FC2ブログ

妖艶なる吸血

淫らな吸血鬼と倒錯した男女の織りなす、妖しいお伽噺・・・

隣室 から

2007年06月25日(Mon) 07:13:37

ちぅちぅ・・・
ちぅちぅ・・・
隣室から洩れてくるのは。
新妻となった由貴子さんの生き血が、吸いだされてゆく音。
うふふふ・・・ふふ・・・
かすかな含み笑いが、重なり合い、交錯してゆく。
真っ白なブラウスに、バラ色の飛沫をほとばせて。
由貴子さんは白い歯をみせて、くすぐったそうに笑いこけている。
うら若い血潮を、惜しげもなく捧げながら・・・
吸血鬼の片手は、ブラウスのうえから肩を抑えつけて。
もういっぽうの手は、さりげなく胸元をまさぐっている。
ブラウスを通して受けるゆるやかなまさぐりがくすぐったいのか。
傷口に触れてくる唇が心地よいのか。
わたしの目線をじゅうぶんに意識しながら。
由貴子さんは白い頬に愉悦を滲ませる。
夢見心地に、浸りながら。
謡うような、声色で。
「母の血を・・・吸っていただきたいのです」
そんな怖ろしい言葉を、さりげなく。
口許から洩らしている。
まるで暗誦するように、抑揚のない口調だった。
ほほぅ。
吸血鬼は、感心したように。
由貴子さんの肩に、さらに深いまさぐりを滲ませる。
いかが?
薄っすらと、ほほ笑んだのは。
母を襲って・・・という提案にたいしてなのか。
自ら捧げた血潮の味を問いたかったのか。
そのどちらにも、応えるように。
やつは、うふふ、と、笑みくずれて。
いまいちど、由貴子さんのうなじに、唇を這わせてゆく。
きゃっ。
ふたたび撥ねたバラ色のしずくに。
小娘みたいに、身をすくめながら。
わたしのときみたいに。きれいに襲ってあげてくださいね。
薄っすらとした目線。謡うような声色。
揺れるまなざしのかげに、妖しい情景を思い描きながら。
あのひとが、見ています。
犯してくださいな。
声はやはり、謡うようだった。


あとがき
再あっぷ分に触発されてしまいました。^^;
「妻の悪戯」
http://aoi18.blog37.fc2.com/blog-entry-1069.html
「侵される喪服」
http://aoi18.blog37.fc2.com/blog-entry-10.html
「喪を破る」
http://aoi18.blog37.fc2.com/blog-entry-1070.html
「朝食」
http://aoi18.blog37.fc2.com/blog-entry-1071.html
前の記事
通りかかるひと
次の記事
う、うーむ。

コメント

コメントの投稿

(N)
(B)
(M)
(U)
(T)
(P)
(C)
管理者にだけ表示を許可する
トラックバック
http://aoi18.blog37.fc2.com/tb.php/1074-3a997f51