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妖艶なる吸血

淫らな吸血鬼と倒錯した男女の織りなす、妖しいお伽噺・・・

朋子

2009年11月14日(Sat) 08:54:40

太っちょで、どんくさくて。
高校二年にもなって、彼氏ひとりできない朋子。
ことしの文化祭ももちろん、収穫ゼロだった。

オイ。歩いてくるな、女の子が四人。
ブレザーにチェック柄のスカート、それに紺のハイソックスの制服姿は、
近所の学校に通っている子たちのようだった。
ふたり、別れた・・・
どっちにする?
もちろん、彼氏のできなかったほう。
相棒の男よりも、歯切れがよくないのは。
喉の渇きが、ほんとうに。切羽詰まってきたせいだった。
二人のうち、どっちにする?
ひょうきんな相棒は、こっちのようすを面白そうに窺ってくる。
お前の勝ちだよ。俺は太ったコのほうがいい。
そうだな。そのほうがいっぱい、血も摂れるしな。
からかいながらもあいつ、俺の食欲に同情してくれているらしい。
いっしょに吸血鬼になったのに。
喉の渇きがひどい俺のために、自分の妹を真っ先に襲わせてくれたのも、あいつだった。

丸々としていて、たっぷり血が摂れそうで。
でもそれ以上に、あの人なつこい笑顔に、どことなく心惹かれていた。
ふらり・・・と彼女たちの行く先に迷い出たのは、
たぶん、俺のほうが半歩先だったはず。
俺たちが相手してやろうか?って、ぬけぬけとそんなことがいえるのは。
根の明るいやつの特権だろう。
俺にはとてもそんなゆとりは持てなくて。
朋子という名前のついたそのブレザー姿の女学生を、追い詰めるのに夢中だった。

女の子のほうも、あわてただろうけど。
俺のほうだって、あわをくっていた。
そんなに器用なほうじゃないから。俺。
こういうことは場数だ・・・って、あいつはいうけれど。
絶対そんなもんじゃない。
本心、期待はずれなことに。
吸血鬼になったって、向き不向きはそう変わることがないのだった。
けれどもさすがに、場数は場数であって。
相手の子が面くらってあわてていることだけは、はっきりと認識できて。
唇の先、一本指を立てて。シーッ・・・と、沈黙を促して。
どうやら素直な子だったらしくて。
いともやすやすと、女の子を黙らすことができたのだった。

うなじに着けた唇は、早くもウズウズと、女の血を欲しがっていて。
はぜるほどの息遣いを吹きかけた柔らかい皮膚は、意外なくらいしっとりと艶めいた潤いを帯びていた。
かりり・・・ぐちゅうっ。
皮膚を破ってやったとき。
背中にまわさせた腕には、怯えた力が込められた。
ちゅう、ちゅう、ちゅう、ちゅう・・・
夢中で吸い上げた、女の子の血。
それは身震いするほど、美味かった。
やっぱり、真面目な子なんだな。
処女の生き血にありついたの。いく日ぶりになろうだろう?

ねぇ・・・ねぇ・・・お友だちになろ。
仲良くしよ。あんまり酷くいじめないで。
朋子は俺の腕のなか、怯えながらも、声投げてくる。
このままイッたら、間違いなく。
血を吸い尽くされちゃうって直感したらしい。
来週、映画行かない?見たい映画あるんだ。
文化祭でだれかを誘おうと思ったんだけど、まだだれにも渡してないんだ。
来週・・・って、きみ。
きょう一日、生きていられるつもりなの?
あいつならきっと、そんなことをぬけぬけと口にして。
相手を怯えあがらせて愉しむくらいのゆとりがあるんだろうけど。
酷くさいなまれた食欲が、肉づきのよい身体から摂れた血でようやく和みはじめたばかりのうちは。
まだとても、女の子に戯れかかることも。まして、なぐさめるなんてことも。
とうてい、思いつかないほど、飢えも渇きも、心の焦りからも。解放されていないのだった。

ハイソックス、好きなの?
白いやつも、あるんだよ。
そんなに好きなら、こんど履いてきてあげるから。
だから、仲良くしよ。
どこまで本心なのかわからない慰め言葉の主を、いつの間にかつよく抱きしめていた。
やはり・・・女の子のほうが。状況に慣れるのは速いらしい。
慕われている。そう自覚した少女は、まだ戸惑いを残している俺のまえ。
太ももをゆっくりと、開いていった。

あの子も処女だったけれど。俺もそう、経験は多いほうではない。
ぎこちなく揉み込んでやった昂りの柱は、なかなかうまく、うずまっていかなかった。
隣のあいつは、とうの昔に。
相手の子を、脚ばたつかせるほど、悦ばしちまっているっていうのに。
痛い・・・痛い・・・
朋子のやつ、泣きじゃくりながらも。
腰だけは、逃げようとしないで。
俺の欲望に応じてきた。
淫乱なせいじゃない。
俺の気のすむようにやらせてくれただけなのだろう。

戦利品に、彼女のスカートの奥から抜き取った、真っ赤なパンティと。
見るかげもなく咬み破ってしまった紺のハイソックスと。
するり、するりと、足許から抜き取って。
悪いけど、いただくぜ。
わざと悪ぶって投げつけた言葉に、朋子はもの静かに、「どうぞ」と応えただけだった。
鉛色になった顔が、ほっと安堵に和ませながら。
約束守るから・・・来てね。
ハイソックス、白にしようか?紺がいい?
けんめいな上目遣いに、引き込まれるように。
俺は朋子を抱きしめ、初めて心からのキスを交わす。

血が要るんだろ?
きょうもあいつは、見透かすように。
からかい顔で、俺の顔を覗きこむ。
ああ、だけど・・・どうやらあてができたからな。
ふふふ・・・
あいつは笑っただけだったけれど。
彼女に手渡された携帯が、声に応じるようにぴくりと震えた。
どうやらお出まし・・・だな。
心なしか、からかい顔に浮かぶ嗤いがほろ苦かった。

どっちにする?
いつもの組み合わせで、いいんじゃないのか?
そうだね。
たちの悪いからかい顔に、それでもはっきり書いてある。
―――よかったな。気の合う子ができて。
女の子二人は、公園の出口でバイバイをして。
左と右に、分かれて歩く。
あいつが追いかけるのは、ちょっと気の強そうな黒髪の少女。
気の強い子を堕とすのがいいのさって。きっとあの子にも囁いているんだろうな。
俺はひと足、彼女より先回りをして。行く手に立ちふさがって。
たどる家路を、阻んでやる。

通してくれる?
声をひそめて小首を傾げる太っちょ少女に。
真っ赤なハイソックス、履いてみたいだろう?
彼女のおかげで、ほんの少しだけ。
たちの悪いゆとりというやつを、覚えかけているらしい。
いいわよ・・・
半歩差し出す彼女のふくらはぎは。
真新しい白のハイソックスに輝いていた。

折り目正しいプリーツスカートの後ろ姿。
純白のハイソックスにつけた紅いシミが、とてもよく似合っている。


あとがき
太っちょだのなんだのと、悪態をつきながら。
ネクラ吸血鬼くんは、彼女にぞっこん惚れ込んでいるようですね。^^
前の記事
孝子のハイソックス狙い
次の記事
処女の血が、吸いたい。

コメント

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このコメントは管理人のみ閲覧できます
by -
2009-11-14 土 11:44:22
編集
>匿名希望さまへ
さっそくのコメント、ありがとうございます。

朋子はほんとうにキーを叩いているうちに生まれたキャラですが、
けっこうひいきにしているのです。

まゆみからは、運動神経を。
孝子からは、頭の良さを。
そしてゆかりからは、気性の強さを。
血を吸い合うことで受け継ぐことができるなら。
きっと完璧な女♪になれるでしょう。(^^)
by 柏木
URL
2009-11-14 土 13:14:54
編集
ネクラ吸血鬼くんの心情がすごい良く伝わるお話ですね。

>来週・・・って、きみ。
>きょう一日、生きていられるつもりなの?

ああ、こんな台詞を言ってみたいものです…

場数を踏めば”彼”も行為中に言えるようになるのでしょうかね(笑)
by アクノス所長
URL
2009-11-15 日 00:58:35
編集
>アクノス所長さま
コメント、ありがとうございます。
どっちの目線から描こうかって、ちょびっとだけ悩んだのですが。
もぅさすがに、十代の女の子の気分は出せませんねぇ。(笑)
自分を襲っている吸血鬼とけんめいに仲良くしようとしたに座布団一枚!(^^)/というところでしょうか。
>”場数”
を踏んでもきっと、このカップルはぶきっちょでいつづけるような気がします。(笑)
by 柏木
URL
2009-11-15 日 09:12:54
編集

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