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妖艶なる吸血

淫らな吸血鬼と倒錯した男女の織りなす、妖しいお伽噺・・・

秘された日常

2006年04月17日(Mon) 06:05:31

うつろな目を見開いて。
じいっと天井を仰いでいる女。
両腕をだらりとたたみのうえに伸べたまま
おおいかぶさってくる男どもに、恐れ気もなく身をさらしている。
黒一色の、ワンピース。
深い胸ぐりから曝した白い柔肌を、男の唇が侵していた。
きゅうきゅう・・・ちゅうちゅう・・・
若い体から吸い取ってゆく美血に酔い痴れる音だけが、
ひくくひそやかに、冷えた空気に染み透る。
どこにでもある住宅の日常空間に、異形のものたちが蠢いていた。

ワンピースのすそからにょっきりとのぞく、二本の脚。
薄く透けた黒のストッキングになまめかしく染めあげられたふくらはぎ。
その一角も、飢えた唇が侵している。
旨そうに。とても旨そうに。
ヒルのようなぬめりは、とどまるところを知らない。
それでも女は無表情に、嵐が過ぎるのを待っていた。
耐え切れない・・・
そんな切なげな呻きをどちらからともなく洩らすと、
男どもは獣になって、いっそう深く女の身体にとりついてゆく。

困った方たちですね・・・
起き上がって身づくろいしている女は、やはり落ち着き払っていた。
傍らを見やると、ふすまの隙間の向こうから。
はだけたもう一対の太ももが見え隠れしている。
ふくらはぎまでずりおろされた、肌色のストッキング。
夫の母のものだった。
齢に不似合いな濡れるほどの光沢をよぎらせたナイロンは、
まるで生きもののように、いやらしくくねり続ける脚の周りをよじれてゆく。
ふたたびすり寄ってくる吸血鬼に、女はフッと苦笑を洩らした。
あのかたに負けるわけにはいかないわね・・・
そういうと。
後ろからまさぐりを深めてくる、胸にあてがわれた無骨な掌。
濃い誘惑を、覆い包むようにして。
静脈の透けた手の甲が、しっかりと上から抑えつける。


あとがき
嫁姑ながら吸血鬼の一群に襲われている情景です。
義母(はは)がつづいているのに、自分だけおわるわけにはいかない。
お嫁さんのしんけんさに拍手です。(違)
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