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妖艶なる吸血

淫らな吸血鬼と倒錯した男女の織りなす、妖しいお伽噺・・・

朝食

2005年07月20日(Wed) 07:49:09

ダイニングルームの顔ぶれは賑やかなものになった。
私の両親、私、妻。そして義母。
「咬まれましたね?」
父は悪戯っぽく笑って、義母をそうからかった。
髪をあげて上で束ねた生え際に、鮮やかにつけられた赤黒い痕。
白一色のワンピースは、夕べの痕跡をそれとなく目立たせるための装いにさえ映る。
「美味しかったみたいですよ」
すこし照れながらも、どこか嬉しげな口調。
「若返りそうな体験ですね。時々遊びに来ようかしら」
「いつでも、歓迎ですよ」

「あんまりキモチよかったから、母のこと紹介しちゃったんです」
悪戯を見つかった子供のようにウキウキと肩をすくめる妻。
「上手く襲って頂戴ね、って」
はしゃぐ娘の傍らで、義母はビデオに見入っている。
部屋に備え付けられていたカメラに隠し撮りされた、夕べの出来事のすべて。
自らがヒロインを演じる、ドラキュラ映画。
画面のなかで激しく抗う、ワインカラーのブラウス姿。
堕とされてゆく貴婦人の抗いが、画面のなかで妖しく舞っている。
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