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妖艶なる吸血

淫らな吸血鬼と倒錯した男女の織りなす、妖しいお伽噺・・・

姫始め♪

2006年01月03日(Tue) 07:50:04

姫始めにと、妻を望まれて。
きらびやかな着物姿の妻は戸惑いながらも。
―――ご安心めされよ。衣裳に血の沁みをあやさずに済ませよう
そういう吸血鬼に安堵をしたように。
  では、ほんのしばらく、失礼いたしますわ。
そう言って、私に一礼して。
息子や娘には、しばらく部屋に来ないようにと手みじかに告げて。
腰に腕をまわされたまま、夫婦の寝室へと向かう妻。
それは姦通、というまがまがしいものではなく、我が家にとって神聖な儀式となりつつある。

柳眉を逆だてて。うなじを咬まれて。
嬉しげな微笑をさえ浮かべながら、その場に身を崩してゆく妻。
ここから先は見ぬがよかろうと部屋の前を立ち去ると、
イタズラっぽいいくつもの視線が、私のほうへと向けられる。
息子と娘。そして息子の婚約者。
年始伺いに立ち寄ったという彼女は、とても小ぎれいに装っている。
どこで咬まれてきたのだろう、うなじにべっとりと血のりのあとをあやしていたが。
来訪してすぐに咬まれた娘とふたり、きゃっきゃとはしゃぎながら、傷の見せ合いっこをしていたようだ。
「姫はじめに、当たっちゃったんだよ。お袋」
という息子、どこか誇らしげな照れ笑い。
「あらぁ。あたし狙ってたのに。残念ねぇ」
もちろん処女を狙うときにはもう少し、彼のことだから礼を尽くして手順を踏むことだろう。
それとわかりながら彼女が洩らすきいたふうな言葉に、息子も苦笑を返している。
じゃあ、ボクたちも・・・
彼の目線が、妖しく輝いて。
女たちはにわかに腰を浮かし始めている。

―――変わった取り合わせがいいですよね?
そういう息子に、頷く私。
息子は娘を。私は彼の婚約者を。
それぞれにいざなって、キッチンを離れる。
誰のための装いか。
他所のお宅のお嬢さんをたたみのうえに組み敷いて。
ブラウスに、ばら色の血潮をしとどに散らしていきながら。
いっとき耽る、吸血の愉悦。
処女を喪うことはまだ禁じられている少女たち。
その清冽な熱情に唇を、舌を。
浸らせ慕い寄らせてゆく、至福の刻・・・
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