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妖艶なる吸血

淫らな吸血鬼と倒錯した男女の織りなす、妖しいお伽噺・・・

母は、いいって言ってくれた。父は、嫌がっていた。

2011年06月21日(Tue) 07:24:09

ほら、履いてきてあげたわよ。
あなたの好きな、ラインの入ったやつ―――
制服のスカートのすそを、さりげなく持ちあげて。
彼女が見せてくれたふくらはぎ。
ざっくりとしたリブを真新しく輝かせた白のハイソックスには、
黄色と黒のラインが鮮やかに横切っていた。

母は、いいって言ってくれた。父は、嫌がっていた。
感情を消した顔つきで、まるで朗読するような口ぶりで。
三つ編みに結った黒髪を、セーラー服の襟のむこうに、うるさそうにはねのけながら。
彼女は大きな黒い瞳で、俺をじっと見る。
吸血したい。そう願われて。
いったいなん人の少女が、それに応じてくれるというのだろう?
吸血鬼の居住を黙認しているこの街であったとしても。

悪いね。
俺は照れ隠しに、悪ぶってそういうと。
やおら、女の足許にかがみ込んでいった。
お前がいつも履いている、ライン入りのハイソックス。汚してみたいんだ―――
おぞましい吸血行為のうえに重なる、不埒な行為を希望されながら。
同級生の少女は潔いほどきっぱりと、それに応えてくれていた。

いやらしい・・・なぁ。
這わせたべろが、ラインの周りを一周すると。
さすがに忌ま忌ましそうな呟きが、頭上に降ってきた。
すまない。もうちょっとだけ・・・な?
俺は彼女の足首を抑えつけたまま、まっすぐだった太めのリブを、わざとねじ曲げていく。
すまないなんて、言うつもりはなかったのに。
俺はつい熱中して、そんな意地汚い俺のやり口に、女はじいっと耐えている。

痛―――っ。
しんそこ悔しげな、女の息遣い。
吸いつけた唇の下、ハイソックスのラインはみるみる、バラ色のシミにうもれていった。
本能的に逃れようとするひざ小僧を、制服のスカートのうえから、抑えつけて。
若くて活きのいい血を、俺はチュウチュウと小気味良い音をたてて、吸い取ってゆく。
そろそろと上体に、身をせり上げて。
ブラウスの襟首を汚しながら、首すじを吸いつづけて。
抵抗を忘れてしなだれかかってきた身体は、ずっしりと重かった。

これ履いたまま、帰るんだよね?
白のハイソックスに、吸血を終えた赤黒い痕をべっとりとさせた脚を、差し向けて。
女は気丈にも、起ちあがる。
別れぎわ、イタズラのように耳もとで囁いてやった。
お前ぇ、まだ処女なんだな。
あたりまえじゃない。
女は本気で、怒り顔になっていた。


あとがき
その昔、ライン入りのスポーティーなハイソックスを、中高生の少女たちがふつうに履いていたことがありましたっけ。
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おかわり。
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彼女。

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