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妖艶なる吸血

淫らな吸血鬼と倒錯した男女の織りなす、妖しいお伽噺・・・

ストッキング、濃すぎたかな?

2010年12月09日(Thu) 07:41:26

いまさら慰めにもならないと思うけど。
ずっと前から、好きだったんだ。
そんなひと言が、いったいどれほど彼女の心を動かしただろう?
ハッと見開いた目が、恥ずかしいほどボクを視た。
視つづけたことを、恥じるように。
やがて彼女は目線をそらして。
あたしは・・・好きな人って特にいないけれど。
ひざ下まである制服のスカートから覗く、黒のストッキングの脚をギュッと引き伸ばしていた。

悔しかったのよ。
親からもらった大切な血を、ほかの人に吸い取られるなんて。
でも・・・そこまで言ってくれるんなら、すこしは報われるかな。
男みたいに、ぞんざいな口調は。
気の強い彼女の性格そのものだった。
いいよ、早く噛んでちょうだい。
言いかけて・・・あははと笑った。
まるで、ねだっているみたいだね。
いやいやそんな・・・と、恐縮するボクは。
年ごろの娘をひと晩支配する特権をもった吸血鬼ではなくて。
いつものハジメとカヨちゃんに、戻っているのを自覚する。
それでいいの。
こちらの想いを、見透かしたように彼女はいうと。
レディを襲うのよ。礼儀正しくしなさいね。
椅子のうえ、きちんと腰かけ直して。
脚をきれいに、そろえていた。
黒のストッキングのうえから、唇で吸われる。
ルールをきちんと、親から言い含められてきたらしい。

あんまり痛く、しないでね。
頭上から彼女の声が、降ってきた。
抑えつけた足首の周り、わずかによじれた薄いナイロン生地が、かすかに波打った。
ちゅうっ。
なまな男の唇を享けるのは、初めてだったらしい。
彼女は一瞬、身をこわばらせ、
それからそんなそぶりを気取られまいと、気丈に姿勢を正しつづける。
ちゅう、ちゅう、ちゅう・・・
もう、止まらない。
噛み破ったストッキングに、血を撥ねかしながら。
ボクはお行儀わるく、彼女の血をむさぼっていった。

ストッキング、濃すぎたかな?
サトウくんの趣味、わからなかったから。
こんどからもっと、薄いの履いてきてあげようか。
目の前で、破けたストッキングをむぞうさに脱ぎ捨てながら。
むさぼられた怖さを、とうとう彼女は口にしなかった。
また・・・頼んでもいいかい?
おずおずとしたお願いも。
いいよ。
こともなげに、素っ気なく。
じゃ、つぎの金曜日ね。一週間は時間、ちょうだいね。
小生意気なしゃべりかたをする口許は、さすがに蒼く透きとおっている。

ゴメン。でもほんとうに、助かった。
別れぎわ。
後ろから抱きすくめた制服姿が、不意に揺れた。
セーラー服の両肩から、ふと怒りが滲んで伝わってきた。
もうっ。
泣き顔見られるの、嫌いなんだからっ。

ほんとうは。
怖くて、それから、情けなかったのだろう。
親からもらった大切な血を、愉しまれる。
いくらしきたりとはいえ、自分をそのように、愉しまれてしまうことが。
ボクのなかで、彼女の血が力強く、脈打ち始める。
身体の隅々までもが、ひどく力を帯びてきて。
もういちど、彼女をぎゅうっと、抱きしめる。
いいじゃないか。
こんどはもう少し薄いストッキング履いてこいよ。
うんと愉しんでやるから。
エッチ~。もうっ。
ひとを平手で、ひっぱたいておいて。
彼女は救われたような、泣き笑いをしている。
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