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妖艶なる吸血

淫らな吸血鬼と倒錯した男女の織りなす、妖しいお伽噺・・・

由貴子さんは、車の運転が上手である。

2008年03月31日(Mon) 10:03:16

由貴子さんは、運転が上手である。
時おり、車庫から車を出そうとして、勢いあまって生け垣に突っ込んだり、
たまには、エンジンかけ忘れたまま発進しようとしたり、
ごくごくまれには、道路を通らずにお隣にお邪魔してしまったりとか。
ときたまそんなことをしでかして、顔に似合わぬお茶目っぷりをみせるのだが。
それでも大事故・・・と呼べるほどのものは、まだ起こしたことがない。

あら?あなた。二日酔いなんですか?いけないですねー。
きょうは家族でドライブのお約束のはずですよ。
でもそんなご様子では、あぶないですから。
きょうは、わたくしが代わりに運転しますね♪
夫の柏木氏は妻の好意をそのまま受け取るのを躊躇して。
なんとかハンドルを握ろうとしたのだったが。
その試みは、徒労に終わって。
鼻唄交じりにハンドル握る由貴子さんの助手席に、恐る恐る座ったのだった。
それは決して、タダの好意は高くつくとか、そういうけちくさい駆け引きではなくて。
真に身の安全を考えてのことだったのだが。
由貴子さんだけは、そんなこと夢にも思っていない。
出発~♪

あら。みんなどうしちゃったのかしら。
正久さん?美鈴さん?あなた?
あらー。みんな寝ちゃったのね。
わたくしの運転、そんなに居心地良かったかしら?
車もへんな草むらに不時着しちゃったし。
ひと休み・・・しましょうか?
あー、喉渇いた。
運転すると、やっぱりだめね。
せっかくだから、こっそりいただいちゃおうかしら?
みんなすやすや、眠っているし。(^-^)
人の生き血が、喉の渇きにはいちばんいいのよね。
ではまず、あなたから・・・いただきますね♪
ちゅーっ。
正久さんも、かわいい顔しちゃって。もう♪
ちゅーっ。
ああ・・・若い子の血は、おいしいわ。
じゃあつぎは、美鈴さんの番ねっ?
ちゅーっ。
あら。あら。
夕べ帰りが遅いと思ったら・・・この娘ったら。ウフフ・・・。
口止め料に、もうひと口ね?(^^)

由貴子さんは手の甲で口許を拭ったけれども。
まだ、喉が渇いているらしい。
お行儀よく、長く束ねた髪の毛をかき寄せると。
もういちど、三人順ぐりに、かがみ込んでいって。
ちゅーっ。ちゅーっ。ちゅーっ。
ふふ・・・ふふふ・・・。
のどかな春の野辺。
車内からはくすぐったそうな含み笑いが、いつまでも洩れてくる。
もういちど、書き留めておく。
由貴子さんは、車の運転がとても上手である。


あとがき
たんに失神していただけだと思うんですが・・・。(^^;)
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