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妖艶なる吸血

淫らな吸血鬼と倒錯した男女の織りなす、妖しいお伽噺・・・

今朝、無意識に紺の短パンを穿いて、白のハイソックスを引き伸ばしていた。

2012年01月23日(Mon) 05:55:53

オイ、きょうは学校じゃないのか?
出がけにパパに声かけられて、
初めて自分の服装に注意が向いた。

学校名の入った白のティシャツに、紺の短パン。
ひざから下は、真新しい白のスクールハイソックス。
いったいどういうわけなんだ?
どうしてこんな格好を、朝からしているんだろう?
自分で自分のしていることが、よくわからない・・・!
けれどもボクは、うつろな声で、こう応えている。
朝から体育なんだ―――って。
まるでひとりでに、唇が動いたみたいだった。

夕べのことだった。
放課後の校舎の裏にボクを呼び出したのは、同級生のミコト君。
いつも教室の隅っこの席に座っていて、
顔色は悪く、口数は少なく。
都会から転校してきたばかりのボクは、
もの珍しさから周囲に群れなす男女の同級生の輪の中で。
近寄ってこない彼には、注意を払っていなかった。
注意したほうが、いいんじゃない?
ひと月はやく都会から転校してきたクラスメイトが、さりげなく目配せした時も。
ボクには彼のいいたいことが、よくわかっていなかった。

校舎の裏側は、桑畑。
人けのなくなった廊下から、ボクたちふたりのみそか事に、目をやるものはいなかった。
きつく抱きすくめられた腕のなかで。
ボクはうなじを咬まれ、血を吸われていた。
つねるようなかすかな痛みに、ゾクゾクしちゃって・・・
甘美な歓びに目覚めてしまうのに、そう時間はかからなかった。

きみ、あしたから毎日、ボクのために。
白のハイソックス履いてきてくれないか?
いつも体育の時間に履いている、スクールハイソックスでかまわないから。
クラスのなかに、吸血鬼は七人いるけれど。
俺だけがまだ、血を吸わせてくれるやつがいないんだ。
短パンにハイソックスで、登校してきて。
みんなのまえで、ハイソックスの脚を噛ませて欲しいんだ。
きつく抱きすくめられた腕のなか。
ボクは知らず知らず、つよくうなずき返していた。

勉強部屋の、たんすの前で。
ボクの大好きな、真っ白のハイソックスばかりが1ダースも入っている小引き出し。
そのなかからまだ脚を通していない、真新しいやつを選んで、
そうっとつま先をさぐり、つま先の縫い目を、足の爪に合わせるようにして。
細めのリブが、ねじれないように。
グイッとひと息に、引き伸ばす。
リブのねじれがないように履くのは、案外難しい。
もういちど・・・
足首までずり降ろしたハイソックスを。
ひざ小僧のすぐ下まで、ボクはひと息に、グイッと引き伸ばす。
真新しくしなやかなナイロン生地の感触が。
むき出したふくらはぎを、ゆるやかな束縛で、それは心地よく締めつけた。

道行く生徒たちは、だれもが制服姿。
セーラー服の女子に、白のワイシャツに黒のズボンの男子。
そのなかで、なぜかボクだけが。
白のティシャツに紺の短パン。それに真新しい白のスクールハイソックス。
よっ!女みたいだぞっ。
後ろから走ってきたクラス一の悪童が、ボクを追い抜きざま、背中をどしんとどやしつけてきたけれど。
彼の声色には悪意はなくて、いままでみせてくれなかった、どことなしの親しみを感じる。

白のハイソックスを、ひざ小僧のすぐ下まで引き伸ばして。
まるで女の子みたいな装いを、人目にさらして、
しゃなりしゃなりと歩くボク―――
だれもがチラリチラリと、こっちを盗み見て。
朝陽を眩しく照り返す白のハイソックスのふくらはぎと、
鮮やかにふたつ綺麗に並んだ、首すじにつけられた咬み痕を。
交互に見比べながら、さりげなく。
おはようって声かけて、ボクをやり過ごしてゆく。

教室に入ると。
だれもがいちように、ボクのことを顧みて。
けれどもだれもが不自然じゃないように、表向きいつもと同じように、いやいつも以上に親しみを籠めて、
朝の挨拶を、投げてくる。
待ったよ。
ミコト君は、澄んだ瞳をボクのほうへと投げてくると。
一時間目、自習だから―――
きみはみんなの前に出て、ボクに血をくれなければいけないよ。

カリカリト鉛筆の音を立てて。
だれもが机に向かって、俯いて。自習に耽っているはずなのに。
注意がいっしんに降り注いでくるのが、Tシャツごしに突き刺さるよう。
ボクは教壇のまえに出て。
いつも先生が腰かける椅子に、立ったままふくらはぎを横たえて。
う、ふ、ふ、ふ・・・
ミコト君に足首を、つかまれてゆく。
行儀悪くよだれを垂らしながら、ハイソックスのうえから、唇を吸いつける。

ぬるぬる・・・
にゅるにゅる・・・
くちゅっ・・・くちゅう・・・っ
聞こえよがしな音をたてて。
ハイソックス越し、なま温かいよだれを、毒液のようにしみ込まされて。
ボクは羞ずかしさに、目のやり場に困っていて。
そんな様子を、カリカリと無機質に響く鉛筆の音たちが、冷やかすように取り巻いてゆく。

噛むよ。ちょっぴり痛いけど、ガマンして・・・
ミコトくんは、周りに聞こえる声で、そういうと。
ずぶり。
ハイソックス越し、むぞうさに、尖った異物を刺し込んできた。
あっ・・・痛(つ)うっ・・・
一瞬身体を仰け反らせて。
倒れないようにと捕まえる、教卓の端―――
ちゅうっ・・・ちゅうっ・・・ちゅうっ・・・
足首をつかまれて、身じろぎもできないまま、
ボクはハイソックスを噛み破られて、ミコト君に生き血を吸い取られていった。

ただいまぁ。
家に帰ったのは、夕方だった。
赤黒いシミをたっぷりにじませたハイソックスの脚を。
だれからも注がれてくるさりげない視線にさらしながら。
学校の授業には、いつもより集中できていた。
パパもママも、真っ赤な毒々しい撥ねあとをあやしたハイソックス姿を、見咎めもせずに。
ごはん冷めちゃうよ。早くおあがり。
そういって、血の付いたハイソックスを履いたままのボクを、食卓にいざなっている。

じゃあ、出かけてくるわね。
ああ、気をつけて。あちらさんによろしくね。
ママはいつになくおめかしをしていて、
どこへ行くとも告げずに、夜の闇に消えていった。
最近ママは、無意識なように、よそ行きのスーツに着かえていて。
明け方まで、家を空けるようになっていて。
いつもきまって、黒のストッキングを鮮やかに伝線させているのだった。
今夜初めて気がついたんだけど。
パパの首すじに綺麗にならんだ赤黒いあざは、ボクがつけられたのと寸分たがわぬものだった。
ママがどこへ行って、なにをしているのか。
そんなママを、パパはどうして許容しちゃっているのか・・・?
いや、細かい詮索は、やめにしよう。
だってボクは、早く寝なくちゃいけないから。
あしたも白のハイソックスを、ひざ小僧の下まできっちりと引き伸ばして。
赤黒いシミを派手に、つけてもらわなくっちゃいけないのだから・・・
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