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妖艶なる吸血

淫らな吸血鬼と倒錯した男女の織りなす、妖しいお伽噺・・・

終業式の帰り道

2007年12月30日(Sun) 10:15:33

終業式が終わると、みんな三々五々、教室をあとにする。
思い思いに散っていった女学生たちは、やがてそれとなく、人影とつかずはなれずになって。
昼もひっそりと街灯をともす邸宅や、明るいうちから静過ぎる公園、
はては街はずれの廃屋や、納屋のような、知的な制服からはおよそ想像も及ばないようなところにまで、歩みを進めてゆく。

あら、いやだぁ・・・
もうっ!えっち♪
納屋のあちこちからあがる、くすぐったそうな声。
がさがさという藁の音もかしましく、足許がさだまらないようだ。
リョウはその日も、相手がなく。
友だちもみんな、どこかの女の子と渡りをつけてしまっていて。
ただ独りぼっちで、途方にくれていた。
いつも、こうなんだよな・・・
きっとこのまま、彼女もできず、結婚だってできないにちがいない。

忍び笑いが洩れてくる納屋に背を向けて、まっすぐ歩みを路に向けたとき。
くすっ。
かすかな笑み声が、横っ面を通りすぎる。
え・・・?
思わず振り向いた向こうには、折り目正しく着こなした制服姿。
ブレザーの下には、飾りけのない濃紺のジャンパースカート。
襟元を引き締める紺色のリボンも、ごく目だたないひも状のやつだった。
けれどもきちんとそろえたその子の脚は、薄手の黒のストッキングに彩られていて。
伸びやかな脛がジューシィに、じんわりと透けていた。
相手がいないの?お兄さん。
ことさら小首をかしげて、ツインテールの髪を肩で揺らしている。
ほっといてくれ・・・
ぷいとそっぽを向いて、通りすぎようとした。
え?
女の子は意外そうな声を洩らして、もう泣きべそをかいている。
せっかく来てあげたのに。
あ・・・泣くなよ。泣くな。
女が泣くのは、どうにも苦手だ。
思わず触れた肩の、小刻みな震えが。
少年の指先を伝って、胸まで届いている。

公園の芝生は枯れていて、真新しい制服にはふさわしくない褥だったけれども。
頬っぺたに、スカートに、枯れ柴をつけたまま。
女の子は照れくさそうに、ほほ笑みつづけている。
いいの・・・?
ウン。破っちゃって。
ぬるりと吸いつけた唇の下。
しなやかなナイロンの舌触りが、心地よかった。
黒のストッキングはなよなよと頼りなくよじれていて。
ぱりり・・・
あっけないほど他愛なく、薄っすらと裂け目を滲ませていた。
ウフフ。もお。
エッチねぇ・・・
柔らかにほほ笑んだ女の子は、できたばかりの彼氏が破壊欲もあらわに足許にとりついて、
薄いストッキングをびりびりと破いていくのを、いつまでも愉しげに見おろしている。

行きずりの恋。
唐突な出逢い。
そんなまぐれは、そうそう訪れはしないけれど。
人知れず戯れあうふたりの無邪気な声は、くすぐったそうにからみ合って、
どこまでも青い空のかなたに、吸い込まれていった。
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