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妖艶なる吸血

淫らな吸血鬼と倒錯した男女の織りなす、妖しいお伽噺・・・

墓場の同居人 ~童顔の妻と、ハイソックスの娘~

2010年10月25日(Mon) 18:46:36

色白の丸顔に、少女のようなつぶらな瞳。
齢よりも十以上は若くみえる喜美恵は、一女の母。
そしてわたしの、妻―――
そう、ついこのあいだまでは、わたしだけの女だった。

よく来たね。喜美恵・・・
妻を呼び捨てにして、わたしよりも先に近づくのは。
墓場の同居人。
わたしの血を吸って墓場に引き込み己の仲間に組み入れた、張本人。
男を狙う時には、その妻子がほんとうの狙いだと聞いたのは。
おなじ墓場の冷たい夜風に、互いに身をさらすようになってから。
寒いだろ。喉渇いているだろ。
こんどの新盆には、あんたの家族は間違いなく、此処に来る。
男は嬉しげに、うそぶいていて。
わたしはその日が来るのを、怖れながらも待ち望んでいた。
人の生き血にありつくには、まず真っ先に。
己の家族の血を分かち合うことが、此処での掟になっていたから。

さいしょに訪れたのは、母だった。
楚々とした黒の礼服に、誘われるように。
黒い影がいくつも、のしかかっていった。
うなじにがぶりと食いついたやつは。
白髪交じりのショートカットに、赤黒い血潮を散らしていった。
腰周りに、ブラウスのうえから噛んだやつは。
女ひでりだったんだとうそぶきながら。
血の滴ったスカートのお尻を、嬉しげに撫でまわしていた。
どちらもわたしの同居人に血を吸われて、
妻子や姉妹、母親までも譲り渡してきた男たち―――
だんなさん、悪りぃな。さきにいただくぜ。
そういいながら、枯れ枝のように細い身体を組み敷いて。
気絶しかけた女を、苛みつづけていった。

絶息しかけた息の下。
母はぜぃぜぃと喘ぎながら、言ったのだった。
あの子にひとしずくでも、吸わせてやりたい と。
男どもがシンとなったのは、そのときだった。
きょうは帰んな。それから来週、またお出で。
こんどはこのひとの、奥さんと娘を連れてきな。
女が嫁を伴なって、再び墓参りに訪れたのは。
人通りの絶えた宵の口のことだった。

芝生のうえ、組み敷かれた喪服姿がふたつ。
ちゅーちゅー音をたてて、淫魔どもは女たちの生き血に飲み耽る。
母の血にありついたのは、何番目だっただろうか―――
妻もまた、酔い酔いになりながら。
ほろ苦い笑みを洩らしながら、足許ににじり寄る同居人に応対して。
黒のストッキングをチリチリに噛み剥がれていくありさまを、
はしたないと恥いるように、盗み見ていた。
若い女は、人気があるからな。
奥さんの血は、つぎの愉しみにしておきな。
同居人がそう入れ知恵するほどに。
妻の生き血は、此処の住人たちの人気を集めたものだった。
悔しいけれど、どこか誇らしい―――
そう感じるようになったのは。
きっとわたしの理性が、いい加減歪みかけてきたからなのだろう。
わたしは妻に、こんどは娘も連れてくるようにと望んでいた。

うら若い頬に、つぶらな瞳―――
童顔の妻は、一女の母。
いまはまな娘を連れてふたり、夕暮れ刻の墓場に佇んでいる。
わたしの同居人に、おどおどと会釈を返して。
それから諦めきったようなまなざしを、わたしのほうへとちらりと向けて。
それから娘の背後に跪くと。
両の掌で、少女の頬を挟むように、そうっと押し戴くように、仰のける。
怪訝そうな少女の顔が、一瞬ひきつったのは。
男がおもむろに、首筋に唇を吸いつけたとき。
きゃあっ・・・
ひと声の悲鳴に、背後から娘を抱きすくめた妻は、目をそむけながら。
それでも娘を羽交い絞めにした腕を、ゆるめることはしなかった。

ふふふ。
子供の血は、格別だね。
同居人は、そろそろと。
少女の足許に、にじり寄る。
きょうは、だれにも邪魔されず。母娘を独り占めにする夜。
黒革のストラップシューズにくるまれた少女の足首は。
純白のハイソックスに覆われている。
しなやかなナイロン生地は、ひざから下をたっぷりと包んでいて。
そのうえからあてがわれる、飢えた唇を。
娘はじいっと、見つめている。
肩頬を、吸い残された血でべっとりと濡らしたまま―――

白目を剥いて、おとがいを仰のけて。
少女は正体もなく、へらへらと笑い転げていた。
いともくすぐったそうに、笑い転げながら。
ハイソックスの足許にからみついてくる、いけない小父さまを。
だめ、だめ、だめぇ・・・って、表向きだけは拒みながら。
ずり落ちたハイソックスを、その小父さまのために引きあげてやって。
厚手のナイロン生地の舐め心地を、愉しませていった。
妻が襲われたのは、娘が提供可能な血を吸い尽くされて、ぐったりと倒れ臥したときだった。

いちばんのお目当ては、奥さんのストッキングなのだよ。
妻に言うともなく。私にうそぶくともなく。
同居人は嬉しげに、喪服の足許に唇を這わせていった。
このあいだ来たときよりも、薄手のものになっていた。
秋は肌寒いほどに、深まってきたというのに。
ぴちゃ、ぴちゃ。くちゅっ。
清楚な装いに加えられる凌辱を、唇を噛んで見つめながら。
妻は許しを請うように、こちらを盗み見る。
いいだろう・・・
わたしのひと言が、妻の運命を決めていた。

正気に戻りかけた娘は、赤黒いシミをべったりつけたハイソックスを、まだ愉快そうに引っ張り上げている。
傍らの草むらが、がさがさと。
母を凌辱する音に、騒がしく揺れているというのに。
こんどはパパにも、吸わせてあげるね♪
無邪気な少女にもどった彼女は、遊びに行く約束をするように。
わたしと指きりげんまんをしたのだった。

どうぞ―――
秋も暮れかけた、たそがれ刻の墓場のなか。
千鳥格子のスーツを着た喜美恵が、おどおどと。
男どものまえ、黒のストッキングの脚をさらすとき。
羞じらう少女は、母の背後に身を半ば隠しながら。
こっそりとわたしのほうへと、視線を送って来る。
真新しいセーラー服の下。
初めて脚に通した、黒のストッキング。
推薦入学が、決まりましたの。
名門校ですのよ。
娘を披露する妻は、そのときだけは、教育ママの顔に戻っていた。
さ、ご馳走なさい。
この娘(こ)の純潔は、どなたが召し上がって下さるのかしら・・・?
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