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妖艶なる吸血

淫らな吸血鬼と倒錯した男女の織りなす、妖しいお伽噺・・・

お里帰り 3

2010年10月19日(Tue) 07:54:15

年に二、三回。
妻と娘を連れて、妻の実家に顔を出す。
そこは、娘の初夜を奪う風習をもった村。
妻はそこで、自分の父親相手に処女を捧げ、
その二十年後、こんどは娘を連れて、里帰りした。
それ以来。
村に着くなり供応を受けるわたしは。
伴なってきた妻と娘が、いつの間にか姿を消すのもふしんがらずに。
やがて現われた妻が、スーツに着いた藁くずを払い落すのもふしんがらずに。
制服姿の娘が、プリーツスカートのすそをぬらぬら濡らしているのもふしんがらずに。
あなた、何人? とか。 何番目の人がキモチよかった とか。
切れ切れに聞こえてくる女ふたりのやりとりさえも、ふしんがらずに。
じりじりとする下腹部をこらえながら、泰然としたさまを、取り繕っている。

息子は母親と姉だけがする帰郷をふしぎがっていたけれど。
あるとき、彼女を連れて行きたいと言い出した。
わざわざ都会の学校の制服を着てついてきた彼女は、初めて事情を打ち明けられて、戸惑っていたけれど。
柔らかにほほ笑む息子のまえ。
彼氏の祖父という齢のひどくはなれた男が伸ばした猿臂に、そのまま巻かれていった。
いい家のお嬢さんだからね。素直なんだよ。
突っ込まれてくる腰の動きに、制服のスカートがゆさゆさ揺れるのを覗き見ながら。
息子はむしろ、自慢げだった。

少女がじぶんの母を連れて、村を訪れたのは。
結婚を控えた夏の日のこと。
サマースーツのあちこちに、ねばねばとしたシミをつけられたお母さんは。
初めてじぶんを手篭めにした男との約束どおり、
裂けたストッキングを履いたまま、村を出た。
さすがにお父さまには、いえないわね。
むしろ愉快げに語る母を視て、その娘はほっと胸をなでおろしていた。

そういえば、遠い昔。
妻の里に伝わる風変りな風習を、初めて知っていくらも経たないそのころに。
息子の結婚の挨拶にと、この村を訪れた母と妹。
帰りは予定より、一週間もあとになった。
父はきっと、なにも知らなかったのだろう。
そして息子の嫁のご実家も、ご主人だけはなにもしらずにいるのだろう。
他所者は。女ばかりが引き入れられるというこの村の風習に。
なぜか選ばれて、打ち明けられてしまったわたし。
村で婿を取った上の娘とうらはらに。
下の娘は、都会の青年と結婚するという。
きれいなお母様と女学生の妹さんがいるのよって。
朱の唇から白い歯をキラキラさせながら。
娘が愉しげに、語っている。


あとがき
「お里帰り1 2」というお話を、以前描きました。
その後日譚となるでしょうか?
表現は、いつもどおり薄口 ということで。^^
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ハイソックスを、黙って借りる。

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