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妖艶なる吸血

淫らな吸血鬼と倒錯した男女の織りなす、妖しいお伽噺・・・

気丈な母の献血行為 ~侵蝕される家庭 古屋家の場合~番外編

2011年08月27日(Sat) 08:05:59

父が、吸血鬼の小父さんと母との交際を認めてから、半月が経ちました。
表向きの日常生活は、なに一つ変わっていません。
父は教員として、朝早くから学校に出かけて行きますし、
母はそれよりも早く、いかにも営業管理職といった感じのキリッとしたスーツ姿でキビキビと立ち働いて、
登校時間ぎりぎりに家を飛び出していく僕の背中に、まるで男みたいな鋭い叱声を浴びせています。

ウィーク・デイには、公然としたお誘いはほとんどありません。
母の日常がそれほどまでに、多忙だからです。
たまによほど喉が渇いたときでしょうか。
勤め帰り、帰宅途中に待ち伏せを受けて。
少量の血液をねだられることがあるようですが、
母はふたつ返事でそれに応じているようです。
スーツのすそから脚を差し伸べて、
肌色のストッキングをためらいもなく、咬み破らせてくれるのだと、小父さんから聞かされたとき。
僕の股間がゾクリ・・・と昂りを滲ませたということは、厳格を持ってなる我が家では、とても口に出せたものではありません。
それでも、帰宅した母の足許につい目が行ってしまうのは、自然の習性でしょうか。
薄々のストッキングの破け具合をチラチラと盗み見ながら小父さんの喉の渇き具合を想像するのは、ちょっとした刺激です。
父とのてきぱきとしたやり取りや、僕へのいつもながらの叱声が頭上に降り注ぐのをやり過ごしながら、
吸血鬼に堕とされたストッキングを身に着けた足許を見つめていると。
なんだかとてもおかしな気分になってしまいます。
あの気丈な母は、一体どんなふうにして、小父さんの無作法な吸血のおねだりに応じているのでしょうか。
決して恥をかかせない。
そう父に約束した小父さんは、公園に連れ込んだ母をさらにその奥の暗がりに誘って、
木立の間から洩れる街灯に滲む白い脚に、夢中で唇をねぶりつけているのでしょう。

いわゆる“本番”は、もちろん週末です。
母は出勤のときと同じように、スーツ姿で。
ときには結婚式の招待客のような特別の装いで。
父に礼儀正しく、行って参りますと最敬礼をして、玄関を出ます。
ときには朝帰りになる母は、やや蒼ざめた顔をほころばせて。
ふつうの献血にしては、量が多いですからね。
そんなふうに父に、気丈に笑いかけているのです。
母の身になにが起きたのか、一人前の男なら―――僕を含めて―――だれでもそれと察するほどに。
出かけるときにはきちんとセットされていた髪は乱れて、
ブラウスはふしだらにはだけ、襟首には赤黒いシミがべっとりと滲んでいて。
齢不相応に丈の短いスカートのすそから覗く太ももには、あざやかに二つ並んだ咬み痕を、いやというほどくっきりとさせていて。
剥ぎ堕とされた肌色のストッキングは片方だけ、足首までふしだらに弛み落ちているのですから・・・

着衣を洗濯機に放り込んで、母がシャワーを浴びているあいだ。
父はなに喰わぬ顔でソファに腰を沈めて、いつものように新聞を眺めています。
その目が活字を追っていないのは、はた目にもようわかりますので。
いたたまれなくなった僕はしばしば、浴室に脚を忍ばせて、洗濯機の中身を確認するという、恥ずかしい行為に耽ってしまいます。
吊り紐の切れたブラジャー。
粘液でぐっしょりと濡れたショーツ。
毅然とした面もちで、背すじを伸ばして帰宅した母は、スカートの裏にこんなものを身に着けていたのか?
いつも厳しい母の秘密を覗くこのゾクゾクとした快感からは、しばらく逃れられそうにありません。
深緑のスカートをめくると、薄くて光る裏地には、まだ乾き切らない白い粘液がべっとりと、貼りついています。
いちどだけ。
脱衣所に顔をのぞかせた父は、僕と目が合うと決まり悪げにちょっとだけ視線をそらしたあと。
―――そんなもの、視るんじゃない。
そう囁いて、足早に立ち去って行きました。
そのくせ父は、僕が立ち去るのを見越して、脱衣所に忍び込んでいるのですが。
父さんずるいよ・・・とは、さすがに言い出しかねてしまうのでした。
気づかないふりをするのがマナーなのだと、小父さんに教わっているので。

妻を犯された男が、起こった出来事を問い質そうとするのを、とめだてできるものはいません。
もちろん夜までなんて待てないのが、人情というものなのでしょう。
僕が勉強部屋に引き取ると、浴室からあがった母は、父の手で夫婦の寝室に連れ去られます。
そうしやすいように、僕がわざと座を外していることを。
あの夫婦はきっと、感づいているはず。
そしてふたりが引きこもった寝室に、息子が足音を忍ばせて、ドアに耳をすりつけて聞き耳たてていることも。
―――だいじょうぶ。なにも、起きなかったから。
―――そんなことは、ないだろう・・・
―――服のこと?あのかたが婦人服に関心あるのは、あなたよくご存知でしょう?
―――しかし・・・
―――下着やスカート、御覧になったでしょ。
―――洋祐じゃないのか?
―――・・・・・・。
―――泣いていたよな?お前。
―――夫ではない男性から辱めを受けるのですから、泣くのがあなたへの礼儀でしょう?
―――・・・・・・。
ふたりはもう無言になって、あとはただベッドがきしむギシギシという音ばかり。
不覚にも廊下にほとばせてしまったものを拭き取ろうとしてティッシュを置いた僕は、
ドアの外の気配を感じ取ったらしい足音が近づいてくるのにギクリとして、足早にその場から離れます。
一時間後。
ふたたび足音を忍ばせた、夫婦の寝室。
飛び散らせてしまったほとびの上におおいかぶせたままにしてしまったティッシュ・ペーパーはどこにも見当たらず、
すべては母の手で、跡形もなく拭い去られているのでした。
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