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妖艶なる吸血

淫らな吸血鬼と倒錯した男女の織りなす、妖しいお伽噺・・・

狙われた綻び

2006年04月17日(Mon) 06:22:16

あのひとが、破くんですの・・・
黒のストッキングの膝に走った、ひとすじの伝線に。
悦子未亡人は苦笑しながらも、すぐに履き替えようとはしなかった。
ちいさな裂け目から、脛が青白く透けている。
そのうえをまるでいとおしむように撫でさすりながら、
女はわざと裂け目を広げてゆくのだった。
あのひと、とてもエッチなんですよ・・・
そんなふうに、とても愉しげな笑みを浮かべながら。

ひとり立ち去る未亡人を、物陰の鋭い目線が狙っていた。
ほんとうにひとりきりになると、目線の主は喪服姿の前に立ちふさがって。
怯えたように見あげる瞳にいっそうそそられたようにして。
荒々しく女の腕を捉えると、崩れかけた塀をくぐり抜け、
塀のなかの草地に黒のワンピース姿をまろばせていた。
ふたたびおおいかぶさってくる男から、逃れるすべはない。
女は無理無体に衣裳を乱されて、堕とされていった。
誰も見ていない昼下がり。
あからさまに降り注ぐ陽の光のなかで、白い裸身をむき出しにして。

はぁ、はぁ、はぁ・・・
男は荒い息を、女の首筋にふりかけていた。
女は薄っすらと目をひらくと、
お気が済んだ?
そういって、咎めるでもなく、自分の奥を刺し貫いた凶器をじいっと見つめている。
男は、目線に反応するように。
みるみる、怒張をあらたにしていったが。
女はごく自然なしぐさで、男の要求に応じていった。

不思議な奥さんだな。
取り乱しもせずに、とつぜんの凌辱に身をゆだねた女。
淫乱なのかね?
からかうように顔をのぞき込んできたときだけは。
ちがいます。
きりりとした声色に、怖気をふるったのは男のほう。
すまない。侮辱するつもりはなかった・・・
わかっていますよ。
女はすぐに険しい色をおさめると、
貴方がお困りのご様子だから。誘ってさしあげたのですよ。
そういって、もとのにこやかな温顔に立ち戻っている。
お困りでしたら、いつでも救ってあげますよ。
あのひとだって、かげで愉しんで見ているかもしれないですから・・・


あとがき
裂けたストッキングをわざと履き替えずに、男を誘惑した未亡人。
彼女の名誉のために、ですが。
けっして都合のよい女、ではないようです。
行きずりに強姦されて黙っている女なんか、いるわけないですからね。(笑)
どうしても男を救わなければならない事情があったのでしょう。
ここでは深くは触れませんが・・・
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