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妖艶なる吸血

淫らな吸血鬼と倒錯した男女の織りなす、妖しいお伽噺・・・

ねっ、駆けっこしよ?

2009年11月15日(Sun) 11:06:09

はぁ、はぁ、はぁ、はぁ・・・
ふぅ、ふぅ、ふぅ、ふぅ・・・
肩で息をしている、女学生ふたり。
ひとりは、ブレザー。下級生らしいもうひとりは、セーラー服。
高等部の先輩と駆けっこなんかしたって、絶対負けちゃうのに。
きょうも先輩は、わざわざ中等部まで足を運んできて。
みさとに囁くのだ。
ねっ、駆けっこしよ?
負けたらあたしに、あなたの血を吸わせて頂戴ね。

抱きかかえられた腕のなかから逃れようとするセーラー服姿に、ブレザー姿が追いすがる。
さっき全速力で走って、捕まえられたばかり。
どうしたって、逃げ切れっこないのに。
セーラー服は、必死で逃れようとする。
とうとうブレザー姿は、たまりかねたようにして。
セーラー服姿の少女の三つ編みを引っ張って。頭を抱え込むようにして。
往生際、わるいなぁ~。
咎めることばは、むしろのうのうとしていた。

ス、スカート履きながら走るのって、きつい・・・
あたしだって、スカートだよ?
先輩は涼しい顔をして、身をすくめようとする後輩を見おろした。
駆けっこに負けたら、血を吸わせてくれる約束だったよね?

やだっ!やだっ!やだあ~っ!
少女の絶叫をよそに、まゆみは浅黒い頬に微笑を滲ませながら。
笑み崩れた口許から覗いた牙を、捕まえた女の子の首っ玉に、じわじわと近寄せていく。
だめー!先輩、噛まないでー!!!
まゆみはこれから摂る処女の生き血に陶然となって、みさとの首筋に唇を這わせる。
ねっとりと、撫でるように。
あっ、あっ、あっ・・・
縮みあがったみさとは、動きを止めた。
ぢゅぶ・・・
ひっ。
皮膚を破るいやな音と。
犠牲者の呻く声とが、いっしょだった。

校庭の片隅に、大の字になって倒れた後輩の首筋を、なおもくちゅくちゅとねぶりつづけた。
両方の掌で、みさとの胸をまさぐりながら。
セーラー服ごし、ふっくらとした胸の隆起が手に心地よい。
だってみさとちゃんの血、おいしいんだもん。
応えのかえってこない後輩にことばを投げると、まゆみは人差し指をお行儀悪く口のなかに突っ込んで。
指先に着いた犠牲者の血を、ちゅるりと舐めた。

ね、駆けっこ、しよ?
先輩はきょうも、中等部の教室に現れて。
みさとの腕を、掴まえて。体育館の裏に、連れ込んで。
さきに走らせておいて、あとから追いすがって。
セーラー服の襟首を、手繰り寄せるように掴まえて。
ほ~ら、捕まえた♪
血をくれるよね?負けたんだから・・・って。
うなじをかぶり!
ひいっ・・・
少女が悲鳴をあげると、なおも愉しげに、聞えよがしに音を立てて、
まだ稚ない血潮を飲み耽る。
先輩…お願い・・・手加減・・・してっ。

抑えつけた身もだえさえ、腕に心地よくって。
それがだんだんと、力を喪うと。
その場に押し倒して、なおもしつように、吸血に耽る。
う~ん、こたえられない♪
女王さまはきょうも、女奴隷を支配する。

駆けっこ・・・ですか?
みさとは意を決したように、口許を引き結ぶと。
脱兎の勢いで、走り始める。
タッチの差だった。
・・・あたしの負けね。
まゆみは唇を噛んで、だまって後輩に背を向けた。

人の生き血をご馳走にするようになってから。
すっかり練習を、なまけていた。
いつも毎日が本番だと思っていたから。
だって速くないと、獲物を掴まえられないもの。
だから、弱そうな子に狙いをつけて。
勝つに決まっている駆けっこに、なん度も勝って。
あの子いつのまに、あんなに速くなったんだろう?
あたしにあれだけ、血を吸い取られながら。

あの。
いつもの帰り道の公園の出口の近く。
おずおずとかけられたのは、聞き慣れた声。
さっき自分に勝ったはずの後輩が。
足許に鞄を置いて。
これから私、塾なんです。
脚からでも、いいですか?制服汚すと、困るから。
えっ・・・?
驚くまゆみの前、黒のストッキングに彩られた脚を、
おずおずと半歩、差し伸べていた。

いいの?破けちゃうわよ?
履き替え持ってますから。
いつになくしっかりとした、下級生の声に。
まゆみは静かにほほ笑んで、笑んだままの唇を後輩のふくらはぎになすりつけてゆく。
薄々の黒のストッキングは、他愛ないほどあっけなく、くしゃくしゃによじれていって。
薄墨色のナイロンごし、キュッと引きつった筋肉が、しなやかな隆起をみせた。
ちゅうっ・・・ちゅうっ・・・ちゅうっ・・・ちゅうっ・・・

けっきょく首筋も、ねだり取ってしまっていた。
ほら、見て御覧。血なんかついていないでしょう?
襟首に三本走る白線は、襲われる前と寸分たがわぬ純白を保っていた。
たんねんにねぶりまわした唇は、傷口から洩れた血潮を一滴あまさず吸い取っていたから。
かざされた手鏡に、
「先輩、凄い・・・」
みさとはうなじを振り仰がせて。もっと吸ってとおねだりをした。

あの・・・先輩のこと、好きですから。
血が欲しい時には、先輩の家に招んでくださいね。
こんどはかんなちゃんも、連れてきますから。
かんなちゃん、明日がテストだからって。
きょういっしょに来れないのを残念がっていましたから。

洗脳しちゃったとは、信じたくない。
だって、みさとの瞳の輝きは、惚けたもののそれとはかけ離れた強さをたたえていたから。
痛かった?
うぅん、平気です・・・
じゃね。また、明日。
失礼しまぁす。
ちいさく手を振って別れた、影と影。
噛まれたほうの少女はちょっとだけ立ち止まって。
縦に裂けたストッキングを照れくさそうに撫でつけると。
こっちをふり返る先輩に、もういちどきちんとお辞儀をして。
もう、裂け目なんか気にせずに、さっそうとした大またで立ち去って行った。

ねっ、駆けっこしよ?
きょうも先輩は、中等部にやって来る。
はい。お願いします。かんなちゃんも、来る?
行く行くっ♪
きょうは二人とも、真っ白なハイソックスなんだね。
孝子も呼んだから。きっと喜ぶよ。
は~い。
三つ編みの揺れる細い肩を並べたセーラー服姿は、仲睦まじそうにブレザー姿と歩みを合わせた。


あとがき
駆けっこには勝ったけど・・・めでたしめでたし。ということで。^^


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