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妖艶なる吸血

淫らな吸血鬼と倒錯した男女の織りなす、妖しいお伽噺・・・

招待。

2010年09月26日(Sun) 06:01:41

ご存知でしょうか・・・?
吸血鬼はいちど招かれたことのある家いがいには、出入りすることができないって。
そうなんです。
だから、他所の土地から来た家族を巻き込むためには。
一家のだれかを真っ先に、手先に仕立てないとならないのです。
その役回りが、一家の長であるわたしでした。

真っ先に血を吸われて。
それからわたしに、招待させたのです。
招いた客が、妻に絡みついて、押し倒して。白いうなじを吸って。
倒れ込んだ足許に、べつのやつが、這い寄って。
黒のストッキングのうえから、唇を吸いつける。
生き地獄・・・とおもったのは、ほんのさいしょのうちだけでした。
なぜなら、半吸血鬼と化したわたしは。
相棒に分け前をねだるようになっていましたから。

そのうちに、わたしは墓場送りになって。
うちの家族ともっとも親密になったある年配男性の手で、
妻が操を奪われたのは、早くも通夜の晩だったそうです。
目にしないほうが、いいべ。
悲鳴だの暴れるところだの。
なんだかんだいって、きれいごとじゃすまないからな。
さいしょは言い訳がましくさえ聞こえた解説を、洩らしてくれたのは。
「自分のときには、視てしまった」という村の男衆でした。

じぶんの家といえども。
吸血鬼になってしまうと、赤の他人です。
だれかが招き入れてくれるまでは、お邪魔することができません。
庭先の気配に気づいて、家にあげてくれたのは。
ほかでもない、妻でした。
みどりは勉強部屋にいますわ。
あの娘は、貴方のためにとってあるのですよ。
腰巻一枚の妻は、そう言い置くと。
いまは情夫の待つ、夫婦の寝室に消えていきました。

階下の荒々しい息遣いに、ひどく敏感になりながら。
この真夜中に制服姿で待っていた娘を、わたしは押し倒していったのです。
わたしの留守中、父親よりも年配の男衆たちに教え込まれたせいか。
娘の客あしらいは、別人のように手慣れたものでしたが。
その晩まで、たしかに処女だったのは。
スカートの裏に散らした雫と。
頬を伝った涙とが、ありありと証明してくれたのでした。


こんど母さんを連れて来て下さるのは、いつですか?
つぎに来るときには。
喪服のスカートの下に、光沢のもっとてかてかしたやつを履いてきてくれるって。
彼女、約束してくれたのですよ。
兄さんはわたしの弔いに、来れませんでしたが。
近々になったわたしの一周忌には、夫婦そろって来てもらいたいですね。
マサコさんも。キミエちゃんも。
都会ふうの服を初めて血で濡らす快感を。
村を立ち去るときには、忘れられなくなっているでしょうから。
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