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妖艶なる吸血

淫らな吸血鬼と倒錯した男女の織りなす、妖しいお伽噺・・・

家庭内監禁 2

2006年01月22日(Sun) 08:12:23

「今夜はどなたがお相手をしてくださるのかな?」
男は、顔をそろえた妻や娘たちに物欲しげな視線を這わせてゆく。
「あ・・・それではわたくしが」
いちばん熱い視線を注がれた妻はそれと察して、ふたりの娘を目交ぜで遠ざけた。
「あなた、今夜はちょっと、失礼しますね」
いつも貧血ぎみで冴えない顔色をしている妻は声をこわばらせながらソファから立った。
心ならずも・・・
そんなそぶりを取りつくろいながら。
胸に渦巻く淫らなものが語尾を上ずらせているのは周囲にもはっきりと受け取れた。
大人の女性だけに許された、密やかな交接。
それを欲するときには必ず視線を受ける妻。
ひそめたはずの眉が、じつはひどく嬉しげに輝いている。

音をしのばせて閉じられたふすまの向こうに、静かに消えた妻。
廊下で息をひそめていた娘たちに声を聞かせまいと、それぞれに部屋に引き取らせ、
私はひとり、ふすま一枚隔てた居間に居残って妻を気遣う。
あらわに窺う度胸のなさを責めながら。
勉強部屋に引き取ったはずの娘たちはきっと、
客間と隣り合わせのお姉ちゃんの部屋で身を寄せて、壁に耳を当てているにちがいない。

処女の血を味わうために、まだ犯されていない娘たち。
―――友だちを三人連れてきてくれたら、いいことを教えてあげよう。
男親の私のまえでぬけぬけとそう語る吸血鬼に真顔で頷いていた、おそろいのおさげ髪。
それ以来ふたりとも。おとなしそうな友だちをつかまえて。
せっせと声をかけては、制服姿をゆだねるよう仕向けているようだ。

閑静な住宅街の只中にある、ごく普通の家。
普通に勤めに出、学校に通いながら。
そこはコンクリートに囲まれた、監禁部屋。
住み着いた吸血鬼に家族の血を提供することを強いられながら。
いまではその行為をとても愉しんでしまっている、狂わされた私・・・

あとがき
前作のつづきです。
さいしょからこれを描くつもりでいたのですが。
お茶目な少女たちの言動にどうしても、ページを割きたくなってしまいました。^^;
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