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妖艶なる吸血

淫らな吸血鬼と倒錯した男女の織りなす、妖しいお伽噺・・・

紳士用の靴下を穿いて 2

2007年12月18日(Tue) 06:15:14

言葉少なに、出かけてゆく妻は。
今夜は濃紺のストッキング姿。
きりりと装った漆黒のスーツのすそからにょっきり伸びた脚に、
あまりにもなまめかしくて、挑発的な輝きを添えている。

この真夜中に。
行く先も告げずに、出かけてゆくというのに。
わたしは寒さに肩をすくめながら、妻を玄関先まで見送っている。
街灯をよぎらせて、蒼く彩られた彼女の脚は、メタリックな輝きをよぎらせて。
娼婦の足取りを、家を出てすぐの曲がり角に消してゆく。

二、三時間もしたころだろう。
がたり・・・と玄関の開く音。
子供たちが目覚めないように、足音忍ばせて、玄関に出ると。
出かけるとき、きちんとセットしていた黒髪を、肩まで振り乱して。
妻はへらへらと、笑いこけている。
うなじにつけられた、綺麗に並んだふたつの痕が。
まだ、吸い残した血潮をチラチラさせている。
唾液交じりの血潮は、ひどくなまめかしく輝いていた。
堕とされた女は、ストッキングをふしだらによじれさせて。
破けたすき間から覗く白い脛は、目のやり場に困ってしまう。

シャワー浴びるわね。
むぞうさに脱ぎ捨てたスカートのすそには、情事のなごり。
ぬらぬらと光る粘液に、我知らず唇をつけてしまうと。
妻はふふっ・・・と、得意そうに笑んで。
あなたのよりも・・・濃かったわよ。
ひめやかな囁きが、くすぐったく鼓膜を震わせた。

今夜。
妻が穿いていったのは、わたしの靴下。
ストッキング地のハイソックスは、女ものよりも濃い光沢を滲ませて。
送り出した足取りは、いつもより妖しい輝きを帯びていた。
わたしの想いも、濃いのだよ・・・
そんなメッセージ。彼には伝わっただろうか?

かえってきた妻は。
いつもよりも濃い微笑を滲ませて。
彼の気持ち・・・ですって。
そう、囁いて、破けた靴下の脚を見せびらかした。
妻のふくらはぎをガードしていたわたしの靴下は、
むたいにもてあそばれ、ねぶり抜かれて。
貴方の好意を、愛している。
ホモセクシャルなほどの、濃密な熱情が。
妻の足許をじわじわと染めているかのようだった。

わたしの家から、彼の邸へ。
彼の邸から、わたしの家へ。
足しげく行き来する女は、互いの男のメッセージを託して。
伝書鳩のように、行き来する。
着飾った衣装。
堕とされた衣装。
往きと帰りでは、うらはらな装いを。
真夜中の道、きょうもひそかに愉しみながら。
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