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妖艶なる吸血

淫らな吸血鬼と倒錯した男女の織りなす、妖しいお伽噺・・・

お見合い写真 1

2008年12月07日(Sun) 22:59:47

何枚も撮った、記念写真。
妹には・・・お見合いのときにでも使えよ・・・って言ったけれど。
ほんとうはすでに、使い道がきまってしまっている。
オレの生き血を一滴残らず吸い取った、憎たらしいあいつ。
こんどは妹の血を、欲しがっている。
声わななかせながら、夢中になって。
吸わせてくれ・・・って、呟かれたとき。
オレはどうして、強く拒絶できなかったのだろう?
お前とおなじ血をあやしている、この世でただ一人の女。
鮮やかなブルーのブラウス姿に、しがみついて。
剥ぎ取った衣装の下からあらわになった白い肌に、
牙をぶすりと突き刺して。
思うさま、吸い取ってしまいたい・・・
そんな魔性の欲求に、
植えつけられた本能が、呼び合うように引き寄せられていた。

どこかかたくななところのある妹の夏美。
きょうも、鮮やかに映えるブルーのブラウスに似つかわしくない気難しい顔つきをして、
それでもしぶしぶのように、ファインダーのなかにおさまっていた。
綺麗にとれた数葉の写真。
舌なめずりをしているあいつの前、おずおずと差し出す手が震えていたのを。
誰も咎めることはできないはず・・・
きょう。
妹は、写真とおなじ服装をして。
黒のタイトスカートに装った足取りを、あいつの邸の石畳に、響かせてゆく。

行ってきたわ。
家に戻ってきた夏美のやつは。
相も変わらず、気難しい顔をして。
けれどもブルーのブラウスの肩先に、赤紫に広がった痕を、隠そうともしないで歩み寄ってくる。
兄さん、知っていたの?
咎める口調を、くすぐったく受け流すと。
夏美は長い髪の毛をさばさばとかきのけて。
痛かった。
でも、つぎの約束してきちゃった。
フフフ・・・
さいごの含み笑いは、いつもの生硬さとは裏腹のものだった。

だれでも堕としてしまう、あり地獄のような男。
あいつにはあとなん人、若い女を捧げればいいのだろう?
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ごく、ごく。

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