探り"のセックスをくり返す日々。友だちには早すぎると言われましたが、毎日が夢中でした。確かに早かったかもしれませんが、お互いにお互いを"最初で最後の異性"だと、いまでも思っています。

結ばれて半年ちょっと経った9月から、市が吸血鬼との親善条例を施行して、ぼくたちの学校にも吸血鬼がおおっびらに出没するようになりました。けれども、彼らはもともと生徒や父兄、先生や職員のあいだに紛れ込んでいたし、来賓として学校に堂々と出入りしている吸血鬼までいたので、条例じたいにそんなに違和感を感じていませんでした。時おり先生がたが、あらかじめオーケーしている生徒たちを空き教室に集めて来賓の吸血鬼に応接させたり、自分たちも手本わや見せたりしていました。それも順番に予防接種でも受けるような身近な感じがしたので、彼女とも「いつか咬まれちゃうかもネ」って話したこともありました。セックスの経験のある女子は咬まれたときに犯されることも聞いていましたが、ぼくたちの学年でそうした女子がほとんどいなかったので、あまり実感がありませんでした。(なんとなくは、警戒してたけど)

彼女が友だちと連れだっての下校中に吸血鬼に襲われたときいたのは、そんなある日のことでした。教えてくれたのは、母でした。ぼくたちの学校ではPTA のつながりが強いこともあり、こういう情報は早いのだと、母は言いました。話題が話題なので、ぼくにその話を切り出すときも母はおっかなびっくり、腫れ物に触るような態度でしたが、ぼくはむしろ「とうとう"順番"が回ってきてしまった」という気持ちでした。当時の新聞を読み返すと、「彼女が犯されてしまって悲しい」と書かれてありますが、いまの記憶では、むしろ、「ずっきん♪」ときてしまった部分のほうが大きかったような気がします。

彼女がどんなふうに抵抗したのか、
どんなふうにねじ伏せられたのか、
どこを咬まれてどんな感じがしたのか、
彼女を咬んだ吸血鬼は彼女の血を気に入ったのか。
彼女のほうではどうなのか?

気になって仕方ありませんでした。
すぐに彼女に会いに行きました。
彼女の家には、彼女以外にだれもいませんでした。
彼女は一人きりで泣いていたようでしたが、ぼくを家に入れてくれると、「ヤられちゃった♪」と、照れくさそうに笑いました。それからぼくたちは、長いことセックスに耽りました。
ぼくしか識らなかった身体には、彼の痕跡がありありと残されているような気がしました。ささいな仕草とか声とかが、いつもと違っていたからです。
けれどもぼくは、恥ずかしいことにそうしたことにさえ昂奮してしまって、「ユウちゃん、あたしのこと犯されて昂奮してるでしょ?」と図星を指されからかわれてしまいました。
なによりほっとしたのは、彼女のぼくに対する態度が変わっていないことでした。
吸血鬼とのセックスが気持ち良いあまり夢中になって、ぼくとのことを忘れられてしまっていたら、それこそ悲しかったですが、そんなことは全くありませんでした。
「咬まれたり犯されたりしているあいだ、ずっとユウくんのこと考えていた。怒られちゃうかな、嫌われちゃったら悲しいなって」と、彼女は言ってくれました。やっぱり彼女は最初で最後の女(ひと)なんだと思い、やさしく抱きしめてあげました。
これからのことも、彼女とじっくり相談しました。
彼女を襲った吸血鬼とは言葉を交わすことができて、「きみは彼氏のことを本気で愛しているようだから、仲を裂くつもりはまったくない。むしろ仲良くしなさい」と言われたそうです。それでも吸血鬼は彼女のことをあきらめたわけではなくて、つぎの週のおなじ曜日に逢おうと約束していました。彼女も、その約束は守るつもりだと言いました。
彼女が犯されているあいだ、ずっとぼくのことを考えていたのは、ぼくにすまないと思ってくれたからではあったのですが、そのなん分の一かは、「楽しんじゃってごめんなさい」だったのです。
そのときぼくはほんのちょっぴりだけムッとしましたが、いまでは違います。
彼女と同じ吸血鬼に咬まれて気持ち良いし愉しいと感じてしまいましたから・・・
彼女の生き血を奪われたことに対しても、ぼくは吸血鬼に嫉妬していました。そしてなによりも、

彼女はどんなふうに抵抗したのか、
どんなふうにねじ伏せられたのか、
どこを咬まれてどんな感じがしたのか、

そんなことが、とても気になっていたのでした。
吸血鬼が彼女の血を気に入ったことや、
彼女も吸血鬼のことを憎からず思っていることは、すでに忌々しいほど、わかってしまっていたのですが。。

ぼくは彼女に、これからすぐに彼に逢おうと言いました。
ぼくもいっしょに咬まれてあげると言ったら、彼女はホッとしたように頷きました。
びっくりしたのは、ふたりで出かけるときに彼女が、それまで着ていた目だたない普段着からよそ行きの服に着替えたことでした。
気になる男性のまえでは、すこしでも綺麗でいたいという女心を、意識しないてまはいられません。
ぼくとのデートのときも、彼女はいつもおめかししていました。だから、その日の彼女のおめかしも、ぼくといっしょに出かけるためではあったはずですが、同時に自分を咬んでモノにした吸血鬼のためなのだと感じたのです。

そんなぼくの気分を、彼女はしっかり見抜いていました。
わざわざ、「あなたたち二人のためにおめかしするんだよ」と、言ったのです。
その上には、「これからは」の接頭語がついているの?とぼくが訊くと、
「ヤーダ、国語の優等生!」とからかわれて、はぐらかされてしまったけれど。。

彼女のうら若い血を奪われたことに嫉妬を覚えたぼくは、当然のことながら、彼女を犯されたことにも嫉妬を感じていました。
けれども、好奇心のほうがまさってしまったのです。
ぼくは、ぼく以外の男に彼女がどんなふうに反応するのか、気になって仕方がなかったのです。

目のまえで彼女を咬まれ、犯されたときの感想ですか?
それはちょっと勘弁してください。(この作文を読んだ皆さんが、一番知りたいことだろうけど)
いま、ぼくにそのときの心境を正直に描きとめる力はありません。
ただいえることは、彼女が吸血鬼に咬まれに行くときにはなるべくぼくがエスコートして、2回に1回はその場に立ち会っている・・・ということだけです。
それでも、時には彼女はぼくに内緒で彼と逢ったりしているらしく、そのことをあとで彼から聞かされたりすると、かなり妬けてしまうのですが・・・

(ここまで7月28日~8月3日構想)



地元新聞

「ハイソックスを着用している健康状態の良好な男女生徒、若干名を募集します。該当する生徒は、302教室に集合してください」
「ストッキングを着用している健康状態の良好な女子生徒、若干名を募集します。女子の制服とストッキングを着用した男子生徒もOKです。該当する生徒は・・・」
授業中の教室に流れる校内放送に、教師も生徒も一瞬発言を控えて聞き入る姿が、地元の中学・高校で頻繁に見受けられるようになった。
校内に来賓として現れる吸血鬼に向けての対応である。
中学2年のクラスを受け持つ鹿村京子教諭(32、仮名)は語る。
「こういうとき、教師も指定されている場合には、率先して生徒を引率するんです。初体験の生徒や経験の少ない生徒の不安を取り除くために指示されました」
引率する教諭は、応接前に生徒の服装をチェックすることが定められている。
ストッキングを穿き慣れない女子生徒の足許を入念に点検し、ストッキングのねじれを直す姿などがよく見受けられるという。

鹿村教諭の受け持ちのクラスの生徒は、すでに全員が吸血鬼への応接を体験している。
「最初に漏れのないよう、出席番号順に呼び出されましたから、全員が体験者です。担任はその都度生徒を引率しました。クラス持ち回りだったので、貧血で倒れることはかろうじてありませんでした」
セックス経験のある女性が吸血の対象とされるときには、性的関係も結ぶことになる。秋に結婚を控える鹿村教諭にそのあたりの事情を取材すると、
「質問は生徒の引率のことだと聞いたのですが」と、やんわりと回答を拒否された。
ちなみに生徒たちに取材すると、鹿村教諭の最近のあだ名は「娼婦」だということである。

●●高校2年の林田直樹君(17、仮名)と井尾谷佳織さん(17、仮名)は、周囲にも認められた相思相愛のカップル。林田君によると、
「募集の放送がかかったときには、彼女と2人で行くようにしています。知らないところで何をされているのか心配しているよりも健全なので・・・エエ、井尾谷さんは処女なので、そちらのほうは心配ないので。ただ、彼女は吸血鬼の間でも人気があるので、目のまえで吸血されると嫉妬しますけどね」と、はにかむ。
井尾谷さんによると、最近彼女を特に指名する吸血鬼が2~3人できたという。
「”またあの人だね”って、彼と言い合いながら教室に行くんです。犯される心配はないのですが、ブラウスを脱がされたりハイソックスをずり下ろされたりといったことは普通にあるので、彼がやきもちを妬くんです。彼氏の前で乳首を舐められたときにはさすがに恥ずかしくて、対応に困りました」と、こちらも照れ笑い。
嫉妬しているところをばらされた林田君は笑って彼女を小突いていた。
「好きですから、嫉妬するのは当たり前です」と、笑いにも屈託がない。
「高校を卒業するまでには処女を卒業します」という井尾谷さん。「お相手はどちらに」という記者からの質問に、「微妙ですね」と意味深な反応が返ってきた。
「彼女の初体験を見せつけられるほうにも、最近興味があるんです」と語る林田君。
井尾谷さんの純潔の行方は、たしかに「微妙」な状況にあるようだ。

市内の中学・高校の中には当番制を採用している学校もあるが、詳細の対応については「市では一元的な指導は行わず、学校ごとに一任している(吸血鬼親善対策室)」としている。

(ここまで8月25日構想)



地元新聞 「冠婚葬祭の実態も一新 吸血鬼向けにリニューアルされる施設」

市内の結婚式場「しあわせホール」は施設を一新、来月1日から再オープンした。
今回の新装の眼目は、吸血鬼の出席者への対応。花嫁が披露宴の席上ウェディングドレス姿で襲われるケースが多発していることから、ホールのスペースを従来よりも2割~3割程度拡張し、出席者全員が吸血され犯される花嫁のあで姿を展観できるよう配慮された。
新郎、新婦の母親や新婦の友人代表も同時に襲われて交接を遂げられるケースが多いため、ホール中央に男女数組が交接できるスペースを設ける。吸血鬼の出席者を多数受け入れる披露宴の場合、交接の対象者が拡がり宴がエスカレートするケースもあり、「中央スペースの広さは従来の披露宴での実例を参考に設計したが、様子をみてさらに拡げることも検討する(式場担当者)」という。
失血により体調を崩した出席者のための応急対応に備えた救護室や、披露宴で生まれたカップルのための個室も用意される。披露宴で吸血の対象とされるのは既婚女性が多いため、カップル用の個室には夫など家族の控え室も用意されているという。「吸血鬼と二人きりになった奥さんのことが心配というご主人は毎回多いので、控え室付きの個室は1ホールにつき40室と多めに設置している。野外での交接を希望するカップルや、個室が行き渡らない場合には庭園をご利用いただけるよう、外部との境界には高い壁と植え込みを設けている(同)」
実際に野外の庭園の利用頻度は高く、「皆さんに視られながらのセックスで、いままでのマンネリ気分が一掃された(結婚歴10年以上のご夫婦)」や、「開放的な気分になって、彼氏以外に抱かれても抵抗なく受け入れることができた(来月結婚を控えた彼氏と同伴した独身女性)」といった声もきかれている。
「吸血鬼が増えたこの街でも、年配者の方々を中心に"妻を吸血されたり犯されたりするのは恥ずかしく不名誉なこと"ととらえる人がほとんど。ご令室やご令嬢を吸血の対象として提供を強いられるそうした方々への配慮も怠らず、吸血鬼と人間との親善が生まれる場となるよう努めたい(式場担当者)」といわれるように、まだ意識の古い男女も少なくないが、そのぶん「個室の利用頻度は予想以上に高い(同)」ともいわれ、新規の設備は有効に稼働しているようである。
当日の花嫁と花婿以外にも、多くのカップルが結ばれる場として、地元結婚式場の果たす役割は大きい。

(ここまで7月27日構想)


地元新聞 「吸血鬼に支配された結婚式場 ”歓び”に目ざめる招待客」

「しあわせホール」で、市外からの利用が増えている。
市民の結婚式に参列した経験のある男女がリピーターとして訪れているようだ。
その中の一人である園かなさん(23、仮名)は語る。
「初めて来たのは、友人の結婚式でした。その場で吸血鬼に襲われて以来、病みつきになってしまって、あまりつきあいのない人の結婚式にもすすんで出席しています。彼氏はいますが、ここの存在はまだ秘密にしています。将来結婚するときには、ぜひ利用したいです。彼氏のお母さんが厳しい人なので、ぜひここの流儀に慣れてもらいたいと思っています」
「複数の吸血鬼と関係ができてしまったので、言いにくくって」と本音を漏らしたかなさんは、屈託なく笑う。
すでに性的な関係を結ぶ特定の吸血鬼も複数いるというかなさんの顔に、曇りはない。

都会で大手企業の重役を務めるFさん(53)も、知人の披露宴に出席して被害に遭ってから、家族ぐるみで式場を積極的に訪問するようになった一人だ。
甥の結婚式に家族で参列したことが、Fさんの運命を変えた。
Fさんの過去を長男のHさん(27)が代弁する。
「従兄の結婚式には、わたしも妻を伴って参列しました。当時新婚三か月だったのですが――ご承知の通りの展開となりまして、妻も披露宴に居合わせた8人の方に犯されました。吸血するのは当然吸血鬼の方々なのですが、乱交タイムになると普通の人間の参列者も加わるんですね(笑)。そのうちのなん人かとは、妻がわたしの時よりも燃えている感じで・・・かなり妬けました。
母は厳しい人なのですが、それでもお1人だけ経験しました。吸血鬼のなかに仕切っている人がいて、”大勢は駄目”というタイプの女性を見抜くんだそうです。たしかに、妻が体験したようなことは母には不似合いというか――ですから父の隣に座っていた人(あとで吸血鬼だとわかりました)がしきりに父にお酒を勧めていて、日ごろ気難しい父が意気投合しているのが意外でした。
人妻を狙うときの最適任者は、ご主人とウマの合う人だそうですが、母の相手は父との相性で選ばれたみたいです。そのまま奥の部屋に手を引かれていって・・・ですから、”決定的瞬間”を目にしたのは、父だけなんです。
妻がなん人めかの男性と夢中で交わるのを前に目のやり場に困っていると、その前に妻をモノにした別の男性から声がかかって、奥であなたを呼んでいるからと・・・披露宴の広間に隣り合わせにいくつも小部屋があるのですが、母はその中のひとつにいました。ちょうど入れ違いに出てきた父が、”あまり視るものじゃないよ”とたしなめるように呟いたのは憶えているのですが、そこで母が父とは別の男性に抱かれていました。よく気づかいをする人で、心のつながりができているなと感じるようなセックスでした。身持ちの堅い母までもが堕ちてしまうのだと思うと妻の行状にも初めて納得がいきました。
それから妻のところに戻ると、わたしも乱交の仲間に加わったのです。妻の両肩を抑えつけてほかの男性に促したり、わたし自身もまたがっちゃったり・・・妻にはあとで軽く叱られましたけどね」
さいごは照れくさそうに首をすくめたHさんも、奥さんともどもかなり楽しんだようだ。
その時のご縁で吸血鬼1人、人間の男性2人と親密になったHさんの妻は、いまや「しあわせホール」の常連。交際相手の男性と示し合わせて、直接関係ないカップルの結婚式にも参列してお祝いをするという。「人の少ない披露宴だと、私たちのようなエキストラの招待客も歓迎されます。人数が多いとその分、場が華やぐからだそうです。私も若い女性の中にカウントしてもらえるので、そこそこうれしいですね。そこでお嫁さんが犯されるのを鑑賞してから、ダンナを裏切るんです(本人談)」という。
それでも夫婦仲が安泰なのは、「しあわせホール」への参列がいつも夫婦同伴であるところに現れていた。
息子夫婦の暴露を受けて、Fさんもようやくひと言だけ、重い口を開いた。
「遺憾ながら、家内のお相手は家内ととてもお似合いです。それが、重役夫人の名誉を汚すことを認めた理由です」


地元新聞 「黒のストッキングはお好き? 冠婚葬祭場でも”吸血・不倫の舞台”を演出する”ダミー法事”が続出」

市内の結婚式場「しあわせホール」の隣接施設で冠婚葬祭場である「やすらぎホール」が、18日に改装を終えた。
従来通り実際の冠婚葬祭の場としても利用されるが、今後は「ダミーの法事」を軸に営業を展開するという。
同ホールを経営する「かしこ祭典」の梶間代表はいう。
「吸血鬼が街に侵入するようになってから、礼装姿のご婦人が襲撃を受けるケースが増えた。彼らは特に黒のストッキングを着用したご婦人の脚に好んで咬みつく習性をもっているので、喪服姿のご婦人が大勢集まる当ホールで吸血鬼向けの営業を企画した」という。
一部には「不謹慎だ」という声もあがるが、同社では「実際の式典とは別日に企画される等一定の配慮をしている(梶間代表)」と強調、受注件数も順調に伸びているという。
最初に企画されたのは、喪服女装の愛好会によるもの。
「淡い毛脛の浮いた男性の脚が黒のストッキングに装われて、独特ななまめかしさを帯びており、吸血鬼たちにも相当の人気のある企画(同社)」といわれる。
実際の法事の二次会としても活用されている。
「親族間では血の味が似通うことから、吸血鬼の間でも需要がある」といわれる。昨今では親戚同士の集まりは敬遠されがちであると伝えられるが、妻を寝取られる嗜好を持つ夫たちの間では喪服姿の夫人を同伴して活動するケースが少なくなく、「親戚づきあいは苦手ですが、やすらぎホールだけは別。今は”聖地”です」と断言する利用客も増え始めている。

(描き下ろし)


地元新聞 「市の経済にも大きな好影響」

市の経済状況をはかる市内経済白書がきのう公開された。白書によると、一部衣料品店の売上が対前年比20~30%増と、目立って好調である。
特に婦人服はフォーマルウェアを中心に対前年比40%と異例の伸びを示した。
「吸血鬼に襲われるご婦人が増えたことが大きいですね」と語るのは、創業70年のA洋服店。街の中心街のアーケード化から年々売上不振にあえいでいたが、ここにきて完全に息を吹き返したという。
「吸血鬼親善条例ができてから、ご婦人が真っ昼間から大っぴらに襲われるケースが目立って増えました。彼らはよそ行きのきちんとした服装の女性を好むので、勤め帰りや冠婚葬祭帰りのご婦人が好んで襲われるようです。学校帰りの途中を中高生が制服姿で襲われることも多いですね。ご婦人方がご主人や親御さんに内緒で親密な関係になった吸血鬼と逢う場合、事前に服を買うことが多いのですが、出先で唐突に難に遭い破れたブラウスの胸を抑えて駆け込んでくるご婦人も少なくありません。服はかさばるから持ち歩くわけにもいかないし、襲うときにはできれば前もって報せてほしいというのが本音ではないでしょうか(同)」
長期的に低迷してきてストッキングの売上も大幅に伸びた。ストッキングの売上が前年同期比50%増となったB用品店では、「吸血鬼がご婦人を襲うときには、ストッキングを穿いた脚に好んで噛みつくので、今では予備のストッキングを2~3足持ち歩いているご婦人がほとんどです。公立学校でもストッキングの着用を推奨しているので、一時は皆無に近かった女子中高生の需要も増えました」と語る。
「OLさんが愛用している着圧式のハイソックスも人気があるようです。また、学生さんの間ではハイソックスの人気も根強く、"毎週3~4足は破かれてます"という強者もいます。男子生徒の間でもハイソックスが流行していて、彼女を同伴して血液の提供に行く生徒さんが履いているようです(同)」と、ハイソックスの売上も順調だという。
意外にも、ストッキングを買う男性も増えているという。襲われた妻のために購入するケースばむろん多いが、それ以外にも"好んで穿いている男性が増えている"という。「奥さんを庇って身代わりに女装して血液を提供しているうちにはまってしまって、奥さん以上の頻度で身なりを整えて出かけて行くご主人もいるみたいですよ(同)」
ストッキングの嗜好が、市民の性嗜好にも大きな影響を与えつつあるようである。

(ここまで8月25日構想)

怒涛。

2019年09月28日(Sat) 10:43:48

きのうの朝。
構想が止まらなくなってしまいました。
お話があとからあとからわいてきて、たまたまPCをいじれない状況にあったのに、ケータイに文字を打ち込み続けていました。
以下にアゲたお話は、すべてそのときのものです。
ほかに、うまく続かなくなって途中で投げたお話が3話ほど。
あっぷするときに若干いじったお話はありますが、ほとんどは誤字を訂正したくらいです。
いったいあれば、なんだったのでしょうか?

姑の決断

2019年09月28日(Sat) 10:19:20

吸血鬼が若妻に横恋慕した。
彼は若妻を襲って血を吸い、犯してしまった。
若妻の夫は、最愛の妻の貞操が喪われたことを悲しんだ。
けれども妻が情夫に夢中になり、吸血鬼も妻のことを気に入っているのをみて、ふたりの関係を許すことにした。
吸血鬼は家庭を壊すことは望まず、彼女が人妻のまま犯すことを希望したからである。
妻も夫を愛していたので、夫婦はその後も仲の良い家庭を営んだ。
優しすぎる夫は、愛妻の新しい恋を祝福し、貞操の喪を弔った。

彼の母親が、息子の嫁の不倫に気がついた。
そして、息子までもが若い嫁の性交を認めてしまっていることを憂えて、関係を断たせようとした。
けれども、説得に出向いた母親は息子の家で吸血鬼に出くわして、あべこべに犯されてしまった。
いちど喪われた操は、元に戻らない。
けれども操を喪っても、夫婦愛まで壊れるとは限らない。
嫁の態度からそれと察した母親は、夫にすべてを打ち明けて、自分が嫁の身代わりに吸血鬼の愛人になりたいと告げた。
息子の血をうけた子どもの祖母になることを望んだためである。
父親は長年連れ添った妻を愛していたが、妻の決意が固いのを知り、自家の名誉が汚されるのを忍ぶことにした。

母親はまだ、四十代の女盛りだった。
それから8年の間、彼女は吸血鬼の愛人を引き受けて、その間に夫婦は愛し合って二人の子どもをもうけた。
やがて子どもたちご学校に通うようになると、吸血鬼と若妻の交際は自然に復活した。
夫や姑も、子孫を設けるというたいせつな役目を果たした彼女の恋を、もはや妨げようとはしなかった。
子どもたちは優しい息子と美しい娘に育った。
息子の花嫁と娘とは、二人ながら吸血鬼に処女を捧げ、特に娘のほうは吸血鬼の妻として結ばれた。
彼らの祖母が自らの貞操を汚すことで息子の血すじをつなぎ、なおかつ吸血鬼の花嫁をもたらすことになった。

9月27日7:58 脱稿

性欲の強い男の子

2019年09月28日(Sat) 10:05:59

性欲のとても強い男の子がいた。
十代のうちから自慰だけでは飽き足らず、セックスを楽しむのを結婚するまでがまんできないと母親に訴えた。
母親は夫と相談したうえで、自分が息子の相手をすることにした。
実母の手ほどきを受けて、彼は性技の達人になり、やがて実母を夢中にさせるまでになった。

彼の兄が嫁をもらうと、兄の新居に出向いて兄嫁を犯した。
友人たちが結婚すると、そのたびに新居に押しかけて、新妻たちを片っ端から犯した。
けれども女たちは彼の性技に屈してだれ一人抗わず、
父や兄を含めた夫たちもまた「あいつの女好きはしょうがない」と、笑って済ませていた。

やがて彼も嫁をもらった。
ところがそれまで人妻ばかり楽しんできた彼は、処女である花嫁にどうしても関心を持つことができなかった。
困り果てたあげく、彼は自分の花嫁を、他の男に抱かせることにした。
最初に選んだのは、父親だった。
息子の初体験のために、自分の愛妻の操を犠牲にしてくれたことを感謝していたためである。
けれども父親は、息子の嫁を犯すわけにはいかないと、花嫁の処女を奪う役目を引き受けなかった。
つぎに彼が相談に出向いたのは、兄のところだった。
新婚そうそう新居に上がり込んできた義弟に犯されて以来、兄嫁は夫公認で彼の恋人になっていたからだ。
けれども兄もまた、義理の妹を犯すわけにはいかないと、その役目を断った。
新居を襲わせてくれた親友たちも、同じだった。
だれもが常識的な人たちで、彼らが好意から自分たちの妻を襲わせてくれたことを彼は知った。

とうとう彼は、新妻の実家に出向いた。
新妻の父親は、自分の一人娘をものにしたいという願望を、かねてから抱いていた。
そして、娘婿のすすめるままに、里帰りをした娘の寝室に忍び込んで、犯してしまった。
それと引き替えに、彼が義母を奴隷にしたのは、いうまでもない。
晴れて男の経験を持った新妻に、彼は初めて欲望を覚えた。
そして、父親に捧げた操を守ろうとして必死に抗う妻に息荒く迫って、彼女が夢中になるまで愛し抜いた。
妻の父親は娘婿が長年連れ添った妻を気に入ったことを悦び、娘と妻の婿として彼のことを迎え入れた。
母娘ながら、彼の女となったのである。
義理の親子は時おり妻を交換し合って、楽しく暮らした。


9月27日7:30 構想

世界を守った夫婦

2019年09月28日(Sat) 09:42:08

世界征服を企んだ吸血鬼がいた。
手始めに、顔見知りの夫婦を襲って征服した。
先に襲われた夫は血を吸いとられる歓びに目覚めてしまい、愛する妻が襲われるのをむしろ嬉しげに見届けてしまった。
妻は夫の前で犯されて、世間体を気にする夫ともども服従を誓わされた。
それ以来、夫婦は代わる代わる襲われて生き血を吸い取られた。
夫は快感にふるえながら血を吸われて、
貧血を起こしてその場に倒れたあとは、妻が犯されるのを視て愉しんだ。
吸血鬼は夫婦を服従させたことに満足して、それ以上の悪事を行うのを忘れた。
この夫婦は、自分たちが堕落するのと引き替えに、世界を守ることに成功した。

9月27日6:35 脱稿

ストッキング地の靴下の夫婦

2019年09月28日(Sat) 09:29:10

濃紺のストッキングがたまらなく好きな吸血鬼がいた。
彼は好んで人妻を襲い、脚にまとわれたストッキングを咬み破りながら。生き血を吸った。
ある家庭に侵入したとき、誤ってご主人の血を吸ってしまった。
彼もまた、濃紺のストッキング地の、紳士用ハイソックスを好んで穿いていたためである。
気に入りの靴下を破かれたご主人は立腹したが、吸血鬼の毒に侵されてしまい、
なおも咬みついてくる吸血鬼に、靴下をブチブチと破かせて、血を吸うのを許してしまった。
同じ色のストッキングを穿いていた妻をも目の前で襲われてしまうのも、夢見心地で許してしまい、
自身の妻がドラキュラ映画のヒロインを演じるのをたんのうするはめに遭った。
ご主人は以前から不倫の関係だったふたりの仲を許して、お揃いの色のストッキングを穿いて吸血鬼をもてなすようななった。


あとがき
ちょっと読んだだけだとわかりにくいので、時系列に描いてみます。

さいしょに吸血鬼が妻を犯して、不倫の関係を結んだ。
妻は吸血鬼のために、彼の好んでいる濃紺のストッキングを穿くようになった。
吸血鬼は妻の生き血を求めて家にさまよい込んで、濃紺のストッキングのふくらはぎを咬むが、
夫の脚を妻のそれと取り違えて咬んでしまった。
夫は妻の浮気相手に生き血を吸われたが、吸血鬼の毒に侵されて、相手の欲望を許してしまった。
妻の情事を目の当たりにさせられながらも、夫はふたりの交際を許して、
おそろいで濃紺のストッキングを脚に通して咬ませるようになった。

9月27日6:25 脱稿

恩がえし。

2019年09月28日(Sat) 09:20:47

吸血鬼がある人妻をたらし込んで、生き血を吸った。
人妻の夫は、妻と吸血鬼との不適切な関係を歓ばず、なんとかして妻の仇敵を討ち果たしたいと思った。
毎晩吸血鬼を待ち受けたが、いつもまんまとしてやられて、吸血鬼が妻との逢う瀬を愉しむことを許してしまった。
しまいに夫は寝不足で健康を損ねて、病気になった。
妻は夫を気遣って懸命に看病し、連れ添ったしんけんな態度をみた吸血鬼も、交代で愛人の夫である男の看病をした。
やがて夫は全快したが、以前の頑なな態度を捨てて、最愛の妻の貞操をきみにプレゼントすると告げ、吸血鬼に妻との交際を許した。
人妻は夫の配慮に感謝して、ますます夫に尽くすようになった。

あとがき
『沙石集』という古典に、こんな話が出ています。
自分の妻の浮気現場を押さえようとして梁の上に隠れていた夫が足を踏み外して下に落ち、大けがをした。
妻ばかりか情夫までもが気遣って、夫を介抱したところ、
夫は情夫と和解して、妻のところに自由に通うことを許した。
ちょっとそんな話を、思い出しました。

9月27日4:50 脱稿

妻も母も。

2019年09月28日(Sat) 08:36:50

ある人妻が吸血鬼に襲われて、たらし込まれてしまった。
その人妻の夫は、吸血鬼を妻から引き離そうとあらゆる努力を試みたが、すべて失敗に終わった。
人妻はうら若い血潮を吸い取られて、徐々に素肌が色あせていった。
男は心底焦ってしまい、たまりかねて吸血鬼に哀訴した。
大切な妻なので死なせないで欲しいと。
吸血鬼は夫に同情したが、目下のところ生き血を吸い取らせてくれるのは彼女だけなので手放すことができないといった。
夫は父親の許しを得て、まだ女盛りだった自分の母親を、吸血鬼に紹介した。
吸血鬼は五十女の熟れた生き血に悦びながらも、もう少しだけ血があれば誰もが助かるのにとうそぶいた。
男は仕方なく、妻の服を借りて女装をして、こうするくらいしか方法がないと吸血鬼に哀訴した。
夫の女ぶりを悦んだ吸血鬼はさかんに夫の生き血を吸い、心からの満足を覚えた。
女ふたりは夫に許された不貞を愉しみ、夫もまた女として襲われる歓びを堪能した。
夫の父親さえもが、長年連れ添った愛妻のあで姿を覗いて堪能することで、満足を得た。
誰もが無上の歓びに浸りながら、その後の人生を愉しく送った。


あとがき
9月27日 4:37脱稿

色気を求める吸血鬼

2019年09月28日(Sat) 08:33:35

吸血鬼が独身の男を襲った。
男は彼の言うなりになって、血を吸われた。
男ひとりでは色気がないなと吸血鬼が言った。
男は自分の母親を紹介した。
母親は五十過ぎだが、女盛りだった。
吸血鬼は、男の母親に満足しながらも言った。
もう少し色気が欲しいなと。
男は吸血鬼に若い女の血を吸わせるために結婚した。
吸血鬼は、男のフィアンセをたらし込み、処女の生き血を愉しんで、そのうえで若妻の貞操まで玩んだ。
吸血鬼は男の妻の貞操に満足しながらも言った。
もう少し色気が欲しいなと。
男は吸血鬼の気持ちをそそるため妻や母親の洋服を借りて女装した。
吸血鬼ははじめて満足した。
男の妻は私の貞操が無駄に汚されたと苦情を言い、
母親もお父さんに顔向けできないじゃないのと苦情を言った。
父親は寛大な男で、わたしは家内の浮気をそれなりに愉しんでるよと笑い、
男も新妻の浮気を面白がっていた。
結局女たちは、男の女装ぶりの良さをしぶしぶ認めて、自分たちも浮気を愉しむようになった。


あとがき
9月27日 4:37脱稿

妻が、女らしくなった理由(わけ)。

2019年09月26日(Thu) 07:12:28

永年連れ添った妻が、女らしさを取り戻したのは。
不倫相手のために、美しくありたいと思うようになったから。
不倫相手が吸血鬼で、吸わせる生き血にうら若さを秘めたいと、強く感じたから。
女装にそまったわたしよりも、女らしくありたいと、不思議な競争心を燃やすようになったから。

分身の術。

2019年09月26日(Thu) 07:02:03

「いちどに大量の血液が必要になった。
 大勢でいくからそのつもりで」
吸血鬼から届いた連絡は、簡潔で残酷だった。
分身の術に心得のある”彼”は、いちどに複数の人間を襲うことができるのだ。
ふだんは顔色が悪くうっそりとした表情の”彼”は、いちど別れると顔を思い出せなくなるほど特徴のない顔だちの持ち主だった。

もともとわたしの取引先として家族に接近した”彼”は、さいしょに息子を襲い、
仲間に引き入れた息子の手引きで自宅に入り込むと、つづいて妻を襲った。
既婚の婦人を相手にするときには必ず、性交渉も遂げてゆくという”彼”の欲望に屈して、
妻は結婚して十数年守りつづけた貞操をむしり取られた。
いちど犯されてしまうともう、あとは夢中でしがみついたまま、
なん度も気前よく、許しつづけてしまっていた。
息子はそれを傍らで、失血した身を横たえながら、陶然と見入っていたという。
ふたりが男女の関係を結ぶのに、そう時間はかからなかった。

つぎに襲われたのが娘だった。
兄に連れ出された少女は制服姿のまま、”彼”の牙を享けた。
幸か不幸か、処女の生き血の貴重さを知る”彼”のおかげで、まだ純潔を保っているが。
それからいくばくもなく、若すぎる年頃で結婚相手の定まったいま、
未来の花婿の同意付きで、結婚前の身体を奪われることになっている。

さいごに吸われたのが、わたしだった。
もうどうなっても良い・・・と観念したわたしに、”彼”は終始紳士的に接した。
一夜明けるころには、妻は息子、娘が堕ちたのも無理はない・・・と思えるようになった。
家族はすぐに、平穏な日常を取り戻していた。

息子、妻、娘、わたしと、1人1人別々に吸われたものが。
きょうは同時に襲われるという。
常識的には、忌まわしい刻に違いないはずなのに。
ドキドキしてしまうのは、なぜだろう?
息子も、娘も、妻さえも。
同じ思いを抱いているらしい。
わざとらしい日常のやり取りを努めて重ねたけれど、そのうちだれもが黙りこくってしまって、
仲の良い家族は、約束の時間の約30分前を、ほとんど無言で過ごしていた。

インターホンが鳴った。
息子が起ちあがるとドアを開けて、さいしょに”彼”を家庭に引き込んだ時のように、”彼ら”をリビングへと引き入れた。
”彼ら”は無言で、めいめいに相手を選んで、距離を詰めてくる。
「きゃあっ」
さいしょに声をあげたのが、娘だった。
ブレザースタイルの洗練された制服姿を抱きすくめられて、真っ白なハイソックスの脚をすくめながら、
白ブラウスの襟首を早くも赤く染めている。
「ひいっ」
すぐ傍らで、妻が声をあげた。
そしてほとんど無抵抗のまま、じゅうたんの上にまろび臥した。
彼女が娼婦と化すのは、時間の問題だと思った。

気がつくと。
息子もわたしも、あお向けにされていた。
だれもが吸血鬼にのしかかられて、首すじを咬まれている気配が”彼ら”の背中越しにそれとわかった。
息子は、半ズボンから伸びた紺のハイソックスの脚を左右に拡げて、
娘も、白のハイソックスの脚をばたつかせて、
妻さえも、黒のストッキングに蒼白く滲ませた脛を、立膝にして。
めいめいに、しつような吸血に応じてしまっている。
やがてめいめいがめいめいに身体をひっくり返されて。
ストッキングやハイソックスの足許を、いたぶり尽くされてゆく。

「視たかったんだろう?家族が同時に吸われるところ」
わたしの上におおいかぶさっている”彼”が、耳元に囁いた。
思わず強く肯くわたしを、ぐいっと抱きすくめて。
鋭い二本の牙が首のつけ根を冒し、歪んだ劣情に淀んだ血潮を、ぐいいっと吸い上げる。

無上の快楽に目が眩んだわたしは、妻子を汚した男を、強く抱き返してしまっていた。


あとがき
個々に襲われる。
同時に襲われる。
家族で献血することを検討されているご主人。
貴男はどちら派でしょうか?

夫の降伏(幸福)

2019年09月26日(Thu) 06:20:36

まったく。
なんてつまらないことをしているんだろう。
歩みをすすめながら、タカシばおもった。

さいしょに息子が襲われた。
この街に棲みついた吸血鬼に、若い生き血を狙われたのだ。
襲われた吸血鬼と息子とは、その場で打ち解けてしまい、
息子はせがまれるままに、ハイソックスを履いたふくらはぎを咬ませていた。
妻が息子の異変に感づいた時。
しなやかなナイロン生地の舌触りを好む吸血鬼のために、
通学用のハイソックスをほとんど咬み破らせてしまっていた。

つぎに襲われたのは、妻だった。
息子を家に送り届けたときに顔を合わせたのがきっかけで、熟れた生き血を狙われたのだ。
初吸血のときに犯された妻は、その場で吸血鬼にほだされてしまい、
娼婦のように腰を振りながら、すっかり不貞行為にのめり込んでしまっていた。
夫がふたりの関係に気づいた時。
薄いナイロン生地の舌触りを悦ぶ吸血鬼のために、
ストッキングを1ダースも破らせていた。

さいごが彼本人だった。
勤め帰りを襲われて、その場で意気投合してしまい、
スラックスを引き上げて、長めのビジネスソックスを咬み破らせていた。
気づいた時にはもう、
ストッキング地のハイソックスを履いてもう一度逢おうと約束してしまっていた。

それが今夜のことだった。

息子と妻は、先に家を出ていた。
きっと若い順に、我が家の血を愉しまれているはず。
許すべきではない屈辱のはずなのに。
なぜかタカシの心は揺れた。
自分が生き血を啜り取られたときのあの感覚がよみがえってきて、
妻や息子が吸われるところを想像して、陶然となっている自分に気がついていた。

「穿いてきてやったよ、好きにしたまえ」
投げやりに言葉を放ったタカシに、吸血鬼はどこまでも鄭重な態度で接した。
貴兄の尊厳を傷つけるつもりはない。
そういいたいらしかった。
けれども吸血鬼の口許は、妻や息子の血で濡れていて、
吸い取られたふたつの身体は、同じ広間の片隅に、正気を失ったまま横たわっている。

息子の履いている紺のハイソックスのうえに、淫らな唇が吸いついて、
清冽な血潮が、ちゅう・・・っと吸い上げられて。

妻の穿いている肌色のストッキングのうえに、卑猥な唇が這わされて、
熟れた血潮が、ちゅう・・・と吸い上げられて。

自分の穿いているストッキング地の長靴下を通して、エッチな唇がまさぐりつけられて、
働き盛りの血液を、ちゅう・・・っと吸い上げてゆく。

いけない。
くらっとしためまいを覚え、頭上のシャンデリアを仰ぐと、
さらに眩暈が倍加した。
タカシは平衡を喪って、その場に倒れた。

引きあげられたスラックスの下。
妻が履いているストッキングと同じくらい薄手のナイロン生地ごしに、
卑猥な舌がなんども這わされた。
舌触りを愉しみ、牙を差し込まれ、生き血をちゅう・・・っと引き抜かれ、
ひざ丈の靴下はじょじょに弛み、しわくちゃにされて、ずり降ろされていった。

気がつくと。
妻はベッドのうえで吸血鬼と腰を結びあわされて、
着崩れしたブラウスのすき間から、乳房の白さをチラチラとさせて、
蒼白い吐息を穿きながら、愉悦していた。
妻の貞操を守ろうとする意思は、すでに失われていた。
さっきまで。
男は彼のうえにいた。
股間に突き入れられた衝撃が、まだじんじんと響いて、タカシの理性を冒している。
そのまえが息子だった。
半ズボンを脱がされた息子は、犯された女子高生みたいになって、
金のハイソックスを履いたままの両脚を、放恣に伸ばしていた。

妻が、なにかを言おうとしている。
こちらを向いてけんめいに、目で訴えている。
「もう、こんなのはイヤ」
というのかと思った。
けれども女が洩らした言葉は、真逆のものだった。
これからも、なん度も来ようね――
それにこたえる自分の反応も、思っていたのとは真逆のものだった。
ぜひ、そうさせてもらおう。今夜のきみは、とても素敵だ――


あとがき
家族を吸われた夫が、さいごに陥落するときに。
妻や息子の仇敵である吸血鬼の好みに合わせて、
ストッキング地の紳士用のハイソックスを自分から穿いて、出向いてゆく。
息子のハイソックスや妻のストッキングと同じようにいたぶられながら、
働き盛りの血を吸い取られて、自身も同じように堕ちてゆく。

まえにも同じようなものを描いた記憶がありますが、いつ頃のことだったかよく思い出せません。
バブルのころまでは少なからず見かけた、ストッキング地のハイソックスを履くビジネスマンも、このごろはまったく見かけなくなりました。

妻を目の前で犯される ということ。

2019年09月24日(Tue) 06:33:47

妻を目の前で犯される。
それは夫にとって、相手の男との力関係をはっきりと見せつけられる儀式。
自分だけの所有物だったはずの妻の身体が征服され、突き上げる本能的な衝動に心ならずも反応し始めて、
さいごには淫らな愉悦に染まり切ってしまうころ。
奴隷に堕ちた夫もまた、妻が女として、相手の男を満足させていることに、歓びを覚えるようになってゆく。

もちろんそこには前提があって、
妻を犯す男が害意の持ち主ではなく、純粋に寝取りを好み、かつ夫への配慮を怠らない場合に限られている。
夫の体面は保証され、婚姻関係の解消も家庭崩壊も起こらず、うわべは紳士淑女の夫婦でありつづけることが可能となる。
夫はあくまで大人の遊戯として、自分の妻が寝取られ、目のまえで犯されることを受け容れ、
家庭の主要な部分を侵犯されることを許容するのである。

喪服女装の通夜

2019年09月24日(Tue) 06:13:58

「私が死んだら、昭太さんは婦人もののブラックフォーマルを着て、お葬式に来て頂戴」
義母の佐奈子さんの訃報は、そんな風変わりな遺言とともに訪れた。
悲しみもそこそこに妻の美由紀は、猜疑の視線をわたしに投げる。
わたしの女装癖を、美由紀は良く思っておらず、佐奈子さんは擁護してくれていた。
けれども、遺言は遺言である。そこは美由紀もわかっていた。
「ちゃんと用意するから。あなたの喪服。試着にもついていくから」
強い口調でそう告げた美由紀は、慌ただしいなか時間を作って、デパートのブラックフォーマルの売り場にわたしを伴った。
「この人の着るものです」
婦人もののブラックフォーマルを一着求めたいという美由紀が、夫であるわたしを指さしたとき、
デパートの若い女性の店員はちょっとびっくりしたような顔をしたが、
交代で現れた年配の店員はごく物慣れていて、
「ご主人の体形だと、こちらか、こちらになりますね。こちらですと、袖が透けていて夏でも涼しく着れますよ」
幸いほかに客がいなかったことから、逃げるようjに試着ルームに入室して、
震える手つきでブラウスのボタンをはめ、スカートを腰に巻き、ジャケットの袖を通していった。
美由紀のおかんむりな様子を、カーテンごしにありありと感じながらも、新しい生地のむっとする匂いに包まれながら、しばし至福の刻を味わっていた。
けっきょく、店員のすすめる袖の透けているものを択んだ。
寸法が合っていたから・・・とわたしは弁解したが、美由紀の冷ややかな目線に変化はみられなかった。

そうこうするうちに、訃報の届いた翌晩である通夜の晩が迫ってきた。
義母はひなびた村に棲んでいた。
それは美由紀の生地とも程遠く、義母のそのまた父親、つまり美由紀の祖父が住んでいたという土地だった。
村は小ぢんまりとしていたが、その分仲良く暮らしているらしく、葬儀の段取りはとうに出来上がっていて、
わたしは名ばかりの喪主として、婦人もののブラックフォーマルに包んだ身を、喪主の席へと移していった。
夫婦で訪れたのに、そろって婦人もののブラックフォーマル。
そんな風変わりな夫婦連れに、村の人はだれ一人、奇異の視線を向けなかった。
義母からよく聞かされていたのだろう。
透明な風が重たい漆黒のスカートをかすかにそよがせ、ウィッグの髪もさやさやと揺れて、
黒のストッキングを通して秋の入り口の涼しい風が爽やかに流れていった。

夜になると、周囲の雰囲気は一変した。
ひととおりの度胸や焼香が終わると、本堂がそのまま、あろうことか乱交の場となったのだ。
兄が妹に襲い掛かり、母親と息子がまぐわい合う。
そして我々も、例外ではなかった。
美由紀にはなん人もの男――それもほとんどが自分の父親くらいの年齢のごま塩頭の親父ども――が群がり、
わたしさえもが黒のブラウスをくしゃくしゃにされて、剥ぎ取られてゆく。
すぐ手の届きそうなところで、美由紀が脚をじたばたとさせて暴れている。
けれどもほうぼうから伸びた逞しい節くれだった掌たちが、てんでに豊かな肢体を抑えつけてゆく。
美由紀の穿いている黒のストッキングに、よだれをたっぷりと帯びた唇が吸いつけられ、なまなましい舌が這いまわる。
わたしにさえも。
胸を揉まれ、股間を押し開かれて、ストッキングをびりびりと破かれ、ショーツを脱がされて、
初老の男の臭い息を吐きかけられながら、股間にその男の一物が突き入れられるのを、どうすることもできなかった。

傍らで、妻が犯されている。
それどころか、わたし自身までもが、男の一物を、幾人となく受け容れさせられている。
しだいしだいに、彼らの強引な身体の躍動が、わたしの血管に淫らなものを脈打たせ始めた。
気がついたらもう、女になり切って、せめぎあう一物たちを、あるいは咥え、あるいは舐めしごき、あるいは股間に受け容れて、
夢中になって抱き返していた。
なかには、美由紀を犯したばかりの一物も、含まれていたに違いない。
けれどももう、美由紀が身を持ち崩しても無理はないと思うほど、彼らの一物は胸の奥に響くほどの衝撃を、わたしにもたらしつづけていた。

嵐が過ぎたとき、わたしははっと気がついた。
目のまえに、死んだはずの義母がいた。
義母は和装の喪服を身に着けていて、首すじには赤黒い痣が二つ並んでいた。
よくみると、痣には血が滲んでいた。
「あなたたちも咬まれてるわよ」
義母に促されてみた姿見jには、犯され抜いた喪服の女が写っていた。
「昭太さん、見事な女ぶりでしてよ」
義母が本音でほめているのがわかった。
わたしの首すじにも、いつの間にか、綺麗に並んだ痣がふたつ、滲んでいる。
ふり返ると、美由紀と目が合った。
その美由紀の首すじにも、同じ痣が浮いている。

「吸血鬼の村なの。ここ。美由紀もここで育っていたら、処女のままお嫁入することはなかったわね。
 昭太さん、運が良かったわよ、この子、男を識らないでお嫁に行ったでしょ?
 そのまま終わるのはかわいそうだと思っていたの。
 どうかしら。美由紀を最初に犯したあの方と、いちばんしつこくつきまとったあちらの方。
 美由紀にお似合いだと思いません?」
まさに悪魔の囁きだった。
囁いた魔女は、この村に棲みつくうちに血を吸われ、娘と娘婿までも生け贄に差し出す気になったのだ。
けれどもわたしもまた、すでに堕ちた人間となっていた。
すでに衣装で女に堕ち、
喪服を破られることで娼婦に堕ち、
犯された妻の顔に歓びの色を見出すことで、寝取られ亭主に堕ちていた。

あくる朝。
「また来ようね」と笑う妻に、
「ここに棲んでもいいかな」と応えるわたし。
ふたりとも、ここを訪れたままの喪服姿。
黒のストッキングは破れてひざ小僧までがまる見えになり、
パンプスのかかとは片方ずつなくなっていて、
ブラウスの胸ははだけて、ブラの吊り紐が衆目にあらわになっている。
「この格好で帰るの?」
という義母は、わたしたちに帰りの服を用意してくれていた。
わたしのそれは、地味だが造りのしっかりとした、海老茶色の婦人もののスーツ。
美由紀のそれは、すけすけの黒のブラウスに真っ赤なミニのタイトスカート。
お互い黒のストッキングを穿くと、淑女と娼婦ほどの違いがあった。
「美由紀の服はね、あなたに執心の殿方からのプレゼント。今度からは昭太さんではなくて、そのかたの好みに合わせて装ってね」
「ぼくは、美由紀さんを奪(と)られちゃうんですか」
と訊くわたしに、
「だあいじょうぶ。寝取りに来るだけだから。みなさん、美由紀のことは、あなたの奥さんのまま犯したがってるの」
義母はイタズラっぽく、笑った。
周囲もあっけらかんと、笑った。
わたしは照れ隠しに笑い、美由紀も仕方なさそうに笑った。

夕べの通夜の席で、妻を目の前で犯した男たちと談笑しながら握手を交わし、
家内が欲しくなったらいつでもいらしてください、わたしも見て愉しみますから、なんて口にしてしまっている。
そんなわたしを視る美由紀の視線は、いつか和やかなものになっていた。
女装癖を咎めるときの、あのとがったものはもう、どこにもない。
夫に不貞の現場を見せつけたがっているという自身の変態性に目覚めてしまった彼女はもう、夫を咎めつづけることはないのだろう。
「近々、こちらに引っ越してきます。そのときはまた、家内と仲良くしてやってください。
 わたしのことも、女として抱いてください」
わたしのあいさつに、満座から拍手が沸き起こった。

新妻と輪姦専科な吸血鬼たち

2019年09月22日(Sun) 16:04:11

わい雑な明るさに満ち溢れたわが家のなかに、リエさんの姿があった。
リエさんはぼくの幼なじみで、近々結婚することになっている。
ぼくの家には子供のころから遊びに来ているので、当然、吸血鬼の小父さんたちとも顔なじみだ。
彼らの正体を知ったのは年頃になってからだったけれど、
ぼくの家によく遊びに来る理由が、母さんをまわしに来ていることだと聞かされた後でも、
もともと昔から知っているどうしだったので、彼女が彼らを避けたり嫌ったりすることはなかった。
(もちろん結婚前の娘としてある程度の警戒はしていたけれど)
「エ?吸血鬼だったんですか?びっくり~」
そんなていどのかんじだった。
ぼくたちの街はとっくの昔に吸血鬼と人間とが共存して暮らすようになっていたし、
リエさんのお父さんももの分かりのよい人だったから、
彼女のお母さんもまだだいぶ若いうちに彼らにモノにされてしまっていて、
うちに出入りしている5人衆の吸血鬼に、まわされちゃっていた。
「ユウくんのお母さんと仲良しの小父さんたちが、うちの母とも仲良くなってくれて、嬉しい♪」
彼女の感想は、そのていどの能天気なものだった。

天真爛漫な彼女の性格は小父さんたちにも気に入られていて、ぼくの友だちの中でも以前から別格扱いだった。
まして、恋人となり結婚相手となる過程では、しばしばたちの良くないアドバイスをくれたし、それが善意の応援のあらわれだということも、ぼくはよく承知していた。
だから、彼女を招いてのわが家に、彼らが彼女の顔を見たさに集まって、わい雑な明るさをかもし出すのも、もっともというものだった。
「オイ、夕太。いまのうちにしっかり、リエさんに穴をあけとけよ。いずれ、だれの嫁だかわからないくらいに人気者になっちゃうんだからな」
そんな露骨な冗談にも、リエさんは声をたてて笑い興じるのだった。

やがてぼくたちは結婚し、処女と童貞で新婚初夜を迎えた。
一週間の新婚旅行から帰ると、彼らへの”手土産”は、「新妻の貞操」――。
ほろ苦い現実を受けいれるため、ぼくは事情をリエさんに話して聞かせた。
「そのつもりでいたからだいじょうぶ」
とウィンクで返す彼女に、ちょっぴり想いはフクザツだったけれど。
それでも、あの5人に吸血されまわされてしまうという運命を、彼女がごくにこやかに受け止めてくれたことに、ぼくは大いなる安堵と満足とを感じていた。

「リエさんを真っ先に抱かせてくれ」
そう囁いてきたのは、一座の中でも比較的年配の、顔色の悪い男だった。
サキオと呼ばれるその小父さんは、母さんといちばん親しいようすだったが、
あるときひっそりと言われたことがある。
「お前の本当の父親は、わたしだ」と――。
彼は吸血鬼のなかでは半吸血鬼と呼ばれる存在で、もとはこの街のふつうの住人だった のが、街が受け入れた吸血鬼に血を吸い取られて彼らの仲間になった人物。
輪姦マニアの彼らのなかでは唯一の妻帯者で、サキオさんが初めて輪姦を経験したのは、ほかならぬ自分の奥さんだったという。
つまり、半吸血鬼となったお祝いの宴に、自分の奥さんを差し出したというわけだ。
彼はぼくのことを初めて咬んだ吸血鬼だったけれど。
ぼくは彼の言を、素直に信じた。
彼こそが、ぼくのほんとうのお父さん。
だから、自分の嫁を真っ先に捧げることが、親孝行なのだと。

彼にしてみれば。
自分の妻をまわした男たちに、息子の嫁まで獲物として与えることになるはず。
そこには独特の、マゾヒスティックな歓びがあるのだろう

リエちゃんが処女のうちから、じつはたっぷりと吸い取らせていただいていたのさ。
きみのお嫁さんは、とっくの昔からわしらの共有財産というわけだ。

「お母さんからは、抱かれてらっしゃい、すごいわよって言われてきました」
直前までそんなことを言っていたリエさんだったけれど。
いよいよコトに及ぶ・・・というだんになると、にわかに恥ずかしがって、
夫婦の寝室のふすまを開けたままサキオさんにのしかかられると、
「夕太、視ちゃダメ~!」
と、両手で顔を覆って絶叫していた。
もちろんそんなことが許されるはずもなく、
記念すべき新妻の貞操喪失シーンはみんなの記憶に残るよう、ふすまを開け放ったままの状態で、
夫であるぼくを含めた5人の男たちにも共有された。

次から次へと、順々にソファから起ちあがる男たち。
だれもが全裸で、あそこをビンビンに振り立てて、リエさんに挑みかかっていった。
さいしょのうちこそぼくの前であるのを気にして、なんとか貞操を守ろうと腕を突っ張ったりして抵抗していたリエさんも、
二人め以降になるともう、ほとんど無抵抗に受け容れてゆく。
ぼくはふと思った。そして、サキオさんに囁いた。
「リエさん、吸血されるの初めてじゃないよね?」
「わかるかね?」
サキオさんは、にやっと笑った。
実はまだ彼女が女子高生のうちから、制服姿に目のくらんだ彼らは自分たちの邸のなかに彼女を引きずり込んで、処女の生き血をたんのうしていたという。
「えっ、じゃあもうとっくに、寝取られていたの??」
「でもちゃんと、新婚初夜には処女だっただろう?」
「それはそうだけど」
彼らはリエさんがぼくの未来の花嫁なことを尊重してくれていて、犯すことはなかったけれど。
やっぱり処女の生き血には目のない、ただの吸血鬼だったのだ。
リエさんは制服姿のまましばしば彼らの住処に連れ込まれて、素肌を吸われ舐められながら、きゃあきゃあはしゃぎながら、生き血を吸い取られていったという。

不思議に、怒りは沸いてこなかった。
むしろ、リエさんが処女の生き血をたっぷりと彼らに愉しませることで、
わが家の嫁としての務めを果たそうとしてくれたことに対する感謝の気持ちがわいてきた。
「さあ、婿さんも加わるぞ~」
傍らでサキオさんが声をあげる。
「エエ~ッ!?」
いちばんだれよりも大声をあげたのは、ほかでもないリエさんだった。
みんなの前での夫婦エッチは想定外。
リエさんはのしかかってゆくぼくに目いっぱい抵抗して、すぐにねじ伏せられて、征服された。
周りじゅうの拍手などもう耳にも入らずに、ぼくは嫉妬心のかきたてるいびつでエッチな感情の虜になって、なん度もなん度も彼女を愛し抜いてしまっていた。


あとがき
多分ここに出てくる夕太くんは、17日にあっぷした「貞淑だったはずのお隣のご夫婦も・・・」で生まれた息子さんだと思います。
(^^)
http://aoi18.blog37.fc2.com/blog-entry-3842.html

法事帰りのご婦人たち

2019年09月22日(Sun) 15:41:46

法事が良いのだ、と、彼はいった。
お弔いだと、悲しみの度合いが大きすぎて、十分楽しむことができないから と。
エッチなビデオなどで、通夜の席で乱れる未亡人なんてやっているが、多くの場合あれはうそだ ともうそぶいた。
そういいながら彼は、法事帰りのご婦人たちの、黒のストッキングに包まれた足許を盗みるのも忘れない。
そのうちのひとりが、足許に注がれる視線を見とがめて、こちらに歩み寄ってきた。
すっかり白くなった髪をきちんとセットした、老婦人。
躊躇いがちに書けてきた言葉は、
「あの・・・喉渇いていらっしゃるのですか?」
少々ならお相手しますよ・・・という老婦人の善意を、彼は鄭重に断った。
「それよりも貴女、少しお疲れのようですな。ご自宅に戻られたらすぐに、砂糖水を飲まれると良い」
お気をつけて・・・と慇懃に頭を垂れる彼に、
老婦人もまた善意を漂わせた気品ある目鼻立ちに、いっそうおだやかな色をたたえて、ごきげにょう、と声を送った。

しばらくして通りかかったのは、40代くらいの落ち着いたマダム。
「あの…先日は見逃していただいて助かりました」
どうやら獲物を狩りに出かけた公園で出くわした彼女を、体調が悪そうだからといって襲わずに帰宅を促してやったらしい。
どうにも律儀なやつだ。
マダムはその折の好意を恩義に感じていて、わざわざ遠い縁戚の法事に出向いてきたのだと告げた。
「きょうは身体の調子がよろしいので、少しならお相手できますわよ」
マダムの善意を、彼は断らなかった。
「きょうは”本命”がいるから、ご主人に必要以上の迷惑はかけませんよ」
と言い添えた。
ご主人同伴だろうが何だろうが、ふだんなら見境なく、襲ったご婦人の貞操を奪って悦に入るやつなのに。
彼女は同伴のご主人のところに戻って二言三言囁くと、
ご主人は遠目にこちらに軽く会釈を送ってきて、
それからこちらに背中を向けたベンチに腰かけて、煙草を取り出しはじめた。

「すまないですね・・・じゃあちょっとだけ」
喪服のスカートのすそを心持ちたくし上げたマダムの足許に、彼は唇を近づける。
薄いナイロン生地ごしに清楚に浮いた白い脛に、脂ぎった唇が、ぬるりと這わされた。

ちゅうっ・・・ちゅうっ・・・ちゅうっ・・・
吸血されるあいだじゅう、マダムは目を瞑っていた。
放された唇のあとは、鮮やかな伝線がひとすじ、スカートの奥にまで這い込んでいる。
「主人は侮辱だと憤慨するでしょうけど・・・これくらいのことはおおめにみてもらいますからね」
マダムはイタズラっぽく笑うと、さっきからじりじりしているご主人の後ろ姿へとパンプスの脚を駆け寄らせていく。
立ち去る夫婦連れのご主人のほうが、破れたストッキングを穿いた同伴者の足許を始終気にかけ続けているのを遠目に見送りながら。
彼は口許を拭うとうそぶいた。
「どうやら、本命がご来臨のようだ」
微かな足音だけで、それが聞き分けられるのだ。
わたしにはとうてい、その足音が妻のものだと聞き分けることなどできない・・・

曲がり角から現れた喪服姿は、まさしくわたしの妻――
わたしとはあえて視線を合わせることなく、彼に向って礼儀正しくお辞儀をし、彼もまたそれに劣らぬほど恭しく会釈を返してゆく。
そろそろわたしの立ち去るべきときがきた。
そう思って腰を浮かそうとすると彼は、
「どこへ行くつもりかね」
と訊いた。
「きょうの法事には、見届け役が必要なのだと、察しをつけてもらいたかったな」
彼はイタズラっぽく、にんまりと笑んだ。
そして、あくまでもわたしとは目を合わせようとしない妻の腕をとって、お寺の本堂へと足を向ける。
どうやらきょうもまた、わたしは目の前で犯される妻の、貞操の喪を弔うことになりそうだ。
まだ咬み破られていない妻の黒ストッキングが、いっそうなまめかしく、わたしの網膜を彩った。

お隣のご夫婦の後日談 または、”ピュア”だった過去

2019年09月17日(Tue) 07:55:31

パパには、仲良しの小父さんが5人います。
5人はいつも連れだってうちに遊びに来るので、小さいころからの仲良しです。
さいしょのうちはみんなでリビングに集まって、楽しくおしゃべりをするのですが、
そのうちにパパとママは寝室に姿を消して、小父さんたちはかわるがわる、ママと仲良くするんです。
そんなママのことを、パパは好きなお酒を片手に笑って見守っているし、
ぼくとも交代で遊んでくれるので、悪い気はしません。
それがいけない行為だとわかったのは、だいぶたってからのことです。
それがいけない行為だとわかった後も、ぼくは思うんです。
小父さんたちとは、「いけない行為」を許し合っているほど仲良しなんだって。
ぼくが大人になってお嫁さんをもらったら、ママと同じように、仲よくしてもらいたいと思います。
早く大人になりたいです。


子どもの作文は、怖いですね。
隣のご主人は、そういった。
初めて奥さんを捧げた動機は、子宝が欲しかったから。
望み通り子供を得て、産んで育てて、子供が育ったころ、ご夫婦には不思議な願望が芽生えていた。
もういちど、あのひとたちと結ばれたい。愉しみたい。
衝動のままに受話器を取って、彼らがなだれ込んでくるのに、30分とかからなかった。
PTA帰りのきちっとしたスーツを剥ぎ取られてゆく妻に、ここまで昂奮するとは思わなかった――
ご主人は、初体験の告白を私にしたときと同じ恥ずかしそうな口調で、そう告げる。

昔はピュアだった。
そう語る人たちの多くは、ピュアな過去が善でそうではない今を悪だと決めつけることは少ない。
息苦しいほどピュアだったお隣のご夫婦は、どうやら一線を越えてしまったらしい。
そして、一線を越えたことを必ずしも忌んではおらず、むしろ悦んでいるらしい。
次の世代にまで影響を与えつつあることをすら、むしろ悦んでいるらしい。

3連作。

2019年09月17日(Tue) 07:36:37

久しぶりに”やる気”が湧いたと思ったら、3つもあっぷしてしまいました。
(*^^)v
いつものことですね。
(^^ゞ

吸血鬼の支配を受け容れた街に住む夫たちの、人それぞれのありかたを、さらっと描いてみました。
生真面目な夫婦は襲われない。
なのにうちは、真っ先に襲われて、愉しんでしまった。
同僚の奥さんに想いを寄せていたのを、自身の妻の貞操と引き替えに、実現してしまった。
そんな夫たちを、必ずしも責められないような気がします。

さいごの事例はちょっと特殊。
せっかく生真面目ぶりを認められて、奥さんを襲われることを免除されていたのに、
自分から願って輪姦されてしまっています。
周囲の空気が伝線した、というのは、主人公の思い込みです。
夫婦はどうして直前まで話し合ったのか?
じつは、子供が欲しかったんですね。
輪姦マニアの吸血鬼5人組は、ご夫婦の真の希望をきいていたのでしょう。
希望は間もなくして、好意的に実現されます。
この5人組、主人公の母親のこともモノにしちゃっているようですが、
こちらのご家庭で子宝の話が出てこないのは、決して年齢だけの問題ではないようです。

どうしてわざわざ輪姦などという、まがまがしいものを選んだのでしょうか?
人は、気の進まない行為を多少無理して受け入れるときには、あえて過激な方法を択ぶことがあるようです。
それともうひとつは、
本当の父親がわからない形で、奥さんの妊娠を望んだのかもしれません。

今回は久しぶりに、自動筆記のように話がさくさく進みました。
(このブログはミラーサイトを持っているのですが・・・なぜかミラーサイトに入力する方がさくさく進んだ)
こういうときは、登場人物の真意を考えている時間すら、柏木にはなかったりするのです。
書き上げた後から、「あ、そういうことなのか」な感じ。
読みふけったミステリの謎が解けたときみたいな、ちょっと嬉しいひとときです。(^^)

貞淑だったはずのお隣のご夫婦も・・・

2019年09月17日(Tue) 07:25:57

とうとう捧げちゃいましたよ。
恥ずかしそうにそう語るのは、お隣のご主人。
吸血鬼が我が物顔にはびこるこの街で、妻を襲われなかった稀有な存在。
真に受けられると始末が悪い。
そんな思いがあるものか、この街を支配する吸血鬼は、無理強いは決してしない種族だった。
この街が吸血鬼を受け容れて、かれこれ2年ほど経って。
お隣のご主人も、そういう気持ちになったのだろうか?

決してね、”周りがみんなしていることだから”とか、そういうことではなかったのですよ。
言葉少なではあったけれど。
だれかに想いを聞いてもらいたいのだろう。
同じ市役所の職員で、吸血鬼受け入れの窓口に配属されたわたしが、
率先するように妻を捧げた事情を話した後に、彼の口をついて、そんな言葉が洩れてきた。
周囲の猥雑な空気が彼に伝染し、彼の妻にも伝染し、
いけない種子は夫婦の心の中に巣くってから長いことかけて、妖しい花を咲かせたのだろうか。

奥さんを”公開”する直前まで、夫婦で遅くまで話し合ったという。
”隣のご夫婦”であるわたしの事例も、考慮の対象とされていたと聞いて、ちょっぴりくすぐったい思いがした。
彼の奥さんをしんけんに堕としたがっている吸血鬼が、ご主人に向けて熱心にアプローチしたことがきっかけだった。
その吸血鬼は賢明にも、ご主人が許すまで、奥さんとは言葉さえ交わそうとしなかったという。
アプローチは、街が吸血鬼を受け容れた直後からひそかに続けられて、2年越しでやっと実を結んだという。
貞淑妻を堕落させるための計画は2年越しで継続されて、
生真面目で評判のこの市役所職員は、2年計画で市の方針を受け容れた。

ご主人はちょっぴり照れくさそうに、わたしに漏らす。
さいしょはね、そのひとだけだという約束だったのですよ。

わかりますわかります。わたしの母のときもそうでした。
”この齢まで守り抜いてきたものを汚すのは気が引ける、できればお一人だけにしてほしい”
そういって母は、母を熱烈に望みつづけたお一人にだけ許したという。
それでも母は、いまや妻をも超える7人もの愛人の持ち主。
どうしてそんなにこなせるかって?
うち5人は、輪姦専科なのです・・・

隣のご主人は、さらに照れくさそうに告白する。
いまではね、家内には5人、いるんです。
その5人は輪姦マニアでしてね、(おいおい、どこかで聞いた話だぞ)
わざわざわたしがいる自宅にやって来て、妻の献血を受けるんです。
犯される妻を見て昂ることができるなんて、夢にも思いませんでしたけれど。
いまではわたしのほうが熱心に、妻を犯してくださいと連絡を取っているありさまです。

熱心にアプローチしてきた彼も、さいしょからそのこんたんでした。
彼の願望は、わたしの妻を我がものにしたい・・・というだけではなくて、
わたしの妻を、みんなで輪姦(まわ)したいということでしたから。
お互いの利害が一致して?いまでは愉しくプレイをしています。

子宝に恵まれないまま、10年も夫婦をやってきましたけれど、
妻にあんな願望があるだなんて、知りませんでした。
わたしにこんな願望があるだなんて、わかっていませんでした。

先日、夫婦して産婦人科に行きました。
わたしが原因で子宝に恵まれていなかったのですが、
3か月の診断をもらったんですよ。
もちろん、産んでもらって育てるつもりです。
彼女もわたしも、子供が欲しかったので。

正当化された不貞行為

2019年09月17日(Tue) 07:04:51

妻の愛人は3人いる。
ひとりは、初めて夫婦ながら相手をした吸血鬼。
もうひとりは、そのあとわたしの母を襲った吸血鬼。
いまは嫁も姑も抱かれるという、濃い関係。
そしてもうひとりは、わたしの同僚――。
わたしと同じくらい早い段階で奥さんを犯されて、自身も血液のほとんどを奪われて、半吸血鬼になった男。
本人がそんな身になったのは。
じつは妻に焦がれていたからだという。
ふだんは謹直で、結婚も誰よりも遅かったけれど。
シャイで濃い愛情の持ち主は、
自分の奥さんとはラブラブなくせに。
人の妻にまで手を出す男。
ときにはセックスだけで呼び出され、妻も応じていると知りながら。
わたしはきょうもなに食わぬ顔で、友達と逢いに行くと告げる妻のことを、やさしく送り出していく。

妻と同僚との不貞は、献血行為の名のもとに正当化されている。
妻のなかでも。
わたしのなかでも。

どうしてこうなるの? または、賢明なる差別待遇

2019年09月17日(Tue) 07:01:32

街が吸血鬼との共存を始めてから、一年が経った。
それ以来、多くの人妻が襲われて、血を吸い取られたり犯されたりした。
本人も夫たちも、犠牲になったものの生命が保証されることと引き替えに、その状況を受け容れていた。
夫のなかには妻の仇敵であるはずの吸血鬼に自身の血も献血する、協力的なものさえ、一定数存在した。

それでも襲われない夫婦というのも、一定数存在するらしい。
生真面目すぎて、かりそめにもそのようなことを試みたら、どちらか一方、もしくは両方が、自殺しかねないという夫婦だった。
お隣のご夫婦も、そんな選ばれ方をしているらしい。
吸血鬼たちは、見向きもしなかった。

わたしの場合?
ほとんど真っ先に夫婦ながら襲われて、妻はわたしの目のまえで首筋を咬まれ、ブラウスを剥ぎ取られて犯されていた。
複数の吸血鬼を体験した妻は、そのなかで相性のよいもの3人と、おおっぴらに交際していて、
彼らはわたしが在宅しようとするまいと、見境なくやってくる。
むしろわたしが在宅しているときにこそ好んで訪れて、妻との情事を見せつけていく。

いったい、この違いは何?
妻のまえで、いちどだけ愚痴ったけれど。
そのあと、決まってこうなるからじゃないの。
と、あっさりといなされてしまった。
きょうも訪れた吸血鬼どもと戯れた肢体は、いまはわたしの腕のなか。
複数の精液に濡れた股間は、勢いよく注ぎ込まれたわたしの粘液に、いっそう濡れを帯びていた。

黒の日 赤の日 ピンクの日。

2019年09月08日(Sun) 07:01:46

「きょうは黒の日だな」
年配の吸血鬼は、志郎の母親・奈津希の首すじを咬みながら、ひとりごちた。
「たしかに黒の日ですね」
吸血鬼よりもやや若めなその片棒担ぎは、志郎の妻・美禰子のふくらはぎを咬みながら、それに応じた。
吸いつけられた唇の下、薄地の黒のストッキングが破けて、白い素肌を滲ませる。
奈津希も美禰子も、黒一色の喪服姿。
二人の夫たちも同様に、重たい喪服を着込んだまま、さっきから首すじにつけられた咬み痕を抑えながら、呻きつづけていた。

二組の夫婦は、それぞれ同じ間隔の咬み痕をふたつずつ、首すじに綺麗に並べていた。
先に夫を咬んで黙らせてしまってから、それぞれの妻を襲ったのだった。
法事と偽って呼び出されたこのあれ寺には住職はおらず、吸血鬼の巣窟と化していた。
二人の夫は、自分の妻たちを吸血の犠牲に供するために連れてきたようなものだった。

「大奥様の足許も、辱めさせていただくぞ」
吸血鬼は、奈津希が嫌そうに眉をしかめるのを無視して喪服のスカートをたくし上げると、
黒のストッキングに包まれた太ももに咬みついた。
むざんな伝線が拡がり、奈津希の太ももの白さが眩いほどにあらわになる。
奈津希は気丈にも相手を白い目で睨みつけたが、
吸血鬼はその視線をくすぐったそうに受け流しながら、さらにもう片方の脚にもかぶりついていった。
「おみ脚も美味ですな」
吸血鬼は貴婦人をからかった。

「きみたちは一体、どうしてこんなひどいことをするのか!?」
志郎の父は押し殺すような苦しげな声で、苦情をいった。
けれども男ふたりの脳裏にはすでに、吸血されたときにしみ込まされた毒がまわり、理性を喪いかけている。
女たちもまた、柔肌にたっぷりとしみ込まされた毒にやられて、気高いプライドを蕩けさせられかけていた。
彼女たちの顔色の悪さは、失血だけが理由ではなかったのである。
「ご主人、もう少しの辛抱です」
吸血鬼の返事を待つまでもなく、志郎の父はウウッと呻いて床に転がり、毒液の浸透具合を身体で告げてしまっている。
だれもが、わが身と家族の身にどんな変化が起きているのかを自覚していた。

吸血鬼たちはふたたび女たちのうえに覆いかぶさって、血を啜りはじめた。
夫たちはそのありさまを視ても、さっきほどの不平は鳴らさず、ただいっしんに妻たちの受難を見守りつづけている。
ストッキングを片方だけ脱がされて、女たちは夫たちのまえで、犯されていった――

「きょうは黒の日?どういうことだ?」
志郎の父が思い出したように呟いた。
「9月6日なのでね、それで”黒の日”」
若いほうの吸血鬼がこたえた。
「奥さんたちの貞操喪失記念日だ、よく憶えておかれるとよろしい」
年配の吸血鬼がつけ加えた。
「ああ・・・そうさせてもらうよ。志郎も忘れないように。美禰子さんの記念日だから」
「ああ、はい・・・そうします」
志郎も頭を抱えながら、いった。
女たちも、”目覚めて”しまったようだった。
自分を咬んだ吸血鬼と夫との間に穏やかな空気が流れ始めたのを感じ取ると、
再び身体を重ね合わせてきた侵入者たちに対して、自分から身体を開いて、
濃い媚態をあらわにしながら、おおいかぶさってくる逞しい背中に腕をまわしていった。

女ふたりの喪服のブラウスは引き裂かれ、剥ぎ取られていった。
きちんとセットした黒髪はほどかれて床に広がり、
吊り紐のちぎれたブラジャーは胸元から取り去られて、部屋の隅へと放り捨てられた。
腰周りから脱がされたショーツも同じように、ブラジャーの近くに放り捨てられた。
片脚だけ脱がされた黒のストッキングは、もう片方の脚のひざ下までずり降ろされて、皺くちゃにされていた。
彼らは、婦人たちの礼装を好んで辱めようとする習慣を持っていた。
理性を喪った妻たちの痴態は、同じく理性を喪った夫たちをそそりたてていた。
犯される妻を見て、ふたりの夫は明らかに欲情していた。
はしたないと思いながらも目を離せなくなっていた。
長年連れ添ったしっかり者の奈津希も、
たおやかな名流夫人と謳われた美禰子も、
吸血鬼の一時の性欲を満足させるために、娼婦のように振る舞いつづけたのだ。

ひとしきり嵐が過ぎると、志郎の夫はいった。
「黒の日ではない。赤の日だ」
妻の首すじから滴る血潮が、夫の網膜を妖しく彩っていた。
「黒の日でもよろしいではないですか」
年配者の奈津希は、さすがにもとの淑やかな口調を取り戻していたけれど、
ほつれた髪と乱れた着衣とが、その努力を裏切っている。
「女のたしなみを辱めるのはおやめになって」
破れたストッキングを片方だけ脚に通したまま、気丈にもそういって吸血鬼どもをたしなめた彼女は、
ハンドバックに忍ばせていた穿き替えを脚に通すと、自分の情夫に真新しいストッキングの舌触りを愉しませてしまっていた。
嫁の美禰子も義母の振舞いにならって、穿き替えを脚に通して自分の情夫に愉しませてしまっていた。
「女のたしなみとは、ストッキングの穿き替えをハンドバックに入れることかね?」
吸血鬼は女たちをからかったが、途中で真顔になると、「むしろ感謝している」と呟いて、
モノにしたばかりの情婦たちを愛情込めて抱き返していた。

「そうか、やっぱり黒の日かな。喪服を餌食にされたのだからな」
志郎の父は謹直な性格だったので、日ごろ使いなれない言葉を口にする舌がもつれていたけれど。
そんなささいな不首尾を聞きとがめるものはいなかった。
「ぼくにとっては、ピンクの日かもしれません」
志郎はいった。
「美禰子さんのことを、以前から見染めていたのです」
若いほうの吸血鬼は、志郎の勤め先の同僚だった。
つい先日、今しがた奈津希を犯したほうの吸血鬼に夫婦ながら血を吸われ、妻を愛人の一人として加えられてしまっていた。
妻を差し出した返礼に半吸血鬼にされて、若い女性を襲い放題の身分を得ていたのだ。
「奥さまを彼の愛人にしてもらうことは、この街では名誉なことですよ」
志郎の父にそういうと、「ぼくの場合はそうでもないけど」と、申し訳なさそうに同僚を振り返った。
「ぼくはご夫婦の関係を尊重します。ぼくのときも、そうしてもらっているから」
志郎の同僚は日頃から、夫婦仲が良いことで評判だった。

「わたしはそろそろおいとまするよ。母さんもそろそろ限界だからね」
志郎の父は志郎にいった。
たしかに、提供可能な血液をほとんど吸い尽くされてしまった奈津希は、痛々しいほど顔色をどす黒くさせていた。
「途中までお送りしよう」
吸血鬼はマントを取り、奈津希の身体から剥ぎ取った下着を、マントの隠しにねじ込んだ。
きょうの記念に持ち帰るつもりらしい。
若いほうの半吸血鬼も同じように、美禰子の下着をポケットにしまい込んだけれど、志郎はそれを制止しようとはしなかった。
「父さん、ぼくはもう少しここに残ります――美禰子もいいよね?」
すんなりと頷いてしまったことに恥じる美禰子のことを、だれもが気づかないふりをした。
「きみたち夫婦にとっては、たしかにピンクの日かもしれんな」
志郎の父は息子夫婦にいたずらっぽく笑いかけると、奈津希を庇って裂け目だらけの衣装の上から自分の上着を羽織らせた。
そして、自分の妻を襲った吸血鬼と何か言葉を交わしながら、息子夫婦に背中を向けた。
「なにを話し合っているのかしら」
「たぶん、奥さまを逢わせる頻度ですよ。いくら好きでも身体の負担になる逢瀬は彼のほうで遠慮するのです」
「きみもそうなのか?」
「それが人妻をモノにした男の務めかと――」
志郎は美禰子のほうを振り向いた。
アップにしていた美禰子の黒髪は乱されて、肩に長く流れていた。
犯されたばかりの自分の妻がそこにいた。
「もう少しお邪魔して、愉しんでいこう」
「そうね」
美禰子はためらいもなく、夫の目の前で重ね合わされてくる情夫の熱い唇を受け容れていった。
「黒の日じゃなくて、ピンクの日にしようね」
息荒く組み敷かれながら、美禰子は夫に目を向けて、イタズラっぽくウィンクをした。


あとがき
「黒の日」第二作ということで。^^
人妻が喪服姿を襲われるから、「黒の日」。
吸い取られた生き血に赤く矣泥られてしまったから、「赤の日」。
でもさいごには、夫まで巻き込んで愉しんでしまったから、「ピンクの日」。
おあとがよろしいようで。^^

黒の日。

2019年09月08日(Sun) 06:05:45

黒の日。
それは表向き円満な家庭に、妖しい蔭のさす日のこと。
日頃仲のよろしくない嫁と姑は、意味深な含み笑いを交し合って、席を起つ。
父親と息子は、そんな妻たちをなにも言わずに見送って、ちょっとだけ目を合わせ、そして目線をそらす。

しばらくして現れた女ふたりの装いは、申し合わせたような黒一色ののブラックフォーマル。
「アラ、派手じゃない?」
姑は嫁の足許をひと目みて、嫁の若さをちょっとだけ咎めた。
嫁は漆黒の重たいスカートの下に、網タイツを穿いていた。
「アラ、お葬式じゃないんだし、良いじゃないですか?」
口許に滲ませた白い歯が淫蕩に輝くのを、若い夫は見逃さなかった。
「困った方ネ」
と言いながら、姑もそれ以上の追及はしなかった。
いつにないあきらめの良さは、きょうが「黒の日」だからに違いない――と、夫ふたりは思った。
「お義母さまはいつも、地味めなんですね」
姑の足許は、無地の黒ストッキングに淑やかに染められている。
薄地のストッキング蒼白く透けたふくらはぎがなまめかしかったが、だれもがそのことは口にしなかった。
「こういうほうが・・・そそるのよ」
控えめに口にされたさいごのひと言が、皆の鼓膜にしみ込んだ。
ひっそりとした語調が却って、言葉の裏側に潜む淫らなものを惹きたてていた。

「では、まいりましょうか」
嫁に告げる姑に、
「お願いします」
嫁はいつになくしおらしく、頭を垂れる。
いそいそと玄関口でパンプスをつま先に通す妻たちを、男ふたりはひっそりと見送った。

妻たちが赴こうとしているのは、「法事」と称された、吸血鬼たちの宴。
女たちの身体をめぐる血潮は美酒のように扱われ、
淑やかに秘めつづけていた貞操を娼婦のようにあしらわれる。
そんなまがまがしい行事が、いつの間にか日常の習慣と化してしまったこの街で。
妻たちを責めるものも、夫たちを嘲るものも、絶えて姿をひそめている。


あとがき
嫁と姑が申し合わせたように、黒一色の装いで出かけてゆく。
なんの変哲もない法事の朝の風景の裏に、淫らな想像を重ねてみました。
9月6日は「黒の日」だそうです。
知人に言われて知ったのがつい昨日のこと。
前作をあっぷしたらむらむらと構想が湧いてきて、思わず走り書きしてしまいました。
(^^ゞ

嫁も姑も、堕ちてゆく。

2019年09月08日(Sun) 05:49:15

組んづほぐれつの痴態だった。
男は口走った。
子供が学校にあがるのを、待ち焦がれていたんだと。
これであんたもおおっぴらに、ストレス解消できるんだと。
女もこたえた。
そ、そうね、待っててもらって良かったわ。
貴男と逢うためなら、主人を裏切るのなんて、何でもないわ。
主人を裏切るのが愉しいの、スッとするの。
あなた、許して。あたし淫乱な女なの。
と、男に股間を突かれながら、口走っていた。
すべてが夫の目のまえの出来事だった。

妻の情夫に血を吸い取られた若い夫は、力の抜けた身体に苛立ちながらも、どうすることも出来なかった。
けれどもそのいっぽうで、どうすることも出来ない状況に置かれたことに、不思議な安堵を覚えていた。
抗拒不能な状況だからこそ、妻の痴態を目で愉しんでしまっても許されたから。
妻は夫の目のまえで、主人を裏切るのが愉しいのと口走り、
夫は娼婦と化した妻の痴態を激しい嫉妬にかられながらも、
視ることで愉しんでしまっていた。

嵐が過ぎ去ると、吸血鬼は夫を介抱し、夫は妻を犯した男のために、コーヒーを淹れた。
存分に血液を摂取してしまうと、彼は人と同じ飲み食いを愉しむことができたのだ。
あんたの淹れるコーヒーは旨いな、と吸血鬼はいった。
お気に召して何よりだと夫も応えた。
情事を遂げたすぐあとには、
あんたの奥さんはいい身体をしているなと吸血鬼がいい、
お気に召して何よりだと夫が応えていた。
さっきそんな会話を交わしたばかりだった。
男ふたりのあいだには、奇妙な友情が育ちはじめていた。

夫が訊ねた。
あんたは妻のことが好きなのか?
低い声色に恐る恐るの気持ちがこめられているのを、吸血鬼は敏感に感じ取った。
自分の家から妻のことを連れ去られてしまう日が来るのを、恐れている声色だった。

違うね、と、吸血鬼はまっすぐに応えた。
たんなる身体目当てだ。
三十前後の人妻の熟れた生き血と、締まりの良いあそこが欲しいだけだと。
侮辱するようで済まないが、と、吸血鬼はつけ加えた。
夫がいちばん恐れているのが、自分の家庭から妻がいなくなることだと、わかり尽くした目をしていた。

わざと露骨な応えかたをした吸血鬼の本意は、夫に素直に伝わっていた。
夫もまた、吸血鬼の気遣いを素直に感謝しているようだった。
少しだけほっとしている、と、夫は呟くように応じた。
あんたは強いし、テクニックも最高だ。
あんたに抱かれた妻がぼくとの時以上に昂奮しているのも、はたから視ていてよくわかっている。
きっと、相性も良いのだろう。
悪い相手に出逢ってしまったと、さいしょは思った。
でもあんたは多分、ぼくに解いてやることのできない妻のストレスを、きっとなんとかしてくれているんだろう。
ぼくはあなたを認めている。
悔しいけれど認めざるを得ないという気分はあるけれど、
それでもすすんで認めようと思っている。
唯一の気がかりは、きみに妻を奪われてしまうことだった。
でも、きみにその気がないことを、夫として安堵している。
身体目当て、歓迎ですよ。
この状況は、吸血鬼に魅入られるくらい魅力的な妻を持っているからなのだと、あきらめることにしています。
ぼくは、家内がぼくを裏切り続けることを希望している と。
治子がいままでどおり、ぼくの苗字を名乗りつづけてくれるのなら――


夫の告白をすぐその傍らで、
妻は大の字に仰向けになった姿勢のまま、
失血で空っぽになった頭で、夫の告白をそれでも満足げに聞き入っていた。



真っ昼間から臆面もなくたずねてくる吸血鬼を、治子の姑、絵美の夫はきょうもおだやかに迎え入れた。
絵美はいつものように、よそ行きのスーツをきちんと着こなして、情夫の訪れを待ち焦がれていた。
田舎住まいの吸血鬼が、都会育ちの婦人のたしなみである洗練された装いを辱しめたがっていると知りながら、
きょう彼女が袖を通したのは、夫が結婚記念日にプレゼントしてくれた濃い紫のスーツだった。

夫のために永年守りと通してきたはずの貞操を喪失して、はや1年が過ぎていた。
その貞操喪失記念日に、彼女は夫が結婚記念日にプレゼントしてくれた服を着て臨んだのだ。
夫ももちろん、自分が妻のために買ったその服を、妻がことさら選んだことに気がついていた。
けれども彼は気を悪くすることはなく、むしろ妻の選択を悦んでいるようだった。
長年連れ添った妻の貞操を、親しい友人のために無償でプレゼントしたと思うことにしていたから。

たまたまその日の絵美は、身体の調子がすぐれなかった。
けれどもせっかくの記念日を空しくするつもりはなかった。
彼女は顔色のわるさをいつもより濃い化粧で補った。
そこまでの配慮には気が回らなかった夫は、色っぽいねと妻をからかった。
絵美は夫の鈍さを咎めるつもりはなかったので、イタズラッぽくほほ笑み返し、肩をすくめてみせただけだった。

自分のために着飾って出迎えた絵美をひと目みて、吸血鬼はすぐに絵美の体調を見抜いた。
そして、きょうじゃなくても良いんだよ、と気遣った。
夫は頭に手をあてて、きみたちがうまく行く理由がよくわかったよと言い、自分の鈍感さを認めた。
そして、私は早々に退散しよう、せめて夫としての体面を守りたいからね、と、妻を情夫と二人きりにしてやろうと気を利かせた。
お気遣いはありがたいが、きょうにかぎってはご主人には出かけてもらいたくないと、吸血鬼はいった。
怪訝そうに情夫の横顔を窺う妻に、吸血鬼はいった。
きょうはきみのことを征服した記念すべき日なのだから、ぜひご主人にも祝っていただこう。
え?いやですわ、そんな。
絵美は戸惑い、恥じらった。
夫のまえではいつも淑やかで奥ゆかしい婦人でいなければならないだと思っていたからだ。
うろたえる絵美を横顔で受け流して、吸血鬼は夫にいった。
きょうはご主人のまえできみの血を愉しみたい。
趣味のよくない趣向であるのはじゅうじゅう承知しているが、きょうはぜひにもご主人にお付きあいいただきたい。
いかがですかな?
仕方ありませんな、と、夫はいった。
家内が迷惑に感じないのであれば、甘んじてこの罰ゲームをお受けしましょうと。
いちおう選択の余地は認めてくれてはいるものの、こたえはひと通りしか許されていないと、察しきった声色だった。

きみの身体の具合を思いやらなかったから、罰ゲームだね。
夫はそういって、絵美に笑いかけた。
絵美も困ったようにだが、笑い返していた。
妻の貞操喪失記念日を祝うのに、これほど適切なイベントはないと、夫は思った。
そして、せめて妻の羞恥心を和らげてやるために、わざと罰ゲームといったのだった。
彼は彼なりに、自分の目の前で妻と戯れたがるというけしからぬ嗜好に、好意的に応じようとしていた。
絵美も吸血鬼も夫の配慮に感謝していた。
吸血鬼は、ではさっそくご好意に与ろうといい、
絵美もまた、貴方がそう仰るのならと、夫を前にした吸血に応じることにした。

差し伸べられた妻の首すじに、情夫の赤黒く爛れた唇が、ヒルのようにねっとりと吸いつけられてゆくのを、夫は胸をズキズキさせながら見入ってしまった。
男は絵美の血を少しだけ吸い、吸い取った血潮をわざと少しだけ、ブラウスに滴らせた。
純白のブラウスにたらたらと滴らされた薔薇色の雫の色の深さが、夫の眼を狂おしく染めた。
絵美、大丈夫か?
夫は妻を気遣った。
絵美はゆるやかにかぶりを振って、せめてもう少しだけ、お愉しみいただきたいわと応えた。
ひと口啜っただけで彼女の体調を察することのできる情夫が遠慮してしまうのを怖れているかのようだった。
彼女はひざ下丈のスカートを、ほんのすこしだけたくしあげた。
下品にならない程度にひざ小僧をあらわにして、黒のストッキングに染めた太ももを覗かせた。
都会妻のたしなみを、夫のまえで辱しめられてしまうのですね・・・?
こたえの代わりに、痴情にまみれた唇が、熱く熱く圧しつけられた。
妻の足許になん度もなん度もくり返される接吻に、夫は吸血鬼の妻に対する執着のつよさを、感じないわけにはいかなかった。
ストッキングのしなやかな舌触りを愉しみながら圧しつけられて、都会妻のたしなみとされた装いは、くまなく辱しめられていった。

一時間後。
長い長い痴態だった。
かばうような緩やかなまさぐりを全身に染み込まされて、
妻が日ごろの淑やかさをかなぐり捨てて、めろめろに堕ちてゆくいちぶしじゅうを、
夫は嫉妬に溺れながらも見せつけられつづけた。
妻と情夫とのアツアツの刻を見せつけられるのが、きょうのつとめだとわかっていたので。
体調のわるさを押して、なん度もくり返される突貫を、さいしょは控えめにやがてだんだんと熱っぽく受け入れてゆく。
妻と他の男性との愛情豊かなセックスを見せつけられることに、さいしょは辟易し、少しばかり嫉妬に苛立ち、さいごは夢中になってしまっていた。
情夫の腕のなかで夢中になっている妻と、いまの自分の夢中さかげんとは、もしかしたらいい勝負かもしれないと思うほどだった。
絵美は情夫の腕のなかで昂りつづけ、
絵美の夫は絵美を視ることで昂りつづけた。

夫婦のベッドのうえ、夫ならぬ身にすべてを許し抜いてしまったあと。
放心しきって仰向けになった絵美の傍らで、吸血鬼は夫に告げた。
わしは絵美を愛している。
けれどもおふたりが離婚することまでは望まないと。
夫もいった。
家内を愛していただき、夫として感謝している。
貴方が身体目当てでなく家内に接してくれているのは、さいしょから感じていた。
だから貴方のための献血で、家内が健康をそこねることはないのだとわかってからは、ふたりの仲を妨げようとは思わなくなった。
これからも家内のことを頼みます。
当家の名誉を汚すことを気遣うことなく、家内との逢瀬をお愉しみになってください。
これが夫としての偽らざる希望です。
嫁も姑も犯されてしまう。
けれども女たちはうろたえながらも状況に順応して、吸血鬼の娼婦と化してゆく。
嫁も姑も寝取られてしまう。
けれども夫たちは不平を鳴らすことなく状況に順応して、視て愉しむ歓びにめざめてゆく。

6月17日ころ構想

喪服に網タイツ。

2019年09月05日(Thu) 07:39:03

ある街のご婦人たちが、いっせいに網タイツを穿くようになった。
それは、この界隈では、吸血鬼の愛人になったことを意味していた。
夫たちは頭を抱えたが、どうすることもできなかった。
そしてほとんどの夫たちが、妻と吸血鬼との交際を、すすんで受け容れるようになっていった。


ある法事に参列した母親と娘が、そろって網タイツを履いてきた。
母娘は生活の糧を得るために、いちはやく吸血鬼たちに自らの血を差し出したのである。
多くのご婦人たちは、顰蹙の目でふたりを見た。
「吸血鬼を相手に娼婦のようなふしだらなことをした」という、非難の視線でもあった。
けれどもつぎの瞬間、縮みあがったのは、黒ストッキングのご婦人たちのほうだった。
母娘の連れの数名の男たちが吸血鬼であることを、ひと目で気づいてしまったらである。
ストッキングを穿いたご婦人の脚に好んで咬みつくという、けしからぬ趣味を持った彼らにとって、
ご婦人がたのだれもが黒のストッキングを脚に通してくる法事の席は、獲物を手っ取り早く手に入れる格好の狩り場だった。
奥ゆかしい喪服姿の参列者たちは、格好の餌食となったのだ。

故人に敬意を表して、彼らはお焼香が終わるまではおとなしくしていたが、
ひととおりのことが済んでしまうと、法事は吸血鬼の支配を受けることになる。
夫たちは、妻や娘たちが次々と吸血鬼に襲われ咬まれてゆくのを、なすすべもなく見守るばかりだった。
この街ではこういう場合、妻や娘を守ることを禁じられているのだ。

既婚の婦人が吸血鬼に襲われた場合、ほぼ例外なく犯されることになっていた。
体裁を気にする夫たちは、その場をはずすしか、採る道はなかった。
そして、ふすま一枚向こう側で、妻や娘がムザムザとうら若い血液を彼らの養分として吸い取られてゆくのを、
はらはらしながら、やがて昂りを交えて、覗き見するばかりだった。

家族の生命を脅かされることを気遣う夫たちは――実際にはこうした場合その危険は皆無なのだが――その場に留まり、
吸血鬼たちの荒々しい男ぶりを見せつけられる羽目になった。
貞操堅固だった妻たちがあっという間にイカされて、夢中になって、娼婦のように大胆に振る舞うようになってしまうのも。
多くの妻たちは、そんなところを夫に視られたくないはずなのに、
妻の凌辱現場に同席した夫たちは、寺に入ってくる時よりも仲睦まじそうに、寺を去っていった。

生真面目なご婦人たちが漆黒の礼装はふしだらにはだけられ、
薄墨色のストッキングをみるかげもなく咬まれみ剥がされてゆくかたわらで、
すでに堕ちてしまった網タイツの女たちは、こればかりはほかのご婦人たちと同じ漆黒のスカートを大胆にたくし上げ、
網タイツを半脱ぎにして、まがまがしい輪姦に身をゆだねてゆく。
厳粛なるべき法事の場は、娼館のような猥雑な喧騒に満たされた。

法事が終わるころに、夫も妻も、だれもが服従しきってしまっており、
夫たちは自分の妻と吸血鬼との交際をすすんで受け容れて、
妻たちは礼装をしとどに濡らされたお相手に、しなを作って別れを惜しみ、
早い機会の逢瀬を情人と夫とに、恥を忘れておねだりするのだった。

6月17日ごろ構想

宿の娘の純情

2019年09月03日(Tue) 07:53:03

ヒロシは美青年だった。
早くから吸血鬼に見染められていて、
学校帰りに半ズボンの下からむき出しになった太ももを咬まれたのが、馴れ初めになっていた。

やがて年ごろになると、彼は女として愛されるようになった。
彼を見染めたのは、吸血鬼ばかりではなかった。
担任のAという教師は、教え子であるヒロシを誘惑しようと試みた。
ヒロシが吸血鬼にそのことを告げると、吸血鬼はいった。
ぼくには年上の男の恋人がいる。もしも先生がぼくを誘惑するのなら、その人に奥さんを誘惑させてほしい。
そこまで言えば教師も離れていくだろうと思ったヒロシは、吸血鬼に教わった通りのことを告げると、
意外にもAはそれでも良いとこたえた。
Aが教え子を自宅の寝室で組み敷いているあいだ、いっしょに現れた吸血鬼はAの妻を牙で侵した。
隣室から妻のうめき声が洩れてくるたびに、Aが激しく射精するのを、ヒロシは感じた。

あるとき吸血鬼は、ヒロシを旅行に誘った。
旅先で血を獲られるとは限らないから、それで自分のことを連れ歩くのだとヒロシはおもった。
彼の予想は半分当たっていた。
都会に着くと、吸血鬼はいった。
きみの美貌は都会でも通用するから、若い女の子を誘い出してこい。
あとはわかっているだろう・・・?
ヒロシは珍しく色をなして、吸血鬼の依頼を断った。
自分を慕って来る女の子を裏切るようなことはできない――と。
吸血鬼は困ったような顔をしたが、ヒロシの言ももっともだと感じたので、無理強いはしなかった。

吸血鬼は、ヒロシを宿に残して、毎日のように出かけて行っては、ガール・ハント――死語だが文字通りなので、彼は好んでこういった――にいそしんだ。
早い刻限に、口許に血をあやし、満足げに帰ってくることもあれば、
遅い時間までかかって、不機嫌な顔つきで帰ってくることもあった。
後者の場合には、ヒロシを目にすると目の色を変えて、襲い掛かってきた。
ヒロシは自分の血で、吸血鬼を満足させるすべを心得ていた。
そして、年頃の女の子が吸血鬼に襲われるときのように、ハイソックスの脚を切なげに足ずりしながら、
飢えた牙を受け容れていった。

ふたりが逗留したのは、古びた宿だった。
宿の経営者の娘が時折、学校帰りの制服姿で、家業を手伝っていた。
さすがに足がつくのを恐れて、吸血鬼は少女のことを見向きもしなかったけれど、
少女のほうがこの風変わりな宿泊客のことを気にするようになった。
そして、いつも顔色を悪くしているヒロシに近づくと、いった。
――お連れの方は、吸血鬼なのですか?と。
ヒロシは少女のことを信用できると感じて、ありのままを話した。
仮に少女が通報したとしても、宿帳に書かれた名前や居所は、すべて架空のものだったから、彼の口は余計に軽くなった。

もう何年も前に初めて襲われて、それ以来彼の毒牙の虜になっていること。
血を吸い取られるのは度を超すと苦痛ではあるけれど、それでもやめられないほど愉しんでしまっていること。
両親も妹も毒牙にかかっているけれど、
父さんは吸血鬼とも仲が良くて、母さんと吸血鬼がつき合うのを許し、むしろそのように仕向けていること、
この街には血を集めるために来たけれど、吸血鬼は最初、彼のことをおとりに使おうとしたこと、
要求を断った彼を吸血鬼は許して、単独で行動していて、獲物にあぶれたときだけ彼の血を求めてくること――
恥ずかしくて秘めていたことを口にするのが、どんなに心を軽くすることなのか、彼は語りながら初めて気づいた。

その晩も、吸血鬼の帰りは遅かった。
無理強いを嫌う彼は、獲物の少ないハンターだった。
真夜中近くになって帰ってきた吸血鬼は憂鬱そうな顔をしていたので、やっぱりきょうもだめだったのだとヒロシは思った。
吸血鬼は確かに顔色が悪かったけれど、どちらかといえば表情は明るかった。
追い詰めた少女に懇願されて、逃がしてやったというのだ。
こんなやつでも、良いことをすると気分の良いものだな――と、吸血鬼はいった。
けれども出迎えたヒロシも、彼に連日のように血を吸われているので顔色が悪く、
それを見た吸血鬼も、又この少年から血を吸い取らなければならないのかと思い、少し憂鬱になったのだった。

ふたりが顔を見合わせているとき、
ふすまが静かに開いて、宿の娘が入ってきた。
娘は家の手伝いをとうに終えていたけれど、まだセーラー服を着ていた。
娘はいった。
「よかったら、私の血を吸ってください。このひとばかりでは、お気の毒なので・・・」
娘は恐る恐るであったけれど、少しはにかんだ顔つきをしていた。
吸血鬼はすべてを悟った。
「ではすまないが、ご厚意に甘えようか」というと、ヒロシには、わしが吸い過ぎたらこの子を開放してやってくれ、と、頼んだ。
吸血の現場から、ヒロシを立ち去らせないほうが良いと感じたのだ。

娘を後ろから抱きすくめた吸血鬼は、セーラー服の襟首からのぞく白い首すじに、牙を突き立てる。
地味な目鼻立ちをした娘が、咬まれる瞬間はかなげに眉をひそめるのを、ヒロシはなぜかドキドキしながら見守った。
初めての吸血の刻は、じっくりと長時間に及んだ。
セーラー服に血を着けないように入念に咬んだためでもあるし、
吸血鬼が処女の生き血に夢中になっていたからでもあったけれど、
ヒロシも娘のことをよく介抱して、時には吸血鬼を遠ざけてひと息入れさせてやったりして、
時間をかけて少しでも多くの血を摂れるように計らったためでもあった。
娘もまた協力的で、吸血鬼が少しでも愉しめるようにと、夜明け近くまで客間から立ち去ろうとはしなかった。

のぞき見してしまった吸血の場で、少年のシャツの襟首を汚さずに血を吸い取っていることも、
ハイソックスを履いた脚に好んで咬みつくことも、娘はよく心得ていた。
学校帰りの少女を好んで襲うことを知っていたのは、彼女の同級生もふたりほど、毒牙にかかったからだった。
だから真夜中なのに彼女はセーラー服のまま吸血鬼を待ちつづけていたのだし、
白のハイソックスも気前よく、咬み破らせてやったのだった。

翌日貧血で学校を休んだ娘を、なにも知らない親たちは心配していた。
そのようすを見ていた吸血鬼は、あの娘にはあまり迷惑はかけられないな、と、ヒロシにいった。
けれども娘は、たった一日置いただけで、やはり獲物のなかった真夜中に、セーラー服を着て彼らの部屋に現れた。
「大丈夫なの!?」
ヒロシは娘の身を案じていったけれど、彼女は笑ってかぶりを振っただけだった。

そんな夜を幾晩となく過ごした後、彼らは住処のある家へと帰っていった。
娘が彼らの住む街に転校してきたのは、それからすぐのことだった。

数年後。
ヒロシと宿の娘との婚礼が挙げられた。
身寄りの少ない宿の主人は、夫婦ともども吸血鬼の餌食になったけれど、
かつての客人の正体をすでに知っていたので、むしろ悦んで身をゆだねていった。
宿のあるじは長年連れ添った妻が吸血鬼の毒牙にかかって、娘と同じように親しまれてしまうのを見せつけられたあと、
いままでにないくらい熱い夜を、夫婦で過ごしたという。
セックスを識った女性は血を吸われるとき、例外なく犯されると聞かされても、
宿の娘は恐れなかった。
愛する夫もまた、新妻がそのようにあしらわれることを希んでいたからである。

ふたりはいつまでも、幸せに暮らした。


あとがき
久しぶりに、入力画面ベタ打ちですらすらと描いてしまいました。

「構想」の意味。~前二話のかいせつ~

2019年09月01日(Sun) 06:43:46

先月で一応終了したシリーズの合間に描きかけたお話がだいぶたまっているので、時折それをあっぷすることにしました。
今朝はとりあえず2作――どちらも寝取られモノの要素が濃いお話です。

「母と姉と悪友たちと」
ちょっと質の悪いエロDVDみたいな内容になってしまいました。(^^ゞ
母親寝取られの願望のある少年の悪友たちが、美母をまわしてしまい、さいごに息子までもが近親相姦に狂ってしまうお話です。
鬼畜ものが嫌いなせいもあって、ワルたちにも最低限の礼儀や思いやりを添わせてやりました。
その結果、襲われた母親や姉妹たちも、すすんで身体を開くことに。
周囲の大人たちも、自分の妻をまわされてしまってるのに、息子やその悪友たちの所業を「若気の至り」と見なして、おだやかにスルーしていきます。
特に獲物にした若い娘に対しては、さいごに皆で「責任」を取ったようです。

性にゆるい慣習のある街では、互いにそれと知りながら、親友が母親とできていたり、乱交の場で実の妹を襲ってしまったり・・・そんなこともあったとかなかったとか、聞いたことがあります。
互いに許し合い、良い想いだけを共有できるのなら、そういう世界もありなのかな・・・と、ひそかに(あからさまに? 笑)思っています。


「半吸血鬼の特権。」
お盆に合わせて作ろうと思いながら、間に合わなかったお話です。 (^^ゞ
半吸血鬼になった祖父が、貧血に悩む孫のまえに現れて、
「吸ってもらえる血があるということは、良いことなのだ」と諭します。
そのシーンを真っ先に、思い浮かべました。

美女を襲って血を吸う吸血鬼になりたい願望を持つ殿方は、意外に少なくないかもしれません。
だって、美女を公然と襲えるんですからね。^^
でも、血を持っているというのも実は特権で、吸われる快楽を味わうことができるという点も、ありなのかなと思っています。
前作で母親をさいしょにまわされてしまうヒロシくんのように、「身内の女性が襲われるのを視たがる」男性も、じつはいないわけではありません(現実にそれをやったら、非常に危険なことの場合がほとんどでしょうけれど―― 一応警告)
そういうタイプの男性の場合、「その身に彼らが好んで吸う血液を宿している」ことは、吸血鬼になってしまう以上の特権なのだと思います。

祖父と孫との対話に行きつくまでの前置きが、しょうしょう長すぎたかもしれませんね。
息子も娘も妻までも襲われた夫が、潔く敗北を認めて、そのしるしに自分まで咬まれてしまう――という図式は、まえにどこかでも使ったと思います。
母娘が餌食になるお話は数えきれないほどありますが、そういうシチュを目にしたときについ夫(父親)の立場を考えてしまう私。
さいごまで知らないまま、というのもどこか煮え切らない感じだし、
すべてを知ることで地獄を見てしまうという展開(ふつうはこういう結論しかないですよね)は、もっと嫌。
けっきょくここでの”定番”は、「夫も吸血鬼と意気投合して、不道徳な関係を許したうえで、自分まで愉しんでしまう」という図式になります。

主人公の男性が最初に襲われるのは、バブルの時代を想定しています。
この時代には、やや年配のビジネスマンのなかにはストッキング地のハイソックスを履いている人が少数ながらいました。
それから、若いOLさんは、てかてか光る光沢入りのストッキングを穿いている人が、ふつうにいました。
初めて目にしたときには、生真面目なOLが娼婦をしているようで、かなりドキドキしたものです。

半吸血鬼の特権。

2019年09月01日(Sun) 06:27:18

さいしょに吸われたのは、息子だった。
どうや息子は、その吸血鬼と相性が良かったらしい。
彼は吸われる歓びに目覚めてしまうとすぐに相手と意気投合し、
自分を吸った吸血鬼を家に引き入れて、自室で愉しみに耽るようになっていた。

吸血鬼は、いちど招待された家には自由に出入りできるようになるという。
それから娘が咬まれ、妻まで咬まれてしまうのに、ものの数日とかからなかった。

わたしたち一家は一度は家を出て、難を避けることにした。
家族の血の味を覚え込んでしまった吸血鬼は、しつようにも転居先にもやってきたが、
その時にはわたしが応対し、鄭重にお引き取りを願った。
「もうこれ以上家族を襲うのは、止めてほしい」
吸血鬼はわたしの懇願を聞き入れて、そのときは意外にも物分かりよく引き揚げていったけれど、
しばらくしてわたしは、シビアな事実に気づくことになる。
息子も娘も妻までも、わたしに隠れて旧居に戻っては、吸血鬼と密会を遂げるようになっていた。

ついにわたしも観念して、不自由な仮住まいからもとの自宅に戻ることにした。
潔く、家族の血を明け渡すことにしたのだ。
わたし自身も、すすんで血を吸われた。
「ストッキングやハイソックスがお好きなのよ」と妻から教わったわたしは、
当時通勤用に好んで履いていた、ストッキング地のハイソックスを履いて応対した。
幸い彼の気に入ったらしく、
妻の穿いているてかてかの光沢入りストッキングとおなじくらいしつように、みるかげもなく咬み剥がれていった。
わが身をめぐる血液を緩慢にむしり取られていきながら、わたしは不思議な満足を感じた。
妻は吸血鬼を満足させるため、そのころ若いOLのあいだで流行っていた、てかてかとした光沢の入ったストッキングを穿くようになっていた。
血を吸い取られてぐったりとなったわたしの傍らで、妻は小娘のようにはしゃぎ切っていた。
娼婦が脚に通すようなけばけばしい光沢のストッキングを、ブチブチと咬み剥がれながら。
そして、裂けたストッキングを脚に通したままスカートの奥に腰を沈められてゆくのを、ただ恍惚となって、見守っていた。

それ以来、わたしまでもが、吸血される歓びに惑溺を覚えるようになった。
そして、「お前も吸血鬼になれば、若い女を襲い放題なのだぞ」とそそのかされるままに、
血を一滴残らず、吸い取られてしまっていった。

わたしのいなくなった家には、わたしの血を吸い尽くした吸血鬼が我が物顔に居座った。
息子も娘も妻までも、わたしの仇敵であるはずの吸血鬼を以前と変わらず歓待し、わが身をめぐる血でもてなしつづけた。
長年連れ添った妻までも支配を受けてしまったとしても。
人の生き血を吸う特権と引き替えに家長の座を明け渡してしまった以上、文句はいえなかった。
「だれにでも囁く話ではないのだぞ」と、彼は言った。
確かに、周りで吸血鬼になったのは、わたしだけだった。
どうしてわたしが選ばれたのかは、よくわからない。
もしかすると、妻のことを本気で好きになったのかもしれない。
その証拠に彼は、なん人もの人妻を愛人にしながら、かつてのわが家に住処を移して、妻と夫婦同然にして暮らすようになっていたからだ。
もっとも彼は、若い血を獲ている息子や娘に対して、自分自身のことを「お父さん」とは呼ばせなかった。
「それはあのひとのことだから」と、頑なに断りつづけたという。
少しは礼儀をわきまえているのだなと、皮肉交じりにわたしがいうと、
「きみの奥さんの肉体だけで、わしは満足している」と、ずいぶん露骨なこたえがかえってきた。

自分の生き血の全量と妻の貞操を譲った代わり、この街に住む女たちは、よりどりみどりになった。
しばらくのあいだ、わたしはその権利の行使に夢中になった。
娘のクラスメイトはもちろんのこと、息子の彼女まで襲ってしまっていた。
いちばん嬉しかったのは、以前から気になっていた美人の姪のことだった。
結婚を控えた姪が我が家に招かれたとき――妻がそれと察して、わたしのためにわざわざ招いたのだ――たまたま連れてこられた彼氏には気の毒なことだったが、彼氏の前で襲ってしまった。
わたしは心を震わせながらうろたえる姪を抑えつけて、
そのしなやかな肢体からピチピチと活きの良い血液を引き抜くことに熱中した。

吸血鬼のはびこるこの街では、襲われることはごく当たり前になっていたから、だれもが事態をそう深刻には受け止めなかった。
恋人を父親に吸われた息子は、苦笑しながらわたしの所業を許してくれた。
そして彼女と婚約すると、未来の花嫁が時折わたしの誘惑に屈するのを、見て見ぬふりを決め込んでいた。
姪は予定通り彼氏と結婚すると、この街を離れた。
そして十数年後に戻ってくると、すっかりいい女になった肢体を再びさらけ出してくれた。
「跡継ぎが欲しかったので、しばらくおいとましたんです」
姪と同じ咬み痕を首筋につけられた姪婿は、照れくさそうに笑った。
わたしが姪との逢瀬を遂げようとするときも、姪婿はけなげなくらい協力的で、
子供たちをさりげなく外に連れ出したりしてくれた。


かなりの刻が流れた。
志郎と呼ばれるその少年は、息子の長男――つまりわたしの孫にあたる。
中学にあがってすぐに、初めて咬まれた。
相手はわたしを咬んで吸血鬼にした男だった。
よほどわが家の血が口に合ったらしく、すでに家族全員が彼に咬まれていたから、
彼の番がまわってきたのは当然といえば当然だと、わたしはクールに受け止めてしまっている。

志郎は運動部に属していて、日常的にハイソックスを履いていた。
かつてわたしの通勤用のハイソックスを残らず咬み破いた牙が、発育の良い十代のふくらはぎに魅せられないはずはなかった。
年頃になってから初めて襲われた志郎は、いまでは日常的に血を吸い取られるようになって、つねに貧血症になやんでいた。

「悩んでいるようだな」
わたしは志郎に、自分と彼との血縁を告げずに声をかけた。
「エエ、二日にいっぺんは吸われているんです」
わたしが吸血鬼だとありありと感じ取りながら、彼は応えた。
「二日にいっぺんか・・・それは大変だな。わたしが咬まれていたころでも、いちばん多いときで週2か週3くらいだったからな」
「小父さんも、ずいぶん気に入られていたんですね」
「気に入られ過ぎて血を吸い尽くされて、こういう身になってしまった」
「後悔しているんですか?」
「そんなことはない。若い女の子は襲い放題だからな」
「羨ましいけど・・・ぼくはいいです」
生真面目そうな瞳を知性的に輝かせながら、志郎はいった。
この子はわたしとは、別路線らしい。
「どんなふうになりたいのかね」
「いまのままで良いですけれど、もう少し活動の自由が欲しいです。貧血がひどくて・・・」
「気の毒にな」
「たまに吸われるのが嫌になることがあります」
わたしは言った。
「吸ってもらえる血があるというのは、嬉しいことなのだぞ」
「なるほど――」
と、少年はわたしの横顔をまじまじと見た。
「どうしても血が足りないのなら、半吸血鬼にしてもらえばよい。たまにはきみも、ほかの人の血を吸ったらいい」
「それもいいかもしれませんね。――妹が、いつでも血を吸っても良いっていうんです」
「兄想いな妹さんなんだな」
わたしはいった。
「きみの血は美味しいのだ。誇りに思えばよい。そして、一滴でも多く、彼らに分けてやるとよい」
「どうしてぼくの血が美味しいとわかるのですか」
「きみの母さんの血を初めて吸ったのは、わたしだからね」

少年はめをぱちくりとさせた。
「やっぱり吸血鬼だったんですね?ぼくのことも、見逃してもらえそうにないですね」
「いや・・・」
さすがのわたしも逡巡した。相手は孫だったから。
「とにかく、半吸血鬼になることだよ。そして、わたしとはちがって、まっとうに人間として生きるとよい」
貧血に悩む彼の血を吸うつもりはなかったけれど。
「こんど、きみのお母さんを連れてきておくれ」と、ねだらずにはいられなかった。
青年は母親にいちびしじゅうを正直に告げて、律儀にも母親を連れてきてくれた――


さらに何年かが経った。
公園で一人で佇んでいるわたしのところに、志郎が通りかかった。
通りかかった、というわけではなくて、さいしょからわたしの存在を目当てにここに現れたらしかった。
「ぼくの彼女です。こないだ、ぼくを初めて咬んだひとに咬まれてしまいました。でもほんとうは、貴男に咬んでもらうべきだったと思いました。だから今夜、ぼくは貴男に未来の花嫁の血を差し上げます」
楚々としたたたずまいの志郎の恋人は、羞ずかしさを含んだ微笑を泛べて、慎まし気にこちらにお辞儀をしてくる。
抱きすくめた身体は意外にしっかりとしていた。
一見か弱く見えたスリムな肢体は、意外なくらいしっかりとした筋肉に恵まれていた。
たしか、志郎と同じ運動部だといったな・・・わたしはひそかに納得した。
志郎のことも良く支えてくれそうだと、わたしはおもった。
咬みついた首すじから流れる血潮は清冽な香りを放っていて、彼女がまだ男を識らない身体なのだと告げていた。
あの吸血鬼に未来の花嫁の純潔を奪われなくて良かった――わたしは志郎のために悦んだ。

「孫の嫁です。よく味わってくださいね――お祖父さん」
どうやら彼は、決して名乗らなかったわたしの正体を、とっくに見抜いていたらしい。
咬まれたあとの恋人と同じくらい、彼は屈託なく笑っていた。

2019.8.28構想

母と姉と悪友たちと

2019年09月01日(Sun) 06:04:29

十代の男の子が考えていることといえば――ヤることだけだ。
そんな十代の男の子が三人、女なしで集っているとき。
そのなかのひとりがいった。
――ウチのお袋、未亡人してるんだ。
えっ!?
ほかのふたりは顔見合わせて、言い出しっぺの少年の顔色を窺った。
――みんなで姦(や)っちゃわない?ヒロシの母さん。
――姦っちゃっても、いいの・・・?
男の子たちはすでに、息が荒い。
ヒロシくんはちょっぴり辟易しながらも、いった。
――オレ、お袋が姦られているところ、覗いてみたかったんだ。
――お前は姦らなくても、いいの?
一人がいった。
ほかのやつらはじっと、ヒロシを見る。
――い、いいのかな・・・だって、親子だぜ?
いちばんワルそうなのが、いった。
――俺たちが姦ったあと、かけ合わてやるよ。
ワルのひと言に、ヒロシを含むほかの全員が、瞳を昏く輝かせた。

――あなたたち、どうしたの?
男の子たちのただならぬ雰囲気をそれとさっして、ヒロシの母さんの玉枝は声を尖らせた。
――俺たち、女と姦りたい・・・
一人が切羽詰まったようにつぶやいたのをきっかけに、ほかの全員が玉枝にとびかかった。
抑えつけられた玉枝の服が、一枚一枚、むざんに剥ぎ取られてゆく。
――およしなさい、止しなさいったらっ、こらっ!
ばたつかせる脚を抑えつけたやつが、玉枝の脚を舐めた。
肌色のストッキングに滲むよだれに、ほかのやつらの目も狂っていた。
大人の女を犯すんだ――だれもがそういう目をしていた。
こういうときのチームワークは、抜群だった。
抗う玉枝に、ワルが真っ先に玉枝にのしかかった。
乱されたロングスカートの奥に腰を埋めて、ワルは玉枝を犯した。
――ちょ、ちょっと・・・!ちょっとお!!
群がる少年たちの下で玉枝はなおも咎めつづけていたが、やがてその声も熄(や)んだ。
少年たちはかわるがわる、ヒロシの母親のうえにのしかかって、稚ない欲望を満たした。

ヒロシはさっきから、股間を逆立てて、母親の受難を見守っている。
予想以上の派手な展開に、わずかな罪悪感はきれいに消し飛んでいた。
――お前の母さん、いい身体しているな。
傍らに座ったワルが、ヒロシの股間を握りしめて、いった。
ヒロシは股間をさらに怒張させて、無言でうなずいた。
――約束通り、かけ合わせてやるからな。
ワルの瞳は、昏く輝いていた。
きょうの主役のヒロシ君が、お母さんに挑戦します!
ワルのひと言で、みんなが玉枝の手足を抑えつける。
玉枝の穿いていたストッキングはいたぶり尽くされて、くるぶしまで破れ落ちていたが、
誰かが太ももまで引き上げた。
――ふだんの感じになるべく近いほうが、昂奮するだろ?
ワルがいった。
――お前の母さん、セクシーだなっ。
だれかがからかうのを、ワルが止めた。「大事なとこなんだから」
――ヒロシ、ヒロシったらっ!親子でだめでしょ!こんなことっ。
叫ぶ玉枝をみんなで抑えつけ、ヒロシの応援をしていた。
いちど受け入れてしまうと、玉枝は夢中になって、積極的に腰を振りはじめていた。
狂乱のるつぼのなかで、主婦は娼婦に堕ちていった。

こと果ててしまうと。
――もう、ばかじゃない?あなたたち。
咎める玉枝に、一同形ばかりは神妙だ。
けれども全員が、知ってしまっている。
玉枝のほうだって、一度犯されてしまうともぅ、すっかりノリノリになっていたのを。
つぎ、あなた。ここだから、ね。
二度目の順番がそれとなくできあがると、玉枝は手短かに手ほどきを加えて、
ウンウンとうなりながら、
猛り立つ竿の一本一本に、女の身体の丁寧な扱い方を、教えていったのだ。
息子の番がまわってきても、分け隔てはなかった。
――そう、そう。しっかりね。
やっぱりウン、ウンとうなりながら、びゅうびゅうと撥ね散らかされる白く濁った粘液を、股の奥へとためらいもなく、注ぎ込ませたのだ。
――ふつうは男が教え込むもんだけどな。
そんなことをうそぶいたいちばんのワルも、じつは女の身体を識ったのは、きょうがはじめてだった。
――でもさいしょは、女のひとに教わらないとね。
玉枝のいれた合いの手に、みんな素直に頷いていた。
こんどはいつ来るの?という玉枝の問いで、男の子たちとの愉快なさよならにたどり着いた。
――小母さんありがと、また来るね。
少年たちの目はだれもがキラキラとしていて、
礼儀などかけらも教わっていないはずなのに、
「ヒロシ、ありがとな」と、母親を襲うチャンスをくれた友達を前向きに気遣うのだけは忘れなかった。


帰る道々。
――あのあとどうなるのかな、あの親子。
――ばか、決まってんだろ。
いちばんのワルにたしなめられて、言いかけた少年はエヘヘと笑う。
帰ってゆく彼らの想像を裏切らずに、
母と息子とはふたたび、身体を重ね合わせてゆく。

それからは。
メンバーのだれもが順ぐりに、自分の家族のだれかを紹介していった。
意外にも、真っ先に手本を見せたのは、ワルだった。
ワルのお母さんは風俗の経験もあったから、息子の悪友たちを前に慣れたように服を脱いで、ヒロシの母親以上に適切に手ほどきをしたのだった。
ワルもさすがに、自分の母親の娼婦ぶりを目にするのは初めてで、さいごには息荒く、母子相姦に挑んでいった。
息子の悪友たちに群がられて、つぎつぎと犯されていったお母さんたちのなかには、
夫以外とのセックスに明らかに慣れているのもいれば、
「お父さん以外は初めてなのよ」という純情なのもいた。
そういう身持ちの堅いお母さんのほうが、束縛がほどけたあとの落差もひどかった。
「大人の女性の洋服を剥ぎ取って犯すのが好き」とワルがいうと、
「困った人たちネ」といって、
つぎに待ち合わせをするときには、結婚式帰りのスーツや法事帰りの洋装の喪服を着て、少年たちと交わっていった。
「だんなにばれたら大変だよね?」と囁くワルに、
「うちは共働きで苦しいから、離婚なんてできないの」と笑ってこたえた。
ワルたちはバイト代を出し合って、その夫人には洋服代を渡していた。
案外、そういうところもある連中だった。
だんな達は、自分の妻と息子の悪友たちとの密会に、それとなく気づいていたようだったが、
彼らの間に流れる空気の和やかさを察すると、気づかぬふりを装って、彼らが性体験を重ねるのを見守っていた。
結果的にそのことが、彼らがそれ以上の非行に走ることから救っていた。
そして彼らのなかから、離婚した夫婦は一組も発生しなかった。


布団のうえで玉枝は、裂かれたワンピースをまだ身にまとったまま、熱く熟れた血潮が鎮まるのを待っていた。
きょうの相手は、ワル単独だった。
どうやらヒロシの母さんに真面目にほれ込んでしまったらしいワルは、
ヒロシのいないときにひっそり現れては、家事にいそしむ玉枝の背後に息荒く迫って、
羽交い絞めに抱きすくめるのが習慣になっていた。
十代の男子の性急な欲情に戸惑いながらも、
「女のひとのこぎれいな服を破きながら犯すと昂奮する」と告白したワルのために、
玉枝は気前よく服を破らせ、素肌を熱く貪欲な唇にゆだねていった。
「俺、性欲強すぎるのかな」
「そんなことないわ、十代の男の子だったらふつうでしょ」
「ヒロシもそうなの?」
「いっしょに住んでいるから、お父さんのいないときにはしょっちゅうよ」
「そいつは羨ましいな」
「あなたはお母さんとはしないの?」
「姉貴がいるから、家ではちょっと無理」
「お姉さんに手を出しちゃだめよ」
「いつか姦っちゃいそう」
「嫁入り前の子はだめよ、結婚できなくなっちゃうかもしれないでしょ」
「それはそうか・・・」
仲間のなかでは母親以外に、妹を”紹介”してくれたやつもいる。
世代の近い肌は、よけいに身近に感じられたっけ――
ちょっと考え込んだワルに、玉枝は優しく笑う。
「経験のある女の人だったら、さいしょは無理やりでもなんとかなっちゃう場合もあるけれど、あんまり無理強いはだめよ」
「わかった、気をつける」
「どうせあなたのことだから、もう若い娘さんともやっちゃっているんだろうけど・・・少しは気をつけなさいね」
玉枝はワルの行動をすっかり見抜いていながらも、さりげない忠告にとどめておいた。
「あなたは手だれだから、ヒロシに好きな子ができても、先に姦られちゃいそうね」
そうつけ加えるのも、忘れなかった。
――それでもヒロシもあたしも、許しちゃいそう。
イタズラっぽく笑った瞳が、そう告げていた。
玉枝の留守中あがりこんだ彼らが、ヒロシの姉に迫ってよってたかって姦ってしまい、
母娘で代わる代わる”お得意様”になっているのも、知っている顔つきだった。


「ちょっとあなたたちっ!?なにするつもり!?」
ワルの姉は、弟といっしょで強気だったけれど。
当の弟を含む悪友連中に囲まれて、明らかに度を失っていた。
「若い娘さんはやめときなさいよ」
お袋には、そう注意されていたけれど。
ほかのやつの妹や姉貴、それに彼女まで毒牙にかけてきた手前、俺も提供しなくっちゃ。
そんな自分本位なことを、ワルは本気で考えていた。
仲間を大切にするんだ。本気でそんなことを考えていた。
ヒロシが抑えつけて、ワルが真っ先にのしかかる。
ワルの姉さんの制服のブラウスは年下の少年たちの手で引き裂かれて、
発育のよいふくらはぎを包んでいた紺のハイソックスは、淫らな指に性急にずり下ろされていった。

8年ほどあとのこと――
すっかり美しくなったワルの姉さんの披露宴に、弟とその悪友たちも招かれていた。
「ヒロシのやつ、さいしょから姉貴のことが好きだったらしいんだ」
新郎の席に座るヒロシのタキシード姿を見やりながら、
ビールを注ぎに来たワルが、かつての悪友たちに囁いた。
「あいつ、それとわかっていて自分の嫁の処女を俺たちに捧げたのかな」
「ウン、あいつ、ちょっとマゾっぽかったものね」
だれもが母親を犯される姿を目の当たりにして勃起していたくせに、そこは棚に上げて酒の肴にしてしまうらしい。
ワルを含めだれもが、いまはふつうに仕事に就いていて、地道に汗を流している。
それでも無軌道な性欲はまだまだ健在で、こないだも先月結婚したやつの新居にみんなで遊びに行って、夫婦のベッドで新妻をまわしてしまったりしているのだが――
以前と少しだけ違うのは、本人の了解をあらかじめ取ったうえでの行為だった。
お互いの家族を襲い合った新郎を経由して申し込んでみたら、
花嫁の方が、彼氏にもいえない輪姦願望を告白してきたのだった。

近親相姦で姉の処女をむしり取ったワルは、それからもしばしば姉弟で関係を結んでいたけれど。
ヒロシの本当の気持ちに気づいてからは、手を出すのをやめた。
ふたりがつき合っている間もずっと、ほかの女とのつかの間のストレス発散で紛らわしていた。
純白のウェディングドレスに包まれたヒロシの姉の肉体を、招待されただれもが識っている。
けれどもそれはもう、言わぬが花のことだった。
「初々しい花嫁」というお決まりの誉め言葉に、あそこが真っ黒な新婦はしきりに照れている。

彼らが手にした招待状には、添え書きがあった。
新婚初夜のホテルの部屋にお越しください。新婦がウェディングドレス姿でお待ちしています。
ヒロシはかつての悪友たちに、嫁姑ながら差し出すつもりらしい。

2019.8.8構想