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妖艶なる吸血

淫らな吸血鬼と倒錯した男女の織りなす、妖しいお伽噺・・・

足ぐせ

2011年12月09日(Fri) 07:14:41

じわじわと生き血を吸い取られていくとき。
母はじれったそうにして、しきりに脚で床を踏み鳴らしていた。
妹はもじもじと、足指をねじっていた。
未来の妻は、切なそうに摺り足を繰り返していた。

田舎に着任して。
その土地に棲む年配の男に、血を吸われるようになって。
もう何回も、都会の実家に招いていた。
母はすでに血を吸われることに慣れ、
父は同年輩の彼と、飲み友達になっていて。
目のまえで長年連れ添った妻が、気に入りのロングスカートのなかに、むぞうさに手を突っ込まれて。
ズロースを降ろされていくのを、息をつめて見守っていた。
ブラウスをはぎ取られて、おっぱいをまる出しにして。
女の操をむしり取られてゆくところさえ、ひと晩がかりで見届けていったのだった。

その日も、羞じらう母を、押し倒して。
齢不相応の派手なワンピース姿のまま、脚を踏み鳴らしながら、血を吸われて。
グラス片手に息を詰める父のまえ、
男の好みに合わせてたしなむようになった、太ももまでのストッキングを。
太ももを横切るゴムまで、じんわりと見せつけながら。
踏み鳴らす足の音が絶えたあと―――
忍ばせたうめき声は、妹が下校してくるまで、つづいたのだった。

吸血鬼なんか、家に連れてきて・・・
根暗でぶあいそな妹は。
白い目でわたしを、睨みつけると。
ピチピチと輝く太ももに這わされるもの欲しげな目つきを避けるように、
デニムのスカートのすそを、抑えつけていた。

お勉強、教えて下さるんですって。
取り繕うように言葉を添える母の言いぐさを、無言で黙殺しながら。
来たければ、来れば?
男にぶあいそな声を投げつけると。
白のハイソックスに履き替えた脚を、ぴ多ぴたと鳴らしながら。
二階の勉強部屋へと、あがっていった。
はしたないほどどたどたと階段を上がる足音が、そのすぐあとにつづいていった。
視てきてちょうだい。
母に目で促されたわたしも、あとにつづいた。
部屋に入ることは、許されない。
半開きになったドアの向こうから、覗き見するだけだった。

机のまえに腰かけた妹の後ろにまわって、
男はしきりに、拡げられたノートを指さしていて。
ほんとうに、勉強を教えているようすだった。
妹は幾度となく、男の言葉にうなずいて、ノートに鉛筆を走らせている。
それも、、つかの間のことだった。
男の影が背後から、白のカーディガンを着た妹の影に寄り添うようにして。
首筋に唇を、吸いつけてゆく―――
アー・・・
みじかく叫んだ妹は。
血を吸われながらも、机にしがみつくようにしていたけれど。
やがて椅子に腰かけたまま、ちょっとずつ姿勢を崩していって。
さいごに行儀悪く、たたみの上に転がった。

たたみの上に横たわる妹を。
男はまじまじと、観察をして。
やがておもむろに、ふたたび首筋に、唇を這わせていった。
きゃー。
こんどはくすぐったそうな声が、あがっていった。
机にしがみついていたときも。
たたみの上で、エビのように身体を折り曲げているいまも。
白のハイソックスのつま先のなか、足首をうねうねとねじりながら。
目をつむり歯を食いしばって、吸血に耐えていた。

ティー・カップを手に取って。
無表情を取り繕った母は、
スカートに撥ねた淫らな粘液と、ストッキングの伝線を気にしながらも。
目のまえの絨毯のうえに身を横たえた自分の娘が、
乙女の血潮を捧げるようすを、見守っていた。
父が母の時、そうしていたように。
真っ白なハイソックスには、バラ色の血がべっとりと撥ねていて。
真新しい靴下に包まれたつま先はやはり、もじもじとした足指のうねりをつづけていた。
真っ赤なチェック柄のプリーツスカートを、太ももまでたくし上げられた妹は。
自分の父親ぐらいの齢かっこうの男に組み敷かれたまま、
股ぐらを開かれて、そのうえに強引に沈み込んでくる逞しい腰に。
稚拙に動きを合わせていった。
妹が、大人になっていく―――わたしよりも先に。
その事実を目の当たりにさせられて。
まぶしいような。照れくさいような。誇らしいような。羞ずかしいような。
基本的には我が家の汚点となるはずのあしらいに、
股間がむしょうに、じりじりと疼いていた。

ひどいじゃないですか。
村での知人の結婚式に、都会から招いた婚約者は。
髪をふり乱したまま、まだ息を弾ませていた。
ここは、村でたった一軒のモダンなホテル。
知人の結婚式という名目で、呼び寄せた未来の花嫁は。
口実を設けて狭い密室で、あの忌まわしいごま塩頭と、ふたりきりにさせられて。
母や妹のときと、おなじように、不意に背後から迫られて。
華やいだクリーム色のワンピース姿を、抱きすくめられていった。
吸血される歓びに、はしたないほどあっけなく目覚めてしまった彼女は。
それでも、ワンピースのクリーム色に撥ねかったバラ色のしずくを、
しきりと気にかけていた。

しばらくは、おぼこのまんまだぞ。
妹の純潔を、あっけないほどかんたんに踏みにじった男は。
わたしの花嫁に対しては、時間をかけるつもりらしかった。
お前えはここで、観ておるんだ。あっちさ行っちまっちゃ、なんねぇぞ。
彼女さんが、気の毒だがや。
洗練された都会の装いにはおよそ不似合いな声の持ち主は。
彼女の手を引くと、そのまま隣室に引きずり込んで。
古びたせんべい布団のうえに、背中を突いてまろばせた。
白のストッキングのつま先を高々とあげてひっくり返った彼女。
きゃあっ!ひどいっ!
華やぎを隠そうともしない声色に、わたしはチカリと嫉妬を覚える。

そんなに私の血がお好き・・・?
女の問いには応えもせずに。
男はがつがつと、うら若い血を貪り啜った。
女はもう、あん・・・あん・・・って、嬉しげな声さえたてながら。
クリーム色のワンピースが赤黒いまだらもように染まるのを、厭いもせずに、相手をし始めて。
もう・・・わたしなど眼中にないかのようだった。
あくまであんたの女房のまま、ええとこだけ頂戴するんだ。
振り向いた男は意地悪そうに目を輝かせて、悪童のようにイタズラっぽく笑いかけてきて。
わたしは知らず知らず、男の言うなりに深いうなずきを返してしまっている。

首筋につけられた深い傷口が、じんじんとした疼きを秘めていた。
じんじんとした、疼き。
じんじんとした、嫉妬。
じんじんとした、えもいわれない歓び―――
たいせつなものが無造作に汚されてゆくことが、どうしてこうも、むしょうな歓びを秘めるのだろう?
わたしは、恥ずべき人間なのか?
人はだれでも、そういうマゾヒズムを心に秘めているものなのか・・・?

週末は田舎通いを始めた彼女に、いつもわたしは誘いを受ける。
都会の洗練された装いを、男のために身に着けて。
きりっとした、通勤用のスーツ。
フェミニンな、お招ばれ用のミニドレス。
ふだん用のえび茶のフレアスカートに、薄いピンクのブラウスという、何気ない装い。
それらすべてを、順ぐりに。
わざと血浸しにされながら。
彼女は摺り足を、繰り返す。
それはそれは、切なげに。

あしたは祝言という夜。
彼女の母は、彼女の父のまえ、操を奪われていった。
両親がいたわり合いながら、久しぶりの夜を貪る隣室で。
彼女は明日着るはずだった純白のスーツを装って。
わたしが息を詰めるまえ。
白のストッキングを、ずりおろされていった。
ふしだらなしわをたるませて、くしゃくしゃになってずりおろされたストッキングを、まだ脚に残したまま。
彼女の脚は、摺り足を繰り返す。
ちょうど妹が、稚ない血を太ももに散らせたように。
バラ色のしずくの輝きが、すらりとしたむき出しの太ももを、伝い落ちていく。
粗野で強引な上下動に、あらわになった白い臀部が、じょじょに動きを合わせていって。
そのあいだわたしは、
羞ずかしいような、照れくさいような。誇らしいような。
自分の身に加えられた恥辱が、どうしてこうもむしょうに悦ばしいのか。
理性の崩壊した、考えのまとまらない頭のなかで、
えもいわれない官能の歓びだけが、わたしの常識を塗り替えていった。
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ひさしぶりのあっぷでした。
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父さんの献血。

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