FC2ブログ

妖艶なる吸血

淫らな吸血鬼と倒錯した男女の織りなす、妖しいお伽噺・・・

少年たちの献血行為

2011年08月22日(Mon) 08:56:28

人通りのない路地の、向こうから。
自分とおなじ制服姿の少年が、歩いてくる。
濃紺のブレザーに、白のワイシャツ。
ブレザーとおなじ色の半ズボンの下、足許は濃紺のハイソックスにぴったりとくるまれている。
同級生のミチヤだった。
顔いろがいつになく蒼ざめていて、
歩いてきた方角から、ミチヤの身になにが起きたのか、かんたんに想像がついた。
ご奉仕かい?
ああ―――
ミチヤはあいまいに、うなづいた。
都会育ちのミチヤはきっと、いま自分の身に起きていることを、まだ家族にも打ち明けていないのだろう。
吸血鬼の邸に招ばれて、献血行為をしているなんて―――

だいぶ、吸われちゃったみたいだな。
ああ・・・顔いろ、すこしはもとにもどったかな。
そういうミチヤの唇はかさかさに乾いていて、頬にもいつもの生気はみられなかった。
ついさっきまで、あの邸で寝んでいたんだぜ。二時間くらいになるかな。
そうだろう。
おなじやつがさっき、部活を終えての帰り道に立ち現われて。
良太の制服を、草切れだらけにしていったのだ。
あれ?おまえもやられたの?
級友のようすにいまごろ気がついて、ミチヤは照れたように笑った。
共犯者の笑みだった。
良太の履いているハイソックスは、片方だけが半ばずり落ちて、ふたつ並んだ咬み痕をさらけ出していたし、
もう片方はひざ下までことさらぴっちりと引き伸ばされて、履いたままふくらはぎを咬まれていた。
厚手のハイソックスにふたつ並んだ破れ目から、白い膚をありありと覗かせている。
強欲なやつだよ。おまえの血だけじゃ、足りなかったのかな。
喉渇いているんだ。このごろ女の子襲ってないらしいからね。
フフ・・・
あいつらしい言い草だな・・・
たるんだハイソックスをむぞうさに引っ張りあげながら、
良太は横っ面で、同級生の問いに遅い応えを返していた。
顔いろ、たぶんばれないと思うぜ。

毎日なんだろ、最近。
良太の問いをミチヤは否定しなかった。
なんか、気に入られちゃったみたいでさ・・・
顔をちょっと俯けながら呟くミチヤの横顔に、得意げな笑みがよぎるのを、良太は見逃さなかった。
善意の青年として、誇りを持って献血行為に協力している・・・ってわけだな?
いつもあいつが良太に言い聞かせている偽善的な言い草が、そらぞらしく口を突いて出た。
そんなきれいごとじゃないだろ?お互い。
色を喪ったミチヤの唇は、まるでしぜんに動いているようだった。
キモチ・・・いいんだろ?
ああ・・・。
返事を聞かれたくないのか、ミチヤの声がいっそう低くなった。
やみつきになっちゃうからな。あいつに襲われるのは。
邸に招いたミチヤの血を吸ったあと、良太を襲って貧血にしたやつは、
いまごろどこの街かどで、献血協力者を募っているのだろう?

でも、羨ましいな。きみ、ハイソックス履いたまま、咬んでもらっているんだろう?
ああ―――うちは家族全員、だれかしらに血を吸われちゃっているからな。
お袋は親父の紹介で、親父と意気投合したという吸血鬼とつきあうようになっていて。
服が血で汚れちゃったから帰れないと電話を寄こした妻のため、
親父は替えを逢引きの現場に車で持ち届けてやっているありさまだし。
妹のまゆみを初めて邸に連れ出したのは、ほかならぬ彼自身だった。
うちはまだ、引っ越してきたばかりだからな。母さんにもそんな話できないよ。

ハイソックス咬み破らせてやりたくても、洗濯するときばれちゃうからな。
あいつにも無理はするなって、いわれてるけど。
ああ、無理をすることはないさ。
そのうちうちといっしょになるだろうから・・・
言いかけた言葉をさすがに、良太は呑み込んでいた。
女の子みたいにすらりとしたミチヤの脚には、濃紺のハイソックスがよく似合っている。
あの真新しくてしなやかなナイロン生地の裏側に、きっと赤黒い咬み痕をいくつも、秘めているのだろう。
あいつに・・・頼んでみて、いいかな?
不意に投げられた良太の問いに、訝しそうにミチヤが振り向く。
きみのママが、ハイソックスに穴ぼこがあくことに文句を言わなくなったら、
真っ先に俺に破らせてくれないか?ってね。
いいよ。
案外あっさりと、ミチヤがこたえた。
あんなに血を吸われているのにきみの顔いろがそんなに悪くない理由(わけ)が、やっとわかったかな。

数カ月後―――
公園のベンチの傍らに立ったまま、ミチヤはひざをベンチに乗せて、
濃紺のハイソックスの脛を、ベンチの上に流していた。
リブをツヤツヤと輝かせた真新しいハイソックスのふくらはぎに、同級生の飢えた唇がぴったりと這わされてゆく。
汚いな~。おまえよだれ垂らしてるだろ。
獲物になってくれた親友に冷やかされながら、良太はわざと、あぶくの混じったよだれを、ミチヤのハイソックスになすりつけている。

良太の妹と付き合うようになったミチヤは、彼女を吸血鬼の邸に送り迎えするようになっていた。
兄として妹の処女喪失の儀式に立ち会うという義務から解放された良太は、
未来の花嫁を吸血鬼に冒される予感に、嬉しげにおののく悪友を、眩しげな顔つきでからかうようになっていた。
もちろんかれ自身、都会出のミチヤに負けているわけにはいかなかった。
先月結納を済ませたひとつ学年が下の道枝のことを、お邸に伴って。
怯えて戸惑う婚約者をなだめすかして、初めての歓びに目覚めさせてやったのが先週のことだった。
良太の“お手本”をきかされたミチヤも、その目的のために、週末妹を連れていくことになっている。
お前の母さん、よく息子の嫁が冒されるのに同意したよな。
ミチヤのハイソックスにべろを這わせながら、良太がいった。
ママ、このごろはお手本を見せてくれるようになったからね。
息子が仲良くしているという吸血鬼を紹介されたミチヤのママは、
その場で気前よく?履いているストッキングを咬み破らせてしまったという。
ほんとうは、レ○プどうぜんだったに違いない初体験を言いくるめてしまうほどに、ミチヤはここの人間になり切ってしまっていた。
自分の足許にとりついて、制服の一部を辱めつづける悪友を相手に、さっきから片足ずつベンチに乗せて、かわるがわる愉しませていたミチヤが、悩ましい声を洩らした。
そろそろ、咬んで―――
笑みを含んだ唇がねっとりと、真新しいナイロン生地に吸いつけられて。
唇の両端から覗いた牙が、ずぶずぶと刺し込まれていく。
飛び散る紅い飛沫に、血を吸う少年はくすぐったそうに頬を弛めて、
いくつも噛み痕をつけられていびつにねじれてゆくハイソックスの足許に、咬まれる少年も頬を染めていた。


あとがき
長いだけのヘンなお話が、またひとつ・・・(-_-;)
献血に耽る少年たちが、崇高な?意思からではなくて性的衝動からそうしているというあたりと、
慣れた少年が初心な少年のハイソックスを初めて咬み破らせてもらう許可をもらうくだりとは、
描く前から考えていたんですけどねぇ。(^^ゞ
前の記事
若い女が、実家に頻繁にかえるとき。
次の記事
オフィス・プレイ

コメント

コメントの投稿

(N)
(B)
(M)
(U)
(T)
(P)
(C)
管理者にだけ表示を許可する
トラックバック
http://aoi18.blog37.fc2.com/tb.php/2603-bd7f2089