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妖艶なる吸血

淫らな吸血鬼と倒錯した男女の織りなす、妖しいお伽噺・・・

妻のデート。

2011年09月20日(Tue) 08:09:28

行って来るわね・・・デート。
ちょっぴり羞ずかしそうに、かざした小手を軽く振って。
すみません。そう詫びるようなまなざしを、軽くそらした妻。
いつになくこぎれいな、緑の幾何学模様のワンピースに。
いつもキリリときつく束ねた黒髪を、きょうにかぎってお嬢さんみたいに肩先に垂らしている。
化粧もいつもより、冴え冴えと映えていて。
脚に通したストッキングは、つややかな光沢をよぎらせていた。

すみませんね。奥さんお借りしますよ。
男は愛想よく、ウィンクを投げてくる。
そう。わたしたちは親しい友だちどうし。
なにしろ、生涯の伴侶ときめたひとの生き血を啜らせ、共有するほどの関係だから。
ハンドバックを片手に提げて。
迎えに来た男に、軽く肩を抱かれて歩み去る。
胸の奥にじんわりと滲む、澱のような嫉妬が。
理性をとろ火のように、じりじりと焦がすとき。
男の腕のまわった妻の背中が、ひどくか細く華奢に映った。

翌朝になって。
帰宅してきた妻は。
いつものように黒髪を、きつくきつく束ねていた。
淡く刷かれた化粧も、いつもの清楚な妻そのものだった。
けれどもそれは、お出かけのときのいでたちとは違うもの。
明らかに彼女は行き先で、お風呂を浴びたはず―――
ノーストッキングの脚の白さが、ひどく目に染みた。

あのひと、ストッキングお好きなのね。
夕べもはぎ取られてしまったわ。
ねえあなた。お仕事がんばってね☆
あたしのストッキング代を、稼ぐために・・・♪

しなだれかかる妻の甘えに、曖昧に頷くと、
わたしは今朝も、出勤していく。
浮気帰りの妻を、ひとり家に残して。
そう。
情夫に破らせる妻のストッキング代を、稼ぐために。
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