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妖艶なる吸血

淫らな吸血鬼と倒錯した男女の織りなす、妖しいお伽噺・・・

家から出ても 戻っても。

2011年10月14日(Fri) 07:34:02

ふらふらと、家から出て来てしまっていた。
真っ昼間、情夫を迎えるという妻といっしょに、どうして居続けることができるだろうか?
なにも知らない娘は、学校に行ってしまっていた。

つい足を向けてしまったのは。
いっしょにこの街に赴任してきた上司の家。
上司は気軽に、迎えてくれた。
お茶でも・・・と思ったけど。あいにく家内が出かけていてね。
いまはす向かいのご隠居のところに、お嫁に行っているんだよ。
ついそこまで買い物に行っている。そういう口調だったが。
お嫁に行く。
それがこの街でどういうことを意味しているのか、鈍感なわたしでも容易に察することができる。
社内でも指折りの才媛で、在籍中には社長秘書まで勤めた女(ひと)が。
田舎のごま塩親父に迫られて、ブラウス姿を乱していく・・・そんな有様を想像して、
つい、ごくりと唾を呑み込むと。
こちらの雰囲気を察したように。
きみの奥さんは、どうしているの。
上司は二の矢を放ってきた。

エエ、じつは・・・
妻が迎えるという相手の男を紹介したのは、ほかでもない上司と、上司の夫人をいま独り占めにしているごま塩親父だった。
みなまで語らせずに上司は手で制しておいて、
それはうまくやったね。おめでとう。
見当違いな挨拶に、わたしが目を白黒させていると。

そういうことなら、早く帰っておあげなさい。
いまごろ奥さん、庭先で犯されているんだろう?
いっしょにいてあげない手はないよ。
奥さんもきっと、心細いだろうから。
早く帰っておあげ。
いまごろなら庭土にもみじが散っていて、
奥さんのあで姿も、さぞかし見映えがするんじゃないかな?

家に戻ると妻はもう、庭先からあがってしまっていて。
泥だらけになったワンピースが、洗濯機のへりにひっかけられていて。
ぬかるみに濡れたすそが、こちら側に覗いていた。

あらー、残念ね。もう終わっちゃったわよ。
そういう妻は、なにごともなかったように髪をセットし直していて。
水玉もようのブラウスに、紺のスカート、肌色のストッキング。
すぐにもお出かけに行きそうな装いだった。
お出かけに行く・・・ですって?そうじゃないわよ。もう一回「イク」んですから。
思わせぶりに目線をそらした妻が、甘えるように見あげたのは。
さっきまで庭先で妻を汚していた男―――

お邪魔していますよ。
奥さんお借りして、本当にすいません。
ひと目惚れしちゃいましてね・・・気分が落ち着くまでのあいだ、どうかおおめに見て下さい。
そうそう。ボクね。
奥さんを独り占めにしちゃうと、つい中に出しちゃうんですよ。(^^ゞ
かさねがさね、ごめんなさい。

そうよ。たっぷり中に出されちゃったわ。
あなたがいらっしゃらないからよ。

妻も恨めしそうに、口を尖らせていた。

もう帰るのか。そうとばかり思っていたら。
アラ。どうしてわたくしが着替えたのか、お察しにならなくて?
妻は親しみのこもった意地悪そうな目で、わたしを見る。
お見えになったお客さまには、二着汚れさせてあげるのよ。
クリーニングに出したばかりの紺のスカートのすそを、妻はピンと引き伸ばした。
つい一週間ほどまえ。このスカートを穿いたまま。
泣きじゃくりながら凌辱されていったのは、いったいどこのだれだったのだろう?

すみません。痛くなかったですか?
行為の最中、ぐるぐる巻きに縛られていたわたしを、荒縄から解放してくれるとき。
男はいたわりたっぷりに、ねぎらってくれた。
ね。このひと、やることは粗っぽいけど、悪気はないのよ。
彼に対する妻の弁護も、もっともなように思えてきた。
ぐるぐる巻きにされたわたしの、目のまえで。
男はいとおしげに妻を掻き抱き、スカートの奥をいやというほど、衝いていった。

すみません。
男は頭を掻き掻き、わびを言う。

さっきは独り占めにしているとつい中に出しちゃう、なんて申しあげましたが。
ご主人に視られているとやっぱり、中に出しちゃうくせがあるんです。

子供が生まれると、いいかもね。
優香にも妹か弟ができると、愉しいだろうから。

妻もしれっと、そういった。
娘の優香は中学にあがるとき、彼に入学祝をしてもらう約束になっている。
男は妻の言い草を否定も肯定もせずに、ただ照れくさそうに笑っていた。
彼とまともに交える目線にドキドキしながらも、わたしも照れくさそうに笑っていた。
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