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妖艶なる吸血

淫らな吸血鬼と倒錯した男女の織りなす、妖しいお伽噺・・・

夜まわり

2010年09月06日(Mon) 08:12:00

いやー、ご苦労さん、遅くまで。
いやいや、夜になっても暑いねぇ。
交わし合うねぎらいの声色にも、微妙な土地なまりが温かい。
悪い土地ではないなとケンジは思った。
悪い土地ではないのだろうか?ほんとうに・・・
ここは去年の秋、娘の沙希が嫁いだ村――― 

先月、当地を訪れたときのこと。
村の寄合でどうしても男衆を出さなければならないのに、息子の都合がつかない。
ついては代わりに出席してもらえないか?
そんな文面に誘われて。それがことのはじまりだった。
気がついたら実の娘が、抑えつけた下にいた・・・

お父さん。面白い会があるんだ。いっしょに来なよ。
寄合が型どおりにすんだあと。
先方のお父さんに誘われるまま、入り込んだのは公民館。
塗装の薄茶けた壁と、周囲に生い茂る雑草は。
まるで廃屋のようでさえあったけれど。
内部も予想を裏切らず、十年以上は替えていないような古びた畳が、いちめんに敷き詰められていた。
すでに参会している男衆は、どれも見覚えのある顔。
娘の挙げた祝言に顔を出した、花婿の身内の男性だった。
どれもがそろって、ごま塩頭、禿げ頭。
五十年配のケンジなどはまだまだ、若輩者の部類だった。

そろそろ、始めるべ。
男どもの顔つきが、脂ぎっているのは。
きっと暑さだけのせいでは、なかったはず。
薄暗く照明を落とした部屋に。黙々と入って来る女たち。
だれもが着飾っているらしく、ワンピースやスカートのすそがそよいでいる。
みぃんな、ストッキング穿いてくるんだ。
どれでもよりどりみどり、破っちまったら持ち帰るんだぞ。
耳もとで囁いた、娘婿の父親の声は・・・すでに切羽詰まった昂りを込めていた。

えっ?
事情も分からず、連れて来られて。
けれどもすぐに、場の雰囲気に同化してしまったのは。
あんたは素質があるって、みんなでうわさしとったんじゃ。
あとでそういわれて、照れ笑いを浮かべる羽目になっていた。
めのまえに座ったのは、浴衣姿の女。
だれだかすぐにわかった。
祝言のときケンジの視線を吸い寄せた、花婿の遠縁に当たる若妻だった。

あとは、荒々しい息遣いと、昂りのるつぼ―――
自分の下にいる女は、つぎつぎとかわっていった。
浴衣のすそを、汚してしまうと。
女は平気ですよ・・・と手ぶりで応えて。
近くにあるティッシュボックスに手を伸ばして、さらりと器用に拭っていった。
つぎの女は、水玉もようのワンピース姿。
さっきの女より年上だったが、まだ三十年配というところだろう。
さいしょの女の姉にあたると気づいたとき。
どきりとして。胸を衝かれる衝動に、よけい昂りを増していた。
近親って、昂奮するよな・・・?
娘婿の父がまた、ケンジの傍らで。
冷やかし口調には、なぜかぬくもりも込められているようだった。

まさぐるブラウスの柄に見覚えがあることに、さらにどきりとしたのは、そのすぐあとのこと。
あとから入り込んできたその女は、黄色のスカートに黒のストッキング。
べつの女のうえから起きあがった目のまえで、三つ指を突いたということは。
自由にしてよい・・・というしるし。
だれから教わるともなく教わった、そのルールに。
ケンジはわれを忘れていた。
白地に黒っぽい横しま模様のブラウス姿に、見境もなく飛びかかっていったのだった。
女もまた、従順だった。
しっくりと合わさる腰と腰の擦り合わされる愉悦に、しんそこ酔っているようだった。
おや・・・?このブラウス。
気づいたときにはもう、なんども果てていた。
その瞬間、ぱっと灯りが点けられた。
自分の下で奴隷になった女の着ているブラウスは、結婚前に娘に贈ったプレゼントだった。

さあ、ストッキングも剥いじまえ。
娘婿の父親は。息子の嫁の足首をつかまえると。
実の父親の手でずり降ろされた黒のストッキングは。
こんどは義父の手でびりびりと、破り取られていった。
そういう義父のむたいな仕打ちにも、女は人形のように無表情だった。
あげる。
娘は父親の鼻先に、剥ぎ取られたストッキングをぶら下げた。
無意識に自分の手が伸び、己の情婦となった娘の穿きものを握り締めると。
もうすこし、愉しも。
背中に腕をまわしてくる娘のはだけた胸に、獣のように襲いかかっていった。

ははは。
はははは・・・
夜道に男どもの嗤い声がこだまする。
手をつないでいる女たちは、剥ぎ取られた服を身に着けたまま。
ブラウスを剥ぎ取られた女は、
スカート一枚の上、おっぱいをたぷたぷと揺らしながら。
スカートまで獲られてしまった女は、
ブラとショーツだけの身体を、ビキニに見せかける拙い努力をしながら。
いちばん若い高校生の少女は、
季節外れの冬服を着崩れさせ、ほどかれた三つ編みを中途半端にぶらぶらさせながら。
放心状態で、歩いていた。
だれもが半裸に剥かれた肢体を、誇るように。
心地よげに夜風にさらしてゆく。
いっしょに手をつないでいる実の娘が、時折こちらを媚びるような上目遣いで盗み見るのを。
ケンジは気まり悪げに、視線をはずしていた。
こんどはママや優希、奈々希も連れて来てね♪
愉しげに囁く娘は、完全に堕ちていた。

夏祭りのときには、ご家族そろってどうぞ。
そんな文面を、受取ったとき。
ケンジはむしろ、共犯者の苦笑いを浮かべていた。

どうしてお祭りなのに、制服なの?
不服そうに頬っぺたをふくらます奈々希を、姉の優希がたしなめにかかっていた。
お姉ちゃんの嫁いだの旧家だから、しつけが厳しいんだって。
そういう優希もまた、
夏服に黒のストッキングなんて、初めてだよぉ。
当惑顔になりながら。
制服の濃紺のプリーツスカートの下、薄墨色のナイロンを引きあげていく。

お祭りはおのおののお宅にうかがいます。
女衆はなにをされてもじっと身体を動かさないように。
不思議なお祭りねぇ。
妻と娘たちとが顔を見合わせるのをしり目に、ケンジは夜まわりに抜けだしたのだった。
永年連れ添った妻の和枝が、黒の礼服の下娘のものよりもつややかな黒ストッキングの脚を覗かせているのが。
妙に目に灼きついた。
申し合わせたように脚に通された、黒のストッキング。
今夜は順々に、引き剥がれていくのだから。

夜まわりの集団が、お祭りの一座に化けて。家の敷居をまたいだとたん、強姦魔の集団に早変わりするのを。
どこのお宅も、愉しんでいるようだった。
きゃあ~!
だめぇ~♪
女たちの黄色い声が、隣家にまで洩れていく。
ショッキングだけど、愉しそう。
なにも知らない娘たちはきっと、ウキウキと自分たちの番を待ちうけているに違いない。
組み敷いた礼装を剥ぎ取ると、ケンジもまたその家の主婦のスカートの中身を、どん欲にむさぼっていった。

さあつぎは、お宅の番だね。
ぞくり・・・としたそのときだった。
夜まわりのなかに、さっき紛れ込んだばかりの新顔の若い男。
節夫・・・?節夫じゃないか!
口にした息子の名前に、若い男はびくっと身をこわばらせたけれど。
だいじょうぶだって。
娘婿の父親が、とりなすように。事情を説明してくれるのだった。
このひとも妹さんを、抱いちまったということなんだな。
父さんよりも、先だったみたいだね。
いったん口を開くと、もう息子も悪びれない。
母さんや優希たちが乱れるところ、ボクも魅せてもらいたかったんだ。
しょうがないやつだな。
ははは・・・
あとは周りの男たちの嗤いが、すべてを流してくれた。
きっと彼らもまた、父子でこういう悪さをはたらいているのだろうから。

さあ、お邪魔するべ。
だんなと息子さんは、あちらだよ。
指差された庭先には、部屋の内部を見渡せる窓がしつらえられてある。
じつはね。父さん。
節夫は俯きながら、囁いた。
まどかさんも、連れて来ているんだ。今夜・・・
息子が口にしたのは、未来の花嫁の名前だった。
生娘かどうかたしかめてやるんだって。
相手はもちろん、母さんや優希たちを犯すひと―――
それでいいのか・・・?
発しようとした問いを、ケンジが呑み込んだのは。
息子の昂りに震えた口調に気押されたからだろうか?

落花狼藉だった。
齢の順だといわれて、さいしょに黒のストッキングを破かれたのが、優希。
まだ中学生の奈々希まで、ぴーぴー泣きじゃくりながら、おそろいのパンストを脱がされていった。
数人の男に取り囲まれながら。
妻が相手をしたのは、娘の義父。
姉娘の処女を奪った直後、まだ血を滴らせている一物を、そのまま礼服のスカートの奥へと突っ込まれていった。
奥さん、やらしいな。ガーターストッキングなんか穿いてやがる。
男の挑発に乗るまいと、必死に噛み締める薄い唇が、いつか弛んで、悶えを口にし始めるころ。
なん人めかの相手をする娘たちも、はだけたセーラー服姿のまま、愉しみはじめてしまっていた。

行くぞ。
息子が妹の義父に肩を叩かれて、消えた。
お袋や妹をいちころにしたこいつで、お前ぇのいいなずけを、狂わせてやっからな。
下品な言い草に、息子は催眠術にかけられたように、従順だった。
ケンジはまだ、窓際にへばりついている。
妻と娘ふたりへの凌辱―――いや、訪問客たちへのもてなしが、まだつづいていたのだから。

おはようございます。
翌朝戻って来ると。
ふだんと変わらない妻がにこやかに、朝のあいさつを送って来る。
あ、父さんお早う―――
娘たちの顔つきも、いつもと寸分たがわぬほど、爽やかだった。
いや、お早う。夕べの夜まわり宵ごしになっちゃってさ・・・
ごくろうさまでしたー。
少し寝た方がいいわよ。
わたしたちちょっと、お誘い受けているのでこれから出ますから。
部屋のなかは静かですよ。
そわそわと立ちかける女たちの行く先を訊き質すほど、ケンジはもう野暮ではない。
じゃー、ゆっくり寝ているわ。愉しんできていらっしゃい。
夫の何気ないひと言に、妻ははじめてかすかな狼狽をみせたけれど。
ちらりとイタズラっぽい笑みを交わし合った姉妹を促して。
三人三様、よそ行きのこざっぱりとしたスカートをひるがえして、
女たちは出かけていった。
きっと、心得ているのだろう。
自分たちが行きつく逢い引きの場に。
夫が、父が、ようすを窺いに来ることを。
案外と節夫の恋人のまどかもまた、男どもに手なずけられて。
落ちあう手筈になっているのかもしれなかった。
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