fc2ブログ

妖艶なる吸血

淫らな吸血鬼と倒錯した男女の織りなす、妖しいお伽噺・・・

墓場の同居人

2009年06月25日(Thu) 07:25:16

わたしを墓場に引きずり込んだその男は。
黒のストッキングを履いて墓参りにきた妻と娘から血を獲ることをそそのかして。
そのうえしっかりと、分け前までねだり取っていた。
年季の長い彼のほうは。
墓場から抜け出す術を、心得るようになって。
夜な夜な、あるじのいなくなったわたしの家を訪れて。
明け方ひっそりと、戻ってくると。
おみやげ。
そう囁いて、わたしの唇にぬるりとなま温かいものを塗りつける。
ある晩は、妻のもの。
別の夜は、娘の血。
闇夜に活き活きと輝くヌラヌラが、わたしを一瞬の陶酔に引きずり込んだ。

きょうは、どっちだ・・・
干からびた唇に塗りつけられた血を、ぬめりぬめりと舐め取って。
娘のだな?
咎めるように視線を尖らすと。
いかにも恐れ入る、というように。あいつは肩をすくめてみせる。
学校帰りに、お邪魔して。
クラスメイトの子まで、気前よく分けてくれたな。
女学生の血は、格別だった。
こんど・・・お揃いの黒のストッキングを履いて、お参りに来てくれるといっていた。
愉しみに待つことだな。

喉を疼かせて待ち受けるわたしの前。
娘はまた、顔しかめるだろうか。
パパ、ひどーいっ!サイテー。
って。
黒のストッキングのたるみ堕ちた脚で、地団駄踏みながら。


あとがき
すこし隔たってしまいましたが。
頼むから。
http://aoi18.blog37.fc2.com/blog-entry-1726.html
頼むから。2
http://aoi18.blog37.fc2.com/blog-entry-1733.html
このお話のつづきです。
前の記事
今夜も、セーラー服を着てくれないか?  ~お里帰り~
次の記事
前非を悔いる。

コメント

コメントの投稿

(N)
(B)
(M)
(U)
(T)
(P)
(C)
管理者にだけ表示を許可する
トラックバック
http://aoi18.blog37.fc2.com/tb.php/1776-b87ab145