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妖艶なる吸血

淫らな吸血鬼と倒錯した男女の織りなす、妖しいお伽噺・・・

文也の彼女

2007年12月09日(Sun) 05:17:59

こんちはぁ
さわやかな高い声とともに姿を現したのは。
長い黒髪のつややかな美少女。
白いニットのセーターに、青のジーンズ。
クラブ活動の帰りだろうか。重たそうな鞄をじゅうたんの上に置き、風のあたった髪をさっとかきのけるようにして整える。
飾りけのない服装ときびきびとした身のこなしとが、はずむような活気と初々しさとを等分に発散していたけれど、
本人ばかりは、自分の放つそんな色香にちっとも気づいていない。
十代とは、きっとそういうものなのだろう。
ドア越しにかけられた声にびっくりしたように、良作は読みさしの本から顔をあげた。
もう~、こんなに天気いいのに、家でくすぶっているの?
くすっと笑う彼女は、健康美あふれる小麦色。
男子のくせに蒼白い顔の良作よりも、ずっとずっと活気に満ちている。
すみませんねぇ、優子さん。いつも良作がお世話になって・・・
奥から出てきた良作の母にも、優子の受け応えは清々しい。
いいえ~。こちらこそ。
くすっと笑って肩をすくめると。
ほんとに、ねぇ・・・
意味ありげな短い言葉を残すと、再び奥へいそいそと戻ってゆく。
お茶を出しに・・・というそぶりだったけれど。
じっさいに彼女がお茶を口にするのは・・・もうすこしあとになるだろう。

はい。お約束どおりね。
黒髪を揺らしながら、優子は畳の上に正座して、ちょっとだけうつむいた。
茶の間の隣が、勉強部屋になっている。
冬の陽射しは弱々しく、縁側までしか届かない。
しょうがないよね。吸血鬼なんだもんね。
優子は弟をかばうみたいな心遣いをみせながら、ブラウスのボタンを二つ三つはずしてゆく。
ほら、吸ってもいいんだよ。
良作はつい引き寄せられるようにして。
くつろげられた胸元を、覗き込むようにしてかがみ込んだ。
ぷりぷりとはずむようなおっぱいが、まだめいっぱいとはいえないほどのふくらみを帯びていて、
薄く柔らかい皮膚にゆったりとコーティングされている。
小麦色の頬は、夏の陽焼けのなごりだろうか。
意外なほどに白い素肌はどきっとするほどなまめかしく、かすかに蒼白く浮き上がった静脈が、干からびた喉をズキズキと疼かせる。
柳村、悪りぃ。
少年は少女を苗字で呼び捨てにすると、彼女の両肩をセーターの上から捕まえて、
くつろげられたブラウスのすき間に顔を圧しつけるようにした。
かりり・・・
注射針を突き刺されたみたいなかすかな痛みに、優子はちょっとだけ顔をしかめた。

ちゅう~っ。
優子の血を吸い上げる音が、露骨なほどに部屋から洩れた。
母親がお茶を持ってくるタイミングは、もっとあとになるだろう。
無我夢中の刻が過ぎると。
良作は顔を上げて、優子に見られないように口許についた血のりをぬぐった。
初めて襲ったとき、自分の血を見て目を回した優子のうろたえようを、彼は忘れていないのだ。
どお?
優子は良作の気遣いを知ってか知らずか、大きな瞳でまっすぐに彼を見あげてくる。
うん・・・
少年はあいまいに受け流しながら、どうしようかとちょっとためらって、それでもやっぱり口にした。
また、文也とやった?
えー!?わかるの?
彼氏の名前を耳にすると、優子の声はむしろあっけらかんと、明るくはじけた。
初エッチは、良作に襲われる前だったが。
大人の味を嗅ぎ分けた良作は、すぐにそれと察しながら。
自分の獲物が処女ではなかったことに不平を鳴らしたりはしなかった。
むしろ、相手が仲良しの文也だと聞くと、よけいにすまなさそうな顔をしたものだった。
二度めに優子が良作のまえに現れたとき。
ヘイキだよ~。文也にもあなたに血をあげるって宣言しちゃったから。
まるで学校帰りの喫茶店でコーヒーでもおごるような気安さで、彼女は良作の吸血に応えることを承知したのだった。
血を吸わせるだけだったら、浮気にならないよね?
どうやらそんなふうに、言いくるめたらしい。
だから、あたしのこと押し倒しても。エッチなことはしないでね。文也に悪いから・・・
そんなふうに、ちゃんと釘をさすことも忘れなかった。

いいんだよ、もっと吸っても。
畳のうえの優子は、いつになく声をはずませている。
カーテンのない窓ガラスはぴかぴかに磨かれていて、野趣のある庭の景色が透きとおるほど目にしみたけれど。
彼女は外からまる見えの状況を気にしているのか、さっきからちらちらと視線を窓に投げている。
閉めようか?
良作が囁くと、
ううん・・・いい。かえって昂奮しそう。
口にしてみて、自分でくすくす笑っていた。
じゃ、もう少し・・・
良作はふたたびはぜてきた渇きを我慢できなくなっている。
ブラウスの襟首を押し広げようとしたとき、ボタンがひとつ外れて畳にはねた。

ねぇ。
冷え冷えとした部屋のなか、優子の声がうつろに響く。
エッチ、しないの?
え・・・?
良作は人知れず、胸をわくつかせる。
なにかが自分のなかで、ヒョウのように敏捷に跳ねあがるのを覚えた。
たんに、びくびくしているのか。
それとも、男としての衝動なのか。
はかりかねるほどどす黒いものが、毒がまわるようにめまぐるしく、吸い取った血でうるおいを帯びた血管を、じわじわと浸してきた。
良作は、女を知らなかった。
だって・・・文也に悪りぃだろう?
良作に組み敷かれた下、少女はゆっくりとかぶりを振る。
大きな瞳で、少年の眼を捕らえてはなさないままに。
彼女はだまって、ジーンズをおろした。
ばりっと裂けるようにしてジッパーが左右に分かれ、腰周りが、太ももが、そしてすねまでがあらわになってゆく。
良作は、息を呑んだ。
ジーンズの内側に隠されていた脚は、なまめかしい黒のストッキングに彩られている。
レエス柄のゴムが、ほどよい肉づきをした白い太ももを鮮やかに横切って、あらわになった腰周りの肌の白さが、よけいに眩しい。
太ももから上のむき出しの目映さとは、裏腹に。
薄手のナイロンに染めあげられたひざ小僧やすねは、いままでの優子からは想像できないほどの妖しいなまめかしさを漂わせている。
一枚の薄いナイロンが、少女を女に変えていた。

脱がして。
女に命じられるまま。
ショッキングピンクのパンティと腰骨のあいだに指をすべらせて。
震える手で、ずり降ろそうとした。
ぎこちない手の動きに、うまく脱がせることができずにいると、
彼女の細い指先が彼の指といっしょになって、パンティのすき間に入り込んできて。
ぴちっ。
前後を結ぶ細い紐を、思い切りよく断ち切ってしまっている。

おもわずしなだれかかり、添わせた上体は。
柔らかく、そして熱くほてっていて。
はずんだ胸のドキドキが、そのまま直に良作の胸と鼓動を合わせた。
手探り、指探り。
からみ合い、もつれ合い。
逆立って、挑んできて。はずして、引き当てて。突き入れようとして、そらされて。
ぎこちない動きがふたつ、さいごに息を合わせて重なり合った。
・・・・・・。
・・・・・・。
冬の陽射しはもう、縁側から庭先へと去っている。

文也、外から視ていたの?
ずばりと訊かれて優子はとっさに首をすくめたけれど。
また、しようね♪
ちょっとだけ恥ずかしそうに黒髪をかきのけると、もういつもの無邪気で活発な少女に戻っている。
お互いナイショ・・・ってことに、しとこうね。
そのほうが文也も、愉しいみたい♪
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