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妖艶なる吸血

淫らな吸血鬼と倒錯した男女の織りなす、妖しいお伽噺・・・

正面と背中。

2010年12月02日(Thu) 08:20:56

太っちょなゆかりが、こちらに向かって歩いてくる。
若い女の生き血を、俺に吸わせてくれるために。
地味なふだん着しか着ないゆかりが、制服姿でやって来るのは。
あれで精いっぱい、おめかしをしたつもりなのだろう。
真新しいやつをおろしたらしい、白のハイソックスが。
足許にひどく、眩しかった。

吸血鬼の家に生まれた俺は、15の齢になると。
若い女の子を襲って、一人前の吸血鬼にならなければならない。
同級生の子のなかから、親が物色して。
この子がいい、といったのが、ゆかりだった。
しっかりしていて、気性がよろしい。
親御さんのことも、よく識しってるしね。父さんから頼んであげよう。
身体の大きな子だから、すこしくらい吸い過ぎたって、大丈夫だよ。
さいごのひと言は、イタズラ者同士の目になっていた。

放課後に、うちに来てくれることになったから。
事務的に告げてきた親父に。
お袋はどういうわけか、不機嫌そうに。
また、かよちゃんの血を吸って来たんでしょ?
ゆかりの母親の名前を、口にする。
かつてお袋の同級生だったかよちゃんを。
じぶんよりも先に汚したことを、お袋はいまでも、恨めしがっているらしい。

太っちょのゆかりが、歩いてくる。
俺に血を吸われてもよかったら、白のハイソックス履いておいで。
親父にそういわれたゆかりは、制服の紺のスカートの下、
真新しい白のハイソックスを、鮮やかに輝かせている。
真っ赤になるまで、噛んでやるんだぞ。
親父が小うるさいことを、また囁いた。


太っちょのゆかりが、背中を向けて、歩いていく。
クラスメイトのハジメの家へと、歩いていく。
処女の生き血を、吸われるために。
生真面目に学校の制服姿で、ハジメの家へとあがりこんでいく。
スカートの下、真新しいハイソックスの白さを輝かせた脚を。
ゆっくりと大またに、歩みを進めていく。

ゆかりがボクと結納を交わしたのは、つい先週のことだった。
いい子だよね。ちょっと太めだけど。
ママはよけいなことを、つけ加えた。
姑は嫁と張り合うものだよ。
脇からパパが、とりなすように囁いた。
そういうものなのか―――
人ごとのように、受け流したボクは。
同性のだれかさんと張り合わなければならないことを、
ママがいなくなったあと、パパから聞いた。
ハジメくんとは、仲良しだよね?
あちらのお宅とうちとは、昔から親しくしているんだよ。
きょう先方から、お話があった。
ミチオのお嫁さんになるひとの生き血を、吸い取らせてもらえまいか?って。

幼馴染のなかで、いちばんの仲良しだったミチオ。
彼が吸血鬼なのだと打ち明けてくれたのは。
十歳をいくつか過ぎて、牙が生えはじめてきたころだった。
のどが渇いているんだっていう彼のため。
スポーツ用のハイソックスを履いたまま、ふくらはぎを何度か、噛ませてやったっけ。
こんどはゆかりのハイソックスを、噛みたがっているんだね。
ハジメだったらいいかな?ふとそんな気がしていた。

太っちょのゆかりが、ハジメの家へと入ってゆく。
こちらに背中を、向けたまま。
セーラー服のえりが、風で半分めくれているのにも、気づかずに。
白のハイソックスの脚を、おおまたにして。
クラスメイトのハジメに、血を吸われるための訪問をする。
ああ、なんだか喉が、からからになってきた。
ゆかりは今夜、ボクの親友に生き血を吸わせる。
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