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妖艶なる吸血

淫らな吸血鬼と倒錯した男女の織りなす、妖しいお伽噺・・・

美恵子、喉渇いた。

2010年12月22日(Wed) 07:36:21

吸血鬼のカップルが、校内にはなん組となくあった。
そういうカップルのため、奥まった小教室が開放されていて。
喉の渇いた吸血鬼は、パートナーをその部屋に引き込んで、
欲望を遂げることが、許されていた。
なにも知らない生徒たちの防波堤としての役割も、きっとあったにちがいない。

美恵子、喉渇いた。
体育館から椅子を抱えて教室に戻るとき。
俺は隣合わせで歩いている美恵子に、そっと囁いた。
美恵子はあきれたような顔をして、俺を見あげると。
ちょっと待ってよ。こんなところで?
隣の子に聞こえるくらい、大きな声をだしていた。
シッ!
俺はあわてて口止めしたけれど。
周囲の子たちは、聞こえないふりをしてくれている。
曲がろ。
折りよく通りかかった奥の教室に通じる廊下で、俺たちは椅子を抱えたまま級友たちの列を離れた。

きゃあ~っ、やだ・・・
小教室のひとつには、すでに先客がいたらしい。
扉をがらりと開いて、よろけながら出てきた女学生は、
黒髪のロングヘアを振り乱して、セーラー服の襟首を、べっとりと赤黒く汚してしまっている。
そういえばたまに、同じクラスのなかでも。
襟首の白のラインにあからさまなシミをつけたままの子を、たまに見かけることもあった。
ああいうのは、堪忍ですからね。
言葉つきの控えめさとは、裏腹に。
美恵子は厳しい目つきで、俺をにらんでいる。

男の子ってどうして、制服着ていると寄ってくるのかしら?
火の気のない寒々とした小部屋の中、ふたりきりになると。
美恵子はいつものように、口とがらせる。
制服のとき襲われるのって、困るの。
汚したら、どうしてくれるのよ!?
尖った口調がだんだんと先鋭さを増してくる前に。
俺は女を、押し倒していた。
首すじに迫らせた牙に、さすがにびくびくとした視線を向けながら。
制服、くれぐれも汚さないで頂戴ね。汚れたら早退けしてでも気づかれないようにするからっ。
口先だけは、あくまでも手厳しかった。

ストッキング破りたがるのも、考えものだわ。
しつらえられたベッドに、気持ちよさげに身体をうめながら。
足許ににじり寄って、唇を吸いつけられながら。
薄いナイロン生地を破られるのをきらって、脚をもじもじさせていた。
汚れる心配は、ないんじゃない?
履き替え持ち歩いているときだけですからね。
手厳しい口調を、からかうように。
捺しつけた唇の下、薄手のナイロン生地に走った裂け目を、俺はじりじりと広げていった。

制服汚さないよ。うまく噛んでやるから。
背中に取りつくようにして、おねだりをくり返して。
今度だけよ。汚したら、赦さないから。
美恵子は口を尖らせながら、きょうも首すじを狙わせてくれ、黒のストッキングを破らせてくれる。
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そんなことをしたって、あなたのいじましい性格は治らない。

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