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妖艶なる吸血

淫らな吸血鬼と倒錯した男女の織りなす、妖しいお伽噺・・・

学園の恥ですわっ!

2007年12月16日(Sun) 10:27:26

遅くなっちゃった。早く帰ろう・・・
中森いずみは、紺の制服姿。
夕暮れ刻が過ぎようとしている公園は、もう薄暗くなりかけていて。
昼間では考えられないくらい、不気味な空間に早変わりしようとしている。
いずみの履いている真っ白なハイソックスは、なだらかに流れる太めのリブを弱くなった陽射しに浮き彫りにさせていて。
きりっと引き締まったふくらはぎを、いっそうひきたてている。
せかせかとすすめた足取りが、ふと立ち止まった。

だれかが、あとをつけてくる。
雲の隙間から一瞬覗いた太陽が、背後からの追跡者の影を長く路上に引き伸ばして、
男の格好をしたその影は、いずみの足許までおおいつくした。
きゃーっ。

ねぇねぇ。
脇っちょから顔を覗かせて。
姉のキミカが、にらみ顔で、さぐりを入れてくる。
これって・・・あんたじゃない?
キミカが手にしているのは、ご町内のお知らせ回覧板。
「このごろ夕方の公園に、吸血鬼が出没しています。
 先日も蘭優女子学園高等部一年の女子学生が、下校途中に襲われました。
 さいわいケガはたいしたことはありませんでしたが、処女のかたは十分お気をつけください。
 また、小さなお子さんは吸血の対象ではありませんが、
 目撃することは教育上よろしくないので、遅くまで遊ばせないでください。」
へんなの。
シュンイチが唖然として町内会報を読み返そうとすると。
あっはっは!ひっかかった!
姉貴は紺のハイソックスを履いた格好の良い脚をばたばたさせて笑いころげた。
これ、ユッコが勝手にでっち上げたのよ~。わかる人にだけ、まわすんだって。
はぁ。
ユッコは姉貴と同級の吸血鬼。
やっぱり吸血鬼なお父さんといっしょに、それはそれはムードたっぷりな古いお邸で暮らしている。
人の血をもらわないと、灰になっちゃうの。
いつもそんなふうに涙ぐんでは、同情してくれた人のうなじをくわえて生き血をごくごくと飲み耽るのだ。
そんなユッコのエジキにされて。
自分もまた、半吸血鬼になってしまったシュンイチが見返りに得たものは。
姉貴のバージン。
そう。
よく見ると、
弟の顔覗き込んだ姉の制服姿はちょっと着崩れしていて、
ほどけた髪の毛が、いい感じにしどけなく肩先に乱れていたり、
ブラウスがはだけて、ブラのレエスが覗いていたり、
ずり落ちたハイソックスから覗いたふくらはぎに、まだ紅いものを滲ませた噛み痕がついていたりする。

ぷは~っ。おいしい・・・
いつもひっそりと、いるのかいないのかわからないくらい大人しいはずのユッコは。
ソファーにどすんと腰をおろして。
吸い取ったばかりの血を、むぞうさにハンカチで拭き取った。
血を吸った直後は、こんなふうにけっこう、日ごろの慎み深さをかなぐり捨ててしまったりするのだが。
そんな本性をかいま見るには、自分の血と引き換えでなければならないらしい。
ソファーの足許に転がっているのは、おなじ学校のかほりだった。
やだー。吸いすぎだよー。
色白の頬を恨めしげにふくれさせながら。
血を吸った相手を見上げる上目遣いは、けっこううれしそうだったりする。
だってー。おいしいんだもの。あなたの血。
日ごろはキミカのようなスポーツ少女の血しかたしなまないユッコなのに。
どうやらこの文化部出身の少女だけは、べつらしい。
か、帰るわね・・・
落ちていた鞄を拾って立ち去りかける少女の肩を捕まえて。
だーめっ。もっと吸うの♪
きゃー♪
つかまえた女の子も。つかまえられた女の子も。
黄色い声あげて、はしゃぎまわっている。
踊るようによろけた足許、白のハイソックスにルージュのしずくがしたたり落ちた。

いつもおなじ制服だと、飽きると思って。
チェック柄のスカートの下、かほりが履いてきたのは、真っ白なハイソックス。
学校指定のハイソックスは紺だったけれど。
血の色は、紅いから。やっぱり白のほうが、散らしがいがあるなあ・・・
って、ユッコがつぶやくのを耳にすると。
家に帰ると白いのに穿き替えて、意外にすらりとしたふくらはぎを、血に飢えた少女のまえにさらけ出すのだった。
うーん、よくわかるねぇ。そう。あたしこのごろ、白にはまっているの。

ね・・・?
まるで恋人どうしみたいに、手をつないで。
ユッコとシュンイチとは、夕暮れ時の公園に向かう。
向こうの入り口からは、鞄をたずさえた同じ年恰好の少女がひとり。
自分たちとは違う紺の制服のスカートの下、白のハイソックスの脚で歩みを進めてくる。
通っちゃダメっていっているのに。それでも通り抜けようとするんだね。
くすっと笑った口許からは、純情そうな顔だちには不似合いな鋭い犬歯。
じゃ~、通せんぼしてくるね。
おなじような牙を滲ませたシュンイチは、いつも体育で1を取っているとは思えないほどの素早さで、女の子のあとを追いかけてゆく。
つ~かまえた~♪
腕をねじりあげながら引っ張ってこられた少女は、半べそをかいていたけれど。
ユッコが少女をまともに見つめて、しずかな視線で凝視をすると。
ふらふらと意思を失ったようになって、ベンチに腰かけて。
どうぞ・・・って。白のハイソックスを履いた脚を、ふたりの前差し出してゆく。

もう~!
ふたりでこそこそ、何やってんのよっ!?
キミカの雷が落ちたのは、とうぜんのこと。
カンのいいキミカの弟のくせをして。どうしてこうも要領が悪いのか?
うっとりとなった女の子からせしめた血のついたハイソックスを、ユッコと山分けにして。
片方だけ、ぶら下げて帰ると。
姉貴にだけは見つからないように、いつものどこかに隠したはずなのに。
秘密の場所そのものが、とっくの昔にばればれになっていたりする。
あたー。
顔をしかめたって、もう遅い。
きょうからエッチは、一週間おあずけよっ。
ぷんぷん怒ったキミカは、紺のハイソックスの脚をおおまたにして。
弟のコレクションの、なんだかわからない本の山をまたいでいった。

エッチ一週間おあずけの刑だって・・・
情けなさそうにうなだれるシュンイチに、ユッコはくすりとほほ笑んで。
じゃあ・・・わたしとする?
え・・・?
思わず見あげた少女の面差しは、陽射しの影になっていて。
少女がいつも漂わせている物憂げな翳を、いっそう濃いものにしている。
あ・・・あ・・・
思わず喉が、引きつりそうになった。
ふらふらと、彼女のまえ。顔を近寄せると。
少女は唇を突き出すようにして、目を瞑る。
長いまつ毛を、かすかに震わせながら。
思わず、抱きしめそうになったとき。
意外に強い人差し指が、おでこに突き立って、ふたりのあいだをさえぎった。
人差し指の主は、ユッコじしんだった。
だ・め。
はっきりと見開かれた冷めた瞳が、ツンととり澄ましていた。

もう・・・
からかわれただけじゃん。
シュンイチはうなだれた頭をいっそううなだれさせて。
真昼間の公園を横切っていく。
肌寒い木枯しだけに包まれて、血の少ない身体がいっそう頼りなく思えたとき。
あっ、シュンちゃんだ~!
能天気な声がふたつもみっつも、背後からあがった。
手を振って走ってくるのは、紺の制服の女の子たち。
他校のコと話すのは。
おおっぴらに見られると、他校の男子にも自分の学校の男子にも風当たりがつよかったりするのだが。
女の子たちには、そんな遠慮は関係ないらしい。
ねぇねぇ、こっちこっち♪
花のように笑いさざめきながら、ウキウキとした声でシュンイチをつかまえると。
公園のすみのベンチに連れていく。
あたし、ここっ。あっ、まん中取った!ズルイっ!
はじけるはしゃぎ声に、ヘキエキしたシュンイチは。
きみたち、だれ・・・?
いいかけたときには、女の子たちのまえ、ひざまずかされていて。
ツヤツヤと輝くひざ小僧の下、きっちりと引き伸ばされた白のハイソックスが、
陽の光をうけて、ツヤツヤと輝いている。
左側のコは、ながれるような脚線美。
まん中のコは、ちょっと太めのしっかりタイプ。
右側のコは、すらりと格好のよい脚で、さらにカッコウよく足組みをしている。
いずれ劣らぬぴちぴちとした生気にみちたふくらはぎが、シュンイチの犬歯をズキズキ疼かせる。
ね♪噛んで噛んでっ。
女の子たちは、はしゃぎきっている。
ウキウキと、順番のくじ引きまで始めちゃっている。
じゃあ・・・
ぎらりと滲ませた犬歯の鋭さに、少女たちはきゃーっと悲鳴をあげた。
ハイソックスの生地のしっかりとした感触の向こう側。
処女たちの生硬な肉の心地よい噛み応えに、シュンイチは夢中になった。
華やかでくすぐったげな声はじける下。
白のハイソックスには、不規則なまだら模様を散らされていく。

学園の恥ですわっ!
堅野京子は腕組みをして。
もじもじ決まり悪そうにしている女の子たちを、しかりつけている。
男っぽく大またに開いた脚には、おなじ白のハイソックス。
どの子のハイソックスにも、校名の頭文字を飾り文字にあしらった刺繍が入っていたけれど。
怒っている京子いがいのどの子のハイソックスも、だらしなくずり落ちているばかりではなく、
「R」の飾り文字まで、バラ色の飛まつで濡れている。
制服を汚すなんて。それも他校の男子に汚させるなんて。
学園の恥ですわっ!
京子はもういちど、声張りあげて、叫んでいる。

おい。話しあるんだけど。
ケンアクそうな顔つきは、一見してこの連中がよからぬ意図を抱いていることを告げている。
え・・・ボクに・・・?
シュンイチはいつもの、うっそり顔で。
言われるままに、公園に連れて行かれる。
他校の女子に手を出すんじゃねえ。
凶暴そうな男子生徒たちの顔には、ありありとそう書いてある。
彼らは京子の親衛隊。
京子に命令されて派遣された”刺客”だったのだ。
はぁ・・・こまったな・・・いえ。いちおうおつきあいはするんですよ・・・
しょんぼり肩を落としたシュンイチの目が人知れず、異様な輝きをよぎらせたのを。
不幸にして、だれも気づいたものはいなかった。

あ・・・仲良くしような。こんどオレの彼女紹介するからさ。
妹が中等部にいるんだ。まだガキみたいだけど、面倒みてくれる?
若いコじゃないと、口に合わないかなあ。ストッキング穿いたママの脚なら、ご馳走できるんだけどな。
だれもかれもが、打って変わって。
シュンイチの望むがままの発言ばかり、繰り返している。
え、え、ええーっ???
仰け反らんばかりにして驚く京子の背後に、うっそりとした影が音もなく佇んだ。
きゃ・・・
首筋に貼りついた、灼けるような鈍痛に、京子はとっさに顔をしかめた。
抗おうとしても、背後の影は両肩をつかまえて、放さない。
は・・・放して。
だめ。
背後の影は、まだ幼さの残る男の子の声だったけれど。
応えるためにいったん放した唇を、もういちどねっとりと首筋に這わせてくる。
素肌に毛虫を這わされるようなゾクゾクした感触が、
思ってもみなかった快感に変わるのを。
京子はどうすることも、できなくなっていた。
突き刺さった牙が、甘い痛みを伝えてきて。
抜き取られてゆく血の量が、相手が自分の血を気に入ったことを伝えてきて。
がたがた震える足首が、もの欲しげに足許にそそがれる視線の強さを伝えてくる。
だめ・・・このまま吸われちゃったら・・・倒れるっ。
京子は自分が処女であることを、いまさらのように思い出した。
倒れたら・・・倒れたら・・・
こいつのイタズラに、白のハイソックスを穢される。
校名の縫い取りを、自分の血で染めてしまうことになる。
そんなの、嫌っ。
学園の・・・学園の・・・恥ですわっ・・・

・・・・・・。
・・・・・・。
もう、夕暮れ刻をすぎていた。
女の子の履くハイソックス、好きなの?
あ・・・いいよ。こっちも噛んでみて。
うん。ちょっと痛いけど。ガマンするから・・・
薄闇のむこう。声だけが、洩れてくる。
もうっ。何やってんだか。
ふくれ面をしているのは、キミカ。
まぁまぁ。吸血鬼として一人前になったってことだから。祝ってあげなきゃ。
とりなしているのは、ユッコ。
効果なかったみたいだね~。エッチ一週間おあずけの刑。
べつのコと、ヤッちゃうだけじゃん。
ユッコの冷ややかな揶揄に突き刺されたみたいに肩をすくめたキミカは、
今夜、あいつの部屋に行くから。
声色だけが、強がっていた。
お姉ちゃん、負けちゃったねぇ。
もう・・・慰めてほしいよー。
いつも気の強いキミカがさすがにしおしおとなって、寄り添ってくると。
ユッコはどこまでも優雅に、おおよしよしって、頭をなでなでして。
お部屋にたずねていくんなら。今夜は白のハイソックスがいいよ。あいつこのごろ、ハマっちゃってるみたいだから。
薄闇の向こうは、すでにもっと濃い情熱が支配し始めているらしかったけれど。
ユッコの声は、どこまでものびやかで、能天気だった。
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