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妖艶なる吸血

淫らな吸血鬼と倒錯した男女の織りなす、妖しいお伽噺・・・

美姉妹たちの成人式

2010年04月27日(Tue) 07:52:16

細くピンと張った眉は、母親譲り。
目じりの優しさは、父親譲り。
瓜二つの娘ふたりは、姉が21。妹が17。
オフィスレディの姉は、淡いブルーのスーツ姿。
まだ女学生の妹は、濃紺の制服姿。
笑んだ口許に白い歯を滲ませながら、
お互い目配せし合うように、視線を交わして。
隣り合わせに手を握り合うそれぞれの許婚たちのことも、等分に目を見合わせている。
彼女たちの足許には、ひとつずつの黒い影。
それぞれの許婚たちに、許しを請うと。
善良な青年たちは、娘たちとおなじ和やかな笑みを含んで、
ご遠慮なく、どうぞ―――
ぎこちないながらも、気のきいた挨拶をかえしてゆく。

なん年かまえ、おそろいのセーラー服のまま、手をつなぎ合って。
仰向けになった子供部屋のなか、
吸血鬼たちは、おおいかぶさっていった。
さかんにあがる、吸血の音に。
妻の情夫は目を細めながら。
お嬢さんたちの成長を、祝ってあげようじゃありませんか。
夫であるわたしの面前で、先刻モノにされたばかりの妻は。
はだけたブラウスを気にかけながら、おずおずとグラスを合わせていった。

娘ざかりの女子高生と、中学に入りたての少女。
それがいまでは、咲き染めた花のよう。
小父さまがたに処女を捧げるのは、互いに未来の花婿が決まってから。
そんなしきたりどおり、我が家の奇妙な風習をあえて受け入れた青年がふたり、
肌色のストッキングや白のハイソックスを履いた花嫁たちの足許ににじり寄る吸血鬼たちを、笑みを深めて見守っている。

ストッキングを伝線させ、ハイソックスにバラ色のシミをつけた娘たちは。
周囲の男たちに促されるまま、階上の自室へと引き取ってゆく。
それぞれ、男ふたりを伴って。
花婿は、手を縛られたまま、廊下のドア越し。
みずから身を横たえてゆく花嫁たちを、固唾をのんで見守るばかり。
だいじょうぶですよ。
だいじょうぶですからね。
お互い目交ぜで交わし合う、言葉と言葉。
黒影どもは表情を消して、娘たちのスカートの裾を乱してゆく。

侵蝕―――。

ぞくぞくしちゃいました。景子さんのあで姿に。
痛そうだったけど、だいじょうぶ・・・・・・?
自分の恋人を賛嘆し気遣う青年たちに。
うなじやブラウスの襟首をバラ色に染めた女たちは、蒼白く笑みながら応えている。
清楚に装ったスカートの奥、踏みしだかれた純潔を秘めたまま。
潔らかな血を少しばかり、淫らに染められた女たち。
立派に成長しましたね。
おもむろな妻のひと言が娘たちを、羞恥に彩った。
黒の礼服のワンピースの下。
薄墨色のストッキングに染まった蒼白い脛。
客人が這わせた唇のあとに、ひとすじつけられた鮮やかな裂け目。
あとはもう、言葉はいらない。
三組の人間の男女たちは。三人の異形のものの誘惑に染められて―――
ひと組ひと組、それぞれの褥に身を沈ませてゆく。
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