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妖艶なる吸血

淫らな吸血鬼と倒錯した男女の織りなす、妖しいお伽噺・・・

スカートの色で、相手決めようよ。

2009年11月14日(Sat) 07:50:31

ずっと・・・友だち・・・だよね?
いつも、一緒にいてくれるよ・・・ね?
切れ切れになった声が、哀願するような口調になっていた。

わりと、友だち以上の関係だと思うな。これって。
ゆかりの彼氏は、初めて声を交わしたときと寸分変わらないひょうきんな口調で。
彼女のおでこについた血を、ちゅるりと舐め取ってやった。
もう・・・
ふくれ面をつくりたいのに、くすぐったい。
いっぺんに、ぜんぶ吸っちゃうわけ?
いいや、あとの愉しみに、すこし残しておくからね。
傍らでとうに静かになった朋子は、相手の男の子の貪婪な食欲のまま、まだ生き血を飲まれつづけている。
握り合った掌は、とうに力を喪っていて。
ぞっとするほど、冷たくなりかけていた。

―――・・・
―――・・・
―――。。。

おはよう。
おはよう。
冴えわたった朝空の下。
いつもと変わらない声を、交わし合って。
仲良し四人組はぴかぴかの鞄を手に、お揃いのブレザーの肩を並べていた。
チェック柄のスカートは、赤系青系ふた色から選べるようになっていて。
ちょうど赤が二人、青が二人。
孝子とまゆみは、赤と青。
ゆかりと朋子も、赤と青。
色とりどりのスカートの下、お揃いの紺のハイソックスが、朝陽を受けて。
真新しい鮮やかなリブを、浮き彫りにきわだたせていた。

襲っちゃお。
うん、襲っちゃお。
あたしたちを見捨てた、罰だよね・・・
指きりげんまんをした朋子は、面白い提案をしてきた。
スカートの色で、相手決めようよ・・・って。
血を失くした鉛色の頬を、あどけなくほころばせながら。
喪った血の埋め合わせは、仲良しの血で果たそうとしている。
処女の血じゃないと、あの子たち興味ないんだって。
じゃあ・・・あたしたちで、山分けね♪

いつも先頭を行くゆかりが、後ろからついてくるので。
四人組の足取りは、いつになく遅くって。
遅刻するよー。
孝子が腕時計を見て、遅れがちな二人に声をかけたのが合図だった。
ちょうど公園から、犬の散歩に来ていたさいごの一人が立ち去ったところだった。
ねぇ・・・・
ゆかりは孝子に。
朋子はまゆみに。
切羽詰まった口調で、寄り添っていって。掌を握り締めて。逃げられないようにして。
すうっと近寄せた唇を、迷うことなく相手の首筋に吸いつけていった。
きゃあっ。
青いスカートは、青いスカートに。
赤いスカートは、赤いスカートに。
迫られながら、樹を背に立ちすくんでいった。

ど、どうして・・・っ!?
孝子は怯えながら、ゆかりを見あげたけれど。
ゆかりはものも言わないで、孝子のブラウスの襟首を押し広げていって。
静脈の透けるおっぱいのつけ根を、さらけ出すと。
がぶり!
生え初めたばかりの牙は、生硬な少女の素肌にはむご過ぎた。
あ、アァ―――ッ!
思いきりあげた、叫び声の下。
押し殺すような吸血の音が、ひそやかに洩れてきた。
遠くではスポーツ少女のはずのまゆみが、いつもどんくさいとからかっている朋子を振り切れないで。
つかまえられて、立ちすくみ、
浅黒い首筋に這わされた唇に生気を吸い尽くされていきながら、姿勢を崩していった。

濃い青空の下。
あお向けになって、手足をだらりと伸ばした少女が、ふたり。
制服の肩を並べて、細い肩先に荒い息遣いを、伝えながら。
おなじ制服姿の少女たちに、組み敷かれていって。
生きながら、血を吸い取られていった。

―――・・・
―――。。。
―――。。。

帰ろ。
帰ろ。
また明日ね~っ。
夕陽輝く校門をくぐると。
四人は申し合わせたように、まっすぐ公園に向かう。
さっき追い詰められた樹の下で。
ふたりの少女は、足許に鞄を投げ出して。
もうふたりの少女は、相手の足許にかがみ込んでいって。
化け猫みたいに長い舌を、紺のハイソックスのふくらはぎに、からみつかせる。

おいしい・・・?
愉しいの・・・?
気遣うように声を投げる、立ったままのふたり。
応えを返す間も惜しんで、クラスメイトの制服の一部を汚すことに熱中する、もうふたり。
佇むふたつの影は、じょじょに姿勢を崩していって。
肩を並べながら、背にした樹からすべり落ちるように、尻もちをついて。
まゆみは朋子に、朝駆けっこに負けたのが悔しいな・・・って笑いながら。
孝子はゆかりに、処女のまま血をあげれば良かったね・・・ってうなじをくつろげて。
いいよね?
吸血少女ふたりは、昨日の男の子たちみたいに、相棒と目配せし合って。
それから自分に血をくれる友だちと、そうでないほうの友だちに、感謝と謝罪の視線を交わして。
ちゅうっ。
同時に唇を、吸いつけていった。
ちゅう、ちゅう、ちゅう、ちゅう・・・
飢えたようにむさぼる、熱っぽい音に。
血を持った少女たちは、身じろぎしないで、応えていって。
吸い取られた自分の血が、クラスメイトの頬に散ったのを、面白そうに見つめると。
頬に着いた自分の血を、耽るように舐め取って。
はずみでそうなった・・・かのように。
唇と唇を、合わせていって。
彼氏とスルより、熱いね・・・って。囁きながら。
女の子どうしの口づけを、残り惜しむほどに、交わしつづけて。
血のないほうの少女たちが、おねだりをするそぶりを見せると。
ずり落ちかけた紺のハイソックスを、引き伸ばして。
ふくらはぎに埋められた牙に、くすぐったそうな声を洩らした。

あたりはすっかり、暗くなってしまったというのに。
吸血に耽る悶えと呻きは、おさまることがなかった。
もっと・・・吸いなよ・・・
じゃあ遠慮しないで吸うね。
いやだ。おうちに帰れなくなっちゃう。
帰してあげないもん♪
時折交わされる言葉に、はしゃくぎょうな笑い声さえ交えながら。
吸血の宴は吸い取る血が尽きるまでつづくのだった。


あとがき
>スカートの色で相手を決める
我ながらよく考えつくと、あきれるのですが。(^^ゞ
色違いのスカートを選べる制服って、平成のはじめ頃ですかね。出始めたの。
女子校生の制服と。OLさんの制服と。どちらが先だったのでしょうか。
出回り始めたときにあがった人気の高さ、いまでも憶えています。
・・・って、年ばれますが。(爆)
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