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妖艶なる吸血

淫らな吸血鬼と倒錯した男女の織りなす、妖しいお伽噺・・・

まりあの尾行者

2008年02月16日(Sat) 12:49:36

だれかに、尾けられているみたい。
まりあは心配そうに、声翳らせて。
マコトの横顔を上目遣いに窺った。
え?そんなこと、ないだろう?
マコトはいつもと変わりなく、爽やかに笑んで。
怯える恋人を、なだめている。
まるであやすように、長い髪の毛を撫でながら。

だって・・・
ほら。あそこのブロック塀の陰。
だれかいるでしょ?
ほらっ。
電信柱に隠れて。
こっち、見ているでしょ?
だいじょうぶ。だいじょうぶだって。
マコトはまりあが怯えるたびに、髪を撫で肩を抱き寄せながら、なだめつづける。

そんなに気になるなら、近道して表通りに出ちゃおうか?
いつもの散歩道を切り上げるのがさももったいないという顔に。
まりあはちょっとのあいだ、ためらったけれど。
背後から忍び足が、ひたひたと迫ってくるような錯覚に襲われて。
同意の頷きをかえしていた。
こっち。こっち。
マコトは痛いほど握り締めたまりあの手を引っ張るようにして。
両側をブロック塀が迫る人けのない狭い道を、小走りになってかけてゆく。
さあ。もうだいじょうぶ。
ようやく追いついたまりあが、表通りに通じる道に折れようとしたとき。
ゃだ・・・っ
声が、引きつっていた。
目のまえに立ちはだかったのは、不気味な黒衣に包まれた、得体の知れない男。
背の高さにまかせて、おおいかぶさるようにして、まりあに迫ったきたのだった。

だいじょうぶ。だいじょうぶ。
マコトはまりあの背中を、押すようにして。
恋人を怪人の猿臂のなかに追いやった。
あまりにもむぞうさな、なれた手つきで。
まりあのおとがいを、仰のけると。
怪人はまりあのうなじに唇を這わせて、
ちゅ・・・っ
つばのはぜるような音をたてていた。
鋭い痛みといっしょに鋭利な異物が皮膚を侵すのを、まりあは感じた。
ちゅうっ、ごくん。ごくん・・・
おいしいジュースを、飲み干すように。
黒衣の怪人は、まりの血を吸い取ってゆく。

上出来、上出来。
黒衣の男は、倒れたまりあの上から起き上がると。
息の合う相棒のことを、ほめたたえた。
いやぁ。
照れくさそうに笑うマコトは、恥らうまりあの胸を押し広げると。
どうだい?ボクの彼女。いいおっぱいしているだろう?
うらやましいね・・・おすそわけにあずかりたいな。
仲の良い友だちは、最愛の恋人の胸を、気前よくまさぐらせている。
あ、あ、あ・・・っ!なにするの?いや、イヤ!いやぁん・・・
道路に身体を、横たえながら。
まりあはブロック塀の向こう側の民家に、頭上を通り過ぎてゆく表通りの足音に。
ひどく気後れしながら、それでも知らず知らず身体を開いてゆく。

通りを歩いていると、気づかない路地があったりします。
其処に隠れて、愉しみに耽っている人たちをみても。
邪魔をするのは、大人げないですね。
気づかないふりをして、そのあまま通りすぎてしまいましょう。
ちょっとだけ、盗み見るくらいなら。
恋人も、そのお相手も。
そう、気にはかけないでしょうけれど。
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