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妖艶なる吸血

淫らな吸血鬼と倒錯した男女の織りなす、妖しいお伽噺・・・

姪との結婚

2010年12月17日(Fri) 07:27:42

姪のさゆりが両親に連れられて、車から降りるとき。
黒のワンピースの下、ひざまできちんと引き伸ばされたハイソックスが。
白無地の生地のうえ、赤黒いものをべっとりと撥ねかしていた。
周囲からみえないように、玄関前に車を横づけして、
それでもほんとうにぐうぜんに、見えてしまった。
あら。
姉はこちらにすぐ気づき、ちらと娘の頭を見おろした。
陽の光を眩しく照り返した黒髪が、ひどく大人びていた。
気づかれたな・・・姉はとっさに、そう判断したらしい。
すぐにわたしを、家にあげてくれた。

あなた、さゆりにご執心なのね?
単刀直入なひと言を、受け流すことはできなかった。
さゆりは、シャワー。
義兄は、書斎。
リビングには姉と、ふたりだけ。
その姉さえも。
ブラウスの襟首に、赤黒いしたたりをよぎらせていた。

吸血鬼ごっこ、しているのよ。
主人のお友だちと。
あなたも仲間に入りたい?
私が血を吸われているあいだ、あのひとはずっとドアの外で待っているの。
時々覗いたりしているみたいだわ。
あのひとを裏切るわたしのことが、どうしても気になるみたい。
気になるくせに、私たちのこと決してやめさせようとしないの。
覗いて愉しんでいるんだわ。いやらしいわね。
あなたも・・・主人みたいになれるのだったら。
叔父姪で結ばれることもあるかもね。

姉の言い草は、決定的だった。
わたしの承諾を、姉は夫と本人とにすぐに伝えた。
義兄は「ほんとにいいのかい?」って、すでに悪戯仲間の顔つきになっていたし、
なによりもどきりとしたのは、
「あなた叔父さまと結婚するの。でもあのひとには血をあげつづけるの。
 花婿になる叔父さまも、それがいいって賛成してくださるの。
 そういう関係、どう思うかしら?」
たたみかけるように言い聞かせる母親に、
豊かな黒髪の頭を、無言でたてに振ったのだった。

ふつかか三日にいちど。
婚約者になった姪のさゆりを、わたしは彼の邸までエスコートする。
わたしの車から降りたさゆりは、わたしに背中を押されて促されて。
白のハイソックスの脚を、邸のなかに踏み入れる。
さゆりのか細い身体に、ツタのようにからみついた男の腕が。
服のうえから、巧みに少女を誘惑してゆく。

ゆっくりとむき出した牙を、首筋に突き立てて、
ひと思いに埋めたとき。
ひっ。
喉の奥から発する、かすかな呻きに。
ゾクゾクしたものを覚えてしまうのは、なぜだろう?

内またになってもじもじをくり返す足許に、かがみ込んで、
真新しいハイソックスのふくらはぎに、唇を這わせていって、
厚手のナイロン生地の舌触りを確かめるように、吸いつづける。
血が撥ねたとき。
少女が白い歯をみせて、くすっと笑うのが。
ずきん!と胸を衝くのは、なぜ?

内輪だけでひっそりと挙げられた祝言の夜。
花嫁が初夜の床に、真っ先に迎え入れたのは、むろん彼のほうだった。
痛そうな顔を見なれて愉しめるようになったのは、
きっと、この晩のためだったのだろう。
わたしの目のまえで、花婿以外の男を相手に、ためらいもなく脚を開いてゆく少女―――
純白のストッキングに包まれた脛は。
淡いピンク色を帯びて、初々しくジューシーに輝いていた。
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