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妖艶なる吸血

淫らな吸血鬼と倒錯した男女の織りなす、妖しいお伽噺・・・

喪服妻 血の饗応

2011年04月19日(Tue) 06:46:45

法事帰りの、黒の礼服姿のまま。
組み伏せられた妻は、憤然として。
主人を帰してください!
気丈にもそう、言い放っていた。
ああ そうするよ。よろこんで、そうしてもらうから。
羽交い絞めにした手は、ゆるまなかったものの。
妻を組み伏せた吸血鬼は、ひどくしんみりと声を落としてしまっていて。
さすがの妻も、ちょっとびっくりしたようだった。

あなたたちったら、仲が良かったはずなのに・・・
声を詰まらせる妻に、なんとかしてみせるとささやく彼は。
それでいてしっかりと、妻の首筋をねだっていた。
いちどだけですよ。
目を瞑った頤(おとがい)の下。
わたしの血をむさぼり抜いたものの白髪頭が、密着するばかりにすり寄った。
じゅうっ・・・
墓場おくりになるほどまでに、わたしを陶酔させたあの忌まわしい音が。
妻の理性までも、奪っていった。

ご主人の血は、おいしかったよ。
あんたの血も、じつにいけるよ。
おなじ血液型だったんだな。
優しいだんなに、気丈な奥さん。性格は、正反対なのに。
こんどはあんたの血を、ご主人に返してやって。
かならずかならず、ここに帰らせてあげるから。
きっと、きっとですよ・・・
妻は目を瞑ったまま、男に誓約を強いていく。
ごほうびをこんなにも、前渡しするのですからね。
ああ~、愉しまれちゃうっ。わかってるんだからっ。
いつか打ち解けた声色にもどった妻は、
ごほうびなんですよ。あくまでも。
そんなふうに、相手に釘を刺しながら。
漆黒のブラウスを、ほとび滴る血しおに濡らされるのもいとわずに。
薄墨色のストッキングに透ける両脚を、そろそろとしずかに、ひらいていった。

火の気ひとつない、薄暗い和室のなか。
妻は男の好みと知りながら、漆黒の礼服に身をかため、
禁じられた逢瀬を、愉しむようになっていた。
起き上がってくるのは、初七日のあした。
それまでは、親族にもご披露めされるな。
男のいうなりに、だまってうなずきながら。
長いまつげを、震わせて。
いやらしい。黒のストッキングの味比べを、なさるのね?
義母(はは)も義妹(いもうと)も、あたしの脚より格好がよろしくてよ。
なんの。貴女の脚は、わし好み。
男はかってなことをほざきながら、
筋肉質のふくらはぎに、むちっと噛みついていった。
わたしが覗いていると、知りながら。
きのうはただ受身にほどかれていった、漆黒のブラウスのネクタイを。
妻は自分からほどいていった。
男に気に入られた白い素肌を見せびらかすために。

斜めに陽の射す、和室のなか。
妻は初めて、色ものの服に身を包む。
初七日の法事のおわったあと。
脱ぎ捨てられた漆黒の礼服は、しつようないたぶりに着崩れさせられたあとだった。
男は父娘ほども齢の離れた妻を、横抱きに抱きすくめて。
カーディガンの二の腕を、たんねんに思いやり深く、撫でさすっていた。
我がもの顔に、襟首から這い込まされそうになった手指を、油断なくつまみ上げ、
妻は彼のことを、そっと睨む。
主人が戻ってきてからですよ。
知っているくせに。
奪われたキスに、むつまじく応じるようすを。
ふすま一枚へだてた向こうから、悔しく盗み見る。
あ~、妻が堕ちてゆく。気持ちをあいつに、奪われてゆく。
そんな想いと、裏腹に。
もっとして欲しい。
知らず知らず、女の立場にたってしまっているわたしがいた。

義母(はは)が、羞ずかしがっていたじゃないですか。
わざわざ義父(ちち)のまえで、あんなになさるなんて。
義妹(いもうと)だって、困っていたじゃないですか。
ずっと御覧になっていらした、キミオさんと。
秋には結婚が、決まっていらっしゃるのよ。
少数で行われた法事のあと。
お寺の離れにある別室で、齢の順に襲われて。
―――息子さんの血と、いっしょの味がいたしますよ。
―――ほんとうに味わい深い、お若い血だ。
母はそんなふうに褒められて、吊り上げた柳眉を和らげていった。
―――兄さんもこんなふうに、気前良くしてくれたのだよ。
―――黒のストッキング、お似合いですね。
妹もそんなふうに囁かれて、白い首すじをしたたる血を、指さきにつけて舐めはじめて、
お行儀悪いわって、母にたしなめられていた。
母も妹も、そんな言い草で迫られていって。
それぞれの配偶者のまえ、黒の礼服を乱しながら。
あれよあれよとうろたえる、夫や婚約者の面前で。
綺麗に陵辱を遂げられていた。
たぶらかされていた夫たちも。
帰り際には、男どうし照れ笑いを浮かべながら。
これからも、家内をよろしく。
父は、跡取りの仇敵で妻の恋敵になったはずの男と、握手を交し合ったし、
目のまえで処女を奪うなんて、あんまりですよ。
口では抗議をしながらも、未来の義弟も寛大で。
週になん回、逢うんですか?かち合わないようにやりましょうね。
あ・・・かち合っても愉しいかな? なんて。
いい気になりすぎて、妹にお尻をひっぱたかれていた。

こうこうときらめく、灯りの下。
三人で祝う、蘇生の日。
妻はおかえりなさいといって、優しく迎え入れてくれ、
紹介するわ、妾(わたし)このかたと、お付き合いしようとおもっているの。
わたしはむろん、ふたりを祝福して。
わたしの蘇生の日を、ふたりの記念日にすることに同意していた。
密通の記念日は、あなたの命日のつぎの日よ。
妻はイタズラッぽく、ウィンクを投げてきた。
三人きりの祝いの席の、クライマックスは。
対面を守るためと称して巻かれた、ロープの締めつけに呻吟しながら。
正装した妻の、陵辱を見守る儀式。
ご主人はとても、気前が良かったのですよ。
エエ、存じていますわ。わたくしの夫ですもの。
なにしろ自分の奥さんの身体まで、親友にプレゼントしちゃうくらいですものね。
真っ赤なタイトスカートの下、てかてか光る肌色のストッキングを、剥ぎ堕とされて、羞じらう妻。
わたしと彼とは、妻の両側から唇迫らせて。
両の頬っぺに、同時にキスをする。
あとは、オトナの時間だね。
好きにしたまえ。
理解ある寛大な夫を決め込んだ、わたしの目のまえで。
ぴったりとくるブラウスに、豊な輪郭を滲ませたおっぱいを。
彼はこれ見よがしに、撫でまわしていった。
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スラックスの下。
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あの・・・あの・・・痛くしないで下さいね。

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