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妖艶なる吸血

淫らな吸血鬼と倒錯した男女の織りなす、妖しいお伽噺・・・

きみでちょうど、100人め。きみのママは、10人め♪

2008年02月07日(Thu) 23:53:07

さあ・・・おいで。
処女をいただくのは、きみでちょうど100人めなのだよ。
ついでに言うと。
10人めは、きみのママだったっけな。
迫ってくる黒衣の男に。
壁ぎわに追い詰められた、セーラー服姿の少女。
ちょっぴり声は、震えていたけれど。
せいいっぱいに、言ったものだった。
じゃあ、15年で90人ね?
毎年6人ずつ、処女を奪ってきたわけね?
いがいにモテないんだなあ。吸血鬼さんて♪
男はちょっと鼻白んだけれど。
つぎの瞬間、少女の両肩を壁に抑えつけていた。
どうせ吸うなら・・・だいじに吸って。
閉ざされたまぶたをおおうまつ毛は、やはりナーヴァスにぴりぴり震えていた。
ぐいと近寄せた首すじに、がぶりとかじりつこうとして。
つい耳もとで、口をすべらせている。
すまないね。ありがとう・・・
女の肩から、スッと力が抜けていた。
シーツのうえ、散らされた深紅の花びらは。
踊るようにくねる脚のうごきのあとを、涙のように点々と跡づけてゆく。

食べられちゃったね。
おいしそうだね。
母親は、小娘みたいにイタズラっぽく。
父親は、残り惜しげな色を隠そうともせずに。
わたしのときよりも、悔しそうね♪
妻に図星をさされながら。
なに・・・そんなこともないさ。いずれはどこかに嫁にやる子なんだから。
震える声色が、本人の意図を裏切っている。
ねぇ、でも・・・見て見て。
あの子、もう愉しみはじめちゃっているわ。
素質。じゅうぶんね。
妻の声など、耳にも入らずに。
いま目のまえで舞っているのは、別人なのだと。
必死になって、思い込もうとしている。

ちょうど、遠い昔のあの晩も。
むりにされているだけなんだ。ほんとうは、望んでなんかいないんだ。
村のしきたりに、したがっているだけなんだ。
腰を振っておねだりを繰り返す未来の花嫁を目の当たりに。
おなじような心の焔を抱えていた。
けれども尖った嫉妬の情は、やがて紅茶のなかの角砂糖みたいになって。
崩れたあとに残ったのは。
融けた砂糖のつくる不連続面みたいな、歪んだ澱。
甘美に妖しい心の疼き。
娘に訪れた、一生一度の夜の刻。
あの妖しいオブラアトは、ほんとうに再来するのだろうか・・・?
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