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妖艶なる吸血

淫らな吸血鬼と倒錯した男女の織りなす、妖しいお伽噺・・・

洗脳された妻。

2010年07月02日(Fri) 07:54:58

わたしの勤める事務所がおかれたその村は。
創立者である会長の、生まれ故郷だときいている。
一見のどかな山里で。ほんとうになにもないところなのだけれども。
だれもが妻や娘同伴で赴任を命じられるこの土地には。
永く・・・吸血鬼たちが棲まっている。

血に飢えた者たちと、そうでない者たちとが。
平和裏に共存するためには。
多くの善意のものたちの血が、流された。
人の生き血を欲しがるものたちに、社員の妻や娘を片っ端からあてがうことで。
平和裏な均衡が、保たれているのだった。

ふつうであれば。
家族を毒牙にかけられたものとのあいだに、悶着の一つも起こるはずなのだが。
短い試用期間の間に、特殊な方法による採血検査や社員同士の内偵などで。
特殊な属性を探りだされたものだけが。
妻同伴の勤務を命じられることになっているらしく、
ほんとうに・・・なにも困ったことは起こらずに。
村の日常は平和裏に、つづいているのだった。

こんや、お呼ばれしているの。
妻の留美子は、そういって。
挑発するような目線を、投げてくる。
夜のお呼ばれ。
それがなにを意味するのかを知ったのは。
赴任そうそうのことだった。

あの晩―――
泣きじゃくりながら生き血を吸われ、
バラ色に染められたワンピースを剥ぎ取られながら貞操を奪われていった若妻は。
すっかり吸血鬼たちの娼婦になり果てていた。
きみのところも、大変だねぇ。新婚そうそうに来るなんて。
でもうちだって、家内と娘両方とも、お呼ばれするんだよ。
そんなふうに、そっとささやいていったT次長が浮かべるほろ苦い笑いは、
歪んだ愉悦を、含んでいた。

妻がほんとうに、堕ちるまで。
一週間と、かからなかった。
ひとりきりの夜勤のとき、ひっそりと帰宅して。
かつて夫婦の寝室だったその薄暗い密室で、
白く浮き上がる妻の華奢な身体が、舞うありさまを。
ゾクゾクと心昂ぶらせながら、窓ごしに見守るのだった。
スラックスを庭先の草露に湿らせながら。

わたしよりもはるかに逞しい筋肉をの持ち主たちが、
つぎつぎと、華奢な肢体におおいかぶさって。
虐げるように抑えつける、布団のうえ。
ほっそりとした腕や脚が。
吸いつくように、ねっとりと。
じぶんのほうからからみついていったのだった。

してくれるわよね?車で送り迎え。
帰り道だって、あぶないでしょう?
妻はわたしを挑発するように、こちらを覗き込んでくる。
さいきんパーマをかけたばかりの髪をひっぱりながら。
村に来たときには、ストレートのロングの黒髪が、自慢だった。
けばけばしく波打つ髪形も。栗色に染めた色も。
きっと情夫の好みなのだろう。
そういえばスカート丈も、ひざ小僧丸出しの短かい丈のものばかりになっていた。

逢い曳きの場所は、村はずれの納屋。
車で行けば、ものの数分とかからない場所。
わざわざ夫婦の車で乗り付けたのは。
相手の男にそう、求められたからだろう。
待っててね。すこし時間かかるけど。
白のスーツに着飾った妻は。
いつもよりも濃い化粧を刷いた白い頬に、ふしだらな笑みをよぎらせてゆく。

あなた、だらしないわね。このまま私を行かせちゃうわけ?
そう言いたげに、振り向いて。
わざとらしい投げキッスをしてくると。
腰を振り振り、男どもの待つ納屋のなかへと、ハイヒールの脚を踏み入れてゆく。
まだあからさまな明るさをもった夕陽に映えて。
肌色のストッキングのふくらはぎを、てかてかと光らせながら。

私を行かせちゃう。が。
私をイカセちゃう。になるまでに。
どれほどの刻が、必要だというのだろう?
男どもは、三々五々、集まって。
なかにはわたしの車のフロントグラスを叩きながら。
だんなさん、悪いね。愉しませてもらうね。
礼儀正しくもそう声をかけてくるものさえ、いるありさまだった。
納屋から聞こえてくるのは。
女の悲鳴。
服の裂ける音。
獣たちの随喜の呻き。
そして―――
感じてしまった女だけが放つことのできる、あの妙なる悶え。

車、出して頂戴。
女はくわえ煙草を口にしたまま、助手席の背中を目いっぱい押し倒して。
裂けたストッキングをまだ脚に通したままのつま先を、ダッシュボードの上に乗せた。
わたしさえもが嗜むことのない、ほろ苦い紫煙のすさんだ香りが。
狭い車内に充満した。
舐めてくれない?私の脚。
妻の挑発は、まだつづいている。
てかてか光る肌色のストッキングを、好んで脚に通すようになったのは。
男に襲われる習慣が、身についてからのことだった。

縦にびちっと裂けたストッキングは、破られる前の光沢を、まだそこかしこによぎらせていて。
女が淑女であった名残を、とどめているかのようだった。
おそるおそる、唇を沿わせていったふくらはぎは、
意外なくらいに、冷え切っていた。
失血のもたらす冷えだと気づくまえ。
たっぷりとしみ込まされた精液の、ツンとした異臭が鼻腔に満ちた。
妻を侵し、狂わせた粘液を、妻のストッキングから舐め取るという。
屈辱的な行為に、不覚にもしばし熱中してしまったわたし。
いい根性ね。
女は冷たく言い放つと。
作った声色を戸惑うように揺るがせて。
孕むのは・・・貴方の児にしたいものだわ。
消え入るような声色は、語尾をかすかに震わせていた。

夜の帳がすっかりおちた、村はずれ。
お約束があるの。真夜中にもういちど・・・
せかし口調にもどった妻は。
片方脱いだストッキングを、そっとわたしに押しやるのだった。
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久しぶりに・・・

コメント

「洗脳された」という私好みのワードに惹かれて読んでみたら、メインは人妻のストッキングだった……何を言っているのかわか(略)
まさかストッキングに興奮させられるとは。私の守備範囲では無いと言うのに……。
by 白桃の句
URL
2010-07-02 金 21:54:10
編集
>白桃の句さま
うふふふふふっ。^^
属性違いなのに昂奮させちゃって、ごめんなさい。 笑
ひっかかった~。(*^^)v とはしゃいでいる、いけない柏木でございます。
(^^ゞ

家から出てきた妻がたばこをくゆらせて・・・というシーン。
エロケバ化というそうです。
舞方様に教わってから、たまに描くようになりました。^^
by 柏木
URL
2010-07-03 土 08:29:31
編集

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