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妖艶なる吸血

淫らな吸血鬼と倒錯した男女の織りなす、妖しいお伽噺・・・

空色のハイソックス

2009年06月21日(Sun) 13:30:04

姉さんがいつも履いている、空色のハイソックスを脚に通して。
真夜中の公園に、出かけていって。
待ち合わせていた小父さんは、ベンチに腰かけたボクの足許にかがみこんで、
ボクの脛のまわりを、くまなく舐めて。
姉さんのハイソックスをねじれさせながら、よだれをたっぷりとしみ込ませていった。
うふふふ・・・ふふふ・・・
どちらからともなく洩らす含み笑いが、街灯に照らされた芝生のうえを這ってゆく。

姉さんもボクも、母親似。
そんな姉を狙っていた吸血鬼の小父さんは、まずボクと仲良くなって。
ボクは小父さんの気持をくんで、姉さんのハイソックスを履いて身代わりになった。
ふくらはぎのあちこちに、しっくりと噛みついてくる牙が。
ひどくくすぐったかった。

数日後の夜。
小父さんに誘い出されるまま。
みんなが寝静まったのを見計らって。
白のショートパンツの下、姉さんの空色のハイソックスを履いた脚で、廊下を忍び歩きに歩いていくと。
姉さんがあとを、追いかけてきた。
声をひそめながら。
こらっ!待ちなさいっ!
語気は決して、甘くはなかった。
革靴をつっかけるようにして、玄関を飛び出して。
姉さんはどこまでも、追いかけてきた。

やっと辿り着いた公園の、いちばん隅っこのベンチのあるところ。
そこまで出てきてしまうと。
ボクを追い詰めたつもりの姉さんは。
いったいどういうことなのよっ。
自分のハイソックスを悪戯する弟を、叱りつけていた。
空色のハイソックスの脚が二対、月明かりの下で向かい合っていた。
姉さんの背後から伸びてきた手が、空色のハイソックスの足首をつかむのを見て。
ボクは、「あ~あ」って。
やけに間延びしたため息を、ついていた。

ちゅうちゅう・・・ちゅうちゅう・・・
やっぱりおなじ香りがするものだね。
抱きすくめた腕のなか。
眠りこけている姉さんの顔を、覗き込みながら。
小父さんは吸い取ったばかりの姉さんの血を、淡いピンクのTシャツにしたたらせてゆく。
ほら。お目当てのハイソックスだぜ?
ボクは共犯者の笑いを、含ませながら。
小父さんに姉さんの足許を指さしていた。

さあ、もう夜も遅い。
ふたりとも早く、帰るんだぞ。
ちょっとえらそうな口調が、むしょうにおかしかった。
姉と弟、ふたり並んで。
空色のハイソックスの足許に、赤黒いものを撥ねかせた脚が二対。
やはり仲良さそうに、向き合わせていた。
たびたび、遊びに来るんだよ。
それから坊主は・・・そうだな、こんどは彼女のハイソックスを履いきてもらおうかな?
さいごのひと言に、なぜか股間を逆立ててしまっていた。


あとがき
水色のハイソックス。
紺ハイソや黒のナイロンハイソが主流となっているいまどきは、めったに見かけることがなくなりましたが。
スポーティで、カジュアル。
健康な若さにマッチしたアイテムでした。
さいごに目にしたのは・・・いったいどれほど昔になるだろう。
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