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妖艶なる吸血

淫らな吸血鬼と倒錯した男女の織りなす、妖しいお伽噺・・・

桜吹雪に包まれて

2011年06月24日(Fri) 06:16:27

ああ、お前―――
いま、そこにいるんだね・・・?
滂沱と散りさかる、桜色の花びらたちが。
この身を包み込み、見てよとばかりに目のまえに舞う。
去ってゆく春と入れ代わりに、近寄って来るあの懐かしい気配。

きょうと寸分、たがわずに。
緋色の花びらに、抱かれながら。
この腕のなかで逝った女(ひと)は。
限りを告げられた己の生命と引き換えに、吸わせてくれた。
そのたおやかな身をめぐるうら若い血を、存分に。
つぎの春まで、待っていて。
わたしはこの花びらのなか、あなたを待つから・・・
緋色よりも濃いバラ色に、ブラウスの胸を染めた女(ひと)は。
むしろ嬉しげに、謡うように。
そう囁いていった。

あたしがいないあいだ、浮気してたでしょ?
あなたの心を占めた女のひとは、なん人?
もう、許さないから。
頬にかすかに走るのは。
彼女に軽く抓(つね)られたときの、あのなつかしい疼痛―――
つねに血を欲するこの身にとって、それはあまりにも痛すぎる指摘。
ウ・ソ・よ。
しょうがないんだものね。
でも、あなたが吸い尽くした女は、あたしひとりだけ。
ほかのひとたちはみな、吸い尽くされる前にまんまと、あなたの腕から逃れ去る。
だってこんなふうに、よみがえって。
あなたを独り占めにできるひとは、あたしだけでじゅうぶんでしょうから。


あとがき
桜草さまの書き込みに刺激されて、ちょっと描いてみました。
うーん・・・
季節はずれに咲いた、桜のお話。
いまいちだったかなあ。 (^^ゞ
着想は、桜草さまに二歩も三歩も譲ります。
お株を取られたか――― 笑
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うた
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寝坊です~(><)

コメント

私だけの・・・・
素敵な物語をありがとうございます。

桜が綺麗に咲き誇るのは桜の木の下に・・・が埋まっているからだと。
そんなあり得ないお話がとても気になった時期が桜草にはありました。

・・・・・。

春が来て 私の事を思い出してくれたらこの桜の木の下で待っていて。

一晩だけ蘇って貴方に私の血を吸わせてあげるから。

永遠に生き続けるために・・・・。

だからこの木の下では他の女(ひと)を組み伏せたりしないでね。


柏木様のお力には到底太刀打ち出来ませんわ。
お粗末様でございました。

桜草の拙いお話にお付き合い頂きありがとうごじゃいました。
おおきに。
by 桜草
URL
2011-06-24 金 21:54:31
編集
二人の世界
柏木さん、こんばんは。

やっと週末、いろいろとあった一週間でした。

何か、桜草さんに刺激されたとか。
そして、それに返して桜草さんもなかなかやるではないですか。

最後に「おおきに」なんて書いているところを見ると、嵐山の桜餅はご存知ですよね。
by masterblue
URL
2011-06-24 金 23:00:19
編集
>桜草さま
いえいえ、貴女の発想あればこそ、生まれたお話です。
拙いお話ですが、心はいっぱいに込めました。
どうぞ、かわいがってやってくださいませ。

おおきに なんて、雅なあいさつをされて。
かなり照れてる柏木でした。
(^^ゞ
by 柏木
URL
2011-06-25 土 07:16:43
編集
>masterblueさま
いらっしゃいませ。
貴ブログ、すっかり読み逃げで、すみませぬ。
m(__)m

愛読者の方とのお話のかけあいは、とても愉しいですし、作者冥利に尽きるものがありますね。
今回は桜草さまの感性に、すっかりめろめろでございました。

かなりお忙しそうですね。
この数日で、おそろしく暑くなってまいりました。
お身体にはくれぐれも、お気をつけ遊ばせ。
by 柏木
URL
2011-06-25 土 07:21:34
編集

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